JP5299790B2 - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの潤滑装置に関する。
特許文献1は、内燃機関の潤滑システム内で使用する化学フィルターを開示する。特許文献1の記載によれば、この化学フィルターは、内燃機関潤滑システム内のオイルフィルターのハウジング内に使用されるか、またはそのオイルフィルターのバイパス部分に使用され、イオン交換材料を有することができる。
特表2008−540123号公報
ところで、エンジンが停止しているとき、エンジン内でのオイルの循環は停止する。したがって、上記特許文献1に記載されているシステムのようにオイルフィルターに化学フィルターを備えることで、エンジンが停止しているときにオイルの劣化を抑制することは困難である。
そこで、本発明はかかる点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、エンジンが停止しているときに、エンジンオイルの劣化を抑制することにある。
本発明は、エンジンの潤滑装置を提供する。本発明に係るエンジンの潤滑装置は、オイルパン内に反応体を設け、該反応体はオイル中の所定の成分を吸着する機能を有することを特徴とする。
また、エンジンが停止したときに、前記オイルパン内のオイルに流れを生じさせる流れ付与装置がさらに備えられるとよい。前記流れ付与装置は、上記反応体に向けた流れをオイルに生じさせるとよい。前記流れ付与装置は、オイルパン内に配置された攪拌部材と、前記攪拌部材を駆動する駆動装置とを備えているとよい。
オイルの温度を検出するオイル温度検出装置と、大気温を検出する大気温検出装置とが備えられ、前記駆動装置は、前記オイル温度検出装置によって検出されたオイルの温度が前記大気温検出装置によって検出された大気温以下になったとき、攪拌部材を動かすとよい。
また、流れ付与装置は、バッテリー残量が所定量以上のときに、オイルパン内のオイルに流れを生じさせるとよい。
本発明に係る第1実施形態が適用されたエンジンシステムの概念図である。 第1実施形態に関する反応体であるイオン交換樹脂を備えた機能部材を説明するための図である。 本発明に係る第2実施形態が適用されたエンジンシステムの概念的な模式図である。 第2実施形態に関する潤滑装置の攪拌装置の作動を説明するための図である。 第2実施形態に関する潤滑装置の攪拌装置の作動を説明するための概念的なタイムチャートである。 第3実施形態に関する潤滑装置の攪拌装置の作動を説明するための図である。 第3実施形態に関する潤滑装置の攪拌装置の作動を説明するための概念的なタイムチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。まず、第1実施形態について説明する。
図1に本発明に係る第1実施形態が適用されたエンジンシステムが概念的に示されている。ただし、本第1実施形態での内燃機関(以下、エンジン)10は、直列4気筒形式のエンジンであるが、本発明が適用されるエンジンは、その気筒数や気筒配列形式ばかりか、火花点火式機関であるか圧縮着火式機関であるかさえも問わない。
エンジン10はシリンダブロック12と、ピストン14と、クランクケース16と、シリンダヘッド18と、シリンダヘッド18を上方から覆うヘッドカバー20と、オイルパン22とを備える。そして、エンジン10は、制御装置として機能するECU(図1には示されず)を備える。ECUは、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、入力インタフェース、出力インタフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。入力インタフェースには、エンジン回転速度を検出可能にするエンジン回転速度センサ、エンジン負荷を検出可能にするエンジン負荷センサ等を含む各種センサ類が電気的に接続されている。これら各種センサ類からの出力信号(検出信号)に基づき、予め設定されたプログラムにしたがって円滑なエンジン10の運転ないし作動がなされるように、ECUは出力インタフェースから電気的に燃料噴射弁(不図示)、スロットルバルブ24を駆動するためのアクチュエータ等に作動信号(駆動信号)を出力する。
このようなエンジン10は、さらにブローバイガス環流装置を備えている。ここで、ブローバイガスとは、ピストンリングと、シリンダブロック12のシリンダボアとの隙間からクランクケース16内へ漏れ出るガスのことである。このブローバイガスは多量の炭化水素や水分を含む。このため、ブローバイガスがあまりに多いとそれはエンジンオイルの早期劣化やエンジン内部の錆の原因になる。また、ブローバイガスには炭化水素が含まれているため、それをこのまま大気に解放することは環境上好ましくない。そのため、ブローバイガスは、吸気負圧を利用して後述の経路を通じて強制的に吸気系統へ戻される。なおエンジンの軽負荷時におけるブローバイガスおよび新気の流れを図1に矢印で示す。
吸気通路26にはスロットルバルブ24が設けられ、スロットルバルブ24の下流側の吸気通路26dと、ヘッドカバー20内とはPCV通路28によって連通されている。ここでPCVとはPositive Crankcase Ventilationの略称である。また、スロットルバルブ24の上流側の吸気通路26uと、ヘッドカバー20内とは大気通路30によって連通されている。PCV通路28にはこれを開閉するPCVバルブ32が設けられる。PCVバルブ32は吸気負圧の大きさに応じて開閉し、流量を変えるものであり、本実施形態ではヘッドカバー20に固設されている。
シリンダブロック12とシリンダヘッド18には、ヘッドカバー20内とクランクケース16内とを連通するオイル落とし通路34が設けられている。本実施形態のオイル落とし通路34は、動弁系の潤滑を終えたオイルをシリンダヘッド18上からオイルパン22へ向けて落とすための通路であると同時に、クランクケース16内のブローバイガスをヘッドカバー20内に向けて上昇移動させるための通路である。クランクケース16からヘッドカバー20に向かって上昇移動するブローバイガスには、クランクケース16内のオイルの攪拌、蒸発によって生成されたオイルミストが含まれる。
図示されるように、エンジンの軽負荷時には、PCVバルブ32が開かれ、クランクケース16内のブローバイガスはオイル落とし通路34、ヘッドカバー20内、PCV通路28を順に通じて吸気通路26に戻され、その後、燃焼室で燃焼される。一方このときヘッドカバー20内には大気通路30を通じて大気が導入され、この大気はヘッドカバー20内のブローバイガスを適宜希釈する。
他方、図示しないが、エンジンの高負荷時には、PCVバルブ32が閉じられ、ヘッドカバー20内のブローバイガスは大気通路30を通じて吸気通路26に戻される。
このようにクランクケース16内のブローバイガスは、ヘッドカバー20内に導入された後、吸気通路26に戻されて燃焼される。このようなブローバイガスは、燃料成分である炭化水素、既燃焼ガスに含まれるNOxおよびSOx、水分のほか、クランクケース16内のオイルの攪拌、蒸発によって生成された気体としてのオイルミストを含んでいる。このため、単にブローバイガスを吸気側に環流させるだけだとオイルも同時に燃焼されてしまい、オイルの消費量が多くなると同時に、オイル燃焼による白煙が生じて問題となる。
そこで、ヘッドカバー20内には、図示しないが、ブローバイガスからオイルを分離するためのオイルセパレータ室が区画形成されている。このオイルセパレータ室により、ブローバイガスを吸気系に戻す前にブローバイガスからオイルを分離して回収することができ、上記問題を解決することができる。
ところで、上記したようにブローバイガス中にはNOx、SOxおよび水分が含まれている。そして、ヘッドカバー20がエンジンからの熱を伝達されづらくかつその外面が外気に晒されて冷却風等によって冷却されるので、ヘッドカバー20の内面には結露等による凝縮水が生じやすい。よって、ヘッドカバー内、例えば上記オイルセパレータ室には、それらの反応により、酸性物質ができやすい。これは、エンジン内部におけるスラッジの発生、付着、堆積を促し得る。
そこで、エンジン内、特にここではヘッドカバー内に、スラッジの生成または付着を抑制するために、スラッジ抑制層36が形成されている。ここでは、スラッジ抑制層36は塗布によりヘッドカバー20内面に形成されている。スラッジ抑制層36は、好ましくは固体のアルカリ性物質からなり、具体的にはアルカリ性物質として炭酸カルシウム(CaCO3)が用いられている。スラッジ抑制層36は、上記酸性物質を中和するように作用する。なお、スラッジ抑制層のスラッジ抑制剤は、他の位置に設けられることが可能である。
さらに、エンジン10は、上記オイル落とし通路34やオイルパン22を含むエンジンの潤滑装置(以下、潤滑装置)40を有する。潤滑装置40は、図1においてはその一部のみ表されている。潤滑装置40はストレーナおよびオイルポンプを備え、オイルパン22内のオイルはストレーナを通じてオイルポンプによって汲み上げられる(吸引される)。こうして汲み上げたオイルはオイルフィルターを介して、エンジン10内に形成された油路(各供給部位に対応した複数の油路を含む。)を通じて、エンジン10内の各部、例えばカムシャフトジャーナル、クランクジャーナル、コンロッド、ピストン14に供給される。そして、こうして各部に供給された潤滑油つまりオイルは自らの自重により最終的にはオイルパン22に戻る。なお、バッフルプレート42が設けられているが、省かれてもよい。
さらに、潤滑装置40は反応体としてイオン交換樹脂を備えた機能部材44を備えている。機能部材44のイオン交換樹脂は、所定のイオン(イオン成分)を吸着する機能を有する。換言すると、所定のイオンをエンジンオイルから除去するべく、そのような所定のイオンを吸着する機能を機能部材44のイオン交換樹脂は有する。なお、機能部材44のイオン交換樹脂は、オイル中の所定のイオンを吸着する代わりに、別のイオンを放出する機能を有する。ここでは、アニオン性イオン交換樹脂およびカチオン性イオン交換樹脂の両方がイオン交換樹脂として用いられ、機能部材44のイオン交換樹脂はこれらからなる。なお、イオン交換樹脂としては、例えば、三菱化学社製ダイヤイオン(登録商標)シリーズのイオン交換樹脂、ローム・アンド・ハース社製アンバーライト(登録商標)シリーズのイオン交換樹脂がある。
ここでは、具体的に、ブローバイガス中のNOxと水とにより生じ得る硝酸イオン、ブローバイガス中のSOxと水とにより生じ得る硫酸イオンのオイル中からの除去を図るべく、硝酸イオンや硫酸イオンを吸着する機能を有するアニオン性イオン交換樹脂が用いられる。このようなアニオン性イオン交換樹脂は、それら陰イオンを吸着し、例えば水酸化物イオンを放出する機能を有する。
また、ここでは、オイル中からCaイオンの除去を図るべく、Caイオンを吸着する機能を有するカチオン性イオン交換樹脂が用いられる。Caイオンは、上記したようにスラッジ生成を抑制するようにオイル供給系統に設けられたCa成分を含むオイル劣化抑制剤が消費されることで生じ得る。また、オイル中に添加剤としてカルシウムスルホネートが添加されている場合には、このカルシウムスルホネートからCaイオンが生じ得る。このようなカチオン性イオン交換樹脂は、そのような陽イオンを吸着し、水素イオンおよび/またはNaイオンを放出する機能を有する。
なお、アニオン性イオン交換樹脂の使用によりオイル中から除去することが望まれるイオンには、そのような硝酸イオン(NO3 -)、硫酸イオン(SO4 2-)ばかりでなく、例えば、ブローバイガスから生じ得る酢酸イオン(CH3COO-)、同様にブローバイガスから生じ得るギ酸イオン(HCOO-)、塩化物イオン(Cl-)、クロム酸イオン(CrO4 2-)がある。これらを含む群またはこれらからなる群から選択された少なくとも1つのイオンを吸着する機能を有するアニオン性イオン交換樹脂が用いられ得る。なお、アニオン性イオン交換樹脂から放出されるイオンは、オイルの劣化を促進しないイオンであるとよく、好ましくは、オイルの劣化を抑制するイオンであるとよい。
また、カチオン性イオン交換樹脂の使用によりオイル中から除去することが望まれるイオンには、そのようなCaイオン(Ca2+)ばかりでなく、例えば、Al3+、Fe2+、Fe3+、Cr3+、Pb2+、Ni2+、Cu2+、Mg2+、Ti+がある。これらは、オイルへの添加剤、例えばZnDTPから生じたり、エンジンの構成部材の磨耗および/または溶出により生じたりする。特に、エンジンの摺動部の摩耗によりエンジンオイル中に生じるCuイオン、Alイオン、Feイオン等は、除去されることが望まれる。これらを含む群またはこれらからなる群から選択された少なくとも1つのイオンを吸着する機能を有するカチオン性イオン交換樹脂が用いられ得る。なお、カチオン性イオン交換樹脂から放出されるイオンは、オイルの劣化を促進しないイオンであるとよく、好ましくは、オイルの劣化を抑制するイオンであるとよい。
なお、アニオン性イオン交換樹脂およびカチオン性イオン交換樹脂のうちの一方のみから、機能部材44のイオン交換樹脂が構成されてもよい。
このようなイオン交換樹脂は、ビーズ状または膜状の種々の形状を有し得る。本実施形態では、イオン交換樹脂は、パンチングメッシュタイプのケース46a(図2(a)参照)に入れられていて、機能部材44はケース46aと、そこに入れられたイオン交換樹脂とからなる。
なお、機能部材では、ケース部材46aの代わりに、金網ケース46b(図2(b)参照)、金網や樹脂などを用いて形成された袋状ケース46c(図2(c)参照)、メッシュタイプの筒状ケース46d(内筒46diと外筒46dcとの間に収納領域を有する。)(図2(d)参照)等が用いられ得、その中にイオン交換樹脂が入れられ得る。また、イオン交換樹脂は、板46eやフィルムに積層されたり(図2(e)参照)、部品にスプレー等を用いて塗布されたりすることができ、そのようにして板46e等に固定されたイオン交換樹脂が機能部材として用いられることができる。ただし、図2(e)において、板46e上に形成された層がイオン交換樹脂44eの層である。なお、イオン交換樹脂のみから機能部材44が構成されてもよい。
このようなイオン交換樹脂を含む機能部材44は、潤滑装置40の種々の箇所に設置されることができる。ここでは、図示しないが油路にもそのようなイオン交換樹脂を含む機能部材は設置されているが、特にオイルパン22内のオイルOil中に全体が浸かるようにイオン交換樹脂を含む機能部材44は設置されている。機能部材44の設置箇所は、循環するオイルの流れ上に位置するように定められ、好ましくは、機能部材44はオイルストレーナの近くに設置される。ここでは、機能部材44は、上記ケース46aに入れられたイオン交換樹脂からなり、この場合、図示しない支持部材(支持手段)によって、オイルパン22内に実質的に固定されている。なお、このような機能部材44のイオン交換樹脂は適宜交換され得る。
このように、オイルパン22内にイオン交換樹脂が設置されるので、エンジン作動中ばかりでなく、エンジン停止中にも、オイルパン22に戻るオイルから適切に所定のイオンを除去することが可能になる。したがって、オイルの劣化を適切に抑制することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る潤滑装置140が適用されたエンジン100の模式図を図3に示す。なお、図3のエンジン100は、上記第1実施形態が適用されたエンジン10の構成を全て備える。第2実施形態に係る潤滑装置140は、流れ付与装置としての攪拌装置150が備えられている点で、第1実施形態に係る潤滑装置40と異なる。そこで、以下では、攪拌装置150に関して主に説明し、既に説明した構成要素と同じまたは対応する構成要素には、上記説明で用いた符号に対応する符号を付して、それらの重複説明を省略する。なお、図3では、潤滑装置140のうちのオイルストレーナ152、オイルポンプ154、オイル落とし通路134を含む油路およびオイルノズル156が表されている。また、ここでは、オイルパン122内にイオン交換樹脂を備えた機能部材144が設けられ、さらにイオン交換樹脂を備えた機能部材157がオイル落とし通路134に設けられている。
第2実施形態に係る潤滑装置140は、オイルパン122内のオイルに流れを生じさせる流れ付与装置を備える。流れ付与装置はここでは攪拌装置150であり、オイルパン122のオイルOil中に備えられた攪拌部材としてのフィン158と、フィン158に連結された駆動手段としてのモータ160と、フィン158を動かすようにモータ160を作動させるモータ制御装置162とを備える。なお、フィン158を駆動する駆動装置は、モータ160とモータ制御装置162とを含んで構成される。
モータ制御装置162は、上記ECU(本第2実施形態では符号「164」が付される。)に含まれる。ECU164の一部は、エンジン回転速度センサ166と共にエンジン回転速度検出装置を構成する。なお、本実施形態ではエンジン回転速度検出装置はエンジン停止判定装置に含まれる。またECU164の一部は、エンジン負荷センサ168と共にエンジン負荷検出装置を構成する。また、ECU164にはバッテリー170がつながっていて、ECU164の一部はバッテリー170の残量を検出する残量検出装置の機能を有する。なお、バッテリー170の残量を検出するためにセンサ等の手段が設けられることができる。
本第2実施形態では、攪拌装置150のフィン158は、エンジン作動時、停止されていて、エンジンが停止したときに、作動される。以下に、攪拌装置150の作動に関して、図4および図5に基づいて説明する。なお、エンジンが停止したとき、ECU164は停止せずに、攪拌装置150のフィン158を作動させる。
ECU164はエンジン100が停止したか否かを判定する(ステップS401)。具体的には、ここではエンジン100が停止したか否かはエンジン回転速度が零になったか否かで判断される。エンジン100が停止していないときには(ステップS401で否定判定)、モータ160はOFF状態にされる(モータは作動されない)(ステップS403)。
これに対して、エンジン100が停止したときには(ステップS401で肯定判定)、バッテリー残量が所定残量以上か否かが判定される(ステップS405)。ここでは所定残量は必要最低残量であり、次回のエンジン100の始動等のために最低限度確保される必要がある残量であり、予め定められている。なお、所定残量は、種々の値に定められ得る。
そして、エンジン100が停止したときであって(ステップS401で肯定判定)、バッテリー残量が所定残量以上であるとき(ステップS405で肯定判定)、モータ160がON状態にされる(モータ160が作動される)(ステップS407)(図5のt1時点)。これにより、フィン158が動かされて(回転されて)、オイルパン122内のオイルOilに流れが付与される。特に、ここでは、フィン158の位置および向きは、攪拌装置150によって与えられたオイルの流れが機能部材144つまりそこに備えられたイオン交換樹脂に向くように、定められている。したがって、これにより、オイルからの所定のイオンの除去をより積極的に促すことが可能になる。
他方、モータがON状態にされても(ステップS407)、バッテリー残量が所定残量未満になったり(ステップS405で否定判定)、あるいはエンジン100が始動されたりしたときには(ステップS401で否定判定)、モータ160はOFF状態にされる(図5のt2時点)。つまり、攪拌装置150は、エンジンが停止しているときであってバッテリー残量が所定量以上のときに、オイルパン122内のオイルに流れを生じさせる。なお、攪拌装置150はエンジン作動中にオイルパン122内のオイルに流れを生じさせてもよい。
エンジン100が停止された状態で、バッテリー残量が所定残量未満であるとき、モータ160が上記の如くOFF状態にされると共に、ECUも実質的にOFF状態になる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る潤滑装置240が適用されたエンジン200は、第2実施形態に係る潤滑装置140が適用されたエンジン100と概ね同じ構成を備えるので、その詳細な説明は省略される。第3実施形態に係る潤滑装置240は、流れ付与装置としての攪拌装置250の作動に際してオイルの温度を考慮する点で、第2実施形態に係る潤滑装置140と異なる。そこで、以下では、第3実施形態における攪拌装置250に関して主に説明する。なお、以下の説明では、既に説明した構成要素と同じまたは対応する構成要素に第2実施形態の説明で用いた符号に対応する符号を付し、それら構成要素の重複説明を省略する。
図示しないが、第3実施形態に係る潤滑装置240が適用されたエンジン200は、オイルの温度を検出するためのオイル温度センサと、大気温(外気の温度)を検出するための大気温センサとを備えている。オイル温度センサと共にECU264の一部はオイル温度検出装置を構成する。また、大気温センサと共にECU264の一部は大気温検出装置を構成する。
第3実施形態に係る潤滑装置240は、流れ付与装置として攪拌装置250を備え、攪拌装置250は以下に図6および図7に基づいて説明されるように作動する。ただし、図6のステップS601、S603、S607、S609は、図4のステップS401、S403、S405、S407にそれぞれ対応するので、それらの重複説明を省略する。
エンジンが停止したとき(ステップS601で肯定判定)、オイルの温度が大気温以下か否かが判定される(ステップS605)。そしてオイルの温度が大気温を超えているとき(ステップS605で否定判定)、モータがOFF状態にされる(ステップS603)。
他方、エンジンが停止した状態で(ステップS601で肯定判定)、オイルの温度が大気温以下であるとき(ステップS605で肯定判定)、バッテリー残量が所定残量以上であるか否かが判定される(ステップS607)。その結果、バッテリー残量が所定残量以上であるとき(ステップS607で肯定判定)、モータ260がON状態にされる(ステップS609)(図7のt3時点)。
そして、モータ260がON状態にされても(ステップS609)、バッテリー残量が所定残量未満になったり(ステップS607で否定判定)、あるいはエンジン200が始動されたりしたときには(ステップS601で否定判定)、モータ260はOFF状態にされる(図7のt4時点)。このように、攪拌装置250は、エンジンが停止しているときであってバッテリー残量が所定量以上のとき、かつ、オイルの温度が大気温以下であるとき、オイルパン222内のオイルに流れを生じさせる。
このようにオイルの温度が大気温以下であるときに、攪拌装置250が作動される。例えば、オイルの温度が大気温を越えているとき、オイルパン222内のオイルには自然対流が生じ得るので、それによりオイルと機能部材244のイオン交換樹脂との接触が促され、所定のイオンの除去が促進される。それ故、そのような対流による所定のイオンの除去促進がほとんどなくなったときに、上記したように、攪拌装置250が作動され、所定のイオンの除去が促される。したがって、エネルギーをより有効に活用することができる。
なお、上記3つの実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されない。例えば、上記潤滑装置を備えたエンジンを採用した車両が、ハイブリッド車両、具体的にはエンジンと電動機とを直列的に用いた動力源を備えた車両である場合、上記バッテリーは回生エネルギーを充電するバッテリーであり得る。この場合、特に、バッテリーがフル充電状態にあるとき、車両減速時の回生エネルギーを用いて、上記攪拌装置のモータを作動させることができる。
また、潤滑装置のオイルポンプを電動オイルポンプとして、エンジンが停止したときに、電動オイルポンプを作動させることもできる。これにより、エンジン内のエンジンオイルをエンジン内で循環させ、オイルパン内のオイルに流れを生じさせることができる。したがって、エンジンオイル中の所定のイオンを反応体、具体的にはイオン交換樹脂で適切に除去することができる。つまり、この場合、電動オイルポンプは流れ付与装置に含まれる。
なお、そのような電動オイルポンプの作動は、例えば上記攪拌装置のフィンの作動時に行われることができ、また、攪拌装置のフィンが作動していないときに行われてもよい。なお、エンジン内にエンジンオイルを循環させる電動オイルポンプが備えられるとき、上記攪拌装置は備えられなくてもよい。また、流れ付与装置は、上記構成を備える攪拌装置に限定されず、例えば、攪拌部材としての攪拌子とマグネチックスターラーとを備え、攪拌子はオイルパン内に配置され得る。
また、本発明における反応体はイオン交換樹脂に限定されない。イオン交換樹脂、無機イオン交換体、キレート樹脂および/または合成吸着剤を反応体として用いることが可能である。反応体として、所定の成分を吸着する機能を有する種々の物質や、所定の成分を吸着する機能と別の所定の成分を放出する機能とを有する種々の物質を用いることができる。
また、反応体によって吸着除去されるべき成分は、上記したような硝酸イオン、硫酸イオン等の酸、添加物から生じた成分、エンジンの構成部材の磨耗および/または溶出により生じた成分であって、オイル中の不要成分または不純物であるとよい。なお、吸着されるべき成分は、上記イオンに限定されず、また、イオン以外の成分をも含み得る。またオイルへ反応体から放出されるべき成分はエンジンオイルに無害である成分またはオイルへの添加剤として機能する有用成分であるとよい。なお、同様に、放出されるべき成分は、上記イオンに限定されず、イオン以外の成分も含み得る。
このような反応体を用いて、オイル中の不要成分または不純物を除去できるので、オイル中にそのような不要成分または不純物を供給する可能性のある種々の材料および/または薬剤等の物質を、酸化防止剤、金属系洗浄剤、摩擦調整剤、無灰分散剤、pH調整剤としてオイルへ加えることも可能になる。
なお、このような反応体は、上記実施形態で説明したように、ケース等に入れられたり、板等に固定されたりすることで機能部材とされて、所定箇所に設置されることができる。しかし、反応体は、ケース等に入れられることなく、オイルパン内等の所定箇所に設置されてもよい。
以上、本発明を上記実施形態およびその変形例に基づいて説明した。しかし、本発明は、それら実施形態等に限定されず、他の実施形態を許容する。例えば、本発明は、上記実施形態や変形例の全体的な組み合わせまたは部分的な組み合わせを、矛盾しない範囲において許容する。本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。
10 エンジン
12 シリンダブロック
14 ピストン
16 クランクケース
18 シリンダヘッド
20 ヘッドカバー
22 オイルパン
26 吸気通路
28 PCV通路
30 大気通路
32 PCVバルブ
34 オイル落とし通路
36 スラッジ抑制層
42 バッフルプレート
44 機能部材

Claims (5)

  1. オイルパン内に設けられる反応体であって、オイル中の所定の成分を吸着する機能を有する反応体と、
    エンジンが停止したときに、前記オイルパン内のオイルに流れを生じさせる流れ付与装置と
    を備え、
    前記流れ付与装置は、前記反応体に向けた流れをオイルに生じさせることを特徴とする
    エンジンの潤滑装置。
  2. 前記流れ付与装置は、
    オイルパン内に配置された攪拌部材と、
    前記攪拌部材を駆動する駆動装置と
    を備えていることを特徴とする請求項に記載のエンジンの潤滑装置。
  3. オイルの温度を検出するオイル温度検出装置と、
    大気温を検出する大気温検出装置と、
    を備え、
    前記駆動装置は、前記オイル温度検出装置によって検出されたオイルの温度が前記大気温検出装置によって検出された大気温以下になったとき、前記攪拌部材を動かすことを特徴とする請求項に記載のエンジンの潤滑装置。
  4. オイルパン内に設けられる反応体であって、オイル中の所定の成分を吸着する機能を有する反応体と、
    エンジンが停止したときに、前記オイルパン内のオイルに流れを生じさせる流れ付与装置であって、該オイルパン内に配置された攪拌部材と、該攪拌部材を駆動する駆動装置とを有する、流れ付与装置と、
    オイルの温度を検出するオイル温度検出装置と、
    大気温を検出する大気温検出装置と
    を備え、
    前記駆動装置は、前記オイル温度検出装置によって検出されたオイルの温度が前記大気温検出装置によって検出された大気温以下になったとき、前記攪拌部材を動かすことを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  5. 前記流れ付与装置は、バッテリー残量が所定量以上のときに、前記オイルパン内のオイルに流れを生じさせることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエンジンの潤滑装置。
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