JP5291252B2 - インピーダンス安定化装置 - Google Patents
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Description
(関連出願に関する言及)2010年4月12日に出願された日本国特許出願2010−091571号及び2010−091572号に含まれる、特許請求の範囲、明細書、図面及び要約書の開示内容はすべて本願に援用される。
本発明は、電力線通信におけるインピーダンス安定化装置に関する。
近年、配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信が実用化されている。電力線通信は、元から配されている電力線を利用して通信を実行するので、専用の配線を新しく敷設することなく屋内の通信ネットワークが構築できることから、今後、更なる普及が期待されている。しかし、配電システムは、通常は通信に用いることを意図して設計されていないため、配電システムの端部(コンセント)では、線路(配線)に対するインピーダンスの不整合が生じる場合がある。インピーダンスの不整合が生じている場合には、不整合が生じている箇所で電力線通信に用いる高周波信号の反射が発生する。高周波信号が反射することにより、周波数選択性フェージングが発生することになるので、電力線通信において伝送特性が劣化するという問題が発生する。
ところで、一般に、屋内配電に用いる配電線としては、100オーム程度のオーダーの特性インピーダンスを有するものが用いられる。
配電システムの端部となるコンセントに高周波信号に対するインピーダンスが数オーム程度の家電機器が接続された場合には、当該コンセントは伝送路の特性インピーダンスに対して非常に低いインピーダンスを有することになる。これに対し、当該コンセントに、電子機器が何も接続されていない場合には、当該端部は、開放端となり、このときには、当該コンセントは伝送路の特性インピーダンスに対して非常に高いインピーダンスを有することになる。したがって、コンセントが開放端になっている場合と、なっていない場合との、双方の場合で、端部(コンセント)において、高周波信号に対するインピーダンスの不整合が生じるため、高周波信号の強い反射が発生し、電力線通信の伝送路特性が劣化する。
そこで、この伝送路特性の劣化を防ぐべく、コンセント等におけるインピーダンスの不整合を軽減する終端回路が開示されている(特許文献1参照)。
図25は、特許文献1に記載された終端回路の構成を示す図である。図25に示すように、終端回路は、インダクタ2503が線路(配電線)に対して直接に接続され、終端抵抗2501とキャパシタ(コンデンサ)2502とが直列に接続された回路が線路に対して並列に接続された構成をとる。ここで、終端抵抗2501には、線路のインピーダンス特性とほぼ等しい値の抵抗値を有するものを用いている。また、キャパシタ2502には、電力線通信に用いる高周波信号の周波数に対しては線路の特性インピーダンスよりも十分小さいインピーダンスを有し、電源周波数(50Hz、60HZ、または直流)に対しては十分大きいインピーダンスを有するものを用いている。そして、インダクタ2503には、高周波信号の周波数に対しては、線路の特性インピーダンスよりも十分大きいインピーダンスを有し、電源周波数に対しては、十分小さいインピーダンスを有するものを用いている。
線路側(配線側)から来る高周波信号は、終端抵抗2501とキャパシタ2502とが直列接続された回路に供給され、信号用入出力端子2504から出力される。一方、線路側(配線側)と電子機器が接続されるコンセント側とは高周波信号に対する特性インピーダンスが大きいインダクタ2503によって分離されるため、コンセントに接続される電子機器の高周波インピーダンスが低い場合も、その影響は無視することができる。したがって、特許文献1に記載の終端回路はコンセントへの機器の接続の有無にかかわらず高周波信号に対しては、線路の特性インピーダンスとほぼ等しいインピーダンスを有するため、端部におけるインピーダンスの不整合が軽減され、高周波信号の反射の発生を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の終端回路では、上述の通り、コンセント側に高周波信号が到達しない構成となっているため、コンセントに電力線通信機器を接続して使用することができないという問題がある。このため、特許文献1に記載の終端回路は、電力の受け口としての端部と、高周波信号の受け口としての端部(信号用入出力端子2504)を二つ設ける必要がある。
つまり、特許文献1に記載の終端回路では、同一のコンセントを、家電機器と電力線通信機器との両用にすることができない。このため、特許文献1の場合、終端回路が設置されていない別のコンセントを利用する必要があり、利便性を損ねるという問題がある。また、誤って、電力線通信機器を信号用入出力端子2504ではなくコンセントに接続した場合には、電力線通信機器が通信不能になるという問題もある。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、コンセントへの電子機器の接続状態にかかわらず、インピーダンスの不整合を軽減しつつ、同一の端子(コンセント)に家電機器または電力線通信機器のいずれを接続しても利用可能なインピーダンス安定化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、少なくとも2本の線路からなる配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信におけるインピーダンス安定化装置であって、第1インピーダンス要素と高周波阻止要素とを並列接続した第1回路が、少なくとも前記2本の線路の一方に、挿入され、第2インピーダンス要素と低周波阻止要素とを直列接続した第2回路が前記2本の線路を接続するように配され、前記高周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第1インピーダンス要素よりも大きいインピーダンスを有し、且つ、前記配電線で電力を伝送する低周波交流電源または直流電源に対しては小さなインピーダンスを有し、前記第2回路の低周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第2インピーダンス要素よりも小さいインピーダンスを有し、且つ、前記低周波交流電源または直流電源に対しては大きなインピーダンスを有することを特徴としている。
上述のような構成によって、インピーダンス安定化装置は、電源電流を通すための経路と、高周波信号とを通すための経路とを設けて、コンセントの入出力端を統一でき、且つ、並列整合インピーダンス要素により、コンセント側に何も機器が接続されていなかったり、高周波インピーダンスの低い機器が接続されていたりする場合に発生するインピーダンスの不整合を抑制できる。
本発明の一実施態様に係る第1のインピーダンス安定化装置は、少なくとも2本の線路からなる配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信におけるインピーダンス安定化装置であって、第1インピーダンス要素と高周波阻止要素とを並列接続した第1回路が、少なくとも前記2本の線路の一方に、挿入され、第2インピーダンス要素と低周波阻止要素とを直列接続した第2回路が前記2本の線路を接続するように配され、前記高周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第1インピーダンス要素よりも大きいインピーダンスを有し、且つ、前記配電線で電力を伝送する低周波交流電源または直流電源に対しては小さなインピーダンスを有し、前記第2回路の低周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第2インピーダンス要素よりも小さいインピーダンスを有し、且つ、前記低周波交流電源または直流電源に対しては大きなインピーダンスを有することを特徴としている。
第1のインピーダンス安定化装置によれば、電源電流を通すための経路と、高周波信号とを通すための経路とを設けて、コンセントの入出力端を統一でき、且つ、並列整合インピーダンス要素により、コンセント側に何も機器が接続されていなかったり、高周波インピーダンスの低い機器が接続されていたりする場合に発生するインピーダンスの不整合を抑制できる。
本発明の一実施態様に係る第2のインピーダンス安定化装置は、上記第1のインピーダンス安定化装置において、前記第1インピーダンス要素は、直列接続された2つの素子から成り、前記第2回路の一端は、前記2つの素子の接続点に接続されることを特徴としている。
また、本発明の一実施態様に係る第3のインピーダンス安定化装置は、上記第2のインピーダンス安定化装置において、前記第1回路は、前記2本の線路の双方に挿入され、両線路に配された第1回路それぞれの素子は互いに同一のものを用いて、グラウンドに対して平衡な構成を有することを特徴としている。なお、グラウンドは、電気回路の分野において、接地面、あるいは、大地面などと呼称されることもある。
更に、本発明の一実施態様に係る第4のインピーダンス安定化装置は、上記第3のインピーダンス安定化装置において、前記第2回路の一端は、前記2本の線路のうち一方の線路に配された第1回路の第1インピーダンス要素を構成する2つの素子の接続点に接続され、前記第2回路の他端は、前記2本の線路のうち他方の線路に配された第1回路の第1インピーダンス要素を構成する2つの素子の接続点に接続されていることを特徴としている。
これらの構成によれば、配電線を形成する2つの線路において、インピーダンス安定化装置は、グラウンドに対する平衡度を高めて、コンセントに接続される機器側からの電波漏洩を抑制することができる。
本発明の一実施態様に係る第5のインピーダンス安定化装置は、上記第1のインピーダンス安定化装置において、前記第1インピーダンス要素のインピーダンス総計は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし1.2倍の範囲の値であることを特徴としている。
また、本発明の一実施態様に係る第6のインピーダンス安定化装置は、上記第1のインピーダンス安定化装置において、前記第2インピーダンス要素のインピーダンスは、線路の特性インピーダンスの0.6倍ないし3倍の範囲の値であることを特徴としている。
直列整合インピーダンス要素や、並列整合インピーダンス要素を上述の値に設定することにより、インピーダンスの不整合を抑えて高周波信号の反射を極力抑制しつつ、信号の信号減衰量の少ないインピーダンス安定化装置を提供できる。
本発明の一実施態様に係る第7のインピーダンス安定化装置は、上記第1のインピーダンス安定化装置において、前記インピーダンス安定化装置は、元側端子と送り端子を有する配電器具に具備されるものであり、前記第2回路は、更に、前記第2インピーダンス要素または前記低周波阻止要素と直列に接続されるスイッチを備え、前記スイッチは、前記送り端子に配線が接続されていないとき閉じており、前記送り端子に配線が接続されているときに開放になることを特徴としている。
これにより、当該インピーダンス安定化装置を、デイジーチェーン構造の配電システムに適用することができる。
本発明の一実施態様に係る第7のインピーダンス安定化装置は、上記第1のインピーダンス安定化装置において、前記インピーダンス安定化装置は、元側端子と送り端子を有する配電器具に具備されるものであり、前記第2回路は、更に、前記第2インピーダンス要素または前記低周波阻止要素と直列に接続されるスイッチを備え、前記スイッチは、前記送り端子または前記元側端子の少なくとも一方に配線が接続されていないときに閉じ、前記配電器具の前記送り端子及び前記元側端子の両方に配線が接続されたとき開放になることを特徴としている。
これにより、当該インピーダンス安定化装置を、デイジーチェーン構造の配電システムに適用することができ、且つ、その接続方向を問わないため、設置が容易なインピーダンス安定化装置を提供できる。
また、本発明の一実施態様に係る第9のインピーダンス安定化装置は、少なくとも2本の線路からなる配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信において、送り端子を有する配電器具に具備するインピーダンス安定化装置であって、インピーダンス要素と低周波阻止要素とスイッチを直列接続した第1回路が前記2本の線路を接続し、前記2本の線路と機器接続端子との間にインピーダンスアッパー回路が挿入され、前記第1回路の低周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記インピーダンス要素よりも小さいインピーダンスを有し、且つ、前記配電線で電力を伝送する低周波交流電源または直流電源に対して大きなインピーダンスを有し、前記インピーダンスアッパー回路は、前記高周波信号に対して、前記線路の特性インピーダンス以上のインピーダンスを有し、且つ、前記低周波交流電源または直流電源に対して小さなインピーダンスを有し、前記スイッチは、前記送り端子に配線が接続されていないとき閉じており、前記送り端子に配線が接続されたとき開放になることを特徴としている。
これにより、インピーダンスアッパー回路を用いて、デイジーチェーン構造の配電システムに適用でき、且つ、インピーダンスの不整合を抑制できるインピーダンス安定化装置を提供できる。
また、本発明の一実施態様に係る第10のインピーダンス安定化装置は、少なくとも2本の線路からなる配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信において、元側端子と送り端子を有する配電器具に備えるインピーダンス安定化装置であって、インピーダンス要素と低周波阻止要素とスイッチを直列接続した第1回路が前記2本の線路を接続し、前記2本の線路と機器接続端子との間にインピーダンスアッパー回路が挿入され、前記第1回路の低周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記インピーダンス要素よりも小さいインピーダンスを有し、且つ、前記配電線で電力を伝送する低周波交流電源または直流電源に対して大きなインピーダンスを有し、前記インピーダンスアッパー回路は、通信に用いる高周波信号に対して前記線路の特性インピーダンス以上のインピーダンスを有し、且つ、前記低周波交流電源または直流電源に対して小さなインピーダンスを有し、前記スイッチは、前記送り端子または前記元側端子の少なくとも一方に配線が接続されていないときに閉じ、前記配電器具の前記送り端子及び前記元側端子の両方に配線が接続されたとき開放になることを特徴としている。
これにより、インピーダンスアッパー回路を用いて、インピーダンスの不整合を抑制でき、デイジーチェーン構造の配電システムに適用でき、且つ、その接続方向を問わないインピーダンス安定化装置を提供できる。
また、本発明の一実施態様に係る第11のインピーダンス安定化装置は、上記第7または第8のインピーダンス安定化装置において、前記インピーダンスアッパー回路の少なくとも一部が、前記インピーダンス要素の機能を兼ねることを特徴としている。
これにより、整合インピーダンス要素として別素子を設けずともよくなり、インピーダンス安定化装置が必要とする素子数を少なくすることができる。
また、本発明の一実施態様に係る第12のインピーダンス安定化装置は、少なくとも2本の線路からなる配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信におけるインピーダンス安定化装置であって、第1インピーダンス要素が少なくとも前記2本の線路の一方に挿入され、且つ、第2インピーダンス要素が前記2本の線路を接続するように配され、前記第1インピーダンス要素が挿入されている線路の前記第1インピーダンス要素の両端に接続され、当該線路に並列に配された第3の線路と、前記2本の線路のうち前記第3の線路が並列接続されていない方の線路に前記第2インピーダンス要素の接続点を跨ぐように並列に配された第4の線路とのうち、少なくとも一方に高周波阻止要素が挿入され、且つ、前記第3の線路と前記第4の線路とを接続するように、低周波阻止要素が配され、前記高周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第1インピーダンス要素よりも大きいインピーダンスを有し、且つ、前記配電線で電力を伝送する低周波交流電源または直流電源に対しては小さなインピーダンスを有し、前記第2回路の低周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第2インピーダンス要素よりも小さいインピーダンスを有し、且つ、前記低周波交流電源または直流電源に対しては大きなインピーダンスを有することを特徴とする。
第12のインピーダンス安定化装置によれば、電源電流を通すための経路と、高周波信号とを通すための経路とを設けて、コンセントの入出力端を統一でき、且つ、並列整合インピーダンス要素により、コンセント側に何も機器が接続されていなかったり、高周波インピーダンスの低い機器が接続されていたりする場合に発生するインピーダンスの不整合を抑制できる。
<実施の形態1>
以下、本発明の一実施形態であるインピーダンス安定化装置について図面を用いて説明する。
<実施の形態1>
以下、本発明の一実施形態であるインピーダンス安定化装置について図面を用いて説明する。
図1は、インピーダンス安定化装置1の構成を示すブロック図である。
インピーダンス安定化装置1は、図1に示すように、線路側(電源側)と、機器側(通信装置、家電機器側)との間に挿入される。配電システムにおいては、配電線は、基本的に2本の線路からなり、インピーダンス安定化装置1は、当該線路上のコンセント付近に配される。
インピーダンス安定化装置1は、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bと、並列整合インピーダンス要素13と、低周波阻止要素14と、高周波阻止要素15a、15bとからなる。
図1に示すように、直列整合インピーダンス要素11aと12aとが直列に接続され、且つ、接続された直列整合インピーダンス要素11aと12aとに対して並列に接続された高周波阻止要素15aとからなる第1回路が、線路10aに挿入される。なお、本明細書においては、直列整合インピーダンス要素の「直列」とは、線路に対して直列に挿入されていることを意味する「直列」である。また、「整合」とは、通常、線路側と機器側とのインピーダンスを一致させることを意味するが、本明細書においては、「整合」は、線路側と機器側とのインピーダンスをなるべく一致させることを目的とし、本発明の目的を達成できる範囲内であれば、完全に一致していなくともよい。
そして、直列整合インピーダンス要素11bと12bとが直列に接続され、且つ、接続された直列整合インピーダンス要素11bと12bとに対して並列に接続された高周波阻止要素15bとからなる第1回路が、線路10bに挿入される。
また、並列整合インピーダンス要素13と低周波阻止要素14とが直列に接続された第2回路が、2本の線路10aと10bとを接続するように、挿入される。なお、本明細書において、並列整合インピーダンス要素の「並列」とは、機器側になんらかの機器が接続された場合に、当該機器に対して並列であることを意味する。
直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12b及び並列整合インピーダンス要素13には、典型的には、抵抗素子を用いる。
また、低周波阻止要素14には、典型的には、キャパシタを用い、高周波信号阻止要素15a、15bには、典型的には、インダクタを用いる。
高周波阻止要素15a、15bは、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bに比べて十分小さいインピーダンスを有するように構成する。また、低周波阻止要素14は、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bに比べて十分大きいインピーダンスを有するように構成する。
ここで、「高周波阻止要素15a、15bは、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bに比べて十分小さいインピーダンスを有する」における「十分」とは、電源電流が直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bにほとんど流れず、高周波阻止要素15a、15bにその大半が流れる程度に十分ということを意味する。別の言い方をすれば、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、高周波阻止要素15a、15bは、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bからみて、無視できる程度のインピーダンスしか有していないことを意味する。また、「低周波阻止要素14は、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bに比べて十分大きいインピーダンスを有する」における「十分」とは、電源電流が、低周波阻止要素14にほとんど流れない程度に十分ということを意味する。別の言い方をすれば、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bは、低周波阻止要素14からみて、無視できる程度のインピーダンスしか有していないことを意味する。
したがって、このように構成すると、電源電流は、高周波阻止要素15を通って機器側へ供給され、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bおよび並列整合インピーダンス要素13にはほとんど流れなくなる。よって、インピーダンス安定化装置1では、電源(50Hz、60Hz、または直流など)に対するロスはほとんど発生しない。
一方、高周波阻止要素15a、15bは、高周波信号に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bに比べて十分大きいインピーダンスを有するように構成する。また、低周波阻止要素14は、高周波信号に対して、並列整合インピーダンス要素13に比べて十分小さいインピーダンスを有する。
ここで、「高周波阻止要素15a、15bは、高周波信号に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bに比べて十分大きいインピーダンスを有する」における「十分」とは、高周波信号が、高周波阻止要素15a、15bにほとんど流れず、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bにその大半が流れる程度に十分ということを意味する。別の言い方をすれば、高周波信号に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bは、高周波阻止要素15a、15bからみて、無視できる程度のインピーダンスしか有していないことを意味する。また、「低周波阻止要素14は、高周波信号に対して、並列整合インピーダンス要素13に比べて十分小さいインピーダンスを有する」における「十分」とは、高周波信号が低周波阻止要素14を流れる程度に十分ということを意味する。別の言い方をすれば、高周波信号に対して、低周波阻止要素14は、並列整合インピーダンス要素13からみて、無視できる程度のインピーダンスしか有していないことを意味する。
そのため、インピーダンス安定化装置1は、高周波信号に対して近似的には図2(a)のように直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bと並列整合インピーダンス13のみから成る構成で等価的に表すことができる。また、インピーダンス安定化装置1は、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して近似的には図2(b)のように高周波阻止要素15a、15bのみからなる構成で等価的に表すことができる。
つまり、インピーダンス安定化装置1は、高周波信号が通る経路(直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bを通る経路)と、低周波信号即ち電源電流が通る経路(高周波阻止要素15a、15bを通る経路)とが並列に設けられることにより、両信号を同じ出力端であるコンセントまで、伝達することができる構成となっている。
なお、本実施の形態1に示すインピーダンス安定化装置1においては、両線路10aと10bとの両方に直列整合インピーダンス要素を直列に接続する構成をとっているが、一方の線路の直列整合インピーダンス要素がない構成としてもよい。しかしながら、2本の線路10aと10bとがグラウンドに対して不平衡な構成になっていると、コモンモード電流が発生しやすくなり電波漏洩の原因となる。そのため、本実施の形態に係るインピーダンス安定化装置1においては、図1に示すように、線路10aに直列整合インピーダンス要素11aと12aを、線路10bに直列整合インピーダンス要素11bと12bを、互いにグラウンドに対して平衡になるように設けている。当該構成により、インピーダンス安定化装置1の平衡度を高く維持し、電波漏洩を抑制することができる。
では、ここから、配電システムにおいて、端部、即ち、インピーダンス安定化装置1において、線路上の不整合を起こさないための各インピーダンス要素等の取り得る望ましい値について説明する。当該説明にあたっては、簡単のために、インピーダンス安定化装置1の高周波信号に対する等価回路である図2(a)の構成を用いて説明する。
まず、機器側の端子に何も接続されていなかった場合、即ち、コンセントに何も接続されず、コンセント部分が開放端になっている場合、線路側から見たインピーダンス安定化装置1のインピーダンスは、以下の式(1)のように表すことができる。
式(1)において、RS1は、この場合の線路10a及び線路10b上に配される構成要素(直列整合インピーダンス要素11aと直列整合インピーダンス要素11b)のインピーダンス総計を意味する。直列整合インピーダンス要素12a及び12bは、機器側が開放端になっており、信号の伝送路とはならないため無視できる。
また、上記式(1)において、RPは、線路10aと線路10bとを接続する第2回路に含まれる要素(並列整合インピーダンス要素13)のインピーダンス総計を意味する。なお、図1の場合でいうなら、RPは、並列整合インピーダンス要素13と低周波阻止要素14とのインピーダンス総計を意味するが、高周波信号に対して、低周波阻止要素14のインピーダンスは無視できる。
また、機器側の端子、つまり、コンセントに高周波インピーダンスの非常に低い機器が接続され、高周波的に短絡された場合(短絡時)の線路側から見たインピーダンス安定化装置1のインピーダンスは、以下の式(2)のようにあらわすことができる。
上記式(2)において、RS1は、直列整合インピーダンス要素11a、11bのインピーダンス総計を意味する。また、RS2は、直列整合インピーダンス要素12a、12bのインピーダンス総計を意味する。そして、RPは並列整合インピーダンス要素のインピーダンスを意味する。
ところで、反射波の大きさを表す定在波比を、一般に、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)と言い、VSWRが1のとき無反射であることを意味するため、VSWRは、インピーダンスの整合度の指標として用いることができる。
機器側が開放端になっている場合の、機器側から見たインピーダンス安定化装置1のVSWRは、上記式(1)を用いて算出されたZOPENと、線路の特性インピーダンスZ0とを用いて、ZOPEN/Z0(以下、VSWROPENという)と表すことができる。一方、機器側に高周波インピーダンスの非常に低い家電機器が接続され、短絡状態になっている場合の、線路側から見たインピーダンス安定化装置1のVSWRは、上記式(2)を用いて算出されたZSHORTと、線路の特性インピーダンスZ0とを用いて、ZSHORT/Z0(以下、VSWRSHORTという)と表すことができる。
VSWROPENとVSWRSHORTとのうち、各要素のインピーダンス値が同じ場合に、より値の高い方を、VSWRMAXと呼称すると、当該VSWRMAXを、上述した通り、インピーダンス安定化装置1のインピーダンスの整合度を表す指標として用いることができる。即ち、VSWRMAXが1に近づくほど、負荷が接続された場合のインピーダンスの安定度が高く、整合の乱れが少ないため、反射を小さく抑制することができる。
したがって、VSWRMAXをできるだけ1に近づけるためには、VSWROPENとVSWRSHORTとの双方をできるだけ1に近づけるように、各整合インピーダンス要素(11a、11b、12a、12b、13)のインピーダンス値を定めることが望ましいということになる。
また、上述した通り、高周波信号と、電源電流とが、ともに機器側に到達するための条件もある。その両方の条件が成立するように、各整合インピーダンス要素のインピーダンス値を定め、その時のVSWRMAXと信号減衰量とを対応付けた一例を図3に示す。
図3に示した表からもわかるように、VSWRMAXが小さい場合には、信号減衰量(Loss)が高くなってしまうことがわかる。即ち、VSWRと信号減衰量とはトレードオフの関係にあるといえる。
一般に、VSWRは、その値が2以下であれば特性劣化は十分に小さいことがわかっており、3程度であっても機器側が開放されている時や短絡時に比べれば、特性は大きく改善されることがわかっている。したがって、本実施の形態においては、VSWRMAXが3以下となるように各インピーダンス要素のインピーダンス値を決定する。
一方、信号減衰量は、通信性能を大きく劣化させないためには、3dB程度以下にするのが好ましいが、受信機のダイナミックレンジの範囲内で所要S/Nを満たすことができれば通信は可能である。例えば、信号減衰量が30dB程度となる一般住宅における電力線通信の場合、送信出力80dBμV/10kHzの通信信号は受信点において50dBμV/10kHzとなる。家電製品等から電力線に生じる雑音レベルは、平均的には20〜30dBμV程度となるので、受信S/Nは20〜30dBとなる。通信を行うのに必要な所要S/Nが10dBの場合、インピーダンス安定化装置1における信号減衰量がおおよそ10dB以下となるように、各インピーダンス要素のインピーダンス値を設定する。
したがって、以上の内容から図3に示す表を参考にすると、インピーダンス安定化装置1の各インピーダンス要素のインピーダンス値を以下のように定めることができる。即ち、インピーダンス値の条件としては、
・ 直列整合インピーダンス要素のインピーダンス値の総計(直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bのインピーダンス総計)は、線路の特性インピーダンスの0.3(0.17+0.17)倍ないし1.2(0.54+0.54)倍の範囲とする。
・ 直列整合インピーダンス要素のインピーダンス値の総計(直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bのインピーダンス総計)は、線路の特性インピーダンスの0.3(0.17+0.17)倍ないし1.2(0.54+0.54)倍の範囲とする。
・ 並列整合インピーダンス要素のインピーダンス値は、線路の特性インピーダンスの0.6倍ないし3倍程度の範囲とする。
ことが望ましいということになる。
ところで、図3に示す表は、RS1とRS2とが等価になるように構成したインピーダンス安定化装置1の場合のVSWRMAX及び信号減衰量を示しているが、これは上述の通り、インピーダンス安定化装置の安定度を高めるために、グラウンドに対する平衡度を線路側と機器側とでなるべく等しくするための措置である。しかし、本発明の目的、即ち、電源電流の出力口と、高周波信号の出力口とを統一し、且つ、インピーダンス安定化装置1におけるインピーダンスの不整合を抑制するという目的を達成できる範囲内であれば、RS1とRS2とは等価でなくともよい。
すなわち、RS1のインピーダンスをRS2のインピーダンスよりも、大きく、あるいは、逆に設定してもよい。あるいは、RS1とRS2のいずれかのインピーダンスを「0」にしてもよい。
図5に、RS2のインピーダンスを「0」に設定した場合のインピーダンス安定化装置50の回路構成例を示す。
図5に示すようにインピーダンス安定化装置50は、直列整合インピーダンス要素11a、11bと、並列整合インピーダンス要素13と、低周波阻止要素14と、高周波阻止要素15a、15bとから構成される。図5に示されるインピーダンス安定化装置50は、インピーダンス安定化装置1から直列整合インピーダンス要素12a、12bが排除された構成をとる。
インピーダンス安定化装置50では、高周波信号を通すための経路(直列整合インピーダンス要素11a、11bを通る経路)と、電源電流を通すための経路(高周波阻止要素15a、15bを通る経路)とを確保して、コンセントにおける出力端を統一する構成を実現している。そして、並列整合インピーダンス要素13を線路10a、10bに接続することで、インピーダンスの不整合を抑制する構成を実現できている。
ところで、インピーダンス安定化装置50において、(i)高周波阻止要素15a、15bは、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11bに比べて十分小さいインピーダンスを有し、高周波信号に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11bに比べて十分小さいインピーダンスを有し、且つ、(ii)低周波阻止要素14は、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対して、並列整合インピーダンス要素13に比べて十分大きいインピーダンスを有し、高周波信号に対して、直列整合インピーダンス要素11a、11bに比べて十分小さいインピーダンスを有するように構成することは、インピーダンス安定化装置1と同様である。そのうえで、図5に示す構成のインピーダンス安定化装置50において、インピーダンスの不整合を抑制しつつ、信号減衰量が少なくなるインピーダンス値を決定しなければならない。
図6には、直列整合インピーダンス要素11a、11bと並列整合インピーダンス要素13それぞれのインピーダンス値を図6に示すように定めた場合のVSWRMAXと信号減衰量とを示している。VSWRMAXが1に近く、且つ、信号減衰量が小さいことが望ましいことは前述したとおりである。
インピーダンス安定化装置50においてもインピーダンス安定化装置1と同様に、VSWRMAX3以下、信号減衰量が10dB以下となるのが望ましいことを踏まえると、インピーダンス安定化装置50の場合の各整合インピーダンス要素のインピーダンス値が満たすべき要件は以下のようになる。
・ 直列整合インピーダンス要素のインピーダンス値の総計は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし0.9倍の範囲とする。
・ 並列整合インピーダンス要素のインピーダンス値は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし3倍の範囲とする。
結果、インピーダンス安定化装置1とインピーダンス安定化装置50それぞれのインピーダンスの条件から、直列整合インピーダンス要素及び並列整合インピーダンス要素それぞれのインピーダンス値は、
・ 直列整合インピーダンス要素のインピーダンス値の総計は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし1.2倍の範囲とする。
・ 直列整合インピーダンス要素のインピーダンス値の総計は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし1.2倍の範囲とする。
・ 並列整合インピーダンス要素のインピーダンス値は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし3倍の範囲とする。
という2つの条件を満たすことが望ましい。
<実施の形態1まとめ>
本実施の形態1に係るインピーダンス安定化装置は、図1や図5に示すように、配電線を構成する線路(10a(10b))に、直列整合インピーダンス要素(11a、12a(11b、12b))と高周波阻止要素(15a(15b))とが並列に接続された第1回路が挿入され、並列整合インピーダンス要素(13)と低周波阻止要素(14)とが直列に接続された第2回路が配電線を構成する二つの線路(10aと10b)を接続するように構成されている。並列整合インピーダンス要素(13)と低周波阻止要素(14)とが直列に接続された第2回路は、配電システムの線路上で、コンセントに機器が接続された場合に当該機器と並列に接続される構成をとっているともいえる。
<実施の形態1まとめ>
本実施の形態1に係るインピーダンス安定化装置は、図1や図5に示すように、配電線を構成する線路(10a(10b))に、直列整合インピーダンス要素(11a、12a(11b、12b))と高周波阻止要素(15a(15b))とが並列に接続された第1回路が挿入され、並列整合インピーダンス要素(13)と低周波阻止要素(14)とが直列に接続された第2回路が配電線を構成する二つの線路(10aと10b)を接続するように構成されている。並列整合インピーダンス要素(13)と低周波阻止要素(14)とが直列に接続された第2回路は、配電システムの線路上で、コンセントに機器が接続された場合に当該機器と並列に接続される構成をとっているともいえる。
このとき、高周波阻止要素(15a(15b))を、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対しては、直列整合インピーダンス要素(11a、11b、12a、12b)に比べて十分小さいインピーダンスを有し、高周波信号に対しては、直列整合インピーダンス要素(11a、11b、12a、12b)に比べて十分小さいインピーダンスを有するように構成する。また、低周波阻止要素(14)は、低周波数(50Hz、60Hzなど)の交流電流または直流電流に対しては、直列整合インピーダンス要素(11a、11b、12a、12b)に比べて十分大きいインピーダンスを有し、高周波信号に対しては、並列整合インピーダンス要素(13)に比べて十分小さいインピーダンスを有するように構成する。
こうすることで、電源電流と高周波信号とのそれぞれを通すための経路を設けることができるとともに、コンセントに接続される機器側に電源電流と高周波信号とを確実に伝達することができる。
また、直列整合インピーダンス要素(11a、11b、12a、12b)のインピーダンス値の総計は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし1.2倍の範囲とし、並列整合インピーダンス要素(13)のインピーダンス値は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし3倍の範囲とすることで、配電システム上で、インピーダンス安定化装置が配される位置におけるインピーダンスの不整合を極力抑止できる。したがって、高周波信号の反射を極力抑制することができるので、通信の劣化を抑制することができる。
<実施の形態1変形例>
ここでは、実施の形態1に示した構成(図1及び図5参照)以外にインピーダンス安定化装置として取り得る構成について説明する。なお、ここでは、各インピーダンス安定化装置について、主として、インピーダンス安定化装置1との相違点を説明する。
<実施の形態1変形例>
ここでは、実施の形態1に示した構成(図1及び図5参照)以外にインピーダンス安定化装置として取り得る構成について説明する。なお、ここでは、各インピーダンス安定化装置について、主として、インピーダンス安定化装置1との相違点を説明する。
図7及び図8にインピーダンス安定化装置として取り得る構成例を示した。
まず、図7(a)に示すインピーダンス安定化装置70について説明する。
インピーダンス安定化装置70は、図7(a)に示すように、直列整合インピーダンス要素11a、11b、12a、12bと、並列整合インピーダンス要素13と、低周波阻止要素14と、高周波阻止要素15a−15dとから構成される。
インピーダンス安定化装置70がインピーダンス安定化装置1と異なる点は、各直列整合インピーダンス要素それぞれに対応して、並列に高周波阻止要素15a−15dを設けた点にある。
図7(a)に示すインピーダンス安定化装置70の場合、単純に見れば、インピーダンス安定化装置1よりも、構成素子数が増加することになる。しかし、高周波阻止要素と直列整合インピーダンス要素とが一体化されたデバイスを用いれば、図1に示すインピーダンス安定化装置1よりも構成素子数を少なくすることができる。
なお、図7(b)に示したインピーダンス安定化装置71のように、インピーダンス安定化装置70において、各整合インピーダンス要素と、低周波阻止要素および高周波阻止要素を並列に配置した構成にしてもよい。このように構成されたインピーダンス安定化装置71は、インピーダンス安定化装置70と同様の効果を得ることが可能である。さらに、図示は省略するが、直列整合インピーダンス要素11a、11bの線路側および直列整合インピーダンス要素12a、12bの機器側に、コンデンサなどの低周波阻止要素を直列に挿入することで、各直列整合インピーダンス要素に流れる低周波電流をさらに抑制することも可能である。また、図5に示した回路も、図7(b)に示したものと同様に、各整合インピーダンス要素と並列整合インピーダンス要素からなる回路と、各高周波阻止要素と低周波阻止要素からなる回路とを並列接続した回路構成にしても、図5に示した回路と同様の効果を得ることが可能である。
また、インピーダンス安定化装置は、図8に示すように構成してもよい。図8に示すインピーダンス安定化装置80は、直列整合インピーダンス要素11a、12aと、並列整合インピーダンス要素13と、低周波阻止要素14と、高周波阻止要素15とから構成される。
インピーダンス安定化装置80は、図1に示すインピーダンス安定化装置1と異なり、配電線を構成する片側の線路10b側に、直列整合インピーダンス要素11b、12bと高周波阻止要素15bとが並列に接続された回路が、線路10bに対して直列に挿入されていない点が異なる。
このような構成であっても、上記実施の形態1に示した条件を満たす限り、電源電流と高周波信号との両方を同じ端子で出力できる構成にすることができるとともに、高周波信号の反射を極力抑制することができる。
この構成にすることで、インピーダンス安定化装置80は、インピーダンス安定化装置1に比して、構成する素子数を少なくすることができる。しかしながら、その一方で、インピーダンス安定化装置80は、線路10aと線路10bのうち、片側のみに直列整合インピーダンス要素を設ける構成となっているため、平衡度が劣化するという問題が生じる。
当該問題を解決するために、図8に示すように、配電システム上(あるいはインピーダンス安定化装置80内部)に、CMC(Common Mode Choke)18を設けるとよい。CMC18は、配電線の線路側に流れる同相電流を阻止する機能を有するので、電波漏洩を高度に抑圧することができる。なお、当該構成において、RS1またはRS2を0にして素子数を更に削減することも可能である。
<インピーダンス安定化装置の使用形態>
ここで、実施の形態1や実施の形態1変形例に示したインピーダンス安定化装置の利用形態を図9に示す。図9は、インピーダンス安定化装置が用いられる配電システムの一構成例を示す図である。
<インピーダンス安定化装置の使用形態>
ここで、実施の形態1や実施の形態1変形例に示したインピーダンス安定化装置の利用形態を図9に示す。図9は、インピーダンス安定化装置が用いられる配電システムの一構成例を示す図である。
図9に示すように配電システムは、分電盤5から、線路4を介して、コンセント器具3a、3bそれぞれのコンセント端子2a、2bまで電源電流が供給される。インピーダンス安定化装置1a、1bはそれぞれコンセント端子2a、2bから線路寄りの位置に配される。図9に示すインピーダンス安定化装置1a、1bは、図1、図5、図7、図8に示したいずれかの構成をとる。
図9に示すように、配電システムにインピーダンス安定化装置を各コンセントに対応付けるように設けることで、各コンセントにおいては、その出力口が一つでありながら、電源電流と高周波信号との両方を受けられるようになっており、且つ、配電システムにおいて、コンセントの部分でインピーダンスの不整合を抑制することができる。
なお、ここで、示したコンセント端子を備えるコンセント器具及び対応して設けられるインピーダンス安定化装置の個数は図9に限定されるものではない。インピーダンス安定化装置は、図9に示すように配電システムの終端部分に配されることから、終端装置と呼称されることもある。
<実施の形態2>
上記実施の形態1においては、インピーダンス安定化装置は、配電システムの終端に設置する場合を想定した構成となっている。しかし、実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置の構成では、インピーダンス安定化装置を設けるコンセントが配電線の途中に設けられる場合、即ち、終端になっていない場合には、不具合を生じる場合がある。
より具体的に言えば、コンセント器具が、図10に示すように、所謂デイジーチェーン方式で線路により接続されるような場合には、実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置は適さない。
以下、その理由を簡単に説明する。図10に示す構成の配電システムにおいて、各コンセント(3c−3e)に実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置を配しているものとする。このとき、例えば、コンセント3eに何らかの機器が接続されると、当該機器は配線に対して並列に接続されることになるため、コンセント3cあるいはコンセント3dにおいてインピーダンスの不整合が発生する。このインピーダンスの不整合が高周波信号の反射を起こし、通信特性を劣化させる原因になることは前述のとおりである。
そこで、本実施の形態2においては、実施の形態1に示したような電源電流と高周波信号とを取り出す端子として、コンセントのみを使用し、且つ、図10に示すようなデイジーチェーン構成のシステムに用いてもインピーダンスの不整合を抑制できるインピーダンス安定化装置を開示する。
図11は、実施の形態2に係る配電システムにおけるインピーダンス安定化装置を備えた配線器具の構成例を示す図であり、配線器具は、図10に示す配電システムにおけるコンセント3c−3eに相当する。
図11に示すように、配線器具であるコンセント器具3は、分電側からの2本の配線10aと10bとを接続するための元側端子100a、100bと、分電盤と反対側の他のコンセント器具への2本の配線を接続するための送り端子100c、100dと、機器を接続して当該機器に電力を供給するためのコンセント端子(機器接続端子ともいう)2を備える。また、コンセント器具3は、インピーダンス安定化装置110を備える。
元側端子100a、100bと送り端子100c、100dとは、好ましくは、配線に使用する電線を挿入すると配線を挟持して電気的接続を得ることのできる即結端子(速結端子ともいう)を用いる。
元側端子100aは、送り端子100cと、線路10aで結線され、元側端子100bは、送り端子100dと、線路10bで結線される。なお、図11では、図10に示した線路10a及び10bと同じ経路であることを示すために、同じ符号を付している。
また、図11に示すように、線路10aは、コンセント端子2の一方の端子まで延線され、線路10bは、コンセント端子2の他方の端子まで延線されている。
インピーダンス安定化装置110は、線路10a及び線路10bから端子まで延線された経路上に配される。
図11に示すように、インピーダンス安定化装置110は、スイッチ120と、整合インピーダンス要素130と、低周波阻止要素140と、インピーダンスアッパー回路160とから構成される。
図11に示すように、スイッチ130と、整合インピーダンス要素130と、低周波阻止要素140とが直列に接続された回路と、インピーダンスアッパー回路160とが並列接続された回路が、その一端が線路10aに、他端が線路10bに接続されている。
整合インピーダンス要素130としては、典型的には配線(線路10a、10b)の特性インピーダンスにほぼ等しい抵抗値を有する抵抗素子を用いる。
また、低周波阻止要素140としては、典型的には電力線通信に用いる高周波信号に対して小さなインピーダンスを有し、且つ、低周波数(50Hz、60Hz、または直流など)の電源電流に対して十分大きなインピーダンスを有するキャパシタを用いる。
整合インピーダンス要素130は、実施の形態1に示した並列整合インピーダンス要素13に相当し、低周波阻止要素140は、実施の形態1に示した低周波阻止要素14に相当する。また、実施の形態1に示した直列整合インピーダンス要素11、12としての機能は、インピーダンスアッパー回路160が果たすことになる。
インピーダンスアッパー回路160は、典型的にはチョークコイルにより実現される。図12は、インピーダンスアッパー回路160の回路構成の一例を示す図である。
図12に示すように、インピーダンスアッパー回路160は、チョークコイル161a、161bと、抵抗素子162a、162bとを含んで構成される。図12に示されるように、インピーダンスアッパー回路160は、チョークコイル161aと抵抗素子162aとが並列接続した回路が線路10aに直列に接続され、チョークコイル161bと抵抗素子162bとが並列接続した回路が線路10bに直列に接続される構成をとる。抵抗素子162a、162bを線路10a、10bの特性インピーダンス前後から数倍程度の値にすることで、コンセント端子2に低インピーダンスの機器が接続された場合の影響を軽減しながら、コンセント端子2に電力線通信機器が接続された場合には高周波信号をある程度通すことで電力線通信を可能にする構成となる。チョークコイル161a、161bは、実施の形態1の高周波阻止要素に相当し、抵抗素子162a、162bは、直列整合インピーダンス要素に相当する。
図11に戻って、インピーダンス安定化装置110のスイッチ120は、送り端子10c、10dの先に配線(線路10a、10b)が接続されている場合に開き、送り端子10c、10dの先に配線が接続されていない場合に、閉じる機能を有する。
スイッチ120は、送り端子10c、10dの電圧値を検出する機能を有し、当該電圧値の変化により、送り端子10c、10dの先に配線が接続されているか否かを検出する。送り端子10c、10dに配線が接続されている場合の電圧値の範囲を予め記憶しておき、検出した電圧値が記憶している範囲内にあるかによって、当該検出を行う。そして、当該検出結果に応じて、自己の開閉を実行する。
送り端子10c、10dに配線が接続されている場合には、コンセント器具は配電システムにおける終端とならないので、整合インピーダンス要素130を終端抵抗として機能させる必要はないため、スイッチ120を開放する。送り端子10c、10dに配線が接続されていない場合は、コンセント器具は配電システムにおける終端となる必要があるため、整合インピーダンス要素130を終端抵抗として機能させるべくスイッチ120を閉じる。
このような構成により、電源電流の出力口と高周波信号の出力口を、同じコンセント端子2で補え、且つ、コンセント器具が配電システムにおける終端になっていようとなっていまいと、インピーダンスの不整合を抑制し、デイジーチェーン構造の配電システムに適用できるインピーダンス安定化装置を提供できる。
<実施の形態2まとめ>
コンセント器具にインピーダンス安定化装置110のインピーダンスアッパー回路160により、コンセント端子2に機器が接続された場合、当該機器のインピーダンスが配線側に与える影響を軽減できる。このため、図10の右端のコンセント器具3eは整合された終端として動作し、右端以外のコンセント器具3c、3dは、何も接続されていない配線の一部のように動作する。以上の構成により、図10の配線で、いずれのコンセント器具においても大きな反射が生じることなく、良好な伝送特性が得られる電力線通信が可能な配電システムが実現できる。
<実施の形態2変形例>
実施の形態2に示したインピーダンス安定化装置110の各種変形例について説明する。なお、ここでは、主として、インピーダンス安定化装置110との相違点について説明する。
<実施の形態2変形例1>
図13に示すインピーダンス安定化装置1300は、図11に示したインピーダンス安定化装置110から整合インピーダンス要素130を除いた点と、インピーダンスアッパー回路160を、スイッチ120からみてコンセント端子2側から線路側に挿入した点で異なる。インピーダンスアッパー回路160は、図12の構成をとる。インピーダンスアッパー回路160の内部の2個の抵抗素子162a、162bのインピーダンス総計が配線の特性インピーダンスにほぼ等しくなる値に設定されている。2個の抵抗素子162a、162bが図11のインピーダンス安定化装置110における整合インピーダンス要素130の役割を兼ねることで、整合インピーダンス要素130を省略し、回路を簡素化する構成を実現している。
<実施の形態2変形例2>
図14に示すインピーダンス安定化装置1400は、図11に示したインピーダンス安定化装置110とは異なり、スイッチ120から見て、コンセント端子2側と線路側とその両方に、インピーダンスアッパー回路160aと160bとを設けている。
<実施の形態2まとめ>
コンセント器具にインピーダンス安定化装置110のインピーダンスアッパー回路160により、コンセント端子2に機器が接続された場合、当該機器のインピーダンスが配線側に与える影響を軽減できる。このため、図10の右端のコンセント器具3eは整合された終端として動作し、右端以外のコンセント器具3c、3dは、何も接続されていない配線の一部のように動作する。以上の構成により、図10の配線で、いずれのコンセント器具においても大きな反射が生じることなく、良好な伝送特性が得られる電力線通信が可能な配電システムが実現できる。
<実施の形態2変形例>
実施の形態2に示したインピーダンス安定化装置110の各種変形例について説明する。なお、ここでは、主として、インピーダンス安定化装置110との相違点について説明する。
<実施の形態2変形例1>
図13に示すインピーダンス安定化装置1300は、図11に示したインピーダンス安定化装置110から整合インピーダンス要素130を除いた点と、インピーダンスアッパー回路160を、スイッチ120からみてコンセント端子2側から線路側に挿入した点で異なる。インピーダンスアッパー回路160は、図12の構成をとる。インピーダンスアッパー回路160の内部の2個の抵抗素子162a、162bのインピーダンス総計が配線の特性インピーダンスにほぼ等しくなる値に設定されている。2個の抵抗素子162a、162bが図11のインピーダンス安定化装置110における整合インピーダンス要素130の役割を兼ねることで、整合インピーダンス要素130を省略し、回路を簡素化する構成を実現している。
<実施の形態2変形例2>
図14に示すインピーダンス安定化装置1400は、図11に示したインピーダンス安定化装置110とは異なり、スイッチ120から見て、コンセント端子2側と線路側とその両方に、インピーダンスアッパー回路160aと160bとを設けている。
インピーダンス安定化装置1400において、インピーダンスアッパー回路160aは、図13に示したインピーダンス安定化装置1400のインピーダンスアッパー回路160と同様に動作する。つまり、インピーダンスアッパー回路160aの抵抗素子162a、162bのインピーダンス総計が配線の特定インピーダンスにほぼ等しくなる値に設定されている。2個の抵抗素子162a、162bは、図11に示した整合インピーダンス要素130の役割を兼ねる。
一方、インピーダンスアッパー回路160bも図12に示す構成をとるものの、インピーダンスアッパー回路160bの抵抗素子162a、162bのインピーダンスは、インピーダンスアッパー回路160aの抵抗素子162a、162bと必ずしも同じにする必要はない。例えば、コンセント端子2に接続される機器の影響軽減を重視する場合には、インピーダンスアッパー回路160bの抵抗素子の抵抗値を、インピーダンスアッパー回路160aの抵抗素子の抵抗値よりも大きな値としてもよい。あるいは、コンセント端子2に電力線通信機器を接続したときの高周波信号の減衰を小さくしたい場合には、インピーダンスアッパー回路160bの抵抗素子の抵抗値を、インピーダンスアッパー回路160aの抵抗素子の抵抗値よりも小さな値としてもよい。
このようにインピーダンス安定化装置1400は、インピーダンスアッパー回路160aでインピーダンスの整合度を調整し、インピーダンスアッパー回路160bでコンセント側の高周波信号の減衰量を調整することができるので、インピーダンスの整合度と高周波信号の減衰量とを独立に設定できる構成とすることができる。
<実施の形態2変形例3>
図15に示すインピーダンス安定化装置1500は、図11に示したインピーダンス安定化装置1100にスイッチ120aを追加した構成となっている。インピーダンス安定化装置1500のスイッチ120bは、インピーダンス安定化装置1100のスイッチ120と同等のものである。
<実施の形態2変形例3>
図15に示すインピーダンス安定化装置1500は、図11に示したインピーダンス安定化装置1100にスイッチ120aを追加した構成となっている。インピーダンス安定化装置1500のスイッチ120bは、インピーダンス安定化装置1100のスイッチ120と同等のものである。
スイッチ120aは、コンセント器具3の元側端子100aと100bとに配線が接続されると開き、配線が接続されていないときは閉じるように構成されている。配線が接続されているか否かの検出手法は、スイッチ120と同様である。
スイッチ120bは、スイッチ120と同様にコンセント器具3の送り端子100cと100dとに配線が接続されると開き、配線が接続されていないときは閉じるように構成されている。
インピーダンス安定化装置1500では、元側端子と送り端子の少なくともいずれかに配線が接続されていない場合に、スイッチ120aと120bのいずれかまたは両方が閉じて、整合インピーダンス要素130と低周波阻止要素140とを直列接続した第2回路が、2本の線路10aと10bとを接続する状態になる。
一方、元側端子と送り端子との両方に配線が接続されると両スイッチ120a、120bが開くので、両スイッチが並列に接続されているため、整合インピーダンス要素130と低周波阻止要素140とは利用されない状態になる。
図15の構成によると、元側端子と送り端子を使い分ける必要が無く、いずれの端子を元側に接続しても、端部のコンセント器具は整合終端として動作し、中間のコンセント器具は何も接続されていない配線の一部のように動作する。従って、インピーダンス安定化装置1500は、図11の構成と比べてスイッチの回路数が増加するという短所はあるものの、配電システムへの設置がより容易になるという利点がある。
なお、図15ではスイッチ120aとスイッチ120bとをそれぞれ個別のスイッチとしたが、これに限るものではなく、1個のスイッチを元側端子と送り端子の両方と機械的に結合して同様の機能を実現してもよい。
<実施の形態3>
本実施の形態3においては、実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置を実施の形態2に示したデイジーチェーン構造の配電システムに配する場合を説明する。
実施の形態2に示した、インピーダンス安定化装置110等と同等の構成は、実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置1に、スイッチ120を追加したインピーダンス安定化装置1aとして、図16に示す構成で実現できる。
図16に示すようにスイッチ120は、並列整合インピーダンス要素13と低周波阻止要素14とを直列接続した第2回路に直列に接続する。図17には、図16に示したインピーダンス安定化装置1aのスイッチ120を閉じた状態での高周波信号から見た場合の等価回路を示す回路構成である。
同様に図5に示したインピーダンス安定化装置50には、図18に示す位置にスイッチ120を挿入することで、インピーダンス安定化装置110と同等の構成を実現するインピーダンス安定化装置50aを提供できる。
更に図7に示したインピーダンス安定化装置70には、図19に示す位置にスイッチ120を挿入することで、インピーダンス安定化装置110と同等の構成を実現するインピーダンス安定化装置70aを提供できる。
なお、図16〜図19には、図示していないが、実施の形態2と同様に各スイッチ120は、コンセント器具の送り端子100c、100dに配線が接続されているか否かに応じて、ON/OFFの切り替えが行われる。
また、図16〜図19に示した構成に、上記実施の形態2変形例3に示したように、元側端子に配線が接続されているか否かに応じて開閉を実行するスイッチをスイッチ120に並列に設けてもよい。
なお、この場合の直列整合インピーダンス要素や、並列整合インピーダンス要素が満たすべき条件は、実施の形態1と同様である。
<実施の形態3まとめ>
上記のように、実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置も、第2回路に直列にスイッチ120を設けることで、デイジーチェーン構造の配電システムに適用させることができる。
<実施の形態3まとめ>
上記のように、実施の形態1に示したインピーダンス安定化装置も、第2回路に直列にスイッチ120を設けることで、デイジーチェーン構造の配電システムに適用させることができる。
<補足>
上記実施の形態において、本発明を説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限られないことは勿論である。以下、上記実施の形態以外に本発明の思想として含まれる更なる変形例について説明する。
(1)上記実施の形態においては、インピーダンス安定化装置は、コンセントに備えることとした。しかし、インピーダンス安定化装置を備える配電器具は、コンセント器具に限るものではなく、他の配電器具に内蔵させてもよい。例えば、配線を分岐する際に用いるジョイントボックスや、天井に設置する照明器具を取り付ける接続器具に内蔵する構成であってもよい。あるいは、既存のコンセントに接続して用いるテーブルタップに内蔵したり、コンセントと接続機器の間に挿入するアダプタの形態として利用したりすることも可能である。
(2)上記実施の形態2においては、スイッチ120が送り端子10c、10dの電圧値を検出するようにしたが、これは、送り端子10c、10dに配線が接続されているか否かを検出できる手法であれば、どのような手法を用いてもよい。例えば、スイッチ120ではなく、インピーダンス安定化装置に別途送り端子10c、10dの電圧値を検出するための検出回路を設けて、当該検出回路からの指示に応じて、スイッチ120が開閉を実行することとしてもよい。あるいは、送り端子10c、10dに配線が接続されるとONされるスイッチを設けて、当該スイッチがONされると、その旨がスイッチ120に通知され、スイッチ120が開く構成としてもよい。
(3)上記実施の形態においては、2本の線路からなる配電システムに用いるインピーダンス安定化装置を示した。しかし、インピーダンス安定化装置は、2本の線路からなる配電システムにのみ用いることに限定されない。
図20から図22に示すように、複数線路を用いる配電システムにも適用可能である。
図20や図21に示した構成は、2本の送電路と、接地線との3本の線路を用いた配電システムにインピーダンス安定化装置を適用する場合の構成例を示している。図21は、図20に示した構成よりも平衡度を高めた例を示している。
これらの構成によれば、接地線が必要な高電圧配電システムや、一般家庭に供給される単相三線の配電システムなどに適用できるインピーダンス安定化装置を提供できる。
また、図22に示すようにさらに線路を増加させてもよい。
図22に示すように、インピーダンス安定化装置は、3相交流配電システムにも適用できる。
さらには、図22に示すNeutral線路をCommonGND線路とし、各相(φ1〜φ3)の線路それぞれを互いに異なる電圧を流す線路とした構成にしてもよい。このような場合には、流す電圧の種類に応じて、更に線路を増やしてもよい。
以上に示すように、インピーダンス安定化装置は、供給される電源の種類に応じた線路の本数が3本以上の配電システムにも適用することができる。
(4)上記実施の形態においては、インピーダンス安定化装置の直列整合インピーダンス要素としては、抵抗素子という受動素子を用いる構成としたが、上記実施の形態1に示した要件を満たすのであれば能動素子を用いてもよい。
図23には、直列整合インピーダンス要素として、能動素子を用いたインピーダンス安定化装置の一例を示している。
図23に示すインピーダンス安定化装置は、直列整合インピーダンス要素として、双方向緩衝増幅器を用いている。当該双方向緩衝増幅器は、通信の方向(配線側から機器側への通信、または、機器側から配線側への通信)に応じて使用する緩衝増幅器を切り替える。インピーダンス安定化装置はこのように構成されることとしてもよい。
なお、図23に示すインピーダンス安定化装置は、図5に示したインピーダンス安定化装置50の変形例であるが、各実施の形態に示したいずれの直列整合インピーダンス要素として、能動素子を用いることとしてよい。
(5)上記実施の形態に示したインピーダンス安定化装置は、配電システムに用いるほかの利用形態としては、例えば、図24に示すような構成でインピーダンス安定化装置を配した分岐配線を実現してもよいし、あるいは、図24に示す構成を一体の装置として構成した分岐装置を提供してもよい。なお、分岐の個数は、図24に示した2個に限られず、3あるいは4など、より多く分岐させる構成にしてもよい。
(6)上記実施の形態1〜3、及び<補足>に示す各種の構成を、インピーダンスの不整合の解消と信号の入出力端子を共有できる構成の実現とを達成できる範囲内で、組み合わせることとしてもよい。
本発明に係るインピーダンス安定化装置は、コンセント等の端子に電力線通信機器及び家電機器の両方を着脱可能に構成され、電力線通信における伝送特性の劣化を防止することができるため、電力線通信を利用するホームネットワークなどに有用である。
1、1a、50、50a、70、70a、80、110、1300、1400、1500 インピーダンス安定化装置
2、2a、2b コンセント端子
3、3a、3b、3c、3d、3e コンセント器具(コンセント、配電器具)
5 分電盤
10a、10b 線路
11、11a、11b、12、12a、12b 直列整合インピーダンス要素(第1インピーダンス要素)
13 並列整合インピーダンス要素(第2インピーダンス要素)
14、140 低周波阻止要素
15、15a、15b、15c、15d 高周波阻止要素
18 CMC(Common Mode Choke)
100a、100b 元側端子
100c、100d 送り端子
120、120a、120b スイッチ
130 整合インピーダンス要素
160、160a、160b インピーダンスアッパー回路
161a、161b チョークコイル
162a、162b 抵抗素子
2501 終端抵抗
2502 キャパシタ(コンデンサ)
2503 インダクタ
2504 信号用入出力端子
2、2a、2b コンセント端子
3、3a、3b、3c、3d、3e コンセント器具(コンセント、配電器具)
5 分電盤
10a、10b 線路
11、11a、11b、12、12a、12b 直列整合インピーダンス要素(第1インピーダンス要素)
13 並列整合インピーダンス要素(第2インピーダンス要素)
14、140 低周波阻止要素
15、15a、15b、15c、15d 高周波阻止要素
18 CMC(Common Mode Choke)
100a、100b 元側端子
100c、100d 送り端子
120、120a、120b スイッチ
130 整合インピーダンス要素
160、160a、160b インピーダンスアッパー回路
161a、161b チョークコイル
162a、162b 抵抗素子
2501 終端抵抗
2502 キャパシタ(コンデンサ)
2503 インダクタ
2504 信号用入出力端子
Claims (8)
- 少なくとも2本の線路からなる配電線に高周波信号を重畳して通信を行う電力線通信におけるインピーダンス安定化装置であって、
第1インピーダンス要素と高周波阻止要素とを並列接続した第1回路が、少なくとも前記2本の線路の一方に、挿入され、
第2インピーダンス要素と低周波阻止要素とを直列接続した第2回路が前記2本の線路を接続するように配され、
前記高周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第1インピーダンス要素よりも大きいインピーダンスを有し、且つ、前記配電線で電力を伝送する低周波交流電源または直流電源に対しては小さなインピーダンスを有し、
前記第2回路の低周波阻止要素は、前記高周波信号に対して、前記第2インピーダンス要素よりも小さいインピーダンスを有し、且つ、前記低周波交流電源または直流電源に対しては大きなインピーダンスを有する
ことを特徴とするインピーダンス安定化装置。 - 前記第1インピーダンス要素は、直列接続された2つの素子から成り、前記第2回路の一端は、前記2つの素子の接続点に接続される
ことを特徴とする請求項1記載のインピーダンス安定化装置。 - 前記第1回路は、前記2本の線路の双方に挿入され、両線路に配された第1回路それぞれの素子は互いに同一のものを用いて、グラウンドに対して平衡な構成を有する
ことを特徴とする請求項2記載のインピーダンス安定化装置。 - 前記第2回路の一端は、前記2本の線路のうち一方の線路に配された第1回路の第1インピーダンス要素を構成する2つの素子の接続点に接続され、前記第2回路の他端は、前記2本の線路のうち他方の線路に配された第1回路の第1インピーダンス要素を構成する2つの素子の接続点に接続されている
ことを特徴とする請求項3記載のインピーダンス安定化装置。 - 前記第1インピーダンス要素のインピーダンス総計は、線路の特性インピーダンスの0.3倍ないし1.2倍の範囲の値である
ことを特徴とする請求項1記載のインピーダンス安定化装置。 - 前記第2インピーダンス要素のインピーダンスは、線路の特性インピーダンスの0.6倍ないし3倍の範囲の値である
ことを特徴とする請求項1記載のインピーダンス安定化装置。 - 前記インピーダンス安定化装置は、元側端子と送り端子を有する配電器具に具備されるものであり、
前記第2回路は、更に、前記第2インピーダンス要素または前記低周波阻止要素と直列に接続されるスイッチを備え、
前記スイッチは、前記送り端子に配線が接続されていないとき閉じており、前記送り端子に配線が接続されているときに開放になる
ことを特徴とする請求項1記載のインピーダンス安定化装置。 - 前記インピーダンス安定化装置は、元側端子と送り端子を有する配電器具に具備されるものであり、
前記第2回路は、更に、前記第2インピーダンス要素または前記低周波阻止要素と直列に接続されるスイッチを備え、
前記スイッチは、前記送り端子または前記元側端子の少なくとも一方に配線が接続されていないときに閉じ、前記配電器具の前記送り端子及び前記元側端子の両方に配線が接続されたとき開放になる
ことを特徴とする請求項1記載のインピーダンス安定化装置。
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