JP2009056701A - 印刷システム及びバージョンアップ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 あるアクセサリのFLASHROMの書き込み中に、別のアクセサリのファームウェアの転送ができるようにする。
【解決手段】 電気的にデータの消去と書込みが可能なROMを持ち、前記ROMには制御プログラムを格納する複数の第1の制御装置と、第1の制御装置の制御プログラム群を格納するHDDを持つ第2の制御装置と、第1の制御装置と第2の制御装置を中継する第3の制御装置から構成される印刷システムにおいて、
第1の制御装置のROMのデータ消去と書き込みの実行中に、別の第1の制御装置に対応する制御プログラムを第2の制御装置のHDDから読み出し、第3の制御装置を中継して、別の第1の制御装置に転送する。
【選択図】 図2

Description

本発明は印刷システムと、制御プログラムのバージョンアップ方法に関するものである。
近年の画像形成装置は、フィニッシャと呼ばれる後処理装置によって、ステイプル、パンチ、シフトソート機能が備わっている。このフィニッシャと呼ばれる後処理装置は、画像形成装置本体と同様にCPU,RAM,ROMを備え、画像形成装置からの指示によって後処理動作を行なうソフトウェアプログラムによって動作する。
このソフトウェアプログラムは、電気的に消去、書き換え可能なFLASHROMに格納されており、もし不都合があった場合にはFLASHROM上のソフトウェアプログラムを正常なソフトウェアプログラムに更新することによって、不都合を解消することができる。
この後処理装置にはPCなどの外部装置との接続I/Fは無いため、FLASHROM上のソフトウェアプログラムの書き換えは、外部装置との接続I/Fを持つ画像形成装置本体のCPUを介して動作する。また画像形成装置本体には、画像形成装置全体を制御するCPUと、プリンタ部の制御に特化したCPUに分かれており、それぞれのCPUを介して、後処理装置との通信を行なうのが一般的である。
一方最近、電子写真方式の印刷装置やインクジェット方式の印刷装置の高速化、高画質化を受けて、上記商業的印刷業界に対抗する、いわゆるプリント・オン・ディマンド(Print On Demand:以下、PODと表記する。)と呼ばれる市場が出現しつつある。
これは、比較的小ロットのジョブを、大掛かりな装置やシステムを用いずに、短納期で取り扱うことができるよう、上記大規模な印刷機、印刷手法に代わって出現してきたものである。
POD市場では、例えば、デジタル複写機やデジタル複合機等の印刷装置を最大限に活用することで、電子データを用いたデジタルプリントを実現し、プリントサービス等を行うことが可能となっている。
このようなPOD市場に特化した画像形成装置には後処理装置が1台ではなく複数接続されることがある。たとえば通常のステイプルを行なうフィニッシャとは別に、スタッカと呼ばれる台車に出力する後処理装置が接続されることがある。
上記の例として、下記特許文献1をあげることが出来る。
特開2002−55838号公報
このように複数の後処理装置が画像形成装置に接続された場合には以下のような問題がある。
複数台の後処理装置の制御プログラムを同時に更新しようとした場合、従来のバージョンアップ方法では時間がかかってしまい、効率的な運用が行なえない問題がある。特にPOD市場においては、ダウンタイムの短縮は必須であるため、短時間にバージョンアップが完了できることが望ましい。
このように複数のFLASHROM上の制御プログラムを同時に更新する制御方法としては、特許文献1に記載の制御方法が従来からある。
これは、更新用制御プログラムが格納されたメモリカードが各CPUごとに存在し、それぞれのCPUが管理するカードスロットにメモリカードを挿入することで、CPUが管理するFLASHROM領域の制御プログラムを更新するというものである。この形態では、各々のCPUは協調動作を行なう必要なく、お互い独立して動作し、それぞれのCPUが管理課のメモリカードから更新用ファームウェアを読み取って、FLASHROM上に書き込むという制御を行なえばよい。
しかし、POD市場での複数のアクセサリを同時にバージョンアップするという制御方法は特許文献1と以下の点が異なるため、適用することができない。
まず第1に各CPUごとにメモリカードスロットを用意することができない点(後処理装置は外部I/Fを持っていない)。第2に外部I/Fを持っている画像形成装置本体と通信するために、後処理装置のCPUは、プリンタ部のCPUとコア制御部のCPUを介さないとファームウェアを取得できない点。第3にプリンタ部とコア制御部の転送速度が極端に遅いため、各後処理装置が独立して動作するほどの帯域が取れない。といった問題がある。
上記目的のために本発明では、電気的にデータの消去と書込みが可能なROMを持ち、前記ROMには制御プログラムを格納する複数の第1の制御装置と、第1の制御装置の制御プログラム群を格納するHDDを持つ第2の制御装置と、第1の制御装置と第2の制御装置を中継する第3の制御装置から構成される印刷システムにおいて、
第1の制御装置のROMのデータ消去と書き込みの実行中に、別の第1の制御装置に対応する第1の制御装置の制御プログラムを第2の制御装置のHDDから読み出し、第3の制御装置を中継して、別の第1の制御装置に転送する。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
本発明によれば、あるアクセサリのFLASHROMの書き込み中に、別のアクセサリのファームウェアの転送が実現できるため、複数のアクセサリのファームウェアを同時に更新するための時間が短縮できる。このためダウンタイムを低減することができる
以下添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
[本システム1000の外部構成]
印刷システム1000は印刷装置100とアクセサリ200に分かれている。さらに印刷装置100はネットワーク101を介して、外部PC 103、104と接続されている。外部PC 103、104からは印刷システム1000に対するPDLデータなどの送信などのほかに、アクセサリ200の更新ファームウェアを印刷装置100に送信する役割を持つ。
[本システム1000の内部構成(主にソフト構成)]
次に、本印刷システム1000の内部構成(主に、ソフト構成)について、図2のシフテムブロック図でもって説明する。尚、本例では、本印刷システム1000が具備する図2に示す各ユニットのうちのアクセサリ200(厳密にいえば、複数台のアクセサリで構成可能な一連のアクセサリ群)以外のユニットは、全て印刷装置100内部に具備している。換言すると、アクセサリ200は、本印刷装置100に対して、着脱可能なアクセサリであり、印刷装置100のオプションとして提供可能に構成されている。
印刷装置100は、コア制御部150、プリンタ部160、操作部170、スキャナ部180から構成されている。コア制御部150には印刷装置100を統括的に制御するCPU151、画像データの圧縮伸張を行なう圧縮伸張部152、CPU151を動作させるプログラムが格納されているFLASHROM153、CPU151を動作するために必要なRAM154、先述した外部PC103、104とネットワークを介して通信するための外部I/F、圧縮した画像などを格納するHDD156、プリンタ部160と通信するためのシリアルポート157から構成されている。
印刷装置100は印刷装置100自身が具備するスキャナ部180から受付けたジョブデータを該HDを介してプリンタ部160で印刷するコピー機能を具備する。且つ、PC103、104等の外部装置から通信部の1例に該当する外部I/F部155ユニットを介して受付けたジョブデータを該HDを介してプリンタ部160で印刷する印刷機能等を具備する。このような複数の機能を具備したMFPタイプの印刷装置(画像形成装置とも呼ぶ)である。
本形態の印刷装置100は、原稿画像を読み取り、読み取られた画像データを画像処理するスキャナ部180を具備する。又、ファクシミリ、ネットワーク接続機器、外部専用装置と画像データなどを送受する外部I/F部155を具備する。又、スキャナ部180及び外部I/F部155の何れかから受付けた複数の印刷対象となるジョブの画像データを記憶可能なハードディスク156を具備する。又、ハードィスク156に記憶された印刷対象のジョブのデータの印刷処理を印刷媒体に対して実行するプリンタ部160を具備する。又、本印刷装置100は、本印刷システム1000が具備するユーザインタフェース部の一例に該当する、表示部を有する操作部170も、具備する。
本印刷システム1000が具備する制御部の一例に該当するコア制御部150は、本印刷システム1000が具備する各種ユニットの処理や動作等を統括的に制御する。ROM153には、後述する図20に示すフローチャートの各種処理等を実行する為のプログラムを含む本形態にて要する各種の制御プログラムが記憶されている。
又、ROM153には、図示しているユーザインタフェース画面(以下、UI画面と呼ぶ)を含む、操作部170の表示部に各種のUI画面を表示させる為の表示制御プログラムも記憶されている。コア制御部150上のCPU151は、ROM153のプログラムを読出実行することで、本形態にて説明する各種の動作を本印刷装置により実行させる。外部I/F155を介して外部装置(103や104等)から受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータ(ビットマップ画像データ)に展開する動作を実行する為のプログラム等もROM153に記憶されている。これらは、ソフトウェアによって処理される。
ROM153は読み出し専用のメモリで、ブートシーケンスやフォント情報等のプログラムや上記のプログラム等各種プログラムが予め記憶されている。RAM154は読み出し及び書き込み可能なメモリで、スキャナ部180や外部I/F155から送られてきた画像データや、各種プログラムや設定情報を記憶する。
HDD(ハードディスク)156は、圧縮伸張部152によって圧縮された画像データを記憶する大容量の記憶装置である。当該HDD156に、処理対象となるジョブのプリントデータ等複数のデータを保持可能に構成されている。コア制御部150上のCPU151は、スキャナ部180や外部I/F部155等の各種入力ユニットを介して入力された処理対象となるジョブのデータを、該HDD156を介して、プリンタ部160でプリント可能に制御する。又、外部I/F155を介して外部装置へ送信できるようにも制御する。このようにHDD156に格納した処理対象のジョブのデータの各種の出力処理を実行可能にコア制御部150により制御する。圧縮伸張部152は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によってRAM154、HDD156に記憶されている画像データ等を圧縮・伸張動作を行う。
次にプリンタ部160の説明を行なう。
プリンタ部160は、プリンタ部160を制御するCPU161と、CPU161を動作させるプログラムが格納されているFLASHROM162、CPU161を動作するために必要なRAM163、アクセサリ200と通信するための通信コントローラ164、コア制御部150との通信するためのシリアルポート165から構成されている。
アクセサリ200と通信するための通信コントローラ164は、複数のアクセサリと接続されるため、たとえばARCNETのような工業用ネットワークが用いられる。工業用ネットワーク250を介して、プリンタ部160とアクセサリ200は10Mbps程度の速度で通信を行なう。
また、プリンタ部160とコア制御部150はそれぞれのシリアルポート165、157をシリアル通信190を介して通信を行なうが、ここでの通信速度は9k〜50kbpsといった速度が出ない。
次にアクセサリ200の説明を行なう。
アクセサリ200は、アクセサリ200を制御するCPU201と、CPU201を動作させるプログラムが格納されているFLASHROM202、CPU201を動作するために必要なRAM203、アクセサリ200と通信するための通信コントローラ204から構成されている。本提案はこのアクセサリ200のFLASHROM202上に格納されているプログラムの更新方法に関するものである。
これらアクセサリ200は印刷装置100に対して一連のアクセサリ群として、N台接続可能であるものとしている。且つ、1台目のアクセサリから順に、アクセサリ200a、200b、200c等と示し、N台目のアクセサリとして、アクセサリ200nと示している。
これらアクセサリごとにCPU201a、201b、201nが存在する。FLASHROM202、RAM203、通信コントローラ204も同様である。
本印刷システム1000のメカ構成について、図3等でもって説明する。
[本システム1000の装置構成(主にメカ構成)]
次に、本印刷システム1000の構成(主に、メカ構成)について、図3の装置構成説明図でもって説明する。
尚、上述したように、本印刷システム1000は、複数台のアクセサリを、印刷装置100にカスケード接続可能に構成している。又、印刷装置100に接続可能なアクセサリは、特定の制限下のもと、本形態の効果を向上させるべく、利用環境に合わせ、任意の台数設置可能に構成されている。
故に、説明をより明瞭化すべく、図2や図3では、アクセサリ200は、一連のアクセサリ群として、N台接続可能であるものとしている。且つ、1台目のアクセサリから順に、アクセサリ200a、200b、200c等と示し、N台目のアクセサリとして、アクセサリ200nと示している。尚、図1〜図3では、説明上、アクセサリ200の形状が、図のような形状となっているが、しかし、本来の概観は、後述するような構成となっている。
まず、これらアクセサリ200によるシート処理を実行する前の工程に該当する印刷装置100における印刷処理を実行する際の、メカ構成を説明する。主に、図2のコア制御部150が印刷装置100に実行させ、プリンタ部160の内部からアクセサリ200の内部へ印刷処理がなされたジョブのシートを供給する時点迄のペーパハンドリング動作等を説明する。
図3に示す符号301〜322のうち、301は、図2のスキャナ部180のメカ構成に該当する。302〜322が、図3のプリンタ部160のメカ構成に該当する。尚、本形態では、1DタイプのカラーMFPの構成について説明する。尚、4DタイプのカラーMFP、白黒MFPも、本形態の印刷装置の一例であるが、ここでは説明を割愛する。
図3の自動原稿搬送装置(ADF)301は、原稿トレイの積載面にセットされた原稿束を1頁目の原稿から、ページ順に、順番に分離して、スキャナ302によって原稿走査するために原稿台ガラス上へ搬送する。スキャナ302は、原稿台ガラス上に搬送された原稿の画像を読み取り、CCDによって画像データに変換する。回転多面鏡(ポリゴンミラー等)303は、前記画像データに応じて変調された、例えばレーザ光などの光線を入射させ、反射ミラーを介して反射走査光として感光ドラム304に照射する。感光ドラム304上に前記レーザ光によって形成された潜像はトナーによって現像され、転写ドラム305上に貼り付けられたシート材に対してトナー像を転写する。この一連の画像形成プロセスをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーに対して順次実行することによりフルカラー画像が形成される。4回の画像形成プロセスの後に、フルカラー画像形成された転写ドラム305上のシート材は、分離爪306によって分離され、定着前搬送器307によって定着器308へ搬送される。
定着器308は、ローラやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、トナー像が転写されたシート材上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。排紙フラッパ309は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。排紙フラッパ309が図中時計回りの方向に揺動しているときには、シート材は真直ぐに搬送され、排紙ローラ310によって機外へ排出される。一方、シート材の両面に画像を形成する際には、排紙フラッパ309が図中反時計回りの方向に揺動し、シート材は下方向に進路を変更され両面搬送部へと送り込まれる。両面搬送部は、反転フラッパ311、反転ローラ312、反転ガイド313および両面トレイ314を具備する。
反転フラッパ311は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。コア制御部150は、両面印刷ジョブを処理する場合、プリンタ部160でシートの第1面にプリント済みのシートを、反転フラッパ311を図中反時計回りの方向に揺動させ、反転ローラ312を介して、反転ガイド313へと送り込むよう制御する。そして、シート材後端が反転ローラ312に狭持された状態で反転ローラ312を一旦停止させ、引き続き反転フラッパ311が図中時計回りの方向に揺動させる。且つ、反転ローラ312を逆方向に回転させる。これにより、該シートスイッチバックして搬送させ、シートの後端と先端が入れ替わった状態で、該シートを両面トレイ314へと導くよう制御する。
両面トレイ314ではシート材を一旦積載し、その後、再給紙ローラ315によってシート材は再びレジストローラ316へと送り込まれる。このときシート材は、1面目の転写工程とは反対の面が感光ドラムと対向する側になって送られてきている。そして、先述したプロセスと同様にして該シートの第2面に対して2面目の画像を形成させる。そして、シート材の両面に画像が形成され、定着工程を経て排紙ローラ310を介して印刷装置本体内部から機外へと該シートを排出させる。コア制御部150は、以上のような一連の両面印刷シーケンスを実行することで、両面印刷対象のジョブのデータのシートの第1面と第2面の各面に対する両面印刷を本印刷装置により実行可能にする。
給紙搬送部は、印刷処理に要するシートを収納する給紙ユニットとしての給紙カセット317、318(例えば、夫々500枚のシートを収容可能)、ペーパーデッキ319(例えば、5000枚のシートを収納可能)、手差しトレイ320等がある。又、これら給紙ユニットに収納されたシートを給送するユニットとして、給紙ローラ321、レジストローラ316等がある。給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319には、各種のシートサイズで且つ各種のマテリアルのシートを、これらの各給紙ユニット毎に、区別して、セット可能に構成されている。
手差しトレイ320も、OHPシート等の特殊なシートを含む各種の印刷媒体をセット可能に構成されている。給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319、手差しトレイ320には、それぞれに給紙ローラ321が設けられ1枚単位でシートを連続的に給送可能に構成される。例えば、ピックアップローラによって積載されたシート材が順次繰り出され、給紙ローラ321に対向して設けられる分離ローラによって重送が防止されてシート材は1枚ずつ搬送ガイドへと送り出される。ここで、分離ローラには搬送方向とは逆方向に回転させる駆動力が図示しないトルクリミッタを介して入力されている。給紙ローラとの間に形成されるニップ部にシート材が1枚だけ進入しているときには、シート材に従動して搬送方向に回転する。
一方、重送が発生している場合には搬送方向とは逆方向に回転することにより重送したシート材が戻され、最上部の1枚だけが送り出されるようになっている。送り出されたシート材は搬送ガイドの間を案内され、複数の搬送ローラによってレジストローラ316まで搬送される。このときレジストローラ316は停止しており、シート材の先端がレジストローラ316対で形成されるニップ部に突き当たり、シート材がループを形成し斜行が補正される。その後、画像形成部において感光ドラム304上に形成されるトナー像のタイミングに合わせて、レジストローラ316は回転を開始してシート材を搬送する。レジストローラ316により送られたシート材は、吸着ローラ322によって転写ドラム305表面に静電気的に吸着される。定着器308から排出されたシート材は、排出ローラ310を介して、アクセサリ200内部のシート搬送路へ導入される。
コア制御部150は、以上のような印刷プロセスを経て、印刷対象となるジョブを処理する。
コア制御部150は、UI部を介してユーザから受付た印刷実行要求に基き、データ発生源からHDD156に記憶させた該ジョブの印刷データの印刷処理を、上記方法でもって、プリンタ部160により、実行させる。
尚、例えば、印刷実行要求を操作部170から受付けたジョブのデータ発生源は、スキャナ部180を意味する。又、印刷実行要求をホストコンピュータから受付けたジョブのデータ発生源は、当然ホストコンピュータである。
又、コア制御部150は、処理対象のジョブの印刷データを、先頭ページから順番にHDD156に記憶させ、且つ、先頭ページから順番にHDD156から該ジョブの印刷データを読み出して、シート上に該印刷データの画像を形成させる。このような先頭ページ処理を遂行する。且つ、コア制御部150は、先頭ページから順番に印刷されるシートを、画像面が下向きで、アクセサリ200内部のシート搬送路へ供給させる。その為に、排紙ローラ310によりアクセサリ200内部へシートを導入する直前で、定着部308からのシートの表裏を反転させる為のスイッチバック動作をユニット309、312等を用いて実行させる。このような、先頭ページ処理に対処する為のペーパハンドリング制御もコア制御部150は実行する。
次に、本印刷システム1000が印刷装置100と共に具備するアクセサリ200の構成について説明する。
本形態のシステム1000は、図3に示すが如く、印刷装置100にカスケード接続可能なアクセサリを合計n台としている。この台数は、例えば、可能な限り何台でも設置可能に構成しても良い。しかし、少なくとも、プリンタ部160により印刷がなされたシートをオペレータによる介入作業無しに機内のシート処理部へ供給可能な構成のアクセサリの利用を要する。換言すると、例えば、印刷装置100が具備する排紙ローラ309を経てプリンタ部160内部から排出される印刷媒体を機内で搬送可能なシート搬送路(紙パス)を具備するアクセサリの利用を要する。このような制約事項は遵守するように構成されている。
[本システム1000のUI部の1例に該当する操作部170の構成]
図4等を用いて、本システム1000の印刷装置100が具備する本システム1000におけるユーザインタフェース部(以下、UI部と呼ぶ)の一例に該当する操作部170について説明する。
操作部170は、ハードキーによるユーザ操作を受付け可能なキー入力部402、ソフトキー(表示キー)によるユーザ操作を受付可能な表示ユニットの一例としてのタッチパネル部401を、有する。
図5に示すように、キー入力部402は、操作部電源スイッチ501を具備する。該スイッチ501のユーザ操作に応答し、コア制御部150は、スタンバイモード(通常動作状態)とスリープモード(ネットワーク印刷やファクシミリなどに備えて割り込み待ち状態でプログラムを停止して、消費電力を抑えている状態)を選択的に切換るよう制御する。コア制御部150は、該スイッチ501のユーザ操作を、システム全体の電源供給を行う主電源スイッチ(不図示)がON状態にて、受付可能に制御する。
スタートキー503は、処理対象となるジョブのコピー動作や送信動作等、ユーザにより指示された種類のジョブ処理を印刷装置に開始させる指示をユーザから受付可能にする為のキーである。ストップキー502は、受付けたジョブの処理を印刷装置に中断させる指示をユーザから受付可能にする為のキーである。テンキー506は、各種設定の置数の設定をユーザにより実行可能にする為のキーである。クリアキー507は、キー506を介してユーザにより設定された置数等の各種パラメータを解除するためのキーである。リセットキー504は、ユーザにより処理対象のジョブに対して設定された各種設定を全て無効にし、且つ、設定値をデフォルト状態に戻す指示をユーザから受付る為のキーである。ユーザモードキー505は、ユーザごとのシステム設定画面に移行するためのキーである。
次に、図6は、本印刷システムが提供するユーザインタフェースユニットの一例に相当するタッチパネル部(以下、表示部とも呼ぶ)401を説明する図である。該タッチパネル部401はLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)とその上に貼られた透明電極からなるタッチパネルディスプレイを有す。当該ユニット401は、操作者からの各種設定を受付ける機能と操作者に情報を提示する機能を兼ね備える。例えば、LCD上の有効表示状態の表示キーに該当する個所がユーザにより押下されたのを検知すると、コア制御部150は、ROM153に予め記憶された表示制御プログラムに従い、該表示部401に該キー操作に応じた操作画面を表示可能に制御する。尚、図6は、本印刷装置の状態がスタンバイモード時(印刷装置により処理すべきジョブが無い状態)に表示部401に表示させる初期画面の一例である。
図6に示す表示部401上のコピータブ601がユーザにより押下された場合、コア制御部150は、本印刷装置が具備するコピー機能の操作画面を表示部401に表示させる。送信タブ602がユーザにより押下された場合、コア制御部150は、本印刷装置が具備するファックスやE−mail送信などデータ送信(Send)機能の操作画面を表示部401に表示させる。ボックスタブ603がユーザにより押下された場合、コア制御部150は、本印刷装置が具備するボックス機能の操作画面を表示部401に表示させる。
尚、ボックス機能とは、HDD156に仮想的に予め設けているユーザ毎に区別して利用可能な複数個のデータ記憶ボックス(以下、ボックスと呼ぶ)を用いた機能である。当該機能にて、コア制御部150は、例えば、複数のボックスのうちのユーザが所望のボックスを該ユーザによりユーザインタフェースユニットを介して選択可能にし、所望の操作をユーザから受付可能に制御する。例えば、コア制御部150は、操作部170を介して入力されたユーザからの指示に応答し、該ユーザにより選択されたボックスに対して、本印刷装置のスキャナ180から受付けたジョブの文書データを記憶可能にHDD156を制御する。又、外部I/F部155を介し受付た外部装置(例えばホストコンピュータ103や104等)からのジョブの文章データ等も、該外部装置のユーザインタフェース部を介して指定された該外部装置のユーザ指示に従い、該ユーザが指定したボックスに、記憶可能にする。又、コア制御部150は、ボックスに記憶されたジョブのデータを、操作部170からのユーザ指示に従い、該ユーザが所望の出力形態で、例えば、プリンタ部160により印刷させたり、該ユーザの所望の外部装置に送信可能に外部I/F部155を制御する。
このよう各種のボックス操作をユーザにより実行可能にすべく、コア制御部150は、該ボックスタブ603のユーザ押下に応答し、表示部401にボックス機能の操作画面を表示可能に制御する。又、コア制御部150は、図6の表示部401の拡張タブ604がユーザにより押下された場合、スキャナ設定など拡張機能を設定するため画面を表示部401に表示させる。システムモニタキー617がユーザ押下された場合、MFPの状態や状況をユーザに通知する為の表示画面を表示部401に表示させる。
色選択設定キー605は、カラーコピー、白黒コピー、あるいは自動選択かを予めユーザにより選択可能にするための表示キーである。倍率設定キー608は、等倍、拡大、縮小などの倍率設定をユーザにより実行可能にする設定画面を表示部401に表示させる為のキーである。
両面キー614がユーザにより押下された場合、コア制御部150は、印刷対象となるジョブのプリント処理にて片面印刷か両面印刷のどちらを実行させるかを該ユーザにより設定可能にする画面を表示部401に表示させる。又、用紙選択キー615のユーザ押下に応答し、コア制御部150は、印刷対象のジョブの印刷処理に要する給紙部やシートサイズやシートタイプ(メディアタイプ)を該ユーザにより設定可能にする画面を表示部401に表示させる。キー612のユーザ押下に応答し、コア制御部150は、文字モードや写真モードなど原稿画像に適した画像処理モードを該ユーザにより選択可能にする為の画面を表示部401に表示させる。又、濃度設定キー611をユーザ操作することで、印刷対象となるジョブの出力画像の濃淡を調整可能にする。
又、図6を参照し、コア制御部150は、表示部401のステータス表示欄606に、スタンバイ状態、ウォームアップ中、プリント中、ジャム、エラー等、本印刷装置にて現在発生中のイベントの動作状態をユーザに確認させる為の表示を実行させる。又、コア制御部150は、処理対象となるジョブの印刷倍率をユーザに確認させる為の情報を、表示欄607に、表示させる。又、処理対象となるジョブのシートサイズや給紙モードをユーザに確認させる為の情報を、表示欄616に、表示させる。又、処理対象となるジョブの印刷部数をユーザに確認させる為の情報や、プリント動作中にて何枚目を印刷中かをユーザに確認させる為の情報を、表示欄610に、表示させる。このように、コア制御部150は、ユーザに通知すべき各種情報を表示部401に表示させる。
更に、コア制御部150は、割り込みキー613がユーザにより押下された場合、本印刷装置により印刷中のジョブの印刷を停止させ、該ユーザのジョブの印刷を実行可能にする。応用モードキー618が押下された場合、ページ連写、表紙・合紙設定、縮小レイアウト、画像移動など様々な画像処理やレイアウトなどの設定を行う画面を表示部401に表示させる。
ここで、本形態の更なる着目点の1例について述べておく。
コア制御部150は、処理対象となるジョブの為の設定として、本印刷システム1000が具備するアクセサリ200が具備するシート処理部によるシート処理の実行要求をユーザから受付可能にする為の表示をUI部により実行させる。この表示を該UI部に実行させる為の指示自体をユーザから受付可能にする表示も該UI部により実行させる。
この1例として、例えば、コア制御部150は、表示部401に図6の表示キー609を表示させる。このシート処理設定キー609がユーザ押下されたとする。この場合、コア制御部150は、本システム1000が具備するアクセサリを用いて実行可能なシート処理の選択候補の中からユーザが所望のシート処理をユーザ自身により特定可能にする表示を、表示部401に、実行させる。尚、この図7の表示に例示する「シート処理設定キー609」のことを「フィニッシングキー」とも呼ぶ。即ち、同じ機能ボタンを意味する。故に、後述する説明では、「シート処理」のことを「フィニッシィング」とも呼ぶ。又、「パンチ処理」に関しても、POD環境では、様々なパンチ処理(印刷済みのシートに対する穿孔処理)を行うニーズが想定される。
そこで、図7以降の例示では、複数種類のパンチ処理に該当する、「2穴パンチ(シートの綴じ辺に該当するシート端部に2箇所穴をあける処理)「多穴パンチ(シートの端部に30穴等の多数の穴をあける処理)」を例示している。これらの処理は、上記構成に対応すべく、図8に示す中綴じ製本機が具備するパンチユニットにより実行可能にするものとする。換言すると、これ以外の装置やユニットを用いて、これらのパンチ処理を実行可能に構成しても良い。但し、上記例示の如く、インラインフィニッシャの定義に該当する装置を本システム1000にて利用を許可し、これに該当しない装置は本システム1000での利用を禁ずるよう構成する。
例えば、本例では、キー609がユーザにより押下された事に応答し、表示部401に図7の表示を実行させる。コア制御部150は、図7の表示を介して、処理対象のジョブにて印刷されたシートに対してインラインアクセサリ200により実行すべきシート処理の実行要求を受付可能に制御する。
但し、コア制御部150は、図7の表示を介して選択可能なアクセサリの候補は、本システム1000が如何なるアクセサリを具備するのか、その装備状況に応じて、決定する。例えば、図7の表示では、プリンタ部160により印刷されたシートに対して以下に列挙する複数種類のシート処理のうちの何れかの種類のシート処理の実行要求をユーザから受付けることを許可している。
(1) ステイプル処理
(2) パンチ処理
(3) 折り処理
(4) シフト排紙処理
(5) 断裁処理
(6) 中綴じ製本処理
(7) 糊付け製本処理の1例に該当するくるみ製本処理
(8) 糊付け製本処理の別例に該当する天糊製本処理
(9) 大量積載処理
図7のUI制御例では、コア制御部150は、これら9種類のシート処理を選択候補となるよう操作部170を制御している。この理由は、本印刷システム1000が具備するアクセサリを利用することで、これら9種類のシート処理を選択的に実行可能であるからである。
換言すると、本システム1000にて実行不可能な種類に該当するシート処理は、図7の表示にて選択候補の対象外となるよう、UI部を制御する。例えば、くるみ製本処理及び天糊製本処理を選択的に実行可能な1台のアクセサリを本システム1000が具備していない場合、或いは、故障している場合等は、キー707及びキー708は選択無効状態となるよう制御する。例えば、コア制御部150は、グレーアウト表示な網掛け表示を実行させる。これにより、当該シート処理の実行要求をユーザから受付けないように制御する。更に、換言すると、上記9種類の候補以外の異なるシート処理を実行可能なアクセサリを本システム1000が具備している場合は、そのシート処理の実行要求をユーザから受付可能にする為の表示キーを、図7の表示にて、有効表示状態にするよう制御する。これにより、当該シート処理の実行要求をユーザから受付ける事を許可する。このような表示制御も、本形態にて、後述するジョブ処理制御と共に実行可能に構成することで、ユーザの誤操作を防止可能にしている。
又、このような制御を実行するうえで、コア制御部150は、如何なるアクセサリが、アクセサリ200として、本システム1000が具備しているかを特定するシステム構成情報を獲得する。又、該アクセサリ200にてエラーが発生しているか否か等を特定するステータス情報等も、上記制御の際に利用する。これらの情報を、コア制御部150は、例えば、UI部を介してユーザがマニュアル入力する事で獲得するか、アクセサリ200が印刷装置100が接続された際に、装置自身が信号線を介して出力する信号に基いて自動獲得する。このような構成を前提とし、コア制御部150は、当該獲得した情報に基いた表示内容でもって、図7の表示を、表示部401に実行させる。
尚、本システム1000は、PC103、104等の外部装置からも処理対象となるジョブの印刷実行要求、及び、該ジョブにて要するシート処理の実行要求を受付可能に構成している。このように外部装置からジョブを投入する場合は、印刷データの送信元となる該外部装置の表示部に図7の表示と同等機能の表示を実行させるよう制御する。この1例として、本例では、後述するような、プリンタドライバの設定画面を、PC103や104のコンピュータの表示部に表示させている。但し、このように外部装置のUIに表示を実行させる場合には、該装置の制御部が上記制御を実行する。例えば、PC103やPC104の表示部に後述するプリンタドライバUI画面を表示させる場合には、制御の主体は、該PCのCPUが実行する。
[本形態にて制御対象となる本印刷システム1000の具体的システム構成例]
本形態の特徴点の1例に関連し、本印刷システム1000が、印刷装置100に対して、如何様なシート処理を実行可能な如何様なアクセサリを、如何様に、何台、接続できるのか等のシステム構成に関し、図8、図9等を用いて説明する。
本形態は、図1〜図3に示すシステム1000として、例えば、図8、図9のようなシステム構成を構築可能に構成している。
図8のシステム構成例は、本システム1000が、大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機、合計3台のアクセサリを、一連のアクセサリ群200として、具備している事を意味する。尚且つ、図8の構成例は、本システム1000が具備する印刷装置100に対して、大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機という、接続順序で、接続されている事を意味する。本システム1000が具備する制御部の1例に該当するコア制御部150は、図8、図9のようなシステム構成からなる本印刷システム1000を統括的に制御する。
本例にて、大容量スタッカは、プリンタ部160からのシートを、大量枚数(例えば、5000枚)、積載可能なアクセサリである。
又、本例の糊付け製本機は、プリンタ部160で印刷された1束分のシートを表紙をつけて製本するにあたりシートの糊付け処理を要するくるみ製本処理を実行可能なアクセサリである。又、表紙をつけずに糊付け製本するシート処理に該当する天糊製本処理も該糊付け製本機により実行可能である。該糊付け製本機は、少なくとも、くるみ製本処理を実行可能なアクセサリであるが故に、くるみ製本機とも呼ぶ。
又、中綴じ製本機は、プリンタ部160からのシートに対して、ステイプル処理、パンチ処理、断裁処理、シフト排紙、中綴じ製本処理、折り処理、を、選択的に実行可能なアクセサリである。
本形態では、コア制御部150が、これらのアクセサリに関わる各種のシステム構成情報を、各種制御に要する管理情報として、特定のメモリに登録させる。例えば、コア制御部150は、本システム1000が図8のようなシステム構成である場合、以下に列挙する情報を、HDD156に登録させておく。
(情報1) 本システム1000はアクセサリを具備している事をコア制御部150により確認可能にする為の装置有無情報。このように、本システム1000がアクセサリを具備しているか否かを制御部により特定可能にする情報がこれに該当する。
(情報2) 本システム1000は、アクセサリ200を3台具備している事をコア制御部150により確認可能にする為のインラインアクセサリの台数情報。このように、本システム1000が具備するアクセサリの台数を制御部により特定可能にする情報がこれに該当する。
(情報3) 大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機を、本システム1000が具備している事をコア制御部150により特定可能にするインラインアクセサリの種類情報。このように、本システム1000にて具備するインラインアクセサリの種類を制御部により確認可能にする情報がこれに該当する。
(情報4) 上記3台のうち、1台は、プリンタ部160からのシートの積載処理を実行可能な大容量スタッカである事をコア制御部150により確認可能にする情報。うち1台は、プリンタ部160からのシートの糊付け製本処理(くるみ製本処理、及び/又は、天糊製本処理)を実行可能な糊付け製本装置ある事をコア制御部150により確認可能にする装置能力情報。うち1台は、プリンタ部160からのシートに対して、ステイプル、パンチ、断裁、シフト排紙、中綴じ製本処理、折り処理、が、選択的に実行可能な中綴じ製本装置である事をコア制御部150により確認可能にする情報。換言すると、本システムにて実行可能なシート処理は、ステイプル、パンチ、断裁、シフト排紙、中綴じ製本、折り、くるみ製本、天糊製本、大量積載の、合計9種類である事をコア制御部150により特定可能にする為の情報。このように、本システム1000のアクセサリにて実行可能なシート処理の能力情報を制御部により確認可能にする為の情報が、これに該当する。
(情報5) 上記3台のアクセサリは、印刷装置100に対して、大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機、の順序で、カスケード接続されている事をコア制御部150により確認可能にする為の情報。このように、複数台のインラインフィニッシャが接続されている場合に、これらアクセサリの本システムにおける接続順序情報が、これに該当する。
以上の(情報1)〜(情報5)で示すが如くの、各種情報を、コア制御部150が各種制御にて要するシステム構成情報として、HDD156に登録する。且つ、コア制御部150は、この情報を後述するジョブ制御にて要する判断材料情報として、利用する。
以上の構成を前提とし、例えば、本印刷システム1000のシステム構成状況が、図8のようなシステム構成であるとする。このシステム構成にてコア制御部150が、どのような制御を実行するか、以下に例示する。
例えば、本システム1000が図8、図9のシステム構成である場合、上記9種類のシート処理を本システムにて全て実行可能である。この事実は、コア制御部150が、上記(情報1)〜(情報5)の判断材料に基いて、認識する。且つ、当該認識結果に基いて、コア制御部150が、図7の表示に示す合計9種類のシート処理を全て選択候補にするようUI部を制御する。且つ、該コア制御部150は以下のようなユーザ操作に応答した制御を実行する。
例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー701のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為にステイプル処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートに対するステイプル処理を、図8のアクセサリ200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー702のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為にパンチ処理(シートの穴あけ処理)の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートに対するパンチ処理を、図8のアクセサリ200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー703のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に断裁処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの断裁処理を、図8のアクセサリ200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー704のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に断裁処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの断裁処理を、図8のアクセサリ200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー705のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に中綴じ製本処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの中綴じ製本処理を、図8のアクセサリ200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー706のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に折り処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの折り処理(例えば、Z折りと呼ばれるシート処理)を、図8のアクセサリ200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー707のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為にくるみ製本処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートのくるみ製本処理を、図8のアクセサリ200bに該当する糊付け製本機により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー708のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に天糊製本処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの天糊製本処理を、図8のアクセサリ200bに該当する糊付け製本機により実行させる。
一方、例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図7の表示におけるキー709のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に大量積載処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの大量積載処理を、図8のアクセサリ200aに該当する大容量スタッカにより実行させる。
以上の如く、コア制御部150は、本システム1000が具備するアクセサリにて実行可能な種類のシート処理に対応する選択候補の中からユーザが所望の種類のシート処理の実行要求を、UI部を介して、印刷実行要求と共に、受付可能に制御する。且つ、本形態で提供するUI部を介して処理対象となるジョブの印刷実行要求をユーザから受付け事に応答し、該ジョブにて要する印刷処理をプリンタ部160により実行させる。且つ、そのプリント処理がなされた該ジョブのシートに対して該ジョブにて要するシート処理を本システム1000のアクセサリにより実行させる。
尚且つ、本形態の特徴点の1例として、コア制御部150は、以下のような制御も本システム1000にて実行する。
例えば、システム1000が図8のようなシステム構成であるとする。換言すると、印刷システム1000が、印刷装置100→大容量スタッカ→糊付け製本機→中綴じ製本機の順で接続されているとする。この場合のシステム構成内部の状況は、図9に示すような構成になる。
図9は、印刷システム1000の構成が図8のシステム構成の場合における印刷システム1000全体の装置断面図を示している。且つ、図9の装置構成は、図8の装置構成に対応している。
図9では、システム1000全体の装置断面図を示している。且つ、図9の装置構成は、図8の装置構成に対応している。
図9の装置内部構成からも明らかなように、印刷装置100のプリンタ部160で印刷されたシートは、各アクセサリの内部へと供給可能に構成されている。具体的には、図9に示すが如く、各アクセサリは、装置内部におけるA点、B点、C点を介して、シートを搬送可能な、シート搬送路を、夫々、具備する構成である。
且つ、図9のアクセサリ200aや200b等、各アクセサリは、自装置にて実行可能なシート処理が処理対象となるジョブにて必要でなくても、自装置よりも前に接続されている前段の装置からシートを受取る機能を具備する。且つ、該前段装置から受取ったシートを、自装置よりも後ろ接続されている後段の装置へと渡す機能を具備する。
このように、本形態の印刷システム1000は、処理対象のジョブにて要するシート処理とは異なるシート処理を実行するアクセサリが前段の装置から後段の装置へと処理対象となるジョブのシートを搬送する機能を具備する。この構成も、本形態の特徴点の1例である。
以上が如くのシステム構成を前提とし、例えば、印刷システム1000が図8、図9に示すシステム構成である場合、上記のような方法でUI部を介して印刷実行要求がユーザからなされたジョブに対して、コア制御部150は、以下に例示する制御を実行する。
例えば、図8、図9のシステム構成にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「スタッカジョブ」と呼ぶ。
このスタッカジョブを、図8、図9のシステム構成にて処理する場合、コア制御部150は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図9のA点を通過させて、大容量スタッカによるシート処理を実行させる。且つ、この大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)がなされたスタッカジョブの印刷結果を、他装置(例えば後段の装置)へ搬送させずに、そのまま、図9に示す大容量スタッカ内部の排紙先Xにて、保持させる。
この図9の排紙先Xにホールドされたスタッカジョブの印刷物は、この排紙先Xの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図9のシート搬送方向最下流の排紙先Zにシートを搬送して、該個所から該スタッカジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図8、図9のシステム構成である場合にてコア制御部150により実行する一連の制御が、図9の(ケース1)の制御例に該当する。
一方、例えば、図8、図9のシステム構成にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て糊付け製本機によるシート処理(exくるみ製本処理、又は、天糊製本処理)を要するジョブであるとする。ここではこのジョブを「糊付け製本ジョブ」と呼ぶ。
この糊付け製本ジョブを、図8、図9のシステム構成に処理する場合、コア制御部150は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図9のA点及びB点を通過させて、糊付け製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この糊付け製本機によるシート処理(exくるみ製本処理、又は、天糊製本処理)がなされた糊付け製本ジョブの印刷結果を、他装置(例えば後段の装置)へ搬送させずに、そのまま、図9に示す糊付け製本装置内部の排紙先Yにて、保持させる。
この図9の排紙先Yにホールドされた糊付け製本ジョブの印刷物は、この排紙先Yの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図9のシート搬送方向最下流の排紙先Zにシートを搬送して、該個所から該糊付け製本ジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図8、図9のシステム構成である場合にてコア制御部150により実行する一連の制御が、図9の(ケース2)の制御例に該当する。
更に、一方、例えば、図8、図9のシステム構成にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て中綴じ製本処理によるシート処理(例えば、中綴じ製本、又は、パンチ処理、又は、断裁処理、又は、シフト排紙処理、又は、折り処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「中綴じ製本ジョブ」と呼ぶ。
この中綴じ製本ジョブを、図8、図9のシステム構成に処理する場合、コア制御部150は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図9のA点及びB点及びC点を通過させて、中綴じ製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この中綴じ製本機による上記シート処理がなされた中綴じ製本ジョブの印刷結果を、他装置へ搬送させずに、そのまま、図9に示す中綴じ製本装置の排紙先Zにて、保持させる。
尚、図9の排紙先Zは複数の排紙先候補がある。これは、後述の図12の説明のように、本形態の中綴じ製本機は、複数種類のシート処理を実行可能であり、各シート処理毎に排紙先を異ならせる構成である事に起因する。
以上の、本印刷システム1000が図8、図9のシステム構成である場合にてコア制御部150により実行する一連の制御が、図9の(ケース3)の制御例に該当する。
以上の如く、本形態の制御部の一例に該当するコア制御部150は、HDD156に記憶された本システム1000のシステム構成情報に基いたペーパハンドリング制御も、実行する。
尚、このシステム構成情報に該当する情報は、インラインフィニッシャを具備しているか否かの情報、インラインフィニッシャを具備している場合の、その装置の台数の情報、その装置の能力情報である。又、複数台のインラインフィニッシャを具備する場合には、それらの接続順序情報も、これに該当する。
図1〜図3、図8、図9等で説明したように、本形態の印刷システム1000は、印刷装置100に対して、複数台のアクセサリを接続可能に構成している。且つ、図8、図9を参照しても明白なように、これら複数台のアクセサリは、それぞれ独立に接続したり、外したり、自由な組合せで、印刷装置100に対して、取付可能に構成している。また、これら複数台のアクセサリの接続順序も、物理的に接続できれば、自由に組み合わせることができる。但し、本形態では、これらのシステムに構成に関し、制約事項も設けている。
[大容量スタッカの内部構成]
図10は、図8に例示した、本形態にて、コア制御部150により制御対象となる、大容量スタッカの内部構成断面図の1例を示す。
当該大容量スタッカ内部には、印刷装置100からのシートの搬送経路として、大きく分けて、3つに分かれている。この1例として、図10に示すが如く、1つは、ストレートパスである。1つは、エスケープパスである。1つは、スタックパスである。このように3つのシート搬送路が内部に設けられている。
尚、図10の大容量スタッカ及び後述する図11の糊付け製本機の各装置が具備するストレートパスは、前段装置から受取ったシートを後段装置へ渡す為の機能を果たすが為に、本例ではインラインアクセサリにおけるスルーパスとも呼ぶ。
大容量スタッカ内部に具備するストレートパスは、該装置が具備する積載ユニットによるシートの積載処理を要さないジョブのシートを後段の装置へ渡す為のシート搬送路である。換言すると、当該アクセサリ自身によるシート処理が要求されていないジョブのシートを、上流の装置から下流の装置へと搬送する為のユニットである。
又、大容量スタッカ内部に具備するエスケープパスは、スタックせずに、出力したい場合に用いられる。例えば、後続のアクセサリが接続されていない場合に、出力の確認作業(プルーフプリント)等を行う場合に、スタックトレイからの取出しを簡略化するべく、当該エスケープパスに印刷物を搬送して、該トレイから印刷物を取出可能にする。
尚、この大容量スタッカ内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するのに要する複数のシート検知センサが設けられている。
大容量スタッカのCPU201aは、これら各センサからのシート検知情報を、プリンタ部CPU161とのデータ通信を行う為の信号線250と、プリンタ部CPU161とコア制御部CPU151とのデータ通信を行なうための信号線190を介して、コア制御部150に通知する。コア制御部150は、この大容量スタッカからの情報に基き、大容量スタッカ内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。尚、本印刷システムのシステム構成として、このアクセサリ装置と印刷装置100の間に他のアクセサリがカスケード接続されている場合、そのアクセサリのCPUを介して、この大容量スタッカのセンサの情報を、プリンタ部160を介してコア制御部150に通知する構成となっている。このように、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
又更に、大容量スタッカ内部に具備するスタックパスは、該装置が具備する積載ユニットによるシートの積載処理を要するジョブのシートに対する積載処理を、該装置により実行させる為のシート搬送路である。
例えば、本システム1000が図8〜図9に示した大容量スタッカを具備しているとする。このシステム構成状況において、コア制御部150が、例えば図7の表示のキー709のキー操作により、処理対象のジョブの為に、当該スタッカにて実行可能なシートの積載処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、この大容量スタッカが具備するスタックパスへシートを搬送するよう制御する。スタックパスへ搬送されたシートはスタックトレイへ排紙する。
図10のスタックトレイは、伸縮可能なステイなどの上に載置される積載ユニットである。このスタックトレイとの結合部には、ショックアブソーバ等が付けられている。コア制御部150は、このスタックトレイを用いて、処理対象となるジョブの印刷済みシートの積載処理を該大容量スタッカによる実行させるよう制御する。伸縮可能なステイの下は台車となっており、不図示の取っ手を付けると台車として、上に載せたスタック出力を別のオフラインフィニッシャなどに運べるようになっている。
スタッカ部の前ドアが閉まっているときは、伸縮可能なステイはスタック出力が積載されやすい上の位置に上昇し、前ドアがオペレータにより開けられる(あるいは、開ける指示がなされる)とスタックトレイは、下降する仕組みになっている。
また、スタック出力の積み方には、平積みとシフト積みがあって、平積みは、文字通り常に同じ位置に積む。シフト積みは、ある決められた部数単位、ジョブ単位などで奥手前方向にシフトして、出力に区切りを作って、出力を扱いやすいように積む方法である。
このように、本システム1000にてアクセサリとして利用を許可する対象の当該大容量スタッカは、プリンタ部160からのシートの積載処理を実行するにあたり、複数種類の積載方法を実行可能に構成されている。コア制御部150は、このような各種動作の制御を装置に対して実行する。
[糊付け製本装置の内部構成]
図11は、図8〜図9に例示した、本形態にて、コア制御部150により制御対象となる、糊付け製本装置の内部構成断面図の1例を示す。
当該糊付け製本装置内部には、印刷装置100からのシートの搬送経路として、大きく分けて、3つに分かれている。この1例として、図11に示すが如く、1つは、ストレートパスである。1つは、本身パスである。1つは、表紙パスである。このように3つのシート搬送路が内部に設けられている。
図11の糊付け製本装置内部に具備するストレートパス(スルーパス)は、該装置が具備する糊付け製本ユニットによるシートの糊付け製本処理を要さないジョブのシートを後段の装置へ渡す為の機能を果たすシート搬送路である。換言すると、当該アクセサリ自身によるシート処理が要求されていないジョブのシートを、上流の装置から下流の装置へと搬送する為のユニットである。
尚、この糊付け製本機内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するのに要する複数のシート検知センサが設けられている。
糊付け製本機のCPU201bは、これら各センサからのシート検知情報を、プリンタ部CPU161とのデータ通信を行う為の信号線250と、プリンタ部CPU161とコア制御部CPU151とのデータ通信を行なうための信号線190を介して、コア制御部150に通知する。コア制御部150は、この糊付け製本機からの情報に基き、糊付け製本機内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。尚、本印刷システムのシステム構成として、このアクセサリ装置と印刷装置100の間に他のアクセサリがカスケード接続されている場合、そのアクセサリのCPUを介して、この糊付け製本装置のセンサの情報を、プリンタ部160を介してコア制御部150に通知する構成となっている。このように、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
又、図11の糊付け製本装置内部に具備する本身パスと表紙パスは、くるみ製本印刷物を作成する為のシート搬送路である。
例えば、本形態では、くるみ製本印刷処理として、本文となる印刷データの印刷処理をプリンタ部160で実行させる。且つ、この印刷されたシートをくるみ製本印刷物の1束分の出力物における本文部分として利用可能にする。このように、くるみ製本にて本文(中身)部分に該当する印刷データが印刷された本文部分のシート束を、本例では「本身」と呼ぶ。且つ、この本身を表紙用の1枚のシートでくるむ処理を、くるみ製本処理にて実行する。この表紙としてのシートを、表紙パスを介して搬送する。他方、本身となる、プリンタ部160でプリントした印刷用紙は、本身パスへ搬送するようコア制御部150が各種シートの搬送制御を実行する。
このような構成のもと、例えば、コア制御部150が、例えば図7の表示のキー707のキー操作により、処理対象のジョブの為に、当該糊付け製本機にて実行可能なくるみ製本処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、以下のように当該装置を制御する。
例えば、プリンタ部160で印刷されたシートを、図11の本身パスを介して、順次スタック部に蓄える。且つ、処理対象となるジョブの1冊分のシートにて要する本文データが印刷されたシートを、全ページ、該スタック部に蓄えたうえで、表紙パスを介して、該ジョブにて要する表紙用のシートを、搬送させる。
尚、くるみ製本に関し、本形態の特徴点の1つに関連する事項が存在する。例えば、本例にて糊付け製本処理の1例に該当するくるみ製本処理では、1束分のシート束として処理可能なシート処理枚数が、当該糊付け製本処理とは異なる種類のシート処理にて1束分のシート束として処理可能なシート処理枚数よりも、圧倒的に多い。例えば、くるみ製本処理にて1束分の本文用のシート束として最大200枚まで処理を許容する。一方、ステイプル処理等は、最大20枚、中綴じ製本では最大15枚まで、1束分のシート処理として印刷用紙を処理する事を許可する。このように、1束分のシート束としてシート処理を許可する印刷用紙の許容枚数は、糊付け製本処理と、その他のシート処理では、圧倒的に異なる。
このように、本形態では、コア制御部150により制御対象となるアクセサリにより、くるみ製本処理という糊付け製本処理を実行可能に構成している。且つ、オフィス環境では要求すらされなかったアクセサリにより実行可能なフィニッシィングとして新規のフィニッシィングを提供可能に構成している。換言すると、POD環境を想定した仕組みの1つであり、且、後述する制御に関連する構成である。
尚、くるみ製本にて、表紙用のシートとして、図11に示すが如く、糊付け製本装置自身が具備するインサータのインサータトレイから搬送対象となる、表紙用のデータが予め印刷済みのプレプリントシートを利用可能に構成している。又、印刷装置100自身により表紙用の画像を印刷させたシートも利用可能に構成している。これら何れかのシートを表紙用のシートとして、表紙パスへ搬送させる。そして、スタック部の下方部分にて、当該表紙用のシートの搬送を一時停止させる。
この動作に並行して、スタック部に積載済みの本文全ページが印刷済みの複数枚のシートで構成される本身に対して、糊付け処理を実行する。例えば、糊付け部は、所定量の糊を本身の下部に塗布して、十分に糊が行き渡ったところで、本身の糊付けされた部分を表紙の中央部にあてがい、包み込むように結合させる。結合に当たっては、本身を下方に押し込むように送り出すため、表紙にくるまれた本身は、ガイドに添って、回転台の上に滑り落ちる。その後、ガイドは、表紙にくるまれた本身を回転台の上に倒すように移動する。
回転台の上に寝た表紙にくるまれた本身を、幅寄せ部で位置合わせを行って、まず、小口となる部分をカッターで断裁する。次に、回転台を90度回転して、幅寄せ部で位置合わせを行い、天となる部分を断裁する。更に、180度回転して、幅寄せ部で位置合わせを行い、地となる部分を断裁する。
断裁後は、再度幅寄せ部で奥まで押しやって、出来上がった表紙にくるまれた本身をバスケット部に入れる。
バスケット部で十分に糊を乾かした後、出来上がったくるみ製本の束を取り出すことができる。
このように、糊付け製本機は、UI部を介して印刷実行要求と共に糊付け製本処理の実行要求がユーザからなされた処理対象のジョブのシートに対する糊付け製本処理を実行する糊付けユニットを具備している。
又、上述したように、本形態にて、アクセサリにより実行可能に構成した糊付け製本処理は、上記構成に示すが如く、他の種類のシート処理と比較して、処理工程が多く準備すべき前構成も多い。換言すると、ステイプルや中綴じ製本のようなオフィス環境にて頻繁に利用されうるシート処理とは構成も異なり、要求されたシート処理を完結されるのに要する処理時間も、他のフィニッシィングに比べ、長くなる事が予想される。本形態では、このような点についても、着目している。
このように、糊付け製本機能1つをとっても分るように、本形態では、例えば、オフィス環境のみ留まらず、POD環境等の新しい印刷環境でも充分に通用する、利便性や生産性を追求した、印刷システム、製品の、実用化を目指す為の仕組みを採用している。換言すると、例えば、くるみ製本機能や大量積載機能等、オフィス環境では未対処であった新機能をPOD環境でも活用可能に構成要件として具備している。又、図8〜図9に例示するが如く、印刷装置に対して、アクセサリを複数台接続可能にしたシステム構成自体についても、上記目的を果たすが為の仕組みである。
ここで、特筆すべきは、例えば、本形態は、単に、上記のような新規の機能やシステム構成を具備する事のみに留まらず、当該機能構成を採用する事で想定されうるユースケースやユーザニーズ等、対処すべき課題を事前に発見検討している点である。且つ、その課題に対する解決手法となる構成要件をも具備する点が特徴点の1つに該当する。このように、本形態では、事務機メーカが新規市場の開拓参入するうえで、新規に搭載する機能やシステム構成に対する市場要望等を、課題として、事前に、発見検討し、その課題に対する解決手法をも念頭に入れた仕組みを構成として採用している。このような点も本形態の特徴的要件の1つに該当する。この具体的に構成要件の1例として、コア制御部150により本形態にて各種制御を実行している。
[中綴じ製本装置の内部構成]
図12は、図8〜図9に例示した、本形態にて、コア制御部150により制御対象となる、中綴じ製本機の内部構成断面図の1例を示す。
当該中綴じ製本装置内部には、印刷装置100からのシートに対してステイプル処理や断裁処理やパンチ処理や折り処理がシフト排紙処理等を選択的に実行可能にするための各種ユニットを具備している。但し、当該中綴じ製本機は、上記制約事項で述べたように、後段装置へのシート搬送機能の役目を果たすスルーパスを具備しない。
尚、この中綴じ製本機内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するのに要する複数のシート検知センサが設けられている。
中綴じ製本機のCPU201cは、これら各センサからのシート検知情報を、プリンタ部CPU161とのデータ通信を行う為の信号線250と、プリンタ部CPU161とコア制御部CPU151とのデータ通信を行なうための信号線190を介して、コア制御部150に通知する。コア制御部150は、この中綴じ製本機からの情報に基き、中綴じ製本機内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。尚、本印刷システムのシステム構成として、このアクセサリ装置と印刷装置100の間に他のアクセサリがカスケード接続されている場合、そのアクセサリのCPUを介して、この中綴じ製本装置のセンサの情報を、プリンタ部160を介してコア制御部150に通知する構成となっている。このように、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
又、例えば、図12に示すが如く、サンプルトレイ、スタックトレイ及び、ブックレットトレイが設けられており、コア制御部150は、ジョブの種類や排出される記録紙の枚数に応じて利用するユニットを切り替えるよう制御する。
例えば、コア制御部150が、図7の表示のキー701のキー操作により、処理対象のジョブの為に、当該中綴じ製本機にて実行可能なステイプル処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、コア制御部150は、プリンタ部160からのシートを、スタックトレイ側へ搬送するよう制御する。尚、この際、記録紙がスタックトレイに排出される前に、記録紙をジョブ毎に中綴じ製本部の内部の処理トレイに順次蓄えておき、該処理トレイ上にてステープラにてバインドして、その上で、スタックトレイへ、該記録紙束を束排出する。このような方法でプリンタ部160にて印刷されたシートに対するステイプル処理を当該装置により実行させる。
その他、紙をZ字状に折るためのZ折り機、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行うパンチャがあり、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行う。例えば、出力すべきジョブに対する記録紙処理に関する設定としてユーザにより操作部を介してZ折り処理設定がなされた場合には、そのジョブの記録紙に対してZ折り機により折り処理を実行させ、その上で、機内を通過させて、スタックトレイ及びサンプルトレイ等の排出トレイに排紙するよう制御する。又、例えば、出力すべきジョブに対する記録紙処理に関する設定としてユーザにより操作部を介してパンチ処理設定がなされた場合には、そのジョブの記録紙に対してパンチャによるパンチ処理を実行させ、その上で、機内を通過させて、スタックトレイ及びサンプルトレイ等の排出トレイに排紙するよう制御する。
又、サドルステッチャ部は、記録紙の中央部分を2ヶ所バインドした後に、記録紙の中央部分をローラに噛ませることにより記録紙を半折りし、パンフレットのようなブックレットを作成する中綴じ製本処理を行う。
サドルステッチャ部で製本された記録紙は、ブックレットトレイに排出される。当該サドルステッチによる製本処理等の記録紙処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定された記録紙処理設定に基づく。
又、インサータはインサートトレイにセットされた記録紙をプリンタへ通さずにスタックトレイ及びサンプルトレイ等の排出トレイのいずれかに送るためのものである。これによって中綴じ製本部に送り込まれる記録紙(プリンタ部で印刷された記録紙)と記録紙の間にインサータにセットされた記録紙をインサート(中差し)することができる。インサータのインサートトレイにはユーザによりフェイスアップの状態でセットされるものとし、ピックアップローラにより最上部の記録紙から順に給送する。故に、インサータからの記録紙はそのままスタックトレイまたはサンプルトレイへ搬送することによりフェイスダウン状態で排出される。サドルステッチャへ送るときには、一度パンチャ側へ送り込んだ後スイッチバックさせて送り込むことによりフェースの向きを合わせる。
尚、当該インサータによる記録紙挿入処理等の記録紙処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定された記録紙処理設定に基づく。
又、本形態では、1例として、中綴じ製本装置内部に断裁部(トリマ部)も具備する。この説明を以下の行う。
中綴じ製本部においてブックレット(中綴じの小冊子)となった出力は、このトリマに入ってくる。その際に、まず、ブックレットの出力は、ローラで予め決められた長さ分だけ紙送りされ、カッタ部にて予め決められた長さだけ切断され、ブックレット内の複数ページ間でばらばらになっていた端部がきれいに揃えられることとなる。そして、ブックレットホールド部に格納される。尚、当該トリマによる断裁処理等の記録紙処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定された記録紙処理設定に基づく。
このように、中綴じ製本機は、UI部を介して印刷実行要求と共に中綴じ製本処理の実行要求がユーザからなされた処理対象のジョブのシートに対する中綴じ製本処理を実行する中綴じ製本ユニットを具備している。
尚、例えば、図7の表示のキー705によりユーザから中綴じ製本が選択された場合、コア制御部150は、UI部に図13の表示を実行させる。当該図13の表示を介して、コア制御部150は、中綴じ製本の詳細設定をユーザから受付可能に制御する。例えば、ステイプル針を用いて実際にシート中央付近に対する中綴じ処理を実行するか否かを決定可能にする。又、分割製本、中綴じ位置の変更、断裁の有無、あるいは、断裁幅の変更などの設定もユーザから受付け可能にする。
例えば、コア制御部150がUI部に実行させた図13の表示を介してユーザにより「中綴じ製本する」と「断裁する」が設定されたとする。この場合、コア制御部150は、中綴じ製本印刷結果として処理対象のジョブが図14のような印刷体裁になるよう本システム100の動作制御を行う。図14の中綴じ製本印刷結果に示すが如く、サドルステッチが打たれて、小口側の断裁がなされる。また、サドルステッチの位置や断裁面の位置を予め設定しておけば、所望の位置に変更することができる。
又、例えば、図7の表示のキー707によりユーザからくるみ製本処理の実行要求がなされた場合、コア制御部150は、くるみ製本印刷結果として、処理対象のジョブが図15のような印刷体裁になるよう本システム1000を制御する。図15の1例に示すが如く、くるみ製本の場合の印刷物は、断裁面A、B及び、Cに関して、それぞれ断裁幅を設定することができる。
本形態の印刷システム1000のアクセサリ200のファームウェアのバージョンアップ方法について説明する。
アクセサリ200は図2に図示したように、アクセサリ200を制御するCPU201と、CPU201を動作させるプログラムが格納されているFLASHROM202、CPU201を動作するために必要なRAM203、アクセサリ200と通信するための通信コントローラ204から構成されている。
アクセサリ200は外部I/Fを持っていないため、図1に図示したような外部PC103,104と直接、アクセサリ200は通信することができない。
そのため、外部PC103,104から送信された、アクセサリ200のファームウェアはコア制御部内のHDD156に一度保持し、コア制御部150、プリンタ部160、アクセサリ部200のそれぞれのCPU,CPU151,CPU161,CPU201は協調しあって、HDD156上のファームウェアをコア制御部のシリアルポート157、通信路190、プリンタ部のシリアルポート165、プリンタ部の通信コントローラ164、通信路250、アクセサリの通信コントローラ204を介して、アクセサリ200上のFLASHROM202上に上書きし、バージョンアップする。
図16は、コア制御部150のHDD156上の状態を示したものである。外部PC103、104から送信された、アクセサリ200のファームウェア2000は一旦HDD156上に保存される。HDD156上のファームウェアはアクセサリ200a用のもの200b用のものを分かれて保持されている。コア制御部150は電源投入時に、まずHDD156上にファームウェア2000が存在するかをチェックする。存在する場合には、アクセサリ200のファームウェア更新を行なう。
つまり、一旦外部PC103,104からファームウェア2000を受信し、HDD156に保持してから、印刷装置1000を再起動することによって、アクセサリ200のファームウェアは更新される。そして、無事更新された場合にはCPU151は、HDD156上のファームウェアを削除し、再起動を行い、通常モードで立ち上がることで一連のファームウェア更新作業を終える。
図17は、HDD156上のアクセサリ200のファームウェア2000の内部構造について示したものである。
ファームウェア2000はFLASHROM202消去&書込みプログラム2001と、制御プログラム2002の2つのプログラムが存在する。FLASHROM202消去&書込みプログラム2001は、アクセサリ200のFLASHROM202の消去と書き込みを担当するプログラムでアクセサリ200のファームウェア更新時のみ起動されるプログラムである。一方制御プログラム2002は通常のモードで起動するプログラムであり、図10、図11、図12に示したアクセサリの紙搬送制御などを行なう。
図18は、従来のアクセサリ200のファームウェアのバージョンアップ方法についてシーケンス図である。
このシーケンス図ではアクセサリ200は200aと200bの2つが存在した場合を想定している。
コア制御部150、プリンタ部160、アクセサリ部200のそれぞれのCPU,CPU151,CPU161,CPU201は以下のように協調する。
まずステップS20001において、コア制御部150のCPU151は、起動時に、HDD156上にアクセサリ200用ファームウェア2000が存在するかをチェックし、存在する場合には、プリンタ部160のCPU161に対して、「ダウンロードモード移行通知」を送信する。
ステップS20002において、プリンタ部160のCPU161は、ダウンロードモードに遷移し、「ダウンロードモード移行完了」をCPU151に通知する。
ステップS20003において、コア制御部150のCPU151は、HDD156上のアクセサリ200用ファームウェア2000と一致する、アクセサリIDを「アクセサリ特定通知」としてCPU161に送信する。
ステップS20004において、プリンタ部160のCPU161は、ステップS20003で通知されたアクセサリIDと一致するアクセサリ(ここではアクセサリ200a)に対して、「ダウンロードモード移行通知」を送信する。
ステップS20005において、アクセサリ部200aのCPU201aは、CPUをリセットし、ダウンロードモードへ遷移する。
ステップS20006において、アクセサリ部200aのCPU201aは、プリンタ部160のCPU161にたいして、ダウンロードモードへ遷移したレスポンスを返す。
ステップS20007において、プリンタ部160のCPU161は、コア制御部150のCPU151に対して、アクセサリ200aがダウンロードモードに遷移したことを通知する。
ステップS20008において、コア制御部150のCPU151は、HDD156上のファームウェア2000aをプリンタ部160のCPU161に対して送信する。ファームウェア2000aは数MByteと大きいため、一度に送信することはできない。通常100〜500byteずつ複数回に分けて送信する。
ステップS20009において、プリンタ部160のCPU161は、ステップS20008でコア制御部150のCPU151が送信した、ファームウェア2000aをアクセサリ200aのCPU201aに送信する。
ステップS20010において、アクセサリ200aのCPU201aはRAM203aはファームウェア2000aを一度RAM203aに書込む。
ステップS20011において、アクセサリ200aのCPU201aはステップS20010でRAM203aに保持したファームウェア2000aをFLASHROM202aに書き込む。
ステップS20012において、アクセサリ部200aのCPU201aは、プリンタ部160のCPU161にたいして、ファームウェア2000aをFLASHROM202aに書き込んだことを通知する。
ステップS20013において、プリンタ部160のCPU161は、コア制御部150のCPU151に対して、アクセサリ200aのファームウェア2000aがFLASHROM202aに書き込まれたことを通知する。
以降ファームウェア2000aの全てが、アクセサリ200aのFLASHROM202aに書き込まれるまで、ステップS20008からステップS20013までのステップを繰り返す。
ファームウェア2000aの全てが、アクセサリ200aのFLASHROM202aに書き込まれた後、コア制御部150のCPU151は、HDD156上にまだ、ファームウェア更新していないファームウェアファイル2000bが存在するかをチェックし、存在する場合には、ステップS20014以降の処理に進み、ステップS20003からステップS20013の処理と同様に、アクセサリ200bのファームウェアを更新するためにステップS20014からステップS20023を実行する。
このように、ステップS20011,ステップS20021のように、アクセサリ200のCPU201がFLASHROM202に対して、ファームウェアを書き込んでいる間、コア制御部150、プリンタ部160、アクセサリ200間でファームウェアの転送がストップしているため、ファームウェアの更新が遅いという問題がある。
図19は、本提案のアクセサリ200のファームウェアのバージョンアップ方法についてシーケンス図である。
このシーケンス図ではアクセサリ200は200aと200bの2つが存在した場合を想定している。そして、HDD156上のアクセサリ200用ファームウェア2000も200a、200bの両方が存在している場合を想定している。
コア制御部150、プリンタ部160、アクセサリ部200のそれぞれのCPU,CPU151,CPU161,CPU201は以下のように協調する。
まずステップS21001において、コア制御部150のCPU151は、起動時に、HDD156上にアクセサリ200用ファームウェア2000が存在するかをチェックし、存在する場合には、プリンタ部160のCPU161に対して、「ダウンロードモード移行通知」を送信する。その際に、どのアクセサリに対応するファームウェアがHDD156上にあったのかをCPU161に対して通知する。つまり図16のようにアクセサリ200aと200bのファームウェアが存在した場合には、CPU151はCPU161に対して、「アクセサリ200aとアクセサリ200bをダウンロードモードへ移行しろ」という指示を出す。
ステップS21002において、プリンタ部160のCPU161は、ステップS20001で通知されたアクセサリIDと一致するアクセサリ(ここではアクセサリ200a)に対して、「ダウンロードモード移行通知」を送信する。
ステップS21003において、アクセサリ部200aのCPU201aは、CPUをリセットし、ダウンロードモードへ遷移する。
ステップS21004において、アクセサリ部200aのCPU201aは、プリンタ部160のCPU161にたいして、ダウンロードモードへ遷移したレスポンスを返す。
ステップS21005〜S21007において、ステップS21002〜ステップS21004と同様に、アクセサリ200bに対して「ダウンロードモード移行通知」を送信し、アクセサリ200bをダウンロードモードに移行させる。
ステップS21008において、今回対象のアクセサリが全てダウンロードモードに遷移したことを確認したプリンタ部160のCPU161はコア制御部150のCPU151に対して、レスポンスを返す。
ステップS21009において、ステップS21003でダウンロードモードに遷移したアクセサリ200aのCPU201aはファームウェア送信要求をプリンタ部160のCPU161に通知する。
ステップS21010において、プリンタ部160のCPU161は「アクセサリ200aからのファームウェア送信要求」が合ったことをコア制御部150のCPU151に通知する。
ステップS21011において、ステップS21006でダウンロードモードに遷移したアクセサリ200bのCPU201bはファームウェア送信要求をプリンタ部160のCPU161に通知する。プリンタ部160のCPU161は既に別のアクセサリ200aのファームウェア送信要求をステップS21010で通知しているため、このタイミングでコア制御部150のCPU151に対して、「アクセサリ200bからのファームウェア送信要求」を出さない。
ステップS21012において、コア制御部150のCPU151はステップS21010での「アクセサリ200aからのファームウェア送信要求」に対応して、HDD156上のアクセサリ200a用のファームウェア2000aをプリンタ部160のCPU161に送信する。ファームウェア2000aは数MByteと大きいため、一度に送信することはできない。通常100〜500byteずつ複数回に分けて送信する。
ステップS21013において、プリンタ部160のCPU161は、ステップS21011でコア制御部150のCPU151が送信した、ファームウェア2000aをアクセサリ200aのCPU201aに送信する。
ステップS21014において、アクセサリ200aのCPU201aはRAM203aにファームウェア2000aを一度RAM203aに書込む
ステップS21015において、アクセサリ200aのCPU201aはステップS20010でRAM203aに保持したファームウェア2000aをFLASHROM202aに書き込む。
ステップS21016において、ステップS21014で、アクセサリ200aのCPU201aはRAM203aにファームウェア2000aを一度RAM203aに書込んだ時点で、プリンタ部160のCPU161にたいして、「ファームウェア送信完了通知」を送信する。つまり、図2の通信路190、250が開放されたことをプリンタ部160のCPU161は判断できる。
ステップS21017において、プリンタ部160のCPU161はステップS21011で受信した、アクセサリ200bからの「ファームウェア送信要求」に対応する「アクセサリ200bからのファームウェア送信要求」をコア制御部150のCPU151に対して送信する。
ステップS21018において、コア制御部150のCPU151はステップS21017での「アクセサリ200bからのファームウェア送信要求」に対応して、HDD156上のアクセサリ200b用のファームウェア2000bをプリンタ部160のCPU161に送信する。ファームウェア2000bは数MByteと大きいため、一度に送信することはできない。通常100〜500byteずつ複数回に分けて送信する。
ステップS21019において、プリンタ部160のCPU161は、ステップS21018でコア制御部150のCPU151が送信した、ファームウェア2000bをアクセサリ200bのCPU201bに送信する。
ステップS21020において、アクセサリ200aのCPU201aはRAM203aにファームウェア2000aを一度RAM203aに書込む。
ステップS21021において、アクセサリ200aのCPU201aはステップS20010でRAM203aに保持したファームウェア2000aをFLASHROM202aに書き込む。
ステップS21022において、ステップS21019で、アクセサリ200bのCPU201bはRAM203bにファームウェア2000bを一度RAM203bに書込んだ時点で、プリンタ部160のCPU161にたいして、「ファームウェア送信完了通知」を送信する。つまり、図2の通信路190、250が開放されたことをプリンタ部160のCPU161は判断できる。
ステップS21023において、ステップS21015でアクセサリ200aのCPU201aがFLASHROM202aに書き込み終えた時点で、「ファームウェア送信要求」をプリンタ部160のCPU161に対して送信する。
ステップS21024において、プリンタ部160のCPU161は既に、ステップS21022において、図2の通信路190、250が開放されたことがわかっているので、「アクセサリ200aからのファームウェア送信要求」が合ったことをコア制御部150のCPU151に通知する。
以降同様のシーケンスでステップS21025からS21034といった一連の動作をファームウェア2000を全て送信するまで繰り返す。
図20は、本提案のアクセサリ200のファームウェアのバージョンアップ方法での、コア制御部150のCPU151のフローチャートである。
ステップS22001において、コア制御部150のCPU151は電源投入される。
ステップS22002において、CPU151はHDD156上にファームウェア2000が存在するかをチェックする。もし存在する場合にはステップS22003に進んで、ダウンロードモードに遷移する。もし存在しない場合には、ステップS22008に進んで、通常モードで起動する。
ステップS22003において、プリンタ部160のCPU161に対して、HDD156上に存在するファームウェア2000の種類と、ダウンロードモードに遷移することを通知する。
ステップS22004において、プリンタ部160のCPU161からの、ファームウェア送信要求を待つ。
ステップS22005において、プリンタ部160のCPU161からのファームウェア送信要求に対応して、ファームウェアをCPU161に送信する。
ステップS22006において、全てのアクセサリにファームウェアを送信し終えたのかをチェックする。もし送信し終えたのであればステップS22007に進み、送信し終えてないのであれば、ステップS22004に戻って、次のファームウェア送信要求を待つ。
ステップS22007において、全てのアクセサリにファームウェアを送信し終えたCPU151は、HDD156上のファームウェア2000を削除し、次の起動で、またダウンロードモードに遷移しないよう制御する。
図21は、本提案のアクセサリ200のファームウェアのバージョンアップ方法での、プリンタ部160のCPU161のフローチャートである。
ステップS23001において、プリンタ部160のCPU161は電源投入される。
ステップS23002において、プリンタ部160のCPU161はコア制御部150のCPU151からの指示を待つ。
ステップS23003において、コア制御部150のCPU151からの指示を受け取ったプリンタ部のCPU161は、その指示がダウンロードモード移行指示かを確認する。もしダウンロードモード移行指示であればステップS23004に進み、ダウンロードモード移行指示でなければ、ステップS23010に進み、通常モードで立ち上がる。
ステップS23004において、ダウンロードモードに遷移したプリンタ部160のCPU161は図19のステップS21001に対応するダウンロードモード移行通知で指定された、HDD156にあるファームウェア2000のアクセサリに対して、ダウンロードモード移行通知を出す。
ステップS23005において、プリンタ部160のCPU161はアクセサリ200からの「ファームウェア送信要求(図19のステップS21009、S21011、S21023、S21029に対応する)」を待つ。
ステップS23006において、コア制御部151に「ファームウェア送信要求(図19のステップ21010、S21017,S21024,S21031)」を通知する。
ステップS23007において、コア制御部150のCPU151から送信されたファームウェアを受信しつつ、アクセサリにファームウェアを送信する(図19のステップS21012、S21013、ステップS21018、S21019、ステップS21025,21026、ステップS21032,S21033が対応する)
ステップS23008において、アクセサリ200のCPU201からの送信完了待ちを待つ。(図19のステップS21016,S21022,S21030が対応する)
ステップS23009において、別のアクセサリCPU201からのファームウェア送信要求を既に受信済みかを判断する。もし既に受信済みの場合にはステップS23006に進んで、コア制御部150のCPU151に対して、ファームウェア送信要求を通知する。(図19のS21016,S21017が対応する)
もし受信済みで無い場合には、ステップS23005に進み、CPU201からのファームウェア送信要求を待つ。(図19のS21022,S21023が対応する)
図22は、本提案のアクセサリ200のファームウェアのバージョンアップ方法での、アクセサリ200のCPU201のフローチャートである。
ステップS24001において、アクセサリ200のCPU201の電源を投入する(図19のS21003、S21006が対応する)
ステップS24002において、アクセサリ200のCPU201はダウンロードモードで起動されたかを確認する。ダウンロードモードで起動された場合にはステップS24003に進み、通常モードで起動された場合にはステップS24007に進む。
ステップS24007において、通常モードで起動されたCPU201はFROM202条のアクセサリ制御プログラム2002をRAM203に転送し、起動する。
ステップS24003において、ダウンロードモードで起動されたCPU201はFROM202条のFROM消去、&書込みプログラム2001をRAM203に転送し、起動する。
ステップS24004において、アクセサリ200のCPU201はプリンタ部160のCPU161にファームウェア送信要求を出す(図19のS21009、S21011,S21023,S21029が対応する)
ステップS24005において、プリンタ部160のCPU161から送信されるファームウェアを受信し、RAM203に保持する。
ステップS24006において、プリンタ部160のCPU161へファームウェア送信完了通知を出す(図19のステップS21016、S21022,S21030が対応する)
ステップS24009において、アクセサリ200のCPU201はFAM203条のファームウェアをFROM202へ書込み、ステップS24004へ進み、次のファームウェア送信要求を出す。(図19のステップS21015、S21023、ステップS21021,S21029が対応する)
以上のように、図20,図21,図22のフローチャートに従った動作をコア制御部、プリンタ部、アクセサリが強調動作することによって、あるアクセサリのFLASHROMの書き込み中に、別のアクセサリのファームウェアの転送が実現できるようになり、複数のアクセサリのファームウェアを同時に更新するための時間が短縮できる。このためダウンタイムを低減することができる。
本形態で制御対象となる印刷システム1000を含む印刷環境10000の全体構成例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000の構成例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000の構成例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部に対する表示制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部に対する表示制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000の制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000の制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるインラインフィニッシャの内部構成例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるインラインフィニッシャの内部構成例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるインラインフィニッシャの内部構成例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部に対する表示制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000により印刷物を作成させる場合の制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000により印刷物を作成させる場合の制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000のコア制御部150内のHDD156内を説明するための図である。 本形態で制御対象となる印刷システム1000のアクセサリ部200のファームウェアの内部構成を説明するための図である。 従来の印刷システムの複数のアクセサリ部200のバージョンアップ方法について説明するためのシーケンス図である。 本形態の印刷システムの複数のアクセサリ部200のバージョンアップ方法について説明するためのシーケンス図である。 本形態で印刷システムのコア制御部150のCPU151の動作フローを説明するためのフローチャートである。 本形態で印刷システムのプリンタ部160のCPU161の動作フローを説明するためのフローチャートである。 本形態で印刷システムのアクセサリ200のCPU201の動作フローを説明するためのフローチャートである。

Claims (6)

  1. 電気的にデータの消去と書込みが可能なROMを持ち、前記ROMには制御プログラムを格納する複数の第1の制御装置と、第1の制御装置の制御プログラム群を格納するHDDを持つ第2の制御装置と、第1の制御装置と第2の制御装置を中継する第3の制御装置から構成される印刷システムにおいて、
    第1の制御装置のROMのデータ消去と書き込みの実行中に、別の第1の制御装置に対応する制御プログラムを第2の制御装置のHDDから読み出し、第3の制御装置を中継して、別の第1の制御装置に転送することを特徴とする印刷システム。
  2. 前記請求項1に記載の印刷システムであって、
    前記第3の制御装置は、前記第1の制御装置への制御プログラムの転送中に別の第1の制御装置からの転送要求の指示があった場合には、前記第1の制御装置の制御プログラムの転送が完了してから、別の第1の制御装置への制御プログラムの転送を開始することを特徴とする印刷システム。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の印刷システムであって、
    前記第3の制御装置と前記第2の制御装置間の通信には、前記第1の制御装置の識別子が付加されていることを特徴とする印刷システム。
  4. 電気的にデータの消去と書込みが可能なROMを持ち、前記ROMには制御プログラムを格納する複数の第1の制御装置と、第1の制御装置の制御プログラム群を格納するHDDを持つ第2の制御装置と、第1の制御装置と第2の制御装置を中継する第3の制御装置から構成される印刷システムにおけるバージョンアップ方法において、
    第1の制御装置のROMのデータ消去と書き込みの実行中に、別の第1の制御装置に対応する制御プログラムを第2の制御装置のHDDから読み出し、第3の制御装置を中継して、別の第1の制御装置に転送することを特徴とするバージョンアップ方法。
  5. 前記請求項4に記載のバージョンアップ方法であって、
    前記第3の制御装置は、前記第1の制御装置への制御プログラムの転送中に別の第1の制御装置からの転送要求の指示があった場合には、前記第1の制御装置の制御プログラムの転送が完了してから、別の第1の制御装置への制御プログラムの転送を開始することを特徴とするバージョンアップ方法。
  6. 請求項4あるいは請求項5に記載のバージョンアップ方法であって、
    前記第3の制御装置と前記第2の制御装置間の通信には、前記第1の制御装置の識別子が付加されていることを特徴とするバージョンアップ方法。
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