以下、添付図面に基づいて、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、説明の都合上、第1、第2の実施の形態というように本実施の形態を分けて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、最大5000枚まで印刷媒体を積載可能な大容量スタッカに関する制御を制御部205により行う構成を例示する。そして、本実施の形態では、積載制限(枚数制限)を行うべき設定(例えば、グループソートモード、カラー印刷モード、写真印刷モード、両面印刷モードの何れか)が操作部204で行われたら、この大容量スタッカへ供給する印刷媒体の枚数を制限するよう制御部205により行う構成を説明する。たとえば、上記設定が行われたのを判断したとする。この場合、制御部205は、同一の大容量スタッカにて5000枚まで印刷媒体を積載することを禁止する。この場合、制御部205は、この5000枚という上限枚数(上限値、或いは最大許容枚数とも呼ぶ)よりも低い予め定められた別の閾値としての3000枚までとなるように当該大容量スタッカにおける積載量を制御(制限)する。このように、処理対象の印刷ジョブ如何によって、大容量スタッカにおける印刷媒体の積載量(積載枚数/積載高さ)を制限する仕組みを制御部205により実現する構成を本実施の形態として説明する。この仕組みと同様のものを提供するものならば本実施の形態は適用可能である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る印刷システムを適用したPODシステムの構成を示すシステム構成図である。図1のPODシステム10000は、印刷システム1000、スキャナ102、サーバコンピュータ103(PC103)、クライアントコンピュータ104(PC104)を有し、それらはネットワーク101を介して接続されている。また、PODシステム10000は、紙折り機107、断裁機109、中綴じ製本機110、くるみ製本機108等を有する。
印刷システム1000は、印刷装置100とシート処理装置200とを有する。なお、本実施の形態では、印刷装置100として、コピー機能及びプリンタ機能等、複数の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)を想定している。ただし、印刷装置100は、コピー機能のみ、或いはプリンタ機能のみの単一機能型の印刷装置であっても良い。
PC103は、ネットワーク101に接続された各種装置とのデータの送受信を管理する。PC104は、ネットワーク101を介して、画像データを印刷装置100やPC103に送信する。また、紙折り機107は、印刷装置100で印刷されたシートの折り処理を行う。くるみ製本機108は、印刷装置100で印刷されたシートに対するくるみ製本処理を行う。断裁機109は、複数枚のシートからなるシート束毎に、印刷装置100で印刷されたシートの断裁処理を行う。中綴じ製本機110は、印刷装置100で印刷されたシートに対する中綴じ製本処理を行う。
紙折り機107、くるみ製本機108、断裁機109、中綴じ製本機110を利用する場合、ユーザ(オペレータと同義)は印刷装置100で印刷されたシートを印刷システム1000から取り出し、利用する装置にセットし、その装置によって処理を実行させる。ただし、例えば図3に示したように、印刷システム1000のシート後処理装置として、中綴じ製本機110等の装置を印刷装置100に連結した場合は、印刷システム1000からシートを取出して連結に係る装置にセットする必要はない。
なお、図1のPODシステム10000が有する複数の装置のうち、中綴じ製本機110以外の装置は、ネットワーク101に接続されており、互いに他の装置とデータ通信可能に構成されている。
また、本実施の形態で利用する語句としての「シート」とは、「シート材」あるいは「印刷媒体」と呼ばれるものであって、これらは本実施の形態において、同じ意味である。
次に、印刷システム1000の電気的な構成を図2のブロック図を用いて説明する。図2に示したシート処理装置200以外のユニットは、全て印刷装置100に含まれる。印刷装置100には、任意の台数のシート処理装置200を接続することができる。印刷システム1000は、印刷装置100で印刷処理が施されたシートに対するシート処理を、印刷装置100に接続されたシート処理装置200により実行することができる。ただし、シート処理装置200を接続せずに印刷装置100だけで印刷システム1000を構成することも可能である。
シート処理装置200は、印刷装置100と通信可能に構成され、印刷装置100からの指示を受けて後述するようなシート処理を実行することができる。スキャナ部201は、原稿上の画像を光学的に読取り、その光学像を光電変換素子(図示省略)により画像データに変換し、他のユニットに転送する。外部I/F202は、ネットワーク101に接続された他の装置との間でデータの送受信を行う。
プリンタ部203は、入力された画像データに基づいて例えば電子写真方式でシート上に画像を形成する印刷処理を行う。操作部204は、後述するハードキー入力部(キー入力部)402や、タッチパネル部401(図6参照)を有し、これらを介してユーザからのデータ入力、動作指示を受付ける。即ち、タッチパネル部401には、システムのモード等が表示されるだけでなく、GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)画面が表示され、そのGUI画面上でのキー操作等により各種の設定情報やコマンド(ジョブを含む)を入力することができる。
制御部205は、印刷システム1000が有する各種ユニットの処理や動作等を統括的に制御する。即ち、制御部205は、印刷装置100及び印刷装置100に接続されたシート処理装置200の動作も制御する。
ROM207は、制御部205によって実行される各種コンピュータプログラムを記憶する。例えば、ROM207は、後述する図12,14,16〜18,23〜24のフローチャートに係る各種の処理を制御部205に実行させるためのプログラムや、後述する各種の設定画面(GUI画面)を表示するために必要な表示制御プログラムを記憶する。
また、ROM207は、PC103やPC104等から受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを制御部205が解釈し、ラスタイメージデータに展開する動作を実行するためのプログラムを記憶する。この他、ROM207は、ブートシーケンスやフォント情報等を記憶する。
RAM208は、スキャナ部201や外部I/F202から送られてきた画像データや、ROM207からロードされた各種プログラム、設定情報を記憶する。またRAM208は、シート処理装置200に関する情報、例えば印刷装置100に接続されたシート処理装置200の台数(0台〜n台)、接続に係るシート処理装置200の機能に関する情報、シート処理装置200の接続順序等を記憶する。
HDD(ハードディスクドライブ)209は、ハードディスクとハードディスクへのデータの読書きを行う駆動部等で構成される。HDD209は、大容量の記憶装置であり、スキャナ部201や外部I/F202から入力され、圧縮伸張部210によって圧縮された画像データを記憶するために利用される。ただし、HDD(ハードディスクドライブ)209に、上記の図12,14,16〜18,23〜24のフローチャートに係る各種の処理を制御部205に実行させるためのプログラム等、第1〜第3の実施の形態に特有な処理を行ためのデータを格納しても良い。
制御部205は、ユーザからの指示に基づいて、HDD209に格納された画像データをプリンタ部203により印刷させることができる。また、制御部205は、ユーザからの指示に基づいて、HDD209に格納された画像データを、外部I/F202を介してPC103等の外部装置へ送信させることもできる。圧縮伸張部210は、JBIGやJPEG等といった各種の圧縮方式によってRAM208、HDD209に記憶されている画像データ等を圧縮/伸張する。
次に、印刷システム1000の機械的な構成を図3に基づいて説明する。図3は、印刷装置100と印刷装置100に接続されたシート処理装置200の断面図である。
自動原稿搬送装置(ADF)301は、原稿トレイの積載面にセットされた原稿束を1頁目の原稿から、ページ順に、順番に分離して、スキャナ302によって原稿走査するために原稿台ガラス上へ搬送する。
スキャナ302は、原稿台ガラス上に搬送された原稿の画像を読み取り、光電変換素子(CCD等)によって画像データに変換する。回転多面鏡(ポリゴンミラー等)303は、画像データに基づいて変調された例えばレーザ光が入射された際に、そのレーザ光を反射して感光ドラム304を露光走査する。この露光走査により感光ドラム304には静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器317によりトナー画像として現像される。このトナー画像は、転写ドラム305上に貼り付けられたシートに対して転写される。
この一連の画像形成プロセスをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー(画像データ)に対して順次実行することにより、フルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写ドラム305上のシートは、分離爪306によって転写ドラム305から分離され、定着前搬送器307によって定着器308へ搬送される。
定着器308は、加熱ローラ、加圧ローラ等を有し、トナー画像が転写されたシート上のトナーを熱と圧力によって溶解・定着させる。排紙フラッパ309は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シートの搬送方向を規定する。排紙フラッパ309が図3において時計回りの方向に揺動しているときには、シートは直進するように搬送されて排紙ローラ310によって印刷装置100の機外へ排出される(シート処理装置200の内部へ搬送される)。
制御部205は、以上のような一連のシーケンスによって、片面印刷を実行するように印刷装置100を制御する。
一方、シートの両面に画像を形成する両面印刷を実行する場合には、排紙フラッパ309が図3において反時計回りの方向に揺動し、シートは下方向に進路を変更され両面搬送部へ送り込まれる。両面搬送部は、反転フラッパ311、反転ローラ312、反転ガイド313及び両面トレイ314を備えている。反転フラッパ311は、揺動軸を中心に揺動し、シートの搬送方向を規定する。
制御部205は、両面印刷ジョブを処理する場合、反転フラッパ311を図3において反時計回りの方向に揺動する。そして、制御部205は、シートの第1面にプリント済みのシートを反転ローラ312により反転ガイド313へ送り込むよう制御する。次に、制御部205は、シートの後端が反転ローラ312に狭持された状態で反転ローラ312を一旦停止させ、引続き反転フラッパ311を図3において時計回りの方向に揺動させ、且つ、反転ローラ312を逆方向に回転させる。これにより、シートは、スイッチバックして搬送され、その後端と先端が入れ替わった状態で両面トレイ314に一旦積載される。
その後、両面トレイ314上のシートは、再給紙ローラ315によって再びレジストローラ316へ送出される。この際、シートは、第1面の転写時とは反対の面が感光ドラム304との対向面となって送られてくる。そして、制御部205は、先述したプロセスと同様にしてシートの第2面に2面目の画像を形成させる。そして、制御部205は、シートに対する定着処理を実行させ、排紙ローラ310を介して印刷装置100の機外へ排紙させる。制御部205は、以上のような一連のシーケンスによって、両面印刷を実行するように印刷装置100を制御する。
また、印刷装置100は、収納したシートを給紙する給紙部を有している。給紙部は、給紙カセット318,319、給紙デッキ320、手差しトレイ321等で構成されている。給紙カセット318,319は、例えば、それぞれ500枚のシートを収容可能であり、給紙デッキ320は、例えば、5000枚のシートを収納可能である。給紙カセット318,319、給紙デッキ320は、サイズや材質の異なる各種のシートを個別に収納することができる。また、手差しトレイ321には、OHPシート等の特殊なシートを含む各種のシートをセットすることができる。給紙カセット318,319、給紙デッキ320、手差しトレイ321には、それぞれ給紙ローラが設けられており、収納されたシートは、給紙ローラによって1枚単位で連続的に給送される。
次に、図3に示すシート処理装置200について説明する。印刷装置100は、シート処理装置200としては、シート搬送路を介して上流の装置から下流の装置にシートを搬送できるのであれば、任意の種類の装置を任意の台数だけ連結することができる。例えば、図3に示すように、印刷装置100に近い順に、大容量スタッカ200a、大容量スタッカ200b、中綴じ製本機200cの順序で連結し、これらを印刷装置100にて選択的に利用することができる。また、各シート処理装置200は個別にシート排出部を備え、ユーザは、シート処理済みのシートを各シート処理装置200のシート排出部から取出すことができる。
制御部205は、印刷装置100に接続されたシート処理装置200にて実行可能なシート処理の候補の中から操作部204の操作によりユーザが選択したシート処理の実行要求を受付ける。そして、制御部205は、操作部204の操作によりユーザが指定したジョブに係る印刷処理の実行要求を受付け、そのジョブに係る印刷処理をプリンタ部203で実行させる。
次に、制御部205は、ジョブに係る印刷処理が施されたシートを、ユーザが要求したシート処理を実行するシート処理装置200までシート搬送路を介して搬送させ、そのシート処理装置によるシート処理を実行させる。
例えば、図3に示す印刷システム1000のシステム構成の場合に、ユーザが指定したジョブが、大容量スタッカ200aにより大量積載処理を行うジョブであるとする。このジョブを「スタッカジョブ」と呼ぶ。
制御部205は、このスタッカジョブを実行する場合、印刷装置100で印刷された当該ジョブに係るシートを、図3の連結点Aを通過させて大容量スタッカ200aの内部へ搬送させる。その後、制御部205は、このスタッカジョブに係る積載処理を大容量スタッカ200aに実行させる。そして、制御部205は、大容量スタッカ200aで大量積載処理がなされたシート(印刷物)を他の装置(例えば後段の装置)へ搬送させずに、大容量スタッカ200a内部の排紙先X1に保持させる。
ユーザは、図3の排紙先X1に保持された印刷物を排紙先X1から直接取出すことができる。従って、図3のシート搬送方向、最下流の排紙先Zまでシートを搬送して、排紙先Zから印刷物を取出すといった、一連の装置の動作やユーザの作業が不要になる。
更に、例えば、図3のシステム構成にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、中綴じ製本機200cによるシート処理を含むジョブであるとする。この場合、中綴じ製本機200cによるシート処理には、ステイプル処理、断裁処理、パンチ処理、折り処理、シフト排紙処理、中綴じ製本処理等等がある。ここでは、このジョブを「中綴じ製本ジョブ」と呼ぶ。
この中綴じ製本ジョブを、図3のシステム構成にて処理する場合、制御部205は、印刷装置100で印刷された中綴じ製本ジョブに係るシートを、A点及びB点及びC点を通過させて中綴じ製本機200cに搬送させる。その後、制御部205は、中綴じ製本機200cに搬送されたシートに対するシート処理を中綴じ製本機200cに実行させる。そして、制御部205は、この中綴じ製本機200cによるシート処理が施された印刷物を、中綴じ製本装置200cの排紙先Zに保持させる。
尚、排紙先Zには複数の排紙先候補がある。この複数の排紙先は、中綴じ製本機200cが上記の複数種類のシート処理を実行することができ、それらシート処理ごとに排紙先を分ける際に用いられるものである。
図1〜図3で説明したように、本実施の形態の印刷システム1000は、印刷装置100に対して、複数台のシート処理装置を接続することができる。そして、これら複数台のシート処理装置は、任意の組合せで印刷装置100に対して接続できる。また、これら複数台のシート処理装置の接続順序も、装置同士のシート搬送路が連結される範囲内において自由に変更することができる。また、印刷装置100に接続可能なシート処理装置の候補も複数種類存在する。
<シート処理装置200の内部構成>
次に、印刷装置100に対して接続可能なシート処理装置200の内部構成を、その種類別に図4、図5を用いて説明する。
図4は、シート処理装置200としての大容量スタッカ200aの断面図である。大容量スタッカ200aは、印刷装置100で印刷処理が施されて供給されるシートを予め定められた枚数(最大許容枚数)に達するまで順次積載可能となっている。この大容量スタッカ200aは、上流の装置から搬送されたシートを選択的に3つの搬送パスに搬送する。搬送パスの1つはスタックパス401であり、1つはストレートパス402であり、残りの1つはサンプルトレイパス403である。
スタックパス401は、スタックトレイ404にシートを搬送するためのシート搬送路である。図4のスタックトレイ404は、伸縮可能なステイ405などの上に載置される積載ユニットである。伸縮可能なステイの下には、着脱可能な台車406が取付けられている。この台車406を取付けることで、ユーザは、シートをスタックトレイ404に積載したまま運搬することができる。
この大容量スタッカ200aによりシートの積載処理を行うように設定されたジョブの実行要求が操作部204を介してなされたとする。この場合、制御部205は、印刷装置100にて印刷されたシートを、順次、大容量スタッカ200aのスタックパス401を介してスタックトレイ404に排紙するよう制御する。
ストレートパス402は、スタックトレイ404を用いたシートの積載処理を要しないジョブに係るシートを、大容量スタッカ200aを素通りさせて後段の装置へ搬送するためのシート搬送路である。
サンプルトレイパス403は、サンプルトレイ407にシートを排出するためのシート搬送路である。サンプルトレイ407は、印刷物の確認を要する作業等を行う際に、スタックトレイ404から印刷物を取出す手間を省きたい場合等に用いられる。
なお、スタックパス401、ストレートパス402、サンプルトレイパス403には、シートの搬送状況やジャムを検知するための複数のシートセンサが設けられている。
また、大容量スタッカ200aは、不図示のCPUを備え、CPUは、各シートセンサからのシート検知情報をデータ通信用の信号線を介して制御部205に通知する。制御部205は、大容量スタッカ200aから通知された情報に基づいて、大容量スタッカ200a内のシートの搬送状況やジャムを把握する。
なお、大容量スタッカ200aと印刷装置100の間に他のシート処理装置が接続されている場合、大容量スタッカ200aのシートセンサの情報は、そのシート処理装置内のCPUに引き継がれて制御部205に通知される。
図5は、シート処理装置200としての中綴じ製本機200cの断面図である。中綴じ製本機200cは、後段の装置へシートを搬送するストレートパスを有していない。このため、印刷装置100に複数台のシート処理装置を接続する場合には、図3に示すように、中綴じ製本機200cは最後尾に接続される。また、中綴じ製本機200cは、図5に示すように、装置外部にサンプルトレイ501、スタックトレイ502を有し、装置内部にブックレットトレイ503を有している。
制御部205は、中綴じ製本機200cにてステイプルするように指示を受けた場合、印刷装置100で印刷されたシートを、中綴じ製本機200c内の処理トレイ504に順次スタックさせる。一束分のシートが処理トレイ504にスタックされると、制御部205は、ステープラ505によるステイプル処理を行わせる。その後、制御部205は、ステイプルされたシート束を、処理トレイ504からスタックトレイ502へ排出させる。
また、制御部205は、中綴じ製本機200cにてZ折りを行うように指示を受けたジョブを実行する場合、印刷装置100で印刷されたシートに対して、Z折り部506によりZ字状の折り処理を実行させる。そして、制御部205は、Z折り処理されたシートを、スタックトレイ502、サンプルトレイ501等の排出トレイに排紙するよう制御する。
また、制御部205は、中綴じ製本機200cにてパンチ処理を行うように指示を受けた場合、印刷装置100で印刷されたシートに対してパンチャ部507によるパンチ処理を実行させる。そして、制御部205は、パンチ処理が施されたシートをスタックトレイ502、サンプルトレイ501等の排出トレイに排紙するよう制御する。
また、制御部205は、中綴じ製本機200cにて中綴じ製本処理を行うように指示を受けたジョブを実行する場合、サドルステッチャ部508によって、1セット分の複数枚のシートからなるシート束の中央部分に2箇所綴じを行わせる。その後、制御部205は、このシート束の中央部分をローラに噛ませることにより、シートの中央部分を基準とした2つ折りを行わせる。これにより、パンフレットのようなブックレットが作成できる。このように、サドルステッチャ部508で中綴じ製本処理が施されたシート束は、ブックレットトレイ503に搬送される。
また、中綴じ製本処理を行うように指示を受けたジョブに対して、断裁処理を行うように指示を受付けた場合には、制御部205は、中綴じ製本されたシート束をブックレットトレイ503からトリマ509へ搬送させる。その後、制御部205は、トリマ509に搬送されたシート束をカッタ部510によって断裁させ、このシート束をブックレットホールド部511に保持させる。この図5の中綴じ製本機200cにおいても、中綴じ製本されたシート束の3方断裁を実行できるように構成されている。
なお、中綴じ製本機200cがトリマ509を持たない場合には、サドルステッチャ部508で製本されたシート束は、ブックレットトレイ503から取り出すことができる。
また、中綴じ製本機200cは、インサータ512のインサートトレイ513にセットされた例えば予め印刷済みのカバーシート等のシートを印刷装置100から搬送されるシートに添付することもできる。
次に、図6を用いて操作部204の構成を説明する。図6に示したように、操作部204は、タッチパネル部601とハードキー入力部602を有している。タッチパネル部601は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)とその上に貼り付けられた透明電極からなり、ユーザから指示を受付けるための各種設定画面(GUI画面)を表示する。
ハードキー入力部602は、ハードキーとして、電源キー603、スタートキー604、ストップキー605、ユーザモードキー606、置数キー607を有している。スタートキー604は、コピージョブや、送信ジョブの実行を印刷装置100に開始させる場合に用いられる。ユーザモードキー606は、各種のユーザモードを設定する場合に用いれら、このユーザモードキー606の操作により、例えば図9のGUI画面を表示させることができる。置数キー607は、印刷部数等の数値入力の設定を行う場合に用いられる。
制御部205は、このタッチパネル部601に表示される各種画面を介して受付けたユーザ指示やキー入力部602を介して受付けたユーザ指示に基いた各種処理を行うように印刷システム1000を制御する。
タッチパネル部601の表示領域の上方部には、機能選択用の操作子として、「シンプルコピー」タブ608、「クイックコピー」タブ609、「FAX」タブ610、「ボックス」タブ611、「拡張」タブ612が表示されている。これらタブを操作すると、そのタブに係る機能の操作画面(GUI画面)が表示される。また、上記の5つのタブは、
何れの機能に係るGUI画面を表示する場合であっても、常に表示される。また、図6のタッチパネル部601には、コピー機能(シンプルコピー、クイックコピー)に係る基本的なGUI画面600が表示されている。
このGUI画面600には、ステータス表示部613、設定情報表示部614、「等倍」キー615、「倍率」キー616、「用紙選択」キー617、「仕上げ」キー618、「両面」キー619、「割り込み」キー620が表示されている。さらに、コピー機能に係るGUI画面には、「濃度」キー621、「画像モード」キー622、「応用モード」キー623、「システムモニタ」キー624も表示されている。
GUI画面600のステータス表示部613には、印刷装置100の動作状況をユーザに通知するための情報が表示される。設定情報表示部614には、拡大率(等倍等)、用紙サイズ(A4等)、コピー部数(1部等)等の当該コピー機能に係るGUI画面で設定された情報が表示される。「等倍」キー615は、拡大率100%(等倍)を設定するためのキーである。「倍率」キー616は、例えば126%等の任意の拡大/縮小率を設定するためのキーである。「用紙選択」キー617は、A4,B5等の規格に係る用紙サイズを設定するためのキーである。
「仕上げ」キー618は、当該印刷装置100に接続されたシート処理装置200で行う各種のシート処理(仕上げ処理)に関する設定を行うためのキーである。この「仕上げ」キー618を操作することにより、制御部205は、図7のGUI画面を表示するよう制御する。図7のGUI画面については、後で詳細に説明する。
「両面」キー619は、用紙の表裏両面にコピー印刷を行う「両面モード」を設定するためのキーである。「割り込み」キー620は、割り込み処理を設定するためのキーである。「濃度」キー621、コピー印刷時の印刷濃度を設定するためのキーである。この「濃度」キー621では、制御部205が原稿画像の濃度等に基づいて自動的に適切な濃度を設定する「自動」濃度モードの他、ユーザが所望する任意の濃度を設定することができる。
「画像モード」キー622は、文字、画像等のコピー対象の画像の種別を設定するためのキーである。「応用モード」キー623は、各種の応用モードを設定するためのキーである。「システムモニタ」キー624は、当該印刷システム1000の状況等を表示させるためのキーである。
制御部205は、タッチパネル部401に表示させるGUI画面、ハードキー入力部602を用いて入力される各種の印刷条件に従った印刷動作を、プリンタ部203により実行させる。操作部204の操作により印刷対象として設定されるジョブとしては、スキャナ部201にて読取られた印刷データを直ちに印刷する印刷ジョブと、印刷装置100のHDD209に格納された印刷データを印刷するボックス機能に係る印刷ジョブがある。
なお、ボックス機能とは、スキャナ部201或いはPC104等の外部装置から入力された印刷データを、ビットマップに展開済の状態でHDD209に保存させる機能である。このボックス機能を利用して、HDD209に保存した任意の印刷データを任意の時間に印刷することができる。
この場合、操作部204を用いて、印刷候補の印刷データを表示させ、その表示された印刷データの中から所望の印刷データを1又は複数個選択すると共に、印刷条件、シート処理条件等を設定して、印刷を実行させることができる。なお、ボックス機能によりHDD209に保存されている印刷データは、オペレータからの指示が無い限り、プリンタ部203による印刷後も当該HDD209から消去されることはなく、何時でも何度でも印刷することができる。
図7は、図6の「仕上げ」キー618を操作した際に表示されるGUI画面を例示しており、このGUI画面700上でシート処理(仕上げ処理)の種類を選択することができる。
図7に示したように、シート処理(仕上げ処理)の種類の選択用のGUI画面700には、「ステイプル」キー701、「パンチ」キー702、「断裁」キー703、「シフト排紙」キー704、「中綴じ製本」キー705、「折り」キー706が表示されている。さらに、GUI画面700には、「のり付け製本(くるみ製本)」キー707、「のり付け製本(天糊製本)」キー708、「大量積載処理」キー709、「キャンセル」キー710、及び「OK」キー711が表示されている。
これらのキーの操作で選択される仕上げ処理の種類は、そのキーの名称で推測できるので、ここでは、その説明を省略する。ただし、「大量積載処理」キー709については、図8に基づいて後述する。制御部205は、図7のGUI画面を用いて設定された種類の仕上げ処理を行うべく、その仕上げ処理を実行するシート処理200を制御する。
図8は、図7の「大量積載処理」キー709を操作した際に表示されるGUI画面を例示しており、このGUI画面800上でスタック方式を選択することができる。
図8に示したように、スタック方式を選択するためのGUI画面800には、「非グループソート(1部ごと)」キー801、「グループソート(ページごと)」キー802、
「キャンセル」キー803、及び「OK」キー804が表示されている。大量積載処理を行う場合のスタック方式であるグループソート方式と非グループソート方式は、下記の通りである。
<グループソート方式と非グループソート方式>
複数ページの文書に係る印刷物(シート)を複数部数スタックする場合、即ち、大量の印刷物を積載する場合、各ページの積載順序の観点から見て、以下の2つの方式がある。
(1)グループソート方式でのスタック
(2)非グループソート方式でのスタック
これらの2つのスタックの方式の具体例を、図9に基づいて説明する。図9は、3ページからなる文書を4部印刷して積載した場合を示している。
グループソート方式でのスタックとは、下記のようなスタック方式である。即ち、図9(A)に示したように、各文書の1ページ目の印刷物が連続して4枚積載され、その次に各文書の2ページ目の印刷物が連続して4枚積載され、次に最後の3ページ目の印刷物がが連続して4枚積載される方式がグループソート方式である。
また、非グループソート方式でのスタックとは、下記のようなスタック方式である。即ち、図9(B)に示したように、即ち、まず文書の1部目の1ページ目、2ページ目、3ページ目の印刷物が積載されるというように、1部目の印刷物がが連続して積載される。次に2部目の1ページ目、2ページ目、3ページ目の印刷物が積載されるというように、2部目の印刷物が連続して積載される。同様に、最後の3部目の印刷物が連続して積載される。このように、或る部の全ページの印刷物が連続して積載された後、次の部の全ページの印刷物が連続して積載されるスタック方式が非グループソート方式である。
なお、非グループソート方式では、2ページ以上の文書の場合、同一画像の印刷物が連続して積載されることは無い。従って、例えば5000部等の大量の印刷物を積載して積載高さが高くなった場合でも、トナーの厚みが厚い箇所が連続する確率が低く、積載物が傾いたり、積載時の側面が湾曲したり、スタッカからズレ落ちたりする可能性は低くなる。
一方、グループソート方式では、2ページ以上の文書の場合、同じ内容の印刷物が連続して積載される。従って、例えば5000部等の大量の印刷物をグループソート方式で積載し場合は、トナーの厚みが厚い箇所が5000回も連続し、トナーの厚みが薄い箇所との積載高さに大きな差が生じる。このため、積載されたシートが不安定な状態になったり、スタッカからズレ落ちたりする可能性が高くなる。
図10は、図6のユーザモードキー606が操作された際に表示されるGUI画面を例示しており、このGUI画面1001上で印刷装置100に接続するシート処理装置200と、その接続順序を設定することができる。図10では、大容量スタッカ、大容量スタッカ、中綴じ製本機の合計3台のシート処理装置を大容量スタッカから順番に印刷装置100に接続する旨が設定されている。この設定情報は、RAM208に保持され、制御部205は、RAM208に保持された当該設定情報を適宜参照して、印刷装置100、接続に係るシート処理装置に対する適切な制御を行う。
なお、図10の各入力欄1002〜1005の右横の各「詳細設定」キー1006〜1009を操作することにより、対応するシート処理装置200について、後述する大量積載処理に係るエラー処理を行うための閾値等を任意に変更・設定することができる。ここで、量積載処理に係るエラー処理を行うための閾値とは、具体的には、後述する「同一シート上限枚数(推奨枚数:第2の管理情報)X」を指す。この推奨枚数は、前述の最大許容枚数とは区別してRAM208に登録されて管理されている。
図10のGUI画面1001にて、ストレートパスが無い中綴じ製本機200Cが最後尾となっていない接続が設定された場合は、制御部205は、その設定を無効とする旨のエラー表示をタッチパネル部401に表示させる。この場合、制御部205は、中綴じ製本機200cは、最後尾に接続すべき旨のガイダンス情報も併せて表示させる。
なお、上記の操作部204の機能は、例えば、PC103やPC104等の外部装置に係るユーザインタフェース部に搭載することも可能である。このように、外部装置から印刷システム1000を遠隔操作する場合、その装置の表示部に図11に示すような印刷システム1000に関するGUI画面を表示できるようにする。
例えば、PC104のディスプレイ装置に図11のGUI画面1101を表示できるようにする。このGUI画面1101では、シート処理の種類を設定するための設定欄1102が設けられている。また、本実施の形態に特有なキーとして、「仕上げ詳細」キー1103が表示されている。この「仕上げ詳細」キー1103を操作することにより、後述する大量積載処理に係るエラー処理を行うための閾値(同一シート上限枚数X)等を任意に変更・設定することができる。
次に、第1の実施の形態に特有な大量積載処理を、図12のフローチャートに基づいて説明する。
印刷装置100の制御部205は、操作部204上の電源キー603がONされると、図6に示すような印刷システム1000の基本的なGUI画面600をタッチパネル部601に表示させる(ステップS1201)。次に、制御部205は、操作部204による各種の印刷条件・シート処理条件の設定操作を受付けて設定する(ステップS1202)。
次に、制御部205は、処理対象のジョブの印刷開始要求がなされたか否かの判断を、スタートキー604の押下操作の有無を判断することにより行う(ステップS1203)。
制御部205は、処理対象のジョブの印刷開始要求がなされたと判断した場合は、ステップS1202にて設定した一連の印刷条件において、「大量積載処理」が設定されているか否かを判断する(ステップS1204)。ここで、「大量積載処理」が設定されていない場合は、制御部205は、ステップS1203にて印刷開始要求がなされたジョブの印刷データをプリンタ部203で印刷させ、印刷済みのシートを排紙させる(ステップS1210:通常印刷・排紙)。この場合、制御部205は、ステップS1202にて設定された印刷条件、シート処理条件に従って印刷制御・シート処理制御を行う。
一方、「大量積載処理」が設定されている場合は、制御部205は、ステップS1202で設定した一連の印刷条件・シート処理条件において、グループソート方式によるスタックが設定されているか否かを判断する(ステップS1205)。その結果、グループソート方式によるスタックではなく、非グループソート方式によるスタックが設定されておれば、制御部205は、図9(B)に示したような非グループソート方式で印刷物を大容量スタッカに積載するよう制御する(ステップS1211)。この非グループソート方式での積載処理の詳細は、後で図16に基づいて説明する。
一方、グループソート方式によるスタックが設定されておれば、制御部205は、次のような判断を行う。即ち、制御部205は、ステップS1202にて設定した「部数(トータル印刷部数)N」が「同一シート上限枚数X」より大きいか否かを判断する(ステップS1206)。なお、この判断処理の詳細は、後述する。
その結果、「部数(トータル印刷部数)N」が「同一シート上限枚数X」以下であれば、制御部205は、図9(A)に示したようなグループソート方式で印刷物を大容量スタッカに積載するよう制御する(ステップS1209)。このグループソート方式での積載処理の詳細は、後で図14、図15に基づいて説明する。
一方、「部数(トータル印刷部数)N」が「同一シート上限枚数X」より大きければ、制御部205は、図13に例示したようなエラーメッセージをタッチパネル部401にポップアップ表示させる(ステップS1207)。図13のエラー表示画面(警告画面)では、設定部数Nが同一シート上限枚数Xを超えている旨のメッセージが、同一シート上限枚数Xを明示した形で表示されている。
このエラー表示は、同一シート上限枚数Xを越えた枚数の同一の印刷物を連続的にスタッカへ大量積載した場合、トナーの厚みが厚い箇所が連続する状態でシートが大量に積載され、その積載物が傾いたり、ズレ落ちたりするのを回避するためになされる。
次に、制御部205は、図13に示した「閉じる」キー1301が押下され次第(ステップS1208)、ステップS1201に戻り、印刷システム1000の基本的なGUI画面600をタッチパネル部601に再表示させる。
従って、ユーザは、再表示された基本的なGUI画面600上で「同一シート上限枚数X」以下の「部数(トータル印刷部数)N」を設定することにより、大量の印刷物をグループソート方式で大容量スタッカ200a,200b等に積載することができる。この場合、ユーザは、図13に明示された同一シート上限枚数Xを考慮して、その上限枚数X以下の部数Nを設定することができる。
なお、ステップS1206からステップS1209に進むシーケンスは、制御部205は、実際の印刷動作を開始する前に、同一シート上限枚数Xより多数の同一画像に係るシートが連続で積載される設定がなされているか否かを確認する。そして、制御部205は、同一シート上限枚数Xより多数の同一画像に係るシートが連続で積載される設定がなされていれば、実際の印刷動作を禁止することを意味する。
また、同一シート上限枚数Xは、シートの材質(紙質等)、厚み等の特性を考慮しないデフォルト値としても、或いは当該特性を考慮したデフォルト値としてもよい。また、これらデフォルト値は、シート処理装置200の周囲の環境(温度、湿度等)に応じて制御部205が自動的に変更することも可能である。さらに、ユーザがデフォルトの同一シート上限枚数Xを任意に変更・設定することも可能である。また、同一シート上限枚数Xは、常にユーザが設定するようにしてもよい。ユーザが同一シート上限枚数Xを設定する場合は、大量に積載されたシート束が傾いたり、ズレ落ちたりするのを回避するための目安となる同一シート上限枚数Xをタッチパネル部601に表示するのが望ましい。
次に、図12のステップS1209におけるグループソート方式での大量積載処理を、図14のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
制御部205は、積載カウントMをクリアして「0」にする(ステップS1401)。
次に、制御部205は、グループソート方式に従った順序で、次の1枚のシートに対する印刷処理を印刷装置100に実行させる(ステップS1402)。次に、制御部205は、印刷処理されたシートを図3のA点、又はA点とB点を通過させて、シート処理条件として指定された大容量スタッカ200a,又は200bの内部へ搬送させる。
その後、制御部205は、当該ジョブの積載処理、即ちグループソート方式での大量積載処理を大容量スタッカ200a又は200bにより実行させる(ステップS1403)。そして、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bで大量積載処理がなされたシートを、他の装置(例えば後段のシート処理装置)へ搬送せずに、大容量スタッカ200a又は200b内の排紙先X1又はY1に保持させる。
次に、そして、制御部205は、積載カウントMに「1」を加算する(ステップS1404)。そして、制御部205は、当該ジョブに係る全ての処理が完了したか否かを判断する(ステップS1405)。全ての処理が完了していな場合は、制御部205は、積載カウントMがMAX値に達したか否かを判断する(ステップS1406)。その結果、積載カウントMがMAX値に達していないと判断した場合は、制御部205は、ステップS1402に戻る。なお、MAX値とは、大容量スタッカ等の積載手段が積載可能な最大のシート積載枚数(最大許容枚数:第1の管理情報)をいう。
一方、積載カウントMがMAX値に達したと判断した場合は、制御部205は、印刷動作を一旦停止した上で、図15のエラー表示をタッチパネル部401にポップアップ表示させる(ステップS1407)。この図15のエラー表示は、大容量スタッカ200a又は200bが満載になったため、大容量スタッカ200a又は200bに満載されているシートを大容量スタッカ200a又は200bから取り除くように案内する内容となっている。次に、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bに満載されているシートが取り除かれることを条件にして(ステップS1408)、ステップS1401に戻る。このシートの取り除きは、大容量スタッカ200a又は200bに設けられた積載センサ(図示省略)により検知することができる。
次に、図12のステップS1211における非グループソート方式での大量積載処理を、図16のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
制御部205は、積載カウントMをクリアして「0」にする(ステップS1601)。
次に、制御部205は、非グループソート方式に従った順序で、次の1枚のシートに対する印刷処理を印刷装置100に実行させる(ステップS1602)。次に、制御部205は、印刷処理されたシートを図3のA点、又はA点とB点を通過させて、シート処理条件として指定された大容量スタッカ200a,又は200bの内部へ搬送させる。
その後、制御部205は、当該ジョブの積載処理、即ち非グループソート方式での大量積載処理を大容量スタッカ200a又は200bにより実行させる(ステップS1603)。そして、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bで大量積載処理がなされたシートを、他の装置(例えば後段のシート処理装置)へ搬送せずに、大容量スタッカ200a又は200b内の排紙先X1又はY1に保持させる。
次に、そして、制御部205は、積載カウントMに「1」を加算する(ステップS1604)。そして、制御部205は、当該ジョブに係る全ての処理が完了したか否かを判断する(ステップS1605)。全ての処理が完了していな場合は、制御部205は、積載カウントMがMAX値に達したか否かを判断する(ステップS1606)。その結果、積載カウントMがMAX値に達していないと判断した場合は、制御部205は、ステップS1602に戻る。
一方、積載カウントMがMAX値に達したと判断した場合は、制御部205は、印刷動作を一旦停止した上で、図15のエラー表示をタッチパネル部401にポップアップ表示させる(ステップS1607)。この図15のエラー表示は、大容量スタッカ200a又は200bが満載になったので、大容量スタッカ200a又は200bに満載されているシートを大容量スタッカ200a又は200bから取り除くように案内する内容となっている。
次に、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bに満載されているシートが取り除かれることを条件にして(ステップS1608)、ステップS1601に戻る。このシートの取り除きは、大容量スタッカ200a又は200bに設けられた積載センサ(図示省略)により検知することができる。
ここで、上記のMAX値と同一シート上限枚数Xとの間には、例えば、MAX値=5000枚、同一シート上限枚数X=4000枚のように、『MAX値≧同一シート上限枚数X』なる関係がある。
この関係は、大容量スタッカ200a,200bの積載能力としては、MAX値の枚数まで積載可能であるが、同一画像が印刷されたシートを連続して積載する場合は、MAX値以下の同一シート上限枚数Xで不安定な積載状態になることを意味している。この不安定な積載状態としては、積載に係るシートが傾く、積載時の側面が湾曲する、ズレル、ズレ落ちる等がある。
以上のようにして、第1の実施の形態では、制御部205は、実際の印刷動作に入る前に、同一シート上限枚数Xより多数の同一シートが連続で積載される設定がなされているか否かを確認する。そして、制御部205は、同一シート上限枚数Xより多数の同一シートが連続で積載される設定がなされていれば、実際の印刷処理に入ることを禁止する。
従って、色材の載り量が同一の領域で多くなっている画像を印刷した大量のシートが、同一の排出先に連続して積載されて傾く、ズレル等の不具合が生じるのを可及的に回避することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、制御部205は、実際の印刷動作を開始する前に、同一シート上限枚数Xより多数の同一画像に係るシートが連続で積載される設定がなされているか否かを確認している。そして、制御部205は、同一シート上限枚数Xより多数の同一画像に係るシートが連続で積載される設定がなされていれば、実際の印刷動作を禁止している。
これに対し、第2の実施の形態では、実際の印刷動作を開始する前に同一シート上限枚数Xより多数の同一画像に係るシートが連続で積載される設定がなされているか否かを確認することなく、実際の印刷動作・大容量積載動作を開始している。そして、同一画像に係るシートが連続で積載されていく過程でその積載枚数が同一シート上限枚数Xに達した時点で、印刷動作・大容量積載動作を一旦停止(中断)するようにしている。
このように、第2の実施に形態では、設定された印刷条件、シート積載条件の如何を問わず、とりあえず印刷動作が開始される。従って、例えば、ユーザが多忙で設定操作を終えた後に直ちに当該印刷システムの設置場所から離れるような場合でも、大量な印刷物を早急に得ることができる。
なお、この第2の実施の形態並びに後述する第3の実施の形態では、同一画像を連続して印刷する設定(例えば第1の実施の形態のようにグループソート方式を利用する設定)が操作部によってユーザにより行われた印刷ジョブの印刷処理を実際に開始させる。そして、この実際に印刷処理が開始された印刷ジョブのシートの排出枚数をカウントする。また、このシートの排出枚数をカウントするために利用する構成としては、たとえば、排紙ローラ310の近傍に、印刷装置100からシート処理装置200内部へ実際に搬送したシートの枚数をカウントするためのセンサ(不図示)を設ける。このセンサからの情報をもとに制御部205が、実際に印刷されるシートの枚数をカウントする。このような構成を第2、第3の実施の形態で利用するものとするが、これは例示的なものであって、これ以外の方法でも良い。換言すると、1つのスタッカで積載するシートの枚数を制限するための制御を、第1の実施の形態のように印刷開始前に実行する構成ではなく、印刷開始後のタイミング(印刷の途中)で当該制御を実行できるように構成されていれば良い。
次に、第2の実施の形態の実際の印刷動作を説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態における図12が図17に相当し、図14が図18に相当する。
そこで、先ず、図17のフローチャートを説明する。制御部205は、操作部204の電源キー603がON操作されると、図6に示すような印刷システム1000の基本的なGUI画面600をタッチパネル部601に表示させる(ステップS1701)。次に、制御部205は、操作部204による各種の印刷条件・シート処理条件の設定操作を受付けて設定する(ステップS1702)。
次に、制御部205は、処理対象のジョブの印刷開始要求がなされたか否かの判断を、スタートキー604の押下操作の有無を判断することにより行う(ステップS1703)。
制御部205は、処理対象のジョブの印刷開始要求がなされたと判断した場合は、ステップS1702にて設定した一連の印刷条件(シート処理条件を含む)において、「大量積載処理」キー709の操作によって「大量積載処理」が設定されているか否かを判断する(ステップS1704)。
ここで、「大量積載処理」が設定されていない場合は、制御部205は、ステップS1703にて印刷開始要求がなされたジョブの印刷データをプリンタ部203で印刷させ、印刷済みのシートを排紙させる(ステップS1708:通常印刷・排紙)。この場合、制御部205は、ステップS1702にて設定された印刷条件・シート処理条件に従って印刷制御・シート処理制御を行う。
一方、「大量積載処理」が設定されている場合は、制御部205は、ステップS1702で設定した一連の印刷条件・シート処理条件において、グループソート方式によるスタックが設定されているか否かを判断する(ステップS1705)。その結果、グループソート方式によるスタックではなく、非グループソート方式によるスタックが設定されておれば、制御部205は、図9(B)に示したような非グループソート方式で印刷物を大容量スタッカに積載するよう制御する(ステップS1707)。
一方、グループソート方式によるスタックが設定されておれば、制御部205は、図9(A)に示したようなグループソート方式で印刷物を大容量スタッカに積載するよう制御する(ステップS1706)。
次に、図17のステップS1706におけるグループソート方式での大量積載処理を、図18のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
制御部205は、積載カウントMと同一連続カウントLをクリアして「0」にする(ステップS1801)。
次に、制御部205は、グループソート方式に従った順序で、次の1枚のシートに対する印刷処理を印刷装置100に実行させる(ステップS1802)。次に、制御部205は、印刷処理されたシートを図3のA点又はA点とB点を通過させて、シート処理条件として指定された大容量スタッカ200a又は200bの内部へ搬送させる。
その後、制御部205は、当該ジョブの積載処理、即ちグループソート方式での大量積載処理を大容量スタッカ200a又は200bにより実行させる(ステップS1803)。そして、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bで大量積載処理がなされたシートを、他の装置(例えば後段のシート処理装置)へ搬送せずに、大容量スタッカ200a又は200b内の排紙先X1又はY1に保持させる。
次に、制御部205は、積載カウントMに「1」を加算する(ステップS1804)。そして、制御部205は、当該ジョブに係る全ての処理が完了したか否かを判断する(ステップS1805)。全ての処理が完了していな場合は、制御部205は、ステップS1803で大容量スタッカ200a又は200bに積載したシートが、直前に積載したシートと同一の画像が印刷されたシートであるか否かを判断する(ステップS1806)。
その結果、直前に積載したシートと同一の画像が印刷されたシートであれば、制御部205は、同一連続カウントLに「1」を加算する(ステップS1807)。そして、制御部205は、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達したか否を判断する(ステップS1808)。その結果、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達していれば、制御部205は、ステップS1811に進む。
一方、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達していなければ、制御部205は、積載カウントMがMAX値に達したか否かを判断する(ステップS1810)。その結果、積載カウントMがMAX値に達していれば、制御部205は、ステップS1802に戻り、MAX値に達していなければ、ステップS1811に進む。
ステップS1806にて、直前に積載したシートと同一の画像が印刷されたシートではないと判断した場合は、制御部205は、同一連続カウントLを「1」にする(ステップS1809)。そして、制御部205は、ステップS1810に進み、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達したか否を判断する。
ステップS1811では、制御部205は、印刷動作を一旦停止した上で、図19の警告表示をタッチパネル部401にポップアップ表示させる。次に、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bに満載されているシートが取り除かれることを条件にして(ステップS1812)、ステップS1801に戻る。このシートの取り除き状態は、大容量スタッカ200a又は200bに設けられた積載センサ(図示省略)により検知することができる。
このように、第2の実施の形態では、実際に印刷動作・大容量積載動作を行なってみて、同一画像印刷に係るシートの連続積載枚数が同一シート上限枚数Xに達した時点で、印刷動作を一旦停止し、大容量スタッカのシートを取り除くようユーザに案内している。
換言すれば、実際の印刷動作を開始する前に同一シート上限枚数Xより多くのシートが1つの積載手段に連続で積載される設定がなされているか否かを確認することなく、実際の印刷動作。大量積載動作を行う。そして、同一シート上限枚数Xより多くのシートが1つの積載手段に連続で積載された時点で、印刷動作を停止している。
従って、色材の載り量が同一の領域で多くなっている画像を印刷した大量のシートが、同一の排出先に連続して積載されて傾く、ズレル、ズレ落ちる、側面が湾曲する等の不具合が発生するのを可及的に回避することができる。
[第2の実施の形態における各積載方式での積載例]
ここで、以上のような動作をした場合の積載結果の具体例を、図20〜図22に基づいて説明する。
例えば、大容量スタッカの能力は、積載上限枚数(MAX値)が5000枚で、同一シートの連続積載上限枚数(同一シート上限枚数X)が4000枚であるものとする。即ち、最大で5000枚まで積載することができるが、同一画像が印刷されたシートを連続して積載する場合は、4000枚を越えると積載が不安定になってしまうものとする。
ここでは、2ページからなる文書を、片面印刷で7000部印刷して積載したものとする。この場合、片面印刷された2ページ分の2枚のシートが7000部なので、合計14000枚のシートを、何回かに分けてスタッカに積載するようにしている。
図20(A)、(B)、(C)は、グループソート方式での積載例を示している。この積載例は、本発明を適用しない場合の例であり、同一シートの連続積載上限枚数(同一シート上限枚数X)については、何ら考慮はしていない。
グループソート方式で或るスタッカにシートを積載する場合、まず、図20(A)に示したように、1ページ目(P1)に係るシートが積載上限枚数(MAX値)の5000枚分だけ連続して積載される(1回目完了)。ここでは5000枚が積載できる上限枚数であるため、制御部205は、積載上限枚数の500枚のシートが積載された時点で、当該スタッカへの積載を一旦停止する。
そこで、ユーザがシートを取り除くと、P1の7000部のうちの残り2000枚が連続して積載され、続いて2ページ目(P2)に係るシートが3000枚連続して当該スタッカに積載される(2回目完了:図20(B))。
このように合計5000枚(積載上限枚数)のシートが積載された時点で、そのスタッカへの積載は一旦停止されるので、ユーザがシートを取り除くと、P2の残りの4000枚のシートが当該スタッカに積載される(3回目完了:図20(C))。
このようにして、14000枚のシートが3回に分けて1つのスタッカに積載されることになる。ここで、1回目の積載では、P1が連続して5000枚積載されている。即ち、同一画像の印刷がなされたシートが連続で同一シート上限枚数Xである4000枚以上積載されているため、積載不安定状態となる可能性がある(従来の場合)。
図21(A),(B),(C)は、非グループソート方式での積載例を示している。
非グループソート方式で或るスタッカにシートを積載する場合、P1(1ページ目)、P2(2ページ目)、P1、P2、…、P1、P2というように、連続して5000枚(P1とP2が2500枚ずつ)のシートが積載される(1回目完了:図21(A))。
この時点で当該スタッカへの積載は一旦停止されるので、ユーザがシートを取り除くと、再びP1、P2、P1、P2、…、P1、P2というように連続して5000枚(P1とP2が2500枚ずつ)のシートが積載される(2回目完了:図21(B))。
この時点で当該スタッカへの積載は一旦停止されるので、ユーザがシートを取り除くと、再びP1、P2、P1、P2、…、P1、P2というように連続して残りの4000枚(P1が2000枚、P2が2000枚)が積載される(3回目完了:図21(C))。
このようにして、4000枚のシートが回に分けて1つのスタッカに積載されることになる。ここで、各回とも、同一画像の印刷がなされたシートが連続で4000枚以上積載されてはいないので、積載性に何ら問題は無い(従来と本実施の形態の場合)。
図22(A),(B),(C)は、グループソート方式での積載例であり、本実施の形態を適用した例である。
グループソート方式で或るスタッカにシートを積載する場合、まず1ページ目(P1)を連続して積載していく。そして、P1を4000枚積載した時点で、図18のステップS1808の判断結果がYESとなるため、ステップS1811にて当該スタッカへの積載は一旦停止される。即ち、4000枚のシートが当該スタッカに積載される(1回目完了:図22(A))。
そして、ユーザによりシートが取り除かれると、P1の7000部のうちの残り3000枚のシートが連続して当該スタッカに積載され、続いてページ2(P2)が2000枚連続して当該スタッカに積載される(2回目完了:図22(B))。ここで合計5000枚積載されて、当該スタッカへの積載は一旦停止される。
そして、ユーザがシートを取り除くと、再び残りのP2の積載が始まる。そして、連続して4000枚のシートが当該スタッカに積載されると、図18のステップS1808の判断結果がYESとなって、ステップS1811において当該スタッカへの積載は一旦停止される。即ち、4000枚のシートが当該スタッカに積載される(3回目完了:図22(C))。
そして、ユーザがシートを取り除くと、P2の7000部のうちの残り1000枚のシートが連続して当該スタッカに積載される(4回目完了:図22(D))。
このようにして、14000枚のシートが4回に分けて1つのスタッカに積載されることになる。ここで、各回とも、同一画像の印刷がなされたシートが連続で4000枚以上積載されてはいない。即ち、第2の実施の形態では、傾き、ズレ、ズレ落ち等の積載不安定(不具合)な状態になってしまう可能性が低くなり、多くの場合、何ら問題無く動作することになる。
[第3の実施の形態]
第2の実施の形態では、実際の印刷動作を開始する前に同一シート上限枚数Xより多数の同一画像に係るシートが連続で積載される設定がなされているか否かを確認することなく、実際の印刷動作・大容量積載動作を開始する。そして、同一画像に係るシートが連続で積載されていく過程でその積載枚数が同一シート上限枚数Xに達した時点で、印刷動作・大容量積載動作を一旦停止し、大容量スタッカのシートを取り除くようユーザに案内していた。
一方、第3の実施の形態では、印刷動作・大容量積載動作を一旦停止せずに、積載枚数が同一シート上限枚数Xに達した大容量スタッカのシートを取り除くよう案内した上で、他の空いている大容量スタッカに後続のシートの積載先を切替えている。また、他の空いている大容量スタッカが存在しない場合は、印刷動作・大容量積載動作を一旦停止する。そして、大容量スタッカのシートを取り除くよう案内し、何れかの大容量スタッカでの取り除きを確認した上で印刷動作・大容量積載動作を再開し、取り除きがなされた大容量スタッカに後続のシートの積載先を切替えている。
第3の実施の形態でも、第1,第2の実施の形態と同様に、色材の載り量が同一の領域で多くなっている画像を印刷した大量のシートが、同一の排出先に連続して積載されて傾く、ズレル等の不具合が生じるのを可及的に回避することができることは言うまでもない。
第3の実施の形態では、第2の実施の形態の図18(図17のステップS1706の処理の詳細)が、図23と図24に相当する。そこで、ここでは、第3の実施の形態における図17のステップS1706の処理の詳細だけを、図23,24に基づいて説明する。
制御部205は、積載カウントMと同一連続カウントLをクリアして「0」にする(ステップS2301)。
次に、制御部205は、グループソート方式に従った順序で、次の1枚のシートに対する印刷処理を印刷装置100に実行させる(ステップS2302)。次に、制御部205は、印刷処理されたシートを図3のA点又はA点とB点を通過させて、シート処理条件として指定された大容量スタッカ200a又は200bの内部へ搬送させる。
その後、制御部205は、当該ジョブの積載処理、即ちグループソート方式での大量積載処理を大容量スタッカ200a又は200bにより実行させる(ステップS2303)。そして、制御部205は、大容量スタッカ200a又は200bで大量積載処理がなされたシートを、他の装置(例えば後段のシート処理装置)へ搬送せずに、大容量スタッカ200a又は200b内の排紙先X1又はY1に保持させる。
次に、制御部205は、積載カウントMに「1」を加算する(ステップS2304)。そして、制御部205は、当該ジョブに係る全ての処理が完了したか否かを判断する(ステップS2305)。全ての処理が完了していな場合は、制御部205は、ステップS2303で大容量スタッカ200a又は200bに積載したシートが、直前に積載したシートと同一の画像が印刷されたシートであるか否かを判断する(ステップS2306)。
その結果、直前に積載したシートと同一の画像が印刷されたシートでなければ、制御部205は、同一連続カウントLに「1」をセットし(ステップS2309)、積載カウントMがMAX値に達したか否かを判断する(ステップS2310)。
一方、直前に積載したシートと同一の画像が印刷されたシートであれば、制御部205は、同一連続カウントLに「1」を加算する(ステップS2307)。そして、制御部205は、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達したか否を判断する(ステップS2308)。その結果、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達していれば、制御部205は、ステップS2401に進む。
一方、同一連続カウントLが同一シート上限枚数Xに達していなければ、制御部205は、積載カウントMがMAX値に達したか否かを判断する(ステップS2310)。その結果、積載カウントMがMAX値に達していなければ、制御部205は、ステップS2302に戻り、MAX値に達していれば、ステップS2401に進む。
制御部205は、ステップS2401では、現在、シートの積載を行っている大容量スタッカ200a又は200b(使用中の大容量スタッカ)以外の大容量スタッカ200b又は200aが空いているか否かを判断する。なお、ステップS2401では、3台以上の大容量スタッカが印刷装置100に連結されている場合は、現在使用中の大容量スタッカ以外の空いている大容量スタッカが存在するか否かを判断する。
ステップS2401での判断の結果、使用中の大容量スタッカ以外の大容量スタッカ200b又は200aが空いていれば、制御部205は、使用中の大容量スタッカからのシートの取り除きをタッチパネル部601に警告・表示する(ステップS2402)。そして、制御部205は、空いている大容量スタッカに積載先を切替えて(ステップS2403)、図23のステップS2301に戻る。このステップS2401〜S2403のシーケンスでは、印刷動作、シートの積載動作が停止されることはない。
一方、使用中の大容量スタッカ以外の大容量スタッカ200b又は200aが空いていなければ、制御部205は、印刷動作を一旦停止した上で、大容量スタッカからのシートの取り除き要求メッセージをタッチパネル部601に表示する(ステップS2404)。そして、制御部205は、何れかの大容量スタッカでのシートの取り除きを確認する(ステップS2405)。このシートの取り除きは、大容量スタッカ200a又は200bに設けられた積載センサ(図示省略)により検知することができる。
次に、制御部205は、その取り除きがなされた大容量スタッカに後続のシートの積載先を切替えて(ステップS2406)、図23のステップS2301に戻り、印刷動作を再開する。
[上述した各実施例に適用される制御を説明するための具体例等]
次に、図26〜図30を用いた具体例(表示制御をはじめとする制御部205によって行われる制御についての具体例)でもって、上述した各実施例に適用される制御に関する説明を補足する。制御部205は、処理対象のジョブがグループソート、すなわちシートの積載性を重視する動作モードの許可条件を満足する場合、すなわち、設定された印刷部数が所定部数以下(同一シート上限枚数X以下)である場合に、以下のような形態でグループソートを許可する。ただし、以下のような制御は、制御部205ではなく、操作部204に設けたCPU等の制御部が行ってもよい。
図26(A),(B),(C)は、グループソート機能の選択に先立って設定された印刷部数が、グループソートの許可条件を満足する所定部数以下であることに応じて、当該グループソート機能の選択を可能にすることを示している。
図26(A)は、「コピー(シンプル)」タブ608が操作された結果、「コピー(シンプル)」機能に係る基本的なGUI画面が表示された状態を示している。この図26(A)では、デフォルトで「倍率100%」、「A4」の用紙サイズ、印刷部数「1」が設定されている旨が表示されている。この表示状態で、ユーザが図6の置数キー607により印刷部数「500」を入力したとする。この印刷部数「500」は、大容量スタッカで「グループ(ページごと)」の仕上げ処理(シート処理)が可能な部数であるものとする。この場合、制御部205は、図26(B)に示したように、変更した印刷部数「500」を表示する。
さらに、制御部205は、図26(B)のGUI画面での「仕上げ」キー618の操作に応じて、図26(C)に示した「仕上げ」に係るGUI画面を表示し、このGUI画面の「スタッカ」キー631の操作に応じて「グループ(ページごと)」キー633を操作可能な状態で表示する。
なお、図26(C)に示した「仕上げ」に係るGUI画面では、「ソート(1部ごと)」キー632も操作可能な状態で表示されている。また、図26(C)に示した「仕上げ」に係るGUI画面では、「フィニッシャ」キー630を操作した場合も、「ソート(1部ごと)」キー632、及び「グループ(ページごと)」キー633が操作可能な状態で表示される。
図27(A),(B)は、グループソート機能の選択に先立って設定された印刷部数がグループソートの許可条件を満足しない所定部数以上であることに応じて、当該グループソート機能の選択を不能にすることを示している。
図27(A)のGUI画面では、印刷部数「5000」が設定されている。この印刷部数「5000」は、グループソートの許可条件を満足しない部数であるものとする。この場合においても、制御部205は、図27(A)のGUI画面での「仕上げ」キー618の操作に応じて、図27(B)に示した「仕上げ」に係るGUI画面を表示する。
しかしながら、グループソートの許可条件を満足しない部数「5000」が既に設定されている。そこで、制御部205は、、図27(B)に示したように、「仕上げ」に係るGUI画面では、「スタッカ」キー631が操作されたとしても、「グループ(ページごと)」キー633は、操作不能にすべくグレーアウト状態で表示する。この場合、1部ごとのソート処理では、大量積載によるシート束の倒れ等の弊害が発生する可能性は殆どないので、「ソート(1部ごと)」キー632は操作可能な状態で表示される。
なお、図27(B)に示した「仕上げ」に係るGUI画面では、「フィニッシャ」キー630を操作した場合は、「ソート(1部ごと)」キー632は操作可能な状態で表示される。一方、「グループ(ページごと)」キー633については、フィニッシャ処理時のシート束の積載量がスタッカと同様に大量であれば、操作不能な状態で表示してもよい。
以上の表示制御により、第1〜第3の実施の形態、特に第1の実施の形態において、制御部205は、無駄な処理(図12のステップS1204〜S1208等)を行わなくても済み、制御部205の処理負担を軽減することができる。また、ユーザにとっては、無駄な入力操作を行うことを回避でき、使い勝手が向上する。
図28(A),(B)は、印刷部数の設定前にグループソート機能が選択された場合、その後に設定される印刷部数を制限することを示している。 図28(A)は、「コピー(シンプル)」タブ608が操作された結果、「コピー(シンプル)」機能に係る基本的なGUI画面が表示された状態を示している。この図28(A)では、デフォルトで「倍率100%」、「A4」の用紙サイズ、印刷部数「1」が設定されている旨が表示されている。
この図28(A)の基本GUI画面にて、「仕上げ」キー618が操作され、その「仕上げ」に係るGUI画面(図26(C)、図27(B)参照)で「グループ(ページごと)」キー633が操作されて、図28(A)の基本GUI画面に戻ったものとする。また、この戻りの基本GUI画面で、グループソートの許可条件を満足しない印刷部数「5000」を入力しようとしたものとする。
この場合、制御部205は、図28(B)に示したように、「500」までは入力を許可する。しかし、その次に「0」を入力して「5000」にしようとしても、この印刷部数「5000」はグループソートの許可条件を満足しない部数であるので、制御部205は、「5」,「0」、「0」の次の「0」の入力を不能にする。
この応用例として、グループソートが設定されていない場合でも、例えばコピー原稿が1枚の場合に、グループソートの許可条件を満足しない印刷部数の入力を不能にすることも可能である。
これにより、第1〜第3の実施の形態、特に第1の実施の形態において、制御部205は、無駄な処理(図12のステップS1204〜S1208等)を行わなくても済み、制御部205の処理負担を軽減することができる。また、ユーザにとっても、無効な入力を行うことがなくなり、更に、グループソートが許可される印刷部数を強く記憶に留める可能性が高くなる。
図29(A),(B),(C)は、カラー印刷モード時のグループソート機能では、印刷部数の上限枚数(同一シート上限枚数X)を、白黒印刷モード時のグループソート機能の場合よりも少なくするように制御することを示している。これは、カラー画像の場合、YMCKの4色のトナーが載るため、シートの積層枚数が同じであっても、白黒画像(モノクロ画像)の場合よりもトナーによる厚みの差が大きくなる可能性が高いからである。
図29(A)の「コピー(シンプル)」機能に係る基本GUI画面では、「コピー(シンプル)」機能が設定(選択)された場合に、デフォルトで「倍率100%」、「A4」の用紙サイズが設定されている旨の表示がなされている。さらに、図29(A)の基本GUI画面では、白黒印刷モードが設定され、入力された印刷部数「3000」がエコー表示されている。
この印刷部数「3000」は、白黒印刷モード時のグループソートの許可条件を満足する印刷部数ではあるが、カラー印刷モード時のグループソートの許可条件を満足しない印刷部数であるものとする。また、印刷部数「3000」は、カラー印刷モード時のソート(1部ごと)の許可条件を満足する印刷部数であるものとする。
この場合、図29(A)の白黒印刷モードが設定され、印刷部数「3000」が表示された基本GUI画面では、「仕上げ」キー618の操作により、「グループ(ページごと)」の設定が可能となっている。すなわち、この「仕上げ」に係るGUI画面は、図26(C)に示した状態となっている。具体的には、「スタッカ」キー631、「フィニッシャ」キー630の何れを操作した場合にも、「ソート(1部ごと)」キー632、及び「グループ(ページごと)」キー633が操作可能な状態で表示されている。
この図29(A)の基本GUI画面にて、図29(B)に示したように白黒印刷モードからカラー印刷モードに変更すると、図29(C)に示したように、自動的に、「グループ(ページごと)」が解除されて「ソート(1部ごと)」に変更される。
このように、設定された印刷条件を自動的に印刷が許可される印刷条件に変更することにより、例えば、ユーザが多忙で設定操作を終えた後に直ちに当該印刷システムの設置場所から離れたような場合でも、大量印刷を実行させることができる。なお、次に説明する図30の場合も図29の場合と同様の効果が得られる。
図30(A),(B),(C)は、写真印刷モード時のグループソート機能では、印刷部数の上限枚数(同一シート上限枚数X)を、非写真印刷モード時のグループソート機能の場合よりも少なくするように制御することを示している。これは、写真に係る画像は、通常、トナーの載り量が多めになることが多く、シートの積層枚数が同じであっても、トナーによる厚みの差が大きくなる可能性があるためである。なお、写真印刷モードは文字/写真印刷モードを含み、非写真印刷モードは文字印刷モードに相当する。
図30(A)の「コピー(シンプル)」機能に係る基本GUI画面では、「コピー(シンプル)」機能が設定(選択)された場合に、デフォルトで「倍率100%」、「A4」の用紙サイズが設定されている旨の表示がなされている。さらに、図30(A)の基本GUI画面では、文字印刷モードが設定され、入力された印刷部数「3000」がエコー表示されている。
この印刷部数「3000」は、非写真(文字)印刷モード時のグループソートの許可条件を満足する印刷部数ではあるが、写真(文字/写真)印刷モード時のグループソートの許可条件を満足しない印刷部数であるものとする。
この場合、図30(A)の文字印刷モードが設定され、印刷部数「3000」が表示された基本GUI画面で「仕上げ」キー618を操作した場合、その「仕上げ」に係るGUI画面では、「グループ(ページごと)」の設定が可能となっている。
すなわち、この「仕上げ」に係るGUI画面は、図26(C)に示した状態となっている。具体的には、「スタッカ」キー631、「フィニッシャ」キー630の何れを操作した場合にも、「ソート(1部ごと)」キー632、及び「グループ(ページごと)」キー633が操作可能な状態で表示されている。
この図30(A)の基本GUI画面にて、図30(B)に示したように文字印刷モードから文字/写真印刷モードに変更すると、図30(C)に示したように、自動的に、「グループ(ページごと)」が解除されて「ソート(1部ごと)」に変更される。
[その他の実施の形態]
本発明は、第1〜第3の実施の形態に限定されることはない。例えば、操作部204にてグループソートモードが設定され、且つ、そのグループソートモードの下での設定に係るシートの積載条件が積載に係るシートの傾き、ズレ、ズレ落ち等の不具合が発生する可能性があるものとする。この場合、制御部205は、自動的に非グループソートモードに設定を変更して印刷動作、シート積載動作を実行する。そして、制御部205は、印刷動作、シート積載動作が完了した時点で、図25の確認メッセージをタッチパネル部601に表示することも可能である。
また、グループソートモードが設定されていなくても、結果的に、同一画像に係るシートが連続して積載される場合に、第1〜第3の実施の形態の機能を適用してもよい。例えば、1枚の原稿画像だけをコピーする場合に、設定された印刷部数が同一シート上限枚数Xより多い場合にも、第1〜第3の実施の形態の機能等を適用することができる。この場合も、設定された印刷部数が同一シート上限枚数Xより多ければ、同一画像に係るシートが連続して積載され、積載されたシートが不安定になる可能性があるからである。
さらに、同一画像だけではなく、同様の画像特性を有する画像を大量に印刷して連続的にスタッカ等に積載する場合にも、本明細書に記載した第1〜第3の実施の形態等の機能を適用することができる。
ここで、「同様の画像特性を有する画像」とは、例えば、図31に示したように、ページの左側1/4の領域にトナー(色材)の載り量が多いイメージ画像が配列され、残りの領域にトナー(色材)の載り量が少ない文字列が配列されているような画像をいう。この図31のような特性を有する画像は、その画像内容が異なっていたとしても、それら異なる画像を印刷したシートを連続的に積層した場合に、傾き、ズレ落ち等の不具合が発生する可能性があるからである。
この場合は、後述するように、印刷対象の画像を分析(検査)して所定量以上の色材の載り量の偏りの発生を予想したり、或いは操作部204の操作で特定のモードを設定したりすることで対処すればよい。
なお、上記の同様の画像特性を有する画像には、「同一ページの画像」、「カラー画像」、「写真画像」、「両面印刷された画像」も当然に含まれる。
また、両面印刷モード、片面印刷モードに応じて、第1〜第3の実施の形態におけるデフォルトの同一シート上限枚数Xを変更するようにしてもよい。例えば、両面印刷モードの場合、同一シート上限枚数Xを片面印刷モードの場合より小さい値に設定するようにしてもよい。両面印刷モードの場合、シートの表面と裏面の同じ領域でトナーの載り量が多い画像部分が重なり、シートの積層枚数が同じであっても、トナーによる厚みの差が大きくなる可能性があるからである。
さらに、印刷対象の画像を分析し、所定量以上の色材の載り量の偏りの発生が予想される場合に、グループソートモードで1つの積載先に積載することを禁止するようにしてもよい。これは、印刷対象の画像の分析により、複数のシートの同一領域で色材の載り量が多くなる可能性のある印刷条件であると判定していることを意味する。
また、このように実際に印刷対象となる画像を分析するために利用する構成(検査手段)としては、排紙ローラ310の近傍に、カメラ機能及び/又はOCR機能としての役目を果たすユニット(不図示)を設ける。このユニットによって取り込んだ画像データを制御部205へ転送する。これにより、印刷装置100からシート処理装置200内部へ搬送されるシートに実際に印刷されている画像をチェックする(検品/検査する)。このような実測型の構成を採用することで、操作部の設定やカウンタ情報を利用せずに上述した実施の形態を実現するようにしても良い。
即ち、複数のシートの各シートに印刷される画像の各シートにおける印刷位置が同じ紙面上の同じ印字個所に画像が印刷されるが互いに同じとなる印字領域に画像が印刷される複数のシートが同一のスタッカに積載されるか否かを判断するための構成として、操作部のグループソートか否かの設定を判断することによって、判断しても良いし、これに伴って実際に印刷するシートの枚数をカウントする構成を更に設けても良いし、上述のようなカメラ機能を持ったセンサによって印刷画像を実測でもって検査(検品)する構成でも良い。
また、印刷装置100の制御部205が、操作部204に関する操作制御と印刷システム1000の実際の印刷動作に係る出力制御を実行するのではなく、このうちの操作制御に関しては操作制御部といった別の制御部が行うように構成することも可能である。
さらに、制御部205とは異なる他の制御部が、当該制御部205が行っていた複数の制御のうちの一部又は全部の制御を実行するように構成してもよい。例えば、制御部205とは異なる他の制御部として、印刷装置100とは別筐体の外付けコントローラや、PC104などの遠隔の外部装置のCPUや、インラインフィニッシャが具備するCPUを利用できるようにする。
これにより、印刷システム1000が設置され得る印刷環境に即した柔軟性に富んだシステム構成を構築することが可能となる。換言すれば、今後のデジタルプリンティングシステムの動向を見据えた利便性のある印刷システムを提供することが可能となる。例えば、従来のPOD環境で想定され得るユースケースやニーズに対処可能な便利で柔軟な印刷環境を構築でき、製品実用化に向けての様々な仕組みを提供することが可能となる。
なお、印刷システム1000は、上述のように、これらの各種の構成が矛盾のない範囲で如何様にも組み合わせることができるように構成されている。
以上説明した種々の構成を具備したシステム構成となっている第1〜第3の実施の形態により、印刷条件を考慮しながら積載性を維持できるようにすることを簡単な仕組みで実現することが可能となる。しかし、これらの全てを具備したシステム構成でなくてもよい。例えば、上述した第1〜第3の実施の形態の確認プリント機能に関する主要部分の制御のみを実行できるものならば、全てを具備したシステム構成でない場合にも適用可能である。
[その他の構成]
前述の各実施の形態における図に示す機能が、外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータ(例えば、PC103やPC104)により遂行されていてもよい。この場合、各画面を含む本実施の形態で述べた画面と同様の画面を表示させるためのデータを外部からインストールし、ホストコンピュータの表示部に上記各種のユーザインタフェース画面を提供できるように構成する。
ここで、以上のように、前述の各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータ実行可能なプログラム)を記録(記憶)したコンピュータ読取可能な記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述の各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。従って、このようなプログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態は問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述の各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては次のようなものがある、即ち、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、このホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、前述の各実施の形態の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の構成に含まれるものである。
また、前述の各実施の形態のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することで、前述の各実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行う。従って、その処理によって前述の各実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれたとする。この場合、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う。従って、その処理によって前述の各実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。