JP5944220B2 - モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備 - Google Patents

モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備 Download PDF

Info

Publication number
JP5944220B2
JP5944220B2 JP2012103899A JP2012103899A JP5944220B2 JP 5944220 B2 JP5944220 B2 JP 5944220B2 JP 2012103899 A JP2012103899 A JP 2012103899A JP 2012103899 A JP2012103899 A JP 2012103899A JP 5944220 B2 JP5944220 B2 JP 5944220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
long
piston
movable
mold member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012103899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013230487A (ja
Inventor
八十男 大島
八十男 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JP Steel Plantech Co
Original Assignee
JP Steel Plantech Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JP Steel Plantech Co filed Critical JP Steel Plantech Co
Priority to JP2012103899A priority Critical patent/JP5944220B2/ja
Priority to CN 201320216596 priority patent/CN203209647U/zh
Priority to CN201310147996.4A priority patent/CN103372635B/zh
Publication of JP2013230487A publication Critical patent/JP2013230487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5944220B2 publication Critical patent/JP5944220B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、対向配置された1対の長辺モールド部材とその間に同じく対向配置された1対の短辺モールド部材により矩形の鋳込み断面を形成した連続鋳造設備において、長辺モールド部材同士をその間に短辺モールド部材を挟んだ状態で固定するモールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備に関する。
転炉で精錬された溶鋼は、取鍋に貯留されて連続鋳造設備に搬送され、連続鋳造設備のモールド内に注入され、このモールドで冷却されて周辺部に凝固殻が形成された後、内部に溶鋼を含む状態で、未凝固鋳片はモールドの下端部から下方に引き出される。そして、この未凝固鋳片は、多数のロールからなるロールゾーンで支持されつつ、スプレーノズルから冷却水を噴射されて更に冷却され、完全に凝固した後、長手方向の適長間隔で切断されて鋳片となる。このように、連続鋳造設備では、連続的に溶鋼がモールド内に注入され、この溶鋼が連続的に凝固して鋳片となる。
この連続鋳造設備において、鋳片は通常板状(スラブ)をなし、横断面が矩形であるので、モールドは、鋳片の長辺側の面に接触してこれを冷却する長辺銅板と、鋳片の短辺側の面に接触してこれを冷却する短辺銅板とから構成され、1対の長辺銅板を相互に対向させて配置し、これらの長辺銅板間に1対の短辺銅板を相互に対向させて配置して、これらの長辺銅板及び短辺銅板に囲まれた領域に溶鋼を注入して断面矩形の鋳片を鋳込むようになっている。
そして、従来のモールドにおいては、鋳造せんとする鋳片の断面形状に合わせて、短辺銅板をその短辺幅が異なるものに交換できるようになっている。即ち、長辺銅板間の間隔を変更し、その長辺銅板間に短辺長が異なる銅板を交換配置することにより、鋳片の厚さを変更することができる。
図4は、この連続鋳造設備のモールドの近傍の斜視図であり、一部を切り欠いて内部を表示している。図5は、モールドの基本的な構造を模式的に示す平面図、図6は、図4からモールドを抽出して模式的に示す斜視図である。固定側長辺銅板101aと可動側長辺銅板101bとが対向配置されており、固定側長辺銅板101aの背後にこの固定側銅板101aを冷却する固定側水箱103aが設置され、可動側長辺銅板101bの背後にこの可動側長辺銅板101bを冷却する可動側長辺水箱103bが設置されている。この長辺銅板101a及び長辺銅板101bの間に、短辺銅板102a及び短辺銅板102bが対向するように配置されており、これらの短辺銅板102a、102bの背後にも夫々短辺銅板102a、102bを冷却する短辺水箱104a、104bが設置されている。この長辺銅板101a、101b及び短辺銅板102a、102bに囲まれた矩形の鋳込み空間に溶鋼を注入することにより、溶鋼は長辺銅板101a、101b及び短辺銅板102a、102bにより冷却され、周辺部が凝固して凝固殻が形成された状態で、この未凝固鋳片110がモールドから下方に引き抜かれる。この鋳片110は、多数のローラ111からなるローラゾーンにより、湾曲変形されつつ、水平状態までガイドされる。この間、鋳片110はローラ111間に配置されたスプレーノズルから冷却水を噴射されて冷却され、完全に凝固する。完全凝固後、鋳片は所定の長さに切断され、後工程に搬送される。
短辺銅板102a及び短辺水箱104aからなる短辺モールドは、上下2段のスピンドル106a1,106a2により、鋳片幅方向に移動可能に支持されている。また、短辺銅板102b及び短辺水箱104bも、同様に、上下2段のスピンドル(図4に図示せず)により鋳片幅方向に移動可能に支持されている。そして、可動側長辺銅板101b及び長辺水箱103bの背面には、上下2段であって、鋳片幅方向に2組のクランプ装置107b1,107b2,107b3,107b4が設置されており、これらのクランプ装置に対応するスクリュージャッキ108a1,108a2,108a3,108a4(108a2,108a4は図示せず)が固定側長辺銅板101a及び長辺水箱103aの背面に設置されている。クランプ装置107b1等と、スクリュージャッキ108a1等とは、ロッド109a1等により連結されている。そして、このスクリュージャッキ108a1等により、可動側長辺銅板101b及び可動側長辺水箱103bを鋳片厚さ方向に移動させることができるようになっている。これにより、鋳造工程の途中において、鋳片の引き抜きを一旦停止し、スピンドル106a1,106a2により、短辺銅板102a及び短辺水箱104aを鋳片幅方向(長辺銅板101a、101bの長手方向)に移動させることにより、鋳造作業中に、鋳片の幅を変更することができる。また、鋳造工程終了後のメインテナンスの際に、スクリュージャッキ108a1等により、長辺銅板101b及び長辺水箱103bを、長辺銅板101a及び長辺水箱103aから遠ざかる方向に移動させ、その後、短辺銅板102a、102b及び短辺水箱104a、104bを、スピンドル106a1,106a2等から取り外して、別の長さが異なる短辺銅板及び短辺水箱をスピンドル106a1,106a2等に取り付けることにより、これらの短辺モールド部材を交換し、モールド厚を変更することができる。これにより、厚さが異なる鋳片を鋳造することができる。
このモールド可変装置において、クランプ装置は、鋳造中の溶鋼静圧(バルジング力)で長辺モールド部材(銅板及び水箱)が開かないように、頑強に長辺モールド部材をクランプすることが必要である(ハードクランプ)。一方、鋳造中の鋳片幅可変の際には、長辺クランプ力を弱めて、長辺銅板から短辺銅板に作用する面圧を軽減させ、長辺銅板と短辺銅板との間の摩擦力を低減して、スピンドルによる短辺モールド部材の移動を円滑にする機能を有することが必要である(ソフトクランプ)。この場合に、長辺クランプ装置に作用するバルジング力は、鋳片幅(スラブ幅)に応じて変わるので、ソフトクランプ力もスラブ幅に応じて、遠隔操作により調整可能とすることが必要である。
鋳造中の鋳片幅可変時においては、ハードクランプのままであると、長辺銅板の表面に傷がついたり、又は強大な摩擦力のために鋳片幅可変装置のスピンドルの動作不良が発生する可能性がある。このため、ソフトクランプは重要な機能であるが、鋳造中に鋳片幅を変えるため、モールド内の未凝固鋳片の中心部には溶鋼が存在し、ソフトクランプ力の調整が不確実であると、鋳片モールド部材がバルジング力に抗しきれずに開いてしまい、溶鋼漏れ(ブレークアウト)等の大事故が発生する可能性がある。このため、ソフトクランプ力を適切に調整することが必要である。
また、メインテナンス時においては、鋳片厚さを変更するために、短辺モールド部材を交換する際には、長辺モールド部材をアンクランプして開放する作業が必要である。また、短辺銅板と長辺銅板との間に異物が噛み込んだ場合及び短辺銅板と長辺銅板との間を清掃する場合にも、長辺モールド部材をアンクランプして開放する作業が必要である。
モールド可変装置に備わるクランプ装置として、特許文献1に記載されたクランプ装置においては、自己保持油圧シリンダ、皿バネ及び長辺開動ジャッキを備えている。この自己保持油圧シリンダにおいては、シリンダチューブ内にピストン部材が挿入されており、ピストン部材のピストン部がシリンダチューブの内面に接触しており、シリンダチューブ内におけるピストン部の両側に形成された加圧室及び減圧室に油圧を供給することにより、タイロッドをその長手方向に進出退入移動させることができる。タイロッドが退入した場合には、バネが圧縮されてクランプ力が長辺モールド部材間に印加される。
特開2002−66697号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術においては、自己保持シリンダが自己保持機能を可能にするために、シリンダチューブ内にピストン部を挿入し、加圧室と減圧室との間に加圧油をとおすために、シリンダチューブの一部のピストン部に整合する部分を油圧で拡開するものであるため、ピストン及びシリンダチューブの加工精度が極めて高いことが要求される。このため、現物合わせ等の高度な加工技術と品質管理が要求される。従って、自己保持シリンダは極めて高価になる。また、この自己保持シリンダに加えて、メインテナンス時の短辺モールド部材の交換のために、長辺開動ジャッキを設けることが必要であり、自己保持シリンダと、長辺開動ジャッキの双方が必要である。このため、この従来技術は、設備コストが多大のものとなる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、装置全体のコスト及びランニングコストが低く、ゴミの噛み込みを防止することができるモールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のモールドクランプ装置は、
対向配置された1対の固定側及び可動側長辺モールド部材と、この長辺モード部材間に対向配置された1対の短辺モールド部材と、を備え、前記長辺モールド部材と短辺モールド部材に囲まれた領域に溶鋼を注入することにより、鋳片を連続鋳造する連続鋳造設備における前記長辺モールド部材同士を相互に連結してモールドを組み立てるモールドクランプ装置において、
前記固定側長辺モールド部材と前記可動側長辺モールド部材とをそれらの対向方向に貫通するタイロッドと、
前記可動側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドが内部に液密的に挿入される油圧ハウジングと、
前記固定側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッドを前記可動側長辺モールド部材側に抜け出ないように固定する支持部と、
前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドに連結され、前記油圧ハウジング内を前記可動側長辺側モールド部材に向けてその内面に液密的に往復移動するピストンと、
前記油圧ハウジングにおける前記ピストンより前記可動側長辺モールド部材側の圧力室にハードクランプのための油圧を導入する第1の導入口を有し、前記ピストンに対し、前記油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材から離反する方向にハードクランプのための圧力を印加する第1圧力手段と、
前記油圧ハウジングにおける前記ピストンより前記可動側長辺モールド部材の反対側の圧力室にソフトクランプのための油圧を導入する第2の導入口を有し、前記ピストンに対し、前記油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材に向かう方向にソフトクランプのための圧力を印加する第2圧力手段と、
を有し、
前記ハードクランプのための圧力を前記ピストンが受ける受圧面積が、前記ソフトクランプのための圧力を前記ピストンが受ける受圧面積よりも大きいことを特徴とする。
この第1のモールドクランプ装置は、
前記油圧ハウジング内にて前記ピストンにおける前記タイロッド又は第1ロッドが連結さ
れた面である前面の反対側の後面に固定され、後部が前記油圧ハウジングから後方に液密
的に突出した第2のロッドを有し、
前記油圧ハウジング内の前記タイロッド又は前記第1ロッドの直径は前記第2ロッドの直
径より小さいことが好ましい。
更に、この第1のモールドクランプ装置は、
前記油圧ハウジングにおける前記ハードクランプのための油圧が導入される圧力室に接続されたパイロットチェッキ弁を有することが好ましい。
本発明に係る第2のモールドクランプ装置は、
対向配置された1対の固定側及び可動側長辺モールド部材と、この長辺モード部材間に対向配置された1対の短辺モールド部材と、を備え、前記長辺モールド部材と短辺モールド部材に囲まれた領域に溶鋼を注入することにより、鋳片を連続鋳造する連続鋳造設備における前記長辺モールド部材同士を相互に連結してモールドを組み立てるモールドクランプ装置において、
前記固定側長辺モールド部材と前記可動側長辺モールド部材とをそれらの対向方向に貫通するタイロッドと、
前記可動側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドが内部に液密的に挿入される第1油圧ハウジングと、
前記固定側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッドを前記可動側長辺モールド部材側に抜け出ないように固定する支持部と、
前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドに連結され、前記第1油圧ハウジング内を前記可動側長辺側モールド部材に向けてその内面に液密的に往復移動する第1ピストンと、
第1油圧ハウジング内にて前記第1ピストンにおける前記タイロッド又は前記第1ロッドが連結された前面の反対側の後面に固定され、後部が前記第1油圧ハウジングから後方に液密的に突出した第2のロッドと、
前記第1油圧ハウジングの後方に直接又は間接的に配置された第2油圧ハウジングと、
前記第2油圧ハウジング内に設けられ、前記第2油圧ハウジング内を前記可動側長辺モールド部材に向けてその内面に液密的に往復移動する第2ピストンと、
前記第2ピストンにおける前記可動側長辺モールド部材側の前面に固定され、前記第2油圧ハウジングの前方の壁を液密的に挿通し、前記第2のロッドに連結された第3のロッドと
第1油圧ハウジングにおける前記第1ピストンより前記可動側長辺モールド部材側の圧力室にハードクランプのための油圧を導入する第1の導入口を有し、前記第1ピストンに対し、前記第1油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材から離反する方向に前記ハードクランプのための圧力を印加する第1圧力手段と、
記第2油圧ハウジングにおける前記第2ピストンより前記可動側長辺モールド部材の反対側の圧力室にソフトクランプのための油圧を導入する第2の導入口を有し、前記第2ピストンに対し、前記第2油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材に向かう方向に前記ソフトクランプのための圧力を印加する第2圧力手段と、
を有し、
前記ハードクランプのための圧力を前記第1ピストンが受ける受圧面積が、前記ソフトクランプのための圧力を前記第2ピストンが受ける受圧面積よりも大きいことを特徴とする。
この第2のモールドクランプ装置は、
前記油圧ハウジングにおける前記ハードクランプのための圧力が印加される圧力室に接続
されたパイロットチェッキ弁を有することが好ましい。
本発明に係る連続鋳造設備は、
前記いずれかのモールドクランプ装置が、
可動側長辺モールド部材と固定側長辺モールド部材の鋳片幅方向の両端部に、夫々、上段及び下段に2個設置されており、
上段の2個のモールドクランプ装置と、下段の2個のモールドクランプ装置は、相互に個別に前記ハードクランプ圧力及びソフトクランプ圧力を制御可能であり、
下段の2個のモールドクランプ装置のハードクランプ圧力が上段の2個のモールドクランプ装置のハードクランプ圧力より高いことを特徴とする。
本発明によれば、油圧ハウジング内のピストンに対し、第1の圧力手段はハードクランプのための圧力を印加し、第2の圧力手段はソフトクランプのための圧力を印加し、これらの圧力を調整することにより、長辺モールド部材間にハードクランプ力と、ソフトクランプ力とを、任意に印加させることができるので、高価な設備を使用することなく、簡素な構造でかつ汎用性がある構造で、クランプ力を付与することができる。また、本発明においては、塵の噛み込みのような問題が生じることがないので、安定して鋳造工程に使用することができる。
本発明の第1実施形態のモールドクランプ装置10を示す平面図である。 本発明の第2実施形態のモールドクランプ装置11を示す平面図である。 油圧回路を示す回路図である。 スラブ連続鋳造設備を示す一部切欠斜視図である。 モールドクランプを示す模式的平面図である。 同じく、モールドクランプを示す一部切欠斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施形態の連続鋳造設備のモールドクランプ装置を示す平面図である。固定側の長辺銅板1aとその背後に固定され長辺銅板1aを冷却する長辺水箱3aからなる長辺モールド部材と、可動側の長辺銅板1bとその背後に固定され長辺銅板1bを冷却する長辺胴箱3bとからなる長辺モールド部材とが対向するように配置されている。そして、この長辺銅板1aと長辺銅板1bとの間に、短辺銅板2a、2bとその背後に固定された短辺水箱4a,4bとからなる1対の短辺モールド部材が相互に対向して配置されている。また、短辺水箱4a、4bの背後には、支持板5a等が取り付けられており、この支持板5a等には、夫々、スピンドル6a等が連結されている。そして、スピンドル6a等がそのロッドを長手方向に進出退入することにより、短辺銅板2a等の位置を変更して、鋳片幅を変更することができる。
可動側長辺水箱3bの鋳片幅方向の両端部には、その上下2段に固定側長辺モールド部材と可動側長辺モールド部材とを連結して固定するモールドクランプ装置10が設置されている。図1には、そのうちの1個のモールドクランプ装置10を示す。可動側の長辺水箱3bの背壁には、円筒状の支持筒20がその軸方向を背壁に垂直にして固定されており、この支持筒20の後端部には、油圧シリンダ21が設置されている。この油圧シリンダ21の円筒状の油圧ハウジング22は、支持筒20の後端部に同軸的に固定されている。この油圧ハウジング22もその軸方向を長辺水箱3bの背壁に垂直にして固定されており、その両端部は、閉じていて密閉空間を形成している。この油圧ハウジング22内には、円板状のピストン30が油圧ハウジング22の長手方向に摺動可能に設置されており、ピストン30の長辺水箱3b側の面には、主ロッド32がその軸方向を油圧ハウジング22の軸方向と一致させて固定されている。この主ロッド32は油圧ハウジング22における主ロッド32側の壁を挿通して支持筒20内に進入している。一方、ピストン30における主ロッド32の反対側の面には、補助ロッド31がその軸方向を油圧ハウジング22の軸方向と一致させて固定されており、この補助ロッド31は、油圧ハウジング22における補助ロッド31側の壁を挿通して油圧ハウジング22の外部に露出している。これらの主ロッド32及び補助ロッド31は、油圧ハウジング22の壁を液密的に挿通しており、油圧ハウジング22内には、ピストン30の両側に設けた導入口51,52から油圧が印加されるようになっている。ピストン30の補助ロッド31側の導入口51に印加される油圧は、ソフトクランプ用の油圧であり、ピストン30の主ロッド32側の導入口52に印加される油圧は、ハードクランプ用の油圧である。主ロッド32の直径は、補助ロッド31の直径より小さく、従って、油圧ハウジング22のピストン30より主ロッド32側の空間(圧力室R1)に作用する油圧は、ピストン30に対して、より大きな面積に作用するため、ピストン30に対し、小さい圧力でより大きな応力を印加することができる。一方、補助ロッド31の直径は、主ロッド32の直径より大きく、従って、油圧ハウジング22のピストン30より補助ロッド31側の空間(圧力室R2)に作用する油圧は、ピストン30に対して、より小さな面積に作用するため、ピストン30に対し、大きな圧力でより小さな応力を印加することになる。このため、圧力室R2の方は圧力の調整による応力の調整精度が高い。導入口52から印加される油圧は、ピストン30に対して補助ロッド31側に向かう応力を印加し、導入口51から印加される油圧は、ピストン30に対して主ロッド32側に向かう応力を印加する。なお、油圧ハウジング22における長辺水箱3bの反対側の端部には、補助ロッド31における油圧ハウジング22からその外部に引き出された部分を覆うようにして、防塵カバー23が設置されている。
そして、主ロッド32の先端には、フランジ33が設けられており、このフランジ33は、長辺水箱3bと長辺水箱3aを貫通するタイロッド35の一端部に設けられたフランジ34と、支持筒20内で連結されている。タイロッド35の他端部は、長辺水箱3aの背面側まで挿通し、この他端部は、ネジが形成されたネジ部36となっている。このネジ部36は、長辺水箱3aの背面に固定された支持部38を挿通して更にその背面側に露出し、この支持部38から露出したネジ部36の部分にナット37が螺合している。なお、タイロッド35におけるネジ部36との境界端面と、支持部38との間には、座金39が介装され、ナット37と支持部38との間には、座金40が介装されており、ナット37を緊締することにより、タイロッド37の他端部が、支持部38に固定され、従って、支持部38を介してタイロッド35が長辺水箱3aに固定されている。これにより、タイロッド35を可動側長辺水箱3bに向かう方向に引っ張った場合に、タイロッド35がナット37により支持部38に固定されているので、タイロッド35は、可動側長辺水箱3b側に移動しないようになっている。なお、上記実施形態においては、タイロッド35と主ロッド32がフランジ33,34で連結された別体として構成されているが、これに限らず、タイロッド35をピストン30に直接連結しても良い。
次に、上述のごとく構成された本実施形態のクランプ装置の動作について説明する。図1において、タイロッド35は、金具(ネジ部36,支持部38,座金39,40)及びナット37を介して、固定側長辺水箱3aに連結(固定)されている。油圧ハウジング22のピストン30よりも主ロッド32側の圧力室R1内に、導入口52を介して、ハードクランプ圧p1の油圧を印加する。これにより、ピストン30が長辺水箱3bから遠ざかる方向に移動するので、相対的に、主ロッド32を介してピストン30に連結されたタイロッド35に沿うようにして、可動側長辺水箱3bが固定側長辺水箱3aに向けて移動する。図3は、この油圧回路を示す。方向切替弁SV1のソレノイドA1をオンにして、方向をV11に設定し、ハードクランプ用圧力をパイロットチェッキ弁V3を介してピストン30よりも前方の圧力室R1に印加する。このとき、方向切替弁SV2は、ニュートラルポジションであり、ピストン30よりも後方の圧力室R2内の圧力は、排気端Tを介して大気圧に連通している。パイロットチェッキ弁V3は、配管が破れたときの安全対策としてシリンダに設置されている。この場合に、長辺水箱3aと長辺水箱3bとの間には、タイロッド35を介して、圧力室R1に印加されるハードクランプ圧に対応する応力が相互に接近する方向に印加され、ハードクランプ状態となる。
一方、鋳片幅替え作業のために、長辺水箱3aと長辺水箱3bとの間をソフトクランプに切り替える場合には、方向切替弁SV2のソレノイドA2をオンにし、方向をV21側に切り替える。方向切替弁SV1は、そのままである。そうすると、導入口51を介して、油圧ハウジング22内のピストン30よりも後方の圧力室R2に、ソフトクランプ圧が印加される。これにより、圧力室R1には、ハードクランプ圧が印加され、圧力室R2には、ソフトクランプ圧が印加され、ピストン30に対して相互に相反する方向に応力を印加するから、ピストン30を介してタイロッド35を長辺水箱3bから遠ざかる方向に引き寄せる力(長辺水箱3bを長辺水箱3aに向けて押し出す力)は、ハードクランプ力からソフトクランプ力を差し引いたものとなり、その分クランプ力が低下し、長辺銅板が短辺銅板を挟持する応力が低下して両者の摩擦力が低下する。これにより、スピンドル6a等により、短辺銅板を鋳片幅方向に移動させることができる。
また、メインテナンス時に、短辺モールド部材を交換して、鋳片厚さを変更する場合には、方向切替弁SV1のソレノイドB1をオン、ソレノイドA1をオフにする。また、方向切替弁SV2のソレノイドA2はオフにする。そうすると、方向切替弁SV1は、方向をV13側に切り替える。これにより、圧力室R2には、ハードクランプ用圧が印加され、圧力室R1は、大気圧にされ、タイロッド35を可動側長辺水箱3b側に最大限進出させることができ、短辺モールド部材の交換が可能となる。
更に、メインテナンス時であるものの、鋳片厚さ替え作業をせず、清掃等を行う場合は、方向切替弁SV1及びSV2の全てのソレノイドをオフにする。そうすると、方向切替弁SV1はV12,方向切替弁SV2はV22のニュートラルポジションに切り替わり、圧力室R1,R2が直前の圧力状態を維持する。
本実施形態においては、長ロッド式油圧シリンダのみで長辺モールド部材同士をクランプすることができ、ハードクランプ,ソフトクランプ,長辺モールド部材の開放による鋳片厚さ替え作業が可能となる。このため、スクリュージャッキ、駆動モータ、位置検出器及び制御装置が不要であり、設備コスト及びランニングコストを著しく低減することができる。また、塵の噛み込みによる不都合も生じにくい。更に、バネを使用しないので、そのセットが不要であり、設置作業が容易である。更にまた、本実施形態においては、圧力がピストン30に作用する応力により、クランプ力を得ているので、短辺銅板の熱膨張により短辺銅板の幅(鋳片厚さ方向の長さ)が鋳造初期の幅寸法から変化して、タイロッド35の進出退入位置が変化しても、クランプ力は圧力により決まるので、クランプ圧を一定に保持する限り、短辺銅板の熱膨張の影響を受けない。更にまた、本実施形態においては、可動側長辺モールド部材を開放にすることができ、また、制御装置が不要で方向切替弁の方向切り替えによりタイロッド35は、任意の位置に停止することができると共に、直前の圧力関係を維持したまま、タイロッド35の移動を緊急停止させることも可能である。
本実施形態においては、ソフトクランプ圧が印加される圧力室R2側のロッド31の直径を、ハードクランプ圧が印加される圧力室R1側のロッド32の直径より大きくして、ソフトクランプ圧の受圧面積を小さくしたので、ソフトクランプ圧の調整精度を高めることができる。また、パイロットチェッキ弁V3を圧力室R1に接続するようにして、シリンダに搭載したので、油圧配管がバーストしたときにも、長辺モールド部材同士が開いてしまうことを防止できる。また、ソフトクランプ時には、圧力室R1にハードクランプ圧が印加され、圧力室R2にソフトクランプ圧が印加されるので、両圧力室R1,R2の圧力差は小さく、圧力室R1から圧力室R2への圧力のリーク量は小さく、無視できる程度である。
このように、本実施形態は、設置コスト及びランニングコストが低く、構造が簡素であり、安全性が高い。また、スクリュージャッキ、バネ装置、位置検出器等の高価品は不要である。本実施形態においては、両ロッド式油圧シリンダを使用するが、これは1種類のみで良く、更に、両ロッドの特殊な加工は、不要であるので、既存の連続鋳造設備に汎用的に設置することができるという利点がある。
本実施形態においては、鋳片幅方向の両側の2カ所に、上下2段に、上述のクランプ装置を設置する。モールドの銅板の上端から、溶鋼湯面(メニスカス)までの距離を100mm、銅板の高さを900mm、溶鋼の高さをメニスカスから1020mm、スラブ(鋳片)幅を2300mm、溶鋼の比質量γを7.00kg/mとすると、全体の溶鋼静圧は、1モールドあたり8.375kgである。上段のクランプ装置(上側軸)と下段のクランプ装置(下側軸)との上下距離Lが565mmであり、銅板に作用する溶鋼静圧の重心と、上側軸との間の距離L1が435mm、下側軸との間の距離L2が130mmであると、上側2組、下側2組のクランプ軸に作用する溶鋼静圧(バルジング力)は、1軸あたり、上側軸が964kg、下側軸が3224kgである。安全係数を1.5とすると、上軸クランプ力は1.445kg、下軸クランプ力は4.836kgである。そして、上軸クランプ力には、更に、鋳片幅替え時に短辺銅板が摺擦するときの摩擦力が印加するとして、これを計算すると1750kgとなる。摩擦力は、摩擦面と上軸とが接近しているので、上軸にのみ作用するとする。更に、下側クランプ力による上側開き荷重は、銅板の下端を支点とするテコの原理により、銅板下端と下側軸との間の距離が10mmであるとして、115kgと求まる。よって、上側軸には、前記3個の荷重を加算して、3310kg、下側軸には4836kgのハードクランプ力が必要である。従って、概算で,上側軸の所要ハードクランプ力は3500kg、下側軸の所要ハードクランプ力は5000kgとなる。そして、ピストン30の直径が100mm、ロッド32の直径が56mm、ロッド31の直径が71mmであるとすると、シリンダの圧力ハウジング内の圧力が通常運転時(ハードクランプ時)で上側軸に対して65kg/cm程度、下側軸に対して93kg/cm程度であり、鋳造中幅替え時(ソフトクランプ時)で上側軸に対して鋳片幅に応じて65〜87kg/cm程度、下側軸に対して鋳片幅に応じて35〜99kg/cm程度である。このときのソフトクランプ圧の許容誤差は、上側軸が8〜10kg/cm、下側軸が13〜18kg/cm程度である。ハードクランプ時には通常減圧弁で圧力調整し、ソフトクランプ時には遠隔自動設定の比例減圧弁で圧力調整すると、その通常減圧弁と比例減圧弁との組み合わせの圧力誤差は、5%程度である。よって、この圧力誤差が、上述のソフトクランプ圧の許容誤差より小さいので、安全であるといえる。また、ソフトクランプ時には,圧力室R1に上述のハードクランプ圧が印加され、圧力室R2にソフトクランプ圧が印加されるが、その差は、上側軸及び下側軸共に小さい。よって、ピストン30を経由する圧力のリークは小さい。
次に、図2を参照して、本発明の第2実施形態のモールドクランプ装置11について説明する。本実施形態においては、油圧シリンダ41は、油圧ハウジング22と第2の油圧ハウジング43とを有する。補助ロッド31は、油圧ハウジング22内において、ピストン30における主ロッド31の反対側の面にピストン30と同軸的に固定されており、この補助ロッド31には、防塵カバー42内で、ロッド44が同軸的に連結されて固定されている。防塵カバー42のロッド44側のフランジ55には、第2の油圧ハウジング43のフランジ56が連結されている。ロッド44は、この第2の油圧ハウジング43におけるフランジ56側の壁を液密的に貫通しており、第2の油圧ハウジング43内に設置されたピストン45に同軸的に連結されている。第2の油圧ハウジング43の内部は、ピストン45よりもロッド44の反対側の部分が圧力室R2となっており、この圧力室R2には、第2の油圧ハウジング43に設けられた導入口54を介して油圧が印加されるようになっている。また、ピストン30の直径から主ロッド32の直径を差し引いた部分の面積(圧力室R1の受圧面積)は、ピストン45の直径に相当する部分の面積(圧力室R2の受圧面積)よりも大きい。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、同一物には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。油圧回路も図3に示すものを使用できる。
本実施形態においては、ハードクランプ時には、導入口53を介してハードクランプ圧を圧力室R1内に印加する。圧力室R2内は大気圧である。一方、ソフトクランプ時には、圧力室R1内の圧力はそのままで、圧力室R2内に、導入口54を介してソフトクランプ圧を印加する。これにより、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、ハードクランプ、ソフトクランプ、短辺モールド部材替え、清掃等のメインテナンスを、行うことができる。また、ピストン45の受圧面積は、ピストン30の受圧面積より小さいので、油圧シリンダのソフトクランプ圧の微細な調整も可能である。そして、本実施形態も第1実施形態と同様の効果を奏する。
更に、本実施形態においては、ハードクランプ力の印加を油圧ハウジング22内で行い、ソフトクランプ圧の印加を第2の油圧ハウジング43内で行い、油圧ハウジング22と第2の油圧ハウジング43とは完全に分離されているので、内部リークによる相互影響を完全に防止することができる。但し、本実施形態は、第2油圧ハウジング43を設けることが必要である分、第1実施形態に比して、コスト及び設置スペースの点で不利である。
本発明においては、通常、上記モールドクランプ装置10,11を、可動側及び固定側の長辺モールド部材の鋳片幅方向の両端部に設けることは勿論のこと、これらの長辺モールド部材の上下2段に設けるものである。そして、油圧ハウジングに供給するハードクランプ圧力及びソフトクランプ圧力を、上段の2個のモールドクランプ装置と下段の2個のモールドクランプ装置とで異なる別系統で制御できるように、各装置の油圧配管を設置する。これにより、下段のモールドクランプ装置のハードクランプ圧力を、上段のモールドクランプ装置のハードクランプ圧力よりも高くして、モールドの下部のクランプ圧力を上部のクランプ圧力よりも高めることが好ましい。モールド内における未凝固鋳片は、その中心部に溶鋼が存在し、その静水圧は下方ほど大きい。このため、モールドには、下方ほど、大きなバルジング(膨らみ)応力が印加され、長辺モールド部材に対し、それらが開く方向に応力を印加する。そこで、本発明のように、長辺モールド部材の下部のクランプ力を上部のクランプ力よりも高めることにより、このバルジング現象を抑制することができ、ブレークアウト等の事故を確実に防止できる。
本発明によれば、簡易且つ汎用性がある構造で、連続鋳造設備のモールドのハードクランプ及びソフトクランプを行うことができるので、連続鋳造工程の効率化に多大の貢献をなす。
1a:固定側長辺銅板
1b:可動側長辺銅板
2a、2b:短辺銅板
3a:固定側長辺水箱
3b:可動側長辺水箱
4a、4b:短辺水箱
6a、6b:スピンドル
20:支持筒
21、41:油圧シリンダ
22:油圧ハウジング
30、45:ピストン
31:補助ロッド
32:主ロッド
35:タイロッド
43:第2の油圧ハウジング
44:ロッド
51,52、53,54:導入口

Claims (6)

  1. 対向配置された1対の固定側及び可動側長辺モールド部材と、この長辺モード部材間に対向配置された1対の短辺モールド部材と、を備え、前記長辺モールド部材と短辺モールド部材に囲まれた領域に溶鋼を注入することにより、鋳片を連続鋳造する連続鋳造設備における前記長辺モールド部材同士を相互に連結してモールドを組み立てるモールドクランプ装置において、
    前記固定側長辺モールド部材と前記可動側長辺モールド部材とをそれらの対向方向に貫通するタイロッドと、
    前記可動側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドが内部に液密的に挿入される油圧ハウジングと、
    前記固定側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッドを前記可動側長辺モールド部材側に抜け出ないように固定する支持部と、
    前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドに連結され、前記油圧ハウジング内を前記可動側長辺側モールド部材に向けてその内面に液密的に往復移動するピストンと、
    前記油圧ハウジングにおける前記ピストンより前記可動側長辺モールド部材側の圧力室にハードクランプのための油圧を導入する第1の導入口を有し、前記ピストンに対し、前記油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材から離反する方向にハードクランプのための圧力を印加する第1圧力手段と、
    前記油圧ハウジングにおける前記ピストンより前記可動側長辺モールド部材の反対側の圧力室にソフトクランプのための油圧を導入する第2の導入口を有し、前記ピストンに対し、前記油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材に向かう方向にソフトクランプのための圧力を印加する第2圧力手段と、
    を有し、
    前記ハードクランプのための圧力を前記ピストンが受ける受圧面積が、前記ソフトクランプのための圧力を前記ピストンが受ける受圧面積よりも大きいことを特徴とするモールドクランプ装置。
  2. 更に、前記油圧ハウジング内にて前記ピストンにおける前記タイロッド又は第1ロッドが連結された面である前面の反対側の後面に固定され、後部が前記油圧ハウジングから後方に液密的に突出した第2のロッドを有し、
    前記油圧ハウジング内の前記タイロッド又は前記第1ロッドの直径は前記第2ロッドの直径より小さいことを特徴とする請求項に記載のモールドクランプ装置。
  3. 前記油圧ハウジングにおける前記ハードクランプのための油圧が導入される圧力室に接続されたパイロットチェッキ弁を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のモールドクランプ装置。
  4. 対向配置された1対の固定側及び可動側長辺モールド部材と、この長辺モード部材間に対向配置された1対の短辺モールド部材と、を備え、前記長辺モールド部材と短辺モールド部材に囲まれた領域に溶鋼を注入することにより、鋳片を連続鋳造する連続鋳造設備における前記長辺モールド部材同士を相互に連結してモールドを組み立てるモールドクランプ装置において、
    前記固定側長辺モールド部材と前記可動側長辺モールド部材とをそれらの対向方向に貫通するタイロッドと、
    前記可動側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドが内部に液密的に挿入される第1油圧ハウジングと、
    前記固定側長辺モールド部材に固定され、前記タイロッドを前記可動側長辺モールド部材側に抜け出ないように固定する支持部と、
    前記タイロッド又はそれに連結された第1のロッドに連結され、前記第1油圧ハウジング内を前記可動側長辺側モールド部材に向けてその内面に液密的に往復移動する第1ピストンと、
    第1油圧ハウジング内にて前記第1ピストンにおける前記タイロッド又は前記第1ロッドが連結された前面の反対側の後面に固定され、後部が前記第1油圧ハウジングから後方に液密的に突出した第2のロッドと、
    前記第1油圧ハウジングの後方に直接又は間接的に配置された第2油圧ハウジングと、
    前記第2油圧ハウジング内に設けられ、前記第2油圧ハウジング内を前記可動側長辺モールド部材に向けてその内面に液密的に往復移動する第2ピストンと、
    前記第2ピストンにおける前記可動側長辺モールド部材側の前面に固定され、前記第2油圧ハウジングの前方の壁を液密的に挿通し、前記第2のロッドに連結された第3のロッドと
    第1油圧ハウジングにおける前記第1ピストンより前記可動側長辺モールド部材側の圧力室にハードクランプのための油圧を導入する第1の導入口を有し、前記第1ピストンに対し、前記第1油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材から離反する方向に前記ハードクランプのための圧力を印加する第1圧力手段と、
    記第2油圧ハウジングにおける前記第2ピストンより前記可動側長辺モールド部材の反対側の圧力室にソフトクランプのための油圧を導入する第2の導入口を有し、前記第2ピストンに対し、前記第2油圧ハウジング内で、前記可動側長辺モールド部材に向かう方向に前記ソフトクランプのための圧力を印加する第2圧力手段と、
    を有し、
    前記ハードクランプのための圧力を前記第1ピストンが受ける受圧面積が、前記ソフトクランプのための圧力を前記第2ピストンが受ける受圧面積よりも大きいことを特徴とするモールドクランプ装置。
  5. 前記第1油圧ハウジングにおける前記ハードクランプのための油圧が導入される圧力室に接続されたパイロットチェッキ弁を有することを特徴とする請求項4に記載のモールドクランプ装置。
  6. 前記請求項1乃至のいずれか1項に記載のモールドクランプ装置が、可動側長辺モールド部材と固定側長辺モールド部材の鋳片幅方向の両端部に、夫々、上段及び下段に2個設置されており、
    上段の2個のモールドクランプ装置と、下段の2個のモールドクランプ装置は、相互に個別に前記ハードクランプ圧力及びソフトクランプ圧力を制御可能であり、
    下段の2個のモールドクランプ装置のハードクランプ圧力が上段の2個のモールドクランプ装置のハードクランプ圧力より高いことを特徴とする連続鋳造設備。
JP2012103899A 2012-04-27 2012-04-27 モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備 Active JP5944220B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012103899A JP5944220B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備
CN 201320216596 CN203209647U (zh) 2012-04-27 2013-04-25 铸模夹紧装置以及使用该铸模夹紧装置的连续铸造设备
CN201310147996.4A CN103372635B (zh) 2012-04-27 2013-04-25 铸模夹紧装置以及使用该铸模夹紧装置的连续铸造设备

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012103899A JP5944220B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013230487A JP2013230487A (ja) 2013-11-14
JP5944220B2 true JP5944220B2 (ja) 2016-07-05

Family

ID=49199218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012103899A Active JP5944220B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5944220B2 (ja)
CN (2) CN103372635B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5944220B2 (ja) * 2012-04-27 2016-07-05 スチールプランテック株式会社 モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備
TWI639475B (zh) * 2016-02-02 2018-11-01 新日鐵住金股份有限公司 鑄片彎曲檢測裝置、及鑄片彎曲檢測方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6056142U (ja) * 1983-09-24 1985-04-19 川崎製鉄株式会社 連鋳モ−ルドの長辺クランプ開放装置
JPH0284232A (ja) * 1988-07-26 1990-03-26 Sumitomo Metal Ind Ltd 連鋳用組立鋳型クランプ装置
JPH05245590A (ja) * 1992-03-04 1993-09-24 Sumitomo Heavy Ind Ltd 連続鋳造用鋳片厚さ可変モールド
US5901773A (en) * 1997-03-28 1999-05-11 Ag Industries, Inc. Dynamic clamping system for continuous casting machine
JP4804845B2 (ja) * 2005-09-14 2011-11-02 東芝機械株式会社 型締装置
NO347543B1 (en) * 2008-11-21 2023-12-27 Norsk Hydro As Støpeutstyr for støping av valseblokk
JP5944220B2 (ja) * 2012-04-27 2016-07-05 スチールプランテック株式会社 モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備

Also Published As

Publication number Publication date
CN103372635B (zh) 2015-07-29
CN103372635A (zh) 2013-10-30
JP2013230487A (ja) 2013-11-14
CN203209647U (zh) 2013-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3263284A (en) Constant-pressure pinch rolls for continuous casting
JPH04348916A (ja) 調芯装置付きの型締装置
JP4638529B2 (ja) 連続鋳造される材料のストランドを案内する方法
JP5944220B2 (ja) モールドクランプ装置及びそれを用いた連続鋳造設備
CA2171377A1 (en) Billet guiding unit of a continuous casting plant for thin slabs
KR102348004B1 (ko) 연속 주조기용 스트랜드-가이딩 롤링 유닛
US5085263A (en) Continuous casting mold
SK281772B6 (sk) Zariadenie na nesenie bočnej steny dvojvalcového zariadenia na kontinuálne liatie kovových pásov
CN113426981B (zh) 压射减速装置、压铸设备
KR102326862B1 (ko) 롤러 장치 및 주조 설비
KR20130070058A (ko) 연속주조용 세그먼트
JP3593953B2 (ja) ロールチョッククランプ装置
JPH05248405A (ja) 加工機械の加圧装置
US7100673B2 (en) Roll support device for continuous metallic strip casting
US8342231B2 (en) Cast strip withdrawing apparatus for continuous casting facility
JPS58135753A (ja) 連続鋳造機における鋳片およびダミ−バ−落下防止用油圧回路
JP2001287000A (ja) 連続鋳造装置のローラーエプロンセグメント
EP3666417B1 (en) Roller assembly, casting apparatus and roller separating method therefor
KR102020897B1 (ko) 연속 주조설비의 세그먼트 장치
JP2857050B2 (ja) 連続鋳造設備における水平振動鋳型
KR101510277B1 (ko) 슬라브의 측면을 지지하는 롤러장치
US3280610A (en) Roll-positioning mechanism
KR200237484Y1 (ko) 룰갭유지용실린더의부압억제장치
JPH0586308B2 (ja)
JPH0985405A (ja) 連続鋳造機のローラーエプロン間隔調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150401

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20151208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5944220

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250