JP5291697B2 - 連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法 - Google Patents

連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5291697B2
JP5291697B2 JP2010280688A JP2010280688A JP5291697B2 JP 5291697 B2 JP5291697 B2 JP 5291697B2 JP 2010280688 A JP2010280688 A JP 2010280688A JP 2010280688 A JP2010280688 A JP 2010280688A JP 5291697 B2 JP5291697 B2 JP 5291697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
slab
dummy bar
continuous casting
slab drawing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010280688A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012125820A (ja
Inventor
浩志 川口
文樹 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2010280688A priority Critical patent/JP5291697B2/ja
Priority to US13/296,597 priority patent/US8342231B2/en
Publication of JP2012125820A publication Critical patent/JP2012125820A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5291697B2 publication Critical patent/JP5291697B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/16Controlling or regulating processes or operations
    • B22D11/20Controlling or regulating processes or operations for removing cast stock
    • B22D11/208Controlling or regulating processes or operations for removing cast stock for aligning the guide rolls

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、連続鋳造設備における鋳片引抜装置及びその運転方法に関し、更には、通常操業時には鋳片やダミーバーに過大な押力を作用させず、油圧トラブル時においては鋳片やダミーバーを落下させることのない連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法に関するものである。
従来より、取鍋から供給された溶鋼を連続的に鋳造する連続鋳造設備においては、鋳型の下側に複数のロールセグメントが鋳片の引き抜き方向(鋳造方向)に沿って配備され、これら複数のロールセグメントによって鋳片案内装置が構成されている。夫々のロールセグメントは、鋳造した鋳片をサポートするサポートロールを備えたものとなっている一方、これらロールセグメント間には、前記鋳片を引き抜き方向に沿って引き抜くための駆動ローラを備えた鋳片引抜装置が複数台配備されている。
そして、鋳造された鋳片は、サポートロールによって支持されながら、前記鋳片引抜装置により引き抜かれるようになっている。但し、連続鋳造設備の運転初期には、鋳片に先行してダミーバーが前記サポートロールで支持されながら、前記鋳片引抜装置により引き抜かれる。
そこで先ず、従来例に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置に関し、以下添付図9〜12も参照しながら説明する。図9及び図10は夫々従来例1に係る連続鋳造設備における鋳片引抜装置を示す平面図及び正面図、図11は従来例2に係る連続鋳造機における鋳片落下防止装置の非常用油圧バルブを含む油圧回路説明図、図12は従来例3に係る連続鋳造機における鋳片及びダミーバー落下防止用油圧回路の一実施例を示す略解図である。
そこで先ず、従来例1に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置に関し、以下添付図9,10を参照しながら説明する。通常、垂直型連続鋳造設備には、鋳片引抜装置33が所定の垂直方向間隔で複数台設置されている。これらの鋳片引抜装置33は、フレーム36に夫々二対の固定側ロール37が取り付けられると共に、押圧側ロール38が固定側ロール37に向けて進退自在に取り付けられ、前記押圧側ロール38を油圧シリンダ39で固定側ロール37の方向に向けて押圧して、鋳片32を前記両ロール37,38で挟み込む様に構成されている。そして、前記両ロール37,38が、夫々ウォーム減速機41,42、ユニバーサルスピンドル46,46及び減速機47を介して駆動モータ48により回転駆動され、両ロール37,38に挟み込まれた鋳片32を引き抜く様になっている(特許文献1参照)。
ここで、理解を容易にするため、前記鋳片引抜装置33のうち、最上流側に配備された鋳片引抜装置33を最上流側引抜装置33a、この引抜装置33aに後続する鋳片引抜装置33を下流側引抜装置33bとして、以下図示は省略するが、名称と符号を区別して説明する。
即ち、鋳造開始前には、先ず最上流側引抜装置33aによってダミーバーが保持される一方、鋳造が開始されると、ダミーバーが最上流側引抜装置33aから下流側引抜装置33bへ引き渡されるまでは、最上流側引抜装置33aによってダミーバー及びこれに後続する鋳片32が保持される。この間は、最上流側引抜装置33a以外にダミーバー及び鋳片32を支持する手段がない。
ダミーバーが下流側引抜装置33bに引き渡された後は、同様に下流側引抜装置33b以外にダミーバーと鋳片32を支持する手段がない。ダミーバーを圧着する下流側引抜装置33bに加えて、最上流側引抜装置33aによって鋳片32を圧着して保持力を増大させる方法が考えられるが、上流側の鋳片32の凝固殻は肉厚が薄いので、最上流側引抜装置33aで鋳片32を過剰な押力で圧着することは、鋳片32の品質上好ましくない。 従って、ダミーバーが、下流側引抜装置33bより更に下流側の鋳片引抜装置に引き渡されるまでは、下流側引抜装置33bによってダミーバーを支持することが好ましい。
図9,10から理解される通り、図示しないダミーバーは、鋳片32と同様、押圧側ロール38とダミーバーとの当接面、及び固定側ロール37とダミーバーとの当接面に発生する摩擦力によって保持される。この摩擦力は、油圧シリンダ39の押力に比例する。摩擦力(即ち、保持力)は、前記両ロール37,38とダミーバーとの当接面の摩擦係数に油圧シリンダ押力を乗じたものとなる。
保持力が不足するとダミーバーは落下するに至るが、特に従来例1に係る様な垂直型連続鋳造設備においては、落下距離が数十mと大きいことに加えて、傾斜に伴って落下する湾曲方連続鋳造設備とは異なり垂直下方に落下することになる。このため、落下エネルギーが非常に大きくなり、鋳片32やダミーバーの落下トラブルは著しい機器損傷を伴い、致命的なダメージを与える。
更に、鋳片断面が大きいブルーム連続鋳造設備やスラブ連続鋳造設備においては、鋳片32やダミーバーそのものの重量も多大で、落下トラブルは鋳片引抜装置33の下方に後続する設備や基礎に深刻なダメージを与える。そのため、前記保持力は、余裕を持った大きなものとすることが好ましく、また、油圧回路における油圧ホースの破裂や配管部からの漏油などが生じたとしても、所定の保持力を確保することが必須である。
一方、鋳片32と異なり、ダミーバーは機械加工して形成されるため、表面が平滑で摩擦係数が小さい。熱間鋳片32と前記両ロール37,38間の摩擦係数が0.2〜0.3程度であるのに対して、ダミーバーと前記両ロール37,38間の摩擦係数は0.1〜0.15程度に過ぎない。加えて、これら両ロール37,38を支持する軸受や、多数サポートロールを備えたロールセグメントのサポートロールを支持する軸受に供給される潤滑剤が、前記ロール37,38の表面やダミーバーの表面に付着するので、更にこの摩擦係数は小さくなる傾向にある。従って、ダミーバー及びこれに後続する鋳片32を確実に保持するためには、油圧シリンダ39の押力を十分大きくするか駆動ロール本数を増大させる必要がある。
保持力を大きくするためには、油圧シリンダ39の押力を増大すれば解決するが、保持力の余裕を大きくすればするほど、ダミーバーと前記両ロール37,38との当接面の面圧が大きくなる。その結果、ダミーバー表面と両ロール37,38の表面にヘタリを生じ、それらの寿命を損なうことになる。著しくは、ロール37,38に発生する繰り返し曲げ応力により、ロール37,38の何れかが折損に至る。
油圧シリンダ39の押力を高めるためには作動油の圧力を高めればよいが、実用的には圧力210MPaが限界であり、油圧シリンダ押力を更に高めるためには、油圧シリンダ径を大きくせざるを得ない。そうすると、油圧シリンダ39が大型化して鋳片引抜装置33に収納できなくなる。この欠点を回避するためには、両ロール37,38の本数を増大すれば良いが、駆動系も油圧系の系統も増大するため、鋳片引抜装置33そのものが大規模なものとなる。
最上流側鋳片引抜装置33aや下流側鋳片引抜装置33bは、夫々二対の固定側ロール37と押圧側ロール38で構成されているが、例えば油圧シリンダ39の油圧ホースの破裂や配管部の漏油などで、油圧シリンダ39の押力を維持できないトラブルが発生することがある。二対の押圧側ロール38,38を共通の油圧系により構成しているので、1個所の破裂若しくは漏油の発生に伴って、二対の押圧側ロール38,38共に保持力がゼロとなり、ダミーバー及びこれに後続する鋳片32が落下する。
これを解決するために、押圧側ロール38,38の一対毎に夫々個別の油圧系を構成すれば、お互いに他の油圧系の影響を受けない様にすることができる。しかし、この場合においても保持力が半減するので、ダミーバー及びこれに後続する鋳片32は落下する。また、押圧側ロール38,38の一対毎に夫々個別の油圧系を構成することは、コスト面で実用的ではない。これを解消するために、押圧側ロール38,38の何れの油圧シリンダ39,39の押力も所要の2倍として常用する方法が考えられるが、ダミーバーと両ロール37,38との当接面の面圧が常時多大となるため、ダミーバー表面と両ロール37,38の表面にヘタリを生じ寿命を損なう。押圧側ロール38,38に繰り返し大きな曲げ応力が作用するので、疲労破壊する危険性もある。
次に、従来例2に係る連続鋳造設備の鋳片落下防止装置に関し、以下添付図11を参照しながら説明する。この鋳片落下防止装置は、ピンチロール53Bの油圧シリンダー54Bにおける常用油圧バルブユニット57の油圧に対し、異常時において非常用油圧回路56によって高圧を保証する非常用バルブユニット58を備えて、鋳片51の落下防止を図るものである(特許文献2参照)。
しかしながら、一式の非常用バルブユニット58により複数の油圧シリンダ(54A〜54F)の油圧を保証しているため、一つの油圧シリンダ系統が破裂或いは漏油すると、他の油圧シリンダ系統も同時に圧力低下を生じるため、落下防止が機能しない。例えば、油圧シリンダ54Bの系統が破裂すると、急激な漏油により54A,54C,…,54Fに接続された油圧ラインの圧力も同時に急峻に低下する。アキュムレータ59の容量で賄える程度の漏油、或いは停電時の油圧系の内部リークによる圧力低下を保証する程度であれば有用であるが、油圧ホースの破裂や大きな漏油トラブルには無力である。
また、従来例3に係る連続鋳造機における鋳片及びダミーバー落下防止用油圧回路によれば、図12に示す通り、ピンチロール63をダミーバー64に押付ける押付用シリンダ66の油圧系統が破裂すると、電磁遮断弁68を遮断することによって、他の油圧アクチュエータ群67への圧力低下の影響を阻止することができる(特許文献3参照)。
しかし、油圧アクチュエータ群67の中で油圧系統が破裂すると、その上流側の油圧アクチュエータへの圧力低下の影響を阻止することはできない。即ち、この従来例3は、油圧シリンダ66の油圧系統の破裂による急峻な圧力低下を阻止するには有用であるが、油圧シリンダ66の系統以外の油圧系統の破裂には無力である。また、図12によれば、油圧アクチュエータ群67から往復する1本の圧油ラインに、2本の押付用シリンダ66,66が分岐して接続されているので、一方の押付用シリンダ66の圧油ラインが破裂すれば、他方の押付用シリンダ66の圧油ラインも同時に急激に圧力低下し、ダミーバー64はたちまち落下してしまう。
特公平2−32062号公報 特公昭59−29350号公報 特公昭61−28425号公報 特開昭61−253154号公報
本発明は、上記背景技術に説明した様な諸問題点を解消するためになしたものであって、その目的は、ロール本数やロールの駆動系及び油圧回路を増大させることなく、通常操業時には鋳片やダミーバーに過大な押力を作用させず、油圧トラブル時においては鋳片やダミーバーを落下させることのない連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法を提供するものである。
上記の目的を達成するための本発明は、以下の構成を備える連続鋳造設備の鋳片引抜装
置及びその運転方法からなる。
即ち、本発明の請求項1に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置は、鋳片の引抜方向に沿っ
て配置された複数対のロールを備え、これら各対ロールの対向する固定側ロールと圧着側
ロールとにより、ダミーバーを保持しつつ引き抜く連続鋳造設備の鋳片引抜装置に関する
ものである。
即ち、本発明の請求項1に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置が採用した手段は、鋳片の引抜方向に沿って配置された複数対のロールを備え、これら各対ロールの対向する固定側ロールと圧着側ロールとにより、ダミーバーを保持しつつ引き抜く連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記圧着側ロールに、ダミーバー保持圧力を付与する流体圧シリンダが夫々備えられている。
それと共に、これらの流体圧シリンダに流体圧を供給する元圧側流体管路に、前記ダミーバー保持圧力を減圧する第1減圧手段と、前記ダミーバー保持圧力の低下を検出する圧力低下検出手段と、前記圧力低下検出手段の元圧側に介装され、この圧力低下検出手段により前記ダミーバー保持圧力の低下が検出された元圧側流体管路を遮断する管路遮断手段と、前記圧力低下検出手段により元圧側流体管路の何れかに前記ダミーバー保持圧力の低下が検出された際、前記管路遮断手段により当該元圧側流体管路を遮断すると同時に、所定のダミーバー保持圧力を前記第1減圧手段を介することなく、前記圧力低下検出手段により前記ダミーバー保持圧力の低下が検出されていない元圧側流体管路側へ迂回させるバイパス手段とが備えられてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置が採用した手段は、請求項1に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記固定側ロールと圧着側ロールとが、共にドライブロールであることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置が採用した手段は、請求項1または2に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記第1減圧手段が圧力制御弁、前記管路遮断手段が電磁切替弁及び前記圧力低下検出手段がプレッシャースイッチからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置が採用した手段は、請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記バイパス手段が、前記流体圧シリンダの元圧側流体管路を切替可能な管路切替手段と、この管路切替手段から前記第1減圧手段を介することなく、前記元圧側流体管路に直続されたバイパスラインとからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置が採用した手段は、請求項4に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記バイパスラインに第2減圧手段が介装され、前記元圧側流体管路を前記管路切替手段によって切り替えて、前記所定のダミーバー保持圧力がこの第2減圧手段により減圧可能とされてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法が採用した手段は、請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置が、n対のドライブロールで構成された鋳片引抜装置の運転方法において、前記第1減圧手段の減圧率を略(n−1)/nとなして運転することを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法が採用した手段は、請求項1乃至の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置が、鋳片引抜方向に複数台配備された鋳片引抜装置の運転方法において、ダミーバーに後続する鋳片を引抜中の前記鋳片引抜装置は、前記第1減圧手段により前記ダミーバー保持圧力を0.5〜3MPaとして運転することを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、前記圧着側ロールに、ダミーバー保持圧力を付与する流体圧シリンダが夫々備えられると共に、これらの流体圧シリンダに流体圧を供給する元圧側流体管路に、前記ダミーバー保持圧力を減圧する第1減圧手段と、前記ダミーバー保持圧力の低下を検出する圧力低下検出手段と、前記圧力低下検出手段の元圧側に介装され、この圧力低下検出手段により前記ダミーバー保持圧力の低下が検出された元圧側流体管路を遮断する管路遮断手段と、前記圧力低下検出手段により元圧側流体管路の何れかに前記ダミーバー保持圧力の低下が検出された際、前記管路遮断手段により当該元圧側流体管路を遮断すると同時に、所定のダミーバー保持圧力を前記第1減圧手段を介することなく、前記圧力低下検出手段により前記ダミーバー保持圧力の低下が検出されていない元圧側流体管路側へ迂回させるバイパス手段とが備えられている。
その結果、流体圧系統の破裂や漏れ時においても、通常操業時と同等のダミーバー保持力が確保でき、鋳片やダミーバーを落下させることがない。一方、通常操業時には、ダミーバーに過大な押力を作用させないので、ダミーバーにダメージを与えない。その上、少ないロール対数により鋳片引抜装置を構成でき、そのため圧着側ロール用の流体圧系統も簡素に構成できる。
また、本発明の請求項2に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、請求項1に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記固定側ロールと圧着側ロールとが、共にドライブロールであるので、ロール対のうち片側ロールのみ駆動する場合に比較して、ロール段数を少なくできるので、鋳片引抜装置全体も小型化できる。その結果、ダミーバー全長の短縮も可能となる。
更に、本発明の請求項3に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、請求項1または2に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記第1減圧手段が圧力制御弁、前記管路遮断手段が電磁切替弁及び前記圧力低下検出手段がプレッシャースイッチからなるので、前記ダミーバー保持圧力の低下を検出して、前記管路遮断手段が作動するまでの速度を速くし、タイムラグが極小化される。
また更に、本発明の請求項4に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記バイパス手段が、前記流体圧シリンダの元圧側流体管路を切替可能な管路切替手段と、この管路切替手段から前記第1減圧手段を介することなく、前記元圧側流体管路に直続されたバイパスラインとからなるので、流体圧系統の破裂による急峻な圧力低下時にも、上記請求項3と相まって前記ダミーバー保持圧力が昇圧するまでのタイムラグが極小化される。
本発明の請求項5に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、請求項4に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記バイパスラインに第2減圧手段が介装され、前記元圧側流体管路を前記管路切替手段によって切り替えて、前記所定のダミーバー保持圧力がこの第2減圧手段により減圧可能とされてなるので、前記ダミーバー保持圧力を前記第1減圧手段と第2減圧手段に設定された所定圧に選択的に切り替えできる。
一方、本発明の請求項6に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法によれば、請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置が、n対のドライブロールで構成された鋳片引抜装置の運転方法において、前記第1減圧手段の減圧率を略(n−1)/nとなして運転することにより、前記鋳片引抜装置の通常操業時のダミーバー保持力を、ドライブロール2対からなる鋳片引抜装置の保持力と略同等となし得るので、何れかの圧着用シリンダに係る流体圧系統が破裂若しくは漏洩しても、ダミーバーや鋳片を落下させることが無い。
また、本発明の請求項7に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法によれば、請求項1乃至の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置が、鋳片引抜方向に複数台配備された鋳片引抜装置の運転方法において、ダミーバーに後続する鋳片を引抜中の前記鋳片引抜装置は、前記第1減圧手段により前記ダミーバー保持圧力を0.5〜3MPaとして運転するので、圧着ロールにより前記鋳片を過剰に押圧することなく、鋳片の品質を損なうことが無い。また、鋳型から鋳片引抜装置までの垂直距離が短縮されるので、ダミーバーを短くすることができる。
本発明の実施の形態1に係る連続鋳造設備の鋳造開始状態を示す正断面図である。 図1の第1及び第2鋳片引抜装置に係る油圧系統及び通常操業時の油圧系統の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 図1の第2鋳片引抜装置において、上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 図1の第2鋳片引抜装置において、他の態様例に係る上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 図1の第2鋳片引抜装置において、下段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 本発明の実施の形態2に係り、第2鋳片引抜装置において通常操業時の油圧系統の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 本発明の実施の形態2に係り、第2鋳片引抜装置において上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 本発明の実施の形態2に係り、第2鋳片引抜装置において下段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。 従来例1に係る連続鋳造設備における鋳片引抜装置を示す平面図である。 図9の鋳片引抜装置を示す正面図である。 従来例2に係る連続鋳造機における鋳片落下防止装置の非常用油圧バルブを含む油圧回路説明図である。 従来例3に係る連続鋳造機における鋳片及びダミーバー落下防止用油圧回路の一実施例を示す略解図である。
本発明の実施の形態1に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法を、垂直型連続鋳造設備の第1鋳片引抜装置と第2鋳片引抜装置に適用した態様例について、以下添付図1〜5を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る連続鋳造設備の鋳造開始状態を示す正断面図、図2は図1の第1及び第2鋳片引抜装置に係る油圧系統及び通常操業時の油圧系統の作動状況を説明するための模式的油圧系統図、図3は図1の第2鋳片引抜装置において、上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図、図4は図1の第2鋳片引抜装置において、他の態様例に係る上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図、図5は図1の第2鋳片引抜装置において下段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。
本発明の実施の形態1に係る垂直型連続鋳造設備は、図1に示す通り、鋳型Mの下側に、鋳造した鋳片Wをサポートする多数サポートロール2を備えた複数のロールセグメント3が、鋳片Wの引き抜き方向(鋳造方向)に沿って配備され、これら複数のロールセグメント3によって鋳片案内装置が構成されている。そして、これらロールセグメント3間には、前記鋳片Wを引き抜き方向に沿って引き抜くため、複数台の鋳片引抜装置1、即ち第1鋳片引抜装置11、第2鋳片引抜装置12及び第3鋳片引抜装置13が、所定の垂直方向間隔を置いて配備されている。
鋳造された鋳片Wは、サポートロールによって支持されながら、前記第1〜3鋳片引抜装置11〜13により順次引き抜かれるようになっている。但し、連続鋳造設備の鋳造初期には、図1に示す如く、鋳片Wに先行してダミーバーDが前記サポートロールで支持されながら、第1〜3鋳片引抜装置11〜13によって順次引き抜かれる。
先ず、これらの鋳片引抜装置1の機器構成につき、第1及び第2鋳片引抜装置11,12を例として、以下図1,2を参照しながら説明する。第1鋳片引抜装置11には、対向する上段ロール4a,5a及び下段ロール6a,7aが夫々配置されている。前記上段ロール4a,5aは、固定側ドライブロール4aと圧着側ドライブロール5aで構成されると共に、下段ロール6a,7aも、固定側ドライブロール6aと圧着側ドライブロール7aで構成されている。
そして、油圧シリンダ(流体圧シリンダ)8aによって上段の圧着側ドライブロール5aに押圧を付与すると共に、油圧シリンダ(流体圧シリンダ)9aによって下段の圧着側ドライブロール7aにも押圧を付与し、鋳片Wを固定側ドライブロール4a,6aと圧着側ドライブロール5a,7aとで夫々挟持することにより、鋳片Wを保持している。更に、前記固定側ドライブロール4a,6aと圧着側ドライブロール5a,7aは、従来例1と同様、夫々図示しないウォーム減速機,ユニバーサルスピンドル及び減速機を介して駆動モータにより回転駆動され、上段ロール4a,5a及び下段ロール6a,7aに挟み込まれた鋳片Wを引き抜く様に構成されている。
一方、第2鋳片引抜装置12にも、第1鋳片引抜装置11と同様、対向する上段ロール4b,5b及び下段ロール6b,7bが夫々配置され、上段ロール4b,5bは、固定側ドライブロール4bと圧着側ドライブロール5bで構成され、下段ロール6b,7bは、固定側ドライブロール6bと圧着側ドライブロール7bで構成されている。
そして、油圧シリンダ(流体圧シリンダ)8b,9bによって上下各段の圧着側ドライブロール5b,7bに押圧を付与して、ダミーバーDを固定側ドライブロール4b,6bと圧着側ドライブロール5b,7bとで夫々挟持することにより、ダミーバーDを保持している。更に、前記固定側ドライブロール4b,6bと圧着側ドライブロール5b,7bも、夫々図示しないウォーム減速機,ユニバーサルスピンドル及び減速機を介して駆動モータにより回転駆動され、上段ロール4b,5b及び下段ロール6b,7bに挟み込まれたダミーバーDを引き抜く様に構成されている。
鋳片WやダミーバーDの落下によるダメージが大きい垂直型連鋳機の場合には、上述した通り、固定側ロール及び圧着側ロールを共にドライブロール(駆動ロール)にするのが好ましい。固定側か圧着側の何れかをフリーロールにすると、保持力が半減するからである。固定側か圧着側の何れかをフリーロールにし他の側をドライブロールにすることもできるが、全ドライブロール2対構成(ロール計4本)と同等の保持力を得ようとすれば、ロール4対(ロール計8本)が必要になる。
次に、第1及び第2鋳片引抜装置11,12に係る油圧回路(流体圧回路)構成と通常操業時における運転方法につき、以下図2を参照しながら説明する。これらの油圧回路の油圧源(流体圧源)15は、油タンク、油圧ポンプ及び電動機など(図示せず)で構成される。油圧源15に接続された元圧ライン(元圧側流体管路)16は、第1及び第2鋳片引抜装置11,12方向へ分岐された後、これら分岐された元圧ライン16,16夫々に、管路切替手段17a,17b及び第1減圧手段18a,18bがこれらの順に介装されている。
管路切替手段17a,17bの切替側には、夫々の第1減圧手段18a,18bを経由せずに、前記元圧ライン16,16に直続するバイパスライン19a,19bが夫々接続されており、前記管路切替手段17a,17bと対応するバイパスライン19a,19bとから、第1及び第2鋳片引抜装置11,12夫々のバイパス手段が構成されている。これらのバイパスライン19a,19bは、油圧源15の元圧を減圧することなく、第1鋳片引抜装置11用の油圧シリンダ8a,9a及び第2鋳片引抜装置12用の油圧シリンダ8b,9bに直接供給するラインである。そして、前記管路切替手段17a,17bは、夫々制御装置26a,26bにより指令された切替信号によって、第1減圧手段18a,18bを回避して元圧をバイパスライン19a,19bに切替可能に構成されている。
この様な管路切替手段17a,17bを備えたバイパスライン19a,19bと第1減圧手段18a,18bに代えて、「圧力制御弁などを用いた圧力変更手段」を元圧ライン16,16夫々に介装しても良い。この場合、破裂による圧力低下の検知から圧力変更までの作動時間が、後述する時間より若干長くなる。
第1及び第2鋳片引抜装置11,12用に分岐された元圧ライン16,16は、更に、夫々上段側元圧ライン21a,21b及び下段側元圧ライン22a,22bに分岐される。更に、上段側元圧ライン21a,21bは夫々管路遮蔽手段23a,23bを介して各油圧シリンダ8a,8bに接続されると共に、下段側元圧ライン22a,22bも夫々管路遮蔽手段24a,24bを介して油圧シリンダ9a,9bに接続されている。
従って、第1及び第2鋳片引抜装置11,12における上段側の元圧側流体管路は、元圧ライン16,16及び上段側元圧ライン21a,21bによって夫々構成され、下段側の元圧側流体管路は、元圧ライン16,16及び下段側元圧ライン22a,22bによって夫々構成されている。そして、各油圧シリンダ8a,8b,9a,9bの排油口と油圧源15とが夫々戻りライン25で接続されている。
ここで、上段側の管路遮蔽手段23a,23bとは、夫々上段側元圧ライン21a,21bを開(通油状態)または管路を閉(非通油状態)に切り替える機能を有する一方、下段側の管路遮蔽手段24a,24bとは、夫々下段側元圧ライン22a,22bを開(通油状態)または管路を閉(非通油状態)に切り替える機能を有する手段であって、開閉弁や遮断弁等を用いることができる。
そして、上段側元圧ライン21a,21bの夫々に取り付けられた圧力低下検出手段27a,27bにより検出された圧力低下信号が、夫々制御装置26a,26bに送信され、これら制御装置26a,26bに収納された圧力判定手段によって、前記圧力低下信号が予め設定された圧力低下限界を下回って低下したと判定された場合は、夫々の制御装置26a,26bにより送信された閉信号に基づいて、上段側の管路遮蔽手段23a,23bは閉じる様に構成されている。尚、圧力低下検出手段27a,27bの圧力低下信号を直接(制御装置26a、26bを経由せず)「管路遮断手段への閉信号」および「バイパスライン切替信号」とすることもできる。
更に、下段側元圧ライン22a,22bの夫々に取り付けられた圧力低下検出手段28a,28bにより検出された圧力低下信号が、夫々制御装置26a,26bに送信され、これら制御装置26a,26bの圧力判定手段によって、前記圧力低下信号が圧力低下限界を下回って低下したと判定された場合も、夫々の制御装置26a,26bの閉信号に基づいて、下段側の管路遮蔽手段24a,24bは閉じる様に構成される。この様な構成からなる管路切替手段17a,17bや管路遮蔽手段23a,23b,24a,24bは、制御装置26a,26bを介さずに、作動回路の全て或いは一部を油圧回路のみで構成することも可能である。
以上の様な構成からなる第1及び第2鋳片引抜装置11,12において、第1鋳片引抜装置11では、通常操業時において、例えば油圧源15から送り出された元圧18MPaの圧油は、凝固殻の薄い鋳片Wに過剰な押力を与えないため、油圧シリンダ8a,9aに供給する圧油は、第1減圧手段18aにより0.5〜3MPaに減圧するのが好ましい。鋳片Wの品質を損なわない程度の軽微な押力を付与するケースで示したが、押力を0(ゼロ)にしても良いし、圧着ロール5a,7aを鋳片Wから完全に退避させても良い。更に、圧着側ロール5a,7aを鋳片Wに沿う位置まで退避させても良い。図2中の各ラインに附記した数値は、その位置での油圧圧力(流体圧力;MPa)の例を示す。
ここで、押力を0.5〜3MPaに減圧する手段は、第1減圧手段18aに限られるものではない。例えば、第1減圧手段18aとは別の減圧手段を配備して、鋳片Wを圧着する場合、この「別の減圧手段」に切替える構成とすることもできる。一方、前記第1減圧手段18aによる場合、ダミーバーDを圧着する際には比較的高い圧力とし、鋳片Wを圧着する際には低い圧力(0.5〜3MPa)に切替えるか又は圧力可変の機能を第1減圧手段18aに付与すれば良い。
また、前記実施の形態では、第2鋳片引抜装置12でダミーバーDを圧着保持しつつ第1鋳片引抜装置11には鋳片Wが存在している位置関係にある場合を例にあげて説明している。これと同様に、第3鋳片引抜装置13でダミーバーDを圧着保持しつつ第1鋳片引抜装置11や第2鋳片引抜装置12には鋳片Wが存在している場合がある。この場合、第1鋳片引抜装置11や第2鋳片引抜装置12では、通常操業時において、例えば油圧源15から送り出された元圧18MPaの圧油は、凝固殻の薄い鋳片Wに過剰な押力を与えないため、油圧シリンダ8a,9a,8b,9bに供給する圧油は、第1減圧手段18a,18bにより0.5〜3MPaに減圧するのが好ましい。この点に関し、押力を0(ゼロ)にしても良いし、圧着ロール5a,7a,5b,7bを鋳片Wから完全に退避させても良い。更に、圧着側ロール5a,7a,5b,7bを鋳片Wに沿う位置まで退避させても良い。
一方、第2鋳片引抜装置12では、油圧シリンダ8b,9bに供給する圧油は、図2に示す如く、第1減圧手段18bにより元圧18MPaから9MPaに減圧している。第2鋳片引抜装置12をロール2対で構成する場合には、第1減圧手段18bによる減圧率を略1/2(=50%)程度とする油圧構成が好ましい。通常操業時には、減圧率50%とした第1減圧手段18bを経由し、上段側の油圧シリンダ8bにも下段側の油圧シリンダ9bにも、圧力9MPaの圧油が供給される。
例えば今、第2鋳片引抜装置12において、油圧シリンダ8b,9bのヘッド側の直径を440mm、固定側ドライブロール4b,6b及び圧着側ドライブロール5b,7bとダミーバーDとの当接面の摩擦係数μを0.1とする。第2鋳片引抜装置12の通常操業時の保持力は、次式(1)の通り求められる。この保持力は、第2鋳片引抜装置12の被保持物(ダミーバーD及び鋳片W)の重量に、若干の余裕(保持余裕)を持たせたものに相当する。
油圧シリンダヘッド面積×9MPa×μ×ロール4本
=π×(440/2)×9×0.1×4=547×10N=55.8トン (1)
次に、上段側元圧ラインが破裂した場合の運転方法について、以下第2鋳片引抜装置12を例として、図3を参照しながら説明する。上段側元圧ライン21bの破裂(図3に示す如く、管路遮断手段23b〜油圧シリンダ8b(油圧シリンダ自体を含む)間での破裂)に伴い、圧力低下検出手段27bにより油圧シリンダ8bへの供給圧力の低下が検知され、この圧力低下信号が制御装置26bに送信される。
すると、この圧力低下信号により、遮断する対象個所(即ち、破裂によって生じる圧力低下を検出したライン)を特定することができるため、この制御装置26b内に収納された圧力判定手段によって、前記圧力低下信号が予め設定された圧力低下限界を下回って低下したと判定された場合は、制御装置26bにより送信された閉信号に基づいて、元圧側である上段側の管路遮蔽手段23bが閉じられる。その結果、油圧シリンダ8bへの圧油の供給を瞬時に停止し、破裂部からのこれ以上の漏油を防止して、他の油圧ラインへ油圧の低下が波及するのを阻止する。
同時に、制御装置26bから管路切替手段17bに、ライン切替信号が送信される。すると、管路切替手段17bによって、元圧ライン16からの圧油が第1減圧手段18bを経由せず、18MPaの圧油のまま下段側元圧ライン22bを経て油圧シリンダ9bに供給される。第2鋳片引抜装置12における上段の油圧シリンダ8bによって生じる保持力は失うものの、上段側元圧ライン21bの破裂時における下段の油圧シリンダ9bによって生じる保持力は次式(2)の通りとなるので、上段側元圧ライン21bの破裂時においても、通常操業時(ロール2対保持時)と同等の保持力を確保することができる。
油圧シリンダヘッド面積×18MPa×μ×ロール2本
=π×(440/2)×18×0.1×2=547×10N=55.8トン (2)
油圧シリンダ9bに供給される流体圧を、ダイレクトに元圧近傍にも切替可能な態様例として、図4に示す如く、バイパスライン19bにも第2減圧手段(圧力制御弁)20bを設けても良い。具体的には、第2減圧手段20bの設定圧力を例えば17MPa(高圧ライン)にする一方、第1減圧手段18bの設定圧力を9MPa(低圧ライン)として、低圧ラインと高圧ラインを管路切替手段17bで切り替える態様が考えられる。
この場合、油圧源15の圧力18MPaのままダイレクトに油圧シリンダ9bに供給することはできないが、17MPa(高圧ライン)と同等機能を有することになる。本態様例の場合、油圧源15の圧力(実施例の場合18MPa)以下であれば自由に圧力を設定することができ、油圧シリンダ径選定の自由度が得られる。但し、余分な第2減圧手段20bが追加されることになるので、昇圧に要する時間(タイムラグ)が僅かに長くなる。
また、第2鋳片引抜装置12が、図1に示す第3鋳片引抜装置13の如く、3対のドライブロールで構成される場合は、図示しない減圧手段の減圧率を略2/3(66%)とするのが好ましい。この場合、3対のドライブロールで構成されるので、油圧シリンダのヘッド側の直径は310mm程度にすれば、2対のドライブロールで構成される場合と略同等の保持力を確保することができる。この場合も、通常操業時の保持力は、次式(3)の通り求められ、第2鋳片引抜装置12の保持力は、前式(1)で求められた第2鋳片引抜装置12の保持力と略同等となる。
油圧シリンダヘッド面積×18MPa×(2/3)×μ×ロール6本
=π×(310/2)×12×0.1×6=543×10N=55.4トン (3)
ここで、上段側が破裂したとする。上段側元圧ラインの破裂時における中段および下段の油圧シリンダの保持力は次式(4)の通りとなるので、上段側元圧ラインの破裂時においても、通常操業時(ロール3対保持時)と同等の保持力を確保することができる。
油圧シリンダヘッド面積×18MPa×μ×ロール4本
=π×(310/2)×18×0.1×4=543×10N=55.4トン (4)
更に、n対のドライブロールで構成される鋳片引抜装置の場合は、図示しない第1減圧手段の減圧率を略(n−1)/nとするのが好ましい。油圧シリンダヘッド面積をAとすれば、通常操業時の保持力は次式(5)で求められる。
A×18MPa×{(n−1)/n)}×μ×n対×2本
=A×18MPa×2(n−1)×μ (5)
ここで、n対のロール対の内の何れかの1対の元圧ラインが破裂したとする。破裂していない(n−1)対の油圧シリンダの保持力は次式(6)の通りとなるので、n対の内の何れかの1対の元圧ラインが破裂しても、通常操業時(ロールn対保持時)と同等の保持力を確保することができる。
A×18MPa×μ×(n−1)対×2本
=A×18MPa×2(n−1)×μ (6)
下段側元圧ライン22bが破裂した場合の作動状況についても、同様に以下第2鋳片引抜装置12を例として、図5を参照しながら説明する。下段側元圧ライン22bの破裂に伴い、圧力低下検出手段28bにより油圧シリンダ9bへの供給圧力の低下が検知され、この圧力低下信号が制御装置26bに送信される。すると、この制御装置26b内に収納された圧力判定手段によって、前記圧力低下信号が予め設定された圧力低下限界を下回って低下したと判定された場合は、制御装置26bにより送信された閉信号に基づいて、下段側の管路遮蔽手段24bが閉じられる。その結果、油圧シリンダ9bへの圧油の供給を瞬時に停止し、破裂部からのこれ以上の漏油を防止して、他の油圧ラインへ油圧の低下が波及するのを阻止する。
同時に、制御装置26bから管路切替手段17bに、ライン切替信号が送信されると、管路切替手段17bによって、元圧ライン16からの圧油が第1減圧手段18bを経由せず、18MPaの圧油のまま上段側元圧ライン21bを経て油圧シリンダ8bに供給される。第2鋳片引抜装置12における下段の油圧シリンダ9bの保持力は失うものの、下段側元圧ライン22bの破裂時における上段側の油圧シリンダ8bの保持力も前式(2)と同一となるので、下段側元圧ライン22bの破裂時においても、通常操業時(ロール2対保持時)と同等の保持力を確保することができる。
尚、前記管路切替手段17a,17bとしては電磁切替弁、第1減圧手段18a,18bとしては圧力制御弁、管路遮蔽手段23a,23b,24a,24bとしては電磁遮断弁、また圧力低下検出手段27a,27b,28a,28bとしてはプレッシャースイッチを用いて構成するのが好ましい。この様な構成をなすことによって、圧力低下は破裂発生後0.04sec後に検知可能となり、管路遮蔽手段23a,23b,24a,24bの閉動作及び管路切替手段17a,17bの切替動作が行なわれ、破裂発生後0.18sec後には管路遮断及び昇圧が完了するので、被保持物が鋳片引抜装置1から落下することはない。
油圧ラインの破裂は、鋳片Wを保持している第1鋳片引抜装置11内で発生する場合もあるが、下流側の第2鋳片引抜装置12によって、ダミーバーDを介して鋳片Wも保持しているので落下することはない。また、上記においては、第2鋳片引抜装置12の上段側及び下段側元圧ライン21b,22bの破裂を例に説明したが、これと同様に、第1鋳片引抜装置11でダミーバーDを圧着保持している状態の時に第1鋳片引抜装置11内で破裂する場合がある。この場合も前記説明と同じ技術思想による方法で所要の保持力を維持することができる。更に、第3鋳片引抜装置13でダミーバーDを圧着保持している状態の時に第3鋳片引抜装置13内での破裂するケースがあるが、この場合は、請求項6の発明による鋳片引抜装置の運転方法により保持力を維持することができる。
本発明の実施の形態1に係る第1及び第2鋳片引抜装置11,12は、上下段2対のロールで構成され、上下段各ロール対に夫々油圧シリンダが配備されている。上段と下段の各油圧ラインが同時に破裂(或いは漏油)するケースは極めて稀であり、安全な操業が可能である。
より安全を期すには、油圧ライン1個所の破裂が他の油圧ラインに影響を与えない様、ロール対毎に夫々独立した油圧系統を設けることが考えられるが、2本の油圧シリンダに接続する油圧ラインの内の1本が破裂(或いは漏油)しても所要の保持力を確保しようとすれば、所詮、所要圧着力の2倍の圧着力で操業せざるを得ず、被保持物に過大な押力を作用させることになる。ダミーバーDにおいては、常時強押圧となるのでヘタリなどのダメージを与える。更に、ロール径やロールを軸支する軸受が大型となり、第1及び第2鋳片引抜装置11,12を構成するフレームも大型となる。本発明に係る第1及び第2鋳片引抜装置11,12によれば、通常時は所要圧着力で操業でき、油圧ライン破裂時にのみ一時的に圧着力を大きくするので、ダミーバーDにダメージを与えることがない。
従来技術に係る鋳片引抜装置において、油圧シリンダに接続された油圧ラインの内の何れかが破裂しても、所要の保持力を確保しようとすれば、鋳片引抜装置に少なくとも1対の追加ロールが必要となる。その結果、鋳片引抜装置が大型化し追加ロール1対分の油圧系統やロール駆動系が必要になる。本発明に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、少ない本数からなるロール構成と少ない系統からなる油圧回路構成によって、破裂もしくは漏油しても所要の保持力を確保することができる。
垂直型連続鋳造設備では、ダミーバーDを下方から挿入する方式が多く採用されている。この場合、鋳片引抜装置1により、第3鋳片引抜装置13→第2鋳片引抜装置12→第1鋳片引抜装置11へと順次上流側へダミーバーDを引き渡すことにより、ダミーバ−Dを鋳型Mへと導く。第1及び第2鋳片引抜装置11,12を配備しているのは、ダミーバーD全長を短縮するためである。第1及び第2鋳片引抜装置11,12を配備しなければ、ダミーバーD全長は、鋳型Mから第3鋳片引抜装置13までの長さになるので現実的ではない。
図1においては、ダミーバーDとダミーバーDに連なる鋳片Wを鋳片引抜装置1で保持している状態を示したが、ダミーバーD下方挿入時にはダミーバーDのみを保持する。ダミーバーD下方挿入方式の場合には、鋳片引抜装置1による圧着頻度が増大し、ダミーバーDを上方から挿入する方式に比較して2倍の圧着頻度になる。
加えて、第3鋳片引抜装置13→第2鋳片引抜装置12→第1鋳片引抜装置11へと順次上流側へダミーバーDを引き渡すため、更に3倍の圧着頻度になる。この様に垂直型連続鋳造設備においては、ダミーバーDを鋳片引抜装置1のドライブロールで圧着する頻度が多く、ダミーバーDやドライブロールが損傷し易い。この様な状況の中で、本発明に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置は、通常時は所要圧着力で操業でき、油圧ライン破裂時にのみ一時的に圧着力を大きくするので、ダミーバーDにダメージを与えることがなく有用である。
次に、本発明の実施の形態2に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法について、第2鋳片引抜装置の態様例につき、以下添付図6〜8を参照しながら説明する。図6は本発明の実施の形態2に係り、第2鋳片引抜装置において通常操業時の油圧系統の作動状況を説明するための模式的油圧系統図、図7は本発明の実施の形態2に係り、第2鋳片引抜装置において上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図、図8は本発明の実施の形態2に係り、第2鋳片引抜装置において下段側油圧系統が破裂した場合の作動状況を説明するための模式的油圧系統図である。
但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、鋳片引抜装置の油圧シリンダに至る油圧回路の構成と、この油圧回路に介装された管路切替手段、バイパスライン、第1減圧手段及び管路遮蔽手段の配置に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について説明する。
管路遮断手段23bは「油圧シリンダ8bへの圧油の供給を瞬時に停止し、破裂部からのこれ以上の漏油を防止して、他の油圧ラインへ油圧の低下が波及するのを阻止する」ことが目的であるから、図6の回路構成の場合、管路遮断手段23bを、例えば管路切替手段17bの図示右側に配備することもできる。また、この管路遮断手段23bは、第1減圧手段18bと管路切替手段17bの間に配備し、且つバイパスライン19bにも配備することもできる。尚、管路遮断手段24bも同様である。
一方、図3の回路構成では、管路遮断手段23bを、上段側元圧ライン21bと下段側元圧ライン22bの分岐点と油圧シリンダ8bとの間の何処かに配備すれば良い。
但し、図3または図6の回路構成の何れの場合でも、管路遮断手段23bをあまりに油圧シリンダ8b寄りに配備すると、管路遮断手段23b〜油圧シリンダ8b間の破裂には有効であるが、管路遮断手段23b〜油圧源15間の破裂には対応できなくなるので、減圧手段18bやバイパス手段17b,19b等を構成するバルブスタンド内に配備するのが好ましい。尚、レイアウトによるが、通常当該バルブスタンドはロールスタンドから数m〜20m離れたところに配備される。
即ち、上記実施の形態1に係る第2鋳片引抜装置の油圧回路は、油圧源15に接続された元圧ライン16が、先ず第2鋳片引抜装置12用に分岐された後、この分岐された元圧ライン16に管路切替手段17b及び第1減圧手段18bが介装されている。そして、管路切替手段17bの切替側には、第1減圧手段18bを経由せずに、元圧ライン16に直続するバイパスライン19bが接続される一方、この元圧ライン16は更に、上段側元圧ライン21b及び下段側元圧ライン22bに分岐され、管路遮蔽手段23bを介して上段側の油圧シリンダ8bに接続されると共に、管路遮蔽手段24bを介して下段側の油圧シリンダ9bに接続されていた。
これに対し、本実施の形態2に係る第2鋳片引抜装置の油圧回路は、油圧源15に接続された元圧ライン16が、第2鋳片引抜装置12の上段油圧シリンダ8bに接続された上段側元圧ライン21bと、下段油圧シリンダ9bに接続された下段側元圧ライン22bに直接分岐されている。そして、上段側元圧ライン21b及び下段側元圧ライン22bの夫々に、高圧側から順に管路切替手段17b,17b、第1減圧手段18b,18b及び管路遮蔽手段23b,24bが介装されている。
また、管路切替手段17b,17b夫々の切替側から管路遮蔽手段23b,24bの高圧側まで、第1減圧手段18b,18bを経由せずに、上下各段側元圧ライン21b,22bに夫々直続するバイパスライン19b,19bが接続されている。更に、上段側元圧ライン21bの管路遮蔽手段23bの低圧側には圧力低下検出手段27bが、下段側元圧ライン22bの管路遮蔽手段24bの低圧側には圧力低下検出手段28bが夫々取り付けられている。
そして、第2鋳片引抜装置12における通常操業時の油圧系統の作動状況は、説明は省略するが図6に示す通り、図2を用いて説明した実施の形態1と同様である。また、上段側油圧系統が破裂した場合の作動状況は、図7に示す通り、図3を用いて説明した実施の形態1と同様であり、下段側油圧系統が破裂した場合の作動状況は、図8に示す通り、図5を用いて説明した実施の形態1と同様である。
従って、本発明の実施の形態2に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置は、上述した本発明の実施の形態1に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置と同様な作用効果を有する。
以上説明した通り、本発明に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置によれば、油圧系統の破裂や漏れ時においても、他の油圧系統へ油圧の低下が波及するのを瞬時に阻止して、鋳片やダミーバーを落下させない一方、通常操業時には、ダミーバーに過大な押力を作用させないので、ダミーバーにダメージを与えない。また、少ないロール対数により、鋳片引抜装置を構成でき、そのため圧着側ロール用の流体圧系統も簡素に構成できる。
また、本発明に係る連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法によれば、n対のドライブロールで構成された鋳片引抜装置の運転方法において、前記第1減圧手段の減圧率を略(n−1)/nとすることにより、前記鋳片引抜装置の通常操業時のダミーバー保持力を、ドライブロール2対からなる鋳片引抜装置の保持力と略同等となして運転するので、何れかの圧着用シリンダに係る流体圧系統が破裂若しくは漏洩しても、ダミーバーや鋳片を落下させることが無い。
M:鋳型,
D:ダミーバー,
W:鋳片,
1:鋳片引抜装置,
2:サポートロール,
3:ロールセグメント,
4a,4b:固定側ドライブロール(上段ロール),
5a,5b:圧着側ドライブロール(上段ロール),
6a,6b:固定側ドライブロール(下段ロール),
7a,7b:圧着側ドライブロール(下段ロール),
8a,8b,9a,9b:油圧シリンダ(流体圧シリンダ)
11:第1鋳片引抜装置,
12:第2鋳片引抜装置,
13:第3鋳片引抜装置,
15:油圧源(流体圧源),
16:元圧ライン,
17a,17b:管路切替手段(電磁切替弁),
18a,18b:第1減圧手段(圧力制御弁),
19a,19b:バイパスライン,
20b:第2減圧手段(圧力制御弁),
21a,21b:上段側元圧ライン,
22a,22b:下段側元圧ライン,
23a,23b,24a,24b:管路遮断手段(電磁遮断弁),
25:戻りライン,
26a,26b:制御装置,
27a,27b,28a,28b:圧力低下検出手段(プレッシャースイッチ)

Claims (7)

  1. 鋳片の引抜方向に沿って配置された複数対のロールを備え、これら各対ロールの対向す
    る固定側ロールと圧着側ロールとにより、ダミーバーを保持しつつ引き抜く連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、
    前記圧着側ロールに、ダミーバー保持圧力を付与する流体圧シリンダが夫々備えられる
    と共に、
    これらの流体圧シリンダに流体圧を供給する元圧側流体管路に、
    前記ダミーバー保持圧力を減圧する第1減圧手段と、
    前記ダミーバー保持圧力の低下を検出する圧力低下検出手段と、
    前記圧力低下検出手段の元圧側に介装され、この圧力低下検出手段により前記ダミーバー保持圧力の低下が検出された元圧側流体管路を遮断する管路遮断手段と、
    前記圧力低下検出手段により元圧側流体管路の何れかに前記ダミーバー保持圧力の低下が検出された際、前記管路遮断手段により当該元圧側流体管路を遮断すると同時に、所定のダミーバー保持圧力を前記第1減圧手段を介することなく、前記圧力低下検出手段により前記ダミーバー保持圧力の低下が検出されていない元圧側流体管路側へ迂回させるバイパス手段と
    が備えられてなることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置。
  2. 請求項1に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記固定側ロールと圧着側ロールとが、共にドライブロールであることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置。
  3. 請求項1または2に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記第1減圧手段が圧力制御弁、前記管路遮断手段が電磁切替弁及び前記圧力低下検出手段がプレッシャースイッチからなることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記バイパス手段が、前記流体圧シリンダの元圧側流体管路を切替可能な管路切替手段と、この管路切替手段から前記第1減圧手段を介することなく、前記元圧側流体管路に直続されたバイパスラインとからなることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置。
  5. 請求項4に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置において、前記バイパスラインに第2減圧手段が介装され、前記元圧側流体管路を前記管路切替手段によって切り替えて、前記所定のダミーバー保持圧力がこの第2減圧手段により減圧可能とされてなることを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置が、n対のドライブロールで構成された鋳片引抜装置の運転方法において、前記第1減圧手段の減圧率を略(n−1)/nとなして運転することを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法。
  7. 請求項1乃至の何れか一つの項に記載の連続鋳造設備の鋳片引抜装置が、鋳片引抜方向に複数台配備された鋳片引抜装置の運転方法において、ダミーバーに後続する鋳片を引抜中の前記鋳片引抜装置は、前記第1減圧手段により前記ダミーバー保持圧力を0.5〜3MPaとして運転することを特徴とする連続鋳造設備の鋳片引抜装置の運転方法。
JP2010280688A 2010-12-16 2010-12-16 連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法 Active JP5291697B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010280688A JP5291697B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法
US13/296,597 US8342231B2 (en) 2010-12-16 2011-11-15 Cast strip withdrawing apparatus for continuous casting facility

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010280688A JP5291697B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012125820A JP2012125820A (ja) 2012-07-05
JP5291697B2 true JP5291697B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=46232816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010280688A Active JP5291697B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8342231B2 (ja)
JP (1) JP5291697B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105772669A (zh) * 2016-03-09 2016-07-20 中国重型机械研究院股份公司 一种方坯连铸机拉矫机辊缝在线自动标定方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT326853B (de) * 1973-09-10 1976-01-12 Voest Ag Fur stranggiessanlagen bestimmte messeinrichtung
JPS5929350B2 (ja) * 1976-03-11 1984-07-19 川崎製鉄株式会社 連続鋳造機の鋳片落下防止装置
JPS5415423A (en) * 1977-07-06 1979-02-05 Hitachi Ltd Method and apparatus for preventing fall of cast strip in continuous casting equipment
JPS54116335A (en) * 1978-03-01 1979-09-10 Kobe Steel Ltd Oil pressure circuit of casting segment pulling roll in continuous casting installation
JPS5775205U (ja) * 1980-10-24 1982-05-10
JPS5929350A (ja) 1982-08-11 1984-02-16 Matsushita Electronics Corp 放電灯装置
US4598761A (en) * 1983-12-29 1986-07-08 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Vertical type continuous casting apparatus having a torch cutter
JPS6128425A (ja) 1984-07-19 1986-02-08 Toshiba Corp ガス遠心分離機
JPS61253154A (ja) * 1985-05-02 1986-11-11 Kawasaki Steel Corp 連続鋳造機の鋳片落下防止装置
JPH0232062A (ja) 1988-07-19 1990-02-01 Shikoku Chem Corp 1,4(5)−ジベンジル−2−フェニルイミダゾ−ルの合成方法
US7806164B2 (en) * 2007-04-26 2010-10-05 Nucor Corporation Method and system for tracking and positioning continuous cast slabs

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012125820A (ja) 2012-07-05
US8342231B2 (en) 2013-01-01
US20120152486A1 (en) 2012-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5291697B2 (ja) 連続鋳造設備の鋳片引抜装置及びその運転方法
AU2020202237B2 (en) Multi-channel impact-resistant intelligent-constant-deceleration hydraulic braking system
KR980008371A (ko) 압연기용 구동 장치, 압연기 및 압연 방법
JP2000263118A (ja) ピンチロール装置及びこれを用いた蛇行制御方法並びに熱間圧延設備
JP2010216619A (ja) 油圧回路
JP3616113B2 (ja) 潤滑油供給装置及び潤滑油供給装置の異常検出方法
CN1315888A (zh) 轧机中的尤其是用于液体工作介质的输送、排放和分配的管路
CN109611396A (zh) 一种大包滑动水口液压缸供油自动切换液压系统及方法
CN209523931U (zh) 一种大包滑动水口液压缸供油自动切换液压系统
JP5944220B2 (ja) モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備
JP2006308076A (ja) オイルエア供給装置及びその異常検出方法
KR20110073647A (ko) 유압시스템
CN213235587U (zh) 一种快速泄压的液压控制系统
JP3818314B1 (ja) オイルエア供給装置及びその異常検出方法
JPS6128425B2 (ja)
RU89994U1 (ru) Гидравлическая система противоизгиба валков четырехвалковых клетей листовых прокатных станов
JPH0688115B2 (ja) ピンチロ−ル押付力制御装置
CN203060919U (zh) 输煤管道在线过滤装置
JPS63199006A (ja) 圧延機のワークロールベンディング方法
CN215109839U (zh) 一种六辊轧机液压站降低漏油量自动控制装置
JP5068687B2 (ja) 連続鋳造設備のガイドロール制御システム
JP2005046846A (ja) ダイカスト金型等の冷却方法及び装置
CN219472899U (zh) 一种除鳞泵用缓冲泄压装置
JP2005240739A (ja) 蒸気弁の保安装置およびその作動有無確認方法
JP7464825B2 (ja) ブレークアウト検出装置、ブレークアウトの監視方法、及び、金属の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130326

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5291697

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150