JP5617409B2 - 潤滑装置 - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑油に含まれる特定成分か、潤滑油中に介在する特定成分か、あるいはこれら両方の特定成分とイオン反応して特定成分を潤滑油から排除するイオン反応部材を含み、相対回転する一対の部材の間に潤滑油を供給するための潤滑装置に関する。
燃料に含まれる特定のイオンか、燃料中に介在する特定のイオンか、あるいはこれら両方の特定イオンと反応して特定イオンを燃料から排除するイオン交換樹脂を含む燃料供給装置が特許文献1にて知られている。より具体的には、燃料供給経路の途中に組み込まれたオイルフィルターをイオン交換樹脂で形成し、燃料中に介在する燃料の酸化や劣化を促進させる成分のイオンをイオン交換樹脂にて吸着し、燃料の酸化や劣化を抑えるようにしている。
同様な観点から、潤滑油に含まれる特定のイオンか、潤滑油中に介在する特定のイオンか、あるいはこれら両方の特定イオンと反応して特定イオンを潤滑油から排除するイオン交換樹脂を含む潤滑装置が考えられている。
特開2008−540123号公報
特許文献1に開示された燃料供給装置で用いられるイオン交換樹脂は、温度が低い状態ではそのイオン交換能力を充分に発揮させることができないという特性を有している。このため、気温が低い冬場や内燃機関の冷態始動時などでは、オイルフィルターを通過する燃料の温度が低いため、イオン交換能力を発揮させることができるような温度域にイオン交換樹脂を保持しておくことが望まれる。
このような温度維持の必要性は、同様なイオン交換樹脂を組み込んだ潤滑装置においても同様に存在し得るものであり、何らかの対策を施すことが好ましい。
[発明の目的]
本発明の目的は、低温状態であってもイオン反応部材を従来のものよりも効率よく機能させることができる潤滑装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、内燃機関において相対回転する一対の部材の間に潤滑油を供給するための潤滑装置であって、前記潤滑油の劣化を促進する成分と反応して当該成分を前記潤滑油から排除する潤滑油劣化抑制部材を含み、この潤滑油劣化抑制部材は、前記相対回転に伴って摩擦熱を発生する前記一対の部材のうちの少なくとも一方の部材の摩擦熱発生領域に近接して一方の部材に配されていることを特徴とするものである。
本発明においては、一対の部材の相対回転に伴って摩擦熱が発生する。少なくとも一方の部材には、その摩擦熱発生領域に近接して潤滑油劣化抑制部材が配されており、先の摩擦熱が潤滑油劣化抑制部材に伝わり、その温度が上昇して潤滑油の劣化抑制能力が高まる。潤滑油の劣化抑制能力が高まった潤滑油劣化抑制部材は、潤滑油の劣化を促進する成分と効率よく反応し、これを潤滑油から排除する。
本発明による潤滑装置において、一対の部材が内燃機関のクランク軸および軸受を介してこのクランク軸を回転自在に支持する軸受ハウジングであってよく、この場合には潤滑油劣化抑制部材をクランク軸か、または軸受ハウジングに配することができる。あるいは、一対の部材がクランク軸およびこのクランク軸がオイルシールを介して貫通するクランクケースであってよく、この場合には潤滑油劣化抑制部材をオイルシールの内周端部に配することが好ましい。あるいは、一対の部材が内燃機関のカム軸およびこのカム軸を回転自在に支持する軸受ハウジングであってよく、この場合には潤滑油劣化抑制部材をカム軸か、または軸受ハウジングに配することができる。
本発明の潤滑装置によると、相対回転に伴って摩擦熱を発生する内燃機関の一対の部材の摩擦熱発生領域に近接して潤滑油劣化抑制部材を一方の部材に配したので、発生する摩擦熱によって潤滑油劣化抑制部材を効率よく活性化させることができる。この結果、低温雰囲気であっても潤滑油の劣化を促進する成分を潤滑油劣化抑制部材と効率よく反応させ、これを潤滑油から排除することができる。
本発明を内燃機関に応用した一実施形態の概略構造を表す一部破断断面図である。 図1に示した実施形態におけるクランク軸およびこのクランク軸に連接棒を介して連結されたピストンの外観を模式的に表す立体投影図である。 図1に示した実施形態において、主軸受の部分を抽出拡大した断面図である。 図1に示した実施形態において、油シールの部分を抽出拡大した断面図である。 図1に示した実施形態において、カム軸およびその軸受ハウジングの概略構造を一部破断状態で表す断面図である。 図1に示した実施形態において、カム軸およびその軸受ハウジングの概略構造の他の例を一部破断状態で表す断面図である。
本発明による潤滑装置を圧縮点火方式の内燃機関に応用した実施形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、相対回転する一対の部材の間に潤滑油を供給するための潤滑装置でありさえすれば、内燃機関に限らず、他の任意の潤滑装置にも応用することができることは言うまでもない。
本実施形態におけるエンジンブロックの概略構造を模式的に図1に示し、そのクランク軸の部分の外観を1つのピストンおよび連接棒と共に抽出して図2に示す。
本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油などを燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室12内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の多気筒(本実施形態では直列4気筒)内燃機関である。しかしながら、気筒数や気筒配列形式のみならず、このエンジン10が点火プラグを用いる火花点火方式の内燃機関であっても何らかまわない。
エンジン10の外殻の主要部は、オイルパン13と、クランクケース14と、シリンダーブロック15と、シリンダーヘッド16と、シリンダーヘッドカバー17とで構成されている。エンジンオイル18を溜めるオイルパン13は、クランク軸19を貫通状態で収容するクランクケース14の一端部(図1中、下端部)に取り付けられている。このクランクケース14の他端部(図1中、上端部)には、ピストン20を収容するシリンダーブロック15の一端側(図1中、下端側)が連結されている。シリンダーブロック15の他端側(図1中、上端側)には、動弁機構21の一部が組み込まれたシリンダーヘッド16の一端側(図1中、下端側)が連結されている。さらに、シリンダーヘッド16の他端側(図1中、上端側)にはシリンダーヘッドカバー17が取り付けられている。
クランクケース14を貫通して取り付けられるクランク軸19は、複数(図示例では5つ)のクランクジャーナル19aと、ピストン20の数に対応した四対のクランクアーム19bおよびクランクピン19cと、四対のバランスウェイト19dとを有する。クランクジャーナル19aとクランクアーム19bおよびクランクピン19cとは、クランク軸19の長手方向に沿って交互に形成され、バランスウェイト19dはクランクアーム19bと一体に形成されている。
図1におけるクランクジャーナル19aの部分を抽出拡大して図3に示す。各クランクジャーナル19aとクランクケース14およびシリンダーブロック15の軸受ハウジング14a,15aとの間には、ジャーナル軸受22がそれぞれ組み込まれている。また、クランクケース14の一部を構成する軸受ハウジング14aには、エンジンオイル18をジャーナル軸受22に供給するための油路23が形成されている。さらに、軸受ハウジング14a,15aの両側端面14b,15bには、クランク軸19を取り囲むようにイオン反応部材24が環状にそれぞれ配されている。これら油路23およびイオン反応部材24は、後述する潤滑装置25の一部を構成する。
クランクケース14を貫通するクランク軸19の一端側の出力端19eは、図示しない変速機に連結され、その反対側の出力端19fには、冷却装置26などの補機類や動弁機構21の駆動装置などが連結される。図1における一方の出力端19eの部分を抽出拡大して図4に示す。クランク軸19のこれら2つの出力端19e,19fとクランクケース14およびシリンダーブロック15との間には、弾性変形可能なオイルシール27が介装されている。これにより、クランク軸19の出力端19e,19fの外周面とクランクケース14およびシリンダーブロック15との間から外部にエンジンオイル18が漏出するのを防止することができる。オイルシール27には、これをクランク軸19の出力端19e,19fの外周面に押し付けるための環状をなすばね部材27aが装着されている。また、クランク軸19の出力端19e,19fの外周面が摺接するオイルシール27の内周端部にも後述する潤滑装置25の一部を構成するイオン反応部材24が接合されている。
シリンダーブロック15には、冷却水通路28と、エンジンオイル18を動弁機構21側に供給するための図示しない油路とが形成されており、この油路は後述する潤滑装置25の一部を構成する。シリンダーブロック15に収容されたピストン20は、クランクケース14に取り付けられたクランク軸19に連接棒29を介して連結されており、その往復運動がクランク軸19の回転運動に変換される。
シリンダーヘッド16には、シリンダーブロック15と、シリンダーヘッド16とピストン20とで画成される燃焼室12に臨む吸気ポート16aおよび排気ポート16bと、後述する潤滑装置25の図示しない油路と、冷却水通路30とが形成されている。このシリンダーヘッド16には、吸気ポート16aを開閉する吸気弁21aおよび排気ポート16bを開閉する排気弁21bならびにこれら吸気弁21aおよび排気弁21bを駆動する動弁機構21の一部も組み込まれている。先の燃料噴射弁11などもこのシリンダーヘッド16に組み付けられている。
エンジン10には、冷却水によってシリンダーブロック15およびシリンダーヘッド16を冷却するための冷却装置26に加え、相対回転する一対の部材の間に潤滑油を供給するための潤滑装置25が組み込まれている。より具体的には、この潤滑装置25は、動弁機構21やシリンダーブロック15に対するピストン20の摺接部分ならびにクランクジャーナル19aの部分およびクランクピン19cの部分などを潤滑するためのものである。本実施形態における潤滑装置25は、潤滑油としてのエンジンオイル18を貯留するオイルパン13と、図示しないオイルポンプと、クランクケース14やシリンダーヘッド16に形成された油路23(一部図示せず)と、イオン反応部材24とを有する。
オイルポンプは、オイルパン13に貯溜されたエンジンオイル18を図示しないストレーナーを介して潤滑が必要な上述した各部に上述した油路23などを介して圧送する。
イオン反応部材24は、エンジンオイル18の劣化を促進する成分と反応して当該成分をエンジンオイル18から排除する本発明の潤滑油劣化抑制部材として機能する。この成分は、エンジンオイル18自体に含まれていたり、エンジンオイル18中に介在するものであってよい。エンジンオイル18の劣化を促進する成分として、より具体的には、カルシウムイオンCa2+や、銅イオンCu2+,アルミニウムイオンAl3+,鉄イオンFe2+,3+,クロームイオンCr3+,鉛イオンPb2+,ニッケルイオンNi2+,マグネシウムイオンMg2+,チタンイオンTi+がある。上述したCa2+は、例えばスラッジ生成を抑制するようにエンジンオイル18の循環系統に設けられたカルシウムを含むエンジンオイル劣化抑制剤が消費されることで生ずる。また、エンジンオイル18中に添加剤としてカルシウムスルホネートが添加されている場合には、このカルシウムスルホネートからもCa2+が生ずる。Cu2+,Al3+,Fe2+,3+,Cr3+,Pb2+,Ni2+,Mg2+,Ti+は、エンジンオイル18への添加剤、例えばZnDTP(ジアルキルジチオリン酸亜鉛:Zinc Dialkyldithiophosphate)から生じたり、エンジン10の構成部材の磨耗および/または溶出により生じたりする。これらの陽イオンのうち、特にエンジン10の摺動部の摩耗によりエンジンオイル18中に生じるCa2+,Cu2+,Al3+,Fe2+,3+などを除去することが望ましい。その理由は、これらの陽イオンを含むエンジンオイル18中の不純物が凝集してスラッジを形成し、エンジンオイル18の劣化を促進させやすいためである。この他、ブローバイガス中のNOXと水とにより生じ得る硝酸イオンNO3 -や、ブローバイガス中のSOXと水とにより生じ得る硫酸イオンSO4 2-を提示することができる。さらに、ブローバイガスから生成し得る酢酸イオンCH3COO-,ギ酸イオンHCOO-,塩化物イオンCl-,クロム酸イオンCrO4 2-なども挙げることができる。
上述した陽イオンをエンジンオイル18から排除する場合、イオン反応部材24としてカチオン性イオン交換樹脂を含むことができる。このカチオン性イオン交換樹脂は、上述した陽イオンを吸着する代わりにエンジンオイル18の劣化を抑制するか、あるいは促進しないイオン、例えば水素イオンH+および/またはナトリウムイオンNa+を放出する機能を有する。また、上述した陰イオンをエンジンオイル18から排除する場合、イオン反応部材24としてアニオン性イオン交換樹脂を含むことができる。このアニオン性イオン交換樹脂は、上述した陰イオンを吸着する代わりにエンジンオイル18の劣化を抑制するか、あるいは促進しないイオン、例えば水酸化物イオンOH-を放出する機能を有する。
このようなイオン交換樹脂は、粒状または多孔質のシート状など、種々の形状のものを採用することができ、本実施形態では多孔質のシート状をなすイオン交換樹脂を2枚以上積層することによって形成している。その厚みを増大させることが可能であれば、金網やパンチングメタル製のケース内に粒状のイオン交換樹脂を充填したものを採用することができる。
なお、イオン反応部材24として上述したカチオン性またはアニオン性イオン交換樹脂に限定されるわけではないことに注意されたい。すなわち、上述した機能を有するものであれば無機イオン交換体やキレート樹脂および/または合成吸着剤をイオン反応部材24として用いることが可能である。従って、エンジンオイル18から除去されるべき成分は、上述した陽イオンおよび陰イオンなどに止まらない。例えば、エンジンオイル18に含まれる添加物から生じた成分や、エンジン10の構成部材の磨耗および/または溶出により生じた金属粉などの不要成分または不純物などを含むことができる。このように、エンジンオイル18中の不要成分や不純物を除去することができるイオン反応部材24を用いた場合、このような不要成分や不純物をエンジンオイル18が含む可能性のある材料や薬剤などの物質を添加剤として添加することができる。より具体的には、これらを酸化防止剤,金属系洗浄剤,摩擦調整剤,無灰分散剤,pH調整剤としてエンジンオイル18に添加することが可能である。
このイオン反応部材24は、相対回転に伴って摩擦熱を発生する一対の部材のうちの少なくとも一方の部材の摩擦熱発生領域に近接して一方の部材に配されている。本実施形態では、上述したように軸受ハウジング14a,15aの両側端面14b,15bにクランク軸19を取り囲むようにイオン反応部材24が配され、オイルシール27の内周端部にもイオン反応部材24が接合されている。ジャーナル軸受22に接する軸受ハウジング14a,15aの内周面およびクランクジャーナル19aの外周面は、クランク軸19の回転に伴って摩擦熱を発生する領域である。本実施形態では、これら軸受ハウジング14a,15aの内周面の摩擦熱発生領域に近接したその両側端面14b,15bにイオン反応部材24が配されている。クランク軸19の出力端19e,19fの外周面およびこれに接するオイルシール27の内周端部もまた、クランク軸19の回転に伴って摩擦熱を発生する領域である。本実施形態ではこの摩擦熱発生領域に近接したオイルシール27の内周端部にもイオン反応部材24を配している。
オイルパン13に貯留されたエンジンオイル18は、クランク軸19と一体のクランクアーム19bの回転に伴ってはね上げられ、シリンダーブロック15とピストン20との摺接部分に供給される。このエンジンオイル18はまた、オイルポンプによって潤滑が必要とされる動弁機構21やクランクジャーナル19a,クランクピン19cなどにも供給される。この場合、一対の部材の相対回転に伴って摩擦熱が発生する部位にイオン反応部材24を配したことにより、このイオン反応部材24が摩擦熱により加熱されて活性化を促進させることができる。この結果、エンジン10の冷態始動時や外気温が低温であっても、イオン反応部材24に接する潤滑油から特定成分のイオンを効率よく除去することができ、潤滑油の劣化を抑制することが可能となる。
上述したイオン反応部材24は動弁機構21にも組み込まれており、この動弁機構21の一部を抽出拡大して図5に示す。内部が潤滑油路31aとなった中空のカム軸31には、吸気弁21aおよび排気弁21bを駆動するためのカム31bが所定間隔で形成されている。カム軸31の長手方向に沿って隣接するカム31bの間には、シリンダーヘッド16と一体に設けられたカムジャーナル32と、カム軸31を囲むようにカムジャーナル32に取り付けられるカムキャップ33とが位置し、カム軸31を回転自在に支持している。つまり、カムジャーナル32およびカムキャップ33は、本発明の軸受部として機能する。これらカムジャーナル32およびカムキャップ33の内周面32a,33aに臨むカム軸31の外周面31cには、潤滑油路31aに連通する給油孔31dが形成されている。これにより、給油孔31dからカム軸31の外周面31cとカムジャーナル32およびカムキャップ33の内周面32a,33aとの間にエンジンオイル18が吐出され、カム軸31の円滑な回転が促進させる。カム軸31の外周面31cならびにこのカム軸31に接するカムジャーナル32およびカムキャップ33の内周面32a,33aは、カム軸31の回転に伴って摩擦熱を発生する領域である。イオン反応部材24は、カム軸31の回転に伴って摩擦熱を発生するカム軸31の外周面31cならびにカムジャーナル32およびカムキャップ33の内周面32a,33aの摩擦熱発生領域に近接してこれらのうちの何れか一方に配されている。本実施形態では、カムジャーナル32およびカムキャップ33の内周面32a,33aの摩擦熱発生領域に近接したその両側端面32b,33bにカム軸31を取り囲むようにイオン反応部材24がそれぞれ配されている。
上述した実施形態では、軸受ハウジング14a,15aの側端面14b,15bやカムジャーナル32およびカムキャップ33の両側端面32b,33bにイオン反応部材24を配したが、これをクランク軸19やカム軸31に配することも可能である。クランク軸19に本発明の潤滑油劣化抑制部材としてイオン反応部材24を配する場合、ジャーナル軸受22と干渉しないようにイオン反応部材24をクランクジャーナル19aの外周面に配することが望ましい。同様な構成を動弁機構21に対しても採用した場合の概略構造を図6に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一の符号を記すに止め、重複する説明を省略する。すなわち、本実施形態におけるイオン反応部材24は、カムジャーナル32およびカムキャップ33に対して干渉しないように、カム31bに密着させた状態でカム軸31の外周面31cに配されている。
このように、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 オイルパン
14 クランクケース
14a 軸受ハウジング
14b 側端面
15 シリンダーブロック
15a 軸受ハウジング
15b 側端面
16 シリンダーヘッド
16a 吸気ポート
16b 排気ポート
17 シリンダーヘッドカバー
18 エンジンオイル
19 クランク軸
19a クランクジャーナル
19b クランクアーム
19c クランクピン
19d バランスウェイト
19e,19f 出力端
20 ピストン
21 動弁機構
21a 吸気弁
21b 排気弁
22 ジャーナル軸受
23 油路
24 イオン反応部材
25 潤滑装置
26 冷却装置
27 オイルシール
27a ばね部材
28 冷却水通路
29 連接棒
30 冷却水通路
31 カム軸
31a 潤滑油路
31b カム
31c 外周面
31d 給油孔
32 カムジャーナル
32a 内周面
32b 側端面
33 カムキャップ
33a 内周面
33b 側端面

Claims (5)

  1. 内燃機関において相対回転する一対の部材の間に潤滑油を供給するための潤滑装置であって、
    前記潤滑油の劣化を促進する成分と反応して当該成分を前記潤滑油から排除する潤滑油劣化抑制部材を含み、この潤滑油劣化抑制部材は、前記相対回転に伴って摩擦熱を発生する前記一対の部材のうちの少なくとも一方の部材の摩擦熱発生領域に近接して一方の部材に配されていることを特徴とする潤滑装置。
  2. 前記一対の部材がクランク軸および軸受を介してこのクランク軸を回転自在に支持する軸受ハウジングであり、前記潤滑油劣化抑制部材が前記クランク軸か、または前記軸受ハウジングに配されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑装置。
  3. 前記一対の部材がクランク軸およびこのクランク軸がオイルシールを介して貫通するクランクケースであり、前記潤滑油劣化抑制部材が前記オイルシールの内周端部に配されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑装置。
  4. 前記一対の部材がカム軸およびこのカム軸を回転自在に支持する軸受部であり、前記潤滑油劣化抑制部材が前記カム軸か、または前記軸受部に配されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑装置。
  5. 前記潤滑油劣化抑制部材がイオン反応部材であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の潤滑装置。
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