JP5289280B2 - 糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法 - Google Patents

糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法、及び糖化蛋白質測定用の標準試薬の製造方法に関する。
臨床検査の分野においては、生体内の蛋白質の糖化率を測定することにより、過去の平均的な血糖レベルを推定し、糖尿病の診断に応用する検査が行われている。これは、生体内で蛋白質が糖化される度合いが、当該蛋白質の平均寿命に依存する過去の一定期間に、蛋白質と共存した糖質の平均濃度に依存することを利用したものである。
生体内の糖化蛋白質の測定方法には、高速液体クロマトグラフィーによる測定法(HPLC法)、抗原抗体反応を利用したラテックス凝集法、及び酵素反応を利用した酵素法などがある。この中で、酵素法では、プロテアーゼの作用により糖化蛋白質から糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを切り出し、この糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを基質とする酵素を作用させ生成した物質を定量することで、糖化蛋白質の測定を実現している。このような酵素法を用いた糖化蛋白質の測定技術としては、例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3等に開示される技術がある。
糖化蛋白質の測定を行う場合、測定精度を確保するためには、既知濃度試料の測定による校正操作が必要である。この既知濃度試料は、「標準試薬」と呼ばれる。あるいは、臨床検査用分野においては、標準液、校正用試薬、キャリブレーター、あるいはコントロール等と呼ばれることもある。例えば、糖化蛋白質の1種であるヘモグロビンA1cを測定する場合、一般には、採血したヒト血液をプールし、当該プール血のヘモグロビンA1c濃度を各種測定方法により測定して値付けをした、ヘモグロビンA1c濃度既知の血液試料を標準試薬としている。しかしながら、これらの製品は一般に高価であり、またヒト血液を原料とするため、原料の確保は容易ではなく、その調製には感染の危険が伴う。
一方、ヘモグロビン等の蛋白質を人工的に糖化して糖化蛋白質を調製し、これらを標準試薬として用いることも可能である。このような人工的に糖化した糖化蛋白質から得られた標準試薬は、上記ヒト血液を原料とする試薬よりも原料の入手や濃度レベルの調整が容易である。蛋白質を人工的に糖化する方法としては、例えば、対象とする蛋白質を、糖類の共存下で加温或いは減圧乾燥して糖化し、標準試薬の製造に利用する方法がある(特許文献4等)。しかしながら、この方法では、糖化反応を行った後の反応溶液中に未反応の糖類及び蛋白質が残存するため、これらの未反応成分を除去しないと、更なる糖化反応の進行によって溶液中の糖化蛋白質の含量に変化が生じてしまう。それ故、人工的に糖化して糖化蛋白質を調製した場合、糖化反応後にカラムクロマトグラフィー等の煩雑な操作により、未反応物を除去する必要があった。これらの除去操作は、長時間を要し、また収率の低下を招く場合が多い。
また、糖化蛋白質を含む標準試薬の場合、長期間の保存中に蛋白質が変性し、正確な校正ができなくなることがあった。
一方、上記の酵素法による糖化蛋白質の測定方法の場合、糖化蛋白質から切り出された糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを測定対象物としているため、当該測定対象物とアミノ酸配列が同一の濃度既知の糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを標準試薬として用いることができる。一般に、糖化アミノ酸又は糖化ペプチドは、上記の糖化蛋白質に比べて分子量が非常に小さいため、比較的安定で、保存中の変化が少ないという利点がある。
糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの調製方法としては、当該アミノ酸又はペプチドを糖類の共存下で加温或いは減圧乾燥して糖化する方法が挙げられる(特許文献4等)。しかし、この方法は一般に反応収率が悪く、かつ未反応物の除去操作が必要なため、操作が煩雑で、結果的に非常に高価となる。標準試薬による校正操作は頻繁に行う必要のあるため、標準試薬の消費量は比較的多く、高価な試料の使用は、コスト的に非常に不利であった。
特開2007−155684号公報 特開2004−344052号公報 特開2000−300294号公報 特開平10−29999号公報
本発明は、従来の糖化蛋白質測定用の標準試薬の欠点、すなわち、調製効率の低さ、調製の煩雑さ、高コスト、または保存安定性を改善するための技術である。
本発明者らは、アミノ酸又はペプチド、及び糖類を、特定の酸化合物の存在下で反応させることにより、高収率で糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを得ることができること、及び、得られた反応物を、上記酸化合物が一定の濃度以下となるよう希釈することで、未反応物を除去することなく、長期間に渡って糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの含量を安定に維持し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)下記の成分:
糖類 300mM〜5000mM;
アミノ酸及び/又はペプチド 1mM〜500mM;及び、
リン酸化合物、鎖状飽和多価カルボン酸、及び鎖状飽和多価カルボン酸化合物から選ばれる1種以上の酸化合物 15mM〜400mM、
を混合する工程を含む、糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法。
(2)前記混合する工程で得られた混合物を40〜80℃でインキュベートする工程をさらに含む、(1)記載の方法。
(3)前記インキュベートする工程がpH5〜9の条件下で行われる(2)記載の方法。
(4)前記インキュベートする工程が10〜200時間行われる(2)又は(3)記載の方法。
(5)下記の工程を含む、糖化蛋白質測定用標準試薬の製造方法:
(i)下記の成分:
糖類 300mM〜5000mM;
アミノ酸及び/又はペプチド 1mM〜500mM;及び、
リン酸化合物、鎖状飽和多価カルボン酸、及び鎖状飽和多価カルボン酸化合物から選ばれる1種以上の酸化合物 15mM〜400mM、
を混合して糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを含む溶液を調製する工程;ならびに、
(ii)当該溶液を、当該酸化合物の濃度が10mM以下となるように希釈する工程。
(6)前記工程(i)において、前記成分を混合した後に得られた混合物を40〜80℃でインキュベートする、(5)記載の方法。
(7)前記インキュベートがpH5〜9の条件下で行われる(6)記載の方法。
(8)前記インキュベートが10〜200時間行われる(6)又は(7)記載の方法。
(9)希釈後の溶液のpHが5〜9である、(5)〜(8)のいずれか1に記載の方法。
(10)(5)〜(9)のいずれか1に記載の方法により製造された糖化蛋白質測定用標準試薬を用いる糖化蛋白質の測定方法。
本発明の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法によれば、簡便且つ高収率に糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを得ることができる。また、本発明の糖化蛋白質測定用標準試薬の製造方法によれば、未反応物の除去操作などの煩雑な操作を行うことなく、簡便、高収率且つ低コストで糖化蛋白質測定用標準試薬を提供することができる。本発明により提供される糖化蛋白質測定用標準試薬は、試薬に含まれる糖化アミノ酸類及び糖化ペプチドの濃度が長期間の保存においても実質的に変化することがないため、長期に渡って高精度な糖化蛋白質の測定を可能にする。
糖化反応における反応温度の影響を示した図。 糖化反応における反応時のpH及び反応時間の影響を示した図。 本発明の方法により得られた標準試薬の保存安定性を示した図。 本発明の方法により得られた標準試薬の校正能力評価。
本発明の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法は、糖類、アミノ酸及び/又はペプチド、ならびにリン酸化合物、鎖状飽和多価カルボン酸、及び鎖状飽和多価カルボン酸化合物から選ばれる1種以上の酸化合物を混合する工程を含む。
上記方法に用いられる糖類の種類には、特に制限はない。糖類の例としては、具体的には例えば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等の糖類が挙げられ、好ましくはグルコース及びフルクトースである。反応に用いる上記糖類の濃度は、糖類、アミノ酸又はペプチド、及び酸化合物を混合した溶液(以下、反応溶液)中の濃度として、好ましくは300mM〜5000mMである。300mM以下であると、反応効率が低下して標準試薬に適した糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの濃度が得られにくくなる。一方、5000mMを超える場合、糖化反応は十分に行われるが、高濃度糖類により粘度が増大するため、糖化反応の再現性が低下する等、操作上の問題があり好ましくない。より好ましい濃度は400mM〜4500mM、更に好ましくは500mM〜4200mMである。
上記アミノ酸又はペプチドの種類には、特に制限はなく、任意のアミノ酸又はペプチドを使用することができる。ペプチドは、ジペプチドからポリペプチドまでのあらゆる鎖長のペプチドを含み、直鎖状であっても側鎖を有していてもよい。ペプチドは、好ましくはアミノ酸が2〜10個ペプチド結合したペプチドであり、より好ましくはアミノ酸が2〜6個結合したペプチドである。アミノ酸又はペプチドの具体的な例としては、例えば、バリン、リジン等のアミノ酸、バリン−ヒスチジン(VH)等のジペプチド、バリン−ヒスチジン−ロイシン(VHL)等のトリペプチド、バリン−ヒスチジン−ロイシン−スレオニン(VHLT)等のテトラペプチド、バリン−ヒスチジン−ロイシン−スレオニン−プロリン(VHLTP)等のペンタペプチド、バリン−ヒスチジン−ロイシン−スレオニン−プロリン−グルタミン酸(VHLTPE)等のヘキサペプチド等が挙げられる。これらのアミノ酸及び/又はペプチドの反応溶液中の濃度は、1mM〜500mMであることが好ましい。濃度が1mM未満であると、反応効率が低下して標準試薬に適した糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの濃度が得られにくくなる。一方、500mMを超える場合、糖化反応は十分に行われるが、未反応のアミノ酸又はペプチドが多量に残存するため、コスト的に不利となり好ましくない。より好ましい濃度は10mM〜400mM、更に好ましくは20mM〜300mMである。
上記方法においては、その反応溶液中に、上記糖類とアミノ酸及び/又はペプチドの他に、リン酸化合物、鎖状飽和多価カルボン酸、及び鎖状飽和多価カルボン酸化合物から選択される1以上の酸または酸化合物を添加する。リン酸化合物としては、例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、ピリドキサールリン酸、アデノシン三リン酸、六フッ化リン酸カリウムが挙げられる。鎖状飽和多価カルボン酸は、炭素原子、水素原子、及び酸素原子のみよりなり、分子内に二つ以上のカルボン酸を有し、かつカルボン酸部分以外に不飽和結合を有さず、また分子内は鎖状構造であって、環状構造を有しない有機酸であり、好ましくは、クエン酸、マロン酸、コハク酸である。鎖状飽和多価カルボン酸化合物は、鎖状飽和多価カルボン酸の塩類、または該酸に置換基を導入した誘導体類を含むものであり、その具体的な例としては、例えば、クエン酸ナトリウム、マロン酸エチルカリウム、フェニルマロン酸、コハク酸二ナトリウム、2−フルオロクエン酸、(−)−ヒドロキシクエン酸 、2−メチルクエン酸、ホスホクエン酸、イソクエン酸、ホモクエン酸、メチルマロン酸、ブチルマロン酸、エチルマロン酸、ベンジルコハク酸、2−ブロモコハク酸、フェニルコハク酸、2−ヒドロキシコハク酸、等が挙げられる。好ましい酸化合物は、リン酸化合物、クエン酸化合物、マロン酸化合物、コハク酸化合物であり、より好ましくは、リン酸化合物である。酸化合物としては、上述した化合物のうちの1種のみを用いてもよく、または複数の化合物を混合して用いてもよい。
反応溶液中の酸化合物の濃度は、好ましくは15mM〜400mMである。酸化合物の濃度が15mM未満であると、糖化反応が促進されず収率が悪くなるか、反応時間が延長し好ましくない。また400mMを超える場合、糖化反応は十分に行われるが、後述する希釈操作において、所定の酸化合物濃度とするために、大量の希釈液による希釈操作が必要となる。希釈操作によって糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの含有量も低下するため条件設定が困難になり、操作上好ましくない設定条件となる。より好ましい酸化合物の濃度は20mM〜300mM、更に好ましくは50mM〜200mMである。
本発明の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法においては、上記混合工程で得られた反応溶液を、さらにインキュベートするか、或いは凍結乾燥、減圧乾燥することが好ましい。インキュベートがより好ましい。インキュベート工程における反応温度は特に限定されないが、好ましくは40〜80℃である。40℃未満であると反応速度が遅く、また糖化率が低下する場合がある。80℃を超えると反応が急速に進行し、収率にバラツキが生じることがある。ここで、「糖化率」とは、糖化反応前のアミノ酸又はペプチド量に対する生成した糖化アミノ酸又は糖化ペプチド量の比率であり、糖化反応の収率の指標となり得る。糖化反応の進行のし易さは、用いるアミノ酸又はペプチドにより異なるが、本発明の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法を用いれば、従来法に比べて当該アミノ酸又はペプチドの糖化率を著しく向上させることができる。
糖化反応時における反応溶液のpHは、好ましくはpH5〜9である。pH5未満及びpH9を超えると、糖化反応が抑制されて糖化率が低下する場合がある。より好ましい反応溶液のpHは5.5〜8.5である。また反応時間は、好ましくは10〜200時間である。10時間未満であると、反応が不十分で糖化率が低くなる場合がある。また200時間以上反応させても糖化率の増大は少なくなる。より好ましい反応時間は、15〜150時間である。
以上の工程によって、糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを製造することができる。製造された糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドは、血中糖化蛋白質測定のための標準試薬の原料として、または糖化蛋白質測定用の抗体作製における免疫原の作製等に使用することができる。あるいは、本発明の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの製造方法においては、使用する糖類ならびにアミノ酸及びペプチドの種類を適宜選択することによって、製造する糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの種類をその利用目的に応じて適宜変更することができる。例えば、血中糖化蛋白質測定のための標準試薬の原料として使用する場合、フルクトシルリジン、フルクトシルバリン、フルクトシルVH、フルクトシルVHLTP等を製造することができる。
従って、本発明はまた、糖化蛋白質測定用標準試薬の製造方法を提供する。この方法においては、第1の工程において、糖類、アミノ酸及び/又はペプチド、ならびにリン酸化合物、鎖状飽和多価カルボン酸、及び鎖状飽和多価カルボン酸化合物から選ばれる1種以上の酸化合物を混合して糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを含む溶液を調製する。使用される糖類、アミノ酸及び/又はペプチドならびに酸化合物の種類及び濃度は上述のとおりである。糖類、アミノ酸及び/又はペプチドならびに酸化合物を混合した反応溶液は、好ましくは、さらにインキュベート、凍結乾燥、又は減圧乾燥されてもよい。糖化反応時における反応溶液のpH、温度、及び反応時間は上記の条件に従えばよい。
上記方法の第2の工程においては、第1の工程において調製された糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを含む溶液を、当該溶液中における酸化合物の濃度が10mM以下となるように希釈する。この希釈工程により、上記反応溶液中の酸化合物の濃度を所定濃度の範囲内とすることにより、糖化アミノ酸や糖化ペプチドの濃度を長期間に渡って安定に保つことができる。
上記希釈工程は、上記糖化反応後の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを含む溶液に、希釈するための溶液(以下、希釈液)を添加することにより行う。ここで用いられる希釈液は、上記酸化合物の濃度を下げることができ、かつ標準試薬として使用する場合に、測定の妨害にならないものであれば特に制限はない。また上記希釈液は、一般的に臨床検査用試薬が含有する成分を含有していても良い。これらの成分としては、例えば、アミノ酸類、ペプチド類、蛋白質類、糖類、ポリマー類、界面活性剤、無機化合物、防腐剤などが挙げられる。希釈液の具体的な例としては、例えば、精製水、生理食塩液、各種緩衝液などが挙げられる。
上記希釈工程においては、酸化合物の濃度が、10mM以下、好ましくは0.01〜10mMとなるように溶液が希釈されることが好ましい。希釈後の酸化合物の濃度が10mMを超える場合は、反応溶液中に残存する糖化合物およびアミノ酸又はペプチドの糖化反応が進行し、標準試薬として保存中に含有される糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの濃度が変化する可能性があり好ましくない。一方、0.01mM未満である場合は、試薬の保存上は特に不都合はないが、上記濃度未満とするためには煩雑な酸化合物除去手段が必要となるため好ましくない。より好ましい濃度範囲は0.1〜8mMである。
また上記希釈工程は、糖化蛋白質の測定に供するための標準試料とするために、溶液中の糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを所望の濃度とするための工程である。したがって、溶液の希釈倍率は、酸化合物の濃度に加えて糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの濃度を勘案して設定する必要がある。糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの濃度は、測定方法や測定に供される検体によって異なり得るが、好ましくは1μM〜5000μM、より好ましくは5μM〜2000μMである。したがって、得られた糖化アミノ酸及び/又はペプチドの含有量、及び、上記酸化合物の濃度がそれぞれ上記範囲となるように溶液が希釈されることが好ましい。
また希釈後の反応溶液のpHは、pH5〜9であることが好ましい。pH5未満又はpH9を超えた場合には、長期間の保存時に糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチド量が変化する場合がある。また、測定系によって異なるが、pH5未満又はpH9を超えた溶液を標準試薬として用いる場合には、測定系に悪影響を及ぼす場合がある。希釈後の反応液のpHの調整は、希釈後に通常使用されるpH調整剤を添加することによって行ってもよいが、上記希釈液を予め所望のpHとなるよう調整することによっても行うことができる。
上記希釈工程を経て得られた糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチド溶液は、含有する糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドの濃度を測定して値付けをすれば、未反応物を除去することなく、そのまま糖化蛋白質測定用の標準試薬として使用できる。すなわち、上記方法によれば、高効率且つ簡便に糖化蛋白質測定用標準試薬を製造することができるため、結果として当該標準試薬を低コストで提供することが可能になる。
本発明方法によって得られた標準試薬は、0〜10℃で保存することが好ましい。0℃未満で保存すると、内容物が凍結し、測定値が変化する場合がある。また10℃を超えた状態での保存は、糖化アミノ酸又は糖化ペプチドの含量が変化する場合がある。より好ましくは、保存温度は2〜8℃である。
上記方法により得られた標準試薬は、糖化蛋白質の測定方法において、測定精度や感度が維持されていることを確認するため、もしくは測定値の校正を行うために用いられることができる。本発明方法により得られる標準試薬は、一般の標準試薬と同様、検体と同様に測定方法に供され、測定の結果得られた標準試薬の測定値により検体測定値の校正を行うことができる。なお、一般の標準試薬と同様、本発明の標準試薬を各種測定方法に用いる場合には、上記の好ましい範囲内の2つ以上の異なる濃度の糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを有する標準試薬を別個に調製して、それらの測定結果に基づき検体測定値の校正を行うことが好ましい。
上記方法により得られた糖化蛋白質測定用標準試薬を用いて、糖化蛋白質を測定することができる。すなわち、当該標準試薬を用いた糖化蛋白質の測定方法も、本発明の一態様である。本発明方法により得られる標準試薬が適用される糖化蛋白質の測定方法には特に制限はなく、従来公知の測定方法に適用できる。例えば、本発明の糖化蛋白質の測定においては、検体中の糖化蛋白質量を測定し、得られた測定値を当該標準試薬を用いて校正することによって、検体中の糖化蛋白質の量を定量することができる。測定対象となる糖化蛋白質としては、糖化ヘモグロビン、糖化アルブミン等の既知の糖化蛋白質類が挙げられ、糖化ヘモグロビンの1種であるヘモグロビンA1c(HbA1c)が好ましい。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
ジペプチドとして2mMのバリルヒスチジン(コスモバイオ社製:以下VH)、糖類として780mMのグルコース(和光純薬社製)を含む、100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)100mLを調製し、反応溶液とした。得られた反応溶液を攪拌しながら60℃に加温し24時間糖化反応を行い、VHの糖化物であるフルクトシルバリルヒスチジン(以下、FVH)を生成させた。
次に糖化反応後の反応溶液中のFVH濃度を測定した。FVH濃度は、ノルディアHbA1c測定試薬(積水メディカル株式会社製)を使用し、既知濃度の過酸化水素溶液をキャリブレーターに用いて、日立自動分析装置7170形で測定した。ノルディアHbA1c測定試薬は、ヘモグロビンβ鎖N末端のFVHをプロテアーゼで切り出し、このFVHを基質とした酵素反応により生成する過酸化水素を検出することでHbA1cを測定しているため、本手順により、既知濃度の過酸化水素溶液を基準として、FVH濃度が測定される。
上記反応による糖化率(FVH/VH×100)は58%であり、高い反応収率が得られた。
(実施例2〜4、比較例1〜14)
本実施例では、実施例1における酸化合物を変更して糖化反応を行った場合の例を示す。
実施例1における酸化合物であるリン酸ナトリウムを、表1に示す化合物(またはその塩類)に変更した以外は、実施例1と同様に反応を行い、FVHを生成させた。実施例1と同様の方法によりFVH量を測定し、各糖化率を求めた。
各条件におけるVHの糖化率を下記表1に示す。実施例2〜4の、本発明に用いられる酸化合物であるクエン酸、コハク酸、マロン酸を用いた場合は、糖化率が30%以上と高い糖化率を示した。一方、比較例2〜14の酸化合物を用いた場合の糖化率は、酸化合物を用いない場合(比較例1)と同程度かそれ以下であり、糖化率が非常に悪かった。
Figure 0005289280
(実施例5〜8、比較例1、15、16)
本実施例では、本発明の糖化反応に関わる、反応溶液中の3つの成分、すなわちペプチド類、糖類、酸化合物の濃度を変更して糖化反応を行った場合の例を示す。
下記表2の濃度のVH(ペプチド)及びグルコース(糖類)を含むリン酸ナトリウム(酸化合物)緩衝液(pH7.0)を調製し、反応溶液とした。得られた反応溶液を実施例1と同様に反応を行い、FVHを生成させた。実施例1と同様の方法によりFVH量を測定し、各糖化率を求めた。得られた結果を下記表2に示す。
実施例5〜8の本発明の規定する濃度範囲の各成分を用いた場合においては高い糖化率が得られた。一方、3つの成分のうち、1つでも範囲外となる条件である比較例1、15、16においては、糖化率が低かった。
Figure 0005289280
(実施例9、比較例17)
本実施例では、上記実施例に用いたジペプチドであるVHの代わりに、ヘキサペプチドを用いて、本発明の条件に基づく糖化反応を行った場合(実施例9)、及び、同ヘキサペプチドについて、酸化合物を用いずに糖化反応を行った例(比較例17)を示す。
ヘキサペプチドとして20mMのVHLTPE(蛋白精製工業社製)、糖類として2000mMのグルコースを含む、100mMリン酸ナトリウム(酸化合物:和光純薬社製)緩衝液(pH7.0)100mLを調製し、反応溶液とした。得られた反応溶液を攪拌しながら60℃に加温し24時間糖化反応を行い、VHLTPEの糖化物であるフルクトシルVHLTPE(以下、FVHLTPE)を生成させた。
酸化合物を用いなかった場合(比較例17)の糖化率は0.1%であり、ほとんど糖化反応が行われなかったのに対し、実施例9では15.3%と、比較例17に比べ約150倍の収率であった。
(実施例10、比較例18)
本実施例では、上記実施例に用いたジペプチドであるVHの代わりに、アミノ酸を用いて、本発明の条件に基づく糖化反応を行った場合(実施例10)、及び、同アミノ酸について、酸化合物を用いずに糖化反応を行った例(比較例18)を示す。
アミノ酸として50mMのバリン(和光純薬社製)、糖類として1000mMのグルコースを含む、100mMリン酸ナトリウム(酸化合物:和光純薬社製)緩衝液(pH7.0)100mLを調製し、反応溶液とした。得られた反応溶液を攪拌しながら60℃に加温し24時間糖化反応を行い、バリンの糖化物であるフルクトシルバリンを生成させた。
酸化合物を用いなかった場合(比較例18)は、糖化率が0.4%と殆ど糖化反応が行われなかったのに対し、実施例10の糖化率は22.0%と、比較例18に比べ55倍の収率であった。
(糖化反応条件の確認試験1:反応温度の影響)
上記実施例5の条件において、反応温度を4〜80℃に変更して糖化反応を行った。得られた反応溶液中の糖化ペプチド濃度を測定し、糖化率を算出したところ、図1のようになった。本発明方法における好ましい反応温度は、40〜80℃であった。
(糖化反応条件の確認試験2:反応時のpH及び反応時間の影響)
上記実施例3の条件において、反応時のpHを4〜10に変更し、かつ各pH下における反応時間を、0〜199時間まで変更して糖化反応を行った。得られた反応溶液中の糖化ペプチド濃度を測定し、糖化率を算出したところ、図2のようになった。本発明方法における好ましい反応時のpHは5〜9、反応時間は20時間以上であった。
(標準試薬の評価例1:安定性試験)
上記実施例で得られた糖化ペプチドを用いて標準試薬を調製した。得られた標準試薬について、長期間の保存安定試験を実施した。
まず上記糖化ペプチド類から標準試薬を調製した。標準試薬の調製は、糖化ペプチドを含む糖化反応後の溶液を、精製水で希釈することにより行った。調製した各標準試薬の酸化合物濃度を下記表3に示す。実施例1と同様の方法で各標準試薬の糖化ペプチドの初期濃度を測定後、4℃で保存した。一定期間毎に同品を取り出し、同一の糖化ペプチドの濃度を測定した。それぞれの初期濃度を100とした場合に対する相対比を図3に示す。また、12ヶ月経過後の各標準試薬中の糖化ペプチド濃度の初期濃度に対する相対%を下記表3に示す。
実施例1及び2の糖化ペプチド溶液を希釈して標準試薬を調製した場合、同標準試薬中のリン酸(酸化合物)濃度が10mM以下の場合(標準試薬#C、D、E、F、H)、4℃で12ヶ月保存後においても糖化ペプチド濃度に変化は認められず、安定であった。一方、リン酸濃度が10mMを超える場合(#A、B、G)は、徐々に糖化ペプチド濃度が上昇し、12ヶ月後には初期濃度の1.2倍程度となった。
また上記の他の実施例から得られた糖化ペプチド溶液について同様の試験を実施したが、実施例1及び2の糖化ペプチドの場合と同様の結果となった。
Figure 0005289280
(標準試薬の評価例2:校正能力の評価)
上記表3の各標準試薬を用いて、ヒト血液検体中のヘモグロビンA1cを測定する際の校正を行い、その校正能力の評価を行った。
上記安定性試験と同様に、4℃にて保存した各標準試薬を一定保存期間毎に取り出し、同標準試薬を健常人ヒト血液検体とともにヘモグロビンA1cの測定に供した。ヘモグロビンA1cの測定は、実施例1と同様に、ノルディアHbA1c測定試薬(積水メディカル社製)を用いて行った。上記の各標準試薬により校正を行って得られた、同一のヒト血液検体を測定した場合におけるヘモグロビンA1c値の推移を図4に示す。
図4から、本発明の標準試薬(C、D、E、F、H)は、長期間に渡ってヘモグロビンA1c値の校正能力が維持されていることがわかった。一方、酸化合物の濃度が10mMを超える標準試薬(A、B、G)では、ヘモグロビンA1c値は大きく低下した。これは、標準試薬に含まれる糖化ペプチドの濃度が、上記安定性試験結果のように増加したため、正確な校正が行われなかったことに起因すると考えられる。

Claims (6)

  1. 下記の工程を含む、糖化蛋白質測定用標準試薬の製造方法:
    (i)下記の成分:
    糖類 300mM〜5000mM;
    アミノ酸及び/又はペプチド 1mM〜500mM;及び、
    リン酸化合物、鎖状飽和多価カルボン酸、及び鎖状飽和多価カルボン酸化合物から選ばれる1種以上の酸化合物 15mM〜400mM、
    を混合して糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドを含む溶液を調製する工程;ならびに、
    (ii)当該溶液を、当該酸化合物の濃度が10mM以下となるように希釈する工程。
  2. 前記工程(i)において、前記成分を混合した後に得られた混合物を40〜80℃でインキュベートする、請求項記載の方法。
  3. 前記インキュベートがpH5〜9の条件下で行われる請求項記載の方法。
  4. 前記インキュベートが10〜200時間行われる請求項2又は3記載の方法。
  5. 希釈後の溶液のpHが5〜9である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造された糖化蛋白質測定用標準試薬を用いる糖化蛋白質の測定方法。
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