JP5294251B2 - ポリウレタンフォームの接着方法 - Google Patents

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本発明は、ポリウレタンフォームの接着方法に関する。
従来、ポリウレタンフォームの接着は、溶剤の入った接着剤や、エマルジョン系の接着剤を用いる接着が一般的である。
しかし、溶剤タイプの接着剤は、大気汚染の一因とされる揮発性有機化合物(VOC(Volatile Organic Compounds))の問題があり、一方、エマルジョンタイプの接着剤は、乾燥に時間がかかり、コストアップの要因となる。また、前記溶剤タイプやエマルジョンタイプの接着剤は、一般的に硬化後の柔軟性が悪く、ポリウレタンフォームの柔軟性が接着剤で損なわれる問題がある。
また、両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとモルフォリン化合物及びイミダゾール化合物を含有する高周波加熱硬化型の速硬化性1液型ウレタン樹脂系接着剤組成物が提案されている。前記速硬化性1液型ウレタン樹脂系接着剤組成物は、イソシアネート基が水と反応することによりウレア結合を形成しながら硬化する。
しかし、前記速硬化性1液型ウレタン樹脂系接着剤組成物は、ウレア結合を形成して硬化するため、接着部分が硬く、ポリウレタンフォームの接着に使用した場合、ポリウレタンフォームの柔軟性が損なわれるおそれがある。
また、その他、使用時に2液を混合する2液混合型の接着剤も存在するが、2液混合型の接着剤は、混合後の使用可能時間(ポットライフ)が短い問題がある。
特開平11−310768号公報 特開平5−295345号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、接着部に柔軟性があって、短時間で接着することができ、ポットライフの問題が無いポリウレタン接着剤を用いるポリウレタンフォームの接着方法の提供を目的とする。
請求項の発明は、ポリウレタンフォームと接着相手物を接着剤で接着するポリウレタンフォームの接着方法において、前記接着剤が、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒を含むポリウレタン接着剤であって、前記ポリイソシアネートがポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを含むものからなり、前記触媒が感温性触媒からなり、前記ポリウレタン接着剤中に水分を0.005〜0.5質量%含む前記ポリウレタン接着剤を、前記ポリウレタンフォームの接着予定面と前記接着相手物の接着予定面の少なくとも一方に塗布し、前記ポリウレタンフォームの接着予定面と前記接着相手物の接着予定面を重ね、前記ポリウレタンフォーム及び前記接着相手物にマイクロ波を照射することを特徴とする。
本発明のポリウレタン接着剤は、触媒が感温性触媒からなり、含まれる水分量が0.005〜0.5質量%と極めて少ないため、使用時に加熱されるまで反応がほとんど進行せず、使用可能時間(ポットライフ)の制約がない。さらに、有機溶剤を含まないため、揮発性有機化合物(VOC(Volatile Organic Compounds))の問題もない。また、本発明のポリウレタン接着剤は、ポリオールとポリイソシアネートの反応によりウレタン結合を形成して硬化するため、従来の速硬化性1液型ウレタン樹脂系接着剤組成物がウレア結合を形成して硬化するのと比べて硬化部分(接着部分)が柔らかいものとなる。したがって、本発明の接着剤により軟質ポリウレタンフォームを接着相手物に接着した場合には、接着後の積層品は、軟質ポリウレタンフォームの柔軟性が損なわれないものとなる。
また、本発明のポリウレタン接着剤は、マイクロ波が照射されると接着剤に含まれる少量の水分が加熱され、その加熱によって感温性触媒の温度が上昇して触媒作用を発揮することによって、ポリオールとポリイソシアネートが反応し、硬化する。そのため、接着作業が容易である。
マイクロ波は高周波と共に電磁波の一種であり、波長が高周波よりも短く、電磁波の中でも最も短いものである。マイクロ波も高周波も物質に照射されると物質を加熱する作用を有するが、加熱対象が異なっている。マイクロ波は水分に対して高い発熱性を有するのに対し、高周波は水分をほとんど加熱しない。したがって、本発明の接着剤は、マイクロ波の照射によって接着剤中の水分が効率よく発熱し、その発熱により感温性触媒の温度が上昇して触媒作用を発揮し、反応、硬化する。なお、一般的に、高周波の周波数は2MHz〜20MHz、マイクロ波は300MHz〜3THzであり、日本で加熱に使用可能なマイクロ波は2450MHzに定められており、一方、高周波は4MHz〜8MHzとされている。
本発明の接着方法によれば、本発明のポリウレタン接着剤、すなわち、ポリオール、ポリイソシアネート、感温性触媒を含み、接着剤中の水分含量が0.005〜0.5質量%のポリウレタン接着剤を、ポリウレタンフォームの接着予定面と接着相手物の接着予定面の少なくとも一方に塗布し、ポリウレタンフォームの接着予定面と接着相手物の接着予定面を重ね、ポリウレタンフォーム及び接着相手物にマイクロ波を照射するだけでよいため、極めて接着作業性がよい。しかも、前記のようにマイクロ波は、水分を効率よく加熱することができるため、短時間で接着させることができると共に、ポリウレタンフォーム等の他の部分を加熱し過ぎて変質等を生じさせるおそれもない。なお、本発明の接着方法において、マイクロ波に代えて高周波を照射した場合、公知のごとく高周波は水分に対してほとんどエネルギーが加わらず、加熱することができないものであるため、接着剤中の水分が加熱されなくなって接着剤の反応硬化が進み難いのみならず、接着されるポリウレタンフォーム等が高周波で加熱されて変質を生じるおそれがある。
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明のポリウレタン接着剤は、ポリオール、ポリイソシアネート、感温性触媒を含み、接着剤中の水分含量が0.005〜0.5質量%のものであり、軟質ポリウレタンフォームを接着するのに好適なものである。
本発明のポリウレタン接着剤におけるポリオールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールの何れでもよく、また両方を併用してもよいが、硬化の点や接着強度の点から、ポリエステルポリオールの方がより好ましい。ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールは、官能基数2〜4、水酸基価40〜100mgKOH/gのものが特に好ましい。官能基数が2未満では接着剤の樹脂の形成が出来なくなり、一方、官能基数が4を超えると樹脂の柔軟性がなくなる。また、水酸基価が40mgKOH/g未満では反応性が劣り、キュアが悪く、かつ、樹脂の形成が不足する。一方、水酸基価が100mgKOH/gを超えると樹脂の柔軟性が損なわれる傾向がある。
前記ポリイソシアネートとしては、少なくともポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)を含むものからなる。ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)と共に使用されるポリイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)等を挙げることができる。ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)は蒸気圧が低く、常温で安定しており、また液状になるため、接着剤の成分としてより好ましい。これに対し、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)は、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)よりも蒸気圧が高く、揮発性が高いため、接着時に一部揮発の可能性があり、所定のイソシアネートインデックスより低下する傾向があり、品質安定性の面からも好ましくない。また、接着時に揮発したTDIが設備を汚染する可能性もあり、好ましくない。このような理由から、ポリイソシアネート100質量%中におけるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)の割合は、80〜100質量%が好ましく、より好ましくはポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの単独使用である。
前記触媒としては、感温性触媒のみが用いられる。感温性触媒は、遅延性触媒、遅効性触媒又は熱感応性触媒とも称され、初期の時点では活性が小さく、温度上昇にしたがって活性が非常に大きくなる触媒である。感温性触媒としては、(1)ピペラジン系アミン触媒、(2)モルホリン系アミン触媒、(3)DBU同属体と称されるアミン触媒、(4)そのフェノール塩、ギ酸塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩等の誘導体のような環状アミン化合物の有機酸塩を挙げることができる。
前記ピペラジン系アミン触媒として、ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンを挙げることができる。また、前記モルホリン系アミン触媒としては、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンを挙げることができる。前記DBU同属体からなるアミン触媒としては、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7(略称DBU)、1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノネン−5(略称DBN)、1,8−ジアザビシクロ−[5,3,0]−デセン−7(略称DBD)、1,4−ジアザビシクロ−[3,3,0]オクテン−4(略称DBO)を挙げることができる。
前記ポリウレタン接着剤は、イソシアネートインデックス(ポリオール類の活性水素に対するポリイソシアネート類のイソシアネート基の当量比の百分率)が100〜120の範囲が好ましい。イソシアネートインデックスが100未満の場合には樹脂形成が不十分となり、一方、120を超えると柔軟性が低下する。また、前記触媒の量は、ポリオール100重量部に対して0.01〜1.0重量部が好ましい。
前記水分は、ポリウレタン接着剤中に0.005〜0.5質量%含まれる。ポリウレタン接着剤中の水分量が0.005質量%未満の場合にはマイクロ波をポリウレタン接着剤に照射しても、水分による発熱が不足し、前記感温性触媒の触媒作用を充分発揮できなくなる。一方、ポリウレタン接着剤中の水分量が0.5質量%を超えると、マイクロ波を照射しなくてもポリイソシアネートと水が容易に反応して発熱し、それによって反応が促進され、使用可能時間(ポットライフ)が短くなり、ポリウレタン接着剤を使用まで保管等することが困難となる。なお、水分はポリウレタン接着剤中に0.009〜0.10質量%であると、十分な剥離強度の維持とともに、ポットライフの確保の点からより好ましい。前記ポリウレタン接着剤中の水分は、使用する成分に含まれる水分の合計量、例えば、ポリオール、ポリイソシアネート、感温性触媒等に含まれる水分の合計量が、ポリウレタン接着剤中において0.005〜0.5質量%(前記のより好ましい水分量とする場合には0.009〜0.10質量%)の範囲に入る場合には、別途水を添加する必要がなく、不足する場合にのみ水を添加すればよい。前記水分の測定は、カールフィッシャー法などの公知の水分測定方法で行うことができる。
その他、前記ポリウレタン接着剤には、適宜添加剤を加えることもできる。前記ポリウレタン接着剤に適宜添加される添加剤としては、例えば、難燃剤、帯電防止剤、消臭剤、抗菌剤等を挙げることができる。
前記ポリウレタン接着剤は、前記成分を混合した状態で保管され、あるいは使用直前に混合される。
前記ポリウレタン接着剤を用いるポリウレタンフォームの接着方法について説明する。ポリウレタンフォームの接着は、前記ポリウレタン接着剤を、前記ポリウレタンフォームの接着予定面と前記接着相手物の接着予定面の少なくとも一方に塗布し、前記ポリウレタンフォームの接着予定面と前記接着相手物の接着予定面を重ね、前記ポリウレタンフォーム及び前記接着相手物にマイクロ波を照射することにより行う。
接着するポリウレタンフォームは、柔軟なポリウレタンフォーム、特に軟質ポリウレタンフォームが好ましい。接着するポリウレタンフォームは、モールド発泡でもスラブ発泡品の何れでもよい。モールド発泡品は、発泡型内にポリウレタン発泡原料を注入して発泡させたものであり、一方、スラブ発泡品は、コンベアベルト等の上にポリウレタン発泡原料を吐出して、開放状態、大気圧下、常温で発泡させ、得られた発泡体を所定サイズに裁断したものである。接着するポリウレタンフォームのタイプは、ポリエーテルタイプ、ポリエステルタイプの何れでもよい。また、接着するポリウレタンフォームの厚みは、2〜200mm以下が好ましい。2mmより薄い場合接着剤の原料の染み出しが発生する。逆に200mmより厚いとマイクロ波のエネルギー不足から接着強度が低下する。さらに、接着するポリウレタンフォームの密度は10〜100kg/mが好ましい。接着相手物は、限定されるものではなく、不織布、ポリウレタンフォーム等、適宜のものとされる。特に柔軟性を有する材質、例えば不織布や軟質ポリウレウレタンォームは、本発明のポリウレタン接着剤が柔軟性を損なわないことから好適なものである。
前記ポリウレタン接着剤の塗布方法は、特に限定されず、ロール塗布、スプレー塗布等により行うことができるが、作業性の点からスプレー塗布によるのが好ましい。また、前記接着予定面へのポリウレタン接着剤の塗布量は50〜500g/mが好ましい。塗布量が前記範囲より少ない場合、接着強度が低下し、一方、塗布量が前記範囲より多いと、接着後の接着面で違和感を生じ易くなる。
前記マイクロ波の照射は、マイクロ波を照射する装置を用いて行い、特に限定されないが、電子レンジによるのが簡便である。使用するマイクロ波は、電磁波のうちマイクロ波に分類されている周波数のもの、一般的には300MHz〜3THzのものとされる。日本においては、加熱に使用可能なマイクロ波は2450MHzに定められている。また、照射時間は、接着するポリウレタンフォームの厚み、密度、接着相手物により異なるが、通常、10〜300秒の範囲で選択される。
表1に示す原料を混合して実施例1〜8のポリウレタン接着剤を調製した。また、表2に示す原料を配合して比較例1,2のポリウレタン接着剤を調製した。
Figure 0005294251
Figure 0005294251
表1及び表2における原料は、以下のとおりである。
・ポリオールA;品番:N101:日本ポリウレタン工業株式会社製(ポリエステルポリオール:OHV=50、MW=2600、官能基数=2.4)
・ポリオールB;品番:TA22−595:日立化成ポリマー株式会社製(ポリエステルポリオール:OHV=225、MW=750、官能基数=3.0)
・ポリオールC;品番:GP3050:三洋化成工業株式会社製(ポリエーテルポリオール:OHV=56.1、MW=3000、官能基数=3.0)
・感温性触媒A;品番:Ucat1102:サンアプロ株式会社製
・感温性触媒B;品番:DBN、サンアプロ株式会社製(1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノネン−5)
・アミン触媒;品番:DABCO 33−LV:エアープロダクツジャパン株式会社製(非感温性触媒)
・ポリイソシアネート;品番:M−20S:BASF INOAC ポリウレタン株式会社製(ポリメリックMDI、NCO%=31%)
実施例1〜8の接着剤を、厚み50mm×200×200mmのポリエーテル系ポリウレタンフォーム(品番:ECS、密度22kg/m、株式会社イノアックコーポレーション製)の接着予定面にロール転写により塗布した。塗布量は表1に示すとおりである。その後ポリウレタンフォームの接着剤塗布面を接着相手物に重ね、電子レンジ(品番:ER−D300:株式会社東芝製)に収容し、1000Wで30秒間マイクロ波を照射し、接着方法に関する接着実施例1〜8とした。接着実施例1及び接着実施例3〜接着実施例8における接着相手物は、厚み50mm×200×200mmのポリエーテル系ポリウレタンフォーム(品番:ECS、密度22kg/m、株式会社イノアックコーポレーション製)である。接着実施例2における接着相手物は、目付量40g/m、250mm×250mmの不織布、接着実施例3における接着相手物は、厚み50mm×200×200mmのポリエステル系ポリウレタンフォーム(品番:SM55、密度57kg/m、株式会社イノアックコーポレーション製)である。
また、接着実施例1における電子レンジによるマイクロ波の照射に代えて接着剤塗布後のポリウレタンフォームと接着相手物を重ねて恒温槽に収容し、100℃で300秒加熱して接着し、接着方法に関する接着比較例1とした。さらに、比較例1及び比較例2の接着剤を、厚み50mm×200×200mmのポリエーテル系ポリウレタンフォーム(品番:ECS、密度22kg/m、株式会社イノアックコーポレーション製)の接着予定面にロール転写により塗布した。塗布量は表2に示すとおりである。その後ポリウレタンフォームの接着剤塗布面を接着相手物に重ね、電子レンジ(品番:ER−D300:株式会社東芝製)に収容し、1000Wで30秒間マイクロ波を照射し、接着方法に関する接着比較例2、3とした。
接着実施例1〜8及び接着比較例1〜3に対して、接着性試験として剥離強度試験(JIS L 1066準拠、サンプルサイズ:幅25mm×長さ150mm、単位:N/25mm)を行った。結果は、表1及び表2の剥離強度試験の欄に示した。なお、ポットライフ(使用可能時間)は、目視と実際の剥離強度により判断を行った。目視では撹拌・混合させた接着剤原料を静置後、1分以内に顕著に白濁もしくは濁りが確認されたものを△、前記状況では白濁または固形状、ゲル状の成分も確認できなかったものは○とした。また、剥離強度も確認を行ったが、前記目視試験で×判断のものは、接着加工自体が成立しなかった。さらに接着部の柔軟性を触感により判断し、接着層部で異物感(硬さ)を感じるものは×、異物感(硬さ)を感じないものは○とした。なお結果は、表1及び表2におけるポットライフ、柔軟性の欄に示した。
表1の結果から理解されるように、接着実施例1〜8は、何れも剥離試験で材料が破壊し、接着強度の高いものであった。また、接着実施例1〜7は、接着剤のポットライフが長く、さらに接着実施例1〜8は接着部分の柔軟性も充分であった。なお、接着実施例8は、接着剤の混合・撹拌後約15〜20分で濁りが確認されたため、ポットライフは△とした。今回、接着加工を接着剤の混合・撹拌後約10分で行ったため、剥離強度は材料破壊が確認されたが、接着剤の混合・撹拌後の放置時間が長くなると、接着強度の低下が発生すると考えられる。
一方、恒温槽の加熱で接着した接着比較例1は、接着のための加熱時間が長く接着作業性が劣っており、さらに剥離試験によって剥離を生じ、接着強度が不足していた。なお、接着比較例1は接着剤として実施例1のものを使用しているため、接着剤のポットライフが長く、接着部分の柔軟性が充分であった。また、感温性触媒を含まない接着剤比較例2,3を用い、マイクロ波で処理した接着比較例2及び3は、接着せず、接着剤のポットライフも短いものであった。
これらのことから、本発明のポリウレタン接着剤は、接着部に柔軟性があって、短時間で接着することができ、ポットライフに問題が無いことがわかる。また、本発明の接着方法は、接着剤におけるポットライフに問題がなく、短時間で接着することができて作業性に優れ、さらに接着部の柔軟性を損なわないものであることがわかる。

Claims (1)

  1. ポリウレタンフォームと接着相手物を接着剤で接着するポリウレタンフォームの接着方法において、
    前記接着剤が、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒を含むポリウレタン接着剤であって、前記ポリイソシアネートがポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを含むものからなり、前記触媒が感温性触媒からなり、前記ポリウレタン接着剤中に水分を0.005〜0.5質量%含む前記ポリウレタン接着剤を、前記ポリウレタンフォームの接着予定面と前記接着相手物の接着予定面の少なくとも一方に塗布し、
    前記ポリウレタンフォームの接着予定面と前記接着相手物の接着予定面を重ね、前記ポリウレタンフォーム及び前記接着相手物にマイクロ波を照射することを特徴とするポリウレタンフォームの接着方法。
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