JP2020180568A - 内燃機関のシリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な加工を行うことなく摩擦平均有効圧を低減させることができる内燃機関のシリンダ及びそのような内燃機関のシリンダの製造方法を提供する。【解決手段】内壁面を摺動するようにピストンが上下動する内燃機関のシリンダであって、前記内壁面は、前記内壁面の上端から前記ピストンが上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置までの間の領域である上方領域と、前記内壁面の前記ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から前記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域と、前記内壁面の前記ピストンが下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置から前記内壁面の下端までの間の領域である下方領域に画成され、前記行程中央部領域の面粗さを表す断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、前記上方領域及び前記下方領域の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のシリンダに関する。
従来、潤滑油の消費量の低減および、ピストンリング及びシリンダの間の焼き付きを防止する手段として種々の手段が知られている。
特許文献1に記載されているように、内燃機関のシリンダの内壁面の表面粗さが、ピストンの上死点から下死点に向かって粗くなるように形成された内燃機関のシリンダが知られている。
このように構成された内燃機関のシリンダは、内燃機関のシリンダのボアの内壁面の表面粗さをピストンの上死点側から下死点側に向かって粗くなるように形成したので、シリンダのボアの内壁面のうち表面粗さが比較的粗く潤滑油を比較的多く保持するピストンの下死点側ではピストンリングにその潤滑油が供給され、シリンダのボアの内壁面のうち表面粗さが比較的滑らかで潤滑油を殆ど保持しないピストンリングの上死点側ではピストンリングに供給された潤滑油により潤滑され、ピストンリングはボアの内壁面全体にわたってスムーズに摺動する。この結果、ピストンリングが摺動するボアの内壁面に供給される潤滑油の消費量を低減でき、かつピストンリング及びボアの内壁面間に焼き付きが発生することがない。
特開平8−200145号公報
しかし、近年の内燃機関においては、燃費性能の向上やオイル消費量の低減を目的として、シリンダとピストンリングとの接触面積を低減して両者の摩擦を極小化することが行われており、この接触面積の低減方法としては、ピストンリングのリング幅の縮小を図ったり、シリンダライナの内壁面の所定の位置に凹部を設けて接触面積の低減を図っている。
しかし、このような接触面積を低減させたピストンリングとシリンダを用いた内燃機関は、ピストンリングとシリンダの間の摩擦平均有効圧を低減させるために、シリンダの内壁面に複数の凹部形状を形成する必要があり、かつ、このような凹部形状は幾何学的な模様を規則的に配置されるように形成する必要があり、その加工は複雑で容易に加工できるものではないという問題を有していた。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、複雑な加工を行うことなく摩擦平均有効圧を低減させることが可能な内燃機関のシリンダを提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関のシリンダは、内壁面を摺動するようにピストンが上下動する内燃機関のシリンダであって、前記内壁面は、前記内壁面の上端から前記ピストンが上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置までの間の領域である上方領域と、前記内壁面の前記ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から前記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域と、前記内壁面の前記ピストンが下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置から前記内壁面の下端までの間の領域である下方領域に画成され、前記行程中央部領域の面粗さを表す断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、前記上方領域及び前記下方領域の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さいことを特徴とする。
また、本発明に係る内燃機関のシリンダにおいて、前記断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、10〜90%であると好適である。
また、本発明に係る内燃機関のシリンダにおいて、前記行程中央部領域の面粗さにおける体積パラメータである輪郭曲面のコア部空間体積と輪郭曲面の突出谷部空間体積の和(Vvc+Vvv)は、3.0ml/m以下であると好適である。
また、本発明に係る内燃機関のシリンダにおいて、前記行程中央部領域の面粗さにおける粗さ曲線要素の平均長さRSmは、前記ピストンに組み付けられるトップリングの幅寸法の50%以下であると好適である。
本発明に係る内燃機関のシリンダおよびこのような内燃機関のシリンダの製造方法は、
シリンダの内壁面のうち、行程中央部領域の面粗さを表す断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、上方領域及び下方領域の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さいので、シリンダ内壁面に複雑な加工を施すことなく、ピストンの上下動に伴うピストンリングとシリンダ内壁面との摩擦平均有効圧を低減することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関のシリンダを説明するための断面図。 本発明の実施形態に係る内燃機関のシリンダの表面粗さを示す概略図。 本発明の実施形態に係る他の内燃機関のシリンダの表面粗さを示す概略図。 本発明の実施例において、摩擦平均有効圧を測定するために用いられた単体評価装置の構成を示す概略断面図。 本実施形態に係る内燃機関のシリンダの摩擦平均有効圧比を示す試験結果。 本実施形態に係る内燃機関のシリンダのトップリングの幅寸法(h1寸法)に対するRSmの割合とブローバイガス量の関係を示す試験結果。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関のシリンダを説明するための断面図であり、図2は、本発明の実施形態に係る内燃機関のシリンダの表面粗さを示す概略図であり、図3は、本発明の実施形態に係る他の内燃機関のシリンダの表面粗さを示す概略図であり、図4は、本発明の実施例において、摩擦平均有効圧を測定するために用いられた単体評価装置の構成を示す概略断面図であり、図5は、本実施形態に係る内燃機関のシリンダの摩擦平均有効圧比を示す試験結果であり、図6は、本実施形態に係る内燃機関のシリンダのトップリングの幅寸法(h1寸法)に対するRSmの割合とブローバイガス量の関係を示す試験結果である。
図1に示すように、本実施形態に係る内燃機関のシリンダは、内燃機関のシリンダブロックに形成された複数の孔に圧入されるシリンダライナ10として構成されている。シリンダライナ10が圧入される複数の孔の数は、内燃機関の気筒数に応じて適宜設定される。シリンダライナ10は、円筒状に形成されており、内壁面11は内燃機関のピストン(図示せず)に組み付けられたピストンリングが上下動して摺動する。
シリンダライナ10は、従来周知の材料を適宜用いることができるが、例えば鋳鉄が好適に用いられ、その他、アルミニウム合金や鋼などを用いて構成しても構わない。
ピストンには複数のピストンリングが組み付けられており、上死点側から、例えば、トップリング、セカンドリング、オイルリングなどが組み付けられている。ピストンリングは、ピストンの外周面に形成されたピストンリング溝に組み付けられている。
シリンダライナ10の内壁面11は、内壁面11の上端からピストンが上死点の位置にある場合における最下位(最も下死点側)のピストンリング溝の下面位置までの間の領域である上方領域21と、ピストンが上死点の位置にある場合における最下位のピストンリング溝の下面位置からピストンが下死点の位置にある場合における最上位(最も上死点側)のピストンリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域22と、ピストンが下死点の位置にある場合における最上位のピストンリング溝の上面位置から内壁面11の下端までの間の領域である下方領域23に画成されている。
ここで、図2に示すように、行程中央部領域22には、上方領域21及び下方領域23の表面粗さよりも浅い溝24(例えば、上方領域21及び下方領域23の最大高さ粗さRz(JIS B 0601:2013)より小さい溝)が追加されており、行程中央部領域22の表面粗さを表す断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、上方領域21及び下方領域23の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さく形成されている。このように、行程中央部領域22の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを上方領域21及び下方領域23よりも小さく形成しているので、行程中央部領域22でのピストンリングとの摩擦平均有効圧を下げることができ、特に高回転域での摩擦平均有効圧を低減させることで、燃費の向上を実現している。ここで断面曲線の相対負荷長さ率Pmrとは、切断レベルをμm法で1.2μmに設定した場合の相対負荷長さ率(JIS B 0601:2013)である。
また、図3に示すように、シリンダ内壁面を深い溝を有するプラトー形状のような面性状に形成し、行程中央部領域22の面性状の部分に浅い溝24´(例えば、上方領域21及び下方領域23の最大高さ粗さRz(JIS B 0601:2013)より小さい溝)を追加することで、行程中央部領域22の表面粗さを表す断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを上方領域21及び下方領域23の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さく形成しても構わない。
なお、本実施形態に係る内燃機関のシリンダは、上述したように、シリンダブロックに形成した複数の孔に圧入されるシリンダライナ10を用いた場合について説明を行ったが、シリンダブロックの内壁面に直接上方領域21、行程中央部領域22及び下方領域23を形成しても構わない。
このように構成された本実施形態に係る内燃機関のシリンダは、従来のシリンダライナと比較して高回転領域での摩擦平均有効圧が低減していることが確認できた。これは、シリンダが用いられる装置のエネルギー効率を向上させる、例えば、エンジンの燃費を向上させるためには、ピストンリングと、シリンダの内壁面との摩擦平均有効圧低減が有効であるところ、摩擦損失の低減方法は摺動条件によって異なるが、本実施形態に係る内燃機関のシリンダにおいては、その内壁面11の行程中央部領域22の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを上方領域21及び下方領域23の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さくしているために、行程中央部領域22において流体潤滑領域における潤滑油のせん断抵抗を減らすことにより摩擦平均有効圧を低減することが可能となっている。
すなわち、ピストンの移動速度が比較的小さい上死点付近および下死点付近では、シリンダライナの内壁面の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを大きくすることにより、摩擦平均有効圧の低減を図ることができる。しかしながら、シリンダライナの内壁面と、ピストンリングとの摺動速度が大きい領域である行程中央部領域22では、潤滑油のせん断抵抗の影響が大きくなる。
さらに、本実施形態に係る内燃機関のシリンダは、内壁面11のホーニング加工やレーザ加工を行うことで内壁面11の表面の加工を行うことができるので複雑な加工を行うことなく、摩擦平均有効圧を低減できる内燃機関のシリンダを提供することが可能となる。
なお後述するように、行程中央部領域22の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは10〜90%、体積パラメータである輪郭曲面のコア部空間体積と輪郭曲面の突出谷部空間体積の和(Vvc+Vvv)は3.0ml/m以下、粗さ曲線要素の平均長さRSmはピストンに組み付けられるトップリングの幅寸法(h1寸法)の50%以下にそれぞれ設定すると好適である。さらに、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、30〜2000μmが好ましい。
次に、実施例を参照して、本発明についてさらに詳しく説明を行う。
以下の試験片ピストンリングと実施例及び比較例のシリンダライナを用いて摩擦平均有効圧(FMEP)の測定を行った。摩擦平均有効圧の測定は、図4に示す単体評価装置を用いて測定を行い、ピストンリングとして、トップリング、セカンドリング及びオイルリングの3種類を同時にピストンに組み付けて測定を行った。また、摩擦平均有効圧の測定時の回転数は100〜1000RPM、供試オイルは、SAE粘度10W−30ものを用い、ピストンリング周辺のオイル温度を60℃として測定を行った。
試験片ピストンリングは、以下の構成のピストンリングを用いた。
○トップリングは、軸方向高さh1:2.5mm、径方向長さa1:3.15mm、張力Ft:16.7N、外周面形状はバレルフェイス形状でPVD処理を施したものを用いた。
○セカンドリングは、軸方向高さh1:2.0mm、径方向長さa1:3.1mm、張力Ft:12.3N、外周面形状はテーパ形状でガス窒化処理を施したものを用いた。
○オイルリングは、2ピース型オイルリングであって、軸方向幅:3.0mm、径方向幅:3.0mm、張力Ft:22.6N、外周面形状はステップランド形状でPVD処理を施したものを用いた。
実施例1〜4のシリンダライナは、材質はFC250、シリンダライナ内径Φ86であって、上方領域及び下方領域の表面粗さは、断面曲線の相対負荷長さ率Pmrが行程中央部領域よりも大きくなるように形成し、行程中央部領域の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを10〜95%に調整したものを用いた。なお、実施例の測定に用いたピストンリングは、全て上述した試験片ピストンリングをピストンに組み付けて測定を行った。
測定条件は、表面粗さ形状測定機を用い触針先端半径:2μm、評価長さ:10mm、測定速度:0.3mm/secで測定を行い、凹部の長さ率(断面曲線の相対負荷長さ率)Pmrの計算条件は、傾斜補正は両端補正とし、プラトー領域で行い、切断レベルにはμm法を用いた。また、切断レベルは1.2μmとして算出した。さらに、粗さ曲線要素の平均長さRSmの計算条件は、JIS B−0601:2013に準じ、最小高さの閾値は、Rzの10%とし、最小長さは基準長さの1%とした。それよりも高さ又は長さが小さいものは独立した山谷としてみなさないものとした。
また、面粗さにおける体積パラメータである輪郭曲面のコア部空間体積と輪郭曲面の突出谷部空間体積の和(Vvc+Vvv)について、実施例1は、0.5ml/m、実施例2は、1.0ml/m、実施例3は、2.0ml/m、実施例4は、3.0ml/mに設定した。
図5に示すように、実施例1〜4のシリンダライナは、行程中央部領域のPmrを10%に設定した場合に、従来のシリンダライナ(STD)をゼロとすると摩擦平均有効圧比が向上していることが確認でき、50%から90%にかけて摩擦平均有効圧比が大幅に向上していることが確認できた。これに対し、行程中央部領域のPmrが95%とすると、輪郭曲面のコア部空間体積と輪郭曲面の突出谷部空間体積の和Vvc+Vvvの値を2.0及び3.0ml/mとした実施例3及び4において従来よりも悪化することが確認できた。
これは、エンジンの燃費を向上させるためには、ピストンリングと、シリンダの内壁面との摩擦平均有効圧低減が有効であるところ、摩擦損失の低減方法は摺動条件によって異なるが、実施例のシリンダにおいては、その内壁面11の行程中央部領域22の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを上方領域21及び下方領域23のPmrよりも小さくしているために、行程中央部領域22において流体潤滑領域における潤滑油のせん断抵抗を減らすことにより摩擦平均有効圧を低減できることが確認できた。
すなわち、ピストンの移動速度が比較的小さい上死点付近および下死点付近では、シリンダライナの内壁面の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrを大きくすることにより、摩擦平均有効圧の低減を図ることができるが、シリンダライナの内壁面と、ピストンリングとの摺動速度が大きい領域である行程中央部領域22では、潤滑油のせん断抵抗の影響が大きくなることがわかる。
次に、実施例4のシリンダライナを実機に搭載しブローバイガス試験を行った。具体的には、排気量:8862cc、シリンダ数:6、シリンダ径、112mm、ストローク:150mmのディーゼルエンジンを用いた。また、回転数は1800rpmとし、水温は80℃とした。
ピストンリングは3本構成とし、第1圧力リングはバレルフェース形状フルキーストンリング(h1=2.948mm、a1=4.35mm)、第2圧力リングはテーパーアンダーカット形状リング(h1=2mm、a1=4.3mm)、オイルリングはコイルエキスパンダとオイルリング本体とからなる2ピースオイルリング(h1=4mm、a1=2.35mm)を用いた。
ここで、図6に示すように、トップリングの軸方向幅h1寸法に対する粗さ曲線要素の平均長さRSmの割合は、大きくなればなるほどブローバイガス量が多くなることが確認でき、概ね50%を超えた付近で凹部の幅を通じてブローバイガスが流出することが分かる。
なお、上述した本実施形態に係る内燃機関のシリンダは、トップリング、セカンドリング及びオイルリングを組み込んだピストンに適用した場合について説明を行ったが、ピストンリングの構成はこれらに限らず、従来周知の種々のピストンリングに適用しても構わない。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 シリンダライナ, 11 内壁面, 21 上方領域, 22 行程中央部領域, 23 下方領域, 24,24´ 浅い溝。

Claims (4)

  1. 内壁面を摺動するようにピストンが上下動する内燃機関のシリンダであって、
    前記内壁面は、前記内壁面の上端から前記ピストンが上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置までの間の領域である上方領域と、前記内壁面の前記ピストンの上死点における最下位のピストンリングのリング溝の下面位置から前記ピストンの下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置までの間の領域である行程中央部領域と、前記内壁面の前記ピストンが下死点における最上位のピストンリングのリング溝の上面位置から前記内壁面の下端までの間の領域である下方領域に画成され、
    前記行程中央部領域の面粗さを表す断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、前記上方領域及び前記下方領域の断面曲線の相対負荷長さ率Pmrよりも小さいことを特徴とする内燃機関のシリンダ。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のシリンダにおいて、
    前記断面曲線の相対負荷長さ率Pmrは、10〜90%であることを特徴とする内燃機関のシリンダ。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関のシリンダにおいて、
    前記行程中央部領域の面粗さにおける体積パラメータである輪郭曲面のコア部空間体積と輪郭曲面の突出谷部空間体積の和(Vvc+Vvv)は、3.0ml/m以下であることを特徴とする内燃機関のシリンダ。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の内燃機関のシリンダにおいて、
    前記行程中央部領域の面粗さにおける粗さ曲線要素の平均長さRSmは、前記ピストンに組み付けられるトップリングの幅寸法の50%以下であることを特徴とする内燃機関のシリンダ。
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