JP4636507B2 - V型内燃機関のクランク室潤滑構造 - Google Patents

V型内燃機関のクランク室潤滑構造 Download PDF

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本発明は、シリンダがV字状にバンクしたV型内燃機関のクランク室潤滑構造に関する。
V型内燃機関のクランクケースは、クランク軸の下方にオイル溜りを有し、溜められたオイルがオイル溜りの端に設けられたオイル排出口から排出され、オイルポンプにより吸入されて内燃機関各部に供給される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−89217号公報
特許文献1には、V型内燃機関のクランクケースに設けられたクランク軸の後方に、中間軸,メイン軸,カウンタ軸が順次配設され、各軸のギヤが順次噛合されて連動される構造が開示されている。
そしてクランクケースの底部にはオイルパンが設けられ、クランク軸の下方にはオイル溜りとしての前部小室を有し、前部小室から後方のオイルパンに排出されたオイルを後方のメイン軸の下方に設けられたオイルポンプが、サクションチューブを介して吸入している。
内燃機関が前下方に傾いたり、同内燃機関を搭載の車両の加減速時において、前部小室に溜まったオイル溜りが前方に移動すると、後方のオイルパンへの排出が十分になされない。
前部小室に溜まったオイルが後方のオイルパンに確実に排出されないと、オイルポンプの吸入油量が不充分となり、内燃機関の各部へのオイルの供給が不足気味となる。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、クランク室の底部に溜まったオイルをコネクティングロッドの動きを利用して積極的に排出し、運転状態の如何にかかわらず潤滑オイルの循環を円滑に行うことができるV型内燃機関のクランク室潤滑構造を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、シリンダがV字状にバンクしたV型内燃機関において、V字状に相対する各シリンダの中心軸がクランクシャフトに直交する同一平面上にあり、相対するシリンダの一方のシリンダ内を往復動するピストンに連結されるコネクティングロッドのクランクピンに軸支される一対の大端部により、他方のシリンダ内を往復動するピストンに連結されるコネクティングロッドのクランクピンに軸支される大端部が挟まれ、前記一対の大端部にピストンと反対側に突出して互いに一体に連結した連結突起部が形成され、クランクシャフトを覆うクランクケースの底部に、前記コネクティングロッドの連結突起部が旋回してオイルを掻き出し可能にオイル溜りが形成されるとともに、オイル掻き出し方向に前記オイル溜りに隣接してオイル排出口が形成されたV型内燃機関のクランク室潤滑構造とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造において、前記コネクティングロッドの連結突起部は、そのオイルを掻き出す面が平坦面または凹面を形成していることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造において、前記コネクティングロッドの大端部が、ロッド軸に垂直な面で2分割される分割構造をなし、前記連結突起部の両側方を締結部材で締結されて構成されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造において、前記連結突起部を備えるコネクティングロッドを、他方のコネクティングロッドに対してオイル掻き出し方向側に配設したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの項記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造において、前記一対の大端部は、1本のコネクティングロッドが2又に分岐して構成されたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの項記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造において、前記一対の各大端部は、一対のコネクティングロッドのそれぞれに構成されたことを特徴とする。
請求項1記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造によれば、一方のコネクティングロッドの一対の大端部にピストンと反対側に突出して互いに一体に連結した連結突起部が形成され、同連結突起部が旋回してオイルを掻き出し可能にクランクケースの底部にオイル溜りが形成され、オイル掻き出し方向にオイル溜りに隣接してオイル排出口が形成されるので、内燃機関の運転により回転するクランクシャフトとともに旋回するコネクティングロッドの対向する一対の大端部の連結突起部が、オイル溜りに溜まったオイルをオイル排出口に向けて掻き出して積極的に排出することができ、運転状態の如何にかかわらず潤滑オイルの循環を円滑に行うことができる。
請求項2記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造によれば、コネクティングロッドの連結突起部は、そのオイルを掻き出す面が平坦面または凹面を形成しているので、オイルの1回の掻き出し量を大きく保ち、オイルを効率良くオイル排出口に掻き出すことができる。
請求項3記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造によれば、コネクティングロッドの大端部が、ロッド軸に垂直な面で2分割される分割構造をなすので、連結突起部側の一対の大端部を一体に形成することができ、加工および組付けを容易にすることができる。
また、分割された双方が連結突起部の両側方を締結部材で締結して大端部が構成されるので、連結突起部の形状が締結部材によって制約を受けることがなく、自由度が高く、オイルを効率良く掻き出すことができる形状を容易に形成することができる。
請求項4記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造によれば、連結突起部を備えるコネクティングロッドを、他方のコネクティングロッドに対してオイル掻き出し方向側に配設したので、V字に配置され相対するコネクティングロッドのうちオイル掻き出し方向側のコネクティングロッドは、その大端部の連結突起部が下死点付近でオイル溜りに溜まったオイルをオイル排出口に向けて極めて効果的に掻き出す動きをし、オイルを効率良く排出することができる。
請求項5記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造によれば、V字状に相対する各シリンダの中心軸がクランクシャフトに直交する同一平面上にあるV型内燃機関において、一対の大端部は、1本のコネクティングロッドが2又に分岐して構成されているので、1シリンダに1本のコネクティングロッドを使用して部品点数の削減および軽量化を図ることができる。
請求項6記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造によれば、V字状に相対する各シリンダの中心軸がクランクシャフトに直交する同一平面上にあるV型内燃機関において、一対の各大端部は、一対のコネクティングロッドのそれぞれに構成されているので、特殊なコネクティングロッドを用いることなく各コネクティングロッドを同一のものを使用することが可能で、コストの低減を図ることができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図12に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態に係る内燃機関20を搭載した自動二輪車1の全体側面図である。
該自動二輪車1は、ヘッドパイプ2からメインフレーム3が延びるとともに、下方にダウンチューブ4が2又に分かれて延出し、同ダウンチューブ4は下端で屈曲して後方へ延びている。
ダウンチューブ4間にはラジエータ38が支持される。
メインフレーム3の2又に分かれた後端とダウンチューブ4の後端は、左右一対のピボットフレーム5で連結されている。
ヘッドパイプ2に軸支されて上方に延び左右に展開したハンドル6により回動されるフロントフォーク7が下方に延び、その先端に前輪8が軸支されている。
ピボットフレーム5に前端をピボット軸9で枢支され上下に揺動自在とされたリヤフォーク10の後端に後輪11が軸支されている。
そして、メインフレーム3に設けられたブラケット12と上下に揺動するリヤフォーク10との間にリヤクッション13が介装されている。
メインフレーム3とダウンチューブ4とセンタフレーム5に囲まれた空間に前後を支持されて内燃機関20が搭載され、内燃機関20のクランクケース22の後方のミッションケース27より左側に突出したカウンタシャフト67に嵌着されたドライブギヤ14と後輪11と一体の後車軸に嵌着されたドリブンギヤ15とをドライブシャフト16が連結して動力が後輪11に伝達されるようになっている。
メインフレーム3に跨ぐようにして燃料タンク17が支持され、センタフレーム5の上部から後方へ延出したリヤフェンダ18が後輪11の上方を覆い、燃料タンク17とリヤフェンダ18の間およびリヤフェンダ18の上方にシート19が設けられている。
内燃機関20は、車体に対してクランクシャフト21が左右水平方向に指向して横置きに搭載され、シリンダがV字状に前後にバンクした前後V型の2気筒水冷式4ストロークサイクル内燃機関である。
前後V型の2気筒内燃機関20は、クランクケース22から斜め上方に前バンクシリンダ23fと後バンクシリンダ23rが延設され、その各上にシリンダヘッド24f,24rが重ねられ、さらにその上にロッカアームホルダー25f,25rを介してシリンダヘッドカバー26f,26rがそれぞれ被せられている。
前バンクシリンダ23fと後バンクシリンダ23rの各シリンダボアの周囲にはウォータジャケット23fw,23rwが形成されている。
図4を参照して、クランクケース22の後方は、仕切り壁22aで仕切られてミッションケース27が一体に形成されており、クランクケース22とミッションケース27は左右割りに構成され、右側のクランクケース22とミッションケース27の右方はクラッチ・ギヤケース28が付設される。
クラッチ・ギヤケース28は、後方のミッションケース側に右方に開いた開口を有し、同開口をクラッチカバー29が覆う。
したがって、クランクケース22と仕切り壁22aによりクランク室22Cが画成され、ミッションケース27と仕切り壁22aによりミッション室27Cが画成され、右側のクランクケース22,ミッションケース27に仕切られクラッチ・ギヤケース28およびクラッチカバー29により覆われてクラッチ室28Cが形成される。
なお、クラッチ・ギヤケース28の前部側壁の右方をチェーンカバー30が覆い、左側のクランクケース22の左方をサイドカバー36(図1参照)およびACGカバー31が覆い、左側のミッションケース27の左方をクラッチ駆動機構カバー33が覆う。
本前後V型内燃機関20は、前バンクシリンダ23fと後バンクシリンダ23rの各シリンダ中心軸がクランクシャフト21に直交する同一平面上にあって、左右幅方向にオフセットしていない。
前バンクシリンダ23f内を往復動するピストン40fのピストンピン40fpに小端部を連結した前側コネクティングロッド41と、後バンクシリンダ23r内を往復動するピストン40rのピストンピン40rpに小端部を連結した後側コネクティングロッド45とは、クランクシャフト21の一対のクランクウエブ21w,21w間を連結する共通のクランクピン21pにその各大端部を連結している。
前側コネクティングロッド41は、図9に図示するように、一端に小端部41sを一体に有し、他端の大端部41bがロッド軸に垂直な面で2分割される分割構造をなし、半円弧状の本体側大端部41bhにクランクピン21pを間に挟んで半円弧状のコンロッドキャップ42が合わされて両端をコンロッドボルト43で締結される。
他方、後側コネクティングロッド45は、図10ないし図12に示すように、一端に小端部45sを一体に有するのは同じであるが、他端の大端部が2又に分岐して対向する一対の大端部45b,45bからなるとともにロッド軸に垂直な面で2分割される分割構造をなす。
すなわち、一対の大端部45b,45bは、2又に分岐した一対の半円弧状のロッド本体側大端半体部45bh,45bhに対して、一対の半円弧状大端半体46bc,46bcがその各中央部を外方(遠心方向)に突出させて、かつ互いの突出部を連結突起部46cで連結して一体化したコンロッドキャップ46を合わせて連結突起部46cの両側方で4隅をコンロッドボルト47で締結して構成される。
後側コネクティングロッド45の一対の大端部45b,45bは、前側コネクティングロッド41の大端部41bを間に挟み、大端部41bの両側でクランクピン21pに軸支される(図4参照)。
後側コネクティングロッド45は、一対の大端部45b,45bを構成するコンロッドキャップ46の連結突起部46cが、特に大きく下方に突出している(図2,図8参照)。
このように、前側コネクティングロッド41の1個の大端部41bと後側コネクティングロッド45の一対の大端部45b,45bは、大端部41bを中央にして一対の大端部45b,45bが両側に位置し共通の同じクランクピン21pに軸支されるので、カップリング振動が防止される。
なお、後側コネクティングロッド45の一対の大端部45b,45bは、そのコンロッドキャップ46の連結突起部46cが他方の前側コネクティングロッド41のコンロッドキャップ42を跨ぐようにして組み付けられ、両者が干渉するようなことはない。
また、前バンクシリンダ23fと後バンクシリンダ23rの各シリンダ中心軸がクランクシャフト21に直交する同一平面上にあって、左右幅方向にオフセットしていないので、内燃機関20の左右幅長を狭くすることができる。
前側コネクティングロッド41と後側コネクティングロッド45に共通のクランクピン21pで連結されて回転駆動されるクランクシャフト21は、左右のクランクケース22にベアリング35,35を介して軸支されている。
このクランクシャフト21の右方のクラッチ室28Cに突出した部分にスリーブ50が嵌装され、さらに先端にドライブスプロケット52を備えたキャップ51が被せられてボルト53により一体に固着されている。
ドライブスプロケット52を備えるキャップ51の先端はクラッチ・ギヤケース28の開口から右方に突出している。
スリーブ50上にはプライマリギヤ55が軸支され、ダンパー機構56を介してクランクシャフト21の回転が伝達されるようになっている。
クランクシャフト21の左側クランクケース22より左方に突出した部分にはACジェネレータ57が設けられるともに、始動機構のドリブンギヤ58がワンウエイクラッチ59を介して設けられている。
かかるクランクシャフト21の前後対称位置において、1次振動を打ち消すバランサシャフト60,61が、クランクシャフト21と同一の略水平な面上に平行に配設されて2軸バランサ機構が構成されている。
左右のクランクケース22,22に、ベアリング62,62を介して前側バランサシャフト60が回転自在に軸支され(図5参照)、ベアリング63,63を介して後側バランサシャフト61が、回転自在に軸支されている(図4参照)。
前後のバランサシャフト60,61のバランサウエイト60w,61wは、クランクシャフト21の一対のクランクウエブ21w,21w間を旋回する。
バランサシャフト60,61は、右側クランクケース22に軸支するベアリング62,63を貫通してクラッチ室28Cに突出し、その右突出端にバランサギヤ64,65が嵌着されており、同前後のバランサギヤ64,65は、前記クランクシャフト21に設けられた同径のプライマリギヤ55に噛み合って、クランクシャフト21の回転に連動してバランサシャフト60,61が同じ回転速度で逆回転する。
後側バランサシャフト61の後方にメインシャフト66とカウンタシャフト67がミッションケース27に軸支されて配設されている。
メインシャフト66の斜め上後方に配置されたカウンタシャフト67は、両端が左右ミッションケース27にベアリングを介して軸支され、メインシャフト66の上方に変速シフト機構75が配置されている。
カウンタシャフト67のミッション室27C外に突出した左端にはドライブギヤ14が嵌着されている。
メインシャフト66のミッション室27C外に突出した右端には多板クラッチ77が設けられ、多板クラッチ77のメインシャフト66に回転自在に軸支されたクラッチハウジング77hに一体に設けられたメインギヤ78が前記後側バランサシャフト61のバランサギヤ65に噛合している。
なお、メインギヤ78にはオイルポンプ用ギヤ79が一体に形成されている。
このメインシャフト66の中心孔をクラッチ作動軸81が貫通して、その右端は多板クラッチ77のプレッシャプレート77pに連結され、左端は前記クラッチ駆動機構カバー33に設けられたクラッチ駆動機構82に組み込まれている。
したがって、内燃機関20の運転でクランクシャフト21が回転すると、ダンパー機構56を介してプライマリギヤ55が回転し、プライマリギヤ55の回転はこれと噛合する前後のバランサギヤ64,65を介して前後のバランサシャフト60,61を回転する。
そして、後側のバランサシャフト61のバランサギヤ65の回転は、これと噛合するメインギヤ78を多板クラッチ77のクラッチハウジング77hとともに回転し、多板クラッチ77の係合を介してメインシャフト66を回転する。
メインシャフト66の回転は、メインギヤ列とカウンタギヤ列の対応するギヤどうしの噛合のいずれかが変速シフト機構75により選択的に有効となってカウンタシャフト67を回転し、カウンタシャフト67の回転は、一体に嵌合したドライブギヤ14とともに回転し、ドライブギヤ14とドリブンギヤ15とを連結したドライブシャフト16を介して後輪11を回転駆動する。
また、ミッション室27C内において、メインシャフト66の斜め下前方にオイルポンプ85が配置されている(図2参照)。
図6に示すように、オイルポンプ85は、左から順にクランク室スカベンジングポンプ86,フィードポンプ87,クラッチ室スカベンジングポンプ88の3つのポンプからなり、左右方向に指向した共通の回転軸89に各インナロータが嵌着されて設けられている。
右側のクラッチ室スカベンジングポンプ88のポンプケース88cの右側壁中央に形成された軸受部88cbが突出して右側ミッションケース27の円孔に挿入され、同軸受部88cbを回転軸89が貫通してクラッチ室28Cに突出しており、同回転軸89の突出部にポンプ駆動ギヤ90がボルト91により固着され、同ポンプ駆動ギヤ90は前記オイルポンプ用ギヤ79に噛合している。
したがって、クランクシャフト21の回転が、プライマリギヤ55,バランサギヤ65,メインギヤ78に伝達されて、メインギヤ78と一体のオイルポンプ駆動用ギヤ79を回転すると、これと噛合するポンプ駆動ギヤ90が回転してオイルポンプ85が駆動される。
なお、ミッション室27C側から右側ミッションケース27の円孔に挿入される軸受部88cbは、該円孔との間隙にオイルシール92が介装されて、ミッション室27Cとクラッチ室28Cとの間をシールしている(図6参照)。
一方、クランクケース22の後バンクシリンダ23rとの合わせ部の後方にスタータモータ95が駆動軸96を左方へ突出させて配設されており、図2に示すように、同駆動軸96に形成された駆動ギヤ96gに減速ギヤ軸97の大径ギヤ97bが噛合し、同減速ギヤ軸97の小径ギヤ97sに中間軸98の大径中間ギヤ98bが噛合し、同中間軸98の小径中間ギヤ98sが前記クランクシャフト21のドリブンギヤ58に噛合している。
したがって、スタータモータ95の回転は、駆動ギヤ96g,大径ギヤ97b,小径ギヤ97s,大径中間ギヤ98b,小径中間ギヤ98s,ドリブンギヤ58に順次伝達され、ワンウエイクラッチ59を介してクランクシャフト21を回転駆動して内燃機関20を始動させることができる。
次に、吸排気系について説明する。
本内燃機関20は、OHV型の内燃機関であり、シリンダヘッド24f,24rに吸気バルブ101f,101rと排気バルブ102f,102rが設けられているが、動弁カム機構は右側クランクケース22に設けられている。
吸気バルブ101f,101rと排気バルブ102f,102rは、シリンダヘッド24f,24rの吸気ポート103f,103rと排気ポート104f,104rの燃焼室105f,105rへの開口を開閉可能に設けられている。
なお、図4に示すように、後側シリンダヘッド24rの燃焼室105rには、2本の点火プラグ117r,117rが左右に嵌挿されている。
前側シリンダヘッド24fについても、同様に図示しないが2本の点火プラグが燃焼室105fに嵌挿されている。
前側シリンダヘッド24fにおいては、吸気ポート103fが燃焼室105fから後方へ延びてVバンクの間の吸気管110fに連結し(図2参照)、排気ポート104fが燃焼室105fから前方斜め右方へ延びて排気管115に連結する(図1参照)。
他方、後側シリンダヘッド24rにおいては、吸気ポート103rが燃焼室105rから前方へ延びてVバンクの間の吸気管110rに連結し(図2参照)、排気ポート104rが燃焼室105rから後方斜め右方へ延びて排気管116に連結する(図1参照)。
図7に図示するように、前側シリンダヘッド24fから後方へ延設された吸気管110fと後側シリンダヘッド24rから前方へ延設された吸気管110rは、中央で合体して右方に延出する上流側吸気管110cとともに一体形成された吸気管110の分岐管である。
吸気管110の右方に延びた上流側吸気管110cにはスロットルボディ120が連結され、スロットルボディ120の右側の上流にエアクリーナ130が配置される。
エアクリーナ130は、Vバンクの前後のシリンダ23f,23r、シリンダヘッド24f,24r、シリンダヘッドカバー26f,26rの右側面に沿ってVバンクの間の空間を右側から覆うように配設される。
吸気管110の前後に分岐した吸気管110f,110rには燃料噴射弁111f,111rが斜め上方に突出して取り付けられており、燃料噴射弁111f,111rの上端が1つの共通のソケット112に嵌合している。
ソケット112には燃料パイプが接続される接続管113が左方に突設されている。
一方、前側シリンダヘッド24fから前方斜め右方に延出した排気管115は、図1に示すように、下方へ屈曲して延びた後に、クランクケース22の右側面に沿って後方へ屈曲し、後輪11の右側に前後方向に長尺に配設されたマフラー115mに連結される。
また、後側シリンダヘッド24rから後方に延出した排気管116は、下方へ屈曲して延びた後に、ミッションケース27の右側面に沿って後方へ屈曲し、後輪11の右側に前記マフラー115mの上に平行に配置されたマフラー116mに連結される。
次に動弁系の機構について説明する。
後側シリンダヘッド部24raの上面図である図3を参照して、上記のように吸排気系が構成されるシリンダヘッド24rの上に重ねられるロッカアームホルダー25rは、それぞれ吸気系ロッカアームシャフト150rと排気系ロッカアームシャフト155rをシリンダヘッドカバー26r内において回転自在に保持している。
図3および図4を参照して、Vバンクの内側となる吸気系ロッカアームシャフト150rには前記吸気バルブ101rを作動するロッカアーム151rと吸気系プッシュロッド153rにより作動されるロッカアーム152rが嵌着されている。
同様に、Vバンクの外側となる排気系ロッカアームシャフト155rには前記排気バルブ102rを作動するロッカアーム156rと排気系プッシュロッド158rにより作動されるロッカアーム157rが嵌着されている。
吸気系プッシュロッド153rおよび排気系プッシュロッド158rは、上端がシリンダヘッドカバー26r内においてロッカアーム152r、ロッカアーム157rに当接しているが、下端は右側クランクケース22に設けられたクラッチ・ギヤケース28内の動弁カム機構160に連接しており、上下端を除く長尺部分がシリンダ23r、シリンダヘッド24rの右側面に沿って外部にある。
このように、本動弁機構は、OHV方式が用いられており、動弁カム機構160がクランクケース22側に設けられ、プッシュロッド153r,158rを介してシリンダヘッド24rに設けられた吸気バルブ101rと排気バルブ102rが駆動される構造である。
なお、前側シリンダヘッド24fにおいても同様の構造をしている。
クラッチ・ギヤケース28内の動弁カム機構160は、前記クランクシャフト21の右端部の上方斜め前と後にカムシャフト161r(前側バンク用カムシャフトは図示しない)がクランクシャフト21と平行に回転自在に軸支されている。
図4を参照して、後バンク用カムシャフト161rは、クラッチ・ギヤケース28の側壁を貫通して右方に突出し、その突出端にドリブンスプロケット162rが嵌着されており、前記クラッチ・ギヤケース28の開口から右方に突出したクランクシャフト21に被せられたキャップ51の先端に固着されたドライブスプロケット52と上方斜め前と後のドリブンスプロケット162rにチェーン163が巻き掛けられている。
ドリブンスプロケット162rはドライブスプロケット52の2倍の歯数を有し、したがって、クランクシャフト21の回転は、ドライブスプロケット52からチェーン163を介してドリブンスプロケット162rに伝達され、ドリブンスプロケット162rともに後バンク用カムシャフト161rがクランクシャフト21の半分の回転速度で回転する。
図4を参照して、後バンク用カムシャフト161rは、それぞれ高速カムと低速カムが隣り合って吸気用で1対、排気用で1対の2対が形成されており、各カムに4個のロッカアーム164rのローラがそれぞれ当接し、この4個のロッカアーム164rは共通のロッカアームシャフト165rに揺動自在に軸支され、弾発付勢手段166rにより高速ロッカアーム164r,164rのローラがカムに押圧されている。
ロッカアームシャフト165r内は油圧通路が形成されて、高速カムと低速カムに対応する高速ロッカアーム164rと低速ロッカアーム164r間に形成された係脱機構に油圧を作用することができ、低速ロッカアーム164r,164rの揺動端が前記吸気系プッシュロッド153rと排気系プッシュロッド158rの下端部を受けとめている。
したがって、係脱機構に油圧が作用していないときは、高速ロッカアーム164rと低速ロッカアーム164rが離脱して互いに独立に揺動し、低速ロッカアーム164rの先端に受けとめられた吸気系プッシュロッド153rと排気系プッシュロッド158rは低速カムに従って昇降し吸気バルブ101rと排気バルブ102rが低速バルブタイミングで作動する。
これに対して、係脱機構に油圧が作用するときは、高速ロッカアーム164rと低速ロッカアーム164rが係合して一体に揺動し、低速ロッカアーム164rの先端に受けとめられた吸気系プッシュロッド153rと排気系プッシュロッド158rは高速カムに従って昇降し吸気バルブ101rと排気バルブ102rが高速バルブタイミングで作動する。
前バンク用カムシャフトも、後バンク用カムシャフト161rと前後対称的に同様の部材である4個のロッカアーム、ロッカアームシャフト、弾発付勢手段が吸気系プッシュロッドと排気系プッシュロッドとともに、同様の構造を構成し、吸気バルブ101fと排気バルブ102fは、係脱機構に油圧が作用していないときは低速バルブタイミングで作動し、係脱機構に油圧が作用するときは高速バルブタイミングで作動する。
この係脱機構への油圧を制御する油圧制御弁168が、左側クランクケース22の側壁の前側バランサシャフト60の左方延長部分に取り付けられている(図5参照)。
左側クランクケース22の同部分に取り付けられる油圧制御弁168は、サイドカバー36により覆われる(図1参照)。
次に潤滑系について説明する。
前記クランクシャフト21の左右のクランクウエブ21w,21wとその間の後側コネクティングロッド45の大端部45b,45bの連結突起部46cが旋回するクランク室22Cには、図8に示すように、そのクランクケース22の底部に連結突起部46cの旋回する最大径の軌跡に沿った円弧状のオイル溜り170が形成されており、オイル溜り170に隣接して後方にオイル排出口171が開口してオイル溜り170の後隣りの小油室172に連通している。
オイル排出口171は、オイル溜り170の底壁の一部が若干斜め上方に向かって小油室172内に突出して排出案内リブ171aを形成しており、小油室172の底面に沿った後部に導出口A1aが開口している。
なお、小油室172内に突出した排出案内リブ171aにより小油室172からオイル溜り170にオイルが戻るのが防止されている。
導出口A1aはミッション室27C内に配管されるオイル管A2に連通する連通油路A1の開口であり、オイル管A2は、オイルポンプ85のうちクランク室スカベンジングポンプ86にオイルが吸入される吸入油路A3と連通している。
図8に示すように、後側コネクティングロッド45の大端部45b,45bの連結突起部46cの動きをみると、後方に傾いた後バンクシリンダ23rのピストン40rの下死点付近で連結突起部46cはオイル溜り170に溜まったオイルに前方から浸かり、次いで後方のオイル排出口171に向けて旋回移動することで、図8において2点鎖線で示す連結突起部46c’、46c”を参照して、連結突起部46cは、その後面46cbの平坦面がオイル溜り170に溜まったオイルを押してオイル排出口171に掻き出す効果的な動きをし(図8において連結突起部46c’の時点のオイルの表面の状態を2点鎖線で示している)、オイル溜り170からオイルを小油室172に効率良く排出することができる。
なお、オイル溜り170のオイルを掻き出す連結突起部46cは、前側コネクティングロッド41に設けるよりも、後側コネクティングロッド45の大端部45b,45bに設ける方が、図8に示すように、オイルをオイル排出口171に掻き出すより効果的な動きをし、オイルをより一層効率良く排出することができる。
また、連結突起部46cの後面46cbは、凹面に形成して、1回のオイルの掻き出し量を多くするようにしてもよい。
なお、後側コネクティングロッド45の大端部45b,45bが、ロッド軸に垂直な面で2分割される分割構造をなすので、コンロッドキャップ46の一対の半円弧状大端半体46bc,46bcを一体に形成することができ、加工および組付けを容易にすることができる。
また、ロッド本体側大端半体部45bh,45bhに対してコンロッドキャップ46の一対の半円弧状大端半体46bc,46bcを合わせて連結突起部46cの両側方で4隅をコンロッドボルト47で締結して大端部45b,45bを構成するので、連結突起部46cの形状がコンロッドボルト47によって制約を受けることがなく、自由度が高く、オイルを効率良く掻き出すことができる形状を容易に形成することができる。
このようにクランク室22Cのオイル溜り170に溜まったオイルは、後側コネクティングロッド45の連結突起部46cの掻き出しによりオイル排出口171より小油室172に排出され、小油室172に排出されたオイルは、導出口A1aより連通油路A1に導かれオイル管A2,吸入油路A3を介してオイルポンプ85のうち左側のクランク室スカベンジングポンプ86に吸入される(図2参照)。
クランク室スカベンジングポンプ86から上方に吐出管175が延出しており、クランク室スカベンジングポンプ86により吐出されたオイルを吐出管175よりミッション室27C内の互いに噛合するメインギヤ列72とカウンタギヤ列73に飛沫噴出して供給する。
一方、図2および図5を参照して、クラッチ・ギヤケース28の底壁にはプライマリギヤ55の下方から後方へ向かい後側のバランサギヤ65の後方まで延びるオイル通路B1が形成されており、同オイル通路B1は、プライマリギヤ55の下方辺りに連通口B1aを開口してクラッチ室28Cと連通しており、オイル通路B1の後端はクラッチ室28C内に膨出して架設したストレーナ(図示せず)に通じ、同ストレーナを介して吸入油路がオイルポンプ85のうち右側のクラッチ室スカベンジングポンプ88に連結されている(図6参照)。
したがって、クラッチ室スカベンジングポンプ88の稼動でクラッチ室28C内のオイルがオイル通路B1を通り、ストレーナを経て吸入される。
図2および図6を参照して、ミッション室27Cの底に溜まるオイルは、ストレーナ185を介して吸入管C1からオイルポンプ85のうち中央のフィードポンプ87により吸入される。
そして、フィードポンプ87からはオイルが吐出油路C2に吐出され、吐出油路C2はミッションケース27の後部下方に取り付けられたオイルフィルタ186の流入口に結合され、オイルフィルタ186からはメインギャラリMに流出される。
メインギャラリMは、オイルフィルタ186から前方へ延出するメインオイル通路M1がクランク室22Cの後方に隣接する小油室172内に膨出して左右方向に指向するメインオイル通路M2に連通し、メインオイル通路M2の左右端で屈曲して左右側クランクケース22の側壁を前後方向にメインオイル通路M3,M3が延出形成されており、前方に延びたメインオイル通路M3,M3の途中から上方へ枝分かれしたオイル通路D1,D1がクランクシャフト21の左右ジャーナル部にオイルを供給する(図2,図5参照)。
図2を参照して、左側クランクケース22を前方に延びたメインオイル通路M3は、オイル通路D1の分岐を通り越した前端で上方に延びた後に前方に屈曲して前記油圧制御弁168に至るオイル通路E1に連通している。
油圧制御弁168からは、左側クランクケース22を右方の前側バランサシャフト60に向けてオイル通路F1が形成される(図5参照)とともに、上方に向けてオイル通路E2が形成されている(図2参照)。
油圧制御弁168は、オイル通路E1より流入する圧油を上方に向かうオイル通路E2に送るか、前側バランサシャフト60に向かうオイル通路F1に流出するかを切り換えることができる。
上方に延びたオイル通路E2は、上端で右方へ屈曲して右側クランクケース22にまで延びたオイル通路E3になり、図2を参照してオイル通路E3は右側クランクケース22の側壁で後方斜め上に屈曲した後に後方へ水平に延びるオイル通路E4となり、オイル通路E4は斜め上方に屈曲して動弁カム機構160の後側ロッカアームシャフト165r内の油圧通路に連通するオイル通路E5となり、オイル通路E5の途中から斜め前方に分岐したオイル通路E6が前側ロッカアームシャフト165f内の油圧通路に連通している。
前後のロッカアームシャフト165f,165r内の油圧通路は、ロッカアーム164f,164rの係脱機構に連通し油圧を作用させることができるようになっている。
したがって、油圧制御弁168がオイル通路E2に圧油を送ると、係脱機構に油圧を作用させることができ、吸気バルブ101f,101rと排気バルブ102f,102rが高速バルブタイミングで作動する
他方、油圧制御弁168が弁を切り換えてオイルをオイル通路F1に流出させると、係脱機構に油圧が作用せず、吸気バルブ101f,101rと排気バルブ102f,102rが低速バルブタイミングで作動する。
このとき、オイル通路F1に流出したオイルは、図5に示すように、前側バランサシャフト60の左側ベアリング62に供給されるとともに、前側バランサシャフト60の中心孔60aを通って右端開口からクランク室22C内に排出される。
このように、油圧制御弁168は、左側クランクケース22の側面でクランクシャフト21と同じ高さの前側バランサシャフト60の左方に配置されるので、シリンダ23f,23rから離れていてシリンダ23f,23rの熱の影響を直接受けることがないため、油圧制御弁168を正確に作動してバルブタイミングを精度良く変更することができる。
また、前側シリンダヘッド24fの前方斜め右に向いた排気ポート104fに連結された排気管115が下方へ屈曲して延びた後に、クランクケース22の右側面に沿って後方へ延びているのに対して、油圧制御弁168はクランクケース22の左側面に設けられるので、排気管115の熱の影響も受け難い。
油圧制御弁168に供給されるオイルを利用して前側バランサシャフト60を潤滑することができ、また前側バランサシャフト60の中心孔60aをオイル通路として油圧制御弁168から流出するオイルをクランク室22C内に排出することができるので、バランサシャフトを潤滑するためのオイル通路やオイル回収通路を別途特別に設ける必要がなく、潤滑油経路が簡素化される。
また、OHV方式の動弁機構が採用されて動弁カム機構160がクランクケース22に設けられているので、同じくクランクケース22に設けられる油圧制御弁168から動弁カム機構160の油圧を作用させる係脱機構までのオイル通路E2,E3,E4,E5を短くすることができ、益々潤滑油経路が簡素化される。
なお、油圧制御弁168は、左側クランクケース22の側壁に取り付けられるので、サイドカバー36により覆われるので、外に露出することがなく、内燃機関の外観を良好に保つことができる。
以上の実施の形態では、後バンクシリンダ23r内を往復動するピストン40rのピストンピン40rpに小端部を連結した1本の後側コネクティングロッド45が、他端の大端部を2又に分岐していたが、後側コネクティングロッドを2本で構成してもよい。
すなわち、図13に図示するように、対称形状をなす一対の後側コネクティングロッド215,216は、その一対の小端部215s,216sが共通のピストンピン40rpに軸支され、他方の大端部215b,216bが、ロッド軸に垂直な面で分割され、ロッド本体側大端半体部215bh,216bhに対して、一対の半円弧状大端半体217bc,217bcがその各中央部を外方(遠心方向)に突出させて、かつ互いの突出部を連結突起部217cで連結して一体化したコンロッドキャップ217を合わせてコンロッドボルト218で締結して構成される。
なお、コンロッドキャップ217自体は、前記実施の形態のコンロッドキャップ46と略同じ形状で、同じものを利用することができる。
前側コネクティングロッド211は、前記実施の形態の前側コネクティングロッド41と同じもので、大端部のコンロッドキャップ212がコンロッドボルトでロッド本体側の大端半体部に締結される。
本後側コネクティングロッド215,216は、その連結突起部217cとともに、図8に示すような前記後側コネクティングロッド45と同じ動きをするので、連結突起部217cの後面がオイル溜り170に溜まったオイルを押してオイル排出口171に掻き出す効果的な動きをし、オイル溜り170からオイルを小油室172に効率良く排出することができ、運転状態の如何にかかわらず潤滑オイルの循環を円滑に行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の全体左側面図である。 V型内燃機関の一部断面とした左側面図である。 後側シリンダヘッド部の上面図である。 図2のIV-IV線で切断した断面図である。 図2のV-V線で切断した断面図である。 図2のVI-VI線で切断した断面図である。 Vバンクの内側の部分上面図である。 後側コネクティングロッドの動きを説明する説明図である。 前側コネクティングロッドの斜視図である。 後側コネクティングロッドの斜視図である。 同後側コネクティングロッドの分解側面図である。 同後側コネクティングロッドの分解断面図である。 別の実施の形態に係る内燃機関の後側コネクティングロッドの斜視図である。
符号の説明
20…内燃機関、21…クランクシャフト、22…クランクケース、22C…クランク室、23f…前バンクシリンダ、23r…後バンクシリンダ、
40f,40r…ピストン、41…前側コネクティングロッド、42…コンロッドキャップ、43…コンロッドボルト、45…後側コネクティングロッド、46…コンロッドキャップ、46c…連結突起部、47…コンロッドボルト、
170…オイル溜り、171…オイル排出口、172…小油室、
211…前側コネクティングロッド、212…コンロッドキャップ、215,216…後側コネクティングロッド、217…コンロッドキャップ、217c…連結突起部、218…コンロッドボルト。

Claims (6)

  1. シリンダがV字状にバンクしたV型内燃機関において、
    V字状に相対する各シリンダの中心軸がクランクシャフトに直交する同一平面上にあり、
    相対するシリンダの一方のシリンダ内を往復動するピストンに連結されるコネクティングロッドのクランクピンに軸支される一対の大端部により、他方のシリンダ内を往復動するピストンに連結されるコネクティングロッドのクランクピンに軸支される大端部が挟まれ、
    前記一対の大端部にピストンと反対側に突出して互いに一体に連結した連結突起部が形成され、
    クランクシャフトを覆うクランクケースの底部に、前記コネクティングロッドの連結突起部が旋回してオイルを掻き出し可能にオイル溜りが形成されるとともに、
    オイル掻き出し方向に前記オイル溜りに隣接してオイル排出口が形成されたことを特徴とするV型内燃機関のクランク室潤滑構造。
  2. 前記コネクティングロッドの連結突起部は、そのオイルを掻き出す面が平坦面または凹面を形成していることを特徴とする請求項1記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造。
  3. 前記コネクティングロッドの大端部が、ロッド軸に垂直な面で2分割される分割構造をなし、前記連結突起部の両側方を締結部材で締結されて構成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造。
  4. 前記連結突起部を備えるコネクティングロッドを、他方のコネクティングロッドに対してオイル掻き出し方向側に配設したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造。
  5. 前記一対の大端部は、1本のコネクティングロッドが2又に分岐して構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの項記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造。
  6. 前記一対の各大端部は、一対のコネクティングロッドのそれぞれに構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの項記載のV型内燃機関のクランク室潤滑構造。

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