JP5297596B2 - 重合体粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、重合体粒子の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、酸性シリカゾル粒子を分散剤として用いる重合体粒子の製造方法に関する。
1〜100μmの範囲の粒径を有し、しかも大きさの揃った重合体粒子が、スペーサー、滑り性付与剤、複写機のトナー、塗料のつや消し剤、機能性担体等の分野で要求されている。更に、近年、液晶分野において、光拡散板や光拡散フィルム、防眩フィルムといった用途でも、上記重合体粒子が要求されている。このような要求に応じるための重合体粒子の製造方法として、下記方法が知られている。
まず、微細な重合体粒子の製造方法として、乳化重合法が知られている。しかし、乳化重合法によって作った粒子は粒径が通常1μmより小さく、それ以上の大きさの粒子を作ることは困難である。
1μmよりも大きな粒径の重合体粒子の製造方法としては、懸濁重合法が知られている。懸濁重合法によれば5〜数百μmの範囲にわたる粒径の重合体粒子を製造できる。しかし、懸濁重合法は、大きさが不揃いで、粒径が広い範囲にわたって分布した粒子が得られる。
そこで、1〜100μmの範囲の粒径を有し、しかも大きさの揃った重合体粒子を製造できる方法の提供が望まれている。
上記の要望に応じる製造方法としてシード重合法が知られている。シード重合法とは、重合体粒子をシード粒子として使用し、このシード粒子に単量体を吸収させ、吸収された単量体をシード粒子内で重合させることで、シード粒子よりも大きな重合体粒子を得るという方法である。この方法では、大きさの揃ったシード粒子を使用すること、各シード粒子に単量体を一様に吸収させることにより、大きさの揃った粒子を得ることができる。原料となる大きさの揃ったシード粒子は、ソープフリー乳化重合法及び分散重合法等によって製造できる。
シード重合法としては、例えば、特開平9−241310号公報(特許文献1)記載の方法が知られている。この公報には、25℃での溶解度パラメータが10.5〜12である分散媒を用いる分散重合法によって得られるシード粒子の存在下に、シード重合法により粒子を得る方法が記載されている。また、得られた粒子は、耐溶剤性に優れ、単分散性に優れているとされている。この公報では、ポリビニルアルコールのような水溶性高分子が分散剤として実際に使用されている。
特開平9−241310号公報
上記公報で分散剤として使用されているポリビニルアルコールのような水溶性高分子は、それを使用した場合、得られた重合体粒子を洗浄しても一部粒子に付着したまま残留する。分散剤の付着量が多いと、得られた粒子が癒着することがある。更に、粒子を高温下に曝した場合、分散剤の変質により、粒子が変色することがある。例えば、粒子とそれを含む透明樹脂とからなる製品を押出法により作製する場合、透明樹脂に粒子を練り込んで押出す際の加熱により、粒子が黄変することがある。
上記癒着や変色を解決するために、大量の水もしくは温水、又は有機溶剤で、粒子を洗浄する方法がある。しかしながら、このような洗浄方法では洗浄効果が低く、粒子間に残った分散剤、あるいは粒子に付着した分散剤を充分に除去できない。加えて、この方法は、水を大量に使用するため不経済である。また、有機溶剤で洗浄する方法では、廃液処理あるいは有機溶剤を回収するための設備が必要となり、設備コストが高くなる。
本発明の発明者は、特定の平均粒子径を有するコロイダルシリカ粒子を含む酸性シリカゾルを分散剤としてシード重合法に使用することで、所望の粒径を有し、しかも大きさの揃った重合体粒子が得られることを意外にも見い出し本発明に至った。
かくして本発明によれば、エチレン系単量体と重合開始剤とを吸収させたシード粒子と分散剤とを含む水性媒体を加熱して、前記シード粒子に吸収させたエチレン系単量体を重合させて1〜100μmの平均粒子径の重合体粒子を得る方法であって、
前記分散剤が、平均粒子径が20〜200nmのコロイダルシリカ粒子を含む酸性シリカゾルであることを特徴とする重合体粒子の製造方法が提供される。
本発明によれば、所望の粒径を有し、しかも大きさの揃った重合体粒子が得られる。加えて、得られた重合体粒子を洗浄しない場合、重合体粒子の表面にコロイダルシリカが存在することになる。そのため、耐熱性に優れた重合体粒子が得られる。
本発明は、シード重合法に、平均粒子径が20〜200nmのコロイダルシリカ粒子を含む酸性シリカゾルを散剤に使用することを特徴の1つとする。
コロイダイルシリカ粒子は、20〜200nmの平均粒子径を有している。平均粒子径が20nmより小さい場合、コロイダルシリカ粒子が凝集して、流動性を失ってしまうので好ましくない。平均粒子径が200nmより大きい場合、コロイダルシリカ粒子の流動性は保たれるが、得られる重合体粒子が凝集してしまうので好ましくない。好ましい平均粒子径は20〜150nmであり、より好ましい平均粒子径は20〜50nmである。なお、平均粒子径は、通常、一次粒子径を意味するが、前記範囲内であれば、コロイダルシリカ粒子の凝集体の粒子径であってもよい。
また、酸性シリカゾルとは、コロイダルシリカ粒子を水に分散させた場合の分散液のpHが2〜4程度の酸性を示すゾルを意味する。酸性を示さないシリカゾルを使用すると、重合時に粒子が凝集したり、粒度分布が広くなったりする。
コロイダルシリカ粒子としては、沈降性シリカパウダー、気相法シリカパウダー等のコロイダルシリカ粒子、水性媒体中で分散させた水性コロイダルシリカ粒子等が挙げられる。後者の水性コロイダルシリカ粒子が好ましい。
水性コロイダルシリカ粒子は、通常、懸濁液として使用される。懸濁液を構成する水性媒体は、主に水からなる。水性コロイダルシリカ粒子は、例えば5〜50重量%の濃度で懸濁液中に存在させることができる。この水性媒体に、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の水溶性の有機溶媒を添加してもよい。このような有機溶媒としては、メタノール、エタノール等の低級アルコールが挙げられる。
コロイダルシリカ粒子としては、公知のものを使用でき、例えば、日産化学社製スノーテックシリーズが挙げられる。
コロイダルシリカ粒子の使用量は、エチレン系単量体100重量部に対して、1〜150重量部であることが好ましく、3〜150重量部であることがより好ましい。1重量部未満の場合は、エチレン系単量体の液滴を安定に分散させることが困難なため、大きさの揃った重合体粒子を得難いため好ましくない。150重量部より多い場合は、添加に見合う効果が得られず、製造コストが高くつくため好ましくない
重合体粒子は、エチレン系単量体と重合開始剤とを吸収させたシード粒子と分散剤とを含む水性媒体を加熱して、シード粒子に吸収させたエチレン系単量体を重合させることにより得られる。
エチレン系単量体及び重合開始剤のシード粒子への吸収は、水性媒体への添加前に行ってもよく、添加時に行なってもよい。分散剤は、シード粒子の添加時に水性媒体へ添加してもよく、シード粒子の添加前に予め水性媒体中へ添加しておいてもよい。
エチレン系単量体は、特に限定されず、公知の単量体をいずれも使用できる。例えば、スチレン、p−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等のアクリル酸エステルモノマー;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系モノマー、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系モノマー;ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の多官能モノマー等が挙げられる。これらのエチレン系単量体は、単独で使用でき、また2種類以上を組み合わせて使用できる。なお、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
重合開始剤は、特に限定されず、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で使用でき、また2種類以上を組み合わせて使用できる。
重合開始剤は、シード粒子のエチレン系単量体への添加時に加えてもよく、予めエチレン系単量体に加えておいてもよい。これらの内、重合開始剤は、予めエチレン系単量体に加えておくことが好ましい。
シード粒子は、できるだけ大きさの揃った粒子が好ましい。また、シード粒子は、得ようとする重合体粒子よりも小さい平均粒子径でなければならない(例えば、重合体粒子の平均粒子径の85%以下)。このようなシード粒子は、公知のソープフリー乳化重合法あるいは分散重合法により得ることができる。なお、シード粒子は、エチレン系単量体として例示された単量体に由来する粒子を使用できる。
エチレン系単量体の吸収量の向上は、シード粒子を構成する重合体の分子量を低下させることで実現できる。分子量の低下は、シード粒子の製造のための重合の際に連鎖移動剤を用いることで行うことができる。連鎖移動剤としては、例えばノルマルオクチルメルカプタンが挙げられる。
水性媒体は、水、又は水と水溶性有機溶媒(例えば、エタノールのような低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。
重合時の重合体粒子及び/又はエチレン系単量体を吸収したシード粒子の分散安定性を高めるため、水性媒体中に、水溶性有機分散剤や補助安定剤を加えてもよい。水溶性有機分散剤としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン等が挙げられる。補助安定剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、長鎖アルコール等が挙げられる。
更に、目的とする重合体粒子以外の新たな粒子の発生を抑制する目的で、重合時に水溶性の重合禁止剤を使用してもよい。そのような重合禁止剤としては、亜硝酸ナトリウム、塩化第二鉄、ハイドロキノン等が挙げられる。
以下、本発明の重合体粒子の製造方法の一例を詳述する。
まず、エチレン系単量体と重合開始剤を、水性媒体中に加え、得られた系をホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザー、マウントガリン型等の微細乳化機により微分散させることで、エチレン系単量体及び重合開始剤を微分散させたエマルジョンを得ることができる。重合開始剤は、エチレン系単量体と別に、水性媒体に微分散させた後、エチレン系単量体を微分散させたエマルジョンに加えてもよい。また、重合性単量体と重合開始剤とを予め混合した後で微分散させてもよい。微分散したエチレン系単量体の液滴の粒径は、シード粒子への吸収性の観点から、シード粒子よりも小さいことが好ましい。
上記エマルジョンにシード粒子を混合する。この後、得られた混合物を室温下で暫く攪拌すると、エチレン系単量体がシード粒子に吸収される。この吸収は、例えば光学顕微鏡で混合物を観察することによって容易に確認できる。
吸収は、エチレン系単量体が実質的に重合しない温度下で行うことが好ましい。十分に吸収させる前に重合が進行するとエチレン系単量体に由来する重合体粉末を生成する場合があるため好ましくない。エチレン系単量体が実質的に重合しない温度は、高い方が吸収速度を速めるには有利である。吸収時間は、30分〜3時間が適当である。
こうして、エチレン系単量体を吸収したシード粒子の分散状態を安定化するために、エマルジョンに分散剤が添加される。添加後、攪拌を続けながらエマルジョンを数時間加熱することで、シード粒子中に吸収されたエチレン系単量体を重合させる。上記工程により、重合体粒子が得られる。
エチレン系単量体の重合は、40〜80℃で行うことが好ましい。重合温度が80℃より高い場合、反応が急激に起こることがあるので好ましくなく、40℃より低い場合、重合に時間がかかることがあるので好ましくない。なお、この重合温度への昇温は、一定あるいは段階的に漸次昇温(このときの昇温速度は、例えば0.1〜2℃/分である)して行うことが好ましい。
得られた重合体粒子は、必要に応じて水性媒体から単離される。単離後の重合体粒子は、水洗することで、その表面に付着した分散剤を除去してもよい。また、分散剤を除去しない場合、表面にコロイダルシリカ粒子が存在することになるため、重合体粒子の耐熱性を上げることができる。
本発明の製造方法によれば、1〜100μmの範囲内の平均粒子径を有する重合体粒子を得ることができる。また、CV値が3〜15%の範囲内の大きさの揃った重合体粒子を得ることができる。また、重合体粒子を洗浄しない場合は、表面にコロイダルシリカ粒子を残存させることができる。このような本発明の重合体粒子は、可視光に対する光散乱特性や光反射特性が良好であり、耐水性、耐溶剤性、耐熱性も良好である。
本発明により得られる重合体粒子は、塗料、インキ、各種研磨剤、各種分析試薬、診断試薬、印刷材料、トナー及びトナー用外添剤、艶消し剤、樹脂フィラー、樹脂フィルムの滑り性向上剤、クロマト充填剤、耐磨耗剤、表示装置(PDP、液晶表示パネル)のスペーサー、光拡散シートの光拡散剤、デジタルペーパーのような電気泳動表示装置用顔料、タッチパネル用ハードコート剤、光学材料、磁性材料、導電材料、難燃剤、製紙材料、繊維処理材料等として有用である。
以下、実施例及び比較例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の各種値の測定方法を下記する。
<平均粒子径の測定方法>
・コロイダルシリカ粒子、シード粒子の平均粒子径
コロイダルシリカ粒子、シード粒子の平均粒子径は、ベックマンコールター社製のLS230型で測定する。具体的には、粒子0.1gと0.1%ノニオン性界面活性剤溶液10mlを投入し、ヤマト科学社製タッチミキサーTOUCHMIXER MT−31で2秒間混合する。この後、試験管を市販の超音波洗浄器であるヴェルボクリーア社製ULTRASONIC CLEANER VS−150を用いて10分間分散させる。分散させたものをベックマンコールター社製のLS230型にて超音波を照射しながら測定する。そのときの光学モデルは作製した粒子の屈折率にあわせた。
・重合体粒子の平均粒子径
重合体粒子の平均粒子径は、ベックマンコールター社製のコールターカウンターで測定した。測定方法はCoulter Electronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTERMULTISIZER(1987)に従って、50μmアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定する。
<pH>
東亜電波工業社製のガラス電極式水素イオン濃度計HM−11PによりpHを測定する。測定の前にpH6.86の標準液とpH4.01の標準液で校正を行い、洗浄水で電極を洗浄した後、シリカゾルに電極を入れpHを測定する。
<CV値>
変動係数(CV値)は、粒子径の標準偏差(σ)及び平均粒子径(x)を次の式に代入することにより算出される。
CV値(%)=(σ/x)×100
<色差b値>
重合体粒子を含むスラリーを吸引濾過装置により脱水し、60℃の恒温槽中で充分に乾燥する。乾燥した重合体粒子を乳鉢で解砕し、アルミニウム製の容器にとり、恒温槽中200℃で1時間加熱する。次いで、乳鉢中で重合体粒子を更に解砕し、得られた解砕物の色差b値を色彩色差計(CR−300;ミノルタ社製)により測定する。

シード粒子製造例1
純水630g中にメタクリル酸メチル(MMA)108gとオクチルメルカプタン1.1gを投入した後、窒素パージを行い、更に55℃まで昇温した。その後、過硫酸カリウムを0.54g純水100gに溶解したものを添加した後、再び窒素パージを行った。その後、55℃で12時間重合を行い、平均粒子径0.75μmのシード粒子をスラリーの状態(シード粒子14重量%含有)で得ることができた。
表1にシード粒子の構成単量体及び平均粒子径をまとめて示す。
実施例1
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。120rpmで4時間攪拌することで、シード粒子を膨潤させた。
コロイダルシリカ粒子含有分散液(スノーテックスOL:日産化学社製、平均粒子径40〜50nm、pH2〜4、粒子濃度20%)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行なうことで、平均粒子径2μm、CV値10.5の重合体粒子を得た。得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真(倍率2300倍)を図1に示す。
実施例2
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。120rpmで4時間攪拌することで、シード粒子を膨潤させた。
コロイダルシリカ粒子含有分散液(スノーテックスO−40:日産化学社製、平均粒子径20〜30nm、pH2〜4、粒子濃度40%)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行なうことで、平均粒子径2μm、CV値10.1の重合体粒子を得た。得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真(倍率2200倍)を図2に示す。
比較例1
エチレン系単量体としてのメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。得られた系を120rpmで4時間攪拌を行い、シード粒子を膨潤させた。
5%ポリビニルアルコール水溶液(ゴーセノールGM−14:日本合成化学社製)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行い、平均粒子径2μm、CV値10.0の重合体粒子を得た。
比較例2
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。120rpmで4時間攪拌することで、シード粒子を膨潤させた。
コロイダルシリカ粒子含有分散液(スノーテックスZL:日産化学社製、平均粒子径70〜100nm、pH9〜10、粒子濃度40%)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行なうことで、平均粒子径2μm、CV値16.0%の重合体粒子を得た。得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真(倍率3300倍)を図3に示す。
比較例3
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。120rpmで4時間攪拌することで、シード粒子を膨潤させた。
コロイダルシリカ粒子含有分散液(スノーテックスMP−4540M:日産化学社製、平均粒子径450nm、pH8〜10、粒子濃度40%)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行なった。得られた重合体は、粒子の形状を維持していない大きな塊であった。得られた重合体の電子顕微鏡写真(倍率750倍)を図4に示す。
比較例4
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。120rpmで4時間攪拌することで、シード粒子を膨潤させた。
コロイダルシリカ粒子含有分散液(スノーテックスMP−2040:日産化学社製、平均粒子径200nm、pH8〜10、粒子濃度40%)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行なった。得られた重合体は、粒子の形状を維持していない大きな塊であった。得られた重合体の電子顕微鏡写真(倍率2300倍)を図5に示す。
比較例5
エチレン系単量体としてメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gからなる混合溶液に、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.96g溶解して、重合性単量体成分とした。
これとは別に、純水160gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解し、この水溶液に上記の重合性単量体成分を混合し、T・Kホモミキサーを用いて8000rpmで10分間攪拌した。このエマルジョンを攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に入れ、シード粒子製造例1のスラリーを57g添加した。120rpmで4時間攪拌することで、シード粒子を膨潤させた。
コロイダルシリカ粒子含有分散液(スノーテックス30:日産化学社製、平均粒子径10nm、pH9.5〜10、粒子濃度30%)480gに亜硝酸ナトリウムを0.13g添加し、次いで膨潤終了後のスラリーを添加し、更に70℃で12時間重合を行なったが、重合途中で粒子の凝集が顕著に起こり。得られた重合体は、粒子の形状を維持していない大きな塊であった。
表2に実施例1と2及び比較例1〜5で使用したエチレン系単量体、シード粒子及び分散剤の種類、分散剤の平均粒子径、pH、得られた重合体粒子の平均粒子径、CV値及び色差b値をまとめて示す。
実施例1と2によれば、20〜50nmの平均粒子径を有するコロイダルシリカ粒子を分散剤として使用することで、所望の粒径を有し、しかも大きさの揃った重合体粒子が得られることがわかる。また、加熱による変色が少ないこともわかる。
比較例1の重合体粒子は、ポリビニルアルコールの変質により粒子が変色していることがわかる。
また、比較例2〜5によれば、酸性を示さないシリカゾルを分散剤として使用した場合、CV値が高く大きさの揃わない重合体粒子が得られるか、又は重合体が粒子の形状を維持しない大きな塊となることがあり、重合体粒子が得られないことがわかる。
実施例1の重合体粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例2の重合体粒子の電子顕微鏡写真である。 比較例2の重合体粒子の電子顕微鏡写真である。 比較例3の重合体粒子の電子顕微鏡写真である。 比較例4の重合体粒子の電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

  1. エチレン系単量体と重合開始剤とを吸収させたシード粒子と分散剤とを含む水性媒体を加熱して、前記シード粒子に吸収させたエチレン系単量体を重合させて1〜100μmの平均粒子径の重合体粒子を得る方法であって、
    前記分散剤が、平均粒子径が20〜200nmのコロイダルシリカ粒子を含む酸性シリカゾルであることを特徴とする重合体粒子の製造方法。
  2. 前記酸性シリカゾルが、2〜4のpHを有する請求項1に記載の重合体粒子の製造方法。
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