JP5295729B2 - 紙受け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送されて来た矩形状用紙を、受け入れて、基台上の所定の空間内に積載していく、紙受け装置、に関するものである。
印刷処理された用紙は、印刷面が上向きの凸状となるように、カールする性質を、有している。そして、従来の紙受け装置では、カールした用紙をそのまま基台上に落下させながら積載するために、用紙の落下時の姿勢が不安定であり、その結果、積載された用紙が不揃いである、という問題があった。
そこで、そのような問題を解消するために、特許文献1、2等に記載の紙受け装置が、提案されている。これらの装置は、落下中の用紙を下向きの凸状とすることにより、上記問題を解消しようとしている。
特開平6−329327号公報 特開平8−290859号公報
ところで、用紙には、縦目の用紙と横目の用紙とがある。縦目の用紙とは、繊維が用紙の長辺に平行に走っている用紙のことであり、横目の用紙とは、繊維が用紙の短辺に平行に走っている用紙のことである。そして、一般の印刷用の用紙は、縦目の用紙である。
そして、縦目の用紙は、短辺方向においてはカールしやすいため、特許文献1、2等に記載の紙受け装置によって下向きの凸状とすることができる。しかしながら、横目の用紙は、短辺方向においてはカールしにくく、長辺方向においてはカールしやすいので、特許文献1、2等に記載の紙受け装置によって下向きの凸状とすることができない。すなわち、特許文献1、2等に記載の従来の紙受け装置は、横目の用紙を揃えることができない。
本発明は、縦目の用紙でも横目の用紙でも、落下中に下向きの凸状とすることができ、それにより、用紙を揃えて積載できる、紙受け装置、を提供することを目的とする。
本発明は、搬送されて来た矩形状用紙を、受け入れて、基台上の、右側壁部と左側壁部と搬送方向上流側壁部と搬送方向下流側壁部とで囲まれた、平面視矩形状の空間内を、落下させて、基台上の上記空間内に、積載していく、紙受け装置において、上記空間の、上部且つ搬送方向下流側の、左右両側の隅に、それぞれ、ガイド部材が、設けられており、ガイド部材は、上記空間内を落下していく上記用紙の角部に、下方から接触することによって、上記角部の落下を遅らせるように、構成されており、上記ガイド部材が、上記空間の、上部且つ搬送方向上流側の、左右両側の隅にも、それぞれ、設けられており、上記ガイド部材が、上記用紙の上記角部に下方から面接触するガイド面を有しており、該ガイド面は、上記空間の内部に向けて且つ下方に向けて、傾斜しており、且つ、上記空間の外部に向けて凸状となるように且つ横方向に渡って、湾曲しており、搬送方向下流側の左右両側の隅にそれぞれ設けられた上記ガイド部材において、右側の上記ガイド部材は上記右側壁部の移動に伴って横方向に移動可能であり、左側の上記ガイド部材は上記左側壁部の移動に伴って横方向に移動可能であり、左右両側の上記ガイド部材は上記搬送方向下流側壁部の一部の移動に伴って搬送方向に沿って移動可能であり、搬送方向上流側の左右両側の隅に設けられた上記ガイド部材は、それぞれ、横方向に移動可能である、ことを特徴としている。
別の本発明は、搬送されて来た矩形状用紙を、受け入れて、基台上の、右側壁部と左側壁部と搬送方向上流側壁部と搬送方向下流側壁部とで囲まれた、平面視矩形状の空間内を、落下させて、基台上の上記空間内に、積載していく、紙受け装置において、上記空間の、上部且つ搬送方向下流側の、左右両側の隅に、それぞれ、ガイド部材が、設けられており、ガイド部材は、上記空間内を落下していく上記用紙の角部に、下方から接触することによって、上記角部の落下を遅らせるように、構成されており、上記ガイド部材が、上記空間の、上部且つ搬送方向上流側の、左右両側の隅にも、それぞれ、設けられており、上記ガイド部材が、上記用紙の上記角部に下方から面接触するガイド面を有しており、該ガイド面は、上記空間の内部に向けて且つ下方に向けて、傾斜しており、且つ、上記空間の外部に向けて凸状となるように且つ横方向に渡って、湾曲しており、上記右側壁部及び上記左側壁部は、それぞれ、上壁部分とその下方の本体壁部分とからなっており、上記右側壁部の上記上壁部分と上記左側壁部の上記上壁部分との間の距離が、用紙の幅寸法より少し小さく設定されており、上記各ガイド部材は、上記上壁部分の高さ位置に、設けられている、ことを特徴としている。
また、本発明は、更に、次の構成を採用するのが好ましい。
(A)上記ガイド部材が、退避機構を備えており、該退避機構は、上記ガイド部材が上記角部に接触すると、上記用紙の自重によって、上記ガイド部材を、上記角部に下方からは接触しない非接触位置へ、移動させるように、構成されている。
(B)上記構成(A)において、上記ガイド部材が、上部ガイド部と下部ガイド部とに分割されており、下部ガイド部が、上記退避機構を備えている。
本発明においては、用紙の先端部分の両側の角部がそれぞれガイド部材に接触し、それにより、両角部の落下が遅れ、すなわち、先端部分の幅方向中央部の落下が両角部の落下より速くなる。これにより、用紙の先端部分は、幅方向において、下向きの凸状にカールする。また、用紙の後端部分は、先端部分よりも遅れて落下を開始し、しかも、用紙の先端部分の落下は、ガイド部材によって遅くなるので、用紙の搬送方向中央部分は、先端部分及び後端部分に比して、落下が速くなる。これにより、用紙は、搬送方向においても、下向きの凸状にカールする。したがって、本発明によれば、用紙が縦目である場合はもちろん横目であっても、用紙の先端部分を確実に幅方向における下向きの凸状にカールさせることができるとともに、用紙を搬送方向における下向きの凸状にカールさせることができ、ひいては、用紙の全体を下向きの凸状にカールさせることができる。よって、本発明によれば、用紙の落下時の姿勢が安定するので、確実に、用紙を揃えて積載することができる。
更に、上記と同様に、用紙の後端部分を確実に幅方向における下向きの凸状にカールさせることができるとともに、用紙の搬送方向中央部分の落下が先端部分及び後端部分に比して確実に速くなるので、用紙を確実に搬送方向における下向きの凸状にカールさせることができる。よって、用紙の全体を確実に下向きの凸状にカールさせることができる。
しかも、用紙の角部がガイド部材に面接触するので、角部の落下を確実に遅らせることができる。
上記構成(A)によれば、用紙を確実に下向きの凸状にカールさせながらも、用紙の落下速度を増大できる。
上記構成(B)によれば、上記構成(A)による効果を確実に発揮させることができる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態の紙受け装置の上方斜視図である。この紙受け装置10は、前段の搬送部9によって矢印A方向(搬送方向)に搬送されて来た印刷処理済の矩形状用紙100を、受け入れて、空間1内を落下させて、基台2上の空間1内に積載するようになっている。なお、この用紙100は、表側に印刷処理が施されており、縦目のものである。
図2は図1のII矢視図、図3は図1のIII矢視図、図4は図1のIV矢視図である。空間1は、右側壁部31と左側壁部32と搬送方向上流側壁部33と搬送方向下流側壁部34とで囲まれて、基台2上に構成されており、平面視矩形状の形態を有している。なお、各壁部31、32、33、34は、垂直に設けられている。また、図3では、右側壁部31を示していない。
右側壁部31は、上壁部分311と本体壁部分312とからなっている。左側壁部32は、上壁部分321と本体壁部分322とからなっている。各本体壁部分312、322は、格子状の板体からなっている。上流側壁部33は、前段の搬送部9の端壁からなっている。下流側壁部34は、3本の縦フレーム341、342、343と1本の横フレーム344とからなっている。
なお、図4に示されるように、上壁部分311と上壁部分321との間の距離L1は、用紙100の幅寸法W(図1)より少し小さく設定されており、また、本体壁部分312と本体壁部分322との間の距離L2は、用紙100の幅Wと略同じに設定されている。
そして、本実施形態では、空間1の、上部の平面視四隅に、それぞれ、ガイド部材4が設けられている。すなわち、ガイド部材4は、4個(符号4A、4B、4C、4D)設けられている。空間1の上部とは、上壁部分311、321の高さ位置である。ガイド部材4A、4Bは、搬送方向下流側の左右両側の隅に、設けられており、ガイド部材4C、4Dは、搬送方向上流側の左右両側の隅に、設けられている。
4個のガイド部材4は、図2に示されるように、搬送されて来た用紙100が、上向きの凸状の状態で、空間1内を落下していく時に、用紙100の角部101に下方から接触するような位置に、設けられている。
なお、4個のガイド部材4の平面視における位置は、変更可能である。すなわち、図4に示されるように、ガイド部材4Aは、下流側壁部34の縦フレーム341の上端に設けられている。縦フレーム341は、右側壁部31に、例えば磁石によって取り付けられている。縦フレーム341からは、横フレーム部344Aが延びており、横フレーム部344Aは、縦フレーム342に対して横方向にスライド可能に設けられている。したがって、ガイド部材4Aは、右側壁部31の移動に伴って、横方向に移動可能である。また、ガイド部材4Bは、下流側壁部34の縦フレーム343の上端に設けられている。縦フレーム343は、左側壁部32に、例えば磁石によって取り付けられている。縦フレーム343からは、横フレーム部344Bが延びており、横フレーム部344Bは、縦フレーム342に対して横方向にスライド可能に設けられている。そして、横フレーム部344A及び横フレーム部344Bは、1本の横フレーム344を構成している。したがって、ガイド部材4Bは、左側壁部32の移動に伴って、横方向に移動可能である。なお、ガイド部材4A、4Bは、互いに独立して移動可能である。更に、縦フレーム342は、基台2上を搬送方向に沿ってスライド可能に設けられている。したがって、ガイド部材4A、4Bは、搬送方向に沿っても、移動可能である。一方、ガイド部材4C、4Dは、それぞれ、上流側壁部33の横レール331に沿ってスライド可能に、設けられている。したがって、ガイド部材4C、4Dは、横方向に移動可能である。
図5及び図6は、ガイド部材4Aを示している。図5は、用紙100の角部101に接触する前のガイド部材4Aを示している。図において、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。ガイド部材4は、縦フレーム341に支持されている。
ガイド部材4Aは、用紙100の角部101に下方から面接触するガイド面41を、有している。ガイド面41は、矢印Bに示されるように、空間1の内部に向けて且つ下方に向けて、傾斜している。また、ガイド面41は、矢印Cに示されるように、空間1の外部に向けて凸状となるように且つ横方向に渡って、湾曲している。
ガイド部材4Aは、上部ガイド部42と下部ガイド部43とに分割されている。ガイド面41は、両ガイド部42、43に渡って、形成されている。上部ガイド部42は、縦フレーム341に固定されている。一方、下部ガイド部43は、退避機構5を備えている。
退避機構5は、下部ガイド部43を用紙100の角部101に下方からは接触しない非接触位置へ移動させるための機構であり、所謂「鹿威し」機構からなっている。すなわち、退避機構5は、下部ガイド部43を、縦フレーム341に対して、上下に回動自在に支持する、横軸51と、横軸51を支点として、下部ガイド部43に対するバランスをとるためのバランス体52と、で構成されている。バランス体52の重さは、用紙100の角部101が下部ガイド部43に接触する前においては、図5に示されるように、下部ガイド部43を上部ガイド部42と一体化し、また、用紙100の角部101が下部ガイド部43に接触した後においては、用紙100の自重を受けて、図6に示されるように、下部ガイド部43を、上部ガイド部42から離れるように下方に回動させて、上記非接触位置へ移動させるように、設定されている。図6は、退避機構5が作動した後のガイド部材4Aを示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。
なお、ガイド部材4B、4C、4Dに関しては、基本的な構成はガイド部材4Aと同じであり、左右形状や縦フレーム341のような支持部材の形態がガイド部材4Aと異なっているだけである。
上記構成の紙受け装置10においては、用紙100が、以下に説明するように、基台2上の空間1内に積載されていく。図7〜10は、用紙100が、搬送されて来て空間1内を落下していく様子を、順に示している。なお、図7〜10では、用紙100の状態を見やすくするために、左側壁部32が示されていない。
まず、用紙100は、図7に示されるように、前段の搬送部9によって、矢印A方向に搬送されて来る。ところで、搬送部9の搬送路下流端部には、幅方向両側に、一対のガイド壁部91が設けられている。ガイド壁部91は、用紙100の幅方向両側を、漸次、上向きに且つ内向きに、変位させるよう、機能するように、設けられている。したがって、搬送部9によって搬送されて来た用紙100は、若干、下向きの凸状にカールするよう、強制される。
しかしながら、ガイド壁部91による上記強制は、十分ではなく、用紙100は、図8に示されるように、大部分が空間1上に位置する状態に至った時には、上向きの凸状にカールしている。そして、用紙100は、空間1上に位置した先端部分102(搬送方向下流側部分)から落下を始める。
次に、用紙100は、図9に示されるように、その全てが空間1上に位置すると、後端部分103も落下を始める。しかしながら、用紙100は、先端部分102が後端部分103よりも先に落下を始めているため、先端部分102の両側の角部101A、101Bが、まず、ガイド部材4A、4Bにそれぞれ接触する。このとき、用紙100は、未だ、上向きの凸状にカールしている。
ガイド部材4A、4Bに接触した角部101A、101Bは、ガイド面41上を滑り落ちていく。それ故、角部101A、101Bの、空間1内における落下が、先端部分102の幅方向中央部の落下に比して、遅れる。すなわち、用紙100の先端部分102においては、幅方向中央部が両側の角部101A、101Bよりも速く落下する。このため、用紙100の先端部分102は、確実に、幅方向における下向きの凸状にカールする。すなわち、ガイド部材4A、4Bは、用紙100の先端部分102を、強制的に、幅方向における下向きの凸状にカールさせる。したがって、用紙100が、縦目である場合はもちろん、横目であっても、用紙100の先端部分102は、確実に、幅方向における下向きの凸状にカールする。
一方、角部101A、101Bがガイド部材4A、4Bに接触した後に、用紙100の後端部分103の両側の角部101C、101Dがガイド部材4C、4Dに接触する。ガイド部材4C、4Dに接触した角部101C、101Dは、ガイド面41上を滑り落ちていく。それ故、角部101C、101Dの、空間1内における落下が、後端部分103の幅方向中央部の落下に比して、遅れる。すなわち、用紙100の後端部分103においては、幅方向中央部が両側の角部101C、101Dよりも速く落下する。このため、用紙100の後端部分103も、確実に、幅方向における下向きの凸状にカールする。すなわち、ガイド部材4C、4Dは、用紙100の後端部分103を、強制的に、幅方向における下向きの凸状にカールさせる。したがって、用紙100が、縦目である場合はもちろん、横目であっても、用紙100の後端部分103は、確実に、幅方向における下向きの凸状にカールする。
更に、用紙100の角部101A、101Cがガイド部材4A、4Cに接触するとともに、用紙100の角部101B、101Dがガイド部材4B、4Dに接触するので、4つの角部4A、4B、4C、4Dの落下が、用紙100の搬送方向中央部分104(図10)の落下に比して、遅れる。それ故、用紙100は、搬送方向においても、下向きの凸状にカールする。したがって、用紙100が、横目である場合はもちろん、縦目であっても、用紙100は、確実に、搬送方向における下向きの凸状にカールする。
したがって、角部101A、101B、101C、101Dがガイド部材4A、4B、4C、4Dを通過した直後においては、図10に示されるように、用紙100全体は、縦目である場合はもちろん、横目であっても、確実に、下向きの凸状にカールする。
そして、用紙100は、下向きの凸状にカールした状態で、空間1内を落下していく。下向きの凸状にカールした用紙100は、落下時の姿勢が安定しているので、幅方向(矢印X方向)や前後方向(矢印Y方向)に揺れ動くことなく、落下していく。したがって、上記構成の紙受け装置10によれば、用紙100が、縦目である場合はもちろん、横目であっても、確実に、用紙100を揃えて積載することができる。
しかも、ガイド部材4は、退避機構5を備えていることにより、次のように作動する。すなわち、角部101がガイド部材4に接触すると、角部101は、まず、上部ガイド部42のガイド面41に接触し、ガイド面41上を滑り落ちていき、下部ガイド部43のガイド面41に接触する。角部101が下部ガイド部43のガイド面41に接触すると、下部ガイド部43に、用紙100の自重が加わっていく。これにより、退避機構5が作動して、下部ガイド部43は、図6の(A)、(C)に示されるように、上記非接触位置に移動する。したがって、角部101は、下部ガイド部43の位置まで滑り落ちて来ると、速やかに落下する。よって、退避機構5を備えたガイド部材4は、用紙100を下向きの凸状にカールするという、ガイド部材4としての上述した機能を、発揮しながらも、用紙100の落下速度を増大できる。
なお、下部ガイド部43は、角部101が通り過ぎた後は、図5に示される元の状態に戻る。
また、図4に示されるように、上壁部分311と上壁部分321との間の距離L1が用紙100の幅寸法Wより少し小さく設定されているので、用紙100は、上壁部分311及び上壁部分321の高さ位置にあるガイド部材4によって、下向きの凸状に、よりカールしやすくなる。そして、本体壁部分312と本体壁部分322との間の距離L2が用紙100の幅Wと略同じに設定されているので、下向きの凸状にカールした用紙100が落下しながら平たくなっても、用紙100は安定した姿勢で落下する。したがって、より確実に、用紙100を揃えて積載することができる。しかも、用紙100を平らに積載できるので、用紙100に湾曲癖等が付くのを防止でき、したがって、積載された用紙100の束を空間1から取り出す際に、束が崩れるのを防止できる。
[ガイド部材4の変形例]
ここでは、ガイド部材4Aの変形例を示しているが、他のガイド部材4B、4C、4Dについても、同様の変形例が可能である。
(1)図11、12は、第1変形例のガイド部材4Aを示している。図11は、退避機構5が作動する前のガイド部材4Aを示し、図12は、退避機構5が作動した後のガイド部材4Aを示している。両図において、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。第1変形例においては、退避機構5の構成のみが、第1実施形態のガイド部材4Aとは異なっている。
第1変形例においては、退避機構5が、下部ガイド部43を、縦フレーム341に対して、上下に回動自在に支持する、横軸51と、下部ガイド部43を、縦フレーム341から離れる方向に付勢する板バネ53と、で構成されている。板バネ53の付勢力は、用紙100の角部101が下部ガイド部43に接触する前においては、図11に示されるように、下部ガイド部43を上部ガイド部42と一体化し、また、用紙100の角部101が下部ガイド部43に接触した後においては、用紙100の自重を受けて、図12に示されるように、下部ガイド部43を、上部ガイド部42から離れるように下方に回動させて、上記非接触位置へ移動させるように、設定されている。
第1変形例のガイド部材4Aによっても、第1実施形態のガイド部材4Aと同様の作用効果が発揮される。
(2)図13、14は、第2変形例のガイド部材4Aを示している。図13は、退避機構5が作動する前のガイド部材4Aを示し、図14は、退避機構5が作動した後のガイド部材4Aを示している。両図において、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。第2変形例においては、退避機構5の構成のみが、第1実施形態のガイド部材4Aとは異なっている。
第2変形例においては、退避機構5が、下部ガイド部43を、縦フレーム341に対して、上下に回動自在に支持する、横軸51と、下部ガイド部43を、縦フレーム341から離れる方向に付勢するスプリング54と、で構成されている。スプリング54の付勢力は、用紙100の角部101が下部ガイド部43に接触する前においては、図13に示されるように、下部ガイド部43を上部ガイド部42と一体化し、また、用紙100の角部101が下部ガイド部43に接触した後においては、用紙100の自重を受けて、図14に示されるように、下部ガイド部43を、上部ガイド部42から離れるように下方に回動させて、上記非接触位置へ移動させるように、設定されている。
第2変形例のガイド部材4Aによっても、第1実施形態のガイド部材4Aと同様の作用効果が発揮される。
(3)図15、16は、第3変形例のガイド部材4Aを示している。図15は、退避機構5が作動する前のガイド部材4Aを示し、図16は、退避機構5が作動した後のガイド部材4Aを示している。両図において、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。第3変形例においては、ガイド部材4Aが分割されていない点が、第1実施形態のガイド部材4Aとは大きく異なっている。
第3変形例においては、ガイド部材4Aは、第1実施形態における上部ガイド部42と下部ガイド部43とが一体となった構成を、有している。
また、第3変形例においては、退避機構5は、第1実施形態の退避機構5と同様の所謂「鹿威し」機構からなっている。すなわち、退避機構5は、横軸51とバランス体52とで構成されている。バランス体52の重さは、用紙100の角部101がガイド部材4Aに接触する前においては、図15に示されるように、ガイド面41が第1実施形態の図5に示される場合と同じ状態にあり、また、用紙100の角部101がガイド面41に接触した後においては、用紙100の自重を受けて、図16に示されるように、ガイド部材4Aを下方に回動させて、上記非接触位置へ移動させるように、設定されている。
第3変形例のガイド部材4Aによっても、第1実施形態のガイド部材4Aと同様に、用紙100を下向きの凸状にカールさせることができる。
(4)図17は、第4変形例のガイド部材4Aを示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。第4変形例のガイド部材4Aは、ガイド部材4Aが分割されていない点及び退避機構5を備えていない点が、第1実施形態のガイド部材4Aとは異なっている。
第4変形例においては、ガイド部材4Aは、第1実施形態における上部ガイド部42と下部ガイド部43とが一体となった構成を、有している。
第4変形例のガイド部材4Aによっても、角部101がガイド面41上を滑り落ちていくので、第1実施形態のガイド部材4Aと同様に、用紙100を下向きの凸状にカールさせることができる。
[その他の変形構造]
(1)縦フレーム341は、ねじ止めによって、右側壁部31に取り付けられてもよい。縦フレーム343も同様である。また、縦フレーム341は、右側壁部31に掛け止めしてもよい。縦フレーム343も同様である。
(2)ガイド部材4自体を、直接、壁部31等に取り付けてもよい。
(3)図4における距離L1を距離L2と同じに設定するとともに、距離L1、L2を用紙100の幅Wと同じ又は少し小さく設定してもよい。この場合でも、用紙100全体を下向きの凸状にカールさせることができる。
本発明の紙受け装置は、用紙が縦目である場合はもちろん横目であっても、用紙を下向きの凸状にカールさせることができるので、確実に、用紙を揃えて積載することができる。したがって、本発明の紙受け装置は、産業上の利用価値が大である。
図1は、本発明の第1実施形態の紙受け装置の上方斜視図である。 図1のII矢視図である。 図1のIII矢視図である。 図1のIV矢視図である。 用紙の角部に接触する前のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 退避機構が作動した後のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 用紙が、搬送されて来て空間内を落下していく様子を、示す、上方斜視図である。 図7に続く様子を示す上方斜視図である。 図8に続く様子を示す上方斜視図である。 図9に続く様子を示す上方斜視図である。 退避機構が作動する前の第1変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 退避機構が作動した後の第1変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 退避機構が作動する前の第2変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 退避機構が作動した後の第2変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 退避機構が作動する前の第3変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 退避機構が作動した後の第3変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 第4変形例のガイド部材を示しており、(A)は上方斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。
1 空間 10 紙受け装置 100 用紙 101、101A、101B、101C、101D 角部 2 基台 31 右側壁部 32 左側壁部 33 上流側壁部 34 下流側壁部 4、4A、4B、4C、4D ガイド部材 41 ガイド面 42 上部ガイド部 43 下部ガイド部 5 退避機構

Claims (4)

  1. 搬送されて来た矩形状用紙を、受け入れて、基台上の、右側壁部と左側壁部と搬送方向上流側壁部と搬送方向下流側壁部とで囲まれた、平面視矩形状の空間内を、落下させて、基台上の上記空間内に、積載していく、紙受け装置において、
    上記空間の、上部且つ搬送方向下流側の、左右両側の隅に、それぞれ、ガイド部材が、設けられており、
    ガイド部材は、上記空間内を落下していく上記用紙の角部に、下方から接触することによって、上記角部の落下を遅らせるように、構成されており、
    上記ガイド部材が、上記空間の、上部且つ搬送方向上流側の、左右両側の隅にも、それぞれ、設けられており、
    上記ガイド部材が、上記用紙の上記角部に下方から面接触するガイド面を有しており、
    該ガイド面は、上記空間の内部に向けて且つ下方に向けて、傾斜しており、且つ、上記空間の外部に向けて凸状となるように且つ横方向に渡って、湾曲しており、
    搬送方向下流側の左右両側の隅にそれぞれ設けられた上記ガイド部材において、右側の上記ガイド部材は上記右側壁部の移動に伴って横方向に移動可能であり、左側の上記ガイド部材は上記左側壁部の移動に伴って横方向に移動可能であり、左右両側の上記ガイド部材は上記搬送方向下流側壁部の一部の移動に伴って搬送方向に沿って移動可能であり、
    搬送方向上流側の左右両側の隅に設けられた上記ガイド部材は、それぞれ、横方向に移動可能である、
    ことを特徴とする紙受け装置。
  2. 搬送されて来た矩形状用紙を、受け入れて、基台上の、右側壁部と左側壁部と搬送方向上流側壁部と搬送方向下流側壁部とで囲まれた、平面視矩形状の空間内を、落下させて、基台上の上記空間内に、積載していく、紙受け装置において、
    上記空間の、上部且つ搬送方向下流側の、左右両側の隅に、それぞれ、ガイド部材が、設けられており、
    ガイド部材は、上記空間内を落下していく上記用紙の角部に、下方から接触することによって、上記角部の落下を遅らせるように、構成されており、
    上記ガイド部材が、上記空間の、上部且つ搬送方向上流側の、左右両側の隅にも、それぞれ、設けられており、
    上記ガイド部材が、上記用紙の上記角部に下方から面接触するガイド面を有しており、
    該ガイド面は、上記空間の内部に向けて且つ下方に向けて、傾斜しており、且つ、上記空間の外部に向けて凸状となるように且つ横方向に渡って、湾曲しており、
    上記右側壁部及び上記左側壁部は、それぞれ、上壁部分とその下方の本体壁部分とからなっており、上記右側壁部の上記上壁部分と上記左側壁部の上記上壁部分との間の距離が、用紙の幅寸法より少し小さく設定されており、
    上記各ガイド部材は、上記上壁部分の高さ位置に、設けられている、
    ことを特徴とする紙受け装置。
  3. 上記ガイド部材が、退避機構を備えており、
    該退避機構は、上記ガイド部材が上記角部に接触すると、上記用紙の自重によって、上記ガイド部材を、上記角部に下方からは接触しない非接触位置へ、移動させるように、構成されている、請求項1又は2に記載の紙受け装置。
  4. 上記ガイド部材が、上部ガイド部と下部ガイド部とに分割されており、
    下部ガイド部が、上記退避機構を備えている、請求項記載の紙受け装置。
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