JP5301185B2 - 廃油系固体燃料の利用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃油系固体燃料の利用方法に関するもので、特に、固体状廃油、高粘性液状廃油を積極的に用いた廃油系固体燃料の利用方法に関するものである。
原油スラッジ、廃塗料、廃溶剤等の廃油は、高いエネルギーを有するため、廃棄物として焼却処分せずに、燃料として有効利用することが期待されている。
しかし、廃油は、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものや、固形分が沈降分離して固着するものなどがあるため、搬送時等におけるハンドリング性が悪く、廃油それ単独では、燃料としての取扱いが困難であった。
そこで、本件出願人は、先に、原油スラッジ、廃塗料、廃溶剤等の廃油と、所定の粒径に破砕した廃畳、木粉等のバイオマスと、有機質粉体とを所定の割合で混合し、得られた固体燃料を、管路を介してセメント製造設備であるロータリーキルンの窯前部から燃料として吹き込む技術を開発し、特許出願を行なった(特許文献1)。
また、本件出願人は、未だ公開はされていないが、先に、廃ワイヤソーオイル、オイルスラッジ、廃油再生残渣等の廃油と、廃畳の破砕物、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥等の廃油吸収材とを混合し、機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性を有する固体燃料とした後、該固体燃料を、ベルトコンベヤー、バケットエレベーター等の機械式搬送手段、及び2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入手段を用いてセメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入する技術を開発し、特許出願を行なった〔特許文献2(未公開)〕。
特開2006−199750号公報 特願2007−103324(未公開)
ところで、セメント製造設備であるロータリーキルンの窯前部から燃料として廃油系固体燃料を投入する技術にあっては、製造されるセメントクリンカの品質に悪影響を与えない観点等から、火炎(フレーム)を形成させて燃料を瞬時に高温で完全燃焼させる必要があり、空気流等に乗せて廃油系固体燃料を吹き込むことが必須であった。この場合、上記特許文献1に記載されているように、廃油をバイオマス等に吸収させ、そのハンドリング性を改善させる方法にあっては、得られる廃油系固体燃料の流動性、付着性等の性状の調整を、管路を介した吹き込みに支障が生じないよう厳密に行う必要があったが、廃油の種類、例えば固体状廃油、高粘性液状廃油にあっては、その調整が困難或いは不可能である場合があった。
また、上記特許文献2に開示されたセメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に廃油系固体燃料を投入する技術にあっては、上記ロータリーキルンの窯前部から投入する技術に比してそのハンドリング性は機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のものに調整されていれば十分であり、その調整はかなりラフなものであってもよいが、使用する廃油が固体状廃油、或いは高粘性液状廃油である場合には、廃油吸収材との混合後においても大きな塊状の廃油ダマが残存する場合があり、この場合には、残存する廃油ダマが機械式搬送手段或いは機械式投入手段の駆動部等に付着することで運転トラブルが発生する虞があり、また、付着した廃油が駆動部等において生じる火花によって自然発火するなどのトラブルが発生する虞もあった。
なおここで、本明細書において言う上記固体状廃油とは、廃油が入ったドラム缶を傾けても出てこないもの、或いはマヨネーズ状、或いは水あめ状でどろっとした固まりとなって出てくるものを言う。また、高粘性液状廃油とは、上記固体状廃油と異なり全体としては流動性を有しているものの、後述する低粘性液状廃油ではないものを言う。ここで規定する低粘性液状廃油とは、容積式ポンプを用いた場合比較的負荷が少なく、容易に搬送できる粘度を持つ廃油を言う。具体的には20℃でB型粘度計にて測定した数値が200cPを下回る廃油である。容積式ポンプとしては、竪型遠心渦巻ポンプなどが挙げられる。このような固体状廃油、或いは高粘性液状廃油は、単に廃畳の破砕物等のバイオマスと混合させても、マヨネーズ状、或いは水あめ状の塊状廃油がバイオマスの表面に廃油ダマとして残存する。
本発明は、上述した背景技術が有する実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、従来においては燃料としての利用が困難或いは不可能であった固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油を、何ら支障なく燃料として利用できるものとする廃油系固体燃料の利用方法を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明は、次の〔1〕〜〔〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法とした。
〔1〕 固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油を、低粘性液状廃油に混合溶解させ、残存する塊状廃油(廃油ダマ)の粒径が15mm以下で、かつ粘度が3,500cP以下の廃油に調整した後、該調整廃油と廃油吸収材とを混合し、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置による搬送及び2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置による投入が可能なハンドリング性に調整した廃油系固体燃料を、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置によって搬送し、セメント製造設備であるNSPキルンの旋回燃焼方式の仮焼炉に2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置を用いてその上部から投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用することを特徴とする、廃油系固体燃料の利用方法。
〔2〕 上記旋回燃焼方式の仮焼炉が、RSP式の仮焼炉(「RSP」は商標)であることを特徴とする、上記〔1〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔3〕 上記固体状廃油が、塗料カス、廃インク、タンクスラッジ、蒸留残渣、廃ワックスのいずれか1種以上であり、上記高粘性液状廃油が、切削油、潤滑油、魚油泥、廃油スラリーのいずれか1種以上であることを特徴とする、上記〔1〕又は〔2〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔4〕 上記低粘性液状廃油が、機械油、動植物油、油性或いは水溶性廃液、水性或いは油性塗料のいずれか1種以上であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔5〕 上記廃油吸収材が、廃畳の破砕物、木材チップ、廃ポリマー、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥のいずれか1種以上であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の廃油系固体燃料の利用方法。
上記した本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法によれば種々の性状の廃油系廃棄物を、大量に、しかも厳密な調整を行うことなく燃料として利用することができるものとなる。
以下、上記した本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法の好適な実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法は、先ず受入れた廃油をその性状に応じて分別する(図1の『廃油の分別』)。
この分別の基準は、概ね次の基準により行う。
先ず、目視により、液状の廃油と固体状の廃油とに分ける。ここで、固体状の廃油とは、廃油が入ったドラム缶を傾けても出てこないもの、或いはマヨネーズ状、或いは水あめ状でどろっとした固まりとなって出てくるものを言う。
続いて、液状の廃油については、高粘性液状廃油と、低粘性液状廃油とに分別する。高粘性液状廃油とは、全体としては流動性を有しているものの、後述する低粘性液状廃油ではないものを言う。ここで規定する低粘性液状廃油とは、容積式ポンプを用いた場合比較的負荷が少なく、容易に搬送できる粘度を持つ廃油を言う。具体的には20℃でB型粘度計にて測定した数値が200cPを下回る廃油で流動性の良好な廃油を言う。容積式ポンプとしては、竪型遠心渦巻ポンプなどが挙げられる。但し、前記粘度に関する数値は、一つの目安に過ぎず、他の基準を採用してもよい。
上記のような基準で分別した場合、例えば、固体状廃油としては、塗料カス、廃インク、タンクスラッジ、蒸留残渣、廃ワックス等がある。高粘性液状廃油としては、切削油、潤滑油、魚油泥、廃油スラリー等がある。また、低粘性液状廃油としては、機械油、動植物油、油性或いは水溶性廃液、水性或いは油性塗料等がある。
続いて、本発明においては、上記分別した固体状廃油、高粘性液状廃油、及び低粘性液状廃油を混合し、所定の性状を有する廃油に調整する(図1の『廃油同士の混合』)。
この廃油同士の混合目的は、固体状廃油或いは高粘性液状廃油を、バイオマス等の廃油吸収材との混合を容易な粘性のものとするため、また廃油吸収材との混合後において運転に支障が生じるような塊状の廃油ダマ等が残存しないようにするためであり、固体状廃油或いは高粘性液状廃油のいずれかと低粘性液状廃油とを混合してもよく、固体状廃油と高粘性液状廃油の両者と低粘性液状廃油とを混合してもよい。この際の混合機としては、立形攪拌機等を用いて行なえばよい。
上記混合操作における固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油と低粘性液状廃油との混合割合は、混合する各廃油の性状、混合機の種類、更には混合する際の各廃油の温度等により相違し、また混合により調整しようとする廃油の性状によっても当然に相違したものとなるため、一概に規定できるものではないが、概ね、固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油1に対し、低粘性液状廃油を0.3〜0.6(容積比)添加混合すれば、大きな塊状の廃油ダマはなく、また廃油吸収材との混合性も良好な粘性の廃油に調整できる。なお、常温にて低粘性液状廃油に溶解或いは解砕・分散しないか、残存する塊状廃油の粒径が大きい固体状廃油或いは高粘性液状廃油については、加温することで低粘性液状廃油に溶解或いは解砕・分散させることができる。この場合に、その後に常温に戻しても混合物の粘度が大きく変化することはない。これは、加温により元々低粘性液状廃油と親和性のあった固体状廃油或いは高粘性液状廃油が溶解・安定したこと、或いは加温により解砕性が良くなり、混合機の剪断力によって低粘性液状廃油に分散し、安定したということが考えられる。そのため、加温状態で固体状廃油を低粘性液状廃油に溶解、解砕・混合して性状が改善された廃油が、その後の廃油吸収材との混合時に冷却され常温に戻っても、なんら支障なく固体燃料化することができる。
また、上記混合操作により調整しようとする廃油の性状も、後に行なう該調整廃油と廃油吸収材との混合条件等により相違し、また該調整廃油と廃油吸収材との混合により得られた廃油系固体燃料の使用目的によっても相違したものとはなるが、例えば、調整廃油と廃油吸収材との混合に2軸ミキサ、コンクリート用ミキサ、インテンシブミキサ等の通常の混合能力を有するものを使用し、また、得られた廃油系固体燃料をセメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、セメント製造用燃料として利用する場合には、上記固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油と低粘性液状廃油との混合操作により、残存する塊状廃油(廃油ダマ)の粒径が15mm以下、より好ましくは12mm以下で、かつ粘度が3,500cP以下、より好ましくは3,000cP以下の廃油に調整すれば、廃油吸収材との混合性も良好となり、また廃油吸収材との混合後において運転トラブルを発生させるような廃油ダマのない、良好に燃料として利用できる廃油系固体燃料を得ることができる。すなわち、廃油吸収材と混合する廃油の粘性が高く、また大きな塊状ダマが存在する場合には、廃油吸収材との物理的な接触が限定され、さらに混合時間内に吸収されることが困難であるため、塊状のダマもそのまま廃棄物系固体燃料中に存在し、機械式搬送段階で付着・堆積し、発火の原因となる。しかし、粘度が3,500cP以下、より好ましくは3,000cP以下であれば、混合廃油の粘性は、混合機での廃油吸収材の運動に追従でき、吸収が容易となる。また、残存する塊状廃油(廃油ダマ)の大きさは、廃油吸収剤の大きな粒のサイズ以下であれば問題ない。そのため、例えば吸収材として使われる木屑のサイズは最大30mm程度であるため、その半分のサイズの15mm以下、より好ましくは12mm以下の廃油ダマは搬送・投入の支障とならない。
一方、調整廃油に用いる固体状廃油及び高粘性廃油に対する低粘性液状廃油の量比を多くすれば、固体状廃油を溶解或いは解砕・分散させて残存する塊状廃油(廃油ダマ)をより小さい粒径にし、調整廃油の粘度をより低くすることは可能であるが、用途が限られている使用困難な固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油の利用に際して、低粘性液状廃油の使用量を増大する必要がある。低粘性液状廃油は、容易に多用途での利用が可能であり、その量を確保は必ずしも容易ではなく、低粘性液状廃油の使用量は可能な限り少なくすることが望ましい。そこで、固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油に由来する廃油ダマを完全に溶解しなくとも、廃油ダマの大きさが15mm以下で、粘度が3,500cP以下であれば、調整廃油と廃油吸収材を混合して製造する廃油系固体燃料は、機械式搬送及び機械式投入方法で十分使用可能であるため、この上限の数値にできるだけ近い性状の調整廃油とすることが、特に好ましい。
なお、本明細書で言う上記残存する塊状廃油(廃油ダマ)の粒径は、各篩い目の金網篩により測定したものであり、粘度は20℃でB型粘度計により測定したものである。
続いて、上記性状を調整した廃油と廃油吸収材とを混合し、本発明に係る廃油系固体燃料を製造する(図1の『廃油吸収材との混合』)。
廃油吸収材としては、廃畳の破砕物、木材チップ、廃ポリマー、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥等を用いることができ、これらの廃油吸収材と上記調整廃油とを混合し、流動性、付着性等のハンドリング性を改善した廃油系固体燃料とする。この際の混合機としては、2軸ミキサ、コンクリート用ミキサ、インテンシブミキサ等を用いて行なえばよい。
上記調整廃油と廃油吸収材との混合割合は、混合する両者の種類、性状、混合機の種類、混合条件、更には混合物である廃油系固体燃料の使用目的等により異なり、一概に規定することはできないが、混合物の性状の目安としては、例えば、製造した廃油系固体燃料をセメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、セメント製造用燃料として利用する場合には、少なくともスクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置にて搬送が可能であり、かつ2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入装置によって投入が可能な必要最低限の流動性、付着性等のハンドリング性を備えた廃油系固体燃料とすればよい。
続いて、上記のようにして製造された本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法の好適な実施の形態を、図2〜図4に基づいて説明する。
先ず、1の廃油系固体燃料の製造建屋において製造された本発明に係る廃油系固体燃料Xは、車両、好ましくは天蓋付密閉車両2に積み込まれ、セメント製造設備の近傍まで運ばれる。セメント製造設備の近傍まで運ばれた廃油系固体燃料Xは、ホッパー3に投入され、スクリューコンベヤー4、バケットエレベーター5、ベルトコンベヤー6等の機械式搬送装置にてセメント製造設備の仮焼炉まで搬送される。この際、本発明に係る製造方法により製造された廃油系固体燃料Xは、大きな塊状の廃油ダマ等が存在しないため、ベルトコンベヤー6等の機械式搬送装置の駆動部等に付着堆積する虞はない。
なお、上記廃油系固体燃料の製造建屋1とセメント製造設備とが近接している場合には、車両による輸送は行う必要はない。
セメント製造設備であるNSPキルン10は、図2に示したように、複数段、例えば4段のサイクロンC1,C2,C3,C4からなるサスペンションプレヒータ11と、このサスペンションプレヒータ11に付設された仮焼炉12と、該仮焼炉12及び最下段のサイクロンC1に入口フッド13を介して接続されたロータリーキルン14と、このロータリーキルン14の出口部に連結されたクーラ15とから構成されている。そして、原料投入口16より投入されたセメント原料は、サスペンションプレヒータ11のサイクロンにおいて順次予熱された後、仮焼炉12に導入されて脱炭酸等の仮焼反応が行われ、その後、入口フッド13を経由してロータリーキルン14においてセメントクリンカとして焼成される。ロータリーキルン14から排出されたセメントクリンカは、クーラ15において急冷され、最終的なセメントクリンカとなる。
サスペンションプレヒータ11に付設される上記仮焼炉12には、種々の形式のものがあるが、本発明においては、特にRSP式の仮焼炉〔「RSP」は商標、スワール(S)炉〕に廃油系固体燃料Xを燃料として投入することが、燃焼効率の観点等から好ましい。
このRSP式の仮焼炉12は、サイクロンC2で捕集されたセメント原料が仮焼炉12に投入され、該仮焼炉12における旋回燃焼方式により効率よく加熱されて脱炭酸が進められた後、仮焼炉12から下方に排出されて混合室17に投入され、混合室17において高温のキルン排ガスと混合され、セメント原料は85%以上の脱炭酸率に達し、その後、サイクロンC1で捕集されてロータリーキルン14内に投入される構成のものである。
上記仮焼炉12の構成を更に詳細に説明すると、図3に示したように、仮焼炉12は、頂部の熱風発生炉12aと、下部の燃焼炉12bとから構成され、それぞれの炉12a,12bには、図2に示したように、クーラ15に接続された空気送出管18から分岐する抽気ダクト18a,18bが接線方向にそれぞれ接続され、そして、熱風発生炉12aでは、バーナ19aにおいて少量の燃料が焚かれ、ここで発生した熱風は下部の燃焼炉12b内にコアを形成し、これが燃焼炉12b内でバーナ19bから投入された燃料の燃焼効率を高めるとともに安定した燃焼を維持する。サイクロンC2で捕集されたセメント原料は、燃焼炉12bの上部から投入され、燃焼炉12b内に供給された高速旋回気流を形成する燃焼用二次空気によって炉内に分散されるとともに加熱され、効率よく脱炭酸が進められる。混合室17は、サスペンションプレヒータの立上がり管の一部を拡大して設けられたもので、下部からきた高温のキルン排ガスと、側部から仮焼炉12より排出されたセメント原料および排ガスが導入され、ここで、再加熱されて85%以上に脱炭酸されたセメント原料は、サイクロンC1で捕集されて入口フッド13を介してロータリーキルン14内に投入される。なお、各図面中、実線の矢印はセメント原料の流れを示し、破線の矢印はガスの流れを示している。
本発明においては、上記構成のRSP式の仮焼炉12の上部から、バーナ19bから投入される燃料に代えて、或いは該燃料と併用して、図3に示したように、2重のフラップダンパー20等のシール機能を有する機械式投入装置を介して廃油系固体燃料Xを燃料として該仮焼炉12内に自然落下等により投入することが好ましい。この際、本発明に係る製造方法により製造された廃油系固体燃料Xは、大きな塊状の廃油ダマ等が存在しないため、2重のフラップダンパー20等の機械式投入装置の駆動部等に付着堆積することはなく、運転トラブル、火災等の発生の虞がない。
廃油系固体燃料Xを投入する位置としては、図3に示した燃焼炉12bの天井壁以外に、燃焼炉12bの側壁上部にあたるバーナ19bの設置位置近傍、或いは抽気ダクト18bの接続部近傍、更には抽気ダクト18bの出口付近等が挙げられる。また、シール機能を有する機械式投入装置として、2重のフラップダンパー20に代えてロータリーフィーダ等を用いることもできる。
このようにして仮焼炉12内に投入された廃油系固体燃料Xは、燃焼してセメント原料の仮焼に寄与することとなる。特に、RSP式の仮焼炉12の場合には、図4に示したように、炉内に抽気ダクト18bから導入される燃焼用二次空気によって高速旋回気流が形成されているため、投入した廃油系固体燃料Xが例え凝集した塊状物となっている場合でも、該高速旋回気流によって炉内に分散されるとともに加熱され、しかも旋回しながら長時間にわたって炉内に滞留することとなるため、効率よく燃焼してセメント原料の仮焼に寄与することとなる。また、例え多少の未燃分が仮焼炉12から出たとしても、最終的にはロータリーキルン14内に入って該ロータリーキルン14の回転に従って窯前部側に徐々に移動しながら燃焼を完結するので、セメントクリンカの品質に全く影響を与える心配がない。
上記したようなことから、RSP式の仮焼炉12の場合には、特にハンドリング性が悪く、付着性を有する廃油系固体燃料Xであっても、十分に燃料として利用可能であり、廃油系固体燃料Xを、厳格なハンドリング性の調整をすることなく、容易に、しかも大量にセメント製造用燃料として利用することが可能となる。
以上、本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法の好適な実施の形態を説明したが、本発明は、何ら既述の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは当然である。
本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法の流れの一部を示したフロー図である。 本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法を実施する設備の全体を概念的に示した図である。 本発明において廃油系固体燃料を投入するRSP式の仮焼炉を概念的に示した図である。 RSP式の仮焼炉の内部の旋回気流の状態を概念的に示した図である。
符号の説明
1 廃油系固体燃料の製造建屋
2 天蓋付密閉車両
3 ホッパー
4 スクリューコンベヤー
5 バケットエレベーター
6 ベルトコンベヤー
10 NSPキルン
11 サスペンションプレヒータ
C1,C2,C3,C4 サイクロン
12 仮焼炉
13 入口フッド
14 ロータリーキルン
15 クーラ
16 原料投入口
17 混合室
18 空気送出管
18a,18b 抽気ダクト
19a,19b バーナ
20 2重のフラップダンパー
X 廃油系固体燃料

Claims (5)

  1. 固体状廃油及び/又は高粘性液状廃油を、低粘性液状廃油に混合溶解させ、残存する塊状廃油(廃油ダマ)の粒径が15mm以下で、かつ粘度が3,500cP以下の廃油に調整した後、該調整廃油と廃油吸収材とを混合し、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置による搬送及び2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置による投入が可能なハンドリング性に調整した廃油系固体燃料を、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置によって搬送し、セメント製造設備であるNSPキルンの旋回燃焼方式の仮焼炉に2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置を用いてその上部から投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用することを特徴とする、廃油系固体燃料の利用方法。
  2. 上記旋回燃焼方式の仮焼炉が、RSP式の仮焼炉(「RSP」は商標)であることを特徴とする、請求項1に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  3. 上記固体状廃油が、塗料カス、廃インク、タンクスラッジ、蒸留残渣、廃ワックスのいずれか1種以上であり、上記高粘性液状廃油が、切削油、潤滑油、魚油泥、廃油スラリーのいずれか1種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  4. 上記低粘性液状廃油が、機械油、動植物油、油性或いは水溶性廃液、水性或いは油性塗料のいずれか1種以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  5. 上記廃油吸収材が、廃畳の破砕物、木材チップ、廃ポリマー、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥のいずれか1種以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の廃油系固体燃料の利用方法。
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