JP5297384B2 - シリンダ - Google Patents

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    • F16J10/02Cylinders designed to receive moving pistons or plungers
    • F16J10/04Running faces; Liners
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/18Other cylinders
    • F02F1/20Other cylinders characterised by constructional features providing for lubrication

Description

本発明は、ピストンがその内壁面を摺動するシリンダに関し、特には、ピストンとの往復動摩擦を低減することが可能なシリンダに関する。
温暖化をはじめとする環境問題が地球規模で大きくクローズアップされ、大気中のCO削減に向けた内燃機関の燃費改善技術の開発が大きな課題となっており、その一環として、エンジン等に用いられる摺動部材の摩擦損失の低減が求められている。これに鑑み、近年において、耐摩耗性および耐焼付性に優れ、かつ、摩擦力の低減効果を最大限に発現することが可能な摺動部材の材料・表面処理・改質の技術の開発が進められている。
内燃機関の燃費改善など、シリンダが用いられる装置のエネルギー効率を向上させるためには、摩擦損失の低減が有効である。特に、往復運動を行なうピストンリングと、シリンダの内壁面との間では、摩擦低減が有効である。上記往復動摩擦の低減のためにはシリンダの内壁面の表面粗さを小さくすることが有効な手段であるとされているが、表面粗さが小さすぎると当該内壁面に保持される潤滑油がほとんどなくなるため、耐焼付性が低下するという不具合があった。耐焼付性を向上させるために特許文献1ではシリンダライナを、その内壁面の表面粗さが、ピストンの上死点側から下死点側に向って粗くなるように形成している。しかしながら、特許文献1においては下死点付近および行程中央部における上記表面粗さが大きいため、往復動摩擦が増大してしまうという不都合がある。
また、特許文献2ではシリンダライナの内壁面にくぼみを形成することにより、ピストンリングと、シリンダライナとの往復動摩擦を低減する技術が開示されている。特許文献2においては、摺動速度の違いによってシリンダライナをシリンダの軸方向に複数の領域に分割し、領域ごとにくぼみの形状を異なるものとすることにより、往復動摩擦の低減効果を高めている。しかしながら特許文献2においては、摺動面の少なくとも摺動部材が折り返す摺動端近傍部分に、円形状のくぼみが多数形成されている。ピストンが上死点、下死点に達した際には摺動速度が遅くなるため、上記摺動端近傍部分にくぼみが形成されている場合は油膜が薄くなり、金属接触を起こしやすくなって摩擦が大きくなるという不具合がある。
特開平8−200145号公報 特開2007−46660号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ピストンリングが摺動する領域において、ピストンリングと、シリンダの内壁面との往復動摩擦を低減することができるシリンダを提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、ピストンが内壁面を摺動するシリンダであって、上記シリンダの内壁面のうち、上記ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から、上記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域に複数個の凹部が形成されており、上記行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計が1%〜80%の範囲内であり、上記シリンダの内壁面の、上記行程中央部領域以外の領域には上記凹部が形成されていないことを特徴とするシリンダを提供する。
本発明においては、シリンダの内壁面の表面加工をシリンダ軸方向の位置によって異なるものとしているため、ピストンリングが摺動する領域において、ピストンリングと、シリンダの内壁面との往復動摩擦を低減することができる。また、上記行程中央部領域における上記凹部の形成面積率を上記範囲内にすることにより、接触面積が小さくなり、潤滑油のせん断抵抗に起因する摩擦力を小さく維持することができる。
本発明においては、上記シリンダの内側にシリンダライナが固着されており、上記シリンダライナの内壁面に上記複数個の凹部が形成されているものであってもよい。本発明は、上記シリンダの内側に固着されたシリンダライナの内壁面に上述したような凹部が形成されており、そのようなシリンダライナの内壁面と、ピストンとが摺動する場合でも、シリンダライナが形成されておらず、シリンダの内壁面に凹部が形成されている場合と同様の効果を得ることができるからである。
上記発明においては、上記行程中央部領域の、シリンダ周方向の全ての断面には、上記複数個の凹部のうちの少なくとも一つの凹部が形成されていることが好ましい。このように、複数の凹部を、シリンダ軸方向に重なるように形成することにより、接触面積を効率的、かつ、平均的に低減することが可能となるからである。
また、上記発明においては、上記行程中央部領域の、上記凹部が形成されていない個所の十点平均粗さRzが4μm以下であることが好ましい。これにより、上記凹部を形成した場合でも、往復動摩擦を低減することができるからである。なお、上記十点平均粗さRzとは、JIS B0601−1994にて規定されているものである。
上記発明においては、上記凹部のシリンダ軸方向の平均長さが、用いられるピストンリングのうちの、最上位のピストンリングの上記シリンダ軸方向の長さ以下であることが好ましい。これにより、シリンダ内の気密性を高く維持することができるからである。
上記発明においては、上記凹部のシリンダ径方向の平均長さが2μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。これにより、往復動摩擦における潤滑油のせん断抵抗の影響を効率的に低減することができるからである。
上記発明においては、上記シリンダが、内燃機関に用いられるものであってもよい。内燃機関にはシリンダが多用されており、エネルギー効率の向上が特に求められる分野であるため、本発明のシリンダを用いることにより、高い効果を得ることができるからである。
本発明のシリンダは、ピストンリングが摺動する領域において、ピストンリングと、シリンダの内壁面との往復動摩擦を低減することができ、上記シリンダが用いられる装置のエネルギー効率を向上させることが可能であるといった効果を奏する。
本発明のシリンダの内側に固着されるシリンダライナ内壁面の凹部の形成位置の一例を示す説明図である。 本発明のシリンダにおける、行程中央部領域の範囲の一例を示す説明図である。 本発明のシリンダに形成される凹部の形状の例を示す概略展開図である。 本発明のシリンダにおける、凹部の配置の一例を示す概略展開面図である。 本発明のシリンダに形成される凹部の寸法位置を説明する概略展開図および概略断面図である。 本発明のシリンダにおける、凹部の配置の他の例を示す概略展開図である。 本発明のシリンダにおける、面積率を説明する概略断面図および概略展開図である。 本発明の実施例で用いられたシリンダライナの寸法を示す概略断面図である。 本発明の実施例において、凹部の形成に用いられたマスキングシートを示す概略平面図である。 本発明の実施例において、凹部の形成時の状態を示す概略断面図である。 本発明の実施例において、往復動摩擦を測定するために用いられた装置の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施例における測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例における測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例における測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例における測定結果を示すグラフである。
符号の説明
1 … シリンダライナ
2 … 内壁面
3 … 凹部
4 … 行程中央部領域
本発明のシリンダは、ピストンが内壁面を摺動するシリンダであって、上記シリンダの内壁面のうち、上記ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から、上記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域に複数個の凹部が形成されており、上記行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計が1%〜80%の範囲内であり、上記シリンダの内壁面の、上記行程中央部領域以外の領域には上記凹部が形成されていないことを特徴とするものである。
本発明のシリンダは、上述したような凹部が形成されているものであれば特に限定されるものではない。本発明のシリンダは、上記凹部が形成されている、内壁面の形状によってピストンとの往復動摩擦を低減する効果を奏するものであるため、ピストンと組み合せて用いられ、当該ピストンがシリンダの内壁面上を摺動するものであれば、シリンダの用途、種類、材質等にかかわらず同様の効果を得ることができる。そのため、本発明のシリンダは、自動車や飛行機のエンジンなどの内燃機関、スターリングエンジンなどの外燃機関に加え、圧縮機などの、熱機関以外のシリンダとしても用いることができる。
また、シリンダには、内側にシリンダライナが固着されており、上記シリンダライナの内壁面上をピストンが摺動するもの(以下、シリンダライナタイプとする場合がある。)と、上記シリンダライナは固着されておらず、ピストンがシリンダの内壁面上を直に摺動するもの(以下、ライナレスタイプとする場合がある。)とがあるが、本発明はこのようなシリンダライナの有無にかかわらず、適用することができる。
以下、このような本発明の各態様(シリンダライナタイプおよびライナレスタイプ)について、それぞれ説明する。
A.第一態様(シリンダライナタイプ)
本発明の第一態様のシリンダは、シリンダの内側にシリンダライナが固着されており、上記シリンダライナの内壁面に上記複数の凹部が形成されているものである。本態様においては、シリンダの内壁面と、シリンダライナの外壁面とが固着されており、ピストンは上記シリンダライナの内壁面上を摺動するものであるため、上記シリンダライナの外壁面が固着されているシリンダの内壁面には、上記凹部は設けられなくともよく、その代わりに、実際にシリンダが摺動する面である、上記シリンダライナの内壁面に上記凹部が形成される。
以下、本態様のシリンダについて、図を用いて説明する。図1は、本態様のシリンダの内側に固着されるシリンダライナにおける、シリンダライナ内壁面の凹部の形成位置の一例を示す説明図である。図1に例示するように本態様におけるシリンダライナ1の内壁面2には、複数個の凹部3が形成されている。上記凹部3は、シリンダライナ1の内壁面2のうち、行程中央部領域4のみに形成されており、上記行程中央部領域4以外の領域には凹部3は形成されていない。上記行程中央部領域4は、ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から、上記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である。
図2は、本態様のシリンダの内側に固着されるシリンダライナにおける、上記行程中央部領域4の範囲の一例を示す概略断面図である。図2は、ピストンが往復動する際の、上死点停止位置におけるピストン21aと、下死点停止位置におけるピストン21bとを同一の断面図に示すものである。上記行程中央部領域4は、シリンダライナ1の内壁面2のうち、上死点停止位置におけるピストン21aの最下位のピストンリング22のリング溝23の下面24位置から、下死点停止位置21bにおける最上位のピストンリング25のリング溝26の上面27位置までの間の領域である。図2は、3本のピストンリング(第1圧力リング、第2圧力リング、オイルコントロールリング)が用いられる構成のピストンを示しており、最下位のピストンリング22はオイルコントロールリングであり、最上位のピストンリング25は第1圧力リングである。
シリンダが用いられる装置のエネルギー効率を向上させる、例えば、エンジンの燃費を向上させるためには、ピストンリングと、シリンダの内壁面(本態様においてはシリンダライナの内壁面)との摩擦損失低減が有効である。摩擦損失の低減方法は摺動条件によって異なるが、特にピストンは上下死点で速度が0になる等の特徴を持つため、摺動する位置により異なる。そこで本態様のシリンダの内側に固着されるシリンダライナにおいては、シリンダライナの内壁面の行程中央部領域のみに凹部を形成することにより、摺動行程の全ての領域において摩擦力を低減することを可能とした。
すなわち、ピストンの移動速度が比較的小さい上死点付近および下死点付近では、シリンダライナの内壁面の表面粗さを小さくすることにより、往復動摩擦の低減を図ることができる。しかしながら、シリンダライナの内壁面と、ピストンリングとの摺動速度が大きい領域である行程中央部領域では、潤滑油のせん断抵抗の影響が大きくなる。そのため本態様においては、シリンダの内側に固着されるシリンダライナの内壁面のうち、上記行程中央部領域に凹部を形成することで、ピストンリングと、シリンダライナの内壁面との接触面積を小さくすることにより、潤滑油のせん断抵抗の影響を低減することを可能とした。
ピストンリングが摺動する領域全てに凹部を形成(行程中央部領域以外の領域にも凹部を形成)した場合、上記接触面積が小さくなることにより接触面圧が増加し、上死点、下死点近傍では境界潤滑となるため、摩擦力が増加する。
以下、このような本態様のシリンダについて、項目に分けて詳細に説明する。
1.行程中央部領域
まず、本態様において、上記凹部が形成される領域である行程中央部領域について説明する。
本態様において「行程中央部領域」とは、上述したように、ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から、上記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である。例えば、図2に例示するように、ピストンの上方から第1圧力リング、第2圧力リング、オイルコントロールリングの順番で3つのピストンリングが配置されている場合、上記行程中央部領域の上端はオイルコントロールリングのリング溝の下面位置であり、下端は第1圧力リングのリング溝の上面位置である。本態様において上記凹部は、上記行程中央部領域のみに形成され、上記行程中央部領域以外の領域には凹部は形成されない。なお、本態様は、上述したような3本のピストンリングが用いられる構成に限定されるものではなく、ピストンリングが2本の構成(圧力リング、オイルコントロールリングが1本ずつ)や、ピストンリングが1本の構成(ガスシールと、オイルコントロールとを兼ね備えたピストンリング)においても同様に適用することができる。
2.凹部
次に、本態様のシリンダの内側に固着されるシリンダライナの内壁面の上記行程中央部領域に形成される凹部について説明する。
本態様において、上記行程中央部領域に形成される凹部の形状は特に限定されるものではなく、当該凹部の配置等に応じて適宜調整することができる。例えば、図3(a)〜(j)に例示するように、直線および/または曲線から構成される形状の凹部を形成することができる。凹部は、図3(a)〜(c)のような横長の形状でも、図3(d)〜(g)のような縦長の形状でも、図3(h)〜(j)のような縦対横の比率がほぼ等しい形状でもよい。
また、本態様においては、接触面積を効率的、かつ、平均的に低減するために、上記行程中央部領域の、シリンダ周方向の全ての断面には、上記複数個の凹部のうちの少なくとも一つの凹部が形成されていることが好ましい。周方向の断面を考えた場合、ある断面に凹部が形成されていないと、当該断面をピストンリングが通過する際は、凹部が複数個形成されている断面を通過する際と比べ、ピストンリングと、シリンダライナの内壁面との接触面積が大きくなる。そのため、凹部が形成されていない断面を通過する際は、潤滑油のせん断抵抗の影響が大きくなり、結果として往復動摩擦も大きくなる。
これに対し、上述したように行程中央部領域において、シリンダ周方向の全ての断面において上記複数個の凹部のうちの少なくとも一つの凹部が形成されている場合は、行程中央部領域内のどの周方向断面をピストンリングが通過する際も、接触面積を確実、かつ、平均的に低減することができるため、往復動摩擦も確実に低減することができ、高い往復動摩擦力低減効果を得ることができる。
本態様において「シリンダ周方向の全ての断面において上記複数個の凹部のうちの少なくとも一つの凹部が形成されている」状態の例としては、図4(a)や(b)のような場合を挙げることができる。図4(a)および(b)は、上述した図1の行程中央部領域4における、凹部3の配置の一例を示す概略展開図である。図4(a)および(b)においては、図面の上下方向がシリンダの軸方向であり、図面の左右方向がシリンダの周方向である。図4(a)に例示するように、シリンダ周方向にひいた線Xは、凹部3aの最下点5aが、その下方に最も近接する凹部3bの最上点6bよりも下側に位置する。また、シリンダ周方向にひいた線Yは、凹部3bの最下点5bが、その下方に最も近接する凹部3cの最上点6cよりも下側に位置する。このように、上下に近接する凹部同士を、シリンダ軸方向に重なるように配置することにより、シリンダ周方向の全ての断面において上記複数個の凹部のうちの少なくとも一つの凹部を形成することができる。以上より、ピストンが往復動した際に、行程中央部領域において、摺動するピストンリングが、シリンダ軸方向のどの位置においてもシリンダ内壁面との接触面積を小さくすることができ、往復動摩擦の低減に効果を奏する。
ここで、図4(b)も図4(a)と同様、上述した図1の行程中央部領域4における凹部3の配置の一例を示す概略展開図である。図4(b)においても図面の上下方向がシリンダの軸方向であり、図面の左右方向がシリンダの周方向である。図4(a)にあっては、凹部3がシリンダ軸方向にわたって均一の面積率(行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計の割合)で形成されているが、この態様に限定されることはなく、図4(b)に例示するようにシリンダ軸方向の行程中央部領域4の端部近傍においては、凹部3の面積率を小さくし、行程中央部領域4の中央部近傍においては凹部の面積率を大きくしてもよい。
本態様において上記凹部の寸法は特に限定されるものではなく、シリンダや共に用いられるピストンリングの寸法等に応じて適宜調整することができる。上記凹部は、上記行程中央部領域をシリンダ軸方向に貫くように形成されていてもよいが、シリンダの気密性保持の観点から、上記凹部のシリンダ軸方向の平均長さが、用いられるピストンリングのうちの、最上位のピストンリングの上記シリンダ軸方向の長さ以下であることが好ましい。また、上記凹部のシリンダ軸方向平均長さは、上記凹部を形成した効果が十分に得られるように、0.2mm以上、中でも0.5mm以上であることが好ましい。
上記凹部のシリンダ周方向平均長さは、0.1mm〜15mmの範囲内、中でも0.3mm〜5mmの範囲内であることが好ましい。上記凹部のシリンダ周方向平均長さが上記範囲に満たない場合は、凹部を形成した効果が十分に得られない場合がある。逆に、周方向平均長さが上記範囲を超える場合は、ピストンリングの一部が上記凹部内へ入り込み、ピストンリングが変形する等の不具合が発生する場合がある。
上記凹部のシリンダ径方向平均長さは、2μm〜1000μmの範囲内、中でも2μm〜500μmの範囲内、特には2μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記凹部のシリンダ径方向平均長さが上記範囲に満たない場合は、凹部を形成した効果が十分に得られない場合がある。逆に、径方向平均長さが上記範囲を超える場合は、加工が困難であり、また、シリンダライナの径方向長さを長くする(肉厚を厚くする)必要がある等の不具合が生じる場合がある。
本態様において、上記凹部間のシリンダ周方向平均長さは、0.1mm〜15mmの範囲内、中でも0.3mm〜5mmの範囲内であることが好ましい。上記凹部間のシリンダ周方向平均長さが上記範囲に満たない場合には、ピストンリングが摺動するシリンダライナの内壁面の幅が小さすぎて、ピストンリングと、シリンダライナの内壁面とが安定して摺動できない可能性がある。逆に、上記凹部間のシリンダ周方向平均長さが上記範囲を超える場合には、凹部を形成した効果が十分に得られない可能性がある。
なお、本態様において上述した凹部の各平均長さとは、図5に例示する各個所の平均長さを意味するものとする。図5(a)は、シリンダライナの内壁面の、シリンダ軸方向を図面の上下方向に示した概略展開図である。また、図5(b)は、シリンダライナの、周方向における概略断面図である。上記凹部の軸方向平均長さとは、図5(a)に例示するように、シリンダ軸方向における、凹部3の長さの平均である。
上記凹部3の周方向平均長さとは、図5(a)に例示するように、シリンダ周方向における、凹部3の長さの平均である。図5(b)に例示するように、上記凹部3の周方向平均長さとは、内壁面2を含む面における長さの平均を意味するものとし、上記凹部の面積についても同様とする。
上記凹部3の径方向長さとは、図5(b)に例示するように、凹部3の底面からシリンダライナ1の内壁面2までの長さの平均である。また、上記凹部間のシリンダ周方向平均長さとは、図5(a)および図5(b)に例示するように、隣り合う凹部3の間の長さの平均である。
本態様において上記凹部の配置は特に限定されるものではない。例えば図6はシリンダライナの内周を周方向に開いた展開図を示すが、図6(a)に例示するように、凹部が上記行程中央部領域をシリンダ軸方向に貫くように形成されていてもよいし、図6(b)に例示するように、シリンダライナの内壁面上にらせん状に形成されていてもよい。また、図6(c)および(d)に例示するように、シリンダ軸方向に特定の長さを有する形状の凹部が一定の間隔をおいて配置されていてもよい。さらに、凹部は不規則(ランダム)に配置されていても、図6に例示されているように規則的に配置されていてもよい。加えて、1つのシリンダライナの内壁面上に形成される複数個の凹部の形状や寸法は、互いに異なっていても、同一でもよい。
本態様においては、上記行程中央部領域のみに複数の凹部が形成されており、行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計が1%〜80%の範囲内であればよく、シリンダ周方向の断面当たりに形成される凹部の個数等は特に限定されるものではない。しかしながら、一つのシリンダ周方向の断面に形成される凹部の個数が少なすぎる場合などは、上記凹部を形成し、接触面積を低減することによって得られる往復動摩擦力低減効果が十分に得られない可能性がある。そのため、上記行程中央部領域においては、シリンダ周方向の全ての断面に、往復動摩擦力低減効果が得られる程度の凹部が形成されていることが好ましい。
上記往復動摩擦力低減効果が得られる程度の凹部とは、共に用いられるピストンの往復動の速度等によって異なるものではあるが、本態様においては、行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計が1%〜80%の範囲内であり、好ましくは10%〜60%の範囲内、中でも20%〜50%の範囲内である。上記面積率が上記範囲に満たないと、凹部を形成した効果が十分に得られない場合があり、上記面積率が上記範囲を超えると、接触面積が小さすぎ、ピストンリングがシリンダライナの内壁面を安定して摺動できなくなる等の不具合が生じる可能性があるからである。上記往復動摩擦力低減効果の観点から、凹部の寸法には上述したような好ましい範囲がある。そのため、このような凹部の寸法の好ましい範囲を考慮し、上記面積率が上記範囲内となるように、シリンダ周方向の断面当たりに形成する凹部の個数を調整することが好ましい。
本態様において「行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計」とは、図7(a)および(b)に例示するように、凹部3の面積をA、A、A・・・Aとしたときの、上記行程中央部領域の面積に対する、A、A、A・・・Aの合計の比率を意味するものである。上記面積率は、上記行程中央部領域における凹部3の面積A、A、A・・・Aの合計Atotalと、行程中央部領域における凹部3以外の内壁面2の面積Bの合計Btotalとを用い、下記式で表される。なお、図7(a)に例示するように、ここで上記凹部3の面積とは、上記凹部3の底部の面積ではなく、内壁面2を含む断面における面積を意味する。
Figure 0005297384
本態様においては、上述した凹部の形状、寸法、配置、面積率等は、行程中央部領域の全ての領域において同じでも良いし、領域によって異なっていてもよい。例えば、行程中央部領域において、シリンダ軸方向の各領域で上記面積率が異なっていてもよく、図4(b)に例示するように行程中央部領域の上方部分および下方部分(端部近傍)においては凹部面積率が小さく、行程中央部領域の中央部分においては凹部面積率が大きくなっていてもよい。また、上記面積率等は段階的に変化しても、連続的に変化してもよい。
3.シリンダライナ
本態様におけるシリンダライナは、ピストンと組み合せて用いられるシリンダの内壁に固着して用いられるものであり、ピストンに装着されたピストンリングが、その内壁面上を摺動するものである。本態様のシリンダの内側に固着されるシリンダライナは、上記行程中央部領域のみに複数の凹部が形成されており、行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計が1%〜80%の範囲内であればよく、その寸法や材質等は、共に用いられるシリンダの寸法や運転温度等に応じて適宜調整することができる。
本態様においては、ピストンリングと、シリンダライナの内壁面との往復動摩擦低減の観点から、上記行程中央部領域の、上凹部が形成されていない個所の十点平均粗さRzが4μm以下、中でも2μm以下、特に1μm以下であることが好ましい。本態様においては、シリンダライナの内壁面における、上死点付近の領域、下死点付近の領域、および上述した行程中央部領域等、ピストンリングが摺動する全ての領域が上記表面粗さを有することが好ましい。なお、上記十点平均粗さRzとは、JIS B0601−1994にて規定されているものである。
4.シリンダ
本態様において用いられるシリンダは、上述したような凹部が形成されたシリンダライナを、その内部に固着できるものであればよく、その寸法や材質等は、当該シリンダが用いられるエンジンや圧縮機等の寸法や運転温度等に応じて適宜調整することができる。
B.第二態様(ライナレスタイプ)
本発明の第二態様のシリンダは、上記「第一態様」のようなシリンダライナは固着されておらず、シリンダの内壁面に直に上記凹部が形成されており、ピストンが当該シリンダの内壁面上を直に摺動するものである。
本態様において用いられるシリンダは、その内壁面に上述したような凹部が形成されたものであればよく、その寸法や材質等は、当該シリンダが用いられるエンジンや圧縮機等の寸法や運転温度等に応じて適宜調整することができる。また、シリンダの内壁に表面処理が施される場合があるが、本態様はこのような表面処理の有無や、シリンダ母材の材質等にかかわらず適用することができる。
本態様においては、ピストンリングと、シリンダの内壁面との往復動摩擦低減の観点から、上記行程中央部領域の、上凹部が形成されていない個所の十点平均粗さRzが4μm以下、中でも2μm以下、特に1μm以下であることが好ましい。本態様においては、シリンダの内壁面における、上死点付近の領域、下死点付近の領域、および上述した行程中央部領域等、ピストンリングが摺動する全ての領域が上記表面粗さを有することが好ましい。なお、上記十点平均粗さRzとは、JIS B0601−1994にて規定されているものである。
本態様のシリンダは、シリンダライナが用いられず、シリンダの内壁面上に上記凹部が形成されること以外については、上記「A.第一態様」のシリンダライナタイプのシリンダと同様であるため、ここでの説明は省略する。すなわち、「A.第一態様」の「1.行程中央部領域」および「2.凹部」については、本態様のライナレスタイプにもそのまま適用することができ、本態様のシリンダは、その内壁面の行程中央部領域に上述したような凹部を設けることにより、「A.第一態様」の場合と同様な効果を奏するものである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。例えば、本発明のシリンダ内壁面の材質は、アルミ、アルミ系合金、鋳鉄、鋳鋼、鋼等、従来より使用されている材質を用いることができる。
以下に実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
以下の方法によりシリンダライナを加工し、当該シリンダライナの往復動摩擦力を測定した。
(シリンダライナの加工)
図8に示す寸法(mm)を有するシリンダライナ(材質:FC250)の行程中央部領域に、図9に示すマスキングシートを用い、以下の手順で凹部を形成した。凹部は、図5(a)に示す形状および配置で形成した。
(1)シリンダライナの内壁面に上記マスキングシートを貼る。
(2)図10に示すように、銅板製円筒91(板厚:0.5mm、円筒外径:74mm)をシリンダライナ92に挿入し、銅板製円筒91とシリンダライナ92との隙間が均一となるように固定する。
(3)上記(2)のシリンダライナ92を容器93に入れる。
(4)上記容器93に腐食溶液94を注ぐ。
(5)上記シリンダライナ92を陽極、上記銅板製円筒91を陰極として1.5Vの電圧を印加し、電解腐食を行なう。
(6)5分間腐食した後、上記容器93からシリンダライナ92を取り出す。この際の凹部の寸法は、シリンダ周方向長さを0.8mm、シリンダ軸方向長さを0.8mm、シリンダ径方向平均長さを20μmとした。凹部の形状(寸法)は、シリンダ周方向長さ及びシリンダ軸方向長さについては、樹脂を使用してシリンダ内壁面の形状を転写して測定した。また、シリンダ径方向平均長さは、表面粗さ・輪郭形状測定機を用い、上記測定機のプローブをシリンダ軸方向へ移動させて測定したときの平均値である。
(往復動摩擦力の測定)
上記手順で加工したシリンダライナの往復動摩擦力(N)を図11に示す装置を用いて測定した。この際に用いた試験片ピストンリングの軸方向長さh1は1.2mm、径方向長さa1は3.2mm、ピストンリングの接線方向張力Ftは9.8Nであった。また、往復動摩擦力の測定時の回転数は50〜750rpm、ピストンリング周辺温度は80℃であり、供試油はSAE粘度10W−30のものを用いた。
(評価)
シリンダライナの内壁面の凹部が形成されていない個所の十点平均粗さRzが2μm、凹部のシリンダ径方向平均長さが10μm、回転数が750rpmの際に、上述した面積率が0%、1%、10%、30%、50%、60%、80%、90%の場合の測定結果を図12に示す。図12においては、上記凹部が形成されていない、上記面積率が0%の従来品の摩擦力を1.00としたときの摩擦力比を示す。図12から、上記面積率が1%〜80%の範囲においては、効果的に摩擦力が低減されており、摩擦力は上記面積率が50%の時に最小となることが分かる。これは、上記面積率を増加させていくと、50%までは接触面積の減少効果により摩擦力が減少し、上記面積率が50%を超えると接触面積が小さくなることによって摺動部の面圧が過剰に高くなり、摩擦力が増加することに起因するものと考えられる。
シリンダライナの内壁面の凹部が形成されていない個所の十点平均粗さRzが2μm、上記面積率が50%、回転数が750rpmの際に、凹部のシリンダ径方向平均長さが0μm、2μm、5μm、10μm、50μm、100μm、500μmの場合の測定結果を図13に示す。図13においては、上記凹部が形成されていない、凹部のシリンダ径方向平均長さが0μmの従来品の摩擦力を1.00としたときの摩擦力比を示す。図13から、凹部のシリンダ径方向平均長さが5μm以上の場合に効果的に摩擦力が低減されていることが分かる。これは、通常の油膜厚さが5μm程度であると考えられるため、凹部のシリンダ径方向平均長さを5μm以上にすることでピストンリングが通過する際に潤滑油が凹部内に一時的に退避することが可能となり、潤滑油のせん断抵抗の影響を受けにくくなることに起因するものと考えられる。
上記面積率が50%、凹部のシリンダ径方向平均長さが10μm、回転数が750rpmの際に、シリンダライナの内壁面の十点平均粗さRzが0.5μm、2μm、4μm、5μmの場合の、測定結果を図14に示す。図14においては、上記凹部が形成されていない、シリンダライナの内壁面の十点平均粗さRzが2μmの従来品の摩擦力を1.00としたときの摩擦力比を示す。図14から、十点平均粗さRzが同じ場合でも、凹部が形成されているものは、凹部が形成されていないものに比べて摩擦力が大幅に低減されていることが分かる。また、凹部が形成されているものの場合、十点平均粗さRzが2μmを超えると摩擦力が急激に大きくなっていることが分かる。これは、凹部を形成することにより接触面積が小さくなり、凹部が形成されていない場合と比べて摺動部分の面圧が高くなるため、摺動面の表面粗さの影響を受けやすくなることに起因するものと考えられる。
[実施例2]
図11に示す装置を用いて、摩擦力による機械的損失(FMEP)を求めた。その際の試験方法は、ピストンに試験片ピストンリングをセットし、馴染み運転をした後、オイル温度80℃にてエンジンスピードに相当する回転数を変化させて、摩擦力を測定した。本実施例においては、行程中央部領域のみに凹部が形成されたシリンダライナ(実施例2)、凹部が形成されていないシリンダライナ(比較例2−1)、摺動端のみに凹部が形成されたシリンダライナ(比較例2−2)、摺動端および行程中央部領域に凹部が形成されたシリンダライナ(比較例2−3)について、摩擦力を測定した。なお、上記行程中央部領域に凹部を形成する場合は、上記行程中央部領域の面積を100%としたときに、全凹部の面積の合計が50%となるように形成した。また、上記摺動端とは、図11に例示する装置のシリンダライナの、上記シリンダライナの上端からピストンの上死点における試験片ピストンリングのリング溝の下面位置までの領域(上側摺動端)、およびピストンの下死点における試験片ピストンリングのリング溝の上面位置から上記シリンダライナの下端までの領域(下側摺動端)を意味するものとする。
測定結果を図15に示す。図15においては、凹部が形成されていない、比較例2−1のシリンダライナの機械的損失を1としたときの、その他のシリンダライナの機械的損失比を示す。図15から、行程中央部領域のみに凹部が形成された実施例2のシリンダライナは、凹部が形成されていない比較例2−1や、摺動端に凹部が形成されている比較例2−2および2−3よりも機械的な損失が少ないことが分かる。

Claims (7)

  1. ピストンが内壁面を摺動するシリンダであって、
    前記シリンダの内壁面のうち、前記ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から、前記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域に複数個の凹部が形成されており、
    前記行程中央部領域の面積を100%としたときの、全凹部の面積の合計が1%〜80%の範囲内であり、
    前記シリンダの内壁面の、前記行程中央部領域以外の領域には前記凹部が形成されていないことを特徴とするシリンダ。
  2. 前記シリンダの内側にシリンダライナが固着されており、前記シリンダライナの内壁面に前記複数個の凹部が形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のシリンダ。
  3. 前記行程中央部領域の、シリンダ周方向の全ての断面には、前記複数個の凹部のうちの少なくとも一つの凹部が形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載のシリンダ。
  4. 前記行程中央部領域の、前記凹部が形成されていない個所の十点平均粗さRzが4μm以下であることを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載のシリンダ。
  5. 前記凹部のシリンダ軸方向の平均長さが、用いられるピストンリングのうちの、最上位のピストンリングの前記シリンダ軸方向の長さ以下であることを特徴とする請求の範囲第1項から第4項のいずれかに記載のシリンダ。
  6. 前記凹部のシリンダ径方向の平均長さが2μm〜1000μmの範囲内であることを特徴とする請求の範囲第1項から第5項のいずれかに記載のシリンダ。
  7. 前記シリンダが、内燃機関に用いられることを特徴とする請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載のシリンダ。
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