JP5293932B2 - 9,10−エタノアントラセン骨格を有する新規なモノ(メタ)アクリレート化合物及びその製造法 - Google Patents
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Description
高い屈折率を有し、紫外域の吸収や蛍光の問題がなく透明性にすぐれた新規なモノ(メタ)アクリレート化合物を提供することであり、当該化合物の工業的に有利な製造法を提供することである。
本発明の9,10−エタノアントラセン骨格を含むモノ(メタ)アクリレート化合物は新規な化合物であり、かつ、高い屈折率を示すとともに、250nm以上にUV吸収を持たない透明な化合物であり、高屈折率光学材料として工業的に有用な化合物である。
本発明の第一発明に係る化合物は、下記一般式(1)によって示される、9,10−エタノアントラセン骨格を有する新規なモノ(メタ)アクリレート化合物である。
(1)融点:ゲレンキャンプ社製の融点測定装置、型式MFB−595(JIS K0064に準拠)
(2)赤外線(IR)分光光度計:日本分光社製、型式IR−810
(3)核磁気共鳴装置(NMR):日本電子社製、型式GSX FT NMR Spectorometer、270MHz
(4)Massスペクトル:島津製作所社製、質量分析計、型式GCMS−QP5000
窒素ボックス中、攪拌機を付したオートクレーブ中で9−アントロン4.9g(25mmol)をメタノール25mlに分散し、水酸化ナトリウムの20重量%水溶液20g(水酸化ナトリウム4g、100mmol)を入れ密閉した。60℃で20分間加熱して9−アントロンを9−アントラノールとした後、反応液の温度を45℃まで下げた。そこに酸化エチレン5.5g(125mmol)を温度を50℃を越えないように、かつ圧力を0.3MPa越えないように保ちつつ60分を要して導入した。更に、反応温度を40℃に保持しながら反応を3時間続けた。反応終了後、室温まで冷却し、5重量%硫酸水溶液で中和した。中和に従い、結晶が析出するので、結晶を吸引ろ過し、得られた結晶をろ別して水洗した。80℃で乾燥することで9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセンを3.5g(15mmol)得た。生成物の、9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセンに対する収率は60mol%であった。
(2)IR(KBr,cm−1): 3240,3040,2910,2860,1615,1410,1330,1272,1100,1080,1060,1024,880,832,782,720,698,650,546。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm): δ=2.48(t,J=7Hz,1H),4.20(t,J=7Hz,2H),4.35(t,J=7Hz,2H),7.35−7.58(m,4H),7.90−8.06(m,2H),8.26(s,1H),8.30−8.39(m,2H)。
実施例1と同様にして合成した9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン2.0g(8.4mmol)、アセトニトリル40ml、トリエチルアミン2.3g(23mmol)を仕込み、室温で、フラスコの内容物を攪拌・混合した後、塩化アクリロイル1.9g(21mmol)をアセトニトリル10mlに溶解した溶液を添加し、室温で1時間攪拌を継続した。このフラスコに純水10mlを加え、10分間攪拌を継続した後、さらに飽和食塩水10ml、酢酸エチル40mlを加えた。得られた反応生成物に純水10mlを加えて洗浄し、この洗浄操作を3回繰り返した。純水によって洗浄した後の液から有機層を分離した。分離した有機層を濃縮して得られた油状物質を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、橙色油状の9−(2−アクリルオキシエトキシ)アントラセン1.5g(5.1mmol)を得た。生成物の9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセンに対する収率は、61mol%であった。
(2)IR(neat,cm−1):730,1060,1094,1161,1188,1265,1290,1335,1402,1720。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=4.44−4.47(m,2H),4.66−4.68(m,2H),5.92(dd,1H),6.26(dd,1H),6.48(dd,1H),7.38−7.54(m,4H),8.2(s,1H),7.90−8.36(m,5H)。
(4)Massスペクトル:(EI−MS)m/z=292(M+)。
実施例1と同様にして合成した9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン2.0g(8.4mmol)とアセトニトリル40ml、トリエチルアミン2.3g(23mmol)を混合した後、室温で塩化メタクリロイル2.2g(21mmol)のアセトニトリル10mL溶液を添加して1時間攪拌した。純水10mlを加え10分攪拌した後、飽和食塩水10mL、酢酸エチル40mlを加え、純水10mlで3回洗浄した。洗浄後の有機層を濃縮後、得られた油状物質をヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄色結晶の9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アントラセン1.3g(4.3mmol)を得た。生成物の9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセンに対する収率は、51mol%であった。
(2)IR(KBr,cm−1):731,1085,1155,1292,1318,1339,1383,1715。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=2.04(s,3H),4.43−4.50(m,2H),4.66−4.69(m,2H),5.66−5.82(m,1H),6.19−6.26(m,1H),7.39−7.54(m,4H),7.77−8.37(m,5H)。
(4)マススペクトル:(EI−MS)m/z=306(M+)
窒素ボックス中、攪拌機を付したオートクレーブ中で9−アントロン4.9g(25mmol)をメタノール25mlに分散し、水酸化ナトリウムの20重量%水溶液20g(水酸化ナトリウム4g、100mmol)を加え、60℃で20分間加熱した後、反応液の温度を45℃まで下げた。次に、酸化プロピレン7g(120mmol)を少量ずつ加え、液の温度を約50℃に保持し、そのまま1時間加熱した。その後、室温まで冷却し、5重量%硫酸水溶液で中和する。中和に従い、結晶が析出するので、結晶を吸引ろ過し、乾燥後、カーキ色の粉末を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、薄いカーキ色結晶のある9−(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセンを2.7g(11mmol)を得た。生成物の9−(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセンに対する収率は、43mol%であった。
(2)IR(KBr,cm−1): 3340,3040,2960,2910,2860,1615,1546,1432,1408,1330,1278,1160,1130,1080,996,874,840,782,730,690,652,550。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm): δ=1.40(d,J=8Hz,3H),2.83(d,J=4Hz,1H),4.11(d,J=8Hz,2H),4.46−4.60(m、1H),7.40−7.55(m,4H),7.95−8.04(m,2H),8.27(s,1H),8.28−8.37(m,2H)。
実施例4と同様にして合成した9−(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセン2.0g(8.0mmol)とアセトニトリル40ml、トリエチルアミン2.2g(22mmol)を仕込み、室温で、フラスコの内容物を混合した後、塩化アクリロイル1.8g(20mmol)をアセトニトリル10mlに溶解した溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。このフラスコに純水10mlを加え、10分間攪拌を継続した後、さらに飽和食塩水10ml、酢酸エチル40mlを加えた。得られた反応生成物に純水10mlを加えて洗浄し、この洗浄操作を3回繰り返した。純水によって洗浄した後の液から有機層を分離した。分離した有機層を濃縮して得られた油状物質を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、橙色油状の9−(2−アクリルオキシプロポキシ)アントラセン1.3g(4.3mmol)を得た。生成物の9−(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセンに対する収率は、53mol%であった。
(2)IR(neat,cm−1):732、1090、1195、1342、1405、1720。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=1.56(d,3H)、4.16−4.34(m,2H)、5.53−5.64(m,1H)、5.90(dd,1H)、6.25(dd,1H)、6.50(dd,1H)、7.39−7.50(m,4H)、7.93−8.36(m,5H)。
実施例4と同様にして合成した9−(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセン2.0g(8.0mmol)、アセトニトリル40ml、トリエチルアミン2.2g(22mmol)を仕込み、室温で、フラスコ内容物を混合した後、塩化メタクリロイル1.9g(18mmol)をアセトニトリル10mlに溶解した溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。このフラスコに純水10mlを加え、10分間攪拌を継続した後、さらに飽和食塩水10ml、酢酸エチル40mlを加えた。得られた反応生成物に純水10mlを加えて洗浄し、この洗浄操作を3回繰り返した。純水によって洗浄した後の液から有機層を分離した。分離した有機層を濃縮して得られた油状物質を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、橙色油状の9−(2−メタクリルオキシプロポキシ)アントラセン1.3g(4.1mmol)を得た。生成物の9−(2−ヒドロキシプロポキシ)アントラセンに対する収率は、51mol%であった。
(2)IRスペクトル(neat,cm−1):732,1085,1160,1340,1712。
(3) 1H−NMR(CDCl3、ppm):δ=1.55(d,3H),2.00(s,3H),5.64−5.81(m,1H),6.22−6.24(m,1H),7.38−7.50(m,4H),7.92−8.37(m,5H)。
(4)マススペクトル:(EI−MS)m/z=320(M+)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、9−アントロン5.8g(30mmol)、無水マレイン酸5.0g(51mmol)、p−トルエンスルホン酸100mgを加え、トルエン40g中、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から薄い黄色に変化した。該反応液を水冷したところ、多量の無色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、ついで、トルエン10mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物の薄黄色の結晶を7.9g(27mmol)得た。生成物の9−アントロンに対する収率は91mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1):3480,1852,1822,1770,1456,1230,1220,1070,980,930,920,760,750,721,522。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=3.44(d、J=9Hz,1H),3.64(dd,J1=3Hz,J2=9Hz,1H),4.79(d、J=3Hz,1H),7.15−7.41(m,6H),7.53(d,J=8Hz,1H),7.70(d,J=8Hz,1H)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、9−アントロン7.8g(40mmol)、N−フェニルマレイミド8.6g(50mmol)、p−トルエンスルホン酸200mgを加え、トルエン40g中に分散し、該スラリーをバス温106℃中加熱した。1分後には均一溶液となり、さらに加熱を続けると20分後には白い結晶が多量に析出した。1時間加熱後、該反応液を水冷し、得られたスラリーを吸引ろ過し、ついで、トルエン10mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルイミドの真っ白い色粉末を14g(38mmol)得た。生成物の9−アントロンに対する収率は94mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1):3420,1700,1498,1462,1382,1300,1275,1248,1180,920,770,720,690,562。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=3.10(bs,1H),3.28(d,J=9Hz,1H),3.50(dd、J1=3Hz,J2=9Hz,1H),4.84(d,J=3Hz,1H),6.48(m、2H),7.16−7.38(m,8H),7.42(d,J=8Hz,1H),7.56(d、J=8Hz,1H),7.74(d,J=8Hz,1H)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、実施例4と同様にして合成したカラム精製前のカーキ色粉末2.5g(10mmol)、無水マレイン酸3.0g(31mmol)を加え、トルエン15g中、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から薄い黄色に変化し、多量の無色の結晶が析出した。得られたスラリーを冷却した後、吸引ろ過し、ついで、トルエン10mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、無色結晶を2.7g(7.7mmol)得た。このものは、1H−NMR測定の結果、9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物とその異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物との2:1モル比の混合物であることが判明した。生成物の収率は77mol%であった。この混合物は、分離することなく次の(メタ)アクリル化反応に用いた。
(2)IR(KBr、cm−1):3570,3450,3070,2970,1860,1780,1460,1250,1222,1210,1070,940,762,758,740,534。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):
・9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物については次の通り。 δ=1.50(d,J=8Hz,3H),3.68(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.87(d,J=9Hz,1H),4.10(t,J=8Hz,1H),4.28(dd,J1=6Hz,J2=8Hz,1H),4.41−4.55(m,1H),4.79(d,J=2Hz,1H),7.16−7.35(m,5H),7.40(d,J=8Hz,1H),7.60−7.70(m,2H)。
・異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物については、次の通り。
δ=1.42(d,J=8Hz,3H),3.68(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.87(d,J=9Hz,1H),4.30−4.40(m,2H),4.41−4.55(m,1H),4.79(d,J=2Hz,1H),7.16−7.35(m,5H),7.60−7.70(m,1H),7.78(d,J=8Hz,2H)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、実施例1と同様にして合成した9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセン4.8g(20mmol)、N−フェニルマレイミド4.6g(27mmol)を加え、トルエン20g中、バス温106℃中1.5時間加熱した。液の色はカーキ色から薄い黄色に変化した。反応液を冷却し・濃縮した後、得られた固形物をトルエン20mlでリスラリーし、吸引ろ過した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルイミドの薄黄色の結晶を6.1g(15mmol)得た。生成物の9−(2−ヒドロキシエトキシ)アントラセンに対する収率は74mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1):3430,3030,2920,1776,1700,1590,1460,1452,1382,1300,1261,1200,1094,1066,770,742,720,680,640,618,544。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=3.11(t、J=8Hz,1H),3.52(dd、J1=3H,J2=9Hz,1H),3.78(d,J−9Hz,1H),4.17(dt,J1=7Hz,J2=8Hz,2H),4.45−4.53(m,1H),4.55−4.64(m,1H),4.80(d,J=3Hz、1H),6.45(d,J=8Hz,1H),6.47(d,J=8Hz,1H),7.15−7.34(m、8H),7.43(d,J=8Hz,1H),7.68(d,J=8Hz,1H),7.72(d,J=8Hz,1H)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、実施例2と同様にして合成した9−(2−アクリロイルオキシエトキシ)アントラセン2.9g(10mmol)、無水マレイン酸3.0g(31mmol)を加え、メトキノン70mg加えた後、トルエン20g加え、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい薄黄色に変化した。該反応液を水冷し、メタノール80ml加え、濃縮したところ、無色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、メタノール15mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−(2−アクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物の白色の結晶2.1g(5.4mmol)得た。 生成物の9−(2−アクリロイルオキシエトキシ)アントラセンに対する収率は54mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1): 3080,2980,1860,1780,1730,1680,1640,1460,1410,1290,1264,1230,1209,1100,1074,942,770,760,690,538。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm): δ=3.69(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.86(d,J=9Hz,1H),4.40−4.49(m、1H),4.64−4.72(m.2H),4.76(d,J=2Hz,1H),4.80−4.90(m,1H),5.94(d,J=8Hz,1H),6.29(dd,J1=8Hz,J2=17Hz,1H),6.57(d,J=17Hz,1H),7.16−7.32(m,5H),7.42(d,J=8Hz,1H),7.60−7.69(m,2H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
(5)屈折率 : nD=1.595
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、実施例3と同様にして合成した9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アントラセン7.5g(25mmol)、無水マレイン酸4.0g(41mmol)を加え、メトキノン70mg加えた後、トルエン30g加え、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい黄緑色に変化した。該反応液を水冷し、メタノール150ml加え、濃縮したところ、多量の無色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、メタノール20mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物の白色の結晶6.5g(16mmol)得た。生成物の、9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アントラセンに対する収率は66mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1) : 3080,2980,1862,1782,1724,1640,1460,1300,1234,1178,1100,1080,942,910,772,761,742,656,540。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm) : δ=2.05(s,3H),3.70(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.86(d,J=9Hz,1H),4.40−4.49(m,1H),4.62−4.69(m,1H),4.76(d,J=2Hz,1H),4.68−4.88(m,2H),5.67(s,1H),6.28(s、1H),7.16−7.32(m,5H),7.40(d,J=8Hz,1H),7.63−7.70(m、2H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
(5)屈折率 : nD=1.586
攪拌機、温度計付の200mlの三口フラスコに、実施例5と同様にして合成したカラム精製前の油状物6.3g(21mmol)、無水マレイン酸4.0g(41mmol)を加え、メトキノン70mg加えた後、トルエン25g加え、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい黄緑色に変化した。該反応液を水冷し、メタノール100ml加え、濃縮したところ、多量の無色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、メタノール20mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、白色の結晶を3.6g(9.0mmol)得た。このものは、1H−NMR測定の結果、9,10−ジヒドロ−9−(2−アクリロイルオキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物とその異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−アクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物との5:2モル比の混合物であることが判明した。生成物の収率は43mol%であった。当該混合物は、分離することなく、ラジカル重合により高分子化して高屈折率の樹脂とすることができる。
(2)IR(KBr、cm−1):3080,2970,1862,1782,1730,1640,1620,1460,276,1230,1200,1100,1080,1048,946,770,762,650,540。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):
・9,10−ジヒドロ−9−(2−アクリロイルオキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物については次の通り。δ=1.68(d,J=8Hz,3H),3.67(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.87(d,J=9Hz,1H),4.28−4.35(m,1H),4.47−4.54(m,1H),4.74(d,J=2Hz,1H),5.64−5.74(m,1H),5.93(d,J=8Hz,1H),6.28(dd,J1=8Hz,J2=17Hz,1H),6.50(d,J=17Hz,1H),7.16−7.32(m,6H),7.40(d,J=8Hz,1H),7.64(d,J=8Hz,1H)。
・また、異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−アクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物のついては、次の通り。 δ=1.57(d.J=8Hz,3H),3.67(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.83(d,J=9Hz,1H),4.35−4.41(m,1H),4.47−4.54(m,1H),4.74(d,J=2Hz,1H),5.53−5.61(m,1H),5.88(d,J=8Hz,1H),6.21(dd,J1=8Hz,J2=17Hz,1H),6.55(d,J=17Hz,1H),7.16−7.32(m,6H),7.56(d,J=8Hz,1H),7.70(d,J=8Hz,1H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
(5)屈折率 : nD=1.580
攪拌機、温度計付の200mlの三口フラスコに、実施例6と同様にして合成したカラム精製前の油状物6.3g(20mmol)、無水マレイン酸4.0g(41mmol)を加え、メトキノン70mg加えた後、トルエン25g加え、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい黄緑色に変化した。該反応液を水冷し、メタノール100ml加え、濃縮したところ、多量の無色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、メタノール20mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、白色の結晶を3.6g(8.7mmol)得た。このものは、1H−NMR測定の結果、9,10−ジヒドロ−9−(2−メタリロイルオキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物とその異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−メタクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物との5:2モル比の混合物であることが判明した。生成物の収率は44mol%であった。当該混合物は、分離することなく、ラジカル重合により高分子化して高屈折率の樹脂とすることができる。
(2)IR(KBr、cm−1): 3080,2970,1864,1790,1720,1638,1462,1300,1230,1192,1100,1080,942,760,650,540。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):
・9,10−ジヒドロ−9−(2−メタクリロイルオキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物については次の通り。 δ=1.70(d,J=8Hz,3H),2.07(s,3H),3.68(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.85(d,J=9Hz,1H),4.28−4.34(m,2H),4.75(d,J=2Hz,1H),5.50−5.60(m,1H),5.68(s,1H),6.30(s,1H),7.11−7.32(m,5H),7.40(d,J=8Hz,1H),7.60−7.68(m,2H)。
・異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−メタクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物については、次の通り。δ=1.59(d,J=8Hz,3H),2.00(s,3H),3.68(dd,J1=2Hz,J2=9Hz,1H),3.85(d,J=9Hz,1H),4.34−4.42(m,1H),4.48−4.55(m,2H),5.62(s,1H),6.24(s,1H),7.11−7.32(m,5H),7.52−7.59(m,2H),7.70(d,J=8Hz,1H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
(5)屈折率 : nD=1.575
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、実施例3と同様にして合成した9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アントラセン10g(34mmol)、N−フェニルマレイミド6.9g(40mmol)を加え、メトキノン80mg加えた後、トルエン80g加え、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい黄色に変化した。該反応液を水冷し、メタノール300ml加え、濃縮したところ、無色の水飴状物が沈んだ。得られた水飴を冷蔵庫で冷やし、9,10−ジヒドロ−9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルマレイミドの白い粉末を15g(31mmol)得た。生成物の、9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アントラセンに対する収率は92mol%であった。
(2) IR(KBr、cm−1) : 3060,2955,1776,1718,1632,1592,1495,1458,1380,1294,1194,1166,1132,1092,1042,940,762,748,718,682,544。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm) : δ=2.06(s,1H),3.54(dd,J1=3Hz,J2=9Hz,1H),3.72(d,J=9Hz,1H),4.41−4.52(m,1H),4.62−4.72(m,1H),4.72−4.86(m,2H),4.82(d,J=3Hz,1H),5.66(s、1H),6.28(s,1H),6.48(d、J=8Hz,1H),6.51(d,J=8Hz,1H),6.87(s,1H),7.16−7.37(m,6H),7.37−7.50(m,2H),7.66−7.78(m,2H)。
(4) UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
(5) 屈折率 : nD=1.608
攪拌機、温度計付の200mlの三口フラスコに、実施例9と同様にして合成した9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物とその異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物との2:1モル比の混合物1.8g(5.0mmol)、塩化アクリロイル1.8g(20mmol)のアセトン30ml溶液に、トリエチルアミン1.5g(15mmol)のアセトン4ml溶液を水冷しつつ加えた。直ちに白い沈殿が生じた。そのまま攪拌を1時間続けた。得られたスラリーに水4mlを加え沈殿物を溶解させた。さらに、水を10ml加えると、反応液が濁ってくるので、冷凍庫に保管した。翌朝、白い固体が沈殿していたので、吸引ろ過、水洗い、乾燥し、白い粉末1.1g(2.6mmol)を得た。このものは、1H−NMR測定の結果実施例18における場合と同様に、9,10−ジヒドロ−9−(2−アクリロイルオキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物とその異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−アクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物との2:1モル比の混合物であることが判明した。生成物の9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシプロポキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物とその異性体である9,10−ジヒドロ−9−(1−メチル−2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物との混合物に対する収率は、52mol%であった。
攪拌機、温度計付の200mlの三口フラスコに、実施例10と同様にして合成した9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルマレイミド2.1g(5.0mmol)、塩化メタクリロイル2.1g(20mmol)のアセトン30ml溶液に、トリエチルアミン1.5g(15mmol)のアセトン4ml溶液を水冷しつつ加えた。直ちに白い沈殿が生じた。そのまま攪拌を1時間続けた。得られたスラリーに水4mlを加え沈殿物を溶解させた。さらに、水を10ml加えると、反応液が濁ってくるので、冷凍庫に保管した。翌朝、白い固体が沈殿していたので、吸引ろ過、水洗い、乾燥し、白い粉末を1.2g(2.4mmol)得た。このものは、IR及び1H−NMRの測定結果より、実施例20で得られた化合物と同様の9,10−ジヒドロ−9−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルマレイミドであることが判明した。生成物の9,10−ジヒドロ−9−(2−ヒドロキシエトキシ)−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルマレイミドに対する収率は、48mol%であった。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに9−アントロン10g(52mmol)とアセトニトリル80ml、トリエチルアミン9g(89mmol)を仕込んだ後、バス温80℃で2時間加熱した。ついで反応液を冷却し、氷水バスで冷却しつつ、塩化アクリロイル7g(74mmol)のo−キシレン24ml溶液を1時間かけて添加し、さらに室温で1時間攪拌した。水50g加えてよく攪拌させ、水層を捨てた。水洗いを3回繰り返し、薄カーキ色のキシレン溶液を得た。次に、キシレン層を濃縮し、生成する結晶を吸引ろ過した。得られたウェットケーキをメタノール20ml中リスラリーした後、吸引ろ過・乾燥し、9−アクリロイルオキシアントラセンの黄色の粉末9.1g(37mmol)得た。生成物の、9−アントロンに対する収率は71mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1): 3050,1732,1660,1622,1395,1340,1290,1235,1140,1060,980,882,772,730,540。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=6.22(d、J=10Hz,1H),6.64(dd、J1=10Hz,J2=17Hz、1H),6.86(d、J=17Hz、1H)、7.42−7.53(m、4H),7.89−7.98(m、2H),7.98−8.06(m、2H),8.38(s、1H)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに9−アントロン15g(77mmol)とアセトニトリル90ml、トリエチルアミン13g(128mmol)を仕込んだ後、バス温80℃で2時間加熱した。ついで反応液を冷却し、氷水バスで冷却しつつ、塩化メタクリロイル12g(124mmol)のo−キシレン35ml溶液を1時間かけて添加し、さらに室温で1時間攪拌した。水80g加えてよく攪拌させ、水層を捨てた。水洗いを3回繰り返し、薄カーキ色のキシレン溶液を得た。次に、キシレン層を濃縮し、生成する結晶を吸引ろ過した。得られたウェットケーキをメタノール35ml中リスラリーし、次いで吸引ろ過・乾燥し、9−メタクリロイルオキシアントラセンの黄色の粉末12g(46mmol)を得た。生成物の、9−アントロンに対する収率は59mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1): 3050,1732,1660,1620,1440,1400,1340,1308,1290,1128,1044,950,880,828,770,718,538。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=2.23(s、3H),5.95(s,1H),6.67(s,1H),7.39−7.52(m.4H),7.86−8.04(m,4H),8.36(s,1H)。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、比較例1と同様にして合成した9−アクリロイルオキシアントラセン13g(52mmol)、無水マレイン酸8.0g(82mmol)を加え、トルエン40g加えた後、バス温106℃中3時間加熱した。該反応液を水冷し、メタノール100mlを加え一晩放置したところ未反応の原料9−アクリロイルオキシアントラセンの結晶が析出したのでろ別して除いた。ついで、ろ液を濃縮したところ2層に分かれたので、上層の無色のメタノール層を捨て、下層の赤い溶液をさらにメタノール40mlで2回洗浄し、カーキ色の水飴状物14.2gを得た。このものをホットプレート上で加熱し、重量が恒量になるまで加熱を続け、9,10−ジヒドロ−9−アクリロイルオキシ−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物の薄カーキ色のガラス状物12g(35mmol)を得た。生成物の、9−アクリロイルオキシアントラセンに対する収率は67mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1):1870,1788,1740,1640,1460,1408,1252,1230,1180,1080,930,764,746,540。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ=3.70(dd,J1=3Hz,J2=9Hz,1H),4.8(d,J=3Hz,1H),5.01(bs,1H),6.16(d,J=8Hz,1H),6.58(dd,J1=8Hz,J2=17Hz,1H),6.81(d,J=17Hz,1H),7.0607.46(m,7H),7.64(d,J=8Hz,1H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
(5)屈折率 : nD=1.62
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、比較例2と同様にして合成した9−メタクリロイルオキシアントラセン13g(50mmol)、無水マレイン酸8.0g(82mmol)を加え、トルエン40g、加えた後、バス温106℃中1時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい黒緑色に変化した。該反応液を水冷したところ、多量の薄黄色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、ついで、トルエン20mlで2回、メタノール20mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−メタクリロイルオキシ−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸無水物の薄黄色の結晶を13g(35mmol)得た。生成物の9−メタクリロイルオキシアントラセンに対する収率は71mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1): 3020,3000,2955,2930,1860,1780,1720,1630,1450,1310,1270,1250,1220,1150,1126,1070,1004,946,920,902,882,762,724,642,530。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm): δ=2.26(s,3H),3.72(dd,J1=3H,J2=9Hz,1H),4.81(d,J=3Hz,1H),5.04(bs,1H),5.89(s,1H),6.56(s,1H),7.16−7.45(m,7H),7.64(d,J=8Hz,1H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
攪拌機、温度計付の300mlの三口フラスコに、比較例2と同様にして合成した9−メタクリロイルオキシアントラセン 5.2g(20mmol)、N−フェニルマレイミド6.8g(39mmol)を加え、メトキノン20mg加えた後、トルエン50g加え、バス温106℃中1.5時間加熱した。液の色はカーキ色から明るい黄色に変化した。該反応液を水冷し、メタノール90ml加えたところ、多量の薄黄色の結晶が析出した。得られたスラリーを吸引ろ過し、メタノール40mlで2回ロート上洗浄を実施した。最後にウェットケーキを乾燥し、9,10−ジヒドロ−9−メタクリロイルオキシ−9,10−エタノアントラセン−11,12−ジカルボン酸−N−フェニルマレイミドの薄黄色の結晶を7.1g(15mmol)得た。生成物の、9−メタクリロイルオキシアントラセンに対する収率は75mol%であった。
(2)IR(KBr、cm−1): 1720,1500,1460,1382,1310,1200,1160,770,746,730,692,620,560。
(3)1H−NMR(CDCl3,ppm): δ=2.24(s,3H),3.57(dd,J1=3Hz,J2=9Hz,1H),4.87(d,J=3Hz,1H),4.92(bs,1H),5.83(s,1H),6.47(s,1H),6.48−6.55(m,2H),7.16−7.36(m,8H),7.36−7.49(m,2H),7.66(bs、1H)。
(4)UV吸収 : 250nm以上に吸収は認められなかった。
Claims (6)
- 一般式(1)で示される、9,10−エタノアントラセン骨格を有するモノ(メタ)アクリレート化合物。
(一般式(1)において、nは1以上、10未満の整数を表し、Xは水素原子、アルキル基若しくはアリール基が結合した窒素原子、又は酸素原子を示し、Y1及びY2は同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2又はR3のいずれか一方は水素原子を示し、他方は水素原子、メチル基又はエチル基を示し、R4は水素原子又はメチル基を示す。) - 一般式(1)において、nが1であり、Y1及びY2が水素原子であることを特徴とする請求項1に記載の9,10−エタノアントラセン骨格を有するモノ(メタ)アクリレート化合物。
- 一般式(1)において、Xが酸素原子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の9,10−エタノアントラセン骨格を有するモノ(メタ)アクリレート化合物。
- 一般式(1)において、Xが、アリール基が結合した窒素原子であり、R4が水素原子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の9,10−エタノアントラセン骨格を有するモノ(メタ)アクリレート化合物。
- 一般式(2)に示すアントラセン化合物を一般式(3)に示すジエノフィルとディールス・アルダー反応させることを特徴とする請求項1に記載の9,10−エタノアントラセン骨格を有するモノ(メタ)アクリレート化合物の製造法。
(式(2)においてnは1以上、10未満の整数を表し、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2又はR3のいずれか一方は水素原子を示し、他方は水素原子、メチル基又はエチル基を示し、Y1及びY2は同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。)
(一般式(3)において、R4は水素原子又はメチル基を示し、Xは水素原子、アルキル基若しくはアリール基が結合した窒素原子、又は酸素原子を示す。) - 一般式(4)に示す9,10−エタノアントラセン骨格を含むヒドロキシ化合物を(メタ)アクリル化することを特徴とする請求項1に記載の9,10−エタノアントラセン骨格を有するモノ(メタ)アクリレート化合物の製造法。
(一般式(4)において、nは1以上、10未満の整数を表し、Xは水素原子、アルキル基若しくはアリール基が結合した窒素原子、又は酸素原子を示し、Y1及びY2は同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、R2又はR3のいずれか一方は水素原子を示し、他方は水素原子、メチル基又はエチル基を示し、R4は水素原子又はメチル基を示す。)
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