JP5299259B2 - 二次精錬中の溶鋼温度の測定方法および制御方法 - Google Patents
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Description
現在、溶鋼の精錬における溶鋼温度の測定方法として、一般に温度センサーとして消耗型熱電対を用いて散発的にバッチ測定による直接の温度測定が行われている。
上述のように、溶鋼の精錬では溶鋼温度の測定方法として、温度センサーを溶鋼に浸漬する方法や光ファイバーと放射温度計を用いて輝度から測定する方法が用いられている。鋼の連続鋳造工程でも数々の連続測温技術が開発されており、温度センサーとしては、保護用のシース管に熱電対素線を収容し、そのシース管の外周にアルミナグラファイト質等の熱伝導性の良い耐火物からなる層を設けたものが広く用いられている。
(2)スラグの表面凝固による、温度センサーのスラグへの固着、および固着した温度センサーの抜き出し時の損傷、
(3)温度センサーの温度検知部へのスラグ付着。
(1)保護筒2を単独で、表面にスラグ8が存在する状態の溶鋼7に浸漬した後、保護筒2の内部を不活性ガスで加圧して、浸漬時に流入したスラグ8を排出させ、温度センサー5を浸漬する方法。
(2)保護筒2の内部に不活性ガスを流しながら、保護筒2を溶鋼7に浸漬してスラグ8を排出した状態とした後、温度センサー5を浸漬する方法。
(3)保護筒2の内部に不活性ガスを流してスラグの侵入を防ぎながら、保護筒2および温度センサー5を同時に溶鋼7に浸漬する方法。
1.試験内容
転炉で脱炭した210トンの溶鋼を取鍋に受け、還流式真空脱ガス装置を用いた二次精錬試験を行った。精錬実施時には、溶鋼に温度測定装置を浸漬し、測定された温度に基づいて溶鋼温度の制御を行った。試験は12種類の鋼種について行い、各鋼種の精錬処理終了時の溶鋼の成分組成は表1に示す通りであった。なお、溶鋼の成分中の表1に示した成分以外の残部はFeおよび不純物である。表1には、精錬処理終了時の溶鋼温度および精錬処理時間も併せて示した。複数チャージの精錬を行った鋼種については、溶鋼温度および精錬処理時間は平均を示した。
2−1.保護筒による温度センサーの損傷抑制効果および温度測定装置の浸漬深さの影響
(1)試験方法
本試験項目は、試験番号1〜6において行い、試験番号1〜3をそれぞれ本発明例1−1〜1−3、試験番号4〜6をそれぞれ比較例1−1〜1−3とした。
(温度センサーの損傷抑制効果について)
表2に試験結果を示す。保護筒による温度センサーの損傷抑制効果は、繰り返し溶鋼温度の測定が可能だったチャージ数(以下、「測定チャージ数」ともいう)および温度センサーのシース管の最大溶損速度により評価した。測定チャージ数が10回以上かつ最大溶損速度が1mm/h未満の場合を良好(○)とし、それ以外の場合を不可(×)とした。シース管の溶損速度は、各チャージにおける溶鋼温度測定前のシース管の半径と温度測定後の半径の差を温度測定時間で除して算出し、その最大値を最大溶損速度とした。本発明例1−1〜1−3および比較例1−1〜1−3のいずれも、各チャージでの溶鋼温度測定は精錬処理の間連続して行うことができた。
図3は、スラグラインからの温度センサーの先端(温度検知部)の深さhと保護筒の先端の深さHとの距離差h−Hと、連続測定した溶鋼温度とバッチ式測定した基準温度との差の関係を示すグラフである。基準温度は、消耗型熱電対を保護筒外部で溶鋼中に200mm浸漬して測定した。連続測定した溶鋼温度は、基準温度を測定した時点の温度を採用した。連続測定した溶鋼温度と基準温度との差は、各チャージで測定した温度差の平均値とした。表2には、図3の作成に用いた各試験での距離差h−Hを併せて示した。測定精度の評価基準は、基準温度との差が−5℃〜+5℃の範囲内の場合を良好とし、それ以外を不可とした。
(1)試験方法
本試験項目は、試験番号1〜3および試験番号7〜10において行い、試験番号1〜3をそれぞれ本発明例2−1〜2−3、試験番号7〜10をそれぞれ比較例2−1〜2−4とした。
試験結果を表5に示す。溶鋼温度測定の安定性は、温度センサーの応答時間、および精錬処理終了時の溶鋼温度(以下、「処理終了温度」ともいう)の目標値と実績値との差(実績値から目標値を減じた温度、以下「処理終了温度差」ともいう)によって評価した。応答時間が30秒未満かつ終了処理温度差が−5℃〜+5℃の範囲内の場合を良好(○)とし、それ以外を不可(×)とした。
2−3.溶鋼温度制御の精度
(1)試験方法
本試験項目は、試験番号1、11および12について行い、試験番号1を本発明例3−1、試験番号11および12をそれぞれ比較例3−1および3−2とした。
試験結果を表6に示す。溶鋼温度制御の精度は、処理終了温度差によって評価した。処理終了温度の実績値は、消耗型熱電対を用いてバッチ式で測定した。
1.試験内容
本発明の溶鋼温度測定方法を用いて、二次精錬終了後の溶鋼の温度制御を行う効果を確認するため、以下の要領で二次精錬処理試験を実施した。
(1)試験方法
先ず、転炉で脱炭精錬した210トンの溶鋼を取鍋に受け、次に還流式真空脱ガス装置(RH)を用いて二次精錬し、処理後の溶鋼を連続鋳造に供した。
図7は、表7に示した成分系の鋼種についてRH処理を行った際の、RH連続測温プローブの浸漬時間中の溶鋼温度の変化状況の一例を示すグラフである。
6:取鍋、 7:溶鋼、 8:スラグ、 9:スラグライン、
10:還流型真空脱ガス装置、 11:浸漬管
Claims (3)
- 溶鋼を二次精錬する際に用いる二次精錬中の溶鋼温度の測定方法において、
筒状の芯金の内周面および外周面に耐火物層を設けた保護筒ならびに前記保護筒の内部に配置した温度センサーを、前記保護筒の内部で溶鋼が露出した状態で、溶鋼に浸漬し、前記温度センサーの溶鋼への浸漬深さhを前記保護筒の溶鋼への浸漬深さHより大きくし、3分以上連続して溶鋼の温度を測定することを特徴とする二次精錬中の溶鋼温度の測定方法。 - 前記保護筒を溶鋼に浸漬する前に、溶鋼上方の前記保護筒を浸漬する部分に金属Alを含有する発熱材を散布し、前記保護筒を溶鋼に浸漬した後、前記保護筒の内部を不活性ガスにより加圧して、前記保護筒内部に流入したスラグ又はフラックスを排出し、その後前記温度センサーを前記保護筒の内部で溶鋼に浸漬し、溶鋼の温度を測定することを特徴とする請求項1に記載の二次精錬中の溶鋼温度の測定方法。
- 二次精錬中の溶鋼に酸素を供給して前記二次精錬終了時の溶鋼温度を予め定めてある目標値に制御する溶鋼温度の制御方法であって、
二次精錬中の溶鋼に酸素を供給した場合の酸素供給量と溶鋼温度の上昇量との関係を、昇熱効率として予めデータベース化しておき、
二次精錬中の溶鋼温度を請求項1または請求項2に記載した測定方法を用いて連続して測定することによって、
その溶鋼温度測定値と二次精錬終了時の目標温度との差を連続的に求め、
前記連続的に求めた温度差と、前記データベースとして保有している昇熱効率に基づいて前記溶鋼に供給する酸素量を調整して、
前記二次精錬終了時の溶鋼温度を目標値に制御することを特徴とする溶鋼温度の制御方法。
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