JP2004356771A - インピーダンス改善器具、分電盤、配電ブレーカ、及びコンセントボックス - Google Patents

インピーダンス改善器具、分電盤、配電ブレーカ、及びコンセントボックス Download PDF

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Abstract

【課題】電力線搬送通信に用いられる電力線の平衡度を容易に改善することができるインピーダンス改善器具、分電盤、配電ブレーカ、及びコンセントボックスを提供する。
【解決手段】商用電力線である電圧線12,中性線14に通信信号を重畳することにより通信を行う電力線搬送通信に用いられ、通信信号の周波数においてインピーダンスを増大させるフェライトコア21を、中性線14を大地に接地する接地線15に取り付ける。また、フェライトコア21の両端間に生じる電圧を制限するバリスタ24を備える。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力線搬送通信に用いられるインピーダンス改善器具、分電盤、配電ブレーカ、及びコンセントボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、商用電力線に、例えば高周波の搬送波周波数を有する通信信号を重畳することにより通信を行う電力線搬送通信が知られている。図14は、このような電力線搬送通信システムの電力線系統の構成を示す図である。図14において、送電線などの高圧線が、電柱などに設置された柱上トランス101に接続されている。そして、柱上トランス101によって低電圧に変換された電力が、電圧線102,103、及び中性線104からなる屋内への引込み線などの低圧線へ出力される。例えば、家庭用の引込み線では、中性線104と電圧線102、及び中性線104と電圧線103との間の電圧がAC100V、電圧線102と電圧線103との間の電圧がAC200Vにされ、中性線104は接地線105を介して大地に接地されている。
【0003】
そして、例えば電圧線102と中性線104とが屋内配線として屋内に引き回され、屋内の各所に設けられたコンセントなどを介して電力が家庭用電気機器に供給される。また、電力線搬送通信の端末装置106と、端末装置107とは、電圧線102と中性線104とを介してデータ送受信可能に接続されている。このような電力線搬送通信システムにおいて、電力線のインピーダンスをフィルタを用いて電力線搬送通信に適合させるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−245576号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような電力線搬送通信システムにおいては、電圧線102と中性線104とからなる通信路は、中性線104が接地線105を介して大地に接地されているため、電圧線102は大地に対して高インピーダンスであるのに対して中性線104は大地に対して低インピーダンスとなり、平衡度が悪化する。そして、平衡度が悪いと電圧線102と中性線104とから放射される電磁界が増大し、放射電磁界による電磁障害を招くおそれが増大するという不都合がある。また、既設の屋内配線を電力線搬送通信の通信路として用いる場合、建物内に配線済の屋内配線に後からフィルタを取り付けることが困難であるという不都合もある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、電力線搬送通信に用いられる電力線の平衡度を容易に改善することができるインピーダンス改善器具、分電盤、配電ブレーカ、及びコンセントボックスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、商用電力線に通信信号を重畳することにより通信を行う電力線搬送通信に用いられると共に前記商用電力線の平衡度を改善するためのインピーダンス改善器具であって、前記通信信号の周波数において前記商用電力線の一相と大地との間のインピーダンスを増大させるインピーダンス調整部を備え、前記インピーダンス調整部は、前記商用電力線の一相と大地との間に介設されることを特徴としている。
【0008】
このような構成の発明は、商用電力線の一相と大地との間にインピーダンス調整部を介設することによって、通信信号の周波数において商用電力線の一相と大地との間のインピーダンスを増大されることができるので、商用電力線の一相と大地との間を接続する接地線に、インピーダンス改善器具を取り付けることにより、容易に電力線搬送通信に用いられる商用電力線の平衡度を改善することができる。
【0009】
また、上述のインピーダンス改善器具において、前記インピーダンス調整部の両端間に生じる電圧を制限する電圧制限素子をさらに備えることを特徴としている。このような構成の発明は、インピーダンス調整部の両端間に生じる電圧を制限することができる。これにより、商用電力線に接続された機器に過電圧が印加されることを抑制することができる。
【0010】
また、上述のインピーダンス改善器具において、前記インピーダンス調整部は、フェライトコアであることを特徴としている。このような構成の発明においては、フェライトコアによって通信信号の周波数において商用電力線の一相と大地との間のインピーダンスを増大させることができる。
【0011】
また、上述のインピーダンス改善器具において、前記フェライトコアは、前記商用電力線の一相と大地との間を接続する接地線を挟み込んでクランプ可能にされており、前記フェライトコアと、前記電圧制限素子とを一体に保持する保持部を備え、前記保持部は、前記フェライトコアの両端位置で、それぞれ前記接地線と接触する第1、第2の電極を備え、前記電圧制限素子は、前記第1、第2の電極間に接続されることを特徴としている。このような構成の発明は、商用電力線の一相と大地との間を接続する接地線をフェライトコアによって挟み込んでクランプすることができ、フェライトコアの両端位置で、前記電圧制限素子を前記接地線に接続することができるので、インピーダンス改善器具を接地線に取り付けることが容易である。
【0012】
また、上述のインピーダンス改善器具において、前記インピーダンス調整部は、前記通信信号の周波数において100Ω以上のインピーダンスを生じるフィルタであることを特徴としている。このような構成の発明は、前記通信信号の周波数において100Ω以上のインピーダンスを生じさせることができる。
【0013】
また、上述のインピーダンス改善器具において、前記インピーダンス調整部と前記電圧制限素子とは、前記商用電力線に電気機器を接続するための電源端子と接地端子とを備えたコンセントボックス内に配設されていることを特徴としている。このような構成の発明は、コンセントボックスに接続されたプラグを介して接続された商用電力線の平衡度を改善すると共にその商用電力線に過電圧が生じることを抑制することができ、また、インピーダンス改善器具がコンセントボックス内に配設されているので設置が容易である。
【0014】
また、上述のインピーダンス改善器具において、前記インピーダンス調整部と前記電圧制限素子とは、前記商用電力線に接続されるコンセントボックスが備える電源端子及び接地端子にそれぞれ接続可能なオス型電源端子及びオス型接地端子と、前記オス型電源端子及びオス型接地端子にそれぞれ接続されると共に電気機器の電源プラグを接続可能にされたメス型電源端子及びメス型接地端子とを備えたプラグ中継用アダプタの筐体内に配設されていることを特徴としている。このような構成の発明は、コンセントボックスにプラグ中継用アダプタを介して接続された商用電力線の平衡度を改善すると共にその商用電力線に過電圧が生じることを抑制することができ、また、インピーダンス調整部と電圧制限素子とがプラグ中継用アダプタの筐体内に配設されているので設置が容易である。
【0015】
また、本発明に係る分電盤は、外部から引き込まれた電力を開閉するための主幹ブレーカと、前記主幹ブレーカから出力された電力を分岐させる配電用ブレーカとを備えた分電盤であって、前記主幹ブレーカと前記配電用ブレーカとの間にコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタを介設したことを特徴としている。このような構成の発明は、送電線から引き込まれた電力を配電する際に、コモンモードノイズを除去することができる。
【0016】
また、本発明に係るブレーカは、電力が入力される入力端子とその入力端子に入力された電力を出力する出力端子とを備え、前記入力端子と前記出力端子との間にコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタを介設したことを特徴としている。このような構成の発明は、入力された電力からコモンモードノイズを除去して出力することができる。
【0017】
また、本発明に係るコンセントボックスは、電力が入力される入力端子とその入力端子に入力された電力を電気機器へ出力可能なメス型出力端子とを備え、前記入力端子と前記メス型出力端子との間にコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタを介設したことを特徴としている。このような構成の発明は、メス型出力端子に接続可能なプラグを介してコモンモードノイズが除去された電力を出力することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係るインピーダンス改善器具を用いた電力線搬送通信システムの構成の一例を示す図である。図1に示す電力線搬送通信システムにおいては、柱上トランス11によって低電圧に変換された電力が、電圧線12,13、及び中性線14からなる屋内への引込み線などの低圧線へ出力される。例えば、家庭用の引込み線では、中性線14と電圧線12、及び中性線14と電圧線13との間の電圧がAC100V、電圧線12と電圧線13との間の電圧がAC200Vにされている。
【0019】
そして、電圧線12と中性線14とが屋内配線として屋内に引き回され、屋内の各所に設けられたコンセントボックス18などを介して電力が家庭用電気機器に供給される。また、電圧線12及び中性線14には、電力線搬送通信の端末装置16と、端末装置17とが接続されており、電圧線12と中性線14とを介してデータ送受信可能にされている。さらに、中性線14は、接地線15と平衡度改善器具20とを介して大地に接地されている。
【0020】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0021】
(第1実施形態)
図1に示す電力線搬送通信システムにおいて、中性線14は、本発明の第1の実施形態に係るインピーダンス改善器具の一例である平衡度改善器具20と、接地線15とを介して大地に接地されている。平衡度改善器具20は、接地線15を挟み込んでクランプするフェライトコア21と、フェライトコア21の両端位置でそれぞれ接地線15と接触する電極22及び電極23と、電極22,23間に接続され、電極22,23間の電圧を制限するバリスタ24とを備える。フェライトコア21は、電力線搬送波通信の通信信号の周波数、例えば2MHz〜30MHz程度の周波数に対して例えば100Ω以上のインピーダンスを生じるようにされている。また、バリスタ24は、例えば制限電圧値が1800Vにされている。
【0022】
図2は、平衡度改善器具20の外観を示す斜視図である。図2に示す平衡度改善器具20は、平衡度改善器具20aと平衡度改善器具20bとの二つの部材に分割可能に構成されている。また、フェライトコア21、電極22、及び電極23は、それぞれフェライトコア21aとフェライトコア21b、電極22aと電極22b、及び電極23aと電極23bとの二つの部材に分割可能に構成されている。
【0023】
そして、電極22a、フェライトコア21a、及び電極23aがそれぞれ分割面を露出した状態でこの順に並んで、例えばベーク、セラミック、その他の樹脂材料等の絶縁材料からなる保持部材25aによって一体に保持されて平衡度改善器具20aが構成されている。また、電極22b、フェライトコア21b、及び電極23bがそれぞれ分割面を露出した状態でこの順に並んで、例えばベーク、セラミック、その他の樹脂材料等の絶縁材料からなる保持部材25bによって一体に保持されている。さらに、保持部材25bによって、一方の端子が電極22bに接続され他方の端子が電極23bに接続されたバリスタ24が保持されて平衡度改善器具20bが構成されている。
【0024】
また、平衡度改善器具20bには、接地線15を挟み込むための溝26が、電極22b、フェライトコア21b、及び電極23bの分割面を横切るように略直線状に形成されている。
【0025】
そして、溝26に導体が露出した状態の接地線15がはめ込まれた状態で、平衡度改善器具20aと平衡度改善器具20bとをそれぞれその分割面同士で接触させて一体に結合させることにより、接地線15がフェライトコア21によって挟み込まれてクランプされる。また、フェライトコア21の両端位置で、電極22,23がそれぞれ接地線15と接触することにより、バリスタ24がフェライトコア21と並列に接続される。
【0026】
これにより、既設の電力配線を電力線搬送通信に用いる場合であっても、接地線15を切断したり、接地系統の配線工事をやり直したりすることなく、既設の接地線15に平衡度改善器具20を取り付けることが容易になる。
【0027】
また、接地線15に平衡度改善器具20を取り付けることにより、接地線15がフェライトコア21によって挟み込まれてクランプされるので、接地線15のインピーダンスが電力線搬送通信の通信信号の周波数において高められる結果、中性線14の大地に対するインピーダンスが高められ、平衡度が改善される。
【0028】
これにより、電圧線12と中性線14とから放射される放射電磁界強度が低減される。また、電圧線12と中性線14とからなる通信路のコモンモードノイズを低減させるために、電圧線12と中性線14とにコモンモードチョークコイルを挿入することが考えられるが、電圧線12と中性線14との平衡度が改善されることにより、電圧線12と中性線14とに挿入されたコモンモードチョークコイルによるノイズ低減効果を増大させることが可能になる。
【0029】
一方、例えば雷等により発生したサージ電流が接地線15を流れる場合があるが、この場合、接地線15がフェライトコア21によってクランプされることにより、フェライトコア21のインピーダンスによって、フェライトコア21の両端間にサージ電流によるサージ電圧が発生することがある。そのため、このサージ電圧が接地線15に接続されている中性線14等の屋内配線に印加され、屋内配線に接続されている電気機器に破壊等の障害を与えることが考えられる。
【0030】
この場合、バリスタ24がフェライトコア21と並列に接続されているので、フェライトコア21の両端間に生じるサージ電圧を制限することができ、過電圧が発生することを抑制することができる。なお、バリスタ24の代わりに、ZNRやツェナーダイオード等の電圧制限素子を用いても良い。
【0031】
図3は、平衡度改善器具20を用いずに中性線を接地した場合と、中性線を接地する接地線にインピーダンスを1kΩにした平衡度改善器具20を取り付けた場合との放射妨害電界強度を測定した実験データである。この実験では、10mの電力線を用いて電力線搬送通信を行い、その10mの電力線の中央から3m離れた地点での放射妨害電界強度を測定した。その結果、図3に示すように、中性線を接地する接地線に平衡度改善器具20を取り付けることにより、15MHzの周波数において約30dBの放射妨害電界強度レベルの低下が確認された。
【0032】
(第2実施形態)
図1に示す電力線搬送通信システムにおいて、電圧線12と中性線14とは、本発明の第2の実施形態に係るインピーダンス改善器具の一例であるコンセントボックス30に接続されている。コンセントボックス30は、電源端子31,32、接地端子33、フィルタ34、及びバリスタ35を備える。そして、コンセントボックス30は、例えば建物の壁面に設置されたり、テーブルタップとして用いられたりする3端子のコンセントボックスであり、3端子の電源プラグ19を差し込んで接続することが可能にされている。
【0033】
電源端子31と電源端子32とは、それぞれ電圧線12と中性線14とに接続されている。また、接地端子33は、フィルタ34を介して大地に接地されている。また、フィルタ34にはバリスタ35が並列に接続されており、バリスタ35によってフィルタ34の両端間に生じる電圧が制限されるようにされている。フィルタ34としては、電力線搬送波通信の通信信号の周波数、例えば2MHz〜30MHz程度の周波数に対して例えば100Ω以上のインピーダンスを生じるフェライトコアが用いられる。また、バリスタ35は、例えば制限電圧値が1800Vにされている。
【0034】
図4は、電源プラグ19に接続された負荷機器110の構成の一例を示す図である。負荷機器110は、例えば家庭用の電気機器であり、電源ケーブル111と電源プラグ19とを介して電力を電源回路112へ取り込むようにされている。電源ケーブル111は、電圧線12a、中性線14a、及び接地線33aを有しており、電源プラグ19がコンセントボックス30に接続されると、電圧線12a及び中性線14aは、それぞれ電圧線12及び中性線14に接続され、接地線33aは、フィルタ34を介して大地に接地される。
【0035】
負荷機器110は、電源ノイズ対策用のフィルタとして、中性線14aと接地線33aとの間にコンデンサ113を接続している場合がある。あるいは、中性線14aと接地線33aとの間にサージキラーが接続されていたり、電源用の3端子フィルタが用いられている場合にも、中性線14aと接地線33aとの間に静電容量が付加される。
【0036】
このような場合、コンデンサ113等の静電容量によって、中性線14aと接地線33aとの間のインピーダンスが電力線搬送通信の通信信号等における高周波数の信号に対して低下する。そして、中性線14aと接地線33aとはそれぞれ中性線14と接地端子33とに接続されているので、接地端子33が直接大地に接地されている場合には、中性線14がコンデンサ113を介して大地に接地されることとなり、中性線14の大地に対するインピーダンスが電力線搬送通信の通信信号等における高周波数の信号に対して低下する結果、電圧線12と中性線14とからなる通信路の平衡度が悪化することとなる。
【0037】
しかし、接地端子33はフィルタ34を介して大地に接地されているので、中性線14がコンデンサ113とフィルタ34とを介して大地に接地されることとなり、フィルタ34によって、中性線14の大地に対するインピーダンスが電力線搬送通信の通信信号等における高周波数の信号に対して増大される結果、電圧線12と中性線14とからなる通信路の平衡度が悪化することが抑制される。
【0038】
また、電圧線12aと中性線14aとを電力線搬送通信の通信路として用いる場合であっても、フィルタ34によって、電圧線12aと中性線14aとからなる通信路の平衡度が改善される。
【0039】
また、例えば雷等によるサージ電圧がフィルタ34の両端に生じた場合であっても、バリスタ35がフィルタ34と並列に接続されているので、フィルタ34の両端間に生じるサージ電圧を制限することができ、過電圧が発生することを抑制することができる。
【0040】
また、建物に既設のコンセントボックスをコンセントボックス30に取り替えることにより、電圧線12と中性線14とからなる通信路の平衡度が悪化することを容易に抑制することができる。
【0041】
なお、フィルタ34としては、例えば図5に示すインダクタ341とコンデンサ342とが並列接続されたフィルタを用いても良い。この場合、フィルタ34は、インダクタ341によって電力線搬送通信の通信信号等における高周波数の信号に対するインピーダンスを増大させる一方、コンデンサ342によって負荷機器110からコンデンサ113を介して接地へ帰還されてきた高周波のノイズに対するインピーダンスを低下させることができる。
【0042】
(第3実施形態)
図1に示す電力線搬送通信システムにおいて、電圧線12と中性線14とは、3端子のコンセントボックス18に接続されている。そして、本発明の第3の実施形態に係るインピーダンス改善器具の一例であるプラグ中継アダプタ40が、コンセントボックス18を介して電圧線12と中性線14とに接続可能にされている。
【0043】
図6は、プラグ中継アダプタ40の構成の一例を説明するための図である。プラグ中継アダプタ40は、オス型電源端子41,42、オス型接地端子43、メス型電源端子44,45、メス型接地端子46、フィルタ47、及びバリスタ48を備える。そして、プラグ中継アダプタ40をコンセントボックス18に差し込むことにより、オス型電源端子41とオス型電源端子42とはそれぞれコンセントボックス18を介して電圧線12と中性線14とに接続され、オス型接地端子43はコンセントボックス18を介して大地に接地される。
【0044】
また、オス型電源端子41とオス型電源端子42とは、それぞれメス型電源端子44とメス型電源端子45とに接続されている。また、オス型接地端子43は、フィルタ47を介してメス型接地端子46に接続されている。また、フィルタ47にはバリスタ48が並列に接続されており、バリスタ48によってフィルタ47の両端間に生じる電圧が制限されるようにされている。フィルタ47及びバリスタ48としては、フィルタ34及びバリスタ35と同様のものが用いられる。
【0045】
そして、図4に示す電源プラグ19がプラグ中継アダプタ40に接続されると、電圧線12a及び中性線14aは、それぞれ電圧線12及び中性線14に接続され、接地線33aは、フィルタ47を介して大地に接地される。
【0046】
これにより、コンセントボックス30と同様にして、フィルタ47によって、中性線14の大地に対するインピーダンスが電力線搬送通信の通信信号等における高周波数の信号に対して増大される結果、電圧線12と中性線14とからなる通信路の平衡度が悪化することが抑制される。また、電圧線12aと中性線14aとを電力線搬送通信の通信路として用いる場合であっても、フィルタ47によって、電圧線12aと中性線14aとからなる通信路の平衡度が改善される。
【0047】
また、例えば雷等によるサージ電圧がフィルタ47の両端に生じた場合であっても、バリスタ48がフィルタ47と並列に接続されているので、フィルタ47の両端間に生じるサージ電圧を制限することができ、過電圧が発生することを抑制することができる。
【0048】
また、建物に既設のコンセントボックスや屋内配線を変更することなく、プラグ中継アダプタ40を用いることにより、電圧線12と中性線14とからなる通信路の平衡度が悪化することを容易に抑制することができる。
【0049】
(第4実施形態)
次に、図1に示す電力線搬送通信システムに用いられる本発明の第4の実施の形態による分電盤について説明する。図7は、本発明の第4の実施の形態による分電盤の構成の一例を説明するための図である。なお、図1に示す電力線搬送通信システムと同様の部分には同一符号を付している。
【0050】
図7に示す分電盤50は、柱上トランス11から電圧線12,13、及び中性線14からなる引込み線によって送電された電力をオンオフする主幹ブレーカ51と、主幹ブレーカ51から出力された電力を、例えば屋内の各部屋へ配電する屋内配線に分岐するための複数のブレーカ53,54,55,56,57,58と、主幹ブレーカ51とブレーカ53,54,55,56,57,58との間に介設されたコモンモードチョークコイル52とを備える。また、柱上トランス11に接続された中性線14は、接地線15によって接地されている。
【0051】
ブレーカ53,54,55は、それぞれ電圧線12及び中性線14にコモンモードチョークコイル52と主幹ブレーカ51とを介して接続され、その接続された電圧線12及び中性線14を屋内配線である電圧線12b及び中性線14bに分岐して配電させる。また、ブレーカ56,57,58は、それぞれ電圧線13及び中性線14にコモンモードチョークコイル52と主幹ブレーカ51とを介して接続され、その接続された電圧線13及び中性線14を、屋内配線である電圧線13b及び中性線14bに分岐して配電させる。
【0052】
コモンモードチョークコイル52としては、電力線搬送波通信の通信信号の周波数、例えば2MHz〜30MHzの周波数に対してコモンモードのインピーダンスが例えば1kΩ以上となるように、100μH以上のコモンモードチョークコイルが用いられる。また、コモンモードチョークコイル52の代わりにフェライトコア等のコモンモードノイズフィルタを用いても良い。
【0053】
そして、電圧線12b及び中性線14bに電力線搬送通信の端末装置が接続され、電圧線12b及び中性線14bが電力線搬送通信の通信路として用いられる。あるいは、電圧線13b及び中性線14bに電力線搬送通信の端末装置が接続され、電圧線13b及び中性線14bが電力線搬送通信の通信路として用いられる構成であっても良い。
【0054】
この場合、中性線14は、接地線15によって接地されているため、電圧線12bと中性線14bとからなる通信路、および電圧線13bと中性線14bとからなる通信路の平衡度は悪化している。一方、平衡度は、通信路に印加されたコモンモード電圧と、通信路間に生じたノーマルモード電圧との比で表される。従って、通信路に印加されたコモンモード電圧を減衰させて、通信路間に生じるノーマルモード電圧を低減させることにより、通信路の平衡度を改善することができる。
【0055】
ここで、電圧線12,13、及び中性線14は、コモンモードノイズフィルタであるコモンモードチョークコイル52を介して、それぞれ電圧線12b,13b、及び中性線14bに接続されているので、電圧線12,13、及び中性線14に印加されたコモンモードノイズがコモンモードチョークコイル52によって低減される結果、電圧線12bと中性線14bとからなる通信路、および電圧線13bと中性線14bとからなる通信路の平衡度が改善される。
【0056】
なお、接地線15に、平衡度改善器具20を取り付けても良い。この場合、電圧線12,13、及び中性線14の平衡度が平衡度改善器具20によって改善された状態で、さらに電圧線12,13、及び中性線14に印加されたコモンモードノイズがコモンモードチョークコイル52によって低減されるので、電圧線12bと中性線14bとからなる通信路、および電圧線13bと中性線14bとからなる通信路の平衡度がさらに改善される。
【0057】
また、分電盤50は、柱上トランス11からの電力を受け付ける箇所に設けることができるので、分電盤50より下流の屋内配線全体の平衡度を容易に改善することができる。また、既設の分電盤を分電盤50に取り替えることにより、分電盤50より下流の屋内配線の平衡度を改善することができるので、既設の電力線の平衡度を容易に改善することができる。
【0058】
(第5実施形態)
次に、図1に示す電力線搬送通信システムに用いられる本発明の第5の実施の形態によるブレーカについて説明する。図8は、本発明の第5の実施の形態によるブレーカ60の構成の一例を示す図である。図8に示すブレーカ60は、例えば配電盤内に設けられ、電力を屋内へ配電するために用いられるブレーカである。そして、ブレーカ60は、例えば配電盤内の主幹ブレーカを介して電圧線12及び中性線14にそれぞれ接続される入力端子61及び入力端子62と、入力端子61,62により受け付けられた電力を屋内配線である電圧線12bと中性線14bとに出力する出力端子63,64と、入力端子61,62から出力端子63,64へ送られる電力をオンオフするスイッチ65と、入力端子61,62と出力端子63,64との間に介設されコモンモードノイズを除去するコモンモードチョークコイル66とを備える。
【0059】
これにより、電圧線12及び中性線14に印加されたコモンモードノイズは、コモンモードチョークコイル66によって低減されるので、出力端子63,64に接続された電圧線12bと中性線14bとからなる通信路の平衡度が改善される。
【0060】
(第6実施形態)
次に、図1に示す電力線搬送通信システムに用いられる本発明の第6の実施の形態によるコンセントボックスについて説明する。図9は、本発明の第6の実施の形態によるコンセントボックス70の構成の一例を示す図である。図9に示すコンセントボックス70は、例えば電気機器の2極電源プラグ75に接続可能なコンセント71と、コモンモードチョークコイル74とを備える。
【0061】
コンセント71は、電源の一方の極である接触子72と、他方の極である接触子73とを備える。そして、電圧線12と中性線14とが、コモンモードチョークコイル74を介してそれぞれ接触子72と接触子73とに接続されている。そして、電源プラグ75がコンセント71に差し込まれると、電気機器や電力線搬送通信の端末装置等に接続された電圧線12bと中性線14bとがそれぞれコモンモードチョークコイル74を介して電圧線12と中性線14とに接続される。
【0062】
これにより、電圧線12及び中性線14に印加されたコモンモードノイズは、コモンモードチョークコイル74によって低減されるので、出力端子63,64に接続された電圧線12bと中性線14bとからなる通信路の平衡度を改善することができる。
【0063】
(第7実施形態)
本発明の第7の実施形態に係るインピーダンス改善用の回路は、商用電力線に通信信号を重畳することにより通信を行う電力線搬送通信に用いられる前記商用電力線のインピーダンスを改善するインピーダンス改善回路であって、前記商用電力線に接続されると共に、前記通信信号の周波数において前記商用電力線から見たインピーダンスを増大させるインピーダンスアッパー部と、前記インピーダンスアッパー部を介して前記商用電力線から供給された電力を負荷機器に出力すると共に、前記負荷機器が出力するノイズの周波数において前記負荷機器から前記商用電力線を見たインピーダンスを低下させるインピーダンス低下部とを備えたことを特徴としている。
【0064】
図1、図4に示すように、電圧線12と中性線14とに電力負荷である負荷機器110が接続された場合、負荷機器110が備える電源回路112によって、電圧線12と中性線14との間のインピーダンスが低下する。一方、電圧線12と中性線14とを通信路として用いる電力線搬送通信においては、通信の信頼性を確保するために、電圧線12と中性線14とからなる通信路のインピーダンスが低下することを防止する必要がある。
【0065】
そこで、例えば端末装置16,17と、負荷機器110との間、例えば図1に示す破線部80の位置にコイルやフェライトコアなどのインダクタンス成分を挿入することにより、通信路としての電力線のインピーダンスが低下することを抑制する方法が知られている。
【0066】
しかし、例えば破線部80の位置にインダクタンス成分を挿入した場合、負荷機器110から電力線へ放出されるノイズ量が増加したり、電力線から空間へ放出される放射性ノイズが増加したり、電力線に接続されている複数の負荷機器110の間で他の負荷機器110から放出されたノイズの流入量が増加してノイズに起因するトラブルが増加したりする可能性がある。特に、負荷機器110として高周波調理器等のIH機器を用いた場合に、電力線に放出されるノイズの影響が顕著である。
【0067】
また、建物の既設の電力線に対して、破線部80の位置にインダクタンス成分を挿入するには、電力線を切断してインダクタンス成分となるフイルタを接地するなどの工事が必要となり、困難性がある。
【0068】
図10は、本発明の第7の実施形態に係るインピーダンス改善用の回路であるインピーダンス改善回路80を用いた電力線搬送通信システムの構成の一例を示す図である。図10に示す電力線搬送通信システムにおいては、電圧線12、中性線14からそれぞれ分岐した支線121、支線141がインピーダンス改善回路80に接続されている。そして、支線121,141は、インピーダンス改善回路80を介してそれぞれ支線122,142に接続され、支線122,142に接続された複数の負荷機器110へ電力が供給されるように構成されている。また、電圧線12、中性線14には、電力線搬送通信用の端末16,17が接続されている。
【0069】
図11は、インピーダンス改善回路80の構成の一例を示す図である。図11に示すインピーダンス改善回路80は、インダクタL1,L2,L3、抵抗R1、及びコンデンサC1を備える。そして、支線121は、インダクタL1,L2を介して支線122に接続され、支線141は、インダクタL3を介して支線142に接続され、インダクタL1とインダクタL2との接続点は、抵抗R1とコンデンサC1とを介して支線141に接続されている。そして、インダクタL1によって、電力線側から見たインピーダンス改善回路80のインピーダンスを増大させるためのインピーダンスアッパー部81が構成され、インダクタL2,L3、抵抗R1、及びコンデンサC1によって、インピーダンス低下部82が構成されている。
【0070】
インピーダンス低下部82においては、コンデンサC1として4.7μF以上のコンデンサ、インダクタL2,L3として80μHのインダクタを用いることができる。これにより、インピーダンス低下部82は、例えば20kHz〜400kHzの周波数を有するノイズを想定した場合の代表値に対して、例えば50Ω以下の低インピーダンスとなるようにされている。
【0071】
インピーダンスアッパー部81は、例えばインダクタンスが15μH以上のインダクタを用いることができる。これにより、インピーダンスアッパー部81は、電力線搬送波通信の通信信号の周波数、例えば2MHz〜30MHzの周波数に対して100Ω以上のインピーダンスを有するようにされている。また、インピーダンスアッパー部81によって、コンデンサC1の影響で支線121,141に接続された電圧線12、中性線14間のインピーダンスが低下することが抑制される。
【0072】
これにより、インピーダンスアッパー部81によって、電力線搬送通信の通信路として用いられる電圧線12、中性線14のインピーダンスが、負荷機器110のために低下することが抑制されるので、電力線搬送通信の信頼性が低下することを抑制することができる。
【0073】
また、インピーダンス低下部82によって、負荷機器110から見たインピーダンス改善回路80のインピーダンスが低下されるので、負荷機器110から電力線へ放出されるノイズ量が増加したり、電力線から空間へ放出される放射性ノイズが増加したり、電力線に接続されている複数の負荷機器110の間で他の負荷機器110から放出されたノイズの流入量が増加してノイズに起因するトラブルが増加したりすることが抑制される。
【0074】
また、負荷機器110が備える電源ノイズフィルタは、擬似電源回路網(AMN)に接続され、インピーダンスを例えば50Ωにした状態でノイズを抑制するように設計されている場合が多いため、負荷機器110から見たインピーダンス改善回路80のインピーダンスを50Ωに設定することにより、負荷機器110が備える電源ノイズフィルタの効果を増大させることが期待できる。
【0075】
なお、図10において、インピーダンス改善回路80を電圧線12、中性線14から分岐した支線121、支線141に接続する例を示したが、図1に示すように、インピーダンス改善回路80を電力線の主幹上に端末装置16,17と、負荷機器110との間に介設する構成としてもよい。
【0076】
また、図12に示すように、特定の負荷機器110のみを、インピーダンス改善回路80を介して電圧線12、中性線14に接続される構成としても良い。この場合、電源回路112の入力インピーダンスが特に低い負荷機器110や、ノイズの放出量が特に多い負荷機器110のみ、インピーダンス改善回路80を介して電圧線12、中性線14に接続すればよいので、インピーダンス改善回路80を設置することが容易になる。
【0077】
また、インピーダンス改善回路80を、ブレーカの筐体内に備える構成としても良い。この場合、電力線に、インピーダンス改善回路80を備えたブレーカを、取り付けることによりインピーダンス改善回路80が電力線に挿入されるので、インピーダンス改善回路80の電力線への取り付けが容易になる。特に、建物に既設の電力配線にインピーダンス改善回路80を取り付ける場合、既設のブレーカと取り替えることによって、インピーダンス改善回路80を電力線に挿入することが容易になる。
【0078】
また、インピーダンス改善回路80を、コンセントボックスの筐体内に備える構成としても良い。この場合、電力線に、インピーダンス改善回路80を備えたコンセントボックスを、取り付けることによりインピーダンス改善回路80が電力線に挿入されるので、インピーダンス改善回路80の電力線への取り付けが容易になる。特に、建物に既設の電力配線にインピーダンス改善回路80を取り付ける場合、既設のコンセントボックスと取り替えることによって、インピーダンス改善回路80を電力線に挿入することが容易になる。
【0079】
また、インピーダンス改善回路80を備えたコンセントボックスに、負荷機器110に電力を供給するための電力配線の接続部と電力線搬送通信用の通信路として用いるための電力配線に接続するための接続部とを設けても良い。図13は、インピーダンス改善回路80を筐体内に備えたコンセントボックスの一例であるコンセントボックス90の構成を示す図である。
【0080】
コンセントボックス90は、例えばインピーダンス改善回路80と、商用電力線に接続するための電力線側接続端子91と、負荷機器110に接続するための負荷機器側接続端子92と、電力線搬送通信用の端末16,17に接続するための端末側接続端子93とを備えている。そして、電力線側接続端子91に接続された商用電力線から供給された電力を、インピーダンス改善回路80と負荷機器側接続端子92とを介して負荷機器110へ供給するようにされている。これにより、負荷機器110によって、電力線側接続端子91に接続された電力線のインピーダンスが低下することが抑制される。
【0081】
一方、電力線側接続端子91に接続された商用電力線を、端末側接続端子93を介して端末16,17に接続するようにされている。負荷機器側接続端子92に接続された電力線は、S/Nが悪化するため電力線通信に適さない。しかし、例えば、端末16,17を負荷機器側接続端子92に接続した場合には、インピーダンス改善回路80をバイパスして電力線通信に適した商用電力線に端末16,17を容易に接続することができる。また、一つのコンセントボックス90を用いて負荷機器110と端末16,17との接続を行うことができるので、例えばコンセントボックス90を屋内の各部屋に設けた場合に、各部屋のコンセントから例えば端末16を用いて他の部屋のコンセントに接続された端末17との間で通信を行うことが容易になり、電力線搬送通信の利点を有効に活かすことができる。
【0082】
【発明の効果】
電力線の一相と大地との間にインピーダンス調整部を介設することによって、通信信号の周波数において電力線の一相と大地との間のインピーダンスを増大されることができるので、電力線の一相と大地との間を接続する接地線に、インピーダンス改善器具を取り付けることにより、容易に電力線搬送通信に用いられる電力線の平衡度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインピーダンス改善器具を用いた電力線搬送通信システムの構成の一例を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係るインピーダンス改善器具の一例である平衡度改善器具の外観を示す斜視図である。
【図3】平衡度改善器具を用いて実験した放射妨害電界強度の測定データである。
【図4】電源プラグに接続された負荷機器の構成の一例を示す図である。
【図5】インピーダンス調整部の構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態によるプラグ中継アダプタの構成の一例を説明するための図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態による分電盤の構成の一例を説明するための図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態によるブレーカの構成の一例を示す図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態によるコンセントボックスの構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の第7の実施形態に係るインピーダンス改善回路を用いた電力線搬送通信システムの構成の一例を示す図である。
【図11】本発明の第7の実施形態に係るインピーダンス改善回路の構成の一例を示す図である。
【図12】本発明の第7の実施形態に係るインピーダンス改善回路を用いた電力線搬送通信システムの構成の一例を示す図である。
【図13】本発明の第7の実施形態に係るインピーダンス改善回路を備えたコンセントボックスの構成を示す図である。
【図14】従来の電力線搬送通信システムの電力線系統の構成を示す図である。
【符号の説明】
11 柱上トランス
12,12a,12b 電圧線
13,13b 電圧線
14,14a,14b 中性線
15 接地線
16,17 端末
18 コンセントボックス
20 平衡度改善器具(インピーダンス改善器具)
20a,20b 平衡度改善器具
21 フェライトコア(インピーダンス調整部)
21a,21b フェライトコア
22,22a,22b 電極(第1の電極)
23,23a,23b 電極(第2の電極)
24,35,48 バリスタ(電圧制限素子)
25a,25b 保持部材
30 コンセントボックス(インピーダンス改善器具)
31,32 電源端子
33 接地端子
33a 接地線
34,47 フィルタ(インピーダンス調整部)
40 プラグ中継アダプタ(インピーダンス改善器具)
41,42 オス型電源端子
43 オス型接地端子
44,45 メス型電源端子
46 メス型接地端子
50 分電盤
51 主幹ブレーカ
52,66 コモンモードチョークコイル
53,54,55,56,57,58 ブレーカ(配電用ブレーカ)
60,74 ブレーカ
61,62 入力端子
63,64 出力端子
70 コンセントボックス
71 コンセント
72,73 接触子
80 インピーダンス改善回路
81 インピーダンスアッパー部
82 インピーダンス低下部
90 コンセントボックス
91 電力線側接続端子
92 負荷機器側接続端子
93 端末側接続端子
110 負荷機器
111 電源ケーブル
112 電源回路
113 コンデンサ
121,122,141,142 支線
341 インダクタ
342 コンデンサ
C1 コンデンサ
L1,L2,L3 インダクタ
R1 抵抗

Claims (10)

  1. 商用電力線に通信信号を重畳することにより通信を行う電力線搬送通信に用いられると共に前記商用電力線の平衡度を改善するためのインピーダンス改善器具であって、
    前記通信信号の周波数において前記商用電力線の一相と大地との間のインピーダンスを増大させるインピーダンス調整部を備え、
    前記インピーダンス調整部は、前記商用電力線の一相と大地との間に介設されることを特徴とするインピーダンス改善器具。
  2. 前記インピーダンス調整部の両端間に生じる電圧を制限する電圧制限素子をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のインピーダンス改善器具。
  3. 前記インピーダンス調整部は、フェライトコアであることを特徴とする請求項2記載のインピーダンス改善器具。
  4. 前記フェライトコアは、前記商用電力線の一相と大地との間を接続する接地線を挟み込んでクランプ可能にされており、
    前記フェライトコアと、前記電圧制限素子とを一体に保持する保持部を備え、
    前記保持部は、前記フェライトコアの両端位置で、それぞれ前記接地線と接触する第1、第2の電極を備え、
    前記電圧制限素子は、前記第1、第2の電極間に接続されることを特徴とする請求項3記載のインピーダンス改善器具。
  5. 前記インピーダンス調整部は、前記通信信号の周波数において100Ω以上のインピーダンスを生じるフィルタであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインピーダンス改善器具。
  6. 前記インピーダンス調整部と前記電圧制限素子とは、前記商用電力線に電気機器を接続するための電源端子と接地端子とを備えたコンセントボックス内に配設されていることを特徴とする請求項2、3、及び5記載のインピーダンス改善器具。
  7. 前記インピーダンス調整部と前記電圧制限素子とは、前記商用電力線に接続されるコンセントボックスが備える電源端子及び接地端子にそれぞれ接続可能なオス型電源端子及びオス型接地端子と、前記オス型電源端子及びオス型接地端子にそれぞれ接続されると共に電気機器の電源プラグを接続可能にされたメス型電源端子及びメス型接地端子とを備えたプラグ中継用アダプタの筐体内に配設されていることを特徴とする請求項2、3、及び5記載のインピーダンス改善器具。
  8. 外部から引き込まれた電力を開閉するための主幹ブレーカと、前記主幹ブレーカから出力された電力を分岐させる配電用ブレーカとを備えた分電盤であって、
    前記主幹ブレーカと前記配電用ブレーカとの間にコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタを介設したことを特徴とする分電盤。
  9. 電力が入力される入力端子とその入力端子に入力された電力を出力する出力端子とを備え、前記入力端子と前記出力端子との間にコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタを介設したことを特徴とするブレーカ。
  10. 電力が入力される入力端子とその入力端子に入力された電力を出力可能なメス型出力端子とを備え、前記入力端子と前記メス型出力端子との間にコモンモードノイズを除去するためのコモンモードフィルタを介設したことを特徴とするコンセントボックス。
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