JP5298815B2 - リチウムイオン二次電池の製造方法、電解液及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の製造方法、電解液及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の製造方法、電解液及びリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、初回充電時に電解液の分解が起こりやすく、不可逆な容量を生ずるという問題がある。この電解液の分解は放電容量を減少させるとともに、ガス発生を引き起こすという問題がある。
こうした問題に対し、電解液に添加剤を加えることによって電解液の分解を抑制し、初回充放電効率を高め、ガス発生量を減少させる技術が検討されている。
上記添加剤としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ビニレンンカーボネート、プロパンスルトン等が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。これらの添加剤は負極で還元分解されて被膜を形成し、この被膜によって電解液の分解が抑制される。
特開平11−265710号公報 特開平09−45328号公報 特開2001−297794号公報 特開2000−123868号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載されているような、添加剤により負極表面に被膜を形成する技術では、形成される被膜が充放電時の抵抗になり、電池の内部抵抗が上昇してレート特性が低下するという問題がある。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされてものであり、初回充放電効率及びレート特性の双方を高水準で達成することが可能なリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法、電解液及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも有機溶媒及び電解質塩を混合して電解液を製造する電解液製造工程と、アノード及びカソードを外装体内に挿入する電極挿入工程と、前記電解液を前記外装体内に注入する注液工程と、を含み、前記電解液製造工程又は前記注液工程のいずれかにおいて、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物を前記電解液に添加する、リチウムイオン二次電池の製造方法を提供する。本発明はまた、少なくとも有機溶媒及び電解質塩を混合して電解液を製造する電解液製造工程と、アノード及びカソードを外装体内に挿入する電極挿入工程と、前記電解液を前記外装体内に注入する注液工程と、を含み、前記電解液製造工程又は前記注液工程のいずれかにおいて、後述する一般式(1)で表される化合物を前記電解液に添加する、リチウムイオン二次電池の製造方法を提供する。
かかる製造方法によれば、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物を電解液中に添加することにより、初回充放電効率及びレート特性の双方を高水準で達成することが可能なリチウムイオン二次電池を得ることができる。
例えば、炭素数1〜2程度のアルキル基と、エポキシ基、ビニル基又はシラノール基とを有する化合物を電解液に添加した場合には、充電時にアルキル基が重合し、アノード表面に重合体の被膜が形成されることとなる。このようにアルキル基が重合して被膜が形成されると、電解液の分解は抑制されるものの、形成される被膜が充放電時の抵抗になり、電池の内部抵抗が上昇してレート特性が低下することとなる。
これに対し、炭素数10以上のアルキル基と、エポキシ基、ビニル基又はシラノール基とを有する化合物を電解液に添加した場合には、充電時にアルキル基が重合することなく、上記化合物はアノード表面に担持又は吸着されるか、或いは、エポキシ基、ビニル基又はシラノール基を介して結合することとなる。この場合、アルキル基部分にイオンを緩やかに透過し得る自由度が生じるため、電池の内部抵抗の上昇が抑制される。また、上記化合物の存在により、アノード表面に内部抵抗を上昇させる被膜等が形成されるのを抑制することができ、上記化合物を電解液に添加しない場合よりも良好なレート特性を得ることができる。上記化合物を添加することでレート特性が向上する理由は必ずしも明らかではないが、上記化合物はアノード表面に担持、吸着又は結合することによってアノード表面を覆い、上記化合物の一部であるアルキル鎖がリチウムイオンの流れを整え、リチウムイオンの移動をスムーズにしていると推測される。また、上記化合物のアノード表面への担持、吸着又は結合は、アノード表面の活性点で選択的に且つ電解液の分解よりも優先的に生じる。電解液の分解はアノード表面の活性点で生じるため、この活性点に上記化合物が担持、吸着又は結合することにより、電解液の分解の進行が抑制されることとなる。したがって、上記化合物を電解液に添加することにより、電解液の分解による不可逆容量の発生が抑制され、良好な初回充放電効率を得ることができる。
なお、本明細書において、「アノード」及び「カソード」は説明の便宜上、リチウムイオン二次電池の放電時の極性を基準に決定したものである。従って、充電時には、「アノード」が「カソード」となり、「カソード」が「アノード」となる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法において、上記化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005298815
[式中、nは9〜15の整数を示す。]
上記一般式(1)で表される化合物を用いることにより、上述した効果がより有効に奏され、初回充放電効率及びレート特性の双方をより高水準で達成できるリチウムイオン二次電池を得ることができる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法において、上記化合物の添加量は、該化合物添加後の電解液全量を基準として0.3〜3.0質量%であることが好ましい。上記化合物の添加量を上記範囲内とすることにより、上述した効果がより有効に奏され、初回充放電効率及びレート特性の双方をより高水準で達成できるリチウムイオン二次電池を得ることができる。
更に、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法において、上記アノードは、黒鉛、Si含有化合物及びSn含有化合物のうちの少なくとも1種を活物質として含むことが好ましい。これらの活物質を含むアノードを用いることで、上述した効果がより有効に奏され、初回充放電効率及びレート特性の双方をより高水準で達成できるリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明はまた、有機溶媒と、電解質塩と、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物と、を含有する電解液を提供する。本発明はまた、有機溶媒と、電解質塩と、後述する一般式(1)で表される化合物と、を含有する電解液を提供する。
かかる電解液は、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物を含有することにより、リチウムイオン二次電池の電解液として用いた場合に、先のリチウムイオン二次電池の製造方法において説明した理由により、初回充放電効率及びレート特性の双方を高水準で達成することが可能となる。
また、本発明の電解液において、上記化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005298815
[式中、nは9〜15の整数を示す。]
上記一般式(1)で表される化合物を用いることにより、リチウムイオン二次電池を構成した場合に、上述した効果がより有効に奏され、初回充放電効率及びレート特性の双方をより高水準で達成することができる。
また、本発明の電解液において、上記化合物の含有量は、電解液全量を基準として0.3〜3.0質量%であることが好ましい。上記化合物の含有量を上記範囲内とすることにより、リチウムイオン二次電池を構成した場合に、上述した効果がより有効に奏され、初回充放電効率及びレート特性の双方をより高水準で達成することができる。
本発明はまた、アノードと、カソードと、電解液と、を備え、上記電解液が、上記本発明の電解液である、リチウムイオン二次電池を提供する。
かかるリチウムイオン二次電池によれば、上記本発明の電解液を用いているため、先のリチウムイオン二次電池の製造方法において説明した理由により、初回充放電効率及びレート特性の双方を高水準で達成することが可能となる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池において、上記アノードは、黒鉛、Si含有化合物及びSn含有化合物のうちの少なくとも1種を活物質として含むことが好ましい。これらの活物質を含むアノードを用いることで、上述した効果がより有効に奏され、初回充放電効率及びレート特性の双方をより高水準で達成することができる。
本発明は更に、上記本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法により製造された、リチウムイオン二次電池を提供する。
かかるリチウムイオン二次電池によれば、先のリチウムイオン二次電池の製造方法において説明した理由により、初回充放電効率及びレート特性の双方を高水準で達成することが可能となる。
本発明によれば、初回充放電効率及びレート特性の双方を高水準で達成することが可能なリチウムイオン二次電池を製造するためのリチウムイオン二次電池の製造方法、電解液及びリチウムイオン二次電池を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は本発明のリチウムイオン二次電池の好適な一実施形態を示す正面図である。また、図2は図1に示すリチウムイオン二次電池の内部をアノード10の表面の法線方向からみた場合の展開図である。更に、図3は図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のX1−X1線に沿って切断した場合の模式断面図である。また、図4は図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のX2−X2線に沿って切断した場合の要部を示す模式断面図である。また、図5は図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のY−Y線に沿って切断した場合の要部を示す模式断面図である。
図1〜図5に示すように、リチウムイオン二次電池1は、主として、互いに対向する板状のアノード10及び板状のカソード20と、アノード10とカソード20との間に隣接して配置される板状のセパレータ40と、リチウムイオンを含む電解液と、これらを密閉した状態で収容するケース(外装体)50と、アノード10に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケース50の外部に突出されるアノード用リード12と、カソード20に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケース50の外部に突出されるカソード用リード22とから構成されている。そして、上記電解液は、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物を含有している。
以下、図1〜図9に基づいて本実施形態の各構成要素の詳細を説明する。
まず、アノード10及びカソード20について説明する。図8は図1に示すリチウムイオン二次電池1のアノード10の基本構成の一例を示す模式断面図である。また、図9は、図1に示すリチウムイオン二次電池1のカソード20の基本構成の一例を示す模式断面図である。
図8に示すようにアノード10は、集電体16と、該集電体16上に形成されたアノード活物質含有層18とからなる。また、図9に示すようにカソード20は、集電体26と、該集電体26上に形成されたカソード活物質含有層28とからなる。
集電体16及び集電体26は、アノード活物質含有層18及びカソード活物質含有層28への電荷の移動を充分に行うことができる良導体であれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている集電体を使用することができる。例えば、集電体16及び集電体26としては、それぞれ銅、アルミニウム等の金属箔が挙げられる。
また、アノード10のアノード活物質含有層18は、主として、アノード活物質と、結着剤とから構成されている。なお、アノード活物質含有層18は、更に導電助剤を含有していることが好ましい。
アノード活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF6、ClO )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知のアノード活物質を使用できる。このような活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、Al、Si、Sn、Si等のリチウムと化合することのできる金属、SiO、SiO、SiO、SnO等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)、TiOが挙げられる。中でも、炭素材料が好ましく、層間距離d002が0.335〜0.338nmであり、且つ、結晶子の大きさLc002が30〜120nmである炭素材料がより好ましい。このような条件を満たす炭素材料としては、人造黒鉛、MCF(メソカーボンファイバ)、MCMB(メソカーボンマイクロビーズ)等が挙げられる。なお、上記層間距離d002及び結晶子の大きさLc002は、X線回折法により求めることができる。
アノードに用いられる結着剤としては、公知の結着剤を特に制限なく使用することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。この結着剤は、活物質粒子や必要に応じて添加される導電助剤等の構成材料同士を結着するのみならず、それらの構成材料と集電体との結着にも寄与している。
また、上記の他に、結着剤としては、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
更に、上記の他に、結着剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いてもよい。また、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子を用いてもよい。更に、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体等を用いてもよい。また、導電性高分子を用いてもよい。
必要に応じて用いられる導電助剤としては特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、カーボンブラック類、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属粉、炭素材料及び金属粉の混合物、ITOのような導電性酸化物が挙げられる。
アノード活物質含有層18中のアノード活物質の含有量は、アノード活物質含有層18全量を基準として80〜97質量%であることが好ましく、85〜96質量%であることがより好ましい。活物質の含有量が80質量%未満であると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、エネルギー密度が低下する傾向があり、97質量%を超えると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、接着力が不足してサイクル特性が低下する傾向がある。
カソード20のカソード活物質含有層28は、主として、カソード活物質と、結着剤とから構成されている。そして、カソード活物質含有層28は、更に導電助剤を含有していることが好ましい。
カソード活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、ClO )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質を使用できる。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素またはVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)等の複合金属酸化物が挙げられる。
カソード20に用いられる結着剤としては、アノード10に用いられる結着剤と同様のものを使用することができる。また、カソード20に必要に応じて用いられる導電助剤としては、アノード10に用いられる導電助剤と同様のものを使用することができる。
また、カソード20の集電体28は、例えばアルミニウムからなるカソード用リード22の一端に電気的に接続され、カソード用リード22の他端はケース50の外部に延びている。一方、アノード10の集電体16も、例えば銅又はニッケルからなるアノード用リード12の一端に電気的に接続され、アノード用リード12の他端はケース50の外部に延びている。
アノード10とカソード20との間に配置されるセパレータ40は、イオン透過性を有し、且つ、電子的絶縁性を有する多孔体から形成されていれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられるセパレータを使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの積層体や、上記高分子の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも一種の構成材料からなる繊維不織布等が挙げられる。
電解液(図示せず)はケース50の内部空間に充填され、その一部は、アノード10、カソード20、及びセパレータ40の内部に含有されている。電解液は、電解質塩であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した非水電解質溶液が使用される。そして、この電解液中には、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物(以下、場合により「添加化合物」という)が添加される。
上記添加化合物において、アルキル基は直鎖状又は分枝状のいずれであってもよく、例えば、直鎖状又は分枝状のデシル基、直鎖状又は分枝状のウンデシル基、直鎖状又は分枝状のドデシル基、直鎖状又は分枝状のトリデシル基、直鎖状又は分枝状のテトラデシル基、直鎖状又は分枝状のペンタデシル基、直鎖状又は分枝状のヘキサデシル基、直鎖状又は分枝状のヘプタデシル基、直鎖状又は分枝状のオクタデシル基、直鎖状又は分枝状のノナデシル基、直鎖状又は分枝状のイコシル基、直鎖状又は分枝状のヘンイコシル基、直鎖状又は分枝状のドコシル基、直鎖状又は分枝状のトリコシル基、直鎖状又は分枝状のテトラコシル基、直鎖状又は分枝状のペンタコシル基、直鎖状又は分枝状のヘキサコシル基、直鎖状又は分枝状のヘプタコシル基、直鎖状又は分枝状のオクタコシル基、直鎖状又は分枝状のノナコシル基、直鎖状又は分枝状のトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のヘントリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のドトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のトリトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のテトラトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のペンタトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のヘキサトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のヘプタトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のオクタトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のノナトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のテトラコンチル基等が挙げられる。
これらの中でも、アルキル基としては、本発明の効果をより有効に得る観点から、直鎖状のものであることが好ましい。
また、アルキル基の炭素数は、10以上であることが必要であるが、本発明の効果をより有効に得る観点から、10〜20であることが好ましく、10〜18であることがより好ましく、10〜15であることが更に好ましく、10〜13であることが特に好ましい。
また、上記添加化合物は、本発明の効果をより有効に得る観点から、末端にエポキシ基を有する化合物であることが好ましく、下記一般式(1)で表される化合物であることが特に好ましい。
Figure 0005298815

上記一般式(1)中、nは9〜17の整数を示すが、9〜14であることが好ましく、9〜12であることが特に好ましい。
上述した添加化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
電解液中の上記添加化合物の含有量は、電解液全量を基準として0.1〜7.0質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましく、0.3〜3.0質量%であることが更に好ましく、0.5〜3.0質量%であることが特に好ましく、1.0〜3.0質量%であることが最も好ましい。この含有量が0.1質量%未満であると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、上記添加化合物を加えたことによる効果が十分に得られ難い傾向があり、7.0質量%を超えると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、サイクル特性が低下する傾向がある。なお、上記添加化合物の含有量が0.3〜3.0質量%の範囲内であると、初回充放電効率、レート特性及びサイクル特性が特に優れたものとなる。
また、リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)2、LiBOB等のホウ素含有化合物等の塩が使用される。4級アンモニウム塩やイミダゾリウム塩等のイオン性液体と混合してもよい。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、電解液は、高分子等を添加することによりゲル状としてもよい。
また、有機溶媒は、公知の電気化学デバイスに使用されている溶媒を使用することができる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、及び、ジエチルカーボネート等が好ましく挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
電解液において、上記添加化合物はそのままの状態で存在していてもよいし、アノード10の活物質表面に担持、吸着又は結合した状態で存在していてもよい。通常、初回充電を行う前のリチウムイオン二次電池においては、添加化合物はそのままの状態で存在するが、初回充電を行った後は、少なくとも一部の添加化合物はアノード10の活物質表面に担持、吸着又は結合した状態で存在する。
ケース50は、互いに対向する一対のフィルム(第1のフィルム51及び第2のフィルム52)を用いて形成されている。ここで、図2に示すように、本実施形態における第1のフィルム51及び第2のフィルム52は連結している。すなわち、本実施形態におけるケース50は、一枚の複合包装フィルムからなる矩形状のフィルムを、図2に示す折り曲げ線X3−X3において折り曲げ、矩形状のフィルムの対向する1組の縁部同士(図中の第1のフィルム51の縁部51B及び第2のフィルム52の縁部52B)を重ね合せて接着剤を用いるか又はヒートシールを行うことにより形成されている。なお、図1及び図2中の51A、並びに、図2中の52Aは、それぞれ第1のフィルム51及び第2のフィルム52の接着又はヒートシールされていない部分領域を示す。
そして、第1のフィルム51及び第2のフィルム52は、1枚の矩形状のフィルムを上述のように折り曲げた際にできる互いに対向する面を有する該フィルムの部分をそれぞれ示す。ここで、本明細書において、接合された後の第1のフィルム51及び第2のフィルム52のそれぞれの縁部を「シール部」という。
これにより、折り曲げ線X3−X3の部分に第1のフィルム51と第2のフィルム52とを接合させるためのシール部を設ける必要がなくなるため、ケース50におけるシール部をより低減することができる。その結果、リチウムイオン二次電池1の設置されるべき空間の体積を基準とする体積エネルギー密度をより向上させることができる。
そして、本実施形態の場合、図1及び図2に示すように、アノード10に接続されたアノード用リード12及びカソード20に接続されたカソード用リード22のそれぞれの一端が、上述の第1のフィルム51の縁部51Bと第2のフィルムの縁部52Bとを接合したシール部から外部に突出するように配置されている。
また、第1のフィルム51及び第2のフィルム52を構成するフィルムは先に述べたように、可とう性を有するフィルムである。フィルムは軽量であり薄膜化が容易なため、リチウムイオン二次電池自体の形状を薄膜状とすることができる。そのため、本来の体積エネルギー密度を容易に向上させることができるとともに、リチウムイオン二次電池の設置されるべき空間の体積を基準とする体積エネルギー密度も容易に向上させることができる。
このフィルムは可とう性を有するフィルムであれば特に限定されないが、ケースの充分な機械的強度と軽量性を確保しつつ、ケース50外部からケース50内部への水分や空気の侵入及びケース50内部からケース50外部への電解質成分の逸散を効果的に防止する観点から、発電要素60に接触する高分子製の最内部の層と、最内部の層の発電要素と接する側の反対側に配置される金属層とを少なくとも有する「複合包装フィルム」であることが好ましい。
第1のフィルム51及び第2のフィルム52として使用可能な複合包装フィルムとしては、例えば、図6及び図7に示す構成の複合包装フィルムが挙げられる。図6に示す複合包装フィルム53は、その内面F53において発電要素60に接触する高分子製の最内部の層50aと、最内部の層50aのもう一方の面(外側の面)上に配置される金属層50cとを有する。また、図7に示す複合包装フィルム54は、図6に示す複合包装フィルム53の金属層50cの外側の面に更に高分子製の最外部の層50bが配置された構成を有する。
第1のフィルム51及び第2のフィルム52として使用可能な複合包装フィルムは、上述の最内部の層をはじめとする1以上の高分子の層、金属箔等の金属層を備えた2以上の層を有する複合包装材であれば特に限定されないが、上記と同様の効果をより確実に得る観点から、図7に示した複合包装フィルム54のように、最内部の層50aと、最内部の層50aから最も遠いケース50の外表面の側に配置される高分子製の最外部の層50bと、最内部の層50aと最外部の層50bとの間に配置される少なくとも1つの金属層50cとを有する3層以上の層から構成されていることがより好ましい。
最内部の層50aは可とう性を有する層であり、その構成材料は上記の可とう性を発現させることが可能であり、且つ、使用される非水電解質溶液に対する化学的安定性(化学反応、溶解、膨潤が起こらない特性)、並びに、酸素及び水(空気中の水分)に対する化学的安定性を有している高分子であれば特に限定されないが、更に酸素、水(空気中の水分)及び非水電解質溶液の成分に対する透過性の低い特性を有している材料が好ましい。例えば、エンジニアリングプラスチック、並びに、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン酸変成物、ポリプロピレン酸変成物、ポリエチレンアイオノマー、ポリプロピレンアイオノマー等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
なお、「エンジニアリングプラスチック」とは、機械部品、電気部品、住宅用材等で使用されるような優れた力学特性と耐熱性、耐久性を有しているプラスチックを意味し、例えば、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオキシテトラメチレンオキシテレフタロイル(ポリブチレンテレフタレート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド等が挙げられる。
また、図7に示した複合包装フィルム54のように、最内部の層50a以外に、最外部の層50b等のような高分子製の層を更に設ける場合、この高分子製の層も、上記最内部の層50aと同様の構成材料を使用してもよい。
金属層50cとしては、酸素、水(空気中の水分)及び非水電解質溶液に対する耐腐食性を有する金属材料から形成されている層であることが好ましい。例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、クロム等からなる金属箔を使用してもよい。
また、ケース50における全てのシール部のシール方法は、特に限定されないが、生産性の観点から、ヒートシール法であることが好ましい。
図1及び図2に示すように、第1のフィルム51の縁部51B及び第2のフィルム52の縁部52Bからなる外装袋のシール部に接触するアノード用リード12の部分には、アノード用リード12と各フィルムを構成する複合包装フィルム中の金属層との接触を防止するための絶縁体14が被覆されている。更に、第1のフィルム51の縁部51B及び第2のフィルム52の縁部52Bからなる外装袋のシール部に接触するカソード用リード22の部分には、カソード用リード22と各フィルムを構成する複合包装フィルム中の金属層との接触を防止するための絶縁体24が被覆されている。
これら絶縁体14及び絶縁体24の構成は特に限定されないが、例えば、それぞれ高分子から形成されていてもよい。なお、アノード用リード12及びカソード用リード22のそれぞれに対する複合包装フィルム中の金属層の接触が充分に防止可能であれば、これら絶縁体14及び絶縁体24は配置しない構成としてもよい。
次に、上述した本発明のリチウムイオン二次電池1を作製するための、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、上述した構成を有するリチウムイオン二次電池1の製造方法であって、少なくとも有機溶媒及び電解質塩を混合して電解液を製造する電解液製造工程と、アノード10及びカソード20をケース(外装体)50内に挿入する電極挿入工程と、電解液をケース50内に注入する注液工程と、を含む方法であって、電解液製造工程又は注液工程のいずれかにおいて、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物を電解液に添加する方法である。
電解液製造工程において、電解液は、先に説明した有機溶媒及び電解質塩であるリチウム塩を混合して調製する。このとき、炭素数10以上のアルキル基を有し、且つ、末端にエポキシ基、ビニル基又はシラノール基を有する化合物(先に説明した添加化合物)を添加して電解液を調製してもよいし、ケース50内に電解液を注入する注液工程において添加化合物を添加してもよい。
いずれの場合においても、添加化合物の添加量は、添加化合物を添加した後の電解液全量を基準として0.1〜7.0質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましく、0.3〜3.0質量%であることが更に好ましく、0.5〜3.0質量%であることが特に好ましく、1.0〜3.0質量%であることが最も好ましい。この添加量が0.1質量%未満であると、添加量が上記範囲内である場合と比較して、上記添加化合物を加えたことによる効果が十分に得られ難い傾向があり、7.0質量%を超えると、添加量が上記範囲内である場合と比較して、サイクル特性が低下する傾向がある。なお、上記添加化合物の添加量が0.3〜3.0質量%の範囲内であると、初回充放電効率、レート特性及びサイクル特性が特に優れたものとなる。
発電要素60(アノード10、セパレータ40及びカソード20がこの順で順次積層された積層体)の製造方法は、特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池の製造に採用されている公知の方法を用いることができる。
アノード10及びカソード20を作製する場合、先ず、上述した各構成成分を混合し、結着剤が溶解可能な溶媒に分散させ、電極形成用塗布液(スラリー又はペースト等)を作製する。溶媒としては、結着剤が溶解可能であれば特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。
次に、上記電極形成用塗布液を集電体表面上に塗布し、乾燥させ、圧延することにより集電体上に活物質含有層を形成し、アノード10及びカソード20の作製を完了する。ここで、電極形成用塗布液を集電体の表面に塗布する際の手法は特に限定されるものではなく、集電体の材質や形状等に応じて適宜決定すればよい。塗布方法としては、例えば、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
その後、作製したアノード10及びカソード20のそれぞれに対して、アノード用リード12及びカソード用リード22をそれぞれ電気的に接続する。
次に、アノード10とカソード20との間に、セパレータ40を接触した状態(好ましくは非接着状態)で配置し、発電要素60を完成する。このとき、アノード10のアノード活物質含有層18側の面F2、及び、カソード20のカソード活物質含有層28側の面F2がセパレータ40と接触するように配置する。
次に、ケース50の作製方法の一例について説明する。まず、第1のフィルム及び第2のフィルムを先に述べた複合包装フィルムから構成する場合には、ドライラミネーション法、ウエットラミネーション法、ホットメルトラミネーション法、エクストルージョンラミネ−ション法等の既知の製法を用いて作製する。
例えば、複合包装フィルムを構成する高分子製の層となるフィルム、アルミニウム等からなる金属箔を用意する。金属箔は、例えば金属材料を圧延加工することにより用意することができる。
次に、好ましくは先に述べた複数の層の構成となるように、高分子製の層となるフィルムの上に接着剤を介して金属箔を貼り合わせる等して複合包装フィルム(多層フィルム)を作製する。そして、複合包装フィルムを所定の大きさに切断し、矩形状のフィルムを1枚用意する。
次に、先に図2を参照して説明したように、1枚のフィルムを折り曲げて、第1のフィルム51のシール部51B(縁部51B)と第2のフィルムのシール部52B(縁部52B)を、例えば、シール機を用いて所定の加熱条件で所望のシール幅だけヒートシールする。このとき、発電要素60をケース50中に導入するための開口部を確保するために、一部にヒートシールを行わない部分を設けておく。これにより開口部を有した状態のケース50が得られる。
そして、開口部を有した状態のケース50の内部に、アノード用リード12及びカソード用リード22が電気的に接続された発電要素60を挿入する(電極挿入工程)。
次いで、開口部を有した状態のケース50の内部に、上述した電解液を注入する(注液工程)。上述した電解液製造工程において電解液に添加化合物を添加していない場合には、この注液工程において電解液に添加化合物を添加する。
続いて、アノード用リード12、カソード用リード22の一部をそれぞれケース50内に挿入した状態で、シール機を用いて、ケース50の開口部をシールする。これにより、ケース50及びリチウムイオン二次電池1の作製が完了する。なお、本発明のリチウムイオン二次電池は、図1に示したような形状のものに限定されず、例えば、円筒形等の形状でもよい。
こうして得られたリチウムイオン二次電池は、初回充電を行った場合に電解液中の添加化合物が優先的にアノード10の活物質表面の活性点に担持、吸着又は結合し、電解液の分解を抑制して良好な初回充放電効率を得ることができるとともに、内部抵抗の上昇も抑制されて良好なレート特性を得ることができる。また、初回充電を行った後のリチウムイオン二次電池において、アノード10の活物質表面の活性点には添加化合物が担持、吸着又は結合しているため、その後の充放電においても電解液の分解が十分に抑制され、且つ、内部抵抗の上昇も抑制され、長期間にわたって良好な充放電効率及び良好なレート特性を得ることができる。本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法においては、予めアノード10の活物質表面の活性点に添加化合物を担持、吸着又は結合させた状態とするために、上記電解液製造工程、上記電極挿入工程、及び、上記注液工程を経て得られた電池を充電する充電工程を更に行ってもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態の説明において、リチウムイオン二次電池1のシール部を折り曲げることにより、よりコンパクトな構成としてもよい。また、上記実施形態の説明においては、アノード10及びカソード20をそれぞれ1つずつ備えたリチウムイオン二次電池1について説明したが、アノード10及びカソード20をそれぞれ2以上備え、アノード10とカソード20との間にセパレータ40が常に1つ配置される構成としてもよい。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池の他の好適な実施形態について説明する。
図10は本発明の他の好適な一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100を示す部分破断斜視図である。また、図11は図10のYZ面断面図である。本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、図1〜図2に示すように、主として、積層構造体85と、積層構造体85を密閉した状態で収容するケース(外装体)50と、積層構造体85とケース50の外部とを接続するためのアノード用リード12及びカソード用リード22とから構成されている。
積層構造体85は、図2に示すように、上から順に、3層アノード電極(負極)130、セパレータ40、3層カソード電極(正極)140、セパレータ40、3層アノード電極(負極)130、セパレータ40、3層カソード電極(正極)140、セパレータ40、3層アノード電極(負極)130を順に積層したものである。
3層アノード電極130は、集電体(アノード集電体)16と、集電体16の両面上に形成された2つのアノード活物質含有層18とを有する。3層アノード電極130は、アノード活物質含有層18がセパレータ40と接触するように積層されている。
また、3層カソード電極140は、集電体(カソード集電体)26と、集電体26の両面上に形成された2つのカソード活物質含有層28とを有する。3層カソード電極140は、カソード活物質含有層28がセパレータ40と接触するように積層されている。
電解液(図示せず)はケース50の内部空間に充填され、その一部は、アノード活物質含有層18、カソード活物質含有層28、及びセパレータ40の内部に含有されている。
集電体16,26の端には、図10に示すように、各集電体がそれぞれ外側に向かって延びてなる舌状部16a,26aが形成されている。また、アノード用リード12及びカソード用リード22は、図10に示すように、ケース50内からシール部50bを通って外部に突出している。そして、リード12のケース50内の端部は、3つの集電体16の各舌状部16aと溶接されており、リード12は各集電体16を介して各アノード活物質含有層18に電気的に接続されている。一方、リード22のケース50内の端部は、2つの集電体26の各舌状部26aと溶接されており、リード22は各集電体26を介して各カソード活物質含有層28に電気的に接続されている。
また、リード12、22においてケース50のシール部50bに挟まれる部分は、図10に示すように、シール性を高めるべく、樹脂等の絶縁体14,24によって被覆されている。また、リード12とリード22とは積層構造体85の積層方向と直交する方向に離間している。
ケース50は、図10に示すように、矩形状の可撓性のシート51Cを長手方向の略中央部で2つ折りにして形成したものであり、積層構造体85を積層方向(上下方向)の両側から挟み込んでいる。2つ折りにされたシート51Cの端部のうち、折り返し部分50aを除く3辺のシール部50bがヒートシール又は接着剤により接着されており、積層構造体85が内部に密封されている。また、ケース50は、シール部50bにおいて絶縁体14,24と接着することによりリード12,22をシールしている。
そして、図10及び図11に示したリチウムイオン二次電池100における集電体16,26、活物質含有層18,28、セパレータ40、電解液、リード12,22、絶縁体14,24及びケース50には、図1〜図9に示したリチウムイオン二次電池1と同様の構成材料からなるものが用いられる。
また、積層構造体85が、3層アノード電極(負極)130/セパレータ/3層カソード電極140(正極)/セパレータ/3層アノード電極(負極)の積層構造を有している、すなわち、最外層がいずれも負極であると、釘刺し試験時の発熱をより抑制しやすい傾向がある。なお、この効果は、積層構造体85の構造が、負極/セパレータ/(正極/セパレータ/負極)の積層構造を有しさえすれば(ここで、nは1以上の整数)得られる。
なお、図10〜図11に示したリチウムイオン二次電池100においては、積層構造体85は単セルとしての二次電池要素、すなわち、アノード電極/セパレータ/カソード電極の組合せを4つ有するものであったが、4つより多く有していてもよいし、3つ以下であってもよい。
また、上記実施形態では、好ましい形態として、最外層の2つをそれぞれ3層アノード電極130とした形態を例示しているが、最外層の2つのいずれか一方又は両方を2層アノード電極としても実施可能である。
また、上記実施形態では、好ましい形態として、最外層の2つをそれぞれアノード電極(負極)とした形態を例示しているが、最外層の2つを、カソード電極(正極)及びアノード電極(負極)としたものや、カソード電極(正極)及びカソード電極(正極)としたものであっても本発明の実施は可能である。
図12は本発明の他の好適な一実施形態に係るリチウムイオン二次電池200を示す模式断面図である。図12に示すリチウムイオン二次電池200は、いわゆる円筒型電池であり、アノードとカソードとがスパイラル状に対向する構造となっている。
リチウムイオン二次電池200においては、集電体(アノード集電体)216及び該集電体216の両面上に形成された2つのアノード活物質含有層218からなるアノード電極と、集電体(カソード集電体)226及び該集電体226の両面上に形成された2つのカソード活物質含有層228からなるカソード電極とが、セパレータ240を挟んで対向配置された状態で巻回され、導電性の外装缶250内に収容されている。
また、電解液(図示せず)はケース250の内部空間に充填され、その一部は、アノード活物質含有層218、カソード活物質含有層228、及びセパレータ240の内部に含有されている。
そして、外装缶250の開口部には、導電性の正極キャップ260がガスケット280とともに嵌められて密閉されている。このとき、外装缶250と正極キャップ260とは、ガスケット280により絶縁が確保されている。このように、外装缶250、正極キャップ260及びガスケット280により、リチウムイオン二次電池200の外装体が形成されている。
また、集電体216に設けられた負極タブ216aが外装缶250に、集電体226に設けられた正極タブ216aが正極キャップ260に、それぞれ電気的に接続されている。
ここで、リチウムイオン二次電池200における集電体216,226、活物質含有層218,228、セパレータ240及び電解液には、図1〜図9に示したリチウムイオン二次電池1と同様の構成材料からなるものが用いられる。
外装缶250、正極キャップ260及びガスケット280としては、公知の円筒型電池に用いられるものを特に制限なく使用することができる。例えば、外装缶250の材質としては、鉄、ステンレス、ニッケル等が挙げられる。正極キャップ260の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられる。ガスケット280の材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(アノードの作製)
天然黒鉛(大阪ガスケミカル社製、商品名:OMAC)92質量部と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)8質量部とを混合し、N−メチルピロリドン(NMP)に溶解してスラリー状のアノード活物質含有層形成用塗布液を得た。この塗布液をドクターブレード法によって銅箔に塗布し、乾燥することによってアノード活物質含有層を形成した。これにより、厚さ15μmの集電体と厚さ60μmの活物質含有層とが積層されたアノードを得た。
(カソードの作製)
LiNi1/3Mn1/3Co1/3を92質量部と、アセチレンブラック3質量部と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量部とを混合し、NMPに溶解してスラリー状のカソード活物質含有層形成用塗布液を得た。この塗布液をドクターブレード法によってAl箔に塗布し、乾燥することによってカソード活物質含有層を形成した。これにより、厚さ15μmの集電体と厚さ60μmの活物質含有層とが積層されたカソードを得た。
(電解液の調製)
プロピレンカーボネート(PC)20体積部と、エチレンカーボネート(EC)10体積部と、ジエチルカーボネート70体積部とを混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒に、6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.5mol・dm−3の濃度となるように溶解した。この溶液に、更に1,2−エポキシドデカンを0.1質量%の濃度となるように添加し、電解液を得た。
(リチウムイオン二次電池の作製)
アノードを17.5mm×34.5mmの寸法に、カソードを17mm×34mmの寸法にそれぞれ打ち抜き、そのアノードとカソードとの間にポリエチレン製のセパレータを配置して積層し、電池素体を形成した。得られた電池素体をアルミラミネートフィルムに入れ、電解液を注液し、真空封入した。これにより、リチウムイオン二次電池を得た。
[実施例2〜8]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンを0.3質量%(実施例2)、0.5質量%(実施例3)、1質量%(実施例4)、2質量%(実施例5)、3質量%(実施例6)、5質量%(実施例7)、7質量%(実施例8)の濃度となるようにそれぞれ添加した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜8のリチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例9]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンに代えて、1,2−エポキシペンタデカンを2質量%の濃度となるように添加した以外は実施例1と同様にして、実施例9のリチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例10]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンに代えて、1,2−エポキシオクタデカンを2質量%の濃度となるように添加した以外は実施例1と同様にして、実施例10のリチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例1]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンを添加しなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1のリチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例2]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンに代えて、1,2−エポキシペンタンを2質量%の濃度となるように添加した以外は実施例1と同様にして、比較例2のリチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例3]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンに代えて、1,2−エポキシデカンを2質量%の濃度となるように添加した以外は実施例1と同様にして、比較例3のリチウムイオン二次電池を作製した。
<初回充放電効率の測定>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池を、25℃において、10mAの定電流で充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3Vで充放電試験を行った。このときの1サイクル目の充放電効率を測定した。その結果を表1に示す。なお、充放電効率は、下記式;
充放電効率(%)={(放電容量)/(充電容量)}×100
により求めたものである。
<レート特性の測定>
実施例5、9及び比較例1で得られたリチウムイオン二次電池について、1C(25℃で定電流放電を行ったときに1時間で放電終了となる電流値)から5C(25℃で定電流放電を行ったときに0.2時間で放電終了となる電流値)までの放電容量を測定した。その結果を図13に示す。なお、図中の「A」は実施例5、「B」は実施例9、「C」は比較例1の測定結果をそれぞれ示す。
また、実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、1Cでの放電容量を100%とした場合の5Cでの放電容量の比率(%)を高レート特性として求めた。その結果を表1に示す。
<サイクル特性の測定>
実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池について、4.2VのCCCV充電により1Cのレートで充電を行った。その後、定電流放電を2.5Vまで1Cのレートで行った。これを1サイクルとして500サイクル行い、1サイクル目の放電容量に対する500サイクル目の放電容量の割合(%)をサイクル特性として求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0005298815

[実施例11]
(アノードの作製)
酸化ケイ素(アルドリッチ社製)をボールミルで粉砕処理することにより酸化ケイ素粉末を得た。この酸化ケイ素粉末83質量部と、ポリイミド樹脂15質量部と、アセチレンブラック2質量部とを混合し、N−メチルピロリドン(NMP)に溶解してスラリー状のアノード活物質含有層形成用塗布液を得た。この塗布液をドクターブレード法によって銅箔に塗布し、乾燥することによってアノード活物質含有層を形成した。これにより、厚さ15μmの集電体と厚さ18μmの活物質含有層とが積層されたアノードを得た。
(カソードの作製)
実施例1と同様にしてカソードを得た。
(電解液の調製)
エチレンカーボネート(EC)30体積部と、ジエチルカーボネート70体積部とを混合し、混合溶媒を得た。この混合溶媒に、6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.5mol・dm−3の濃度となるように溶解した。この溶液に、更に1,2−エポキシドデカンを2質量%の濃度となるように添加し、電解液を得た。
(リチウムイオン二次電池の作製)
アノードを17.5mm×34.5mmの寸法に、カソードを17mm×34mmの寸法にそれぞれ打ち抜き、そのアノードとカソードとの間にポリエチレン製のセパレータを配置して積層し、電池素体を形成した。得られた電池素体をアルミラミネートフィルムに入れ、電解液を注液し、真空封入した。これにより、リチウムイオン二次電池を得た。
[実施例12]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンを1質量%の濃度となるように添加した以外は実施例11と同様にして、実施例12のリチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例13]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンに代えて、1,2−エポキシペンタデカンを2質量%の濃度となるように添加した以外は実施例11と同様にして、実施例13のリチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例14]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンに代えて、1,2−エポキシオクタデカンを2質量%の濃度となるように添加した以外は実施例11と同様にして、実施例14のリチウムイオン二次電池を作製した。
[比較例4]
電解液の調製時に、1,2−エポキシドデカンを添加しなかった以外は実施例11と同様にして、比較例4のリチウムイオン二次電池を作製した。
<初回充放電効率の測定>
上述した<初回充放電効率の測定>と同様の方法で、実施例11〜14及び比較例4で得られたリチウムイオン二次電池の初期充放電効率を測定した。その結果を表2に示す。
<レート特性の測定>
上述した<レート特性の測定>と同様の方法で、実施例11〜14及び比較例4で得られたリチウムイオン二次電池の高レート特性を測定した。その結果を表2に示す。
<サイクル特性の測定>
上述した<サイクル特性の測定>と同様の方法で、実施例11〜14及び比較例4で得られたリチウムイオン二次電池のサイクル特性を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0005298815

本発明のリチウムイオン二次電池の好適な一実施形態を示す正面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池の内部をアノード10の表面の法線方向からみた場合の展開図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のX1−X1線に沿って切断した場合の模式断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のX2−X2線に沿って切断した場合の要部を示す模式断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池を図1のY−Y線に沿って切断した場合の要部を示す模式断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池のケースの構成材料となるフィルムの基本構成の一例を示す模式断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池のケースの構成材料となるフィルムの基本構成の別の一例を示す模式断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池のアノードの基本構成の一例を示す模式断面図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池のカソードの基本構成の一例を示す模式断面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池の他の好適な一実施形態を示す部分破断斜視図である。 図1に示すリチウムイオン二次電池のYZ平面に沿った概略断面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池の他の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 実施例及び比較例で得られたリチウムイオン二次電池のレート特性を示すグラフである。
符号の説明
1,100,200…リチウムイオン二次電池、10…アノード、12…アノード用リード線、14…絶縁体、16…集電体、18…アノード活物質含有層、20…カソード、22…カソード用リード線、24…絶縁体、26…集電体、28…アノード活物質含有層、40…セパレータ、50…ケース、60…発電要素。

Claims (8)

  1. 少なくとも有機溶媒及び電解質塩を混合して電解液を製造する電解液製造工程と、
    アノード及びカソードを外装体内に挿入する電極挿入工程と、
    前記電解液を前記外装体内に注入する注液工程と、
    を含み、
    前記電解液製造工程又は前記注液工程のいずれかにおいて、下記一般式(1)で表される化合物を前記電解液に添加する、
    リチウムイオン二次電池の製造方法。
    Figure 0005298815
    [式中、nは9〜15の整数を示す。]
  2. 前記化合物の添加量が、該化合物添加後の電解液全量を基準として0.3〜3.0質量%である、請求項1記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  3. 前記アノードが、黒鉛、Si含有化合物及びSn含有化合物のうちの少なくとも1種を活物質として含む、請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  4. 有機溶媒と、
    電解質塩と、
    下記一般式(1)で表される化合物と、
    を含有する電解液。
    Figure 0005298815
    [式中、nは9〜15の整数を示す。]
  5. 前記化合物の含有量が、電解液全量を基準として0.3〜3.0質量%である、請求項記載の電解液。
  6. アノードと、カソードと、電解液と、を備え、
    前記電解液が、請求項4又は5記載の電解液である、リチウムイオン二次電池。
  7. 前記アノードが、黒鉛、Si含有化合物及びSn含有化合物のうちの少なくとも1種を活物質として含む、請求項記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法により製造された、リチウムイオン二次電池。
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