JP5289092B2 - アレーアンテナ装置 - Google Patents
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Description
図8において、このアレーアンテナ装置は、直線上に等間隔dで配列された8個の素子アンテナ51a〜51hを備えている。また、素子アンテナ51a〜51hの配列方向に沿った軸をx軸とし、アレーアンテナ装置のブロードサイド方向(x軸に垂直な方向)をz軸とする。
図9は、位相遅延線路を用いて主ビーム方向をビームチルトさせるアレーアンテナ装置を示す構成図である。
これにより、隣接する各素子アンテナ51a〜51h間に位相差ΔPを与えることができ、移相器を用いることなく、アレーアンテナ装置の主ビーム方向をビームチルトさせることができる。
図10は、位相遅延線路を用いて主ビーム方向をビームチルトさせるアレーアンテナ装置を示す別の構成図である。
これにより、隣接する各素子アンテナ51a〜51h間に位相差ΔPを与えることができ、移相器を用いることなく、アレーアンテナ装置の主ビーム方向をビームチルトさせることができる。
図10のアレーアンテナ装置では、使用する位相遅延線路の種類を低減することができるものの、給電線路を多段に構成するとともに、分岐した段階毎に位相遅延線路を挿入する必要がある。そのため、給電線路の全長が長くなって構成が複雑になるという問題があった。
これにより、同一の位相遅延線路を周期的に繰り返し使用することができるようになり、使用する位相遅延線路の種類を低減するとともに、簡素な構成で主ビーム方向をビームチルトさせることができる。
図1は、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナ装置を示す構成図である。
図1において、このアレーアンテナ装置は、直線上に等間隔dで配列された8個の素子アンテナ1a〜1hを備えている。また、素子アンテナ1a〜1hの配列方向に沿った軸をx軸とし、アレーアンテナ装置のブロードサイド方向(x軸に垂直な方向)をz軸とする。ここでは、アレーアンテナ装置の主ビーム方向をz軸方向(ブロードサイド方向)からx軸方向に所定角度θ0だけビームチルトさせるとする。
また、素子アンテナ1b、1fと給電線路2との間には、位相差ΔPを与える位相遅延線路3aがそれぞれ挿入されている。また、素子アンテナ1c、1gと給電線路2との間には、位相差2ΔPを与える位相遅延線路3bがそれぞれ挿入されている。また、素子アンテナ1d、1hと給電線路2との間には、位相差3ΔPを与える位相遅延線路3cがそれぞれ挿入されている。
ここで、位相遅延線路3a〜3cは、次式(2)を満たすように位相差ΔP(2ΔP、3ΔP)を与える。
このとき、位相遅延線路3aはπ/2の位相差を与え、位相遅延線路3bはπの位相差を与え、位相遅延線路3cは3π/2の位相差を与えることとなる。したがって、隣接する各素子アンテナ1a〜1h間に与えられる位相差ΔPは、π/2となり、主ビーム方向をビームチルトさせることができる。
また、素子アンテナ1aから素子アンテナ1eまでの間に、1周期分の位相差が発生していることが分かる。これにより、同一の位相遅延線路3a〜3cを周期的に繰り返し使用することができるようになる。
また、素子アンテナ全体の数および1単位中の素子アンテナの数Nは、それぞれ8および4に限定されず、素子アンテナ全体の数が1単位中の素子アンテナの数Nよりも多く、1単位中の素子アンテナの数Nが3以上の整数であれば、別の値であってもよい。
これにより、同一の位相遅延線路を周期的に繰り返し使用することができるようになり、使用する位相遅延線路の種類を低減するとともに、簡素な構成で主ビーム方向をビームチルトさせることができる。
また、位相遅延線路および給電線路からなる給電回路が、複数の素子アンテナが配列される面に対して、主ビーム方向の反対側に形成されているので、平面積の小さなアレーアンテナ装置を得ることができる。そのため、取り付け箇所の平面積が小さい場合でも、取り付けを容易に行うことができる。
ここで、給電線路2の電力分配構成を並列接続とした場合には、給電線路2の段数および線路長を減らすことができるので、給電線路2の損失を低減してアレーアンテナ装置の利得の低下を防止することができる。
また、並列接続の電力分配構成とトーナメント状の電力分配構成とを組み合わせて給電線路を構成してもよい。
このとき、位相遅延線路によって与えられる位相差(ΔP、2ΔP、・・・)は、4π/5、8π/5、12π/5(=2π/5)、16π/5(=6π/5)、20π/5(=0)、24π/5(=4π/5)、28π/5(=8π/5)・・・と変化する。この結果より、5個の位相遅延線路を1単位として、同じ位相差が周期的に繰り返されることが分かる。
したがって、この場合には、位相遅延器によって与えられる位相差ΔPの選択肢が増えるので、設計の自由度を高めることができる。
上記実施の形態1では、複数個の素子アンテナを直線上に1次元状に配列したが、素子アンテナは、平面上に2次元状に配列されてもよい。
図3は、この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナ装置を示す構成図である。なお、上述した実施の形態1と同様の構成については、説明を省略する。
図3において、上述したx軸およびz軸に対して直交する方向をy軸とする。
この場合も、上述したものと同様に、給電線路の電力分配構成を並列接続とした場合には、アレーアンテナ装置の利得の低下を防止することができ、給電線路の電力分配構成をトーナメント状にした場合には、設計手順を簡略化することができる。
また、並列接続の電力分配構成とトーナメント状の電力分配構成とを組み合わせて給電線路を構成してもよい。
この場合には、2次元の方向でアレーアンテナ装置の主ビーム方向をビームチルトさせることができる。
上記実施の形態1、2では、給電線路2および位相遅延線路3a〜3cからなる給電回路が、素子アンテナ1a〜1hのすぐ背面(z軸負側方向)に形成されていたが、給電回路は、素子アンテナ1a〜1hおよびサブアレー4a〜4hが形成されるxy平面上に形成されてもよい。
図4において、給電線路2および位相遅延線路3a〜3cからなる給電回路は、素子アンテナ1a〜1hおよびサブアレー4a〜4hが形成されるxy平面上であって、素子アンテナ1a〜1hの配列方向(x軸方向)に対して直交する方向(y軸方向)に伸張するように形成されている。
図5において、この共平面マイクロストリップアレーアンテナは、マイクロストリップアンテナ5と、マイクロストリップ給電線路6と、互いに種類の異なる位相遅延線路7a〜7cとを備えている。
ここで、位相遅延線路7a〜7cは、マイクロストリップ給電線路6の一部を蛇行して実現されている。
図6において、この一層構造導波管スロットアレーアンテナは、導波管8によって形成されている。また、導波管8の広壁面には、放射スロット9が設けられている。また、互いに種類の異なる位相遅延線路10a〜10cは、導波管8の幅広面の幅の一部を変更することによって実現されている。
このような場合に、給電回路を素子アンテナの両側に分解して配置することにより、給電回路の実装を容易にすることができる。
また、図7では、給電回路への給電口が2箇所に分かれているが、アンテナを多層化し、アンテナの背面に2箇所の給電口を合成する回路を設けることにより、1箇所の給電点から給電回路に電力を供給することができる。
Claims (8)
- 直線上に等間隔で配列された複数の素子アンテナを備え、主ビーム方向をブロードサイド方向から所望の角度だけ傾斜可能なアレーアンテナ装置であって、
X個(Xは3以上の整数)の素子アンテナを1単位として、1単位中の素子アンテナのうち2個目からX個目までの素子アンテナには、素子アンテナに供給される電力の位相を遅延させて出力する位相遅延線路が接続され、
前記位相遅延線路は、隣接する素子アンテナとの位相差が、2πY/X(Yは1以上の整数、Y/Xは1/2の整数倍以外の数)となるように位相を遅延させることを特徴とするアレーアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアレーアンテナ装置において、
Xは2Y+1以上の整数であることを特徴とするアレーアンテナ装置。 - 前記複数の素子アンテナの配列方向および前記ブロードサイド方向に対して直交する方向にも素子アンテナを配列し、サブアレーを形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアレーアンテナ装置。
- 前記位相遅延線路および前記複数の素子アンテナに電力を供給する給電線路からなる給電回路が、前記複数の素子アンテナが配列される面に対して、前記主ビーム方向の反対側に形成されることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載のアレーアンテナ装置。
- 前記位相遅延線路および前記複数の素子アンテナに電力を供給する給電線路からなる給電回路が、前記複数の素子アンテナが配列される面と同じ面上であって、前記複数の素子アンテナの配列方向に対して直交する方向に形成されることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載のアレーアンテナ装置。
- 前記給電回路の一部が、前記複数の素子アンテナの配列方向に対して直交する方向の一方側に形成され、前記給電回路の残りの部分が、前記複数の素子アンテナの配列方向に対して直交する方向の他方側に形成されることを特徴とする請求項5に記載のアレーアンテナ装置。
- 前記給電線路は、前記素子アンテナまたは前記位相遅延線路を並列に接続することを特徴とする請求項4から請求項6までの何れか1項に記載のアレーアンテナ装置。
- 前記給電線路は、多段に分岐して前記素子アンテナまたは前記位相遅延線路を接続することを特徴とする請求項4から請求項6までの何れか1項に記載のアレーアンテナ装置。
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