JP2006179210A - 非水電解液二次電池とその非水電解液 - Google Patents

非水電解液二次電池とその非水電解液 Download PDF

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Abstract

【課題】 好適な非水電解液を使用することによって、高エネルギー密度で、サイクル特性に優れた非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】 リチウムの吸蔵・放出が可能な正極、リチウムの吸蔵・放出が可能な負極、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータおよび非水電解液を具備する非水電解液二次電池であって、前記非水電解液が、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含んでいることを特徴とする非水電解液二次電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池、特にその電解液の改良に関する。
現在、非水電解液二次電池においては、高電圧、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池の研究が盛んである。リチウム二次電池を構成する正極活物質としてはLiCoO2などのリチウム含有遷移金属酸化物、負極活物質としては炭素材料が一般的である。また、非水電解液二次電池に用いられる電解質には、非水溶媒に溶質を溶解させたものが一般的であり、非水溶媒としては環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが用いられ、溶質としては六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)などが用いられている。
更に、電池特性を向上させる目的で、正極活物質、負極活物質、および電解質に種々の添加剤を混合することが試みられている。例えば、ビニレンカーボネートやビニルエチレンカーボネートを電解液に添加する方法が提案されている。これらの目的は充放電サイクル特性の向上であり、ビニレンカーボネートやビニルエチレンカーボネートが負極上で分解して保護被膜を形成することにより、電解質と負極活物質との副反応を抑制することで、目的の効果が得られるというものである。(例えば特許文献1または2参照)
また、エポキシ基を含む低分子化合物を電解液に含有させることも提案されている。この目的は内部短絡や高温加熱に対する電池の安全性の向上であり、エポキシ基を含む低分子化合物に高温下で重合反応を起こさせることで、電池抵抗を上昇させ、目的の効果を得るというものである。(例えば特許文献3参照)
特開2003−151621号公報 特開2003−031259号公報 特開平11−111334号公報
しかし、特許文献1および2で提案されているような従来の技術では、ビニレンカーボネートやビニルエチレンカーボネートを電解液に含有させた場合、これらが負極上で分解してできる保護被膜はリチウムイオン透過性が低く、更にサイクルを重ねることで被膜抵抗が上昇し、十分なサイクル特性が得られないという課題があった。
また、特許文献3で提案されているような技術では、エポキシ基を含む低分子化合物を電解液に含有させても、負極上への良質な保護被膜は形成できず、サイクル特性は極めて低下するという課題があった。
本発明は、このような課題を解決し、良好な充放電サイクル特性を示す非水電解液二次電池を提供するものである。
本発明では、非水電解液が、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含んでいることを特徴とする。
非水電解液に、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含有せしめることにより、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物は、負極上で重合して非常にリチウムイオン透過性が高い保護被膜を形成するため、電
解質と負極活物質との副反応を抑制でき、且つ被膜抵抗が小さいゆえに負極へのスムースなリチウムイオンの挿入、脱離反応が可能となり、良好な充放電サイクル特性を示す。この理由は以下のように考えられる。
脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物は、分子中に脂肪族炭素-炭素不飽和結合を持つために、負極上でそのモノマー分子が還元されて重合反応を起こし、高分子重合体となって保護被膜を形成することができる。更に分子中にエポキシ基を持つために、得られる保護被膜も側鎖にエポキシ基を有している。このエポキシ基を構成している酸素原子の非共有電子対(ローンペアー)はリチウムイオンの優れたホッピングサイトであるため、得られる保護被膜は非常にリチウムイオン透過性が高い。ゆえに、この保護被膜により、電解質と負極活物質との副反応を抑制でき、且つ被膜抵抗が小さいゆえに負極へのスムースなリチウムイオンの挿入、脱離反応が可能となったと考えられる。
一方、本発明の脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物では、還元重合性が非常に活性な脂肪族炭素-炭素不飽和結合を含んでいるため、負極での重合反応が速やかに進行し強固な被膜を形成する。よってサイクルを重ねても負極からの被膜剥離は抑制され、抵抗の低い被膜が負極上へ存在し続けることから良好なサイクル特性が得られる。さらには、残留モノマーや剥離被膜物質も激減するため、正極上での酸化分解によるガス発生も回避することが可能となった。
本発明の化合物を非水電解液中に添加することにより、良好な充放電サイクル特性を有する非水電解液二次電池を実現化できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、以下に詳述する。
本発明は非水電解液が、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含むことを特徴とし、抵抗が低く、強固な保護被膜を負極上に形成することで、サイクル特性を向上するものである。
また、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物は、以下の一般式(化1)で表されることが好ましい。これは、一般式(化1)で表されるような脂肪族鎖状式エポキシ基の方が脂肪族環状式エポキシ基よりも、保護被膜側鎖の立体障害が少ないため、特に重合反応が進みやすく、重合度の高い保護被膜が形成されるためである。
(式中、Rは脂肪族炭素-炭素不飽和結合を有するアルケニル基、アルキニル基、ポリエニル基のいずれかを含んでいる。)
また脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物として、グリシジルメタクリレート(GMA)を含有していることが好ましい。これは、メタクリレート系
の脂肪族炭素-炭素不飽和結合が特に還元重合性に富むため、非常に重合反応が進みやすく、より重合度の高い保護被膜を負極上に形成するためである。
さらに非水電解液中には、ビニレンカーボネート(VC)およびビニルエチレンカーボネート(VEC)よりなる群から選ばれる少なくとも1種を更に含むことが好ましい。VCおよびVECも負極上で分解して保護被膜を形成するが、この保護被膜は、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物由来の保護被膜と分子間水素結合により、強く相互作用する。ゆえに、これらの混成被膜は非常に緻密で強固となり、電解質と負極活物質との副反応をより抑制できると考えられる。
また、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物は電解液中に溶媒100重量部に対し0.1〜10重量部含まれることが好ましい。0.1重量部以下であると添加による効果が少なく、10重量部以上加えると被膜が厚くなり過ぎて、抵抗が高くなり、サイクル特性も低下するためである。
電解液には、非水溶媒に溶質を溶解させたものが用いられており、非水溶媒には、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが用いられる。ここで、環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などが挙げられ、鎖状炭酸エステルとしては、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。また、環状カルボン酸エステルとしては、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などが挙げられる。
非水溶媒には、さらに、過充電時に分解して電極上に被膜を形成し、電池を不活性化する従来からよく知られているベンゼン誘導体を含有してもよい。前記ベンゼン誘導体は、フェニル基および前記フェニル基に隣接する環状化合物基からなることが好ましい。前記環状化合物基としては、フェニル基、環状エーテル基、環状エステル基、シクロアルキル基、フェノキシ基などが好ましい。ベンゼン誘導体の具体例としては、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、ベンゼン誘導体の含有率としては、非水溶媒全体の10体積部以下であることが好ましい。
これらの溶媒に溶解するリチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO22、LiAsF6、LiB10l10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、その他、クロロボランリチウム、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ほう酸リチウム等のほう酸塩類、ビステトラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO22NLi)、テトラフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO2)(C49SO2))、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C25SO22NLi)等のイミド塩類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
正極活物質には、例えば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-yz、LixNi1-yyz、LixMn24、LixMn2-yy4(M=Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも一種)、(ここでx=0〜1.2、y=0〜0.9、
z=2.0〜2.3)などが用いられる。
負極材料には、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカ−ボンブラック類、炭素繊維、金属繊維、その他、合金、リチウム金属、錫化合物、珪化物、窒化物、なども用いることができる。
正極または負極用結着剤には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などが用いられる。また、電極に含ませる導電剤には、例えば、黒鉛類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などが用いられる。
正極用集電体には、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどからなるシート箔が用いられる。また、負極用集電体には、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅などからなるシート箔が用いられる。これらの厚さは、特に限定されないが、1〜500μmである。
セパレータには、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持ち、絶縁性を有する微多孔性薄膜が用いられる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維などからなるシート、不織布、織布などが用いられる。セパレータの厚さは、一般的には、10〜300μmである。
以上の構成要素を組み合わせることにより、本発明の非水電解液二次電池が構成される。
(1)非水電解液の調製
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合溶媒(体積比1:4)に、1.0mol/Lの濃度でLiPF6を溶解した。得られた溶液に、表1に記載した種々の脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を、添加剤として溶媒100重量部に対してそれぞれ2重量部添加して非水電解液を調製した。
(2)正極板の作製
コバルト酸リチウム粉末85重量部に対し、導電剤のアセチレンブラック10重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状の正極合剤を調製した。この正極合剤をアルミニウム箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して、正極板を得た。
(3)負極板の作製
人造黒鉛粉末75重量部に対し、導電剤であるアセチレンブラック20重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状の負極合剤を調製した。この負極合剤を銅箔からなる負極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して、負極板を得た。
(4)円筒型電池の製造
円筒型電池を作製した。その縦断面図を図1に示す。
正極板11及び負極板12とを、セパレーター13を介して渦巻状に捲回して、極板群を作製した。極板群はニッケルメッキした鉄製電池ケース18内に収納した。正極板11からはアルミニウム製正極リード14を引き出して、正極端子20に導通した封口板19の裏面に接続した。また、負極板12からはニッケル製負極リード15を引き出して、電池ケース18の底部に接続した。極板群の上部には絶縁板16を、下部には絶縁板17をそれぞれ設けた。そして、所定の非水電解液を電池ケース18内に注液し、封口板19を用いて電池ケース18の開口部を密封した。
(5)電池の評価
以上のようにして製造した電池に対して、電池の充放電サイクルを20℃で繰り返し、3サイクル目の放電容量を100%とみなして、500サイクルを経過した電池の容量維持率を算出し、サイクル維持率とした。結果を表1に示す。
なお、充電では、最大電流1050mA、上限電圧4.2Vで、2時間30分の定電流・定電圧充電を行った。また、放電では、放電電流1500mA、放電終止電圧3.0Vで、定電流放電を行った。
(比較例1)
非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合溶媒(体積比1:4)に、1.0mol/Lの濃度でLiPF6を溶解させた溶液を用いた以外は、実施例1と同様の電池を作製し、20℃で充放電サイクルを行った。
(比較例2)
非水電解液として、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含ませずに、ブチルグリシジルエーテルまたはフェニルグリシジルエーテルを混合した以外は、実施例1と同様の電池を作製し、20℃で充放電サイクルを行った。
比較例1及び2の結果も表1に示す。表1より、非水電解液に、脂肪族炭素-炭素不飽
和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含ませることで、いずれもサイクル特性に優れた電池を得ることができることがわかる。これは、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物が負極上で重合して、非常に抵抗の低い強固な保護被膜が形成されたため、500サイクル後でも高容量を維持できたと推察できる。
またエポキシ基のみを有する化合物を添加した比較例2の電池では、サイクル特性が著しく低下していることが分かる。これは、これらの化合物が脂肪族炭素-炭素不飽和結合を有していないため、負極上に保護被膜が形成されず、残留モノマーとして電解液中に存在し、サイクルの繰り返しに伴い、正極上で酸化することにより特性が低下したと考えられる。
脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物の中では、脂肪族鎖状式のエポキシ基を有している化合物がよりサイクル特性に優れていた。これは、脂肪族鎖状式エポキシ基の方が脂肪族環状式エポキシ基よりも、保護被膜側鎖の立体障害が少ないため、特に重合反応が進みやすく、重合度の高い緻密な保護被膜が形成されたためであると考えられる。
また、表1より、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物の中では、グリシジルメタクリレート(GMA)が特にサイクル特性に優れていることがわかる。これは、GMAが負極活物質表面上に、特に重合度の高い保護被膜を形成するためであると考えられる。
非水電解液として、ECとEMCの混合溶媒(体積比1:4)100重量部に対し、表2に記載した量のGMAを混合した液に、LiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解したものを用いた。非水電解液以外は、実施例1と同様にして電池を組み立て、20℃で充放電サイクルを行った。結果を表2に示す。
表2より、GMAの混合量を増加するにしたがって、サイクル特性が向上していることが分かる。0.1重量部以下であると添加による効果が少なく、10重量部以上加えると被膜が厚くなるため抵抗が増加し、リチウムイオンの負極への挿入・脱離反応が阻害されるため、サイクル特性での効果が得られない。よってGMAの好ましい混合範囲は、溶媒100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが分かった。
非水電解液として、ECとEMCとDMCの混合溶媒(体積比1:1:3)100重量部に対し、VCおよびVECとを混合(混合量は表3に記載)し、更にGMAを2重量部混合した液に、LiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解したものを用いた。非水電解液以外は、実施例1と同様にして電池を組み立て、20℃で充放電サイクルを行った。結果を表3に示す。
(比較例3)
非水電解液として、GMAを含ませずに、VCおよびVECを混合(混合量は表3に記載)した以外は、実施例3と同様の電池を作製し、20℃で充放電サイクルを行った。
比較例3の結果も表3に示す。表3より、電解液にGMAを含有したものはサイクル特性がよく、さらにVCまたは/およびVECを含有した電池では、よりサイクル特性に優れた電池を得ることができた。
本発明の非水電解液二次電池は、サイクル特性に優れたポータブル用電源等として有用である。
本発明の実施例にかかる円筒型の非水電解液二次電池の縦断面図
符号の説明
11 正極板
12 負極板
13 セパレータ
14 正極リード
15 負極リード
16 上部絶縁板
17 下部絶縁板
18 電池ケース
19 封口板
20 正極端子

Claims (6)

  1. リチウムの吸蔵・放出が可能な正極、リチウムの吸蔵・放出が可能な負極、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータおよび非水電解液を具備する非水電解液二次電池用非水電解液であって、前記非水電解液が、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含んでいることを特徴とする非水電解液二次電池用非水電解液。
  2. 前記非水電解液が、以下の一般式(化1)で表される、脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物を含んでいることを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池用非水電解液。
    (式中、Rは脂肪族炭素-炭素不飽和結合を有するアルケニル基、アルキニル基、ポリエニル基のいずれかを含んでいる。)
  3. 前記脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物が、グリシジルメタクリレートである請求項1または2記載の非水電解液二次電池用非水電解液。
  4. 前記非水電解液が、ビニレンカーボネートおよびビニルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種を更に含むことを特徴とする請求項1から3いずれか一項に記載の非水電解液二次電池用非水電解液。
  5. 前記非水電解液には前記脂肪族炭素-炭素不飽和結合及びエポキシ基の両方を有する化合物が、溶媒100重量部に対し0.1〜10重量部含まれていることを特徴とする1から4いずれか一項に記載の非水電解液二次電池用非水電解液。
  6. 請求項1から5いずれか一項に記載の非水電解液を用いたことを特徴とする非水電解液二次電池。

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