JP2010164656A - ミラー付き光導波路の製造方法及びミラー付き光導波路 - Google Patents

ミラー付き光導波路の製造方法及びミラー付き光導波路 Download PDF

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大地 酒井
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敏裕 黒田
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Abstract

【課題】製造工程が少なく生産性に優れ、光電気複合部材の製造工程中のミラー面の汚染を低減できるミラー付き光導波路の製造方法及びそれにより得られるミラー付き光導波路を提供する。
【解決手段】支持体上に形成されたクラッド層形成用樹脂を硬化して下部クラッド層を形成する工程、該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂を積層してコアパターンを有するコア層を形成する工程、該コア層上にクラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程、該上部クラッド層及びコア層に斜辺を有する切り欠き部を設けて光路変換ミラーを形成する工程、該上部クラッド層上に基板を設ける工程を有するミラー付き光導波路の製造方法、並びに、この方法により製造されてなるミラー付き光導波路。
【選択図】図1

Description

本発明は、製造工程が少なく生産性に優れ、光電気複合部材の製造工程中のミラー面の汚染を低減できるミラー付き光導波路の製造方法及びそれにより得られるミラー付き光導波路に関するものである。
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。具体的には、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるために、電気配線板に光伝送路を複合した光電気混載基板の開発がなされている。光伝送路としては、光ファイバーに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
また、上記の光導波路個片化の工程において、光路変換用のミラーを有する形状に光導波路を加工し、ミラー付き光導波路を電気配線板やサブマウントに位置決めして接着することによって、光電気複合基板や光電気複合モジュールが作製できる。
このような、ミラー付き光導波路の製造方法として、図3に示すように、基板1上に、下部クラッド層2及びコアパターン3を形成し(a)、コアパターン3をミラー加工し、ミラー反射部4を形成する(b)。その後、下部クラッド層2にレジスト5を設け、焼き付け、現像する(c)。さらにレジスト5及びコアパターン3を金属膜6で被覆し(d)、コアパターン3をレジスト7で被覆してから、焼き付け、現像する(e)。その後、エッチングにより、下部クラッド層2上の金属膜6を除去し(f)、レジスト5及び7を除去する(g)。その後、コアパターン8を形成し(h)、コアパターン8上に上部クラッド層9を設けて(i)ミラー付き光導波路を製造する。
また、ミラー付き光導波路に関する特許文献としては、例えば、特許文献1には、犠牲層に傾斜面45度のミラーの型を形成し、その型にコア材を注入して45度のミラーを形成し、その後、犠牲層を除去して空気反射ミラーを形成する方法が記載されている。ただし、特許文献1に記載の光導波路は、上部クラッドは無い。
特許文献2には、穿孔によってミラーを形成することが記載されている。ただし、特許文献2の光導波路は穿孔が上部クラッドを貫いているため、上部クラッド上に電気配線を形成する際に必要な現像液、エッチング液、剥離液、めっき液、デスミア液などによるミラーの汚染が懸念される。さらには湿度の影響を受けやすく耐候性も悪い。特許文献3には、前述した図3で説明したものと同様のミラー付き光導波路の製造方法が記載されている。しかしながら、特許文献3のミラー付き光導波路の製造方法は、焼き付け工程が多いなど、製造の行程が多く、製造コストもかかるため、簡略な製造方法が求められていた。
特開2007−41122 特開2000−340905 特開2005−300913
本発明は、前記の課題を解決するためなされたもので、製造工程が少なく生産性に優れ、光電気複合部材の製造工程中のミラー面の汚染を低減したミラー付き光導波路の製造方法及びそれにより得られるミラー付き光導波路を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、支持体上に、ミラー部を形成し、最後に基板に転写して支持体を剥離することにより、上記の目的を達成することを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)支持体上に形成されたクラッド層形成用樹脂を硬化して下部クラッド層を形成する工程、該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂を積層してコアパターンを有するコア層を形成する工程、該コア層上にクラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程、該上部クラッド層及びコア層に斜辺を有する切り欠き部を設けて光路変換ミラーを形成する工程、該上部クラッド層側に基板を設ける工程を有するミラー付き光導波路の製造方法、
(2)前記上部クラッド層を形成する工程の後に、該上部クラッド層上にコア層形成用樹脂を積層してコアパターンを有するコア層を形成する工程、該コアパターン上にクラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程を1回以上繰り返し、コア層を2層以上積層する前記(1)に記載のミラー付き光導波路の製造方法、
(3)前記上部クラッド層上に基板を設けた後、前記支持体を剥離する工程を有する前記(1)又は(2)に記載のミラー付き光導波路の製造方法、
(4)前記基板が電気配線板であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のミラー付き光導波路の製造方法、
(5)前記切り欠き部の斜辺の角度が45度である前記(1)〜(4)のいずれかに記載のミラー付き光導波路の製造方法、
(6)支持体が、下部クラッド層を形成する側に、電気配線板を有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載のミラー付き光導波路の製造方法、
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法により製造されてなるミラー付き光導波路、を提供するものである。
本発明によれば、製造工程が少なく生産性に優れ、光電気複合部材の製造工程中のミラー面の汚染を低減したミラー付き光導波路の製造方法を提供することができる。
本発明のミラー付き光導波路の製造方法を説明する図である。 本発明のミラー付き光導波路の製造方法を説明する図である。 従来のミラー付き光導波路の製造方法を説明する図である。
本発明により製造されるミラー付き光導波路は、図1(e)に示すように、例えば、下部クラッド層2にコアパターンを有するコア層3と上部クラッド層4を積層したものを、基板8に接合したものであって、基板8と下部クラッド層2との間に、切り欠き部5が設けられ、ミラー反射部6が形成されている。
まず、図1(a)に示すように、支持体1上に形成されたクラッド層形成用樹脂を硬化して下部クラッド層2を形成し、下部クラッド層2上にコア層形成用樹脂を積層してコア層3を形成する。
次に、図1(b)に示すように、コア層3上にクラッド層形成用樹脂を積層し、コア層3を覆うように上部クラッド層4を形成する。
下部支持体1上への下部クラッド層2の形成は、特に限定されず公知の方法によれば良く、例えば、下部クラッド層2の形成材料をスピンコート等により下部支持体1上に塗布し、プリベイクを行った後、紫外線を照射して薄膜を硬化させることにより形成できる。また、コア層3の形成も、特に限定されず、例えば、下部クラッド層2上に、下部クラッド層2より屈折率の高いコア層3を形成すれば良い。上部クラッド層4の形成方法も特に限定されず、例えば、下部クラッド層2と同様の方法で形成すれば良い。
この下部クラッド層2は、コア層3との密着性の観点から、コア層積層側の表面において段差がなく平坦であることが好ましい。また、クラッド層形成用樹脂フィルムを用いることにより、クラッド層2の表面平坦性を確保することができる。
次に、図1(c)に示すように、上部クラッド層4からコア層3に至り、斜辺を有する切り欠き部5を設けて光路変換ミラー6を形成する。切り欠き部5の形成方法は、特に限定されず、例えば、ダイシングソーを用いて切り欠き部5を形成する方法によれば良い。
また、光路変換ミラーとして使用するため、切り欠き部5により形成されるミラー反射部6の斜辺の角度が45度であると好ましい。さらにミラー反射部に金、銀、銅などの全反射金属層を設けても良い。この場合、切り欠き部5を樹脂または金属で充填するとなお良い。
次に、図1(d)に示すように、上部クラッド層4上に、必要に応じ接着剤7を用いて基板8を設けた後、支持体1を剥離し、ミラー付き光導波路が得られる。
本発明のミラー付き光導波路は、上部クラッド層4を形成する工程の後に、上部クラッド層4上にコア層形成用樹脂を積層してコアパターンを有するコア層3を形成する工程、該コア層3上にクラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層4を形成する工程を1回以上繰り返し、コア層3を2層以上積層しても良い。例えば、この工程を1回繰り返すと、図2に示すミラー付き光導波路が得られる。
本発明のミラー付き光導波路は、支持体1上の下部クラッド層2形成の前工程として下部クラッド層2形成側に、支持体1と分離可能な電気配線板を接合してあっても良い。また、支持体1を分離した後工程として電気配線板を接合してもよい。
さらに基板8が電気配線板であっても良い。これによりミラー付き光電気複合部材が得られる。
以上のような、本発明の製造方法により、図3に示す従来の方法に比べ、焼付工程が少なく、ミラー加工以外は湿式で行える他、全製造工程が短いことから、製造工程が少なく生産性に優れるのである。
また、このようにして得られたミラー付き光導波路は、ミラー部がふたをされた構造形態となるため、光電気複合部材の製造工程中のミラー面の汚染を低減したという点で、特許文献1や2に記載の従来品に対して優れている。
以下、本発明のミラー付き光導波路の各構成部分について説明する。
(支持体及び基材)
支持体1及び基板8の種類としては、特に制限されるものではないが、寸法安定性のある厚みのある非可撓性の基板を用いることで、光導波路自体の寸法安定性を付与させることができる。寸法安定性のある厚みのある基板の材料としては、特に限定されないが、寸法安定性の観点からFR−4基板、半導体基板、シリコン板、ガラス板や金属板などが好適に挙げられる。上記に挙げた寸法安定性のある厚みのある非可撓性の素材に離型処理を施すことで光導波路との再剥離性を付与させることができる。
板厚は、板の反りや寸法安定性により、適宜変えてよいが、0.1〜10.0mmであることが好ましい。
また、支持体1及び基板8に光導波路との剥離性を持たせるために、上記の非可撓性の基板に表面が平坦なフィルムを貼り付けても良い。フィルムの材料としては、特に限定されないが、強靭性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが挙げられる。再剥離性かつ耐熱性の観点からフィルムの材料としてはポリイミドやアラミドが好適に挙げられる
フィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。
支持体1と光導波路や電気配線板との貼り合わせには、接着剤を用いても良く、光導波路や電気配線板に対して離型性のある接着剤を介する場合には全面貼り付けで良いが、光導波路や電気配線板に対して離型性のない接着剤を使用する場合には、製品サイズより5〜30mm小さな離型性の高いシートを光導波路と接着剤間に挟むことで、光導波路の製品外枠部分(必要とするパターン領域外)のみを接合し、基板8を貼り合せた後に上記接合部分を切り落とすことで容易に分離することも可能である。離型性のシートの材料としては、特に限定されないが、光導波路に対する離型性の観点から、銅箔、ポリイミド、アラミド、プレス用離型シートなどが好適に挙げられる。
(接着剤および接着フィルム)
支持体1と光導波路や電気配線板との接着には、特に限定されないが、再剥離性のある接着剤または接着フィルムであることが好ましい。
接着剤または接着フィルムの材料としては、片面微粘着の両面テープ、ホットメルト接着剤、UVまたは熱剥離型接着剤などが好適に挙げられる。
また、支持体1に再剥離性が備わっている場合は接着剤または接着フィルムを用いる必要はない。
また、各支持体形成時(非可撓性の素材と光導波路に対して離型性のあるフィルムを貼り合わせる場合等)や、下部クラッド層、電気配線板又は基板に接着力がないため接着剤を介する必要がある場合などの再剥離を必要としない接着には、耐熱性のある接着剤または接着フィルムが好ましく、再剥離する必要がない接着剤または接着フィルムの材料としては、特に限定されないが、耐熱性の観点からプリプレグ、ビルドアップ材、耐熱性の接着剤などが好適に挙げられる。光信号が透過する部分の接着には高い透過率の接着剤または接着フィルムが必要であり、接着剤または接着フィルムの材料としては、特に限定されないが、例えば、PCT/JP2008/05465に記載の接着フィルムを使用することがより好ましい。
接着剤および接着フィルムの厚さは、特に限定されないが、5μm〜3.0mmであることが好ましい。支持体と光導波路や電気配線板とを上記離型性のシートを挟んで接着する場合は、離型性のシートよりも5μm以上厚いことが好ましい。
(下部クラッド層及び上部クラッド層)
以下、本発明で使用される下部クラッド層2及び上部クラッド層4について説明する。下部クラッド層2及び上部クラッド層4としては、クラッド層形成用樹脂又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、コア層より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。より好適にはクラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。なお、クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、上部クラッド層4と下部クラッド層2において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
ここで用いる(A)ベースポリマーはクラッド層を形成し、該クラッド層の強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に限定されず、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。また、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。さらに、後に詳述する(B)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用樹脂の透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂及び(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物又はそれらの誘導体、及びビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物又はそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性及び溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。また、ビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化学(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、(B)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物や分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを意味するものである。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能脂肪族グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2官能又は多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート等の2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、多官能複素環式エポキシ樹脂、2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの(B)光重合性化合物は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
次に(C)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば(B)成分にエポキシ化合物を用いる場合の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステルなどが挙げられる。
また、(B)成分に分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、コア層及びクラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトン及びフォスフィンオキサイド類が好ましい。
これらの(C)光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
(A)ベースポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対して、5〜80質量%とすることが好ましい。また、(B)光重合性化合物の配合量は、(A)及び(B)成分の総量に対して、95〜20質量%とすることが好ましい。
この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下あり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、光導波路を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、光導波路として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
また、このほかに必要に応じて、クラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
本発明においては、クラッド層の形成方法は特に限定されず、例えば、クラッド層形成用樹脂の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
塗布による場合には、その方法は限定されず、例えば、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、前記樹脂組成物を溶媒に溶解して、支持体フィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
クラッド層形成用樹脂フィルムの製造過程で用いられる支持体フィルムは、その材料については特に限定されず、種々のものを用いることができる。支持体フィルムとしての柔軟性及び強靭性の観点から、上記した、支持体1形成の際に用いることの出来るフィルム材料として例示したものが同様に挙げられる。
支持体フィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は30〜80質量%程度であることが好ましい。
下部クラッド層2及び上部クラッド層4(以下、クラッド層2,4と略す)の厚さに関しては、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、クラッド層2、4の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
また、クラッド層2,4の厚さは、同一であっても異なってもよいが、コア層3を埋め込むために、上部クラッド層4の厚さは、コア層3の厚さよりも厚くすることが好ましい。
(コア層形成用樹脂及びコア層形成用樹脂フィルム)
本発明においては、下部クラッド層2に積層するコア層3の形成方法は特に限定されず、例えば、コア層形成用樹脂の塗布又はコア層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
コア層形成用樹脂としては、クラッド層2,4より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコア層3を形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。具体的には、前記クラッド層形成用樹脂で用いたのと同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。
塗布による場合には、方法は限定されず、前記樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
以下、ラミネートに用いるコア層形成用樹脂フィルムについて詳述する。
コア層形成用樹脂フィルムは、前記樹脂組成物を溶媒に溶解して下部クラッド層2上に塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%であることが好ましい。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバーとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバーとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜70μmの範囲であることが好ましい。
コア層形成用樹脂の製造過程で用いる支持体フィルムは、コア層形成用樹脂を支持する支持体フィルムであって、その材料については特に限定されないが、後にコア層形成用樹脂を剥離することが容易であり、かつ、耐熱性及び耐溶剤性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが好適に挙げられる。
支持体フィルムの厚さは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であると、支持体フィルムとしての強度が得やすいという利点があり、50μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、支持体フィルムの厚さは10〜40μmの範囲であることがより好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
本発明において用いられる光導波路は、コア層及びクラッド層を有する高分子層を複数積層し、多層光導波路であってもよい。
(電気配線板)
本発明において用いられる電気配線板としては、特に限定されるものではなく、光電気複合部材に用いられる種々の電気配線板を用いることができ、例えば、基板に直接配線が設けられているものや、片面に銅が貼り付けられたポリイミド基板を用い、光導波路と接合後に、電気配線パターンを形成したものであっても良い。さらに上記の配線板を多層化してあってもよい。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(1−1)光導波路の作製
〔クラッド層形成用樹脂フィルムの作製〕
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)48質量部、(B)光重合性化合物として、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート(商品名:KRM−2110、分子量:252、旭電化工業株式会社製)50質量部、(C)光重合開始剤として、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩(商品名:SP−170、旭電化工業株式会社製)2質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を広口のポリ瓶に秤量し、メカニカルスターラ、シャフト及びプロペラを用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌し、クラッド層形成用樹脂ワニスAを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名:PF020、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過し、さらに真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡した。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスAを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA4100、東洋紡績株式会社、厚さ:50μm)に塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで、任意に調整可能であり、本実施例では硬化後の膜厚が、下部クラッド層25μm、上部クラッド層70μmとなるように調節した。
〔コア層形成用樹脂フィルムの作製〕
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記製造例と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。本実施例では硬化後の膜厚が50μmとなるよう、塗工機のギャップを調整した。
[ミラー付き光導波路の作製]
ミラー付き光導波路の作製方法について、以下、図1を参照しつつ説明する。
〔接着フィルムの作製〕
PCT/JP2008/05465の実施例1に記載の接着フィルムを作製した。すなわち、(a)エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成株式会社製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)55質量部、(b)硬化剤としてミレックスXLC−LL(三井化学株式会社製商品名、フェノール樹脂、水酸基当量175、吸水率1.8質量%、350℃における加熱重量減少率4%)45質量部、シランカップリング剤としてNUC A−189(日本ユニカー株式会社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)1.7質量部とNUC A−1160(日本ユニカー株式会社製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)3.2質量部、(d)フィラーとしてアエロジルR972(シリカ表面にジメチルジクロロシランを被覆し、400℃の反応器中で加水分解させた、メチル基などの有機基を表面に有するフィラー、日本アエロジル株式会社製商品名、シリカ、平均粒径0.016μm)32質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分混練した。これに(c)高分子化合物としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート3質量%を含むアクリルゴムHTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社製商品名、重量平均分子量80万)を280質量部、及び(e)硬化促進剤としてキュアゾール2PZ−CN(四国化成工業株式会社製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)を0.5質量部加え、攪拌混合、真空脱気した。この接着剤ワニスを厚さ75μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が10μmの塗膜を形成した。次いで第2の保護フィルムとして25μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、接着フィルムを得た。
以下、上記接着剤使用時は使用直前に第2の保護フィルムを剥離した直後の状態であることを前提に記述する。
〔下部支持体の作製〕
両面エッチング処理を施したFR−4(商品名:MCL−E−679FB、日立化成工業株式会社製、厚さ:0.6mm)に、前記接着フィルムの接着面を、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、ラミネートした。
その後、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて接着フィルム側から紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射し、前記接着フィルムから保護フィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離し、次いで上記と同様なラミネート条件でポリイミドフィルム(エスパネックスSC35、厚さ:35μm)を貼り付け、下部支持体1を得た。
[光電気複合部材の作製]
光電気複合部材の作製方法について、以下、図1及を参照しつつ説明する。
上記で得られた下部クラッド層形成用樹脂フィルムの保護フィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離し、上記で得られた支持体1のポリイミド面に、上記と同様なラミネート条件で貼り付け、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて樹脂側から紫外線(波長365nm)を1.5J/cm2照射し、次いで80℃で10分間加熱処理することにより、下部クラッド層2を形成した。
次に、下部クラッド層2上に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、上記コア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、次いで平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、コア層3を形成した。
次に、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、支持フィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=7/3、質量比)を用いて、コア層3からコアパターンを現像した。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥した。(図1(a)参照)
次いで平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、上部クラッド層4として上記クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートした。(図1(b)参照)
さらに、紫外線(波長365nm)を3J/cm2照射後、160℃で1時間加熱処理することによって、上部クラッド層4を硬化させ光導波路を作製した。
次に、ダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ社製)を用いて45°の切り欠き部5を形成した。
この切り欠き部5を設けることにより、ミラー反射部6が形成され、ミラー反射部は45度の斜辺を有している。(図1(c)参照)
さらに、FR−4基板上に、接着フィルムの作製で得た接着剤を用い上記の条件で接着し、さらに接着剤面と上部クラッド層4を接着した(図1(d)参照)。次に支持体1を剥離し、ミラー付き光導波路を得た。(図1(e)参照)
実施例2
次に図2に示す構造形態の光電気複合部材の製造方法の例を示す。
実施例1において、下部支持体1に光導波路を形成する前工程として、片面銅箔付きポリイミド20(商品名:ユピセルN、宇部日東化成工業株式会社製、銅箔厚さ:5μm、ポリイミド厚さ12.5μm)の銅箔面にワークサイズよりも各辺5mmずつ小さい離型シート(商品名:3EC−VLP、三井金属鉱業株式会社製、厚さ:18μm)を設置し、その上からワークサイズのプリプレグ(商品名:GEA−679FG、日立化成工業株式会社製、厚さ:40μm)および銅張り積層板(MCL−E679F、日立化成工業株式会社製、厚さ:0.6mm)を4kPa以下に真空引きした後、圧力2.5MPa、温度180℃、加圧時間1時間の条件にて加熱積層し電気配線板付き支持体1を形成した。
次に、支持体1のポリイミド面に、実施例1で得た接着フィルムを貼り付けた後、接着フィルム面に実施例1と同様の工程で光導波路を形成した。形成した光導波路の上部クラッド層4上に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、実施例1で用いたコア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、次いで平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、コア層3を形成した。
次に、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、支持フィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=7/3、質量比)を用いて、コア層3からコアパターンを現像した。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥した。
次いで平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、上部クラッド層として上記クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートした。
さらに、紫外線(波長365nm)を3J/cm2照射後、160℃で1時間加熱処理することによって、上部クラッド層4を硬化させ2層目の光導波路を作製した。次いで、次に、実施例1と同様の工程で2層の光導波路を一括してミラー加工した。次にサブトラクティブ法で回路形成した基板8を接合した後、製品サイズから各辺7mmずつ切断し、電気配線板を除く支持体1を分離後、上記片面銅箔付きポリイミドの銅箔面をサブトラクティブ法で回路形成して、光電気複合部材を製造した。(図2参照)
本発明によれば、従来より製造工程が少なく生産性に優れ、ミラー付き光導波路の製造方法を提供することができる。本発明の製造方法により得られたミラー付き光導波路は、光電気複合部材の製造工程中のミラー面の汚染を低減できるという点で優れ、ボード間あるいはボード内における光インターコネクション等の幅広い分野に適用可能である。
1;支持体
2;下部クラッド層
3;コア層
4;上部クラッド層
5;切り欠き部
6;ミラー反射部
7;接着剤
8;基板
11;基板
12;下部クラッド層
13,18;コアパターン
14:ミラー反射部
15,17;レジスト
16:金属膜
19:上部クラッド層
20;ポリイミド
21;電気配線板
22;電気配線

Claims (7)

  1. 支持体上に形成されたクラッド層形成用樹脂を硬化して下部クラッド層を形成する工程、該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂を積層してコアパターンを有するコア層を形成する工程、該コア層上にクラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程、該上部クラッド層及びコア層に斜辺を有する切り欠き部を設けて光路変換ミラーを形成する工程、該上部クラッド層側に基板を設ける工程を有するミラー付き光導波路の製造方法。
  2. 前記上部クラッド層を形成する工程の後に、該上部クラッド層上にコア層形成用樹脂を積層してコアパターンを有するコア層を形成する工程、該コア層上にクラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程を1回以上繰り返し、コア層を2層以上積層する請求項1に記載のミラー付き光導波路の製造方法。
  3. 前記上部クラッド層上に前記基板を設けた後、前記支持体を剥離する工程を有する請求項1又は2に記載のミラー付き光導波路の製造方法。
  4. 前記基板が電気配線板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のミラー付き光導波路の製造方法。
  5. 前記切り欠き部の斜辺の角度が45度である請求項1〜4のいずれかに記載のミラー付き光導波路の製造方法。
  6. 下部クラッド層を形成する側に、電気配線板を有する請求項1〜5のいずれかに記載のミラー付き光導波路の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により製造されてなるミラー付き光導波路。
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