JP5302093B2 - 端末切替制御装置、及び、端末切替制御方法 - Google Patents
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Description
一方、近年の移動機は、SIM(Subscriber Identity Module)が装着されている移動機が主流となってきている。このような移動機では、端末切替を容易に行うことができる。すなわち、ユーザは移動機に装着されているSIMを別の移動機に差し替える等の操作を行うことで、SIMに記録されている電話番号で発着信可能な移動機を切り替えることができる。
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、ユーザが利用する移動機から緊急通報機関への発信後に、端末切替が行われることにより、緊急通報機関から移動機へのコールバック着信ができなくなることを防止する端末切替制御装置、及び、端末切替制御方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、端末切替制御装置は、通信端末からの端末切替要求を受信した時に緊急通報フラグがオンとなっている場合に、端末切替処理が不可である旨のガイダンスを通信端末に送信するため、ユーザが利用する通信端末から緊急通報機関への発信後に、通信端末の端末切替が行われることを規制することができ、緊急通報機関から通信端末へのコールバック着信ができなくなることを防止することができる。
本発明によれば、緊急通報後であっても、ユーザの認証情報を入力することで、端末切替処理の規制を解除することができ、ユーザのニーズに合わせて、必要以上に規制を行うことを防止することができる。
本発明によれば、緊急通報後であっても、所定時間が経過することで、端末切替処理の規制を解除することができ、必要以上に規制を行うことを防止することができる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る移動通信ネットワークの全体構成を示すブロック図である。本実施形態に係る移動通信ネットワークは、ユーザが所持する端末10X、10Y,10Zと、移動通信を中継する交換機(MSC(mobile switching center)/VLR(visitor location register))20と、移動通信サービスの加入者情報を管理する加入者データベースサーバ(HLR(home location register))30と、警察署、消防署等の緊急通報機関に設置されている電話機等の通話可能な通信装置である緊急通報機関40と、を含んで構成される。移動通信ネットワークを構成するこれらの装置は、全体を制御するCPU(Central Processing Unit)と、各種ソフトウェアを記憶するRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク等を含む記憶装置と、通信を制御する通信インターフェースと、時間を計時する内部時計と、を備えた通信装置である。
図2は、加入者データベースサーバ30の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、加入者データベースサーバ30は、加入者データベース1と、制御部2と、交換機インターフェース(IF)6と、を備えている。
加入者データベース1は、移動機10を利用するユーザ毎の移動通信サービス契約に応じた加入者プロファイルを記憶する。加入者プロファイルには、ユーザが契約している電話番号、現在使用されている移動機10の機体番号、在圏情報等が含まれる。
緊急通報フラグがONに設定されている場合には、当該緊急通報フラグに対応する電話番号で発着信可能な移動機10を他の移動機10に切り替える端末切替処理が規制される。一方、緊急通報フラグがOFFに設定されている場合には、当該緊急通報フラグに対応する電話番号で発着信可能な移動機10を他の移動機10に切り替える端末切替処理は規制されない。
交換機IF6は、交換機20との通信インターフェース機能を有している。交換機IF6は、交換機20からの信号を受信し、制御部2内の適切な処理部へ信号を転送する。
制御部2は、CPUが記憶装置に記憶されているソフトウェアに従って処理を実行することにより実現される機能であり、信号処理部4と、加入者情報処理部3と、活性状態切替処理部5と、を備えている。
信号処理部4は、緊急発信検知機能41を備えている。緊急発信検知機能41は、「110」、「119」等の緊急発信番号を含む緊急通報信号を受信した場合に、移動機10から緊急通報機関40への発信があったことを検知し、その旨を活性状態切替処理部5に通知する。
加入者情報処理部3は、信号処理部4や活性状態切替処理部5からの要求に応じて、加入者データベース1へアクセスし、必要な加入者プロファイルを取得し、活性状態切替処理部5へ転送する。
活性状態切替処理部5は、移動機10から端末切替要求を受信した場合に、端末切替先の移動機10の情報を加入者プロファイルに記録し、端末切替先の移動機10が端末切替先の移動機10の当該電話番号で発着信可能となる活性状態とするための端末切替処理を行う。
端末切替制御機能51は、ONとなっている緊急通報フラグに対応する電話番号で発着信可能な移動機10の端末切替処理を規制する。具体的には、端末切替制御機能51は、交換機IF6を介して移動機10から端末切替要求を受信した時に、端末切替処理が可能であるかを確認するため、端末切替要求に含まれる移動機10の電話番号に対応する緊急通報フラグを、加入者情報処理部3経由で加入者データベース1から収集する。端末切替制御機能51は、加入者データベース1から取得した緊急通報フラグがONの場合、緊急通報フラグONであるため端末切替処理が不可であることを示す情報を含む応答を、交換機IF6を介して交換機20へ送信する。
ユーザ認証機能52は、ユーザの認証情報を移動機10から受信した場合に、当該ユーザの認証情報に基づいてユーザ認証を行う。ユーザの認証情報としては、ユーザID、暗証番号等が考えられる。ユーザの認証情報が暗証番号である場合には、ユーザ認証機能52は、予め記憶装置に登録されているユーザの暗証番号と、移動機10から受信した暗証番号とが一致するか否かを判定し、一致した場合にユーザ認証に成功したと判断し、一致しなかった場合にユーザ認証に失敗したと判断する。ユーザ認証に成功したと判定した場合には、ユーザ認証機能52は、その旨を端末切替制御機能51に通知する。
次に、図3に示すシーケンス図を参照して、加入者データベースサーバ30が実行する端末切替規制の動作例について説明する。ここで、端末10Xには、電話番号「A」が記録されたSIMが装着されているものとする。
まず、ユーザは緊急通報を行うために、端末10Xを操作して、所望とする緊急電話番号を入力して発信指示を行う。これにより、端末10Xは、発番号「A」と緊急電話番号とを含む緊急通報信号を送信する(ステップS101)。
交換機20は、端末10Xから受信した緊急通報信号を、緊急通報機関40に転送する(ステップS102)。さらに、交換機20は、緊急通報が行われたことを通知するために、発番号Aを含む緊急通報発信通知信号を、加入者データベースサーバ30に送信する(ステップS103)。
端末10Xから緊急通報機関40への発信により、端末10Xと緊急通報機関40との呼が確立され、端末10Xを利用するユーザは、緊急通報機関40の担当者と通話を行い、通話終了後に呼を切断する(ステップS105)。
これにより、端末10X、又は、端末10Yは、発番号「A」と切替先の端末10Yの識別子「Y」とを含む端末切替要求を、交換機20に送信する(ステップS106、又は、ステップS107)。
交換機20は、端末10X、又は、端末10Yから受信した端末切替要求を加入者データベースサーバ30に転送する(ステップS108)。
切替元の端末10Xから端末切替要求が送信された場合には、交換機20は、端末切替応答を端末10Xに送信するとともに(ステップS111)、端末切替処理ができない旨のガイダンスを端末10Xに送信する(ステップS112)。
これにより、緊急通報機関40は、電話番号Aに対する発信を行うことにより、端末10Xへのコールバック着信が可能となる(ステップS115)。
次に、図4に示すシーケンス図を参照して、電話番号「A」に対応する加入者プロファイルの緊急通報フラグがONに設定された後に、加入者データベースサーバ30が実行する、ユーザ認証による端末切替規制解除の動作例について説明する。
ユーザは、現在電話番号「A」で発着信可能な端末10Xを操作して、端末10Yに切り替える指示を行う。これにより、端末10Xは、発番号「A」と切替先の端末識別子「Y」とを含む端末切替要求を、交換機20に送信する(ステップS201)。
交換機20は、端末10Xから端末切替要求を受信すると、当該端末切替要求を加入者データベースサーバ30に転送する(ステップS202)。
加入者データベースサーバ30の端末切替制御機能51は、緊急通報フラグがONであることを理由として端末切替が不可であることを示す情報を含む切替応答を、交換機20に返信する(ステップS204)。
ガイダンスを聞いたユーザは、端末10Xに、暗証番号として例えば、「1234」を入力する。これにより、端末10Xは、ユーザにより入力された暗証番号を送信する(ステップS207)。交換機20は、端末10Xから受信した暗証番号を加入者データベースサーバ30に転送する(ステップS208)。
加入者データベースサーバ30からの応答を受信した交換機20は、例えば、「端末Yに切替えました。」というガイダンスを端末10Xに送信した後(ステップS211)、端末10Xとの通信を切断する(ステップS212)。
次に、図5に示すシーケンス図を参照して、電話番号「A」に対応する加入者プロファイルの緊急通報フラグがONに設定された後に、加入者データベースサーバ30が実行する、タイマによる端末切替規制解除の動作例について説明する。
ステップS101からステップS104までの処理は、図3に示すステップS101からステップS104までの処理と同様である。
次に、図3〜図5を参照して説明した動作例のまとめとして、図6に示すフローチャートを参照して、交換機20及び加入者データベースサーバ30における処理の流れについて説明する。
まず、図6(a)に示すフローチャートを参照して、移動機10から緊急通報発信が行われた時の交換機20及び加入者データベースサーバ30の動作について説明する。
まず、交換機20は、移動機10からの緊急通報発信による緊急通報信号を受信すると、緊急通報信号に含まれる発信先番号に基づいて、緊急通報発信か否かを判定する(ステップS100)。緊急通報発信でないと判定した場合には(ステップS100:No)、通常の呼処理を行う(ステップS401)。一方、緊急通報発信であると判定した場合には(ステップS100:Yes)、交換機20は、発信先番号で特定される緊急通報機関40に接続する(ステップS102)。
加入者データベースサーバ30の緊急発信検知機能41は、緊急通報発信が行われたことを認識し、緊急通報フラグ変更制御機能31は、移動機10の電話番号に対応する加入者プロファイルの緊急通報フラグをONに変更する(ステップS104)。
次に、加入者データベースサーバ30の端末切替制御機能51は、タイマを用いて一定時間を計時する。一定時間が経過してタイマが満了すると(ステップS302)、緊急通報フラグ変更制御機能31は、緊急通報フラグをOFFに変更する(ステップS303)。
交換機20は、移動機10からの切替要求を受信すると(ステップS201)、当該切替要求を加入者データベースサーバ30に転送する。
加入者データベースサーバ30は、端末切替要求に含まれる移動機10の電話番号に対応する加入者プロファイルを加入者データベース1から取得し、緊急通報フラグがOFFであるかを判定する(ステップS203)。
一方、加入者プロファイルの緊急通報フラグがONの場合には、加入者データベースサーバ30の端末切替制御機能51は、端末切替処理が不可であることを示す情報を含む切替応答を、交換機20に返信する(ステップS204)。
一方、端末切替処理を行うと判定した場合には(ステップS205:Yes)、加入者データベースサーバ30のユーザ認証機能52は、移動機10を利用するユーザに暗証番号の入力を要求し、暗証番号を取得する(ステップS206)。
一方、ユーザ認証に成功した場合には(ステップS2081:OK)、緊急通報フラグ変更制御機能31は、加入者プロファイルの緊急通報フラグをOFFに変更する(ステップS209)。
そして、加入者データベースサーバ30は、端末切替処理が正常に行われた旨を示す切替応答を交換機20に返信し(ステップS210)、交換機20は当該切替応答を移動機10に転送する(ステップS212)。
なお、上述した実施形態では、本発明に係る端末切替制御装置の機能は、加入者データベースサーバ30が備えているとして説明したが、端末切替制御装置の機能は、他のサーバが備えていてもよいし、複数のサーバが分散して備えていてもよい。
2 制御部
3 加入者情報処理部
4 信号処理部
5 活性状態切替処理部
10 移動機
10X,10Y,10Z 端末
11 緊急通報フラグ記憶機能
31 緊急通報フラグ変更制御機能
41 緊急発信検知機能
51 端末切替制御機能
52 ユーザ認証機能
6 交換機IF
20 交換機
30 加入者データベースサーバ
40 緊急通報機関
Claims (5)
- 所定の電話番号で発着信可能な通信端末を切り替える端末切替処理の制御を行う端末切替制御装置であって、
前記端末切替処理を規制するか否かを管理するための緊急通報フラグを記憶する緊急通報フラグ記憶手段と、
前記通信端末から緊急通報機関への発信を検知する緊急発信検知手段と、
前記緊急発信検知手段による検知を契機として、前記緊急通報フラグ記憶手段に記憶されている緊急通報フラグをオンに変更する緊急通報フラグ変更制御手段と、
前記緊急通報フラグがオンとなっている間は、前記通信端末についての前記端末切替処理を規制する端末切替制御手段と
を備えたことを特徴とする端末切替制御装置。 - 前記通信端末からの端末切替要求を受信した時に前記緊急通報フラグがオンとなっている場合に、前記端末切替制御手段は、前記端末切替処理が不可である旨のガイダンスを前記通信端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の端末切替制御装置。
- 前記ガイダンスを前記通信端末に送信した後に該通信端末を利用するユーザの認証情報を該通信端末から受信した場合に、該ユーザの認証情報に基づいてユーザ認証を行うユーザ認証手段をさらに備え、
前記ユーザ認証手段によるユーザ認証が成功した場合に、前記緊急通報フラグ変更制御手段は、前記緊急通報フラグをオフに変更する請求項2に記載の端末切替制御装置。 - 前記緊急通報フラグ変更制御手段は、
前記前記緊急フラグがオンに変更された時点から所定時間が経過した時に、前記緊急通報フラグをオフに変更することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の端末切替制御装置。 - 所定の電話番号で発着信可能な通信端末を切り替える端末切替処理の制御を行う端末切替制御方法であって、
前記端末切替処理を規制するか否かを管理するための緊急通報フラグを記憶する緊急通報フラグ記憶ステップと、
前記通信端末から緊急通報機関への発信を検知する緊急発信検知ステップと、
前記緊急発信検知ステップにおける検知を契機として、前記緊急通報フラグをオンに変更する緊急通報フラグ変更制御ステップと、
前記通信端末からの端末切替要求を受信した時に前記緊急通報フラグがオンである場合に、前記端末切替処理が不可である旨のガイダンスを前記通信端末に送信する端末切替規制ステップと
を備えたことを特徴とする端末切替制御方法。
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