JP5755408B2 - 固体燃料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体燃料の製造方法に関するもので、特に安全性及び取扱性が良好で、しかも高い発熱量を有する廃油系固体燃料の製造方法に関するものである。
原油スラッジ、廃塗料、廃溶剤等の廃油は、高いエネルギーを有するため、廃棄物として焼却処分せずに、燃料として有効利用することが期待されている。
しかし、廃油は、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものや、固形分が沈降分離して固着するものなどがあるため、搬送時等におけるハンドリング性が悪く、廃油それ単独では、燃料としての取扱いが困難であった。
そこで、本件出願人は、先に、原油スラッジ、廃塗料、廃溶剤等の廃油と、所定の粒径に破砕した廃畳、木粉等のバイオマスと、有機質粉体とを所定の割合で混合し、得られた固体燃料を、管路を介してセメント製造設備であるロータリーキルンの窯前部から燃料として吹き込む技術を開発し、特許出願を行なった(特許文献1)。
また、本件出願人は、廃ワイヤソーオイル、オイルスラッジ、廃油再生残渣等の廃油と、廃畳の破砕物、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥等の廃油吸収材とを混合し、機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性を有する固体燃料とした後、該固体燃料を、ベルトコンベヤー、バケットエレベーター等の機械式搬送手段、及び2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入手段を用いてセメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入する技術を開発し、特許出願を行なった(特許文献2)。
特開2006−199750号公報 特開2008−260647号公報
しかしながら、上記特許文献に開示された廃油と廃畳、木粉等のバイオマスとを混合した固体燃料にあっても、セメントキルンや仮焼炉に投入して燃料として使用する場合等に、管路や搬送機等に固体燃料が徐々に付着し、閉塞等のトラブルを生じる場合があった。ここで、固体燃料の付着性の原因は、粘稠性を有する廃油の存在にあることは明らかであることから、バイオマスに対する廃油の混合比を下げることが考えられるが、この方法による場合には、廃油の消費量が低下し、廃棄物である廃油の利用促進の観点から好ましくない。また、廃油の混合比を下げた固体燃料は、その発熱量が低下するため、燃料としても好ましくない。
また、廃油の中には、引火点が低い廃油があり、このような低引火点廃油は、その輸送時、混合時或いは保管時等において火災や爆発の危険性があることから、その取扱いが困難であり、上記特許文献に開示された固体燃料の製造に使用する廃油としては、従来においてはその使用が躊躇されていた。
本発明は、上述した背景技術が有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、引火点の低い廃油有効に利用することができ、輸送経路に付着し難く、取扱性及び安全性が良好であると共に、高い発熱量を有する固体燃料を製造できる方法を提供することにある。
本発明者等は、上記した課題を解決すべく鋭意検討した結果、吸収材であるバイオマスの水分量を所定範囲に調整することにより、固体燃料の輸送経路等に対する付着性を改善できると共に引火点を上昇でき、取扱性及び安全性が良好であると共に、高い発熱量を有する固体燃料を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の〔1〕に記載の固体燃料の製造方法を提供するものである。
〔1〕廃畳の破砕物、稲藁の破砕物、木材チップ、木粉、おが屑、紙屑のいずれか一種以上からなる木質系バイオマスの含水率を20〜40質量%に調整し、該含水率を調整した木質系バイオマス100質量部と、廃溶剤、廃塗料、廃インキ、廃シンナー、副生グリセリン、廃塗料蒸留残渣のいずれか一種以上からなり、引火点が21℃以上40℃未満の低引火点廃油30〜300質量部とを混合し、引火点が40℃以上の、セメント製造設備であるキルンの窯尻部または仮焼炉に投入する、或いは、キルンの窯前部のバーナーより吹き込む固体燃料とすることを特徴とする、固体燃料の製造方法。
上記した本発明に係る固体燃料の製造方法によれば、輸送経路等に対する付着性を改善できると共に引火点を上昇でき、取扱性及び安全性が良好であると共に、高い発熱量を有する固体燃料を製造することができる。
そのため、従来においては使用が躊躇されていた低引火点廃油使用が可能となり、かかる廃油の利用促進を図ることができる。
以下、上記した本発明に係る固体燃料の製造方法について、詳細に説明する。
本発明において用いる木質系バイオマス、畳(使用済みの廃畳)の破砕物、稲藁の破砕物、木材チップ(例えば、建設廃木材の破砕物)、木粉、おが屑、紙屑(新聞紙、段ボール、古雑誌等)のいずれか1種以上である
なお、本明細書において木質系バイオマスとは、燃料等として利用可能な、木質由来の有機質資源(ただし、化石燃料を除く。)の総称である。
上記畳の破砕物の材料となる廃畳は、植物性の材料を少なくとも部分的に含むものであればよく、具体的には、稲藁を畳床の材料とする本畳のみならず、ポリスチレンフォーム板(ポリスチレン樹脂組成物に発泡剤を添加して膨張させて形成した板状の成形体)およびインシュレーションボード(例えば、湿式法では、木材を水中で解砕し、接着剤等を加えて抄造した後、乾燥して形成された軟質繊維板)を畳床の材料とする建材畳や、稲藁、ポリスチレンフォーム板を畳床の材料とする藁サンド畳も含む。
上記木材チップは、最大粒径(篩の残分が5質量%以内となる目開き寸法)が5mmを超え、100mm以下である木材の破砕物または粉砕物をいう。
上記木粉とは、最大粒径(篩の残分が5質量%以内となる目開き寸法)が5mm以下である木材の粉砕物をいう。
また、上記おが屑は、通常、0.5〜5mm程度の粒度分布を有するものである。上記紙屑としては、例えば古雑誌、古新聞の切断品、オフィス等で発生するシュレッダー切断紙等が挙げられる。
上記木質系バイオマスの含水率は、15〜50質量%、好ましくは20〜40質量%に調整したものであるので、本発明においては、20〜40質量%に調整したものを用いる。これは、含水率が15質量%に満たない木質系バイオマスを用いた場合には、その搬送時或いは混合時等に木粉塵が舞いやすく、作業環境を悪化させると共に粉塵爆発の危険性がある。また、理由は定かではないが、試験の結果、含水率が15質量%に満たない乾燥した木質系バイオマスを用いた場合には、混合した廃油の引火点を上昇させる作用が少なく、低引火点廃油の使用が困難なものとなる。逆に、含水率が50質量%を超える湿った木質系バイオマスを用いた場合には、ハンドリング性状が悪く、また混合した廃油の吸水性が悪いために、輸送経路等への付着が急激に増え、閉塞等のトラブルが発生する虞がある。また、含水率が50質量%を超える木質系バイオマスを用いた場合には、廃油と混合した後においても、発熱量の低い固体燃料しか得られず、利用価値が低下する。
上記木質系バイオマスの含水率の調整は、特には限定されないが、例えば屋根付きの保管場所内に保管し、降雨による湿潤化を避ける。乾燥させる場合においても、エネルギーを使うような積極的な加熱乾燥は行わず、風通しのよい場所での天日乾し等の自然乾燥で行う。また、破砕時における粉塵飛散防止のための散水等を利用して含水率の調整を行うなど、熱の有効利用を考慮した方策で行うことが好ましい。なお、受け入れた木質系バイオマスの含水率が適度であって、調整の必要がない場合には、当然、そのまま廃油との混同に使用すればよい。
なお、本明細書において含水率は、
〔(乾燥前の質量−絶乾質量)/(乾燥前の質量)〕×100
で算出したものを言う。
また、本発明において用いる上記木質系バイオマスの粒径は、製造した固体燃料の使用方法によって相違したものとなるが、例えばセメントキルンのバーナーで使用する場合には、平均粒径(篩の残分が50質量%以内となる目開き寸法)が0.5mm以上であることが好ましく、最大粒径(篩の残分が5質量%以内となる目開き寸法)が10mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下である。これは、平均粒径が0.5mm未満では、粒子系全体が微細化するため流動性、分散性が低下し、廃油のハンドリング性の向上等の効果を得ることが困難となる。最大粒径が10mmを超えると、火炎(フレーム)を形成しにくく、燃料が着地した後も燃焼を継続するため、セメントクリンカーの品質を低下させる虞がある。該最大粒径を5mm以下とすれば、着地燃焼する粒体の割合が少なくなり、固体燃料の使用割合を大きくすることができるので好ましい。
一方、製造した固体燃料を、例えばセメントキルンの仮焼炉に投入して使用する場合には、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送手段にて搬送が可能であり、かつ2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入手段を用いて投入が可能な、機械トラブルが起こらないサイズであればよく、この場合の上記木質系バイオマスの最大粒径は、100mm以下、好ましくは50mm以下である。
廃油としては、オイルスラッジ(例えば重油スラッジ、原油スラッジ等)、廃油再生残渣(廃油を蒸留設備等を用いて再生した後に残る残渣)、廃ワイヤソーオイル、廃切削油、廃研削油、廃研磨油、廃溶剤、廃塗料、廃インキ、廃シンナー、副生グリセリン、廃塗料蒸留残渣、グリース、廃植物油、廃食用油、脱水有機汚泥等の油性物質等の単独、或いはこれらの二種以上の混合物を挙げることができるが、上記の中でも、引火点が低い低引火点廃油、具体的には、取扱性の観点から、第2石油類に属する引火点が21℃以上40℃未満の低引火点廃油が好適な処理対象であり、このような低引火点廃油の具体例としては、廃溶剤、廃塗料、廃インキ、廃シンナー、副生グリセリン、廃塗料蒸留残渣のいずれか一種以上を挙げることができる。これらの低引火点廃油は、火災や爆発の危険性があることから、その取扱いが困難であり、従来においては使用が躊躇されていたが、本発明に係る固体燃料の製造方法は、引火点の上昇効果があることから、このような廃溶剤、廃塗料、廃インキ、廃シンナー、副生グリセリン、廃塗料蒸留残渣のいずれか一種以上からなり、引火点が21℃以上40℃未満の低引火点廃油を用いる
上記含水率を調整した木質系バイオマスと上記廃油との混合割合は、木質系バイオマス100質量部に対して、廃油30〜300質量部、好ましくは50〜200質量部、より好ましくは80〜150質量部である。これは、廃油の配合量が30質量部未満では、廃油の利用促進の観点、また得られる固体燃料の発熱量の観点から好ましくない。逆に廃油の配合量が300質量部を超えると、廃油を木質系バイオマスが吸収、担持しきれず、特に低引火点廃油を混合した場合の引火点の上昇効果が得られない場合があり、また、混合物(固体燃料)の粒子表面に多くの油が残留して、粒子表面に光沢及び付着性が生じ、輸送管内や搬送機等における流動性が低下するために好ましくない。
上記木質系バイオマスと廃油との混合は、上記各材料を、上記配合割合で混合機に投入して行うことができる。
この際、空気を混合機内に導入し、廃油から揮発した低引火点成分等を爆発下限濃度未満まで希釈した状態で混合を行うことが好ましい。これは、上記した木質系バイオマスと廃油とを混合すると、特にその混合初期の段階、即ち、混合した木質系バイオマスが廃油中の液分を未だ十分に吸収していない段階にあっては、廃油から低引火点成分が揮発し、該低引火点成分に混合機の回転部等で発生した火花が引火し、爆発を起こす危険があるためである。
そこで、空気を混合機内に導入し、揮発した低引火点成分等の濃度を爆発を起こさない濃度まで希釈させることが好ましい。具体的な空気の混合機内への導入量は、揮発する低引火点成分の量、さらには混合機の容積、混合物の量等によって適宜決定されるが、無料の空気で希釈するものであることから、必要十分な量の空気を、混合機内に導入することとすればよい。
また、混合機は、特には限定しないが、揮発した低引火点成分等が容器の一部に留まることのない構造となっているものが好ましい。例えば、単に攪拌羽根が設けられているものではなく、その混合容器自体をも回転する構造のものを使用することが好ましい。これは、廃油のように粘稠性の高い材料と木質系バイオマス等のかさ密度の低い材料とを良好に混合できるとともに、容器が回転することにより揮発した低引火点成分等が流動し、容器の一部に留まることがなく、導入された空気によって容易かつ確実に希釈させられるために好ましい。
このような容器自体をも回転する構造の混合機としては、アイリッヒ社製のインテンシブミキサー等が挙げられる。
上記木質系バイオマスと廃油との混合操作により得られる固体燃料は、廃油中の液分が木質系バイオマスに吸収、担持されることから、廃油中の成分、特に低引火点成分の揮発が抑えられ、引火点が高い、具体的には40℃以上の引火点を有する固体燃料となると共に、付着性が大幅に改善された、少なくとも機械式搬送及び機械式投入に何らの支障がないハンドリング性を有する固体燃料となり、取扱性及び安全性が高いものとなる。
上記に加えて、得られる固体燃料は、高いエネルギーを有する廃油と含水率が調整された木質系バイオマスとの混合物であることから、高い発熱量、具体的には3,000kcal/kg以上の発熱量を有する固体燃料となり、燃料価値の高いものとなる。
なお、上記引火点の数値は、セタ密閉式引火点試験器により測定したものであり、また発熱量の数値は、熱研式自動ボンベ熱量計により測定したものである。
また、固体燃料の付着性は、直径120mm、長さ150mmのステンレス製円筒状容器(容量:1.7L)に試料を100g投入し、該円筒状容器を軸芯を中心として46rpmの回転数で20分間回転させ、容器内壁に付着する試料の質量を測定することにより定量化することができ、この方法で測定した付着量が50gを超えない場合には、少なくとも機械式搬送及び機械式投入に支障がないことが判明している。
上記した本発明に係る製造方法によって得られた固体燃料は、引火点が高く、付着性が大幅に改善され、しかも高い発熱量を有するものであるため、例えばセメント製造設備であるキルンの窯尻部或いは仮焼炉に投入し、また、キルンの窯前部のバーナーより吹き込むことにより、良好に燃料として使用することができる。
この際、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送手段を用いた搬送、また2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入手段を用いた投入に対処可能な固体燃料、或いは管路を介しての空気圧送に対処可能な固体燃料に、混合する木質系バイオマスの粒径、混合する廃油の種類、木質系バイオマスと廃油との混合比等によって、容易に調整することができる。
試験例
1.使用材料
〔1〕木質系バイオマス
木屑〔平均粒径(篩の残分が50質量%以内となる目開き寸法)15mm、最大粒径(篩の残分が5質量%以内となる目開き寸法)30mm〕を用いた。
木屑は、次の方法にて含水率を調整した。
先ず木屑を105℃で乾燥(絶乾)し、乾燥木屑を100g、90g、85g、80g、70g、60g、50g、40gそれぞれユニパックに入れ、各ユニパック内が木屑+水=100gとなるように霧吹きで水分量を調整し、その後密封状態で24時間静置して、含水率が0質量%(以下、『バイオマス絶乾』)、10質量%(以下、『バイオマス10』)、15質量%(以下、『バイオマス15』)、20質量%(以下、『バイオマス20』)、30質量%(以下、『バイオマス30』)、40質量%(以下、『バイオマス40』)、50質量%(以下、『バイオマス50』)、60質量%(以下、『バイオマス60』)の木質系バイオマスをそれぞれ調整した。
〔2〕廃油
エタノール(一級試薬、引火点13℃)と、エンジンオイルと水との混合物(エンジンオイル60質量%、水40質量%)を混合し、引火点を29℃に調整したものを用いた。
2.固体燃料の製造
上記含水率を調整した木質系バイオマスにそれぞれ上記廃油を、バイオマス対廃油が2対1の質量割合になるように投入し、ハンドミキサーで2分間程度混合し、固体燃料を製造した。
3.固体燃料の性状
得られた木質系バイオマスと廃油との混合物について、それぞれ粉塵の発生状況、引火点、付着量、発熱量について評価した。
なお、粉塵の発生状況は、木質系バイオマスの取扱時、混合時における粉塵の発生を目視にて判断し、粉塵の発生が著しい場合を『×』、粉塵の発生が少ない場合を『○』と評価した。
また、引火点の測定は、セタ密閉式引火点試験器により行った。
また、付着量の測定は、直径120mm、長さ150mmのステンレス製円筒状容器(容量:1.7L)に試料を100g投入し、該円筒状容器を軸芯を中心として46rpmの回転数で20分間回転させ、容器内壁に付着する試料の質量を測定することにより行った。
また、発熱量の測定は、熱研式自動ボンベ熱量計により行った。
各固体燃料の性状を、表1に記載する。
Figure 0005755408
4.まとめ
上記した試験例等から、木質系バイオマスと廃油とを混合して固体燃料を製造するにあたり、木質系バイオマスの含水率は得られる固体燃料の性状に大きく影響を与え、含水率が低い木質系バイオマスを使用した場合には、その搬送時或いは混合時等に木粉塵が舞いやすく、作業環境を悪化させる憂いがあり、また、混合した廃油の引火点を上昇させる作用が少ないことが判明し、逆に含水率が高過ぎる木質系バイオマスを使用した場合には、付着量が急激に増え、輸送経路等が閉塞する虞があり、また、廃油と混合した後においても、発熱量の低い固体燃料しか得られず、利用価値が低下することが判明した。そして、かかる観点から、使用する木質系バイオマスの含水率は、15〜50質量%が適当であり、更には20〜40質量%が適当であることが判明した。

Claims (1)

  1. 廃畳の破砕物、稲藁の破砕物、木材チップ、木粉、おが屑、紙屑のいずれか一種以上からなる木質系バイオマスの含水率を20〜40質量%に調整し、該含水率を調整した木質系バイオマス100質量部と、廃溶剤、廃塗料、廃インキ、廃シンナー、副生グリセリン、廃塗料蒸留残渣のいずれか一種以上からなり、引火点が21℃以上40℃未満の低引火点廃油30〜300質量部とを混合し、引火点が40℃以上の、セメント製造設備であるキルンの窯尻部または仮焼炉に投入する、或いは、キルンの窯前部のバーナーより吹き込む固体燃料とすることを特徴とする、固体燃料の製造方法。
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