JP5294124B2 - ガスモニタリング装置およびガスモニタリング方法 - Google Patents

ガスモニタリング装置およびガスモニタリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、水晶振動子を用いたガスモニタリング装置およびガスモニタリング方法に関する。
水晶振動子を用いたガスモニタリング方法として、水晶振動子に電極を設けて形成した汚染センサをクリーンルーム等のチャンバー内に配置して、その汚染センサの電極にケミカル物質を付着させ、その水晶振動子の共振周波数の変化からケミカル汚染度をリアルタイムでモニタするようにしたチャンバー内のケミカル汚染度モニタ方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、水晶振動子を用いたガスモニタリング装置として、センサと、センサに接続された共振回路と、共振回路に接続された周波数検出器とを備えたケミカルフィルタ終点検知モニタが提案されている。ここで用いられるセンサは、固有の共振周波数で振動する円盤状の水晶振動子と、振動子の両側面に金などで形成された金属電極と、それぞれの電極の接続端子と、金属電極上に形成された周囲の所要のガス成分を吸着するための膜層とを有している。このケミカルフィルタ終点検知モニタによれば、汚染分子が吸着されると、その分だけ膜層の重量が増加するため、水晶振動子の共振周波数が低下する。この共振周波数を周波数検出器により測定することにより、ケミカルフィルタ処理ガス中の汚染分子の基板付着量を測定するようになっている(たとえば、特許文献2参照)。
図6は、ガスモニタリング装置を示す模式図であり、図7は、図6に示したガスモニタリング装置を用いたモニタリング結果を示す図である。
図6に示すガスモニタリング装置701は、上述した先行技術を踏まえ、本願の発明者らがケミカル汚染物質の汚染濃度をより正確に計測すべく提案したものであって、一端部にモニタリング対象となる空気を導入する空気導入部721を設け、他端部に導入した空気を排出する空気排出部722を設けたケーシング702と、該ケーシング702の内部に装填された水晶振動子703とを備えている。このガスモニタリング装置701によれば、図7に示すように、時間とともに汚染物質が水晶振動子703に吸着されることになる(特願2008−151612号参照)。
特開2000−180332号公報 特開2002−168748号公報
しかしながら、上述したガスモニタリング装置701では、水晶振動子703に吸着されたガスの吸着強度を評価することは難しい。
また、上述したガスモニタリング装置701では、モニタリング対象となる空気が水晶振動子703にどのように当たるかによって、吸着されるケミカル汚染物質の吸着量が変化することが実験によりわかった。たとえば、同一条件下において、図8に示すように、モニタリング対象となる空気が垂直に当たるように水晶振動子703を配置した場合(以下、垂直配置の場合という)には吸着量が98ng/cmとなるのに対して、図9に示すように、モニタリング対象となる空気と平行となるように水晶振動子703を配置した場合(以下、水平配置の場合という)に吸着量が133ng/cmとなる。垂直配置の場合が水平配置の場合よりも吸着量が少ないのは、垂直配置の場合に水晶振動子703の影となる面(裏面)が空気と接触しにくいことによるものであると解される。一方、水平配置の場合は水晶振動子703の全体が空気に触れることから、垂直配置の場合の2倍の吸着量となることが予想されたが、約1.4倍の吸着量しか得られなかった。この結果は、空気導入部721から導入される空気の流速を半分(1/2)にした場合、1.5倍にした場合も同様である。このことからモニタリング対象となる空気の流れる方向と水晶振動子703との関係には最適なものがあると解される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、水晶振動子に吸着されたガスの吸着強度を評価可能なガスモニタリング装置およびガスモニタリング方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、モニタリング対象となる空気あるいは清浄な空気が導入される空気導入部を一端部に設け、導入された空気が排出される空気排出部を他端部に設けたケーシングと、該ケーシングの内部に装填された水晶振動子とを備えたガスモニタリング装置であって、モニタリング対象となる空気あるいは清浄な空気を選択し、前記空気導入部に選択された空気を供給する選択供給手段と、該選択供給手段を制御し、予め設定された時間ごとに選択された空気を一方から他方に切り換える切換制御手段と、前記選択供給手段による清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において水晶振動子に吸着された物質の残存吸着量を継続して求める吸着量導出手段と、前記吸着量導出手段で継続して求めた物質の残存吸着量の変化量から物質の吸着強度を求める吸着強度導出手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、水晶振動子が吸着した物質の吸着量を求めることにより、モニタリング対象となる空気に含まれる物質の濃度をモニタするガスモニタリング方法であって、モニタリング対象となる空気と清浄な空気とを予め設定された時間ごとに切り換えて前記水晶振動子に供給するとともに、清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において前記水晶振動子に吸着された物質の残存吸着量を継続して求め、継続して求めた残存吸着量の変化量から物質の吸着強度を求めることを特徴とする。
本発明にかかるガスモニタリング装置は、予め設定された時間ごとに選択された空気を一方から他方に切り換えるので、モニタリング対象となる空気と清浄な空気とが交互に空気導入部に供給され、吸着強度が大きな物質は残存し、吸着強度が小さな物質は脱離することになる。したがって、水晶振動子に残存した物質の残存吸着量を継続して求めれば、吸着強度を評価することができる。
本発明にかかるガスモニタリング方法は、モニタリング対象となる空気と清浄な空気とを予め設定された時間ごとに切り換えて前記水晶振動子に供給するとともに、清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において前記水晶振動子に吸着された物質の残存吸着量を継続して求め、継続して求めた残存吸着量によって物質の吸着強度を求めるので、吸着強度を評価することができる。
図1は、本発明の実施の形態1であるガスモニタリング装置を示す模式図である。 図2は、強固に吸着された物質Aのモニタリング結果を示す図である。 図3は、容易に離脱される物質Bのモニタリング結果を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態2であるガスモニタリング装置を示す模式図である。 図5は、本発明の実施の形態3であるガスモニタリング装置を示す模式図である。 図6は、先行技術であるモニタリング装置を示す模式図である。 図7は、図6に示したモニタリング装置を用いたモニタリング結果を示す図である。 図8は、モニタリング対象となる空気が垂直に当たるように水晶振動子を配置したモニタリング装置を示す模式図である。 図9は、モニタリング対象となる空気と平行となるように水晶振動子を配置したモニタリング装置を示す模式図である。
以下に、本発明にかかるガスモニタリング装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
まず、図1〜図3に基づいて、本発明の実施の形態1であるガスモニタリング装置について説明する。なお、図1は、本発明の実施の形態1であるガスモニタリング装置を示す模式図であり、図2は、吸着強度が大きな物質Aのモニタリング結果を示す図、図3は、吸着強度が小さな物質Bのモニタリング結果を示す図である。
図1に示すガスモニタリング装置1は、半導体や液晶デバイスの生産・開発用のクリーンルームの内部に設置され、ケミカル汚染物質をリアルタイムで計測できるようにしたものである。
図1に示すように、ガスモニタリング装置1は、ケーシング2の内部に水晶振動子(QCM)3を装填したものである。
ケーシング2は、円筒形状をした箱体であって、モニタリング対象となる空気(クリーンルームの室内空気)あるいは清浄な空気が導入される空気導入部21を一端部に設け、導入された空気が排出される空気排出部22を他端部に設けてある。
空気導入部21には、バルブ(選択供給手段)4が接続してある。バルブ4は、モニタリング対象となる空気あるいは清浄な空気を選択し、選択された空気を空気導入部21から供給するようになっている。バルブ4には、バルブ切換コントローラ(切換制御手段)41が接続してある。バルブ切換コントローラ41は、バルブ4を切換制御するもので、本実施の形態にかかるバルブ切換コントローラ41は、予め設定した時間ごとに選択された空気を一方から他方に切り換えるようになっている。たとえば、モニタリング対象となる空気が選択され、モニタリング対象となる空気が空気導入部21から供給されている場合に、予め設定された時間が経過すると、選択された空気がモニタリング対象となる空気から清浄な空気に切り換えられ、清浄な空気が空気導入部21から供給されるようになる。同様に、清浄な空気が選択され、清浄な空気が空気導入部21に供給されている場合に、予め設定された時間が経過すると、選択された空気が清浄な空気からモニタリング対象となる空気に切り換えられ、モニタリング対象となる空気が空気導入部21に供給されるようになる。すなわち、モニタリング対象となる空気と清浄な空気とが予め設定された時間ごとに切り替わり、空気導入部21に供給されることになる。なお、予め設定された時間は、任意に設定されるが、ここでは、三時間が設定されているものとする。
空気排出部22は、吸引ポンプ(空気排出手段)接続される開口であって、吸引ポンプが稼働すると、モニタリング対象となる空気あるいは清浄な空気が空気導入部21を介してケーシング2の内部に一定速度で強制的に導入され、その後、空気排出部22を介してケーシング2の外部に排出されるようになっている。
水晶振動子3は、水晶片31と、水晶片31の両側表面に設けられた一対の電極32と、電極32の少なくとも一方に積層されたシリコンウエハ33とを有しており、ケミカル汚染物質は、シリコンウエハ33に吸着されるようになっている。
水晶振動子3の電極32には、共振回路51が接続されている。共振回路51は、水晶振動子3を共振させるためのもので、電源52が接続され、電源52から電力が供給されるようになっている。また、共振回路51には、周波数カウンタ53が接続され、水晶振動子3が共振した周波数をカウントするようになっている。
周波数カウンタ53には、データ処理装置(PC)54が接続されている。データ処理装置54は、シリコンウエハがケミカル汚染物質を吸着することにより生じる重力変化を水晶振動子3が共振周波数変化として出力することを用い、周波数カウンタ53がカウントした周波数からシリコンウエハがケミカル汚染物質を吸着することにより生じる重量変化を算出するようになっている。また、データ処理装置54は、清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において水晶振動子3に吸着された物質の残存吸着量を継続して求めるとともに、継続して求めた物質の残存吸着量から物質の吸着強度を求めるようになっている。
上述した実施の形態1であるガスモニタリング装置1は、モニタリング対象となる空気が選択され、モニタリング対象となる空気がバルブ4から空気導入部21を介してケーシングの内部に供給されると、図2および図3に示すように、時間の経過とともにケミカル汚染物質の吸着量(重量)が増加する。ここで、単位時間あたりの変化量(吸着速度)と空気量との関係をみれば、ケミカル汚染物質の空気中濃度が推定できる。また、平均的な吸着量変化のデータを用意しておけば、これと日々のデータを比較することによって、異常事態の発生や室内汚染物質濃度の変動を感知することもできる。
そして、予め設定された時間が経過すると、バルブ切換コントローラ41によって、選択された空気がモニタリング対象となる空気から清浄な空気に切り換えられ、清浄な空気がバルブ4から空気導入部21を介してケーシング2の内部に供給される。すると、図2および図3に示すように、時間の経過とともにケミカル汚染物質の吸着量(重量)が減少する。これは、清浄な空気によって、水晶振動子3からケミカル汚染物質が脱離したことを意味する。
したがって、モニタリング対象となる空気と清浄な空気とが予め設定された時間ごとに切り替わり空気導入部21に供給されると、図2および図3に示すように、ケミカル汚染物質の吸着量は、増加と減少を繰り返すことになる。
そして、データ処理装置54が、清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において水晶振動子3に吸着されたケミカル汚染物質の吸着量(残存吸着量)を継続して求めれば、当該物質の吸着強度を求めることができる。
すなわち、図2および図3に示すように、ケミカル汚染物質の吸着量が最小となる時点(清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前)の吸着量をプロットすれば、当該物質の吸着強度を求めることができる。吸着強度は、直線で近似することができ、たとえば、図2に示すA物質の吸着強度Yは、Y=aX+Cで表すことができ、図3に示すB物質の吸着強度Yは、Y=bX+Cで表すことができる。したがって、この直線の傾きがケミカル汚染物質の吸着強度として評価される。なお、図2および図3において、傾きはa>bとなるので、A物質はB物質よりも吸着強度が大きく、半導体や液晶デバイスの生産に悪影響を与えると解される。
ところで、水晶振動子(QCM)表面への汚染物質の表面濃度の変化は下記数式1によって表されることが知られている(「有機汚染物質/アウトガスの発生メカニズムとトラブル対策事例集」技術情報協会、2008年1月、p.119−127参照)。
Figure 0005294124
清浄空気を導入した場合には、Cx≒0となるので、上記数式1は、下記数式2に近似できる。
Figure 0005294124
したがって、物質Xの脱離速度定数(Kde,x)が大きければ物質Xの表面濃度はすばやく減少し、0に近づくことになる。一方、物質Xの脱離速度定数(Kde,x)が小さければ物質Xの表面濃度は減少しにくく、物質Xは脱離しないで表面に残存し、ある表面濃度に漸近することになる。このことは、上述した実施の形態1により求められた吸着強度と整合する。
上述した実施の形態1であるガスモニタリング装置1は、モニタリング対象となる空気と清浄な空気とが交互に空気導入部21に供給されるので、吸着強度が大きな物質は水晶振動子3の表面に残存し、吸着強度が小さな物質は水晶振動子3の表面から脱離する。したがって、水晶振動子3の表面に残存した物質の残存吸着量を継続して求めれば、当該物質の吸着強度を評価することができる。
上述した実施の形態1であるガスモニタリング装置1は、クリーンルームの室内空気のモニタリングのほかに、各種材料から放出されるアウトガスのモニタリングにも適用できる。より具体的には、シリコンウエハや基板に吸着されやすいガス成分がクリーンルームを構成する材料から発生するか否かを評価する際にも適用できる。したがって、ケミカル汚染物質の影響を考慮してクリーンルームを設計・建設・運用することができる。すなわち、適切なケミカルフィルタの使用(フィルタ種類・稼働時間の最適化)やケミカル汚染物質が放出されない材料の選択が可能となり、低コスト、低消費エネルギーが実現できる。
(実施の形態2)
つぎに、図4に基づいて、本発明の実施の形態2であるガスモニタリング装置を説明する。なお、図4は、本発明の実施の形態2であるガスモニタリング装置を示す模式図である。また、実施の形態1であるガスモニタリング装置と共通する構成については説明を省略する。
図4に示すガスモニタリング装置101は、半導体や液晶デバイスの生産・開発用のクリーンルームの内部に設置され、ケミカル汚染物質をリアルタイムで計測できるようにしたものである。
図4に示すように、ガスモニタリング装置101は、ケーシング102の内部に水晶振動子(QCM)103を装填したものである。ケーシング102は、円筒形状をした箱体であって、長手方向(図4において左右方向)に平行に水晶振動子103が装填してある。また、ケーシング102には、モニタリング対象となる空気が導入される空気導入部121と、導入された空気が排出される空気排出部122とが設けてある。
空気導入部121は、モニタリング対象となる空気が水晶振動子103の一方の面に斜めに当たり、その後、一方の面に沿って流れるように、ケーシング102の側部に斜めに設けた第一導入部121aと、モニタリング対象となる空気が水晶振動子103の他方の面に斜めに当たり、その後、他方の面に沿って流れるようにケーシング102の側部に斜めに設けた第二導入部121bとにより構成されている。
空気排出部122は、空気導入部121の下流となる端部に設けられた開口であって、吸引ポンプ(空気排出手段)が接続されている。
上述した実施の形態2であるガスモニタリング装置101は、吸引ポンプが稼働すると、第一導入部121aと第二導入部121bとからモニタリング対象となる空気が一定速度で導入され、導入された空気は水晶振動子103の表面(一方の面と他方の面)に斜めに当たり、表面に沿って流れる。そして、モニタリング対象となる空気に含まれるケミカル汚染物質は、水晶振動子103の表面に吸着されることになる。
上述した実施の形態2であるガスモニタリング装置101は、第一導入部121aと第二導入部121bとから導入された空気が水晶振動子103の表面(一方の面と他方の面)に斜めに当たり、表面に沿って流れるので、モニタリング対象となる物質を水晶振動子103に効率的に吸着させることができる。
(実施の形態3)
つぎに、図5に基づいて、本発明の実施の形態3であるガスモニタリング装置を説明する。なお、図5は、本発明の実施の形態3であるガスモニタリング装置を示す模式図である。また、実施の形態1であるガスモニタリング装置と共通する構成については説明を省略する。
図5に示すガスモニタリング装置201は、半導体や液晶デバイスの生産・開発用のクリーンルームの内部に設置され、ケミカル汚染物質をリアルタイムで計測できるようにしたものである。
図5に示すように、ガスモニタリング装置201は、ケーシング202の内部に水晶振動子(QCM)203を装填したものである。ケーシング202は円筒形状をした箱体であって、モニタリング対象となる空気(クリーンルームの室内空気)が導入される空気導入部221を一端部に設け、導入された空気が排出される空気排出部222を他端部に設けてある。
空気導入部221は、クリーンルームに臨む開口であって、クリーンルームの空気は空気導入部221からケーシング202の内部に導入されるようになっている。空気排出部222は、吸引ポンプ(空気排出手段)に接続される開口であって、吸引ポンプを稼働すると、空気導入部221からケーシングの内部にモニタリング対象となる空気が一定速度で強制的に導入され、その後、空気排出部222からケーシング202の外部に排出されるようになっている。
水晶振動子203は、ケーシング202に対して回転可能に装填してあり、ケーシング202の外部に設けられた駆動手段(たとえば、モータ)によって一定速度で回転するようになっている。水晶振動子203の回転速度は、1回転/10分程度のゆっくりした速度が好ましい。これは、水晶振動子203の回転速度が速いと水晶振動子203の共振状態に影響を与えることによるものである。また、回転方向は一方向でもよいが所定時間ごとに回転方向を変更してもよい。
上述した実施の形態3であるガスモニタリング装置201は、吸引ポンプが稼働すると、空気導入部221からモニタリング対象となる空気が一定速度で導入され、導入された空気は水晶振動子の周りを通って空気配排出部から排出される。このとき、水晶振動子は回転しているので、モニタリング対象となる空気が水晶振動子の全体に行き渡る。
上述した実施の形態3であるガスモニタリング装置201は、水晶振動子203を回転させることにより、モニタリング対象となる空気が水晶振動子203の表面全体に行き渡るので、モニタリング対象となる物質を水晶振動子203に効率的に吸着させることができる。
なお、上述した実施の形態3であるガスモニタリング装置201は、ケーシング202の一端部に空気導入部221を設けることとしたが、上述した実施の形態2であるガスモニタリング装置と同様に、ケーシング202の側部に斜めに第一導入部と第二導入部とを設けるようにしてもよい。
1 ガスモニタリング装置
2 ケーシング
21 空気導入部
22 空気排出部
3 水晶振動子
31 水晶片
32 電極
33 シリコンウエハ
4 バルブ(選択供給手段)
41 バルブ切換コントローラ(切換制御手段)
51 共振回路
52 電源
53 周波数カウンタ
54 データ処理装置
101 ガスモニタリング装置
102 ケーシング
103 水晶振動子
121 空気導入部
121a 第一導入部
121b 第二導入部
122 空気排出部
201 ガスモニタリング装置
202 ケーシング
203 水晶振動子
221 空気導入部
222 空気排出部

Claims (2)

  1. モニタリング対象となる空気あるいは清浄な空気が導入される空気導入部を一端部に設け、導入された空気が排出される空気排出部を他端部に設けたケーシングと、該ケーシングの内部に装填された水晶振動子とを備えたガスモニタリング装置であって、
    モニタリング対象となる空気あるいは清浄な空気を選択し、前記空気導入部に選択された空気を供給する選択供給手段と、
    該選択供給手段を制御し、予め設定された時間ごとに選択された空気を一方から他方に切り換える切換制御手段と
    前記選択供給手段による清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において水晶振動子に吸着された物質の残存吸着量を継続して求める吸着量導出手段と、
    前記吸着量導出手段で継続して求めた物質の残存吸着量の変化量から物質の吸着強度を求める吸着強度導出手段と
    を備えたことを特徴とするガスモニタリング装置。
  2. 水晶振動子が吸着した物質の吸着量を求めることにより、モニタリング対象となる空気に含まれる物質の濃度をモニタするガスモニタリング方法であって、
    モニタリング対象となる空気と清浄な空気とを予め設定された時間ごとに切り換えて前記水晶振動子に供給するとともに、
    清浄な空気からモニタリング対象となる空気への切換直前において前記水晶振動子に吸着された物質の残存吸着量を継続して求め、継続して求めた残存吸着量の変化量から物質の吸着強度を求めることを特徴とするガスモニタリング方法。
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