JP5290897B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技球の入球を契機に特別演出を実行可能な遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後、大当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態に変動させる確率変動状態が付与されている(例えば、特許文献1参照)。確率変動状態は、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態へ変動し、大当りを得られ易くなることから、確率変動状態は遊技者にとって有利な遊技状態であって、遊技者も望む遊技状態となり得る。
ところで、確率変動状態の付与期間は、パチンコ遊技機の仕様に応じて様々な態様で設定される。例えば、確率変動状態の付与期間として、次回大当りが生起される迄の間を設定する場合や、所定回数(例えば、4回や50回など)の図柄変動ゲームが終了する迄の間を設定する場合などがある。しかし、如何なる付与期間が設定される場合であっても、確率変動状態中は、遊技者にとって特別な期間であり、大当りを最も期待することになる。
特開2007−111334号公報
しかしながら、確率変動状態中は、高確率抽選状態であることから大当りを得られ易い状態となってはいるが、何時、大当りが生起されるかは全く想定することはできない。このため、大当りが生起されないまま確率変動状態が長期間に亘って継続することは遊技者に苛立ちを与え、興趣の低下を招く虞がある。また、大当りが生起されないまま確率変動状態が終了してしまう場合には、遊技状態が遊技者にとって有利な状態から一変して不利な状態(低確率抽選状態)へ移行することから、遊技者の落胆が大きく、興趣の低下を招く虞がある。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、確率変動状態が付与された場合における遊技者の興趣の低下を抑制する遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、始動検知手段が検知した遊技球を始動保留球として記憶する始動保留球記憶手段と、始動保留球に基づき、当りか否かの当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを行う表示手段と、前記図柄変動ゲームの開始条件の成立に伴って、前記図柄変動ゲームの変動内容を決定する変動内容決定手段と、を備え、前記当り抽選で当りに当選した場合には、前記図柄変動ゲームで当りを認識し得る当り図柄を導出した後、前記図柄変動ゲームの終了後に当り遊技が付与され、前記当り遊技の終了後には前記当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態に変動させる確率変動状態を、予め定めた上限回数に達する図柄変動ゲームが終了する迄の間、付与可能な遊技機において、前記始動検知手段で検知された検知済遊技球の入球を許容する入球手段と、前記入球手段に入球した前記検知済遊技球を検知する球検知手段と、前記変動内容決定手段が予め定めた特別変動内容を決定した場合に、前記図柄変動ゲームに対して特別演出を付加するか否かの実行可否抽選を行う可否抽選手段と、前記実行可否抽選で実行可に当選した場合に、前記図柄変動ゲームの開始に伴って前記特別演出へ移行させるための導入演出を実行させる導入演出実行手段と、前記導入演出の実行中に、前記球検知手段が前記検知済遊技球を検知したか否かを判定する検知判定手段と、前記検知判定手段が肯定判定した場合に、前記導入演出を終了させて前記特別演出を実行させる特別演出実行手段と、を備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記可否抽選手段は、前記確率変動状態の付与期間中の特定期間を、前記実行可否抽選で実行可に当選する確率を向上させる確率向上期間に設定することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記確率向上期間は、前記付与期間の最終回を含む連続期間として設定されることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記特別演出は、前記図柄変動ゲームにおける大当りの期待度を示唆する演出内容とされていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機において、遊技球の入球を常時許容する第1始動手段に入球した遊技球を検知する第1始動検知手段と、所定の開放条件の成立を契機に遊技球の入球口を遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる開閉手段を有する第2始動手段に入球した遊技球を検知する前記始動検知手段としての第2始動検知手段と、を備え、前記始動保留球記憶手段は、前記第1始動検知手段で検知された遊技球を第1始動保留球として記憶するとともに、前記第2始動検知手段で検知された遊技球を第2始動保留球として記憶し、前記当り抽選手段が、前記始動保留球記憶手段に前記第2始動保留球が記憶されておらず、前記第1始動保留球が記憶されている場合には前記第1始動保留球に基づく当り抽選を行い、前記始動保留球記憶手段に前記第2始動保留球が記憶されている場合には前記第1始動保留球の記憶有無に拘わらず、前記第2始動保留球に基づく当り抽選を行うことで、前記第2始動保留球に基づく図柄変動ゲームが前記第1始動保留球に基づく図柄変動ゲームよりも優先して実行されるようになっており、前記当り抽選で当りに当選した場合には、前記当り遊技の終了後、前記確率変動状態とともに、前記開放条件の成立を契機とした前記開閉手段の単位時間当りの開放時間を増加させる開放時間増加状態が付与されるようになっており、前記入球手段は、前記第2始動検知手段で検知された検知済遊技球の入球を許容し、前記球検知手段は、前記第2始動検知手段で検知され、前記入球手段に入球した前記検知済遊技球を検知することを要旨とする。
本発明によれば、確率変動状態が付与された場合における遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 遊技盤を示す拡大図。 遊技盤の斜視図。 遊技盤の斜視図。 (a),(b)は、回転部材を示す平面図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 変動パターンを説明する説明図。 特別演出の実行可否を決定する際に参照する振分テーブル。 橋部材、回転部材、表示演出の関係を示すタイミングチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠13が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠13は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠13の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠13は、中央部に窓口14を有するとともに、該窓口14の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿15を一体成形した構成とされている。前枠13の裏面側には、機内部に配置された遊技盤16を保護し、かつ窓口14を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤16は、中枠12に装着される。また、前枠13には、窓口14のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う装飾ランプ17が配置されている。
また、前枠13には、窓口14の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ18と、右スピーカ19とが配置されている。また、中枠12の前面側であって前枠13の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する下皿20が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿20の右方には、遊技球を遊技盤16に発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル21が装着されている。
次に、遊技盤16の構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤16の前面には、発射ハンドル21の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域16aを形成する誘導レール22が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール22によって遊技盤16には、該遊技盤16の左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路22aが形成されるとともに、誘導レール22の内側に遊技領域16aが形成される。また、遊技盤16の前面であって誘導レール22の外側となる遊技領域16a外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域16bとされている。
遊技盤16の遊技領域16aには、各種の表示装置(表示器)や各種の飾りを施した装飾部材としての表示枠体(センター役物)23が装着されている。表示枠体23には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GH1を有する演出表示装置24をセット(装着)するための第1セット口24aと、7セグメント型の画像表示部GH2を有する表示手段としてのゲーム表示装置25をセット(装着)するための第2セット口25aが、それぞれ開口形成されている。本実施形態において第1セット口24aと第2セット口25aは、上下に並設するように形成されており、第1セット口24aの下方に位置するように第2セット口25aが形成されている。第1セット口24aと第2セット口25aは、表示枠体23を遊技盤16に装着した際、遊技盤16のほぼ中央に第1セット口24aが位置するとともに、その下方に第2セット口25aが位置するように形成されている。これにより、第1セット口24aに装着される演出表示装置24は遊技盤16のほぼ中央に配置されるとともに、第2セット口25aに装着されるゲーム表示装置25は遊技盤16の中央よりも下方に配置されることになる。
ゲーム表示装置25は、3列の図柄を表示可能に構成されており、各列には[1]〜[8]までの数字図柄が表示されるようになっている。これにより、ゲーム表示装置25には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームが画像表示(発光表示)されるようになっている。なお、ゲーム表示装置25の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出用図柄)を用いて行われる。
本実施形態では、全ての図柄列(本実施形態では3列)の図柄を同一図柄(同一の数字図柄)で形成した図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合にゲーム表示装置25に確定停止表示させる大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)に設定している。具体的に言えば、本実施形態のパチンコ遊技機10における大当り図柄は、[111]、[222]、[333]、[444]、[555]、[666]、[777]、及び[888]の8種類に設定されている。一方、本実施形態では、全列の図柄を同一図柄とせずに形成した図柄組み合わせを、内部抽選ではずれを決定した場合にゲーム表示装置25に確定停止表示させるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)に設定している。全列の図柄が同一図柄とならない場合には、全列の飾り図柄の全てが異なる場合や複数列(2列)の飾り図柄が同一種類で1列の飾り図柄の種類が異なる場合が含まれる。例えば、飾り図柄のはずれの図柄組み合わせは、[123]、[115]、[767]などである。
そして、図柄変動ゲームでは、当該ゲームの開始に伴って各図柄列の変動が開始し、所定時間の経過後に予め定めた変動停止順にしたがって図柄列の変動が停止することにより、図柄列毎に図柄が導出されるようになっている。本実施形態において変動停止順は、左列→右列→中列の順に定めている。そして、図柄変動ゲームにおいて左列と右列の変動が停止した際に、両列に導出された図柄が同一図柄である場合にはリーチが形成され、中列の図柄を導出するためのリーチ演出が行われる。本実施形態では、リーチを形成した時に左右2列に導出された図柄がリーチ形成図柄となり、左右2列がリーチ形成図柄を導出可能なリーチ形成図柄列となる。
また、演出表示装置24には、ゲーム表示装置25に画像表示される図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。演出表示装置24に画像表示される表示演出には、ゲーム表示装置25においてリーチが形成されることによって行われるリーチ演出や、ゲーム表示装置25における図柄の変動開始時などの所定時期に行われる大当り予告演出がある。
また、表示枠体23の下方の遊技領域16aには、遊技球の入球口26aを有する第1始動手段としての第1の始動入賞口26が配置されている。第1の始動入賞口26は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口26aを常時開放させた構成とされている。また、第1の始動入賞口26の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動検知手段としての第1の始動口スイッチSW1(図6に示す)が配設されている。第1の始動入賞口26は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(本実施形態では3球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、第1の始動入賞口26の下方の遊技領域16aには、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉27を備えた入賞手段(可変入賞装置)としての大入賞口(特別電動役物)28が配設されている。大入賞口28の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2(図6に示す)が配設されている。大入賞口28は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では10球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉27の開動作によって大入賞口28が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。すなわち、大入賞口28は、常には大入賞口扉27によって入球を許容し得ない閉状態とされており、大当り遊技が付与されることによって不利な閉状態から遊技球の入球が許容される有利な開状態に変化する。本実施形態において大当り遊技は、賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉27の開動作により大入賞口28が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、14ラウンドや7ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口扉27の開動作により大入賞口28が開放されてから大入賞口扉27の閉動作により大入賞口28が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口28は、入球上限個数(規定入球個数)の遊技球が入球するまでの間、又はラウンド遊技時間(規定上限時間)が経過するまでの間、開放される。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、表示枠体23の左方の遊技領域16aには、普通図柄作動ゲート29が配設されている。普通図柄作動ゲート29の奥方には、該普通図柄作動ゲート29へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW3(図6に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート29は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)の始動条件を付与し得る。
また、遊技盤16の遊技領域16aの最下方(大入賞口28よりも下方)には、遊技領域16aに発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト口30が形成されている。アウト口30を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10の遊技盤16に装着される表示枠体23の構成について、図1〜図5を用いてさらに詳しく説明する。
本実施形態において表示枠体23は、左右非対称形状に形成されている。そして、表示枠体23は、遊技盤16を左右に2等分する上下方向に延びる中央線を中心に、演出表示装置24及びゲーム表示装置25のそれぞれが左右線対象となるように遊技盤16に装着されている。また、左右非対称形状に形成された表示枠体23は、図1及び図2に示すように、遊技盤16に装着された場合に、遊技領域16aの右方領域に重なるように装着されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技領域16aの左方領域に、遊技盤16に向けて発射された遊技球を流下案内するスペースが形成されている。
表示枠体23の左方(演出表示装置24の左斜め上方)には、遊技球の入球口31aを有する第2始動手段としての第2の始動入賞口31が配設されている。第2の始動入賞口31は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根32を備えており、開閉羽根32が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口31aを開放させる構成とされている。また、第2の始動入賞口31の奥方には、入球した遊技球を検知する始動検知手段(第2始動検知手段)としての第2の始動口スイッチSW4(図6に示す)が配設されている。第2の始動入賞口31は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(本実施形態では3球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、第2の始動入賞口31は開閉羽根32が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根32が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球が入球し難い状態とされる。
また、表示枠体23の左方には、第2の始動入賞口31へ入球し、第2の始動口スイッチSW4で検知された遊技球を表示枠体23の下方に流下案内する流下通路33が配設されている。以下、第2の始動口スイッチSW4で検知された遊技球を「検知済遊技球(図4及び図5において符号「Y」を付す)」と示す。流下通路33の上流側は、第2の始動入賞口31へ入球した遊技球を受け入れ可能なように、入球口31aに連設されている。一方、流下通路33の下流側には、流下通路33を流下案内された検知済遊技球を、表示枠体23の右方領域に誘導(案内)する誘導通路34が連設されている。
誘導通路34は、表示枠体23の左方領域を上流側とし、流下通路33から受け入れた検知済遊技球を表示枠体23の右方領域に転動案内し得るように、パチンコ遊技機10の左右方向に延設されている。具体的に言えば、誘導通路34は、表示枠体23において、演出表示装置24の第1セット口24aとゲーム表示装置25の第2セット口25aとの間に位置するように、配設されている。そして、誘導通路34は、演出表示装置24及びゲーム表示装置25の左右方向幅よりも長く形成されている。これにより、誘導通路34は、演出表示装置24及びゲーム表示装置25を、左右方向から横断するように(横切るように)設けられている。また、誘導通路34は、演出表示装置24及びゲーム表示装置25の各画像表示部GH1、GH2の画像表示面よりも手前側に配設されている。このため、誘導通路34は、遊技を行う遊技者が正面から視認し得る状態で表示枠体23に設けられていることになる。
また、誘導通路34の転動面は、流下通路33から受け入れた検知済遊技球を、表示枠体23の右方領域に転動案内し得るように、斜状に形成されている。また、誘導通路34は、透明樹脂によって管状に形成されている。このため、誘導通路34の転動面で転動案内される検知済遊技球は、パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者が正面から視認し得る状態とされている。
また、誘導通路34の途中には、流下通路33から受け入れた検知済遊技球を、誘導通路34の下流側(表示枠体23の右方領域)へ誘導するか否かを振分ける第2の振分部材(開閉式の振分部材)としての橋部材35が配設されている。誘導通路34において橋部材35の配設部位には、流下通路33から受け入れた検知済遊技球を、誘導通路34外に排出する排出口36が形成されている。排出口36は、1球の遊技球が通過可能な大きさで形成されている。このため、誘導通路34の転動面は、排出口36の存在によって、転動方向に二分されている。そして、橋部材35は、図示しないアクチュエータ(本実施形態ではソレノイド)の作動により、排出口36を開放及び閉鎖し得るように構成されている。すなわち、誘導通路34は、橋部材35の開放動作によって排出口36が開放されると、検知済遊技球を誘導通路34側に排出する排出用の孔が形成された状態とされる。この状態において誘導通路34は、検知済遊技球を誘導通路34の下流側に転動案内し得ない状態とされる。なお、排出口36から誘導通路34外へ排出された検知済遊技球は、遊技盤16の裏側に連通する図示しない排出路を介して機外へ排出されるようになっている。一方、誘導通路34は、橋部材35の閉鎖動作によって排出口36が閉鎖されると、二分された転動面が橋部材35によって繋がれることで一つの転動面が形成された状態とされる。この状態において誘導通路34は、検知済遊技球を誘導通路34の下流側に転動案内し得る状態とされる。そして、橋部材35が閉鎖状態である場合、検知済遊技球は、誘導通路34により、誘導通路34の上流側から下流側に向けて、演出表示装置24及びゲーム表示装置25を横切るように転動案内されることになる。本実施形態において橋部材35は板状に形成されており、アクチュエータの作動により、転動方向に沿って往復動作可能とされている。
誘導通路34の下流側には、誘導通路34で転動案内された検知済遊技球を受け入れ可能な複数(本実施形態では3つ)の受入部を有する振分部材としての回転部材(回転式役物)37が配設されている。回転部材37は、図示しないアクチュエータ(本実施形態ではモータ)の作動により、所定方向(本実施形態では図5に矢示する平面視時計回り方向の一方向)に回転する回転式の部材とされている。回転部材37の回転部38には、図5に示すように、周方向に所定間隔をあけて、第1の受入部39a、第2の受入部39b、及び第3の受入部39cからなる3つの受入部が形成されている。本実施形態において回転部材37は、第1の受入部39aで受け入れた検知済遊技球を第1の入球手段(入球手段)としての第1の入球通路40へ入球可能に構成されているとともに、第2,第3の受入部39b,39cで受け入れた検知済遊技球を第2の入球手段としての第2の入球通路41へ入球可能に構成されている。本実施形態において、第1の受入部39a、第2の受入部39b、及び第3の受入部39cは、1球の遊技球(検知済遊技球)を受け入れ可能に形成されている。
そして、本実施形態において第1の入球通路40には、入球した遊技球を検知する球検知手段として入球スイッチSW5が配設されている。すなわち、回転部材37の第1の受入部39aによって第1の入球通路40へ案内された検知済遊技球は、入球スイッチSW5で再び検知されるようになっている。本実施形態では、入球スイッチSW5によって検知済遊技球が検知されることを、演出表示装置24で行う特別演出の実行条件として設定している。特別演出の詳細は、後に詳述する。なお、第1の入球通路40へ案内された検知済遊技球は、入球スイッチSW5での検知後、機外へ排出されるようになっている。本実施形態では、特別演出の実行条件を成立させるために検知済遊技球を第1の入球通路40に入球させる必要があり、その第1の入球通路40に検知済遊技球が入球したか否かを判定するために、第1の入球通路40には入球スイッチSW5を配設している。入球スイッチSW5における入球の検知は、賞球の払出条件を付与し得る第1の始動口スイッチSW1、第2の始動口スイッチSW4、及びカウントスイッチSW2における入球の検知とは異なり、特別演出を実行するか否かの判断指標を得るために行われている。すなわち、第1の入球通路40に入球した検知済遊技球が入球スイッチSW5で検知されたとしても、その検知によって賞球の払出条件は付与されず、入球スイッチSW5は特別演出を実行するか否かの判断指標を得るための演出専用の検知スイッチとされている。
一方、本実施形態において第2の入球通路41には、第1の入球通路40とは異なり検知済遊技球を検知する入球スイッチが配設されていない。このため、回転部材37の第2,第3の受入部39b,39cによって第2の入球通路41へ案内された検知済遊技球は、入球スイッチなどの検知手段によって検知されることなく、機外へ排出されるようになっている。第2の入球通路41は、第1の入球通路40に入球し得ない検知済遊技球を機外に排出するために設けられている。すなわち、第2の入球通路41に検知済遊技球が入球したとしても、その入球によって特別演出を実行させないことから、第2の入球通路41に入球した検知済遊技球は検知する必要がなく、第2の入球通路41に遊技球検知用のスイッチを設ける必要はない。なお、第1の入球通路40、又は第2の入球通路41に入球する検知済遊技球は、先に第2の始動入賞口31へ入球し、第2の始動口スイッチSW4によって検知されている遊技球である。このため、入球に基づく賞球払出しなどの遊技者に付与する利益は第2の始動口スイッチSW4で検知されることによって既に付与されている。図5(a),(b)には、回転部材37の構成を簡略化して図示している。すなわち、回転部材37は、第2,第3の受入部39b,39cで受け入れた検知済遊技球を、第1の入球通路40へ入球させない構成を含んで構成されており、第1の入球通路40に対しては第1の受入部39aで受け入れた検知済遊技球のみを入球させる構成となっている。
このように構成した本実施形態の表示枠体23によれば、第2の始動入賞口31へ入球した遊技球は、第2の始動口スイッチSW4での検知後、流下通路33を介して誘導通路34の上流側に案内される。そして、誘導通路34へ到達した検知済遊技球は、表示枠体23の左方領域から右方領域に向かって転動案内される。このとき、誘導通路34の橋部材35が閉鎖動作状態とされている場合、検知済遊技球は、誘導通路34の下流側に向かって転動案内されて回転部材37に到達することになる。一方、誘導通路34の橋部材35が開放動作状態とされている場合、検知済遊技球は、誘導通路34の下流側へ到達する前、すなわち回転部材37へ到達する前に、排出口36から誘導通路34外へ排出されることになる。つまり、排出口36から誘導通路34外へ排出された遊技球は、回転部材37に到達しない。
そして、誘導通路34で転動案内されて回転部材37に到達した検知済遊技球は、回転部材37に形成された第1〜第3の受入部39a〜39cの何れかで受け入れられ、回転部材37の回転動作によって第1の入球通路40及び第2の入球通路41の何れかに入球する。具体的に言えば、第1の受入部39aで受け入れられた検知済遊技球は、回転部材37の回転動作によって入球スイッチSW5が配設された第1の入球通路40へ入球する。そして、第1の入球通路40へ入球した遊技球は、入球スイッチSW5で検知される。一方、第2,第3の受入部39b,39cで受け入れられた検知済遊技球は、回転部材37の回転動作によって入球スイッチSW5が配設されていない第2の入球通路41へ入球する。
遊技盤16の構成説明に戻ると、遊技盤16の左サイド飾り部材LKには、第1特別図柄表示装置(特別図柄1用の表示装置)42と第2特別図柄表示装置(特別図柄2用の表示装置)43が設けられている。なお、図1〜図4には、第1特別図柄表示装置42と第2特別図柄表示装置43を図示しておらず、図6に図示している。第1特別図柄表示装置42と第2特別図柄表示装置43は、例えば、8セグメント型の発光表示装置で構成されている。そして、第1特別図柄表示装置42及び第2特別図柄表示装置43では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特別図柄表示装置42で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2特別図柄表示装置43で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す場合がある。
第1特別図柄表示装置42では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。以下、第1特別図柄表示装置42に表示される特別図柄を「特別図柄1」と示す場合がある。同様に、第2特別図柄表示装置43では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。以下、第2特別図柄表示装置43に表示される特別図柄を「特別図柄2」と示す場合がある。そして、第1特別図柄表示装置42とゲーム表示装置25(演出表示装置24)では、同時に図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)と図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄1と飾り図柄が確定停止表示される)。同様に、第2特別図柄表示装置43とゲーム表示装置25(演出表示装置24)では、同時に図柄変動ゲーム(第2の変動ゲーム)と図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄2と飾り図柄が確定停止表示される)。その一方、第1特別図柄表示装置42と第2特別図柄表示装置43では、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態では、第1の始動入賞口26へ入球した遊技球が第1の始動口スイッチSW1で検知されることにより、第1特別図柄表示装置42で行われる第1の変動ゲームの始動条件が付与される。また、本実施形態では、第2の始動入賞口31へ入球した遊技球が第2の始動口スイッチSW4で検知されることにより、第2特別図柄表示装置43で行われる第2の変動ゲームの始動条件が付与される。
なお、ゲーム表示装置25では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。
また、遊技盤16の左サイド飾り部材LKには、特別図柄1用の第1特別図柄保留記憶表示装置44が配設されている。なお、図1〜図4には、第1特別図柄保留記憶表示装置44を図示しておらず、図6に図示している。第1特別図柄保留記憶表示装置44は、第1の始動入賞口26に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM50c)で記憶された第1始動保留球としての特別図柄1の保留記憶数(以下、「第1特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、その表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。第1特図始動保留記憶数は、第1の始動入賞口26へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1の変動ゲーム(又は第2の変動ゲーム)中に第1の始動入賞口26へ遊技球が入球すると第1特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
また、遊技盤16の左サイド飾り部材LKには、特別図柄2用の第2特別図柄保留記憶表示装置45が配設されている。なお、図1〜図4には、第2特別図柄保留記憶表示装置45を図示しておらず、図6に図示している。第2特別図柄保留記憶表示装置45は、第2の始動入賞口31に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM50c)で記憶された第2始動保留球としての特別図柄2の保留記憶数(以下、「第2特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、その表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。第2特図始動保留記憶数は、第2の始動入賞口31へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2の変動ゲーム(又は第1の変動ゲーム)中に第2の始動入賞口31へ遊技球が入球すると第2特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
また、遊技盤16の左サイド飾り部材LKには、普通図柄表示装置46が配設されている。なお、図1〜図4には、普通図柄表示装置46を図示しておらず、図6に図示している。普通図柄表示装置46では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄(当り図柄、又ははずれ図柄)を導出する普図ゲームが行われるようになっている。普図ゲームは、第2の始動入賞口31を開状態とするか否か(第2の始動入賞口31へ遊技球を入球可能とするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2の始動入賞口31は、開閉羽根32により常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入球させることができない。その一方で、第2の始動入賞口31は、普通図柄当りに当選し、普通図柄当り遊技が付与されると、開閉羽根32が開放されることにより第2の始動入賞口31が開状態となり、遊技球を入球させることができる。即ち、普通図柄当り遊技が付与されると、開閉羽根32の開放によって第2の始動入賞口31に遊技球を入球させることができるため、遊技者は、第2の変動ゲームの始動条件と賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
また、遊技盤16の左サイド飾り部材LKには、普通図柄用の普通図柄保留記憶表示装置47が配設されている。なお、図1〜図4には、普通図柄保留記憶表示装置47を図示しておらず、図6に図示している。普通図柄保留記憶表示装置47は、普通図柄作動ゲート29を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM50c)で記憶された普通図柄用の保留記憶数(以下、「普図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、その表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。普図保留記憶数は、普通図柄作動ゲート29を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に普通図柄作動ゲート29を遊技球が通過すると普図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態(当選確率状態)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する確変状態を付与する機能である。本実施形態のパチンコ遊技機10は、全ての大当り遊技の終了後に確変状態を付与するように構成されている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後、所定回数(50回)の図柄変動ゲームが終了する迄の間、又は所定回数の図柄変動ゲームが終了する前に大当りが生起される迄の間、付与される。なお、所定回数は、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームの合算回数である。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において確変状態が付与される最大回数となり得る所定回数(50回)を示す数値は、本実施形態のパチンコ遊技機10に設定する大当り抽選の低確率抽選状態時の確率(157.75分の1)において分母を示す数値よりも小さい数とされている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、大当り抽選の高確率抽選状態時の確率は、低確率抽選状態時の確率の5分の1(31.55分の1)に設定されている。
確変状態が付与されると、大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート29の通過に基づく普図ゲームの抽選確率状態(当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態(変短状態)を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで第2の始動入賞口31の開閉羽根32は、普図ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根32が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、0.3秒)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根32が開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1.4秒)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根32は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根32が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの第2の始動入賞口31への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた所定回数の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲームと第2の変動ゲームの合算回数)が行われる迄の間、又は前記所定回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。なお、本実施形態において、変短状態が付与される所定回数と確変状態が付与される所定回数は同数に設定されている。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根32の単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根32の単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普通図柄当りによって開閉羽根32が開放される時間の合計が、非変短状態(開放時間非増加状態)時よりも増加する。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図6にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板50が装着されている。主制御基板50は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、副制御装置としての演出制御基板51が装着されている。演出制御基板51は、主制御基板50が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置24、ゲーム表示装置25、装飾ランプ17、各スピーカ18,19、橋部材35、回転部材37を制御する。具体的に言えば、演出制御基板51は、演出表示装置24及びゲーム表示装置25の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、演出制御基板51は、装飾ランプ17の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)、及び各スピーカ18,19の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。また、演出制御基板51は、橋部材35及び回転部材37の動作態様(開閉動作、回転動作)を制御する。
以下、主制御基板50、及び演出制御基板51について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板50には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU50aと、主制御用CPU50aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM50bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM50cが設けられている。主制御用CPU50aには、主制御用ROM50bと主制御用RAM50cが接続されている。
また、主制御用CPU50aには、第1の始動入賞口26に入球した遊技球を検知する第1の始動口スイッチSW1と、第2の始動入賞口31に入球した遊技球を検知する第2の始動口スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU50aには、大入賞口28に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2、及び普通図柄作動ゲート29を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW3が接続されている。また、主制御用CPU50aには、第1特別図柄表示装置42と、第2特別図柄表示装置43と、第1特別図柄保留記憶表示装置44と、第2特別図柄保留記憶表示装置45と、普通図柄表示装置46と、普通図柄保留記憶表示装置47が接続されている。また、主制御用CPU50aは、特別図柄用の当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数や、普通図柄用の当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する。そして、主制御用CPU50aは、更新後の値を主制御用RAM50cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換える乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、主制御用CPU50aは、時間を計測するタイマを更新する。主制御用RAM50cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
特別図柄用の当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。また、特図振分用乱数は、大当りとなる場合に第1特別図柄表示装置42、及び第2特別図柄表示装置43に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。また、リーチ判定用乱数は、大当り抽選で当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成し、リーチ演出を行うか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択し、決定する際に用いる乱数である。普通図柄用の当り判定用乱数は、普通図柄の当りとするか否かの普通図柄当り抽選(普通図柄当り判定)で用いる乱数である。
本実施形態において、特別図柄用の当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数は、同一時期(同一タイミング)に取得され、特別図柄1及び特別図柄2の変動に係る処理において共通使用(共用)されている。すなわち、上記各乱数は、第1の始動入賞口26へ遊技球が入球した時、及び第2の始動入賞口31へ遊技球が入球した時に、それぞれ取得されるようになっている。
また、主制御用ROM50bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値、リーチ判定値、普通図柄当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が確定停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、変動パターンには、該変動パターン毎に、図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間が定められている。また、変動パターンは、当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、飾り図柄を用いた図柄変動ゲームで行われる。本実施形態では、図柄変動ゲームの変動内容を特定可能な変動パターンを記憶する主制御用ROM50bが、変動パターン記憶手段となる。
図7は、本実施形態のパチンコ遊技機10において選択可能な変動パターンの一部を示している。
図7には、はずれ演出用の変動パターンとして、2種類の変動パターンP1,P2を示している。これらの変動パターンP1,P2は、変動内容が「通常変動」、及び「短縮変動」とされている。「通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、ゲーム表示装置25において、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。「短縮変動」は、「通常変動」よりも変動時間が短く設定され、ゲーム表示装置25において、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。そして、本実施形態において変動パターンP1,P2の変動時間は、変動パターンP1よりも変動パターンP2の方が短く設定されている。本実施形態では、変動パターンP1の変動時間として「12秒」が設定されているとともに、変動パターンP2の変動時間として「6秒」が設定されている。
また、本実施形態において変動パターンP1,P2は、図柄変動ゲームの開始時における特別図柄の保留記憶数に応じて選択される。具体的に言えば、変動パターンP1は、図柄変動ゲームの開始に伴って減算された減算後の保留記憶数が「0,1」の場合に選択され、変動パターンP2は、前記減算後の保留記憶数が「2,3」の場合に選択されるようになっている。
変動パターンP3,P4は、はずれリーチ演出用の変動パターンとされている。また、変動パターンP5,P6は、当り演出用の変動パターンとされている。そして、変動パターンP3,P5に基づく図柄変動ゲームでは、リーチ形成後にリーチ演出R1が行われるとともに、変動パターンP4,P6に基づく図柄変動ゲームでは、リーチ形成後にリーチ演出R2が行われるようになっている。本実施形態では、変動パターンP3の変動時間として「90秒」が設定されているとともに、変動パターンP4の変動時間として「100秒」が設定されている。また、本実施形態では、変動パターンP5の変動時間として「95秒」が設定されているとともに、変動パターンP6の変動時間として「105秒」が設定されている。
大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、特別図柄用の大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがあり、確変状態時の大当り判定値の数は、非確変状態時の大当り判定値よりも多く設定されている。
リーチ判定値は、リーチ判定で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取りえる数値の中から定められている。
普通図柄の当り判定値は、普通図柄当り抽選で用いる判定値であり、普通図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。普通図柄当り判定値は、遊技状態が非変短状態の時の普通図柄当り抽選で用いる低確率用の普通図柄当り判定値と、遊技状態が変短状態の時の普通図柄当り抽選で用いる高確率用の普通図柄当り判定値とがあり、変短状態時の普通図柄当り判定値の数は非変短状態時の普通図柄当り判定値の数よりも多く設定されている。
次に、図7に基づき演出制御基板51について説明する。
演出制御基板51には、制御動作を所定の手順で実行することができる演出制御用CPU51aと、演出制御用CPU51aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM51bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM51cが設けられている。演出制御用CPU51aには、演出制御用ROM51bと演出制御用RAM51cが接続されている。また、演出制御用CPU51aには、演出表示装置24、ゲーム表示装置25、橋部材35、回転部材37及び入球スイッチSW5が接続されている。演出制御用ROM51bには、演出表示装置24やゲーム表示装置25の表示内容(表示態様)、装飾ランプ17の発光態様、及び各スピーカ18,19の音声出力態様を制御するための制御プログラム(画像データなども含む)が記憶されている。また、演出制御用ROM51bには、橋部材35や回転部材37の動作態様を制御するための制御プログラムが記憶されている。また、演出制御用RAM51cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、主制御用CPU50aが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
最初に、特別図柄入力処理を説明する。
主制御用CPU50aは、第1の始動入賞口26に遊技球が入球したか否か(第1の始動口スイッチSW1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否か)を判定し、入球有りの場合には主制御用RAM50cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。そして、主制御用CPU50aは、第1特図始動保留記憶数が4未満である場合、第1特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図始動保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU50aは、特別図柄用の当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、変動パターン振分用乱数の値を取得し、その取得した各値を第1特図始動保留記憶数に対応付けて主制御用RAM50cの所定の記憶領域に記憶する。
一方、主制御用CPU50aは、第1の始動入賞口26について入球無しの場合や、第1特図始動保留記憶数が上限数に達している場合、第2の始動入賞口31に遊技球が入球したか否か(第2の始動口スイッチSW4が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否か)を判定する。そして、主制御用CPU50aは、入球有りの場合、主制御用RAM50cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。次に、主制御用CPU50aは、第2特図始動保留記憶数が4未満である場合、第2特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図始動保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU50aは、特別図柄用の当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、変動パターン振分用乱数の値を取得し、その取得した各値を第2特図始動保留記憶数に対応付けて主制御用RAM50cの所定の記憶領域に記憶する。
前述した特別図柄入力処理は、所定の制御周期(例えば、4m秒)毎に実行される処理であって、主制御用CPU50aは、第1の始動入賞口26及び第2の始動入賞口31の何れにも遊技球が入球していない場合には特別図柄入力処理を終了する。また、特別図柄入力処理において主制御用CPU50aは、入球有りの場合であっても、その入球に対応する特図始動保留記憶数(第1特図始動保留記憶数や第2特図始動保留記憶数)が上限数に達している場合、特図始動保留記憶数を書き換えることなく、また各種乱数の値を取得することなく、特別図柄入力処理を終了する。本実施形態では、主制御用RAM50cが、始動保留球記憶手段として機能する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理は、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム、又は第2の変動ゲーム)を開始させるために実行する処理であって、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームの何れを開始させるかを判定するゲーム種判定と、図柄変動ゲームで導出する結果(大当り、はずれ)となり得る当否判定が行われる。主制御用CPU50aは、特別図柄開始処理を所定周期毎(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。
特別図柄開始処理において主制御用CPU50aは、最初に、図柄変動ゲームを開始させることできる開始条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動中ではなく(図柄変動ゲームの実行中ではなく)、かつ大当り遊技中でない場合を、開始条件が成立している状態としている。そして、主制御用CPU50aは、開始条件が成立している場合には続いてゲーム種判定を行うとともに、開始条件が成立していない場合には特別図柄開始処理を終了する。
ゲーム種判定において主制御用CPU50aは、最初に、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否か、すなわち保留中の第2の変動ゲームが存在するか否かを判定する。そして、主制御用CPU50aは、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」よりも大きい場合、保留中の第2の変動ゲームが存在することから、開始させる図柄変動ゲームを第2の変動ゲームとし、その開始させる第2の変動ゲームに係る当否判定を行う。一方、主制御用CPU50aは、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」の場合、すなわち保留中の第2の変動ゲームが存在しない場合、第1特図始動保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否か、すなわち保留中の第1の変動ゲームが存在するか否かを判定する。そして、主制御用CPU50aは、第1特図始動保留記憶数が「0(零)」よりも大きい場合、保留中の第1の変動ゲームが存在することから、開始させる図柄変動ゲームを第1の変動ゲームとし、その開始させる第1の変動ゲームに係る当否判定を行う。
ゲーム種判定において主制御用CPU50aは、常時、保留中の第2の変動ゲームが存在するか否かを先に判定することから、第1特図始動保留記憶数及び第2特図始動保留記憶数の何れも「0(零)」ではない場合、第2特図始動保留記憶数に基づく第2の変動ゲームが先に実行されることになる。すなわち、第2の変動ゲームは、第1の変動ゲームよりも優先して実行され、第2特図始動保留記憶数に基づく始動保留球が優先して消化されることなる。その一方で、第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームは、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」の場合に実行されることになる。このため、第2の始動入賞口31へ遊技球が入球し易い変短状態中は、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」よりも大きい数値を取り易く、第2の変動ゲームが行われ易くなっている。一方、第2の始動入賞口31へ遊技球が入球し難い非変短状態中は、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」になり易いことから、第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが行われ易くなっている。
そして、ゲーム種判定において主制御用CPU50aは、第1の変動ゲームを開始させると判定した場合には第1特図始動保留記憶数を−1(1減算)し、書き換えた後、当否判定を行う。また、ゲーム種判定において主制御用CPU50aは、第2の変動ゲームを開始させると判定した場合には第2特図始動保留記憶数を−1(1減算)し、書き換えた後、当否判定を行う。なお、以下に説明する当否判定は、第1の変動ゲームを開始させることを決定している場合には第1特図始動保留記憶数に基づく始動保留球を対象に行い、第2の変動ゲームを開始させることを決定している場合には第2特図始動保留記憶数に基づく始動保留球を対象に行う。
当否判定において主制御用CPU50aは、特図始動保留記憶数に対応付けて記憶されている特別図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、その値が大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。大当り判定において主制御用CPU50aは、遊技状態が確変状態の場合、高確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行い、遊技状態が非確変状態の場合、低確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。
そして、主制御用CPU50aは、大当り判定を肯定判定した場合(特別図柄用の当り判定用乱数と大当り判定値が一致した場合)、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU50aは、続いて、特別図柄用の当り判定用乱数の値とともに取得した特図振分用乱数の値に基づき、図柄変動ゲームで導出する特別図柄として大当り図柄を決定する。本実施形態では、大当り図柄を決定することにより、大当りの種類(確変大当りとするか、非確変大当りとするか)が決定される。また、大当りを決定した主制御用CPU50aは、変動パターン振分用乱数の値をもとに、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する。
一方、主制御用CPU50aは、大当り判定を否定判定した場合(特別図柄用の当り判定用乱数と大当り判定値が不一致の場合)、はずれを決定する。はずれを決定した主制御用CPU50aは、続いて、リーチ判定用乱数の値を読み出し、その値がリーチ判定値と一致するか否かを判定してリーチ判定(リーチ抽選)を行う。そして、主制御用CPU50aは、リーチ判定を肯定判定した場合(リーチ判定用乱数とリーチ判定値が一致した場合)、リーチありのはずれを決定する。リーチありのはずれを決定した主制御用CPU50aは、続いて、図柄変動ゲームで導出する特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、リーチありのはずれを決定した主制御用CPU50aは、変動パターン振分用乱数の値をもとに、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する。
一方、主制御用CPU50aは、リーチ判定を否定判定した場合(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致の場合)、リーチなしのはずれを決定する。リーチなしのはずれを決定した主制御用CPU50aは、続いて、図柄変動ゲームで導出する特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、リーチなしのはずれを決定した主制御用CPU50aは、変動パターン振分用乱数の値をもとに、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する。このとき、主制御用CPU50aは、特図始動保留記憶数の値を確認し、その値に基づきはずれ演出用の変動パターン(本実施形態では、「通常変動」の変動パターンP1、又は「短縮変動」の変動パターンP2の何れか)を選択し、決定する。
そして、前述した当否判定において変動パターン及び特別図柄(大当り図柄、又ははずれ図柄)を決定した主制御用CPU50aは、その決定結果をもとに所定の制御コマンドを生成し、その生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板51(演出制御用CPU51a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU50aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを生成し、該変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU50aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを生成し、該停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU50aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを生成し、該図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
また、主制御用CPU50aは、ゲーム種判定において第1の変動ゲームを開始させることを決定している場合、第1の変動ゲームの開始に伴って第1特別図柄表示装置42の表示内容を制御する。そして、主制御用CPU50aは、第1の変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄1(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。一方、主制御用CPU50aは、ゲーム種判定において第2の変動ゲームを開始させることを決定している場合、第2の変動ゲームの開始に伴って第2特別図柄表示装置43の表示内容を制御する。そして、主制御用CPU50aは、第2の変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄2(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
また、主制御用CPU50aは、前述した当否判定で大当りを決定している場合、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技を開始させるための処理を実行する。当該処理において主制御用CPU50aは、大当り遊技の開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを出力し、さらに終了時にエンディングコマンドを出力する。オープニングコマンドはオープニング演出の開始を指示し、ラウンドコマンドはラウンド遊技(ラウンド演出)の開始を指示し、エンディングコマンドはエンディング演出の開始を指示する。また、主制御用CPU50aは、大当り遊技において、各ラウンド遊技の開始時に、大入賞口28を開放させるための開放信号を出力する。開放信号は、大入賞口扉27のアクチュエータに対して出力され、前記開放信号によって前記アクチュエータが作動し、大入賞口扉27が開動作される。また、主制御用CPU50aは、各大当り遊技において、ラウンド遊技毎に予め定めたラウンド遊技時間を計測するとともに、ラウンド遊技中に大入賞口28へ入球した遊技球の入球個数をカウントする。そして、主制御用CPU50aは、大当り遊技において、ラウンド遊技時間が経過したこと、及び入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより、大入賞口28を閉鎖させるための閉鎖信号を出力する。閉鎖信号は、大入賞口扉27のアクチュエータに対して出力され、前記閉鎖信号によって前記アクチュエータが作動し、大入賞口扉27が閉動作される。
そして、大当り遊技を終了させた主制御用CPU50aは、大当り遊技終了後に確変状態及び変短状態を付与する。また、主制御用CPU50aは、演出制御基板51(演出制御用CPU51a)に対し、確変状態であることを示す確変コマンドを出力するとともに、変短状態であることを示す作動コマンドを出力する。この確変コマンド及び作動コマンドの入力により、演出制御用CPU51aは、現在、確変状態が付与されていること、及び変短状態が付与されていることを把握することができる。
また、本実施形態において主制御用CPU50aは、確変状態及び変短状態の付与回数に所定回数(50回)を設定する。そして、主制御用CPU50aは、図柄変動ゲームが実行される毎に付与回数を1減算し、付与回数が「0(零)」になると、確変状態及び変短状態を終了させ、非確変状態及び非変短状態を付与する。また、主制御用CPU50aは、付与回数が「0(零)」に達する前に大当りが生起された場合、大当り遊技の開始に伴って付与回数を「0(零)」にクリアし、確変状態及び変短状態を終了させる。なお、付与回数は、主制御用RAM50cの所定の記憶領域に記憶される。
次に、普通図柄入力処理を説明する。
主制御用CPU50aは、普通図柄作動ゲート29に遊技球が入球したか否か(普通図柄変動スイッチSW3が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否か)を判定し、入球有りの場合には主制御用RAM50cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。そして、主制御用CPU50aは、普図保留記憶数が4未満である場合、普図保留記憶数を+1(1加算)し、普図保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU50aは、普通図柄用の当り判定用乱数の値を取得し、その取得した値を普図保留記憶数に対応付けて主制御用RAM50cの所定の記憶領域に記憶する。
前述した普通図柄入力処理は、所定の制御周期(例えば、4m秒)毎に実行される処理であって、主制御用CPU50aは、普通図柄作動ゲート29に遊技球が入球していない場合には普通図柄入力処理を終了する。また、普通図柄入力処理において主制御用CPU50aは、入球有りの場合であっても、普図保留記憶数が上限数に達している場合、普図保留記憶数を書き換えることなく、また普通図柄用の当り判定用乱数の値を取得することなく、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理は、普図ゲームを開始させるために実行する処理であって、主制御用CPU50aは所定周期毎(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。
普通図柄開始処理において主制御用CPU50aは、最初に、普図ゲームを開始させることできる開始条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、普通図柄が変動中ではなく(普図ゲームの実行中ではなく)、かつ普通図柄の当り遊技中でない場合を、開始条件が成立している状態としている。そして、主制御用CPU50aは、開始条件が成立していない場合には普通図柄開始処理を終了する。
一方、主制御用CPU50aは、開始条件が成立している場合、普図保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否か、すなわち保留中の普図ゲームが存在するか否かを判定する。そして、主制御用CPU50aは、普図保留記憶数が「0(零)」よりも大きい場合、保留中の普図ゲームが存在することから、その開始させる普図ゲームに係る当否判定を行う。また、主制御用CPU50aは、普図ゲームを開始させると判定した場合には普図保留記憶数を−1(1減算)し、書き換えた後、当否判定を行う。
当否判定において主制御用CPU50aは、普図保留記憶数に対応付けて記憶されている普通図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、その値が普通図柄当り判定値と一致するか否かを判定して普通図柄当り判定(普通図柄当り抽選)を行う。普通図柄当り判定において主制御用CPU50aは、遊技状態が変短状態の場合、高確率用の普通図柄当り判定値を用いて普通図柄当り判定を行い、遊技状態が非変短状態の場合、低確率用の普通図柄当り判定値を用いて普通図柄当り判定を行う。
そして、主制御用CPU50aは、普通図柄当り判定を肯定判定した場合(普通図柄用の当り判定用乱数と普通図柄当り判定値が一致した場合)、普通図柄の当りを決定する。普通図柄の当りを決定した主制御用CPU50aは、普図ゲームで導出する普通図柄として当り図柄を決定する。一方、主制御用CPU50aは、普通図柄当り判定を否定判定した場合(普通図柄用の当り判定用乱数と普通図柄当り判定値が不一致の場合)、普通図柄のはずれを決定する。普通図柄のはずれを決定した主制御用CPU50aは、普図ゲームで導出する普通図柄としてはずれ図柄を決定する。
そして、主制御用CPU50aは、当否判定の判定結果をもとに普図ゲームを開始させ、その普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示装置46の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU50aは、普図ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、主制御用CPU50aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、主制御用CPU50aは、非変短状態の場合には変動時間として「10秒」を設定し、変短状態の場合には変動時間として非変短状態よりも短い時間となる「1秒」を設定する。これにより、変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間は、非変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間よりも短縮される。
また、主制御用CPU50aは、普通図柄の当りとなる普図ゲームの終了後、開閉羽根32を開放させるための開放信号と開閉羽根32を閉鎖させるための閉鎖信号を出力し、開閉羽根32の開放態様を制御する。開放信号及び閉鎖信号は、開閉羽根32のアクチュエータに対して出力され、前記開放信号によって前記アクチュエータが作動し、開閉羽根32が開動作されるとともに、前記閉鎖信号によって前記アクチュエータが作動し、開閉羽根32が閉動作される。そして、主制御用CPU50aは、普通図柄の当り時の遊技状態に応じて、開閉羽根32の開放態様を制御する。具体的に言えば、非変短状態において主制御用CPU50aは、開閉羽根32を第1開放時間(例えば、0.3秒)で第1回数(例えば、1回)分、開放させるように制御する。また、変短状態において主制御用CPU50aは、開閉羽根32を第2開放時間(例えば、1.4秒)で第2回数(例えば、3回)分、開放させるように制御する。
また、主制御用CPU50aは、開閉羽根32の開放中に第2の始動入賞口31に入球した遊技球の数をカウントする。そして、主制御用CPU50aは、このカウントした遊技球の数が入球上限個数(本実施形態では8個)に達した場合、その時点で閉鎖信号を出力して開閉羽根32を閉動作させ、普通図柄の当りに基づく開閉羽根32の開放制御を終了する。
本実施形態では、大当り判定を行う主制御用CPU50aが、当りか否かの当り抽選を行う当り抽選手段として機能する。また、本実施形態では、大当り判定の判定結果に基づき変動パターンを決定する主制御用CPU50aが、図柄変動ゲームの変動内容を決定する変動内容決定手段として機能する。また、本実施形態では、決定した大当りの種類にしたがって大当り遊技の終了後における大当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れとするかを決定する主制御用CPU50aが、抽選確率状態決定手段となる。また、本実施形態では、決定した大当りの種類にしたがって大当り遊技の終了後における開閉羽根32の動作状態を、変短状態及び非変短状態の何れとするかを決定する主制御用CPU50aが、動作状態決定手段となる。そして、抽選確率状態決定手段の決定結果、及び動作状態決定手段の決定結果にしたがって、大当り遊技終了後における大当り抽選の抽選確率状態、及び開閉羽根32の動作状態を制御する主制御用CPU50aが、状態制御手段となる。
次に、演出制御基板51について説明する。
演出制御基板51の演出制御用CPU51aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、これらのコマンドの指示内容にしたがって演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム、第2の変動ゲーム)を行わせるように演出表示装置24及びゲーム表示装置25の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームの開始に伴って、装飾ランプ17の発光態様や、各スピーカ18,19の音声出力態様を制御する。
また、演出制御用CPU51aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じてゲーム表示装置25に確定停止表示させる飾り図柄を決定する。飾り図柄の決定において演出制御用CPU51aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。また、飾り図柄の決定において演出制御用CPU51aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、演出制御用CPU51aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。一方、演出制御用CPU51aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。
演出表示装置24及びゲーム表示装置25の制御において演出制御用CPU51aは、選択した演出内容をもとに演出制御用ROM51bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GH1,GH2に映し出す画像を所定の制御周期毎に切り替える。
そして、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームにおいて決定した飾り図柄の図柄組み合わせを導出し、図柄停止コマンドの入力によって飾り図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるように画像表示部GH2の表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。本実施形態では、演出制御用CPU51aが 、ゲーム制御手段となる。
また、演出制御用CPU51aは、大当り遊技中において、オープニング演出用の演出指示コマンド、ラウンド演出用の演出指示コマンド、エンディング演出用の演出指示コマンドにしたがってオープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出を行わせるように画像表示部GH1の表示内容を制御する。
このように構成した本実施形態のパチンコ遊技機10では、予め定めた実行条件が成立することにより、図柄変動ゲーム中に特別演出を付加するようになっている。本実施形態において特別演出は、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性(大当りの期待度)を示唆する演出内容で実行される。具体的に言えば、実行中の図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を数値表現し、遊技者に報知するようになっている。例えば、「10%」、「30%」、「50%」、「80%」、「100%」などの数値を演出表示装置24に画像表示させるようになっている。なお、上記の例の場合、「100%」は大当り確定を示すことになり、この数値が大きくなるほど大当りとなる可能性が高いことを示すことになる。このような数値を報知する特別演出は、大当り判定で大当りを決定している場合には高い数値を報知する演出内容を選択する割合が高められている一方で、大当り判定ではずれを決定している場合には低い数値を報知する演出内容を選択する割合が高められている。
そして、本実施形態において特別演出は、図柄変動ゲームの開始に伴って行う特別演出の実行可否抽選で実行可に当選し、かつその当選した図柄変動ゲーム中の所定期間内に第1の入球通路40へ遊技球が入球し、入球スイッチSW5で検知されることを実行条件の成立として実行されるようになっている。入球スイッチSW5で遊技球を検知させるためには、第2の始動入賞口31へ遊技球を入球させる必要がある。このため、前述のように実行条件を設定した本実施形態の特別演出は、第2の始動入賞口31への入球率が高まる変短状態中、すなわち確変状態中に付加される可能性が高まる演出として位置付けられている。
以下、特別演出の実行に係る制御構成(制御内容)を、図8及び図9にしたがって詳しく説明する。
図8は、確変状態(変短状態)中における特別演出の実行可否抽選の抽選確率を示す。
本実施形態において実行可否抽選の抽選確率は、先に説明した特別図柄開始処理で決定される変動パターンの種類と、確変状態が開始されてからの図柄変動ゲームの実行回数(ゲーム数)に応じて変化させている。具体的に言えば、実行可否抽選で実行可(図中の「有」)に当選する確率は、図8に示すように、図柄変動ゲームの実行回数が「1〜40回」の範囲である場合よりも、「41〜50回」の範囲(特定期間(確率向上期間))である場合の方が高く設定されている。これにより、本実施形態の特別演出は、確変状態の終了間際(末尾10ゲーム)に、実行されるチャンスが増大する設定とされている。
また、実行可否抽選で実行可(図中の「有」)に当選する確率は、図8に示すように、はずれの場合(はずれ演出用、はずれリーチ演出用の変動パターンが選択された場合)よりも、大当りの場合(当り演出用の変動パターンが選択された場合)の方が高く設定されている。また、実行可否抽選で実行可(図中の「有」)に当選する確率は、図8に示すように、リーチなしのはずれの場合(はずれ演出用の変動パターンが選択された場合)よりも、リーチありのはずれの場合(はずれリーチ演出用の変動パターンが選択された場合)の方が高く設定されている。これにより、本実施形態の特別演出は、リーチ演出を伴う図柄変動ゲームに付加される可能性が高く、また大当りとなる図柄変動ゲームに付加される可能性が高いことから、大当り期待度が高い演出として設定されている。すなわち、特別演出が付加されることで、遊技者が抱く大当り期待度を向上させることができる演出として位置付けられている。また、確変状態中は、リーチ抽選でリーチに当選する確率を低めることにより、確変状態中におけるリーチ演出の大当り期待度を向上し得ることから、特別演出がリーチ演出を伴う図柄変動ゲームで付加され易い設定とすることで、特別演出に対する大当り期待度を飛躍的に向上させることが可能となる。
また、実行可否抽選で実行可(図中の「有」)に当選する確率は、図8に示すように、変動パターンP2(短縮変動)が選択された場合に「0(零)」、すなわち当選しないように設定されている。確変状態中は、第2の始動入賞口への入球率が向上することで、始動保留球が溜まり易く(上限数に達し易く)、その結果として変動パターンP2(短縮変動)が選択され易くなる。このため、前述のような設定とすることで、短縮変動による図柄変動ゲームにおいて特別演出が付加されることを規制(禁止)し、特別演出が頻発することによる大当り期待度の低下を抑制し得る。
また、特別演出の実行条件は、前述のように、実行可否抽選で実行可に当選し、かつ入球スイッチSW5で検知されることに設定していることから、遊技球が入球スイッチSW5で検知される迄の時間、及び特別演出の実行時間を加味すると、特別演出の実行にはある程度の時間が必要とされる。このため、変動時間を短く設定した変動パターンP2(短縮変動)に基づく図柄変動ゲームでは、特別演出を付加しないようにすることで、特別演出を、その実行に係る時間が確保されている状況下で実行し得る。なお、短縮変動は、変短状態(確変状態)の消化高効率を高めて、時間当りの大当り回数を向上させる上で必要な変動内容である。したがって、本実施形態によれば、変短状態(確変状態)中の時間効率を低下させることなく、特別演出の実行による大当り期待度の向上を実現している。
本実施形態において演出制御基板51の演出制御用CPU51aは、確変状態(変短状態)中、変動パターン指定コマンドを入力することにより、指示された変動パターンの種類と図柄変動ゲームの実行回数に応じて、図8に示す抽選確率で特別演出の実行可否抽選を行う。本実施形態では、演出制御用CPU51aが、可否抽選手段として機能する。なお、演出制御用CPU51aは、変動パターン指定コマンドを入力することにより、図柄変動ゲームの実行回数をカウントし、カウント手段として機能する。そして、演出制御用CPU51aは、実行可否抽選で実行可に当選すると、次に説明する制御を実行する。
図9は、実行可否抽選で実行可に当選した場合に演出制御用CPU51aが、演出表示装置24の表示態様、橋部材35の動作態様及び回転部材37の動作態様を制御する場合のタイミングチャートを示す。本実施形態では、以下に説明する制御を実行する演出制御用CPU51aが、導入演出実行手段、検知判定手段、及び特別演出実行手段として機能する。また、本実施形態では、以下に説明する制御を実行する演出制御用CPU51aが、状態移行手段、及び有効時間設定手段として機能する。
演出制御用CPU51aは、実行可否抽選で実行可に当選すると、図柄変動ゲームの開始とともに入球スイッチSW5の検知結果を有効とする有効時間を設定する。この有効時間が前述した特別演出の実行条件を成立させるための条件の一つである所定期間となる。本実施形態において有効時間は、図柄変動ゲームの開始から8秒に設定されている。また、本実施形態では、前記有効時間が、入球スイッチSW5による検知済遊技球の検知有効時間となる。
また、演出制御用CPU51aは、有効時間の設定に加えて、回転部材37を動作させることにより、回転部38に形成された複数の受入部のうち、第1の受入部39aを、遊技者から見て正面を向くように回転部材37のアクチュエータを制御する。これにより、回転部材37は、第2の始動入賞口31へ入球し、第2の始動口スイッチSW4で検知されるとともに、流下通路33及び誘導通路34を介して回転部材37へ到達した検知済遊技球を第1の受入部39aで受け入れ可能な状態となる。すなわち、本実施形態では、第1の受入部39aで検知済遊技球を受け入れ可能な状態が、検知済遊技球を第1の入球通路40へ振分け可能な状態となる。なお、回転部材37は、図柄変動ゲームの開始時点において第1の受入部39aが正面を向く状態で待機しており、図柄変動ゲームが開始する度に1回転するように制御される。本実施形態において、第1の受入部39aが正面を向く状態(位置)が、回転部材37の初期位置となる。
また、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームの開始とともに、演出表示装置24の表示内容を制御し、特別演出を実行させるチャンスが到来していることを遊技者に報知する突入演出(導入演出)を画像表示する。突入演出は、例えば、「○○○チャンス!」という文字画像を演出表示装置24に画像表示させることによって行われる。この突入演出は、特別演出の実行条件のうち、実行可否抽選で実行可に当選したことのみによって行われる演出であって、今後の展開(第1の入球通路40へ検知済遊技球が入球するか否か)によって特別演出が実際に演出表現されることを遊技者に認識させる目的で行われている。すなわち、実行可否抽選で実行可に当選したことは、単に特別演出への突入契機を得ている状態を意味する。
次に、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームが開始してから1秒経過後に、誘導通路34の排出口36を開放状態から閉鎖状態へ移行させるべく、橋部材35を開放動作させるようにアクチュエータを制御する。この制御により、橋部材35は、図柄変動ゲームが開始してから予め定めた時間(誘導移行時間)の経過後に、非誘導状態から誘導状態へ移行する。誘導通路34の排出口36は、常時、開放状態を取り得ている。このため、誘導通路34の排出口36が開放状態とされている場合に、第2の始動入賞口31へ入球し、流下通路33を経て誘導通路34へ至った検知済遊技球は、排出口36から誘導通路34外へ排出されるようになっている。具体的に言えば、実行可否抽選で実行可に当選していない場合は、第2の始動入賞口31へ遊技球が入球しても、その遊技球(検知済遊技球)は誘導通路34外へ排出されることになる。つまり、回転部材37側へ誘導されない。
そして、本実施形態において橋部材35の開放動作を、図柄変動ゲームの開始とともに実行させない理由は、実行可否抽選で実行可に当選した図柄変動ゲームの開始後に第2の始動入賞口31へ入球した遊技球を対象として特別演出の実行条件を成立させるためである。すなわち、実行可否抽選で実行可に当選した図柄変動ゲームが開始する前に、第2の始動入賞口31へ遊技球が入球していた場合、その遊技球(検知済遊技球)は誘導通路34の排出口36へ至っていない可能性もある。このような可能性を想定した時に、図柄変動ゲームの開始とともに橋部材35を開放動作させてしまうと、図柄変動ゲームの開始前に入球した遊技球によって特別演出の実行条件が成立する可能性があり、本実施形態で説明する特別演出のゲーム性を損なう虞がある。したがって、本実施形態では、前述した橋部材35の制御により、図柄変動ゲームの開始によって突入演出が実行され、その突入演出によって遊技者が特別演出を実行させるチャンスが到来していることを認識し得る状態において、第2の始動入賞口31へ入球した遊技球(検知済遊技球)を誘導対象とし、その遊技球によって実行条件を成立させる状態を作り出している。これにより、図柄変動ゲームの開始後、演出表示装置24で突入演出が実行されたならば、第2の始動入賞口31へ遊技球が入球するか否か、及び入球したならばその遊技球(検知済遊技球)が流下通路33及び誘導通路34で案内され、回転部材37の第1の受入部39aで受け入れられる否かに、遊技者を注目させることができる。
次に、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームが開始してから6秒が経過すると、回転部材37を回転動作させる。なお、この段階において回転部材37は、正面動作を開始してから2.5秒後に回転動作を停止し(1回転した状態で停止し)、第1の受入部39aを正面に向けた待機状態(回転動作してない状態)とされている。この制御により、本実施形態では、図柄変動ゲームが開始してから6秒経過する迄の間、より具体的に言えば、図柄変動ゲームの開始後、2.5秒〜6秒の間、第2の始動入賞口31へ入球した遊技球(検知済遊技球)を、回転部材37の第1の受入部39aで受け入れさせるチャンスが付与されていることになる。このチャンスが付与されている期間が、第1の受入部39aのみで遊技球を受け入れ可能な受入時間となる。
また、演出制御用CPU51aは、図柄変動ゲームが開始してから6秒が経過すると、誘導通路34の排出口36を閉鎖状態から開放状態へ移行させるべく、橋部材35を閉鎖動作させるようにアクチュエータを制御する。この制御により、橋部材35は、図柄変動ゲームが開始してから予め定めた時間(非誘導移行時間)の経過後に、誘導状態から非誘導状態へ移行する。これにより、誘導通路34は、非誘導状態への移行に伴って検知済遊技球を誘導不能な状態とされる。本実施形態では、図柄変動ゲームが開始してから6秒が経過してもなお橋部材35を誘導状態に維持しておくと、6秒経過以降に誘導した検知済遊技球は入球スイッチSW5の有効時間内に第1の入球通路40へ誘導することができない。このため、本実施形態では、入球スイッチSW5の有効時間内に入球スイッチSW5が検知可能な検知済遊技球を誘導対象とすべく、前述したタイミングで橋部材35を誘導状態から非誘導状態へ移行させている。
そして、第1の受入部39aで受け入れられている遊技球(検知済遊技球)が存在する場合、その遊技球は、回転部材37の回転動作に伴い、回転動作が開始してから2秒後に第1の入球通路40へ入球し、入球スイッチSW5で検知される。本実施形態において回転部材37を回転動作させるタイミングは、第1の受入部39aで受け入れた検知済遊技球を入球スイッチSW5の有効時間内に第1の入球通路40へ入球可能なタイミングとなる。そして、演出制御用CPU51aは、入球スイッチSW5からの検知信号を入力することで、特別演出の実行条件が成立したことを判定し、演出表示装置24で実行中の突入演出に代えて特別演出を開始させる(図柄変動ゲームが開始してから8秒後)。本実施形態では、前述のように実行可否抽選で実行可に当選することが特別演出への突入契機となり、入球スイッチSW5で検知済遊技球が検知されることが特別演出の発動契機となる。すなわち、本実施形態における特別演出の実行条件は、突入契機と発動契機の両契機を得ることによって成立する。
なお、回転動作した回転部材37は、第1の入球通路40に対して検知済遊技球を排出可能な位置(図5(b))で停止し、待機状態とされる。この状態において、正面には、図5(b)に示すように、第2の受入部39bが位置していることから、複数の検知済遊技球が存在する場合、第1の受入部39aで受け入れられなかった検知済遊技球は第2の受入部39bで受け入れられることになる。また、複数の検知済遊技球が存在する場合、第1の受入部39aで受け入れられなかった検知済遊技球は、回転部材37の回転動作に伴って第3の受入部39cが正面の位置を通過する際に、第3の受入部39cでも受け入れられる。このように回転動作し、第1の入球通路40に対して検知済遊技球を排出可能な位置で停止した回転部材37は、第1の受入部39aによって検知済遊技球を受け入れ不能となり、第1の入球通路40へ検知済遊技球を振分不能な状態へ移行する。その後、回転部材37は、図柄変動ゲームが終了するタイミングに合わせて、初期位置(第1の受入部39aが正面を向く位置)に戻される。
そして、特別演出を開始させた演出制御用CPU51aは、特別演出を3秒の時間を掛けて実行させ、特別演出中に当該特別演出を付加した図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を数値にて画像表示し、特別演出の結果を表示させる。なお、回転部材37の第2,第3の受入部39b,39cで受け入れられた遊技球(検知済遊技球)は、回転部材37の回転動作により、順次、第2の入球通路41へ導かれ、第2の入球通路41へ入球する。すなわち、第1の入球通路40へ検知済遊技球を振分不能な状態へ移行した後、回転部材37は、検知済遊技球を、第2,第3の受入部39b,39cに受け入れさせて、第2の入球通路41へ案内する。
そして、特別演出の終了後、演出制御用CPU51aは、変動パターン指定コマンドで指示された変動パターンの種類に応じて、以降の図柄変動ゲームの展開を制御する。具体的に言えば、演出制御用CPU51aは、図9に示すように、リーチ演出を含む変動パターン(はずれリーチ演出又は大当り演出)が指示されている場合、特定演出の終了後にリーチ演出へ移行させるための移行演出を実行させ(11秒〜14秒までの3秒間)、その後にリーチ演出を実行させる。一方、演出制御用CPU51aは、図9に示すように、リーチ演出を含まないはずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、特別演出の終了後、移行演出を実行させることなく、演出表示装置24を通常の背景画像に戻し、12秒の経過時にゲーム表示装置25にはずれ図柄を確定停止表示させる。
以上のように、演出制御用CPU51aは、特別演出の実行可否抽選で実行可に当選した場合、図9に示すように入球スイッチSW5の有効時間、橋部材35や回転部材37の各動作態様、及び演出表示装置24やゲーム表示装置25の表示態様を制御する。そして、演出制御用CPU51aは、特別演出の実行条件が成立した場合、特別演出を実行させる。上記制御において、演出制御用CPU51aは、橋部材35の動作を遅延させる制御や、入球スイッチSW5の有効時間にリミットを設けて無効時間へ移行させる制御など、特別演出の実行条件の成立に関して規制制御を行っている。これにより、特別演出を、当初に想定した実行条件の成立をもって確実に実行させることができる。また、特別演出の実行可否抽選についても、当該抽選で実行可に当選する条件を変動時間によって定めていることから、実行可否抽選自体も特別演出の実行条件の成立に関しての規制制御となる。
なお、特別演出の実行可否抽選で実行可に当選したが、検知済遊技球が入球スイッチSW5で検知されなかった場合には、以下のような制御が行われる。
この場合、演出制御用CPU51aは、11秒経過する迄、演出表示装置24に突入演出を継続実行させる。そして、演出制御用CPU51aは、11秒が経過すると、変動パターン指定コマンドで指示された変動パターンの種類に応じて、以降の図柄変動ゲームの展開を制御する。具体的に言えば、演出制御用CPU51aは、図9に示すように、リーチ演出を含む変動パターン(はずれリーチ演出又は大当り演出)が指示されている場合、突入演出からリーチ演出へ移行させるために復活演出を実行させ(11秒〜14秒までの3秒間)、その後にリーチ演出を実行させる。一方、演出制御用CPU51aは、図9に示すように、リーチ演出を含まないはずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、突入演出を終了させてから復活演出を実行させることなく、演出表示装置24を通常の背景画像に戻し、12秒の経過時にゲーム表示装置25にはずれ図柄を確定停止表示させる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)確変状態中に、図柄変動ゲームに対して特別演出(実施形態では、図柄変動ゲームの大当り期待度を示唆する演出)を付加するチャンスを遊技者に与えることにより、興趣の低下を抑制することができる。
(2)本実施形態のパチンコ遊技機10のように、大当り遊技終了後、予め定めた図柄変動ゲームの変動回数(実施形態では50回)を上限回数として確変状態に移行させるパチンコ遊技機10(回数切りの遊技機)では、図柄変動ゲームの変動回数が上限回数を超えると、遊技状態が一変して遊技者に不利な状態となる。実施形態では、確変状態と変短状態が付与されている状態が、非確変状態と非変短状態に変化する。このため、確変状態が終了すると、大当りに当選する可能性が急激に低下し、その結果、遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。しかし、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームに対して特別演出を付加するチャンスを遊技者に与えることにより、興趣の低下を抑制することができる。
(3)特別演出の実行条件として複数の条件を設定した。具体的に言えば、実施形態では、第1条件(実行可否抽選で実行可に当選すること(突入契機))と、第2条件(入球スイッチSW5で遊技球が検知されること(発動契機))を設定し、両条件を満たすことによって特別演出を実行させるようにした。そして、第1条件は、図柄変動ゲームの変動内容に応じて行う特別演出の実行可否抽選で実行可に当選することに設定している。また、第2条件は、第1条件の成立によって実行される特別演出へ移行させるための突入演出の実行中に、始動検知手段(第2の始動口スイッチSW4)とは別に設けた遊技球を検知する球検知手段(入球スイッチSW5)で遊技球が検知されることに設定している。すなわち、特別演出を実行させるために、複数の条件を設定し、その複数の条件は何れも遊技盤16に配設した異なる入球手段(第2の始動入賞口31と第1の入球通路40)に入球した遊技球を利用して成立させることができるようにしている。このため、特別演出を内部抽選のみによって実行可否を決定する場合に比して、遊技盤16内における遊技球の動きに遊技者を注視させることができ、より面白みのあるゲーム性を提供することができる。
(4)また、第2条件を成立させるために球検知手段(入球スイッチSW5)で検知させるべき遊技球は、始動検知手段(第2の始動口スイッチSW4)で一旦検知された検知済遊技球とすることで、特別演出の発動契機(第2条件)を得るために遊技球をわざわざ別の部位に狙いを定めて発射させる必要がない。すなわち、第2の始動入賞口31を狙って遊技球を発射させれば良い。このため、遊技者は、図柄変動ゲームの始動条件と、特別演出の第2条件(発動契機)を、同時に得られることができ、効率的に遊技を進めることができる。
(5)確率変動状態中の特定期間(実施形態では41〜50回目)を、特別演出が実行される確率を向上させる確率向上期間として設定することで、特別演出の出現率を向上させ、遊技者に対して特別演出を付加するチャンス(機会)を増加させることができる。したがって、特別演出の出現に対する期待感を向上させることができる。
(6)確率変動状態の終了契機を、次回の大当りが生起される迄としていないパチンコ遊技機10では、確率変動状態の終了によって遊技者を興醒めさせてしまう可能性が高い。このため、確率向上期間(実施形態では41〜50回目)を、確変状態が終了する間際に設定することで、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
(7)確変状態中は大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態に変動していることから、低確率抽選状態に比して大当りとなる可能性が高められている。このため、確変状態中、遊技者は、大当りに当選することを望み、特に確変状態の付与期間を図柄変動ゲームの実行回数によって規定している場合には当該付与期間中に大当りに当選しなければ確変状態が終了してしまうことから、大当りに対する期待感がさらに高くなる。したがって、特別演出において、確変状態中に遊技者が最も知りたい情報を提供することで、特別演出の出現に対する期待感をさらに向上させることができる。
(8)第1の始動入賞口26と第2の始動入賞口31を備え、第1の変動ゲーム(特別図柄1)と第2の変動ゲーム(特別図柄2)を実行可能なパチンコ遊技機10では、確変状態の付与期間中は第2の始動入賞口31への遊技球が入球し易くなっている。このため、第2の始動入賞口31へ入球し、第2の始動口スイッチSW4で検知された遊技球を検知済遊技球として入球スイッチSW5で検知させるようにすることで、確変状態中に特別演出を実行させるチャンスを増加させることができる。
(9)特別演出は、前述のように第1条件と第2条件からなる実行条件の成立を契機に実行させることから、遊技球の検知と図柄変動ゲームを関連付けた演出を実現することができる。すなわち、内部抽選の結果のみに応じて特別演出の実行条件を成立させることなく、機械的な要素(遊技球の検知)を含めて実行条件を成立させることから、より面白みのある演出を実現することができる。
(10)第2の始動入賞口31へ入球し、第2の始動口スイッチSW4で検知された検知済遊技球を、回転部材37へ誘導する誘導通路34を、表示枠体23の左右方向に延設させている。また、誘導通路34を、遊技中の遊技者が最も注目する演出表示装置24やゲーム表示装置25を横切るようにして設けている。このため、実行条件を成立させる契機となり得る遊技球(検知済遊技球)の動きを遊技者に印象付けることができる。すなわち、遊技球の動きについても、遊技者を注目させることができる。
(11)橋部材35と回転部材37は、何れも遊技球の行き先を振り分ける振分部材として機能し、その動作態様が異なるように構成されている。このため、橋部材35や回転部材37の一つ一つの動作に対して遊技者を注視させることができ、遊技球(検知済遊技球)の動きをより一層遊技者に印象付けることができる。
(12)橋部材35の動作態様や入球スイッチSW5の有効期間設定などにより、特別演出の実行条件の成立に対して規制を掛けている。このため、特別演出を実行させるために本実施形態のパチンコ遊技機10で設定した実行条件の成立を契機に、確実に特別演出を実行させることができる。すなわち、本来想定していない条件の成立により、特別演出が実行されてしまうことを規制することができる。
(13)変動パターンの変動時間に応じて、特別演出の実行条件を成立し得る場合と成立し得ない場合とを設定した。すなわち、第2の始動入賞口31へ入球し、流下通路33及び誘導通路34を経て回転部材37により第1の入球通路40へ導かれ、入球スイッチSW5で検知される迄の時間や特別演出の実行に係る時間を加味して、変動時間の短い変動パターン(実施形態では変動パターンP2)が選択された場合には特別演出を実行し得ないように規制している。このため、特別演出の実行条件が成立する可能性が高い状況下であるにも拘わらず図柄変動ゲームが終了してしまうこと、実行条件が成立したが特別演出の実行が間に合わず図柄変動ゲームが終了してしまうこと、及び特別演出の実行途中で図柄変動ゲームが終了してしまうことなどの事態が発生することを抑制できる。すなわち、遊技者に付与したチャンスに対して、そのチャンスを生かした遊技者には確実に特別演出を実行させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態において、実行可否抽選で実行可に当選する確率が向上する期間を変更しても良い。また、常時、同じ確率で実行可否抽選を行うようにしても良い。
・ 実施形態は、大当り遊技終了後に100%確変状態を付与するパチンコ遊技機10に代えて、50%、80%など、大当り遊技終了後に100%確変状態を付与しないパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態において、確変状態の付与期間を変更しても良い。例えば、次回大当りが生起される迄を確変状態の付与期間としても良い。また、確変状態の付与期間として50回未満の回数を設定しても良いし、51回以上の回数を設定しても良い。
・ 実施形態において、橋部材35を、開閉動作を繰り返すように制御しても良い。この場合、誘導通路34の排出口36は、閉鎖状態と開放状態を繰り返すことなる。
・ 実施形態において、回転部材37の回転部38に、2つの受入部、又は4つ以上の受入部を形成しても良い。この場合、少なくとも1つの入球口は、入球した遊技球が入球スイッチSW5で検知されるようにする。
・ 実施形態において、回転部材37を、常時、回転動作させるように制御しても良い。
・ 実施形態において、回転部材37を複数の入球口(孔)が形成された皿状の役物(クルーン)に変更しても良い。この場合、少なくとも1つの入球口は、入球した遊技球が入球スイッチSW5で検知されるようにする。
・ 実施形態において、特別演出の演出内容を変更しても良い。例えば、普段、出現し難いリーチ演出や予告演出を出現させるような演出内容に設定しても良い。
・ 実施形態において、特別演出の実行条件を、入球スイッチSW5が1球の検知済遊技球を検知することに代えて、複数の検知済遊技球を検知することに設定しても良い。
・ 実施形態は、単一の始動入賞口を遊技盤16に配設したパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態において、演出制御基板51を複数の制御基板に分割しても良い。例えば、演出表示装置24及びゲーム表示装置25を制御する表示制御基板と、装飾ランプ17及び各スピーカ18,19を制御する音声・ランプ制御基板に分割しても良い。また、表示制御基板と音声・ランプ制御基板を統括的に制御する統括制御基板を設けても良い。また、橋部材35、回転部材37及び入球スイッチSW5を主制御基板50に接続し、制御しても良い。
・ 実施形態において、演出表示装置24とゲーム表示装置25を単一の表示装置で構成し、その単一の表示装置において図柄変動ゲームと特別演出を実行させるようにしても良い。
・ 実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態は、特別図柄1と特別図柄2の2つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、1つの特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・ 実施形態において、演出表示装置24とゲーム表示装置25の表示装置の形態を変更しても良い。例えば、演出表示装置24とゲーム表示装置25の両方を液晶式としても良いし、ゲーム表示装置25をドラム式などの機械式に変更しても良い。
10…パチンコ遊技機、23…表示枠体、24…演出表示装置、24a…第1セット口、25…ゲーム表示装置、25a…第2セット口、26…第1の始動入賞口、31…第2の始動入賞口、31a…入球口、34…誘導通路、35…橋部材、36…排出口、37…回転部材、39a…第1の受入部、39b…第2の受入部、39c…第3の受入部、40…第1の入球通路、50…主制御基板、50a…主制御用CPU、50b…主制御用ROM、50c…主制御用RAM、51…演出制御基板、51a…演出制御用CPU、51b…演出制御用ROM、51c…演出制御用RAM、SW1…第1の始動口スイッチ、SW4…第2の始動口スイッチ、SW5…入球スイッチ。

Claims (5)

  1. 始動検知手段が検知した遊技球を始動保留球として記憶する始動保留球記憶手段と、始動保留球に基づき、当りか否かの当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する図柄変動ゲームを行う表示手段と、前記図柄変動ゲームの開始条件の成立に伴って、前記図柄変動ゲームの変動内容を決定する変動内容決定手段と、を備え、前記当り抽選で当りに当選した場合には、前記図柄変動ゲームで当りを認識し得る当り図柄を導出した後、前記図柄変動ゲームの終了後に当り遊技が付与され、前記当り遊技の終了後には前記当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態に変動させる確率変動状態を、予め定めた上限回数に達する図柄変動ゲームが終了する迄の間、付与可能な遊技機において、
    前記始動検知手段で検知された検知済遊技球の入球を許容する入球手段と、
    前記入球手段に入球した前記検知済遊技球を検知する球検知手段と、
    前記変動内容決定手段が予め定めた特別変動内容を決定した場合に、前記図柄変動ゲームに対して特別演出を付加するか否かの実行可否抽選を行う可否抽選手段と、
    前記実行可否抽選で実行可に当選した場合に、前記図柄変動ゲームの開始に伴って前記特別演出へ移行させるための導入演出を実行させる導入演出実行手段と、
    前記導入演出の実行中に、前記球検知手段が前記検知済遊技球を検知したか否かを判定する検知判定手段と、
    前記検知判定手段が肯定判定した場合に、前記導入演出を終了させて前記特別演出を実行させる特別演出実行手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記可否抽選手段は、前記確率変動状態の付与期間中の特定期間を、前記実行可否抽選で実行可に当選する確率を向上させる確率向上期間に設定する請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記確率向上期間は、前記付与期間の最終回を含む連続期間として設定される請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記特別演出は、前記図柄変動ゲームにおける大当りの期待度を示唆する演出内容とされている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
  5. 遊技球の入球を常時許容する第1始動手段に入球した遊技球を検知する第1始動検知手段と、
    所定の開放条件の成立を契機に遊技球の入球口を遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる開閉手段を有する第2始動手段に入球した遊技球を検知する前記始動検知手段としての第2始動検知手段と、を備え、
    前記始動保留球記憶手段は、前記第1始動検知手段で検知された遊技球を第1始動保留球として記憶するとともに、前記第2始動検知手段で検知された遊技球を第2始動保留球として記憶し、
    前記当り抽選手段が、前記始動保留球記憶手段に前記第2始動保留球が記憶されておらず、前記第1始動保留球が記憶されている場合には前記第1始動保留球に基づく当り抽選を行い、前記始動保留球記憶手段に前記第2始動保留球が記憶されている場合には前記第1始動保留球の記憶有無に拘わらず、前記第2始動保留球に基づく当り抽選を行うことで、前記第2始動保留球に基づく図柄変動ゲームが前記第1始動保留球に基づく図柄変動ゲームよりも優先して実行されるようになっており、
    前記当り抽選で当りに当選した場合には、前記当り遊技の終了後、前記確率変動状態とともに、前記開放条件の成立を契機とした前記開閉手段の単位時間当りの開放時間を増加させる開放時間増加状態が付与されるようになっており、
    前記入球手段は、前記第2始動検知手段で検知された検知済遊技球の入球を許容し、前記球検知手段は、前記第2始動検知手段で検知され、前記入球手段に入球した前記検知済遊技球を検知する請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
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