JP5299007B2 - 発光装置 - Google Patents
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Description
具体的には、有機EL素子に接続された薄膜トランジスタのゲート電極に印加する電圧を制御することによって有機EL素子の発光輝度を制御する電圧指定方式と、薄膜トランジスタに流れる電流レベルを直接信号線に指定して有機EL素子の発光輝度を制御する電流指定方式とがある。
好ましくは、前記画素回路は、前記走査線及び信号線に接続された第1のスイッチ素子と、前記信号線からの表示信号に基づいて前記発光素子に電流を流す第2のスイッチ素子と、を備える。
好ましくは、前記温度演算部により算出された前記各画素の温度の値に基づいて温度補償用パラメータを生成する制御部と、前記温度補償用パラメータを記憶するメモリーと、をさらに備え、前記制御部は、前記温度補償用パラメータにしたがって輝度階調データの階調を温度補償する補償データを生成する。
好ましくは、前記発光素子は有機EL素子である。
好ましくは、前記各画素はヒータを備える。
図1は、本発明の第1実施形態に係るELディスプレイパネル10Aの構成を示すブロック図である。なお、図1では、1つの画素PXの回路図が示されているが、このELディスプレイパネル10Aにおいては、サブピクセルとしての赤、青及び緑の3つの画素PXの組によって1ドットの表示画素が構成されている。このような表示画素が表示領域全域にマトリクス状に複数配列されている。
画素回路PCは、2つのnチャネル型トランジスタ21,22と、キャパシタ27と、を有する。2つのnチャネル型トランジスタ21,22及びキャパシタ27は、走査線52、信号線51及び供給線53の入力信号に応じて有機EL素子40に電圧を印加する。
温度検出回路TCは、2つのnチャネル型トランジスタ23、24を備える。トランジスタ21〜24は全て同一材料で一括製造された同一構成のトランジスタであり、温度変調による電圧−電流特性が同等である。
なお、絶縁基板2から保護絶縁膜32までの積層構造がトランジスタアレイパネル50である。
画素電極41、有機EL層42、電子注入層45、対向電極46の順に積層されたものが有機EL素子40である。
すなわち、ゲート電極23Gには、供給線53により常に接地電位より高いハイレベル(Vd)の信号が入力されトランジスタ23は常にオン状態であるため、トランジスタ23は抵抗体として機能する。走査線52からゲート電極24Gにオンレベル(VgH)の信号が入力されると、供給線53からドレイン電極23D、半導体膜23a、ソース電極23S、ドレイン電極24D、半導体膜24a、ソース電極24Sを経て読取線54に電流が流れる。このとき、トランジスタ23、24による電圧降下はトランジスタ23、24のオン抵抗値に比例するので、供給線53の定電圧(Vd)と読取線54の電圧(Vread)との差から、つまりは電圧Vreadからトランジスタ23、24のオン抵抗値がわかる。ここでトランジスタ23、24のオン抵抗値はトランジスタ23、24の温度に影響しているので、温度に応じたトランジスタ23、24のオン抵抗値に基づく電圧降下にしたがった電圧Vreadから温度を求めることができる。なお、トランジスタ23、24のオン抵抗は、温度が高いほど低くなるので、アナログ電圧Vreadは、温度が高いほど定電圧Vdに近づく。温度演算部68は、読取線54から読み込んだアナログ電圧Vreadをデジタルデータ電圧Vtに変調して制御部61に出力する。メモリー62には、デジタルデータ電圧Vtと温度との相関関係を示す温度特性データがあらかじめ記録してあるので、制御部61はメモリー62内の温度特性データと、各画素PXから読み込まれた電圧Vreadに基づいて温度演算部68から出力されたデジタルデータ電圧Vtとを基に各画素PXの温度を検出することができる。
図7は本実施形態の第1の変形例に係るELディスプレイパネル10Bの構成を示すブロック図である。本変形例においては、読取線54が基準電位Vssに接続されているとともに、読取線54に電流計55が設けられている。Vd−Vssが一定であるため、電流計55により計測される電流値はトランジスタ23,24のオン抵抗値と反比例する。このため、温度演算部68はトランジスタ23,24のオン抵抗値にしたがって電流計55により計測される電流値に基づいてデジタルデータ電圧Vtを生成する。
図8は本実施形態の第2の変形例に係るELディスプレイパネル10Cの構成を示すブロック図である。本変形例においては、読取線54の配線抵抗による電圧降下を補正するために、走査線カウンター69を設けている。走査線カウンター69は電圧をVgHとした走査線52の位置を示す値を温度演算部68に出力する。走査線52の位置が温度演算部68から遠ざかるに連れて読取線54の配線抵抗が大きくなるため、走査線の選択位置を示す走査線カウンター69の値を参照することで、当該画素との配線長が求めることが可能となり、温度演算部68は配線抵抗による電圧低下の影響を補正することができる。つまり、走査線52は複数設けられた各行毎に設けられているため、第k行の走査線52(kは自然数)は第(k+1)行の走査線52より温度演算部68に近い。このため、第k行の温度検出回路TCは第(k+1)行の温度検出回路TCより温度演算部68までの読取線54の長さが短いため、第k行の読取線54の配線抵抗は第(k+1)行の読取線54の配線抵抗より短い。温度演算部68は、走査線カウンター69の値にしたがって、入力される電圧Vreadの行を特定し、行毎に異なる読取線54の配線長に応じた配線抵抗による電圧降下のばらつきを補償してどの行においても電圧Vreadから温度検出回路TCのみの電圧降下分或いは温度検出回路TCのみの抵抗を抽出することができる。
図9は本発明の第2実施形態に係るELディスプレイパネル10Dの構成を示すブロック図であり、図10はELディスプレイパネル10Dの1つの画素PXを示す平面図である。本実施形態のELディスプレイパネル10Dには電源回路70が設けられている。また、画素PXには、画素回路PC、有機EL素子40、温度検出回路TCに加えて、ヒータH、及び配線71、72が設けられている。配線71、72は電源回路70からヒータHへ電力を供給する。ヒータHは、例えばトランジスタ21の不純物半導体膜21c,21dと同一プロセスでパターニングされる不純物半導体膜により形成することができる。
また、本発明は有機EL素子に限らず、他の発光素子を用いたアクティブマトリクス駆動方式の発光装置にも適用可能である。また、発光装置は表示装置に限られるものではなく、例えばプリンタヘッドのような発光装置であってもよい。
なお上記実施形態では、フレーム期間毎に各画素PXの温度を測ることができるが、電圧源67とトランジスタ23との間の接続を、複数のフレーム期間単位で導通、非導通に適宜設定してもよい。例えば、複数のフレーム期間中、最初の1フレーム期間のみ導通とするようにして電圧Vreadを測定し、残りのフレーム期間を非導通に設定する。この場合、非導通のフレーム期間中は、導通されたフレーム期間で測定された電圧Vreadにしたがった温度補償用パラメータを用いればよい。
21,22,23,24 nチャネル型トランジスタ
40 有機EL素子(発光素子)
51 信号線
52 走査線
53 供給線
54 読取線
61 制御部
H ヒータ
PX 画素
TC 温度検出回路(温度センサ)
Claims (4)
- 複数の行及び複数の列に沿ってマトリクス状に配列された複数の画素を有する発光装置において、
前記各画素は、走査線により走査され、温度に応じた読取信号を読取線に出力する温度センサと、発光素子と、前記走査線により走査され、前記発光素子を制御する画素回路と、を有し、
前記走査線は各行に対応して複数設けられ、
前記各走査線を順次走査する走査線ドライバーと、
前記走査線ドライバーが走査している前記走査線の位置を示すカウント値を出力する走査線カウンターと、
前記読取線の一端に接続され、前記走査線カウンターから出力される前記カウント値に基づいて前記温度演算部と前記走査線ドライバーが走査している画素との間の前記読取線の配線長を取得し、前記読取信号に対して前記配線長に対応する配線抵抗による電圧降下分を補償して、前記各画素における温度を算出する温度演算部と、
を備えることを特徴とする発光装置。 - 前記温度センサは、温度依存性のある可変抵抗と、前記走査線に接続され、前記可変抵抗を介して読み出される読取信号を出力する読取信号出力スイッチ素子と、を備えることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
- 前記画素回路は、前記走査線及び信号線に接続された第1のスイッチ素子と、前記信号線からの表示信号に基づいて前記発光素子に電流を流す第2のスイッチ素子と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
- 前記温度演算部により算出された前記各画素の温度の値に基づいて温度補償用パラメータを生成する制御部と、前記温度補償用パラメータを記憶するメモリーと、をさらに備え、
前記制御部は、前記温度補償用パラメータにしたがって輝度階調データの階調を温度補償する補償データを生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置。
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