JP5293503B2 - 光電気フレキシブル配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
具体的には、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるために、電気配線板に光伝送路を複合した光電気複合基板の開発がなされている。光伝送路としては、光ファイバーに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。さらにフレキシブル配線板と光導波路を一体複合化した光電気フレキシブル配線板とすることで、屈曲・スライド性を持たせることができ、実装の自由度の向上や、実装する製品の稼動部分、屈曲部分への導入が可能となる。
(1)フレキシブル配線板の光導波路形成面に前記フレキシブル配線板表面を保護するための保護層を有する前記フレキシブル配線板において、前記保護層を有する面と反対の面に支持体を接合する工程A、前記保護層を除去する工程Bこの順に有する光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(2)前記フレキシブル配線板表面を保護するための保護層が、前記工程Aの前に、前記フレキシブル配線板の前記光導波路形成面に前記保護層を形成する工程Cにより形成される(1)に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(3)前記工程Bの後に、前記保護層を除去した面に前記光導波路を形成する工程Dを有する(1)に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(4)前記工程Aの前、前記工程Cの前又は前記工程Cの後に、前記フレキシブル配線板に電気配線形成を行う工程Eをさらに有する(1)又は(2)に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法。
(5)前記工程Bの後に、前記保護層を除去した面の前記フレキシブル配線板に電気配線形成を行う工程Fをさらに有する(1)に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(6)前記工程Dの後に、前記支持体を除去する工程Gを有する(1)〜(5)のいずれかに記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(7)前記工程Eの後、前記工程Fの後又は前記工程Gの後に、前記電気配線を形成した前記フレキシブル配線板に電気配線保護用の絶縁被覆を形成する工程Hをさらに有する(4)〜(6)のいずれかに記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(8)前記工程Hの後に、前記電気配線にめっきを行う工程Iをさらに有する(7)に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(9)前記光導波路に光路変換ミラーを形成する工程Jをさらに有する(1)〜(8)のいずれかに記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法、
(10)前記工程Jの後に、前記光路変換ミラーを保護するためのミラー保護用被覆を形成する工程Kをさらに有する(9)に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法を提供するものである。
(工程A:支持体の接合方法、工程G:支持体の除去方法)
支持体6とフレキシブル配線板13の接合方法としては、特に限定されないが、例えば、再剥離性の良い接着層4を介して支持体6とフレキシブル配線板13を貼り合わせることによって接合できる。この場合の支持体6除去方法は、接着層4と支持体6間で引き剥がすことによって支持体6を除去すれば良い。別の方法としては、例えば、フレキシブル配線板13の製品外枠部分(必要とするパタン領域外)を、接着層4を用いて貼り合わせることによって接合できる。この場合、外枠型の接着層4を用いたり、支持体6サイズの接着層4上に外枠以外の部分に離型層7を配置してフレキシブル配線板13と接合したりすることで、外枠部分のみでの接合が可能となる。これらの場合の支持体6の除去方法としては、上記接着部分を切り落とすことで容易にフレキシブル配線板13と支持体6を分離することができる。接合には、手貼り、ロールラミネート、真空ラミネート、真空ロールラミネート、プレス、真空プレス等を用いることができ、光導波路14形成工程において加熱工程がある場合は、真空ラミネート、真空ロールラミネート、真空プレスがより好適に挙げられる。
保護層5の除去方法には特に限定はしないが、保護層5に溶剤や酸性溶媒や塩基性溶媒に対して溶解性がある場合には、それらを用いて除去しても良い。また、再剥離性のあるフィルム状の保護層5の場合には、保護層5を引き剥がして除去することが好ましい。UV処理や熱処理や通電処理を行うことによって剥離性が発現する保護層5の場合はそれらの処理を行えば良い。
再剥離性を有する保護層5付きのフレキシブル配線板13であれば、その保護層5の形成方法は特に制限はしないが、例えば、再剥離性の保護層5をフレキシブル配線板13上に形成すればよく、形成する方法としては、手貼り、プレス、真空プレス、ロールラミネータ、真空ラミネータ、真空ロールラミネータなどが好ましい。再剥離性の保護層5形成用樹脂を用いる場合には、フレキシブル配線板13上に手塗り、スピンコータ、塗工機により塗布して形成すればよい。保護層5の形成箇所は少なくとも光導波路14を形成する部分であれば良く、フレキシブル配線板13の光導波路14形成面全体に形成しても良い。
(工程D:光導波路の形成方法)
光導波路14の形成方法は特に限定しないが、フレキシブル配線板13に下部クラッド層1、コア層、上部クラッド層3が順に積層された光導波路14を貼り合わせてもよく、フレキシブル配線板13上に下部クラッド層1、コア層、上部クラッド層3を順次形成するビルドアップ法を用いてもよい。その際、光導波路14とフレキシブル配線板13とに接着性がない場合には、光導波路14又は下部クラッド層1とフレキシブル配線板13の間に接着層4を介して貼り合わせてもよい。また、光導波路14は下部クラッド層1、コア層、上部クラッド層3を下部クラッドパタン、コアパタン2、上部クラッドパタンへ少なくとも一つ以上加工したものでもよい。ビルドアップ法を用いる場合のフレキシブル配線板13上への下部クラッド層1の形成方法は、特に限定されず公知の方法によれば良く、例えば、下部クラッド層1の形成材料をスピンコート等によりフレキシブル配線板13又はフレキシブル配線板13上に形成した接着層4上に塗布し、プリベイクを行った後、紫外線を照射して薄膜を硬化させることにより形成できる。この紫外線照射時にパタン露光し、エッチングすることで下部クラッドパタンを形成することができる。また、コアパタン2の形成も、特に限定されず、例えば、下部クラッド層1上に、下部クラッド層1より屈折率の高いコア層を形成し、エッチングによりコアパタン2を形成すれば良い。上部クラッド層3の形成方法も特に限定されず、例えば、下部クラッド層1と同様の方法で形成すれば良い。さらには同様の方法でエッチングすることで上部クラッドパタンを形成することもできる。
この下部クラッド層1は、コア層との密着性の観点から、コア層積層側の表面において段差がなく平坦であることが好ましい。また、クラッド層形成用樹脂フィルムを用いることにより、クラッド層の表面平坦性を確保することができる。
また、(保護層)の欄で後述するように、接着層4のキャリアを保護層5とする場合、もしくは下部クラッド層1のキャリアを保護層5とする場合には、保護層5であるキャリアを除去後に、その後の工程を上記の工程に従い光導波路14を形成すればよい。
(工程E、工程F:電気配線の形成方法)
電気配線8の形成方法としては、電気配線8を形成する面に金属層を形成し、更にエッチングレジストを形成し、金属層の不要な箇所をエッチングで除去する方法(サブトラクト法)、めっきレジストを形成し、電気配線8を形成する面の必要な箇所にのみめっきにより電気配線8を形成する方法(アディティブ法)、電気配線8を形成する面に薄い金属層(シード層)を形成し、さらにめっきレジストを形成し、その後、電気めっきで必要な回路を形成した後、薄い金属層をエッチングで除去する方法(セミアディティブ法)がある。
電気配線8の形成方法はいずれの方法を用いても良い。
本発明の光電気フレキシブル配線板15の電気配線8形成面には電気配線8保護用の絶縁被覆9を形成することができる。絶縁被覆9をパタン形成すると、後述する工程Iでの光学素子や電気的素子の実装部分をあらわにしておくことが可能である。
感光性のある絶縁被覆9の場合には、電気配線8形成面に形成後、露光、現像を行うことで、パタン形成でき、感光性がない場合には、フィルム状であれば型抜き加工後にプレス圧着、ワニス状であれば印刷後に硬化することによって絶縁被覆9を形成すればよい。材料については、(電気配線保護用の絶縁被覆)の欄にて後述する。
工程Hにおいて絶縁被覆9を施さなかった電気配線8部分には、各種金属によるめっき10を施すことで光学素子や電気的素子の実装性(フリップチップによる実装、ワイヤボンディングによる実装、半田ボールによる実装)を向上させた電気的接続用のパッドとすることが出来る。金属層の種類としては、Ni、Fe、Co、Pt、Rh、Pd、Au、Ag、Cu、Al等やそれらを主成分とする合金が挙げられる。
機械的強度や電気的特性、コストを考えると、NiやCuを主体とした構成であることが望ましく、めっき10の最上面層をAuで表面処理しておくと、Au/Au熱圧着や半田接合が容易となる。このため無電解Ni/Auめっき10や、電解Ni/Auめっき10が好適に挙げられる。
本発明の光電気フレキシブル配線板15における光導波路14部分への光路変換ミラー11の形成方法には、特に限定はしないが、ダイシングソーによって光導波路14のコアパタン2を45°に光路変換ミラー11を切削形成したり、レーザーアブレーションによってコアパタン2に45°に光路変換ミラー11を形成したり、コアパタン2露光時に45°の光路変換ミラー11を焼付け形成したりすればよい。
光路変換ミラー11部分にフレキシブル配線板13の曲がりやそりが発生すると光伝搬損失の悪化につながる。さらにはダンシングソー等で加工した場合、光路変換ミラー11近傍の光電気フレキシブル配線板15が強度的に弱くなり、破断や折れが発生しやすくなる。そのため、工程Jにおいて作成した光路変換ミラー11には光電気フレキシブル配線板15の強度向上を兼ねたミラー保護用被覆12を形成することができる。この場合、ミラーの保護には接着層4付き保護フィルムを用いてミラー部11を保護することが好ましい。
材質としては、エポキシ系、ポリイミド系、エポキシアクリレート系、フルオレン系の材料を用いることができる。
(保護層)
フレキシブル配線板13における光導波路14形成面のフレキシブル配線板13表面を保護するための保護層5の種類としては特に限定はなく、工程Bにおいて保護層5を除去できる素材であればよい。そのためワニス状又はドライフィルム状の樹脂や、接着層4付きのフィルム材等を用いることができる。ワニス状のドライフィルム状の樹脂材料としては、工程Bにて除去できる材料であればよく、電気配線8形成用のドライフィルムレジストや、ソルダーレジスト、感光性カバーレイ、光導波路14用クラッド材及びコア材、感光性ダイボンドフィルム、その他感光性の樹脂フィルム、それらのワニスなどが挙げられる。これらは現像除去することで保護層5の除去が可能となる。また、加熱することで除去可能となるホットメルト接着剤や、通電することで剥離性が出現する接着剤であってもよい。
また、工程Aにおいて支持体6の固定方法に加熱プレスや加熱ラミネートを用いる場合には、耐熱性の保護層5を用いることが好ましく、この場合、接着層4付きのフィルム材を用いることがより好ましい。フィルム材をキャリアフィルムとし、該キャリアフィルム上に接着層4を形成した保護層5であれば、フレキシブル配線板13の可撓性を維持し、さらには柔軟性、強靭性を付与することができる。この観点からキャリアフィルムの種類としては、特に限定はないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどのフィルムが好適に挙げられる。
特に、耐熱性を必要とする場合、ポリアミドイミド、ポリイミド、耐熱ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いるとよく、再剥離性、耐熱性を兼ね備えたフレキシブル配線板13用の裏打ち材や補強板、半導体・配線板用ダイシングテープを代用するとなおよい。
また、光導波路14、下部クラッド層1又は下部クラッドパタンとフレキシブル配線板13間に接着力がない場合に導入する接着層4をフレキシブル配線板13上にあらかじめ形成し、その接着層4のキャリアフィルムを保護層5とすることもできる。この場合は、工程Bにおいて、キャリアフィルムのみを剥離除去すれば良い。同様に下部クラッド層1を形成し、該下部クラッド層1のキャリアフィルムを保護層5としてもよい。
保護層5の厚さは、目的とする柔軟性や、強靭性により適宜変えてよいが、1〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
支持体6の種類としては特に制限されるものではないが、例えば、金属板、FR−4基板、ポリイミド基板、半導体基板、シリコン基板やガラス基板等を用いることができ、それらの片面又は両面に金属層が設置されている積層板であっても、上に列挙した基板の積層板であっても良い。さらには硬化することによって剛性な物質となる接着層4でも良い。硬化によって剛性が現れる接着層4として、プリプレグ、ビルドアップ材、熱硬化性の接着層4などが好適に挙げられる。支持体6の厚さは、光電気フレキシブル配線板15と支持体6を合わせた基板が、製造装置で加工可能な厚みであるかどうかや、該基板に発生するそりによって適宜変えてよいが、5μm〜1cmであることが好ましく、50μm〜1mmの厚みであると十分なハンドリング性及び低そり性が得られる。
電気配線8保護用の絶縁被覆9の材料としては、配線板用途に用いる絶縁被覆9が好適に挙げられる。絶縁被覆9にパタン形成が必要な場合の材料としては、感光性のソルダーレジスト、感光性カバーレイフィルム、フィルム状レジスト、それらのワニスを用いるのが好ましい。これらの場合、パタン露光、現像を行うことで、配線保護用の絶縁被覆9をパタン加工することができる。
また、ワニスの場合には、印刷によって絶縁被覆9を任意の場所に形成してもよく、感光性のないカバーレイや補強板の場合には、型抜き加工し、絶縁被覆9が必要ない部分を除去した後に、電気配線8形成面に絶縁被覆9を形成すればよい。
材質としては、エポキシ系、ポリイミド系、エポキシアクリレート系、フルオレン系の材料を用いることができる。絶縁被覆9の設置する部分は電気配線8上のみに限定するものではなく、フレキシブル配線板13上であれば適宜、面積、形状を変えて良い(例えば、エッチングにより、金属箔を除去した部分でもよい)。
また、光導波路14、下部クラッド層1、下部クラッドパタン、接着層4を絶縁被覆9としてもよい。
支持体6とフレキシブル配線板13とを接合する場合に用いる接着層4や光導波路14、下部クラッド層1又は下部クラッドパタンとフレキシブル配線板13間に接着力がない場合に導入する接着層4には、特に限定されないが、両面テープ、ホットメルト接着剤、UV硬化型接着剤、熱硬化性接着剤、プリプレグ、ビルドアップ材、耐熱性の接着剤、などが接着層4として好適に挙げられる。上記の接着層4に再剥離性があると、支持体6とフレキシブル配線板13とを接合する場合に(離型層)にて後述する材料が必要なくなるというメリットがある。
また、支持体6とフレキシブル配線板13とを接合方法に、真空プレスや真空ラミネートを用いる場合には、耐熱性のある接着層4であることが好ましく、プリプレグ、ビルドアップ材、耐熱性の接着剤などを接着層4とすることが好適に挙げられる。光導波路14、下部クラッド層1又は下部クラッドパタンとフレキシブル配線板13間に接着力がない場合に導入する接着層4には、特に限定されないが、光路変換ミラー11を設置したときに、光信号がフレキシブル配線板13を透過するような構造の光電気フレキシブル配線板15の場合には、使用する光信号の波長において高い透過率特性をもつ接着層4が必要であり、その材料としては、特に限定されないが、(PCT/JP2008/05465)に記載の接着層4を使用することがより好ましい。接着層4の厚みは光電気フレキシブル配線板15の屈曲性やスライド性に影響がない範囲の厚みであればよく、25μm以下であることがより好ましい。
支持体6とフレキシブル配線板13の接合方法に、フレキシブル配線板13の製品外枠部分(必要とするパターン領域外)を、接着層4を用いて貼り合わせることによって接合する方法で、かつ、支持体6サイズの接着層4上に外枠以外の部分に離型層7を配置してフレキシブル配線板13と接合する方法を用いる場合に用いる離型層7の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、プレス用の離型シート、離型性のある樹脂又は接着剤、UV又は熱剥離性の樹脂等を用いることができる。
また、離型層7としてフィルム状のものが好ましくその材料としては、特に限定されないが、銅箔、銀箔、金箔、その他金属箔、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが好適に挙げられる。耐熱性やフレキシブル配線板13や絶縁被覆9との離型性の観点から、銅箔、ポリイミドフィルム、アラミドフィルム、プレス用離型シートがより好適に挙げられる。
フィルムの厚さは、目的とする平坦性や電気配線8及び絶縁被覆9の埋め込み性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。
本発明で用いるフレキシブル配線板13は、片面又は両面銅箔付き樹脂フィルムでも、樹脂フィルムのみでも、片面又は両面に電気配線8加工済みのフレキシブル配線板13であってもよい。保護層5を樹脂フィルム面又は電気配線8加工面に形成する場合には、異物や異物によるフレキシブル配線板13表面の凹みを抑制でき、銅箔面に保護層5を形成する場合には、異物が銅箔越しにフレキシブル配線板13表面を凹ませることを抑制できる。
樹脂フィルムの材料としてはフレキシブル性を備えた樹脂であればよく、一般的にフレキシブル配線板13で用いられているポリイミド樹脂フィルムが好適に挙げられる。ポリイミド樹脂フィルムに光信号で用いる波長の高い透過率が備わっている場合には、光路変換ミラー11にて反射させた光信号をポリイミド樹脂フィルムを透過させることもできる。
(下部クラッド層及び上部クラッド層)
以下、本発明で使用される下部クラッド層1及び上部クラッド層3について説明する。下部クラッド層1及び上部クラッド層3としては、クラッド層形成用樹脂又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、コア層より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。より好適にはクラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。なお、クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、上部クラッド層3と下部クラッド層1において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを示す。アクリレートとはアクリロイル基を有する化合物を意味し、メタクリレートとはメタクリロイル基を有する化合物を意味する。また、ここでいう1官能性とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基のいずれかを1つ有することを意味する。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能脂肪族グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2官能又は多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート等の2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、多官能複素環式エポキシ樹脂、2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの(B)光重合性化合物は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
これらの(C)光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下あり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、光導波路14を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、光導波路14として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
また、このほかに必要に応じて、クラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
塗布による場合には、その方法は限定されず、例えば、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、前記樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
キャリアフィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は30〜80質量%程度であることが好ましい。
本発明においては、コアパタン2を形成するために、下部クラッド層1に積層するコア層の形成方法は特に限定されず、例えば、コア層形成用樹脂の塗布又はコア層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
コア層形成用樹脂としては、コアパタン2がクラッド層1,3より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパタン2を形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。具体的には、前記クラッド層形成用樹脂で用いたのと同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。
塗布による場合には、方法は限定されず、前記樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
コア層形成用樹脂フィルムは、前記樹脂組成物を溶媒に溶解して下部クラッド層1に塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%であることが好ましい。
キャリアフィルムの厚さは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であると、キャリアフィルムとしての強度が得やすいという利点があり、50μm以下であると、パタン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパタンが形成できるという利点がある。以上の観点から、キャリアフィルムの厚さは10〜40μmの範囲であることがより好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
製造例1(PCT/JP2008/05465に記載の接着層の作製)
PCT/JP2008/05465に記載の接着層4を作製した。すなわち、(a)エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成株式会社製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)55質量部、(b)硬化剤としてミレックスXLC−LL(三井化学株式会社製商品名、フェノール樹脂、水酸基当量175、吸水率1.8質量%、350℃における加熱重量減少率4%)45質量部、シランカップリング剤としてNUC A−189(日本ユニカー株式会社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)1.7質量部とNUC A−1160(日本ユニカー株式会社製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)3.2質量部、(d)フィラーとしてアエロジルR972(シリカ表面にジメチルジクロロシランを被覆し、400℃の反応器中で加水分解させた、メチル基などの有機基を表面に有するフィラー、日本アエロジル株式会社製商品名、シリカ、平均粒径0.016μm)32質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分混練した。これに(c)高分子化合物としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート3質量%を含むアクリルゴムHTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社製商品名、重量平均分子量80万)を280質量部、及び(e)硬化促進剤としてキュアゾール2PZ−CN(四国化成工業株式会社製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)を0.5質量部加え、攪拌混合、真空脱気した。この接着剤ワニスをキャリアフィルムとして厚さ75μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、次いで保護フィルムとして25μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、接着層4を得た。
以下、上記接着層4使用時は使用直前に保護フィルムを剥離した直後の状態であることを前提に記述する。
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)48質量部、(B)光重合性化合物として、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート(商品名:KRM−2110、分子量:252、旭電化工業株式会社製)50質量部、(C)光重合開始剤として、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩(商品名:SP−170、旭電化工業株式会社製)2質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を広口のポリ瓶に秤量し、メカニカルスターラ、シャフト及びプロペラを用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌し、クラッド層形成用樹脂ワニスAを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名:PF020、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過し、さらに真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡した。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスAを、カバーフィルムとしての離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)に塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで、任意に調整可能であり、本製造例では硬化後の膜厚が、下部クラッド層25μm、上部クラッド層70μmとなるように調節した。
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記製造例2と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例2と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、キャリアフィルムとしてのPETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例2と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。本製造例では硬化後の膜厚が50μmとなるよう、塗工機のギャップを調整した。
(保護層の形成)
フレキシブル配線板13として150mm角の片面銅箔付きポリイミド(商品名:ユピセルN、宇部日東化成工業株式会社製、銅箔厚さ:5μm、ポリイミド厚さ12.5μm)のポリイミド面に、保護層5として150mm角のフレキシブル配線板用裏打ち材(商品名:パナプロテクトET、パナック株式会社製、接着層厚さ:5μm、PET厚さ:50μm)を、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度25℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で貼り、保護層5付きのフレキシブル配線板13とした(図1(a)参照)。
保護層5付きのフレキシブル配線板13の銅箔に感光性ドライフィルムレジスト(商品名:フォテック、日立化成工業株式会製、厚さ:25μm)をロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度110℃、ラミネート速度0.4m/minの条件で貼り、次いで紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて感光性ドライフィルムレジスト側から幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、紫外線(波長365nm)を120mJ/cm2照射し、未露光部分の感光性ドライフィルムレジストを35℃の0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液で除去した。その後、塩化第二鉄溶液を用いて、感光性ドライフィルムレジストが除去されむき出しになった部分の銅箔をエッチングにより除去し、35℃の1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、露光部分の感光性ドライフィルムレジストを除去し、110mmの直線の電気配線8を300本形成した(図1(b)参照)。
次いで、カバーレイフィルム(商品名:ニカフレックスCISG、ニッカン工業株式会社製、ポリイミド厚さ:12.5μm、接着剤厚さ:15μm)を電気配線8の両端部分(5.0mm)が露出するように型抜きし、圧力4.0MPa、温度160℃、加圧時間90分の条件で真空プレスし、電気配線8保護用の絶縁被覆9を設けた(図1(c)参照)。
その後、フレキシブル配線板13を、脱脂、ソフトエッチング、酸洗浄し、無電解Niめっき用増感剤(商品名:SA−100、日立化成工業株式会社製)に25℃で5分間浸漬後水洗し、83℃の無電解Niめっき液(奥野製薬社製、ICPニコロンGM−SD溶液、pH4.6)に8分間浸漬して3μmのNi被膜を形成し、その後、純水にて洗浄を実施した。
次に、置換金めっき液(100mL;HGS−500及び1.5g;シアン化金カリウム/Lで建浴)(商品名:HGS−500、日立化成工業株式会社製、)に85℃で8分間浸漬し、Ni被膜上に0.06μmの置換金被膜を形成した。これにより、カバーレイフィルムのない電気配線8部分が、Ni及びAuのめっき10に被覆されたフレキシブル配線板13を得た(図1(d)参照)。
支持体6として150mm角の両面銅箔の銅張り積層板(商品名:MCL−E−679FG、基板厚さ:0.6mm、銅箔厚さ:12μm)上に、接着層16として同サイズのプリプレグ(商品名:GEA−679FG、日立化成工業株式会社製、厚さ:40μm)を設置し、次いでプリプレグ中央に、離型層7として140mm角の離型シート(商品名:アフレックス、旭硝子株式会社製、厚さ:30μm)を設置し、4kPa以下に真空引きした後、圧力2.5MPa、温度180℃、加圧時間1時間の条件にて加熱積層して、支持体6付きのフレキシブル配線板13とした(図1(e)参照)。
次に、保護層5であるフレキシブル配線板13のポリイミド表面にラミネートした裏打ち材を剥離した(図1(f)参照)。
保護層5を剥離してあらわになったポリイミド面に、PCT/JP2008/05465に記載の接着層4の接着面をロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、ラミネートした。
その後、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて上記の接着層4に紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射し、上記の接着層4のキャリアフィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離した(図1(g)参照)。
次に、上記で得られた下部クラッド層1形成用樹脂フィルムの保護フィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離し、上記で得られたフレキシブル配線板13上の接着層4面に、上記と同様なラミネート条件で貼り付け、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて樹脂側から紫外線(波長365nm)を1.5J/cm2照射し、次いでキャリアフィルムである離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を剥がし、80℃で10分間加熱処理することにより、下部クラッド層1を形成した(図1(h)参照)。
次に、下部クラッド層1上に、上記と同様なラミネート条件で、上記コア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、コア層を形成した。
さらに、紫外線(波長365nm)を3J/cm2照射後、キャリアフィルムである離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を剥がし、180℃で1時間加熱処理することによって、上部クラッド層3を硬化させ光導波路14を作製した(図1(j)参照)。
得られた光導波路14の上部クラッド層3側からダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ社製)を用いて45°のミラー部11を形成した(図1(k)参照)。
ミラー保護のための接着剤付き保護フィルムとして、PCT/JP2008/05465に記載の接着層4を(光導波路の形成)の欄で述べた方法と同様の方法で、ポリイミドフィルム(厚さ:12.5μm)にラミネート及び露光を行って、接着剤付き光路変換ミラー保護用被覆12とした。得られた接着剤付き光路変換ミラー保護用被覆12をミラー加工した光導波路のミラー部11に、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。その後180℃で1時間加熱処理することによって接着層4を硬化し、ミラー部11に光路変換ミラー保護用被覆12を設けた(図1(l)参照)。
次いで製品サイズより各辺15mmずつ切断し、離型層7とフレキシブル配線板13間で分離し、シート状の光電気フレキシブル配線板15を得た(図1(m)(n)参照)。
得られたフレキシブル配線板13の実体顕微鏡200倍で外観検査を行いワークサイズ135mm角中に混入した5μm以上の異物及びフレキシブル配線板13の凹みの数を確認したところ3個であった。
次に、上部クラッド層3を形成した後の光電気フレキシブル配線板15のそりの測定を行った。そりの測定方法は、製品を水平な定盤の上に基板のそり方向凸面を上にして配置し、定盤と製品の間に生じた最大の隔たり(間隙)をシクネスゲージ(東京シクネス株式会社製、0.1mm刻みの間隙測定用)を用いて測定した。その結果、最大で0.5mmのそりであった。
実施例1の(保護層の形成)において、フレキシブル配線板13として150mm角の両面の銅箔付きポリイミド(商品名:ユピセルN、宇部日東化成工業株式会社製、銅箔厚さ:5μm、ポリイミド厚さ12.5μm)の銅箔面に、保護層5として150mm角のフレキシブル配線板用裏打ち材(商品名:パナプロテクトET、パナック株式会社製、接着層厚さ:5μm、PET厚さ:50μm)を、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度25℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で貼り(図2(a)参照)、(保護層の除去)の後に、保護層5除去面に実施例1と同様のサブトラクティブ法を用いて保護層5除去面と反対面の電気配線パタンと同様のパタンを形成し(図2(b)参照)、(支持体の分離)を(光路変換ミラーの形成)の前に行った以外は同様にして光電気フレキシブル配線板15を形成した(図2(c)(d)参照)。
得られたフレキシブル配線板13について実施例1と同様に5μm以上の異物及びフレキシブル配線板13の凹みの数を確認したところ2個であった。
次に実施例1と同様に光電気フレキシブル配線板のそりを測定した。その結果、最大で0.7mmのそりであった。
実施例1において(保護層の形成)を行わなかった以外は同様にして光電気フレキシブル配線板15を形成した。
(評価)
得られたフレキシブル配線板13について実施例1と同様に5μm以上の異物及びフレキシブル配線板13の凹みの数を確認したところ35個であった。
次に実施例1と同様に光電気フレキシブル配線板のそりを測定した。その結果、最大で45mmのそりであった。
実施例2において(保護層の形成)を行わなかった以外は同様にして光電気フレキシブル配線板15を形成した。
次に実施例1と同様に光電気フレキシブル配線板のそりを測定した。その結果、最大で38mmのそりであった。
(評価)
得られたフレキシブル配線板13について実施例1と同様に5μm以上の異物及びフレキシブル配線板13の凹みの数を確認したところ15個であった。
このため、光電気フレキシブル配線板を用いるルータやサーバ内のボード間あるいはボード内における光インターコネクション等や同様に光電気フレキシブル配線板を内蔵する携帯電話、小型ゲーム機、ディスプレイ等の民生機器・情報機器への幅広い分野に適用可能である。
2;コアパタン
3;上部クラッド層
4,16;接着層
5;保護層
6;支持体
7;離型層
8;電気配線
9;絶縁被覆
10;めっき
11;光路変換ミラー(ミラー部)
12;ミラー保護用被覆
13;フレキシブル配線板
14;光導波路
15;光電気フレキシブル配線板
Claims (6)
- フレキシブル配線板の光導波路形成面に前記フレキシブル配線板表面を保護するための保護層を有する前記フレキシブル配線板において、前記フレキシブル配線板の前記光導波路形成面に前記保護層を形成する工程C、前記保護層を有する面と反対の面に支持体を接合する工程A、前記保護層を除去する工程B、前記保護層を除去した面に前記光導波路を形成する工程D、前記支持体を除去する工程Gをこの順に有し、さらに前記工程Aの前、前記工程Cの前又は前記工程Cの後に、前記フレキシブル配線板に電気配線形成を行う工程Eを有する光電気フレキシブル配線板の製造方法。
- 前記工程Bの後に、前記保護層を除去した面の前記フレキシブル配線板に電気配線形成を行う工程Fをさらに有する請求項1に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法。
- 前記工程Eの後、前記工程Fの後又は前記工程Gの後に、前記電気配線を形成した前記フレキシブル配線板に電気配線保護用の絶縁被覆を形成する工程Hをさらに有する請求項1又は2に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法。
- 前記工程Hの後に、前記電気配線にめっきを行う工程Iをさらに有する請求項3に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法。
- 前記光導波路に光路変換ミラーを形成する工程Jをさらに有する請求項1〜4のいずれかに記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法。
- 前記工程Jの後に、前記光路変換ミラーを保護するためのミラー保護用被覆を形成する工程Kをさらに有する請求項5に記載の光電気フレキシブル配線板の製造方法。
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