JP3212789B2 - ビーム走査アンテナ - Google Patents
ビーム走査アンテナInfo
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Description
載され、衛星通信や衛星放送受信などを行うビーム走査
アンテナに関する。
動車、列車、航空機などの移動体にアンテナを搭載し、
衛星通信や衛星放送受信を行いたいという要求が高まっ
ている。 移動体で衛星通信や衛星放送の電波の送受信
を行う場合の最大の問題は、アンテナのビームの方向を
常に衛星の方向へ向けなければならないことである。特
に、移動体が移動している場合には移動体の位置、方向
が刻々と変化しているので、この変化に応じてビーム方
向も変化(追尾)させる必要がある。アンテナの追尾す
る方向としては、水平面(アジマス面)内と仰角面(エ
レベーション面)内の2つの面内において各々考える必
要がある。
しては、機械的にアンテナを駆動してビーム方向を変化
させる方法がある。しかし、この方法では、アンテナを
上下左右に動かすことになるのでアンテナの占有体積が
大きくなり、アンテナを駆動する機械系が大きなものに
なってしまう等の欠点がある。このような大きな装置を
移動体に搭載することは、美観を損ない、重量が増し、
また装置の搭載により人や荷物を載せるスペースが減
り、さらに高速で移動する移動体において空気抵抗が大
きくなる等の問題が発生する。
ては、図25に示すようなフェーズドアレーが一般的に
考えられる。この例では、アンテナ素子701Aにより
受信された電波を電気信号に変換し、変換された電気信
号を各アンテナ素子毎に設けたLNA(低雑音増幅器)
703A、可変移相器705Aで信号処理して合成器7
07に入力するようにし、同様に各アンテナ素子701
B〜Dからの電気信号も信号処理して合成器707に入
力し、合成器707で合成して出力する。
相になるように可変移相器705A〜Dの位相量を設定
すれば、利得の高い合成出力が得られる。このとき、結
果的にアレーの合成したアンテナビームが衛星の方向に
向いていることになる。
はアンテナ全体を薄型に構成できるので、移動体の美観
を損なうことがなく、高速の移動体にも搭載できるので
都合が良い。しかし、ここで用いられている可変移相器
705A〜Dは現在の技術レベルではまだ非常に高価で
あり、アンテナ素子数が多い場合にはアンテナ装置全体
が非常に高価になってしまうといった問題点がある。
6及び図27に示すような周波数走査アンテナがある。
図26では、アンテナ素子711A〜Dで送受信する電
波の位相をアンテナ素子711A〜D毎に異なる遅延線
路713A〜Dを接続することにより設定する方式であ
り、合成器(このアンテナを送信側に使用する場合は分
配器)715によって入出力される電波はある方向にア
ンテナビームを偏位させることができる。
ト方式からシリーズ方式に変えたものであり、アンテナ
素子721A〜Dに与える位相は遅延線路722B〜D
により設定される。このような周波数走査アンテナの特
徴は、遅延線路722B〜Dが周波数特性を持っている
ために、送受信する電波の方向は周波数により違ってく
ることである。従って、任意の方向へビーム走査するよ
うなアンテナには利用できない。
体搭載用としてビーム走査を行うアンテナとして、機械
駆動によるアンテナ走査方式の場合にはアンテナが大き
くなり、重たいものとなり、また、移相器方式の場合に
はコストの非常に高いものになると言った問題点があっ
た。
な構成によりアンテナビームを傾けることができ、その
走査範囲が広く、しかも比較的低コストで構成できるビ
ーム走査アンテナを提供することを目的とする。
本発明は、配列される複数のアンテナ素子によって構成
されるアレーアンテナであって、搬送波を発生し出力す
る局部発振器と、前記複数のアンテナ素子のそれぞれに
対して設けられ前記局部発振器から出力される搬送波に
固定の若しくは可変の位相差を与える複数の位相差付与
手段と、前記アンテナ素子と給電回路との間にそれぞれ
設けられ前記位相差付与手段の出力を乗算するミクサと
を有することを要旨とする。
はその周波数が固定でも可変であっても良く、アンテナ
のビーム方向の状態によって適宜選択される。また位相
差付与手段は、フィルタ或いは遅延素子等で構成され、
また複数のアンテナ素子の全てに設けられる必要はな
く、また局部発振器とアンテナ素子との間に設けられ
る。
れたアレーアンテナであって、搬送波を発生させる局部
発振器と、この局部発振器で発生させた搬送波に位相差
を生じさせる複数のフィルタと、前記アンテナ素子の各
々の給電回路に接続され、このアンテナ素子の各々によ
って受信された電波、又は送信信号と前記各フィルタか
らの搬送波とを乗算する各ミクサとからなり、前記局部
発振器で発生させる搬送波の周波数は制御信号により可
変可能とし、この局部発振器から前記各ミクサに同一の
周波数の搬送波を供給することを特徴とする。
サからの信号を合成する合成器を設けて、前記アンテナ
素子によって受信された電波の周波数と、前記局部発振
器から入力された搬送波の周波数との差に対応する周波
数成分を前記各ミクサから取り出し、前記合成器により
合成して信号を受信すると良い。
サへの信号入力回路に分配器を設けて、この分配器によ
り送信信号を分配して前記各ミクサに入力し、この各ミ
クサで前記局部発振器から入力される搬送波の周波数
と、前記送信信号の周波数との差に対応する周波数成分
を出力し、前記アンテナ素子の各々の給電回路に給電し
て信号を送信すると良い。
に接続された第2のミクサと、この第2のミクサに搬送
波信号を入力する、制御信号により発生させる搬送波の
周波数を可変可能とした第2の局部発振器とを設けて、
この第2のミクサで前記合成器からの出力信号と前記第
2の局部発振器からの搬送波信号とを乗算して周波数を
変換して受信すると良い。
に接続された第2のミクサと、この第2のミクサに搬送
波信号を入力する、制御信号により発生させる搬送波の
周波数を可変可能とした第2の局部発振器とを設けて、
この第2のミクサで送信信号と前記第2の局部発振器か
らの搬送波信号とを乗算して周波数を変換し前記分配器
に入力して信号を送信すると良い。
発振器と、第1の発明における局部発振器とを共用して
設けると良い。
配列されたアレーアンテナであって、搬送波を発生させ
る局部発振器と、この局部発振器で発生させた搬送波に
位相差を生じさせる複数のフィルタと、この各フィルタ
を介して入力される搬送波に位相同期した搬送波を出力
する複数の位相同期回路と、前記アンテナ素子の各々の
給電回路に接続され、前記アンテナ素子の各々によって
受信された電波、又は送信信号と前記各位相同期回路か
らの信号とを乗算する各ミクサとからなり、前記局部発
振器で発生させる搬送波の周波数は制御信号により可変
可能とし、この局部発振器から前記フィルタ及び前記位
相同期回路の各々を介して前記各ミクサに同一の周波数
の搬送波を供給すると良い。
方形に配列されたアレーアンテナであって、搬送波を発
生させる第1の局部発振器と、この第1の局部発振器で
発生させた搬送波に位相差を生じさせる複数の第1のフ
ィルタと、前記アンテナ素子の各々の給電回路に接続さ
れ、前記アンテナ素子の各々によって受信された電波と
前記各第1のフィルタからの搬送波とを乗算する複数の
第1のミクサと、縦もしくは横に配列された前記アンテ
ナ素子毎に前記各第1のミクサからの出力信号を合成す
る複数の合成器と、搬送波を発生させる第2の局部発振
器と、この第2の局部発振器で発生させた搬送波に位相
差を生じさせる複数の第2のフィルタと、前記合成器の
各々に接続され、各合成器からの出力と前記各第2のフ
ィルタからの搬送波とを乗算する複数の第2のミクサと
からなり、前記第1及び第2の局部発振器で発生させる
搬送波の周波数は各々制御信号により可変可能とし、前
記第1の局部発振器より前記第1のミクサの各々に同一
の周波数の搬送波を供給すると良い。
方形に配列されたアレーアンテナであって、搬送波を発
生させる第1の局部発振器と、この第1の局部発振器で
発生させた搬送波に位相差を生じさせる複数の第1のフ
ィルタと、前記アンテナ素子の各々の給電回路に接続さ
れ、送信信号と前記各第1のフィルタからの搬送波とを
乗算する複数の第1のミクサと、縦もしくは横に配列さ
れた前記アンテナ素子毎に前記各第1のミクサに送信信
号を分配する分配器と、搬送波を発生させる第2の局部
発振器と、この第2の局部発振器で発生させた搬送波に
位相差を生じさせる複数の第2のフィルタと、送信信号
と前記各第2のフィルタからの搬送波とを乗算して前記
分配器の各々に信号を入力する複数の第2のミクサとか
らなり、前記第1及び第2の局部発振器で発生させる搬
送波の周波数は各々制御信号により可変可能とし、前記
第1の局部発振器より前記第1のミクサの各々に同一の
周波数の搬送波を供給すると良い。
配列されたアレーアンテナであって、アンテナ素子毎に
接続された、送信信号と受信信号とを分離する分波器
と、前記分波器の各々に接続された、複数の送信信号用
のミクサと複数の受信信号用のミクサと、搬送波を発生
させる局部発振器と、この局部発振器で発生させた搬送
波の位相を遅延させる複数の遅延線路とからなり、前記
送信信号用のミクサの各々であって、送信信号と前記遅
延線路を介して入力される所定の位相遅延量とした搬送
波を乗算して前記各分波器に入力するようにし、前記受
信信号用のミクサの各々であって、前記各分波器で分離
された受信信号と前記遅延線路を介して入力される所定
の位相遅延量とした搬送波を乗算して出力するように
し、前記局部発振器で発生させる搬送波の周波数は制御
信号により可変可能とし、この局部発振器から前記各ミ
クサに同一の周波数の搬送波を供給すると良い。
フィルタを追加した遅延線路、あるいは前記遅延線路の
代わりにフィルタを設けると良い。
配列されたアレーアンテナであって、アンテナ素子毎に
接続された各ミクサと、搬送波を発生させ前記各ミクサ
に搬送波を入力する局部発振器と、前記各ミクサに接続
された、信号を遅延させる遅延線路とからなり、受信時
においては、前記各ミクサで受信された電波と前記搬送
波を乗算して信号を出力し、前記遅延線路を介してシリ
ーズ方式の合成器で合成して信号を受信するようにし、
送信時において、送信信号をシリーズ方式の分配器より
前記遅延線路を介して前記各ミクサに入力し、この各ミ
クサで送信信号と前記搬送波を乗算して信号を出力し、
前記各アンテナ素子に給電して信号を送信するように
し、前記局部発振器で発生させる搬送波の周波数は制御
信号により可変可能とし、前記局部発振器から前記各ミ
クサに同一の周波数の搬送波を供給すると良い。
フィルタを追加した遅延線路、あるいは前記遅延線路の
代わりにフィルタを設けると良い。
からの前記搬送波の伝送線路の途中に遅延線路を設けて
前記各ミクサに位相差を設けて搬送波を入力すると良
い。
配列されたアレーアンテナであって、前記アンテナ素子
毎に接続された各ミクサと、第1の搬送波を発生させる
第1の局部発振器と、第2の搬送波を発生させる第2の
局部発振器と、前記第1の搬送波と第2の搬送波とを乗
算して第3の搬送波を出力する、前記各ミクサ毎に設け
られた乗算手段とからなり、受信時において、前記各ミ
クサで受信された電波と前記第3の搬送波とを乗算して
出力し、この出力に基づき信号を受信するようにし、送
信時において、前記各ミクサで送信信号と前記第3の搬
送波とを乗算して前記アンテナ素子の各々に給電して送
信するようにし、前記第1の局部発振器及び第2の局部
発振器で発生させる搬送波の周波数は制御信号により可
変可能とすると良い。
発振器からの第1の搬送波の伝送線路と、前記第2の局
部発振器からの第2の搬送波の伝送線路に各々遅延線路
を設けて、この遅延線路を介して前記乗算手段の各々に
第1及び第2の搬送波を入力すると良い。
フィルタを追加した遅延線路、あるいは前記遅延線路の
代わりにフィルタを設けると良い。
配列されたアレーアンテナであって、前記アンテナ素子
毎に接続されたミクサと、搬送波を発生させる局部発振
器と、この局部発振器で発生させた搬送波の位相を変化
させる複数の位相可変手段とからなり、受信時におい
て、前記各ミクサで受信された電波と前記位相可変手段
からの搬送波とを乗算して出力し、この出力に基づき信
号を受信するようにし、送信時において、前記各ミクサ
で送信信号と前記位相可変手段からの搬送波とを乗算し
て前記アンテナ素子の各々に給電して送信すると良い。
ば、その長さに応じて搬送波の位相は変化し、これを送
信もしくは受信の信号に乗算することにより、これらの
信号の各アンテナ素子間の位相差を搬送波の位相差と一
致させることができる。
つけて励振することができるので、ある方向にビームを
偏位させることができる。そのビーム偏位角は搬送波の
周波数によって調整できる。搬送波の伝搬経路の途中に
フィルタを挿入しているので、その電気長が大きくで
き、局部発振器の周波数に対するアンテナ素子間の位相
差の変化を大きくでき、アンテナビームを広角に走査す
ることが可能となる。
発振器で発生させた搬送波の伝搬経路の途中にフィルタ
を設け、このフィルタで搬送波に位相差を付けて各ミク
サでアンテナ素子の各々によって受信された電波、又は
送信信号と搬送波とを乗算するようにしており、搬送波
の周波数を変化させることによりアンテナビームを広角
に走査することが可能となる。
波の周波数と、局部発振器から入力された搬送波の周波
数との差に対応する周波数成分を各ミクサから取り出
し、合成器により合成して出力するようにしてあり、こ
の出力に基づき信号を受信することが可能となる。
ミクサに入力し、この各ミクサで局部発振器から入力さ
れる搬送波の周波数と、送信信号の周波数との差に対応
する周波数成分を出力し、各アンテナ素子の給電回路に
給電するようにしており、送信信号を送信することが可
能となる。
サで入力された搬送波信号と乗算することにより、受信
信号を中間周波信号に変換することができ、この中間周
波信号を受信機に入力することにより、信号を受信する
ことが可能となる。
設け、この第2のミクサで送信機からの送信信号と搬送
波信号とを乗算して所定の周波数の送信信号に変換して
前記分配器に入力し、この入力に基づきアンテナ素子の
給電回路に送信信号を入力することで、信号を送信する
ことが可能となる。
ける局部発振器と共用にすることで、構造を簡単にしコ
ストを低減させることができる。
搬経路の途中にフィルタを設け、このフィルタで搬送波
に位相差を付けて各ミクサに備えられた位相同期回路に
入力し、位相同期回路で搬送波を再発生させ、各ミクサ
でアンテナ素子の各々によって受信された電波、又は送
信信号と再発生させた搬送波とを乗算するようにしてお
り、乗算後の信号のS/N比の劣化を防ぐことができ、
また、搬送波の周波数を変化させることによりアンテナ
ビームを広角に走査することが可能となる。
れており、第1の局部発振器で発生させた搬送波に第1
のフィルタで位相差を与え、例えば横方向に配列された
アンテナ素子の各々に接続された第1のミクサに入力
し、この第1のミクサで受信された電波と搬送波とを乗
算し、複数の合成器で各々横方向に配列されたもの同士
を合成し、第2の局部発振器で発生させた搬送波に第2
のフィルタで位相差を与え、前記複数の合成器に接続さ
れた各第2のミクサに入力し、この各第2のミクサで各
々の合成器からの受信された電波と搬送波とを乗算する
ようにしており、第1の局部発振器で発生させる搬送波
の周波数を制御することにより、アンテナビームを横方
向に走査することができ、第2の局部発振器で発生させ
る搬送波の周波数を制御することにより、アンテナビー
ムを縦方向に走査することができ、従って、2次元的に
自由にアンテナビームを走査することが可能となる。
れており、第1の局部発振器で発生させた搬送波に第1
のフィルタで位相差を与え、例えば横方向に配列された
アンテナ素子の各々に接続された第1のミクサに入力
し、この第1のミクサの各々で送信信号と搬送波とを乗
算し、各アンテナ素子の給電回路に入力し、横方向に配
列されたアンテナ素子の各々に接続された第1のミクサ
に送信信号を分配する複数の分配器に各々接続された第
2のミクサに、第2の局部発振器で発生させた搬送波に
第2のフィルタで位相差を与えて入力し、この第2のミ
クサの各々で送信信号と搬送波とを乗算するようにして
おり、第1の局部発振器で発生させる搬送波の周波数を
制御することにより、アンテナビームを横方向に走査す
ることができ、第2の局部発振器で発生させる搬送波の
周波数を制御することにより、アンテナビームを縦方向
に走査することができ、従って、2次元的に自由にアン
テナビームを走査して送信することが可能となる。
分波器が接続されており、この分波器の各々には送信信
号用のミクサと受信信号用のミクサが接続されており、
局部発振器で発生させた搬送波の位相を遅延線路で遅延
させて、送信信号用のミクサと受信信号用のミクサに入
力しており、送信信号用の各ミクサにおいては、送信信
号と前記遅延線路を介して入力される所定の位相遅延量
とした搬送波を乗算して前記分波器の各々に入力するよ
うにし、前記受信信号用の各ミクサにおいては、受信信
号と前記遅延線路を介して入力される所定の位相遅延量
とした搬送波を乗算して出力するようにしており、局部
発振器で発生させる搬送波の周波数を制御することによ
り、アンテナビームを走査することが可能となる。
遅延線路、あるいは前記遅延線路の代わりにフィルタを
設けるようにしており、搬送波の周波数の変化に対して
位相差を大きくして各ミクサに搬送波を入力することが
でき、ビームの走査を広角にすることが可能となる。
ミクサが接続されており、各ミクサには信号を遅延させ
る遅延線路が接続されており、局部発振器で発生させた
搬送波を各ミクサに入力し、受信時においては、前記各
ミクサで受信された電波と前記搬送波を乗算して信号を
出力し、前記遅延線路を介してシリーズ方式の合成器で
合成して信号を受信するようにし、送信時において、送
信信号をシリーズ方式の分配器より前記遅延線路を介し
て前記各ミクサに入力し、この各ミクサで送信信号と前
記搬送波を乗算して信号を出力し、前記各アンテナ素子
に給電して信号を送信するようにしており、前記遅延線
路により信号に位相差を与えることができ、アンテナビ
ームを走査することが可能となる。
遅延線路、あるいは前記遅延線路の代わりにフィルタを
設けるようにしており、信号の周波数の変化に対して位
相差を大きくすることができ、ビームの走査を広角にす
ることが可能となる。
の途中に遅延線路を設けて各ミクサに給電し、各ミクサ
毎に位相差を設けて搬送波を入力するようにしており、
アンテナ素子間の位相差は搬送波による位相差と合成器
(又は分配器)による位相差の合成として設定できるの
で、アンテナ素子間の位相差を大きくしてビームの走査
を広角にすることが可能となる。
ミクサが接続されており、第1の局部発振器で発生させ
た第1の搬送波と、第2の局部発振器で発生させたぢ2
の搬送波とを、乗算手段で乗算して第3の搬送波を出力
し、受信時において、前記各ミクサで受信された電波と
前記第3の搬送波とを乗算して出力し、この出力に基づ
き信号を受信するようにし、送信時において、前記各ミ
クサで送信信号と前記第3の搬送波とを乗算して前記ア
ンテナ素子の各々に給電して送信するようにしており、
第3の搬送波の位相は第1の搬送波の位相成分と第2の
搬送波の位相成分を合成したものとなり、さらに、前記
第1の局部発振器からの第1の搬送波の伝送線路と、前
記第2の局部発振器からの第2の搬送波の伝送線路に各
々遅延線路を設けて、この遅延線路を介して前記乗算手
段の各々に入力するようにしており、第1及び第2の局
部発振器の周波数を変化させることにより、各遅延線路
のもつ周波数特性によって位相差を変化させることがで
きるため、アンテナビームを走査することが可能とな
る。
線路、あるいは前記遅延線路の代わりにフィルタを設け
るようにしており、搬送波の周波数の変化に対して位相
差を大きくして各ミクサに搬送波を入力することがで
き、ビームの走査を広角にすることが可能となる。
を参照して説明する。図1は、本発明に係る第1の実施
例を示す、ビーム走査アンテナの構成図である。本発明
は送信及び受信のどちらの場合にも適用することができ
るが、一例として図1では、受信側に適用した場合につ
いての構成を示す。
X、は直線配列されており、各アンテナ素子にはLNA
(低雑音増幅器)3A、3B、3C、……、3Xが各々
接続されている。各LNAにより受信信号が低雑音特性
を維持した状態で増幅される。
C、……、5Xが各々接続されており、さらにフィルタ
の直後にはミクサ7A、7B、7C、……、7Xが各々
接続されている。ここでフィルタ5A、5B、5C、…
…、5Xにおいては、雑音成分が除去され、受信信号成
分のみが取り出される。ミクサ7A、7B、7C、…
…、7Xでは、各々のアンテナ素子で受信した信号とV
CO(電圧制御発振器)9からの搬送波(CW)が乗算
される。ここでVCO9としては、他の手段(制御方
法)により周波数が変換できる発振器であれば、他の方
式の発振器を用いても良い。
中にはフィルタ11B、11C、……、11Xを設け
て、搬送波の分配はシリーズ方式で行っている。このよ
うな構成により、各ミクサ迄に至る線路の等価的な電気
長を変えることができ、フィルタを挿入したことにより
隣接するミクサ間における搬送波の電気長の差を大きく
とることができる。例えば、ミクサ7A、7B間におい
ては、フィルタ11Bにより、またミクサ7B、7C間
においては、フィルタ11Cにより搬送波の電気長の差
を大きくすることができる。
い線路を通過したときと同様の特性を持つことを利用し
ている。この場合、フィルタを多段にすればするほど電
気長が長くなったようにすることができる。ここでフィ
ルタ11B、11C、……、11Xが、周波数の変化幅
を考慮して、搬送波の周波数だけが通過するような特性
を持たせ、ミクサからの不要な反射波、特に高調波成分
を抑圧するように構成することが可能であり、実用上都
合が良い。このような状況の中で、各ミクサに分配され
る搬送波は、その周波数によって位相が変化していくこ
とになる。隣接するミクサ間に分配される搬送波の位相
差は、周波数が高くなるに従って、大きくなることにな
る。
送波の位相差の説明図である。例えば、いまアンテナ素
子1A、1B、1C、……、1Xが等間隔に直線配列さ
れているものとし、搬送波の伝搬線路に挿入された11
B、11C、……、11Xが全て同じもので、伝搬線路
とフィルタによる隣接ミクサ間に供給される搬送波の伝
搬経路の電気長の差が周波数f0 の波長のちょうどm倍
(mは自然数)であったとする。この場合、周波数を変
化させていくと、隣接するミクサ間に供給される搬送波
の位相差(VCO9に近い方の搬送波の位相を基準にし
て)は例えば図2のようになる。
変化させれば、位相差は±180度まで変化することに
なる。このように位相差を設定した搬送波と受信信号を
各ミクサにより乗算した後の出力は、搬送波の周波数f
c と受信信号の周波数fssの和と差に対応する成分
(fs ±fc )となる。この出力信号には、搬送波の位
相が受信信号にそのまま加算される形になるので、この
出力信号を合成器13により合成することにより、所定
の方向から到来する電波に対して同相合成することがで
きる。ここで各ミクサから合成器13に至る線路の電気
長は全て同じであるとする。
ムを傾ける方向は、搬送波の周波数を変化させることに
より調整することができる。いま例えば、搬送波が周波
数f0 の場合に全てのミクサ出力が同相であったとする
と、このときにはボアサイト(正面)方向にアンテナビ
ームが向き、搬送波の周波数をf0 から増やすか、減ら
すかするとアンテナビームはボアサイトから傾いてく
る。ビームの傾く方向は、各ミクサの出力の周波数成分
(fs ±fc )の中のどちらを選択するかによって変化
する。
受信を考え、半波長の素子間隔でアンテナ素子を配列
し、±60度のビーム走査を行う場合、アンテナ素子間
の励振位相差は±150度程度にする必要があるが、本
発明の構成ではこれが容易に実現できる。合成器13か
らの出力信号の中の所望の周波数成分((fs ±fc )
の中のどちらか)をフィルタ15によって取り出す。こ
の信号をミクサ17において、VCO19からの搬送波
と乗算を行い、フィルタ21により所望の周波数成分、
例えばIF(中間周波数)成分を取り出し受信機23に
入力する。
うな効果が期待できる。
テナ素子に与える位相差を大きくできる。従って、ビー
ム走査角の範囲が大きくでき、衛星通信や衛星放送受信
において実用上非常に都合が良い。従来方法では、ビー
ムの走査範囲が狭かったが、本発明では素子間が狭いに
もかかわらずこのような問題はない。
でビーム走査アンテナを実現でき、またビーム方向の制
御がVCO9の電圧だけで行えるので、制御回路も簡単
に構成でき、民生用などの低価格なビーム走査アンテナ
を製作する上でメリットは大きい。
設けたフィルタを搬送波の周波数だけを通過させるよう
な特性にすることにより、ミクサから発生する不要反射
波、特に高調波成分を抑圧できる。ミクサから発生する
高調波成分が他のミクサに入力した場合に、たまたま受
信信号と同じ周波数成分となり出力され、受信信号に影
響を与えることが考えられる。搬送波電力は微弱な受信
信号に対して非常に大きく、搬送波の高調波が受信信号
を妨害することが十分考えられる。本発明の構成におい
て、このような問題が発生することなく、VCO9から
の搬送波の周波数を自由に設定でき、設計上の自由度が
非常に高くなり、実用上有効である。
御する電圧Vは同じにできる。これは受信機に入力する
周波数を一定にする場合、VCO9の周波数変化とVC
O19の周波数変化が同一になるためである。2つのV
COを同一の電圧(制御信号)で制御できるので、構成
が簡単になり都合が良い。また、ここで示したように最
終的にある一定の周波数になるようにすることは、受信
機の設計、製造を簡単化する上で都合が良い。例えば、
衛星放送の受信を考える場合、アンテナ、チューナ、受
像機が各々独立に構成されている場合が多い。このよう
に分離することにより、例えば固定受信用の衛星放送受
信セットを持っているユーザーにとっては、固定受信用
のアンテナをビーム走査アンテナに買い替えるだけで移
動体に搭載して使用できることになる。既存のシステム
を効率良く利用する上で非常に効果的である。
動作する周波数は自由に設定できる。これらの周波数を
アンテナ素子で受信する信号の周波数よりも低く設定す
ることが可能であり、この場合、搬送波や信号の伝搬時
の電力損失の低減、合成時の振幅及び位相誤差の低減が
行える。また、合成器によって受信信号を合成する時
に、その周波数はVCOの変化に応じて変化するが、こ
の合成のために必要な構成、例えば伝搬線路、合成器を
広帯域に動作させることは容易にできる。
示す。
るビーム走査アンテナの断面図である。このアンテナは
4枚の誘電体基板31、33、35及び37を積層して
構成される。一番上の誘電体基板31はレドームとして
用いており、アンテナを水分、熱、腐蝕、傷などの外部
環境による影響から保護するものである。第2層の誘電
体基板33の上面にはアンテナ素子39A〜Xを設け
る。第3及び第4の誘電体基板35及び37によりトリ
プレート線路43を形成し、ここにビーム走査アンテナ
の給電回路を形成する。第3の誘電体基板35の上面及
び第4の誘電体基板37の下面には地導体41及び45
を形成する。各誘電体基板における放射素子、地導体、
線路などは導体膜で形成され、これは写真エッチングな
どの技術等により容易に実現できる。
るビーム走査アンテナを構成する誘電体基板33の上面
図である。
アンテナを用いた例を示しており、各アンテナ素子39
A〜Xは2点給電型の円偏波アンテナである。各アンテ
ナ素子39A〜Xの給電点51A〜X及び53A〜Xは
同軸線路もしくはその他の線路により下部にある給電回
路に接続される。
るビーム走査アンテナを構成する誘電体基板37の上面
に形成された給電回路パターン図である。
Xは、入力点61A〜X及び63A〜Xに各々接続され
ている。各アンテナ放射素子を円偏波励振するために、
入力点からの信号に線路長差により90度の位相差を与
えて各々合成器65A〜Xにより合成される。ここで合
成器として、整合用の1/4波長変成器を含むT分岐を
用いた例を示しているが、ウィルキンソン型の合成器や
ハイブリッド結合器など他の方式の合成器(分配器)を
利用しても良い。合成後の円偏波出力信号は、モジュー
ル67A〜Xに入力される。
成され、信号の増幅が行われる。各LNAからの出力信
号は、線路により各々ミクサモジュール69A〜Xに入
力する。このミクサモジュール69A〜Xには、所望信
号以外を抑圧するフィルタとミクサ、場合によっては中
間周波数帯での増幅器を内蔵する。
モジュール69A〜Xへのもう1つの入力となる。搬送
波信号は線路を伝送され、分配器によりシリーズ給電さ
れていく。この線路の途中に、BPF(バンドパスフィ
ルタ)73A〜Wを設ける。
〜Wは、搬送波の周波数変化分を考慮して、搬送波の周
波数成分だけ通過させる特性を有する。各ミクサモジュ
ール69A〜Xにおいて、受信信号と搬送波の乗算の結
果得られた出力信号は、合成器75により合成される。
合成器75はT分岐と整合線路で合成されているが、他
の方式でもかまわない。ここで、各ミクサモジュール6
9A〜Xの出力点から合成器75の最終的な出力までの
線路長(電気長)はすべて同じであるとする。
ル77に入力され、VCO81からの搬送波信号と乗算
され、所定の周波数に変換される。ミクサモジュール7
7には、所定の周波数成分の信号だけを取り出すための
フィルタとミクサ、場合によっては増幅器を内蔵する。
最終的な出力信号は、出力点79より図3に示す外部コ
ネクタ47に接続され、このコネクタ47を通して、受
信機やチューナ等に接続される。LNAやミクサ、VC
Oを動作させるための電力を供給するDC線路83、8
5、87、89及び93が設けられており、各々外部端
子に接続され、電源に接続される。また、VCO71及
び81の制御用の電圧となる信号は、共通の信号線91
を通して外部端子に接続される。
1の実施例のビーム走査アンテナを実現することができ
る。ここで、アンテナとして平面アンテナ、線路として
はマイクロストリップ線路やトリプレート線路などの平
面線路を用い、ミクサやLNAなどをMMICモジュー
ル化することにより、給電回路を含めたアンテナ全体を
小型かつ薄型に構成できる。移動体に搭載する上で非常
に効果があると言える。
うな変更を行っても、同様な効果が期待できる。
の方式は実施例に示した方式に限定されるものではな
い。他の別の方式を用いても本発明の効果は同様であ
る。
を示したが、本発明は偏波に係わらず利用できる。周波
数帯についても制限なく利用できる。
が、送信側に用いても良い。送信側に使用する場合に
は、LNAの代わりにHPA(高出力増幅器)を用い、
合成器の代わりに分配器を用いる。この他に、各ミクサ
の入出力の信号の流れが逆になり、ミクサの乗算出力は
アンテナ素子の方向に向かって流れることになる。以上
の違い以外は、全く同じ構成により送信用のビーム走査
アンテナとして利用できる。
信号の減衰を補償するために中間周波数帯の増幅器を設
けても本発明の効果は同様である。また、搬送波につい
て、各ミクサへ入力する前に増幅器で増幅する場合につ
いても同様である。図1の構成の場合には、1つのVC
Oから全てのアンテナ素子に対して搬送波が供給される
ので、その信号強度が減衰してしまう懸念があるが、こ
のような状況を避ける場合に増幅器を付加することは非
常に有効である。
ーム走査アンテナの他の実施例を示す構成図である。
は、VCO9からの搬送波を分配するにあたりシリーズ
方式の分配方法を用いていた。この代わりに図6に示す
ように、パラレル方式の分配方法を用いても効果は同じ
である。ここでは、VCO9からの搬送波を分配器97
により分配し、各出力にフィルタ99A〜Wを通過させ
てから各ミクサに入力する。ここで搬送波が各ミクサに
至るまでの電気長をアンテナ素子間隔、ビーム走査幅な
どを考慮して、所定の値になるようにする。
ーム走査アンテナの他の実施例を示す構成図である。
は、2つのVCO9及び19を用いていた。この代わり
に図7に示すように、ミクサ17に入力する搬送波をV
CO9から共通に供給する方式を用いることができる。
この場合、フィルタ15で取り出される周波数成分が
(fs −fc )であれば、ミクサ17で乗算後の信号は
fs もしくは(fs −2fc )となり、フィルタ15で
取り出される周波数成分が(fs +fc )であれば、ミ
クサ17で乗算後の信号はfs もしくは(fs +2
fc )となる。
号と同じ周波数fs だけを取り出すことができる。fc
がどのように変化しても、フィルタ21からの出力は精
度良くfs に一致する。この出力を発振周波数が固定の
局部発振器101、ミクサ103とフィルタ105によ
り構成された周波数変換器により、所定の周波数帯に変
換し、受信機23へ入力することができる。このような
構成にすることにより、VCO9がただ1つだけとなる
ので、給電回路の構成を簡単化し、低コスト化の上でも
都合が良い。以上は受信側に使用する例を説明したが、
送信側に用いる場合についても前述したように信号の流
れる方向が変わり、合成器が分配器に変わる以外は全く
同じ構成で、同様の効果を持つビーム走査アンテナが実
現できる。
ビーム走査アンテナの他の実施例を示す要部構成図であ
る。図1に示した本発明に係る第1の実施例では、VC
O9からの搬送波信号を直接各アンテナ素子に接続され
ているミクサに入力していたが、この代わりにPLL回
路(位相同期ループ回路)などにより搬送波信号を再発
生させて、ミクサに入力するようにしても良い。図8に
この場合の要部構成例を示す。ここでは、図1に示した
1アンテナ素子分、例えばアンテナ素子1Bを取り出し
て詳細に示している。図1の構成との違いは、VCO1
09から各アンテナ素子へ位相差をつけて分配された搬
送波の伝達線路の中にPLL回路115を挿入したこと
である。アンテナ素子1Bで受信した信号はLNA3B
に入力して増幅され、フィルタ5Bにより所望の周波数
成分が取り出される。この出力はアンテナ素子毎に設け
られたミクサ7Bに入力する。
途中にフィルタ111、113を設けたシリーズ方式の
分配系により、各PLL回路へ所定の位相差を与えて入
力される。この位相差がVCO109の周波数によって
変化することは前述した原理と同様である。PLL回路
115は、VCO117、位相比較器121、ループフ
ィルタ119により構成されるループ系であり、VCO
117の周波数及び位相がPLL回路に入力する回路の
周波数、位相と一致するように動作する。結果的にVC
O117から発生する搬送波は、PLL回路115に入
力される搬送波の周波数及び位相と一致して、ミクサ7
Bに入力される。従って、全く図1の構成での説明と同
様に、VCO109の電圧を制御することでビーム方向
を変化させることができる。
り、次のような効果がさらに期待できる。PLL回路1
15で搬送波を再発生させることにより、分配された搬
送波を利用するよりはS/N比の高い良好な信号をミク
サ7Bに入力することができる。
N比の劣化を極力防ぐことができる。これは受信に必要
なS/N比を得るために必要なアンテナ開口面積を小さ
くする上で重要であり、小型化ができるため移動体搭載
用アンテナとして非常に有効である。
るビーム走査アンテナを構成する誘電体基板の上面図で
ある。同図において、水平方向をy方向とし、垂直方向
をx方向とし、紙面に対して垂直方向をz方向とする。
のアレーアンテナの場合について説明したが、これを2
次元に配列した場合にも本発明の構成は容易に適用でき
る。本発明に係る第2の実施例として、図9のように9
素子のアンテナを3×3の方形配列した場合の適用例に
ついて以下に説明する。ここでアンテナ素子127A〜
Iは規則正しく(縦横にアンテナ素子が一直線上に並
ぶ、いわゆるマトリクス状に)配列されているものとす
る。
す、ビーム走査アンテナの構成図であり、受信側に用い
た場合を例にして説明する。各アンテナ素子127A〜
Iは各々LNA129A〜I、フィルタ131A〜Iに
順次接続され、増幅され所望の周波数帯域の成分のみ取
り出された受信信号は各々ミクサ133A〜Iに入力さ
れる。各ミクサにはVCO135からの搬送波信号が入
力され、各アンテナ素子に対応する受信信号と乗算され
る。ここで、搬送波は図9に示すように横(y方向)に
配列された素子単位毎に分配され、各ミクサに対してシ
リーズ方式で分配される。
C、137E、F及び137H、Iが各々直列に接続さ
れている。このような構成で伝達される搬送波を受信信
号に乗算することにより、横に配列されたアンテナ素子
の受信信号の間に位相差を与え、それらを横に配列した
アンテナ素子毎に合成器139、141及び143で各
々合成することにより、図9のy−z平面内でビームを
走査させる合成出力が得られる。その走査角はVCO1
35で発生する周波数によって変化し、その周波数は電
圧V1 によって制御できる。
のと全く同様である。各合成器139、141及び14
3の出力の中で所望の周波数成分を各々フィルタ14
5、147及び149で取り出し、これを各々ミクサ1
51、153及び155に入力する。ミクサ151、1
53及び155では、VCO157からの搬送波がシリ
ーズ方式で分配され入力される。
路の途中にフィルタ159及び161を挿入することに
より、縦(x方向)のアンテナ素子間の励振位相を変化
させることができる。ミクサ151、153及び155
は合成器163により所定の位相差で合成される。従っ
て、x−z面内でビーム走査が行え、その走査角はVC
O157を制御する電圧V2 によって決まる。合成器1
63からの出力の中で所定の周波数成分をフィルタ16
5により取り出し、ミクサ169においてVCO167
からの搬送波と乗算し、フィルタ171により所望の周
波数の合成受信信号出力が得られ、受信機173に入力
される。受信機173への入力の周波数を一定とするた
めには、VCO167の制御電圧V3 を変化させる必要
があるが、この値はV1 、V2 が決まれば一意的に決定
される値である。
アンテナにおいて、2次元的に自由にビームを走査する
ことが可能となる。フィルタを挿入することにより、搬
送波の隣接素子間における位相差を大きくできるので、
ビーム走査角度範囲も広くできる。また、ビーム方向の
制御が2つの電圧V1 、V2 だけで容易に行える。この
他、本発明に係る第2の実施例は、第1の実施例と同様
な効果があり、衛星通信や衛星放送受信を行う移動体搭
載アンテナとして、非常に有効である。また、第1の実
施例で説明した変更は、第2の実施例においても同様に
適用できる。
す。図11は、本発明に係る第2の実施例におけるビー
ム走査アンテナの断面図である。ビーム走査アンテナは
6枚の誘電体基板175、177、179、181、1
83、185を積層して構成する。誘電体基板175は
レドームである。誘電体基板177の上にはアンテナ素
子127A〜Iを構成する。誘電体基板179と181
の間、及び誘電体基板183と185の間にトリプレー
ト線路を形成し、給電回路を作る。トリプレート線路を
構成するために地導体187、189及び191を各誘
電体基板の面に形成する。
スルーホールなどを用いて接続される。先に示した図9
は、誘電体基板177の上面図である。アンテナ素子は
2点給電の円偏波アンテナである。
けるビーム走査アンテナを構成する誘電体基板181の
上面に形成された給電回路パターン図であり、図13
は、本発明に係る第2の実施例におけるビーム走査アン
テナを構成する誘電体基板185の上面に形成された給
電回路パターン図である。図12の給電回路はビームを
y−z面内で傾ける動作、図13の給電回路はビームを
x−z面内で傾ける動作を主に行うと考えて良い。図1
2において、モジュール195A〜Iには、図10に示
したLNA129A〜Iが各々構成されており、アンテ
ナ素子で受信した円偏波信号が増幅される。ミクサモジ
ュール197A〜Iには、図10に示したフィルタ13
1A〜I及びミクサ133A〜Iが内蔵されている。こ
の各ミクサモジュールにおいて、受信信号とVCO13
5からの搬送波が乗算されている。
により横に配列されたアンテナ素子単位に分配され、そ
の後シリーズ方式で分配され各ミクサモジュールに入力
される。この線路の途中に、フィルタ137B、C、
E、F、H及びIが形成されている。横に配列されたア
ンテナ素子毎に合成された出力信号は、各々ポート20
1、203及び205から図13の給電回路のポート2
07、209及び211に各々接続される。
ュール215、217及び219に入力し、VCO15
7からの搬送波信号と乗算される。各ミクサモジュール
215、217及び219には、図10に示したフィル
タ145、147及び149並びにミクサ151、15
3、及び155が内蔵されている。VCO157からの
搬送波信号は、伝送線路の途中に設けられたフィルタ1
59、161により、所定の位相差が与えられる。
9からの出力信号はミクサモジュール221に入力し、
VCO167の搬送波により周波数変換される。ミクサ
モジュール221には、図10に示したフィルタ16
5、171及びミクサ169が内蔵されている。ミクサ
モジュール221の出力は出力ポート213から図11
に示す外部コネクタ193を通して受信機173と接続
される。
にビームを走査するアンテナが、小型かつ薄型に実現で
きる。なお、この実現例において、各モジュールやVC
Oなどに電源を供給するDC線路やVCOの制御電圧を
与えるDC線路、また、その外部入出力端子は図を簡単
にするため省略してある。
明する。本発明に係る第3の実施例は、ビーム走査アン
テナの送受共用に関する。従来の移相器を用いたアレー
アンテナにおいては、送受共用を行うとする場合に以下
の2つの方法が考えられる。第1には、移相器を含めた
給電系を送信、受信とも共用して給電回路の根元におい
て分波器で送信と受信を分離するものであり、第2に
は、アンテナ素子のみ送受共用にして、移相器を含めた
給電回路を送信と受信とで分離するものである。
しており、送信と受信の周波数に差があるために送信と
受信とでアンテナのビーム方向が少し違ってしまうとい
う問題がある。特に利得が高く、ビームが鋭い場合には
重大な問題となる。
ので送信と受信とで最適なビーム走査が行えるが、移相
器が倍の数だけ必要になってしまいコスト上の問題が発
生し、また、移相器の制御も独立に行わなければならな
いといった複雑さもある。
な問題点を解決することを目的とする。図14は、本発
明に係る第3の実施例を示す、ビーム走査アンテナの構
成図である。ここでアンテナ素子223A〜Dは直線配
列されているものとする。各アンテナ素子223A〜D
の直後に分波器225A〜Dが接続され、送信と受信の
信号が分離される。この分波器は、T分岐やサーキュレ
ータとバンドパスフィルタなどを組み合わせることによ
り構成される。分波器を設けたことにより、送信と受信
の給電回路が分離して構成される。
る。受信系の給電回路は図1の構成とほぼ同じである。
分波器225A〜Dから取り出した受信信号は、各々L
NA227A〜Dに各々接続され、受信信号が低雑音特
性を維持した状態で増幅される。LNAの直後には、フ
ィルタ231A〜D及びミクサ235A〜Dが各々接続
される。ここでフィルタ231A〜Dにおいては、受信
信号成分のみ取り出され各々ミクサ235A〜Dに入力
する。ミクサ235A〜Dでは各々のアンテナ素子で受
信した信号とVCO243からの搬送波(CW)が乗算
される。
送信用に分配され、受信用のミクサ235B〜Dに至る
伝送線路の途中に遅延線路239B〜Dを設ける。搬送
波の分配はシリーズ方式である。このような構成によ
り、各ミクサ235A〜Dまでに至る線路の電気長を変
えることができ、各ミクサに分配される搬送波はその周
波数によって位相を各々異なる値に設定できる。隣接す
るミクサ間に分配される搬送波の位相差は、遅延線路の
持つ周波数特性により周波数が高くなるにしたがって大
きくなることになる。搬送波の位相は、受信信号にその
まま加算される形になるので、各ミクサの受信出力信号
の中で所望の周波数成分をフィルタ247A〜Dで取り
出し、これを合成器251により合成することにより、
所定の方向から到来する電波に対して同相合成すること
が可能になる。
気長は全て同じであるとする。以上のような構成によっ
て、受信周波数帯においてビームを傾ける方向は、搬送
波の周波数を変化させることにより制御することがで
き、実際にはVCO243の制御電圧Vを調整すること
により行われる。合成器251からの受信出力信号をミ
クサ255において、VCO245からの搬送波と乗算
を行い、フィルタ259により所望の周波数成分、例え
ばIF(中間周波数)成分を取り出し、受信機263に
入力する。
達される方向に従って説明する。送信器265からの送
信信号の所望の周波数成分をフィルタ261で取り出
し、ミクサ257に入力し、VCO245からの搬送波
と乗算を行う。このミクサにより周波数変換された送信
出力は分配器253により分配され、各送信出力信号の
所望の周波数成分がフィルタ249A〜Dにより取り出
された後に各々ミクサ237A〜Dに入力される。ミク
サ237A〜DにおいてVCO243からの搬送波が乗
算され、所望の周波数成分の乗算出力が各々フィルタ2
33A〜Dで取り出される。
信用と送信用に分配され、受信の場合と同様、送信用の
各ミクサに至る伝送線路の途中に遅延線路241B〜D
が設けられている。このような構成により、ミクサ23
7B〜Dまでに至る線路の電気長を変えることができ、
各ミクサ237A〜Dに分配される搬送波はその周波数
によって位相を各々異なる値に設定できる。隣接するミ
クサ間に分配される搬送波の位相差は、遅延線路の持つ
周波数特性により周波数が高くなるにしたがって大きく
なることになる。
れるかたちになるので、各アンテナ素子から放射される
送信信号の位相分布は搬送波の位相と同じになる。各ア
ンテナ素子から放射される前に、HPA229A〜Dに
より送信信号は増幅される。
いてビーム走査を行うことができる。その傾き角は、V
CO243の制御電圧Vにより調整することができる。
本発明に係る第3の実施例では、第1の実施例で示した
効果の他に以下のような効果が期待できる。
位相分布を各アンテナ素子に設定できるので、送信と受
信のビーム走査角を完全に一致させることができる。こ
れは、送信と受信で別個に設けられている遅延線路のV
COに対する位相の変化が、送信と受信の周波数に対し
て同じ方向にビームを向ける各々の位相分布になるよう
に設定するだけで実現できる。送受のビーム方向がずれ
ることがないので、高利得が要求され、ビーム幅が狭く
なる衛星通信用のアンテナなどに利用する上で非常に都
合が良い。
く、給電回路は非常に簡単であり、低コスト化に有効で
ある。ただ1つのVCO243の周波数を変化させるだ
けで送受のビーム方向を同時に制御でき、ビーム走査の
ための制御系が非常に簡単になる。従来の移相器を送受
別個に設けた場合などは、送受の移相器を別々に制御す
る煩わしさがあったので、本発明に係る第3の実施例の
構成は効果が大きい。
の効果は同様である。フィルタの位置などは、図14に
示す例の限りではない。また、ミクサの前後に増幅器を
付加して、ミクサによる電力損失を補償するような構成
も考えられる。
わりにフィルタを利用するか、遅延線路にフィルタを付
加するような構成にしても良い。フィルタを挿入したこ
とにより隣接するミクサ間に供給される搬送波の電気長
の差を大きくとることができるので、その位相差も大き
くできる。従って、VCO243の周波数の変化幅が小
さくてもビーム走査角を大きくとることもできる。ま
た、ここでフィルタが周波数の変化幅を考慮して、搬送
波の周波数だけが通過するような特性を持たせることに
より、各ミクサからの不要な反射波、特に高調波成分を
抑圧するように構成することが可能であり、他のアンテ
ナ素子の送信、受信信号への悪影響を防ぐことができ、
実用上都合が良い。
下に説明する。受信を例にとって説明するが、前述の実
施例と同様に、送信の場合にも基本的に同じ構成で本発
明は実施できる。図15は、本発明に係る第4の実施例
を示す、ビーム走査アンテナの構成図である。ここでア
ンテナ素子271A〜Xは直線上に配列されており、各
アンテナ素子はLNA273A〜Xに各々接続されてい
る。LNAにより、受信信号が低雑音特性を維持した状
態で増幅される。各々のLNAの直後に、フィルタ27
5A〜X及びミクサ277A〜Xを各々接続する。フィ
ルタ275A〜Xにおいて、受信信号成分のみが取り出
される。ミクサ277A〜Xでは、各々のアンテナ素子
で受信した信号とVCO(電圧制御発振器)279から
の搬送波(CW)が乗算される。
法)により周波数が変換できる発振器であれば他の方式
の発振器を用いても良い。VCO279から、各ミクサ
に至る伝送線路の長さは同じ(電気長が同じ)であり、
各ミクサ277A〜Xに搬送波が同相で供給される。こ
のミクサにより周波数変換された受信信号(変換される
周波数はVCO279の周波数により変化する)は、遅
延線路283B〜Xを直列に接続した、シリーズ方式の
合成器により合成される。
受信した信号は各々の位相差で合成されることになる。
結果的に、アンテナ全体がその位相分布に応じてビーム
方向を傾けることになる。そのビームの傾き角は遅延線
路を通過する周波数により変化することになり、ビーム
走査角はVCO279の周波数を変化させることにより
制御できる。
分をフィルタ285で取り出し、ミクサ287において
VCO281からの搬送波と乗算を行い、所望の周波数
成分をフィルタ289で取り出すことにより、所望の周
波数の中間周波数に変換された合成出力が得られる。こ
れを受信機291に入力することにより、受信が行われ
る。以上のような構成により、VCO279の周波数を
電圧Vで変化させるだけの簡単な手段により、ビームを
走査するアンテナを実現できる。
出力の周波数を一定にするために必要なVCO281の
周波数はVCO279の周波数により一意的に決定され
るので、2つのVCOは同一の電圧Vで制御させること
ができ、制御系の構成を簡単にできる。効果として、以
上のようなものの他、第1の実施例で示したような効果
も期待できる。
て、遅延線路を283B〜Xにフィルタを付加するか、
もしくは遅延線路の代わりにフィルタを用いることによ
り、周波数の変化に対して各アンテナ素子に励振される
位相差を大きくすることができるので、VCO279の
簡単化、広角のビーム走査に対して有効である。これは
移動体搭載用のアンテナとして高機能化、低コスト化に
つながるので、効果的である。
により周波数の変動を考慮して、所望の周波数成分のみ
を通過させるような特性に設定することにより、不要な
反射波、高調波などを抑圧できるので都合が良い。この
場合、ミクサ287の前に接続されるフィルタ285を
取り除いたり、簡単化することができ、全体の構成を簡
単にすることができる。
同相で供給するのではなく、第1の実施例で示したよう
に搬送波の伝搬線路の途中に遅延線路もしくはフィルタ
を設けてシリーズ給電し、搬送波を各ミクサにある位相
差を付けて供給する方法をとっても良い。この場合、ア
ンテナ素子間の位相差は、搬送波による位相差と分配器
(合成器)による位相差の合成として設定できるので、
アンテナ素子間の位相差を大きくすることができる。こ
れは、ビームを大きく傾ける上で都合が良い。また、V
CO279の周波数の制御幅を小さくできるので、精度
の良い周波数制御やVCOの低コスト化に都合が良い。
さらに、アンテナ素子間の位相差の設定は、搬送波と信
号の2つの独立な位相差により決められるので、設計の
自由度が増し有効である。
下に説明する。図16は、本発明に係る第5の実施例を
示す、ビーム走査アンテナの構成図である。本実施例は
送信、受信のどちらにも適用できるが、前実施例と同様
に受信の場合について例をあげて説明する。アンテナ素
子295A〜Iは図18に示すように方形配列されてお
り、各アンテナ素子にはLNA297A〜Iが各々接続
されている。LNAにより受信信号は低雑音特性を維持
した状態で増幅される。LNAの直後には、フィルタ2
99A〜I及びミクサ301A〜Iが各々接続される。
ここでフィルタ299A〜Iにおいて、受信信号成分の
みが取り出される。
素子で受信した信号と搬送波が乗算されるが、この搬送
波はVCO307からの搬送波とVCO315からの搬
送波を各々ミクサ305A〜Iで乗算し、所望の成分を
各々フィルタ303A〜Iで取り出したものである。各
々の搬送波は、遅延線路309B、C、311E、F、
313H、I、317、319を通過することにより所
定の位相差が与えられ、各ミクサに分配される。各ミク
サ305A〜Iでの出力信号の位相は、2つの搬送波の
位相成分を合成したもの(2つの位相の和または差とな
る)であり、この位相は各アンテナ素子に対する励振位
相となる。
波は、x−z平面内(図18において、垂直方向のx軸
と紙面に垂直な面内)でビームの方向を傾けるために縦
方向に並んだアンテナ素子に対して位相差を与え、VC
O315からの搬送波はy−z平面内(図18におい
て、水平方向のy軸と紙面に垂直な面内)でビームの方
向を傾けるために横方向に並んだアンテナ素子に対して
位相差を与えるものである。各VCOの周波数を変化さ
せることにより、各遅延線路のもつ周波数特性によって
位相差が変化し、これによりビーム走査を行うことがで
きる。
は、2つのVCOにより独立に制御できるので、任意の
方向へビームを傾けることが可能となる。ミクサ301
A〜Iにおいて受信信号と所定の位相差をもった搬送波
を乗算した出力信号の中で、所定の周波数成分(入力の
2つの信号の周波数の和もしくは差に対応する成分)が
フィルタ321A〜Iにより取り出され、合成器323
において合成される。
7においてVCO325からの搬送波と乗算され、フィ
ルタ329において所望の周波数成分が取り出される。
受信機331に入力する信号の周波数を一定にするため
に、VCO307とVCO315で発生する周波数か
ら、VCO325の出力する周波数を設定する。ここで
VCO325の周波数を制御する電圧V3は、VCO3
07の周波数を制御する電圧V1とVCO315の周波
数を制御する電圧V2から容易に決定できる。以上のよ
うな構成により、2次元的にビームを走査することがV
COの電圧を変えるだけの簡単な方法により実現でき
る。
うな効果が期待できる。移相器を必要とせず、2次元の
ビーム走査を行うアンテナが非常に低コストに実現でき
る。制御するのはVCOの電圧だけであるので、制御回
路も簡単に構成でき、民生用など低価格なビーム走査ア
ンテナを製作する上でメリットは大きい。
を1つの搬送波に合成して、信号と乗算を行うことによ
り、受信信号自体はただ1つのミクサを通過するだけで
ある。一般的な考え方により、縦方向のビーム走査と横
方向のビーム走査のために各々搬送波と別々に乗算する
ような構成にした場合には、2つのミクサを通過しなけ
ればならなく、その通過時の電力損失が問題になり、時
にはS/N比が劣化することもある。
さくするためにLNAにおける増幅度を大きくしたり、
LNAを多段にしたりすることが必要である。しかし、
第5の実施例で示した構成の場合には、ただ1つのミク
サを通過させるだけであるから、電力損失も比較的小さ
く、LNAの構成も簡単で良い。2次元のビーム走査が
可能になるにもかかわらず、受信信号の損失に関しては
一次元のビーム走査を行う場合と同等の特性を維持でき
る利点がある。
果が得られる。例えば、遅延線路の代わりにフィルタを
用いたり、遅延線路にフィルタを付加したりすることに
より、VCOの周波数の変化が小さくてもビーム走査角
が大きくできたり、ミクサで発生する不要な反射高調波
を抑圧できる利点がある。
に示す。図17は、本発明に係る第5の実施例における
ビーム走査アンテナの断面図である。このアンテナは6
枚の誘電体基板335、337、339、341、34
3及び345を積層して構成される。一番上の誘電体基
板335はレドームとして用いており、アンテナを水
分、熱、腐蝕、傷などの外部環境による影響から保護す
るものである。第2層の誘電体基板337の上面にはア
ンテナ放射素子を設ける。第3及び第4の誘電体基板3
39、341によりトリプレート線路349を形成し、
ここにビーム走査アンテナの給電回路を形成する。第3
の誘電体基板339の上面及び第4の誘電体基板341
の下面には地導体347、351を形成する。さらに、
第5及び第6の誘電体基板343、345によりトリプ
レート線路353を形成し、搬送波の分配回路を形成す
る。第5の誘電体基板343の上面及び第6の誘電体基
板345の下面には地導体351、355(地導体35
1は上部トリプレート線路349に対応するものとして
共用される)を形成する。各誘電体基板における放射素
子、地導体、線路などは導体膜で形成し、これは写真エ
ッチングなどの技術等により容易に実現することができ
る。
けるビーム走査アンテナを構成する誘電体基板337の
上面図である。放射素子として円形マイクロストリップ
アンテナの例を示し、各アンテナ素子295A〜Iは直
線偏波用の円形パッチアンテナである。給電点361A
〜Iは同軸線路もしくはその他の線路により下部にある
トリプレート線路349に接続される。
けるビーム走査アンテナを構成する誘電体基板341の
上面に形成された給電回路パターン図である。ここで図
18の給電点361A〜Iは入力点365A〜Iに各々
接続されている。各アンテナ素子からの受信信号はモジ
ュール369A〜Iに入力される。このモジュールには
LNAが形成され、信号の増幅が行われる。各モジュー
ルからの出力信号は、線路により各々ミクサモジュール
367A〜Iに入力する。このミクサモジュールには、
所望信号以外を抑圧するフィルタとミクサ、場合によっ
ては中間周波帯での増幅器を内蔵する。このミクサモジ
ュールのもう一方の入力信号は、入力点371A〜Iか
らの搬送波信号である。この搬送波には所定の位相差が
つけられており、各ミクサモジュールにおいて受信信号
にこの位相差が加えられる。
合成器(図19の例では、3電力合成器の出力をさらに
電力合成器で合成している)において合成され、出力点
373より図17に示す同軸線路357を介してコネク
タ359に出力される。同軸線路357はスルホールな
どを用いて構成することもできる。この合成回路におい
て、各ミクサモジュールから出力点373までの線路長
(電気長)は全て同一であるものとする。これは、この
合成回路の給電線路を通過する電波の周波数が変化して
も、常に同相合成されるようにするためである。
けるビーム走査アンテナを構成する誘電体基板345の
上面に形成された搬送波の分配回路パターン図である。
この分配回路では、VCO307及びVCO315から
の搬送波信号に所定の位相差を与えて、各アンテナ素子
に分配する。x軸方向のアンテナ素子間の位相差はVC
O307からの搬送波により生じさせ、y軸方向のアン
テナ素子間の位相差はVCO315からの搬送波により
生じさせ、この2つの搬送波はミクサモジュール377
A〜Iに入力され、2つの搬送波が合成される。
を抑圧するフィルタとミクサ、場合によっては中間周波
帯での増幅器を内蔵する。各ミクサモジュール377A
〜Iで出力された信号は入力点379A〜Iに伝達さ
れ、上層の給電回路(図19)における入力点371A
〜Iに同軸線路もしくはスルホールを利用して各々接続
される。各VCOからの搬送波は、シリーズ方式の分配
器により分配され、その線路の途中にフィルタを設けて
いる。
いてはフィルタ309B及びC、311E及びF、31
3H及びIが設けられており、アンテナ素子がx軸方向
に等間隔に配列されていれば、これらのフィルタは全く
同じものを用いることができる。同様にVCO315か
らの搬送波の分配回路においてはフィルタ317及び3
19が設けられており、アンテナ素子がy軸方向に等間
隔に配列されていれば、これらのフィルタは全く同じも
のを用いることができる。
クサモジュールに至るまでの電気長を各アンテナ素子に
対応する所定の設計値に設定することにより、VCOの
周波数変化によって各アンテナ素子に所定の位相差とし
た搬送波を与えることができる。以上のような構成によ
り、2次元のビーム走査を自由に行うアンテナを実現す
ることができる。
としてマイクロストリップ線路やトリプレート線路など
の平面線路を用い、ミクサやLNAなどをMMICモジ
ュール化することにより、給電回路を含めたアンテナ全
体を小型かつ薄型に構成できる。従って、移動体に搭載
する上で非常に効果があると言える。なお、この具体的
な実現例において、図16に示したVCO325及びそ
の乗算のための構成(ミクサ327とフィルタ329)
以降はこれまでの実施例で説明した内容と同様であり、
説明の簡単化のため省略している。また、各VCO、モ
ジュール等における電源、制御信号などのためのDC線
路についても省略している。
うな変更を行っても同様な効果が期待できる。
の方式は実施例に示した方式の限りではない。他の別の
方式を用いても本発明の効果は同様である。実施例では
直線偏波の場合についての構成例を示したが、円偏波な
ど他の偏波にも利用できる。周波数帯についても制限な
く利用できる。
送信の場合にも利用できる。送信の場合には、LNAの
代わりにHPA(高出力増幅器)を用い、合成器を分配
器とする。この他に、各ミクサの入出力の信号の流れが
逆になり、ミクサの乗算出力はアンテナ素子の方向に向
かって流れることになる。以上の違い以外は、全く同じ
構成により送信用のビーム走査アンテナとして利用でき
る。
信号の減衰を補償するために中間周波帯の増幅器を設け
ても本発明の効果は同様である。また、搬送波につい
て、各ミクサへ入力する前に増幅器で増幅する場合につ
いても同様である。図16の構成の場合には1つのVC
Oから全てのアンテナ素子に対して搬送波が供給される
ので、その信号強度が減衰してしまう懸念があるが、こ
のような状況を避ける場合に、増幅器を付加することは
非常に有効である。
成分を取り出すためのフィルタにおいて、入力の2つの
信号の和または差のどちらを取り出すようなものであっ
ても本発明の効果は同じである。設計の自由度が高いと
言える。
リーズ方式の分配方法を用いているが、この代わりにパ
ラレル方式の分配方法を用いても効果は同じである。
場合の例を示したが、この他にも三角形配列、円形配列
などで2次元のビーム走査を行う場合についても適用で
きる。また、アンテナ素子は必ずしも平面上に配列して
いる必要はなく、球面上にアンテナ素子を配列したコン
フォーマルアンテナにおいても本発明は適用できる。
明する。図21は、本発明に係る第6の実施例を示す、
ビーム走査アンテナの構成図である。本発明に係る第6
の実施例は受信と送信のどちらの場合にも適用できる
が、図21の例では受信の場合について説明する。ここ
でアンテナ素子395A〜Dは空間的に任意に配列され
ており、各アンテナ素子には、LNA397A〜D、フ
ィルタ399A〜D及びミクサ401A〜Dが順次各々
接続されている。ここで、LNAにおいては受信信号の
増幅を行い、フィルタにおいては所望の受信信号のみを
取り出すように動作する。ミクサにおいては、各受信信
号と局部発振器409からの搬送波が乗算される。局部
発振器409の周波数は固定であるとする。
11で分配され、各々分配された搬送波は可変移相器4
13、415、417及び419により所定の位相差が
与えられ、各々のミクサへ入力される。この搬送波の位
相は、受信信号と各ミクサで乗算することにより、受信
信号に加えられる形となる。従って、各アンテナ素子3
95A〜Dに所定の位相量を設定することができ、任意
の方向へビームを向けることが可能となる。ミクサ40
1A〜Dからの出力信号の中で所望の周波数成分をフィ
ルタ403A〜Dで各々取り出し、合成器405により
合成し、S/N比の高い受信信号を合成する。この合成
器405からの出力信号は受信機407に入力される。
ーム走査を行うビーム走査アンテナが実現できる。本発
明に係る第6の実施例には、以下のような効果が期待で
きる。
ポーネントを一か所に集中的に配置することができる。
従来の移相器によるビーム走査アンテナの場合には、移
相器に受信したRF信号を通過させているために、移相
器だけを一か所に集中することが難しかった。これは、
RF線路の配線上の問題や線路長を長くしなければなら
ないために生ずる電力損失などのためである。しかし、
本発明の実施例では、可変移相器による設定位相を搬送
波に与えているので、搬送波のS/Nは一般に非常に大
きくできるため、搬送波の電力損失やS/Nの劣化は受
信信号に影響を与えず、移相器を一か所に集中的に配置
することが可能である。
も含む)を一か所に集中的に配置することによりこれら
の制御系の構成を簡単にすることができる。例えば、M
MIC化などにより、全ての移相器とその制御回路を1
つのチップにモジュール化でき、製造工程を簡単にした
り、低コスト化する上で都合が良い。また、制御系が集
中的に配置されていることにより、最も故障が発生しや
すいと考えられる制御系の故障時の対応が簡単に行える
利点がある。
て、一気に所望の周波数帯の中間周波数へ受信信号を変
換できる。局部発振器はただ1つのみで構成でき、その
周波数も固定されているので給電系の構成が簡単にな
る。また、ミクサ以降の中間周波数も固定されることに
なるので、所望周波数成分を取り出すためのフィルタを
狭帯域なバンドパスフィルタにできる。これは、受信信
号が不要な他の帯域の信号成分からの妨害を除去する上
で都合が良く、雑音を抑圧する上でも有効である。
な変更を行っても本発明の効果は同様に期待できる。
信の場合にも同様の構成で実現できる。送信の場合に
は、LNAの代わりにHPA、合成器の代わりに分配
器、受信機の代わりに送信機を用いることになる。ま
た、信号の流れる向きが逆になり、例えばミクサにおい
ては、送信機側からの送信信号と搬送波信号が乗算さ
れ、各アンテナ素子から放射されることになる。また、
本発明は送受共用のビーム走査アンテナとしても利用で
きる。
りではない。例えば、S/N比の劣化を防ぐなどの理由
により、中間周波帯において増幅器を設けたり、搬送波
信号を増幅するための増幅器を設けるようにしてもかま
わない。
分配されるパラレル方式の給電方法を用いていたが、こ
の代わりにシリーズ方式で給電する方法を用いても良
い。この場合、アンテナ素子が等間隔で直線配列されて
いれば、全く同じ移相器を直列に接続することになる。
移相器が全て同一になり、全て同じように制御すること
になるので、構成、制御が著しく簡単化される。
定の分配比により分配することができる。これは搬送波
の線路長の違いによる搬送波信号の減衰を補償する上で
都合が良い。
明する。
す、ビーム走査アンテナの構成図であり、図23は、本
発明に係る第7及び次の第8の実施例を示す、ビーム走
査アンテナのアンテナ素子の配列を示す配置図である。
どちらにも適用できるが、前実施例と同様に受信の場合
について例をあげて説明する。ここでアンテナ素子43
1A〜D、433A〜D、435A〜D及び437A〜
Dは、図23に示すように方形配列されており、各アン
テナ素子にはLNA447A〜D、449A〜D、45
1A〜D及び453A〜D、並びにミクサ457A〜
D、459A〜D、461A〜D及び463A〜Dが順
次各々接続されている。
行い、ミクサにおいては各受信信号と局部発振器467
からの搬送波が乗算される。局部発振器467の周波数
は固定であるとする。局部発振器467からの搬送波は
分配器469で4分配され、各々の分配された搬送波は
可変移相器439、441、443及び445により所
定の位相差が与えられる。ここで可変移相器439から
出力される搬送波信号はミクサ457A〜Dに同相で伝
達され、可変移相器441から出力される搬送波信号は
ミクサ459A〜Dに同相で伝達され、可変移相器44
3から出力される搬送波信号はミクサ461A〜Dに同
相で伝達され、可変移相器445から出力される搬送波
信号はミクサ463A〜Dに同相で伝達される。
算されることにより受信信号にその位相が加えられるこ
とになるので、可変移相器439、441、443及び
445により設定される位相は、縦に並んだアンテナ素
子間に励振位相を与えることになる。従って、この段階
でx−z平面内(図23において、垂直方向のx軸と紙
面に垂直な面内)でのビーム走査が可能となる。各ミク
サからの乗算出力は縦に配列されたアンテナ素子毎に合
成される。
1A、463Aからの受信出力は合成器455Aによ
り、ミクサ457B、459B、461B、463Bか
らの受信出力は合成器455Bにより、ミクサ457
C、459C、461C、463Cからの受信出力は合
成器455Cにより、ミクサ457D、459D、46
1D、463Dからの受信出力は合成器455Dにより
各々合成される。各合成器からの出力信号は可変移相器
465A〜Dに入力し、所定の位相量が設定される。
子間に位相差を与えるので、y−z平面内(図23にお
いて、水平方向のy軸と紙面に垂直な面内)でのビーム
走査が可能となる。各可変移相器465A〜Dからの出
力信号は合成器471により合成され、S/N比の高い
信号が得られることになる。この合成器471からの出
力信号は受信機473に入力される。以上のような構成
により、任意の方向へビームを向けることが可能とな
る。
やミクサの前後に所望の周波数成分の信号を取り出すた
めのフィルタが必要になるが、これらのフィルタの配置
は前述した実施例とほぼ同様であるので、説明を簡単に
するため構成図から省略した。
施例で示した効果の他に以下のような効果が期待でき
る。
アンテナでは、各アンテナ素子毎に移相器が必要であっ
たが、本発明の構成では従来例に比較して移相器数を低
減できるので、アンテナの低コスト化に非常に有効であ
る。例えば、縦m列、横n列の方形配列のアレーアンテ
ナの場合、従来方法ではm×n個の移相器が必要であっ
たが、本発明の構成ではm+n個となる。アンテナ素子
数が多ければ多いほど、本発明と従来例の移相器数の差
が大きくなり、本発明に係る第7の実施例はアンテナ素
子数が多いほど効果が大きいと言える。
移相器などのコンポーネントを一か所に集中的に配置す
ることができる。特に、この実施例ではx−z面内でビ
ーム走査を行うための制御系と、y−z面内でビーム走
査を行うための制御系を別個に集中的に配置することが
できる。従って、制御系の構成や製造工程を簡単にする
上で非常に有効である。
明する。
す、ビーム走査アンテナの構成図である。
する。ここでアンテナ素子431A〜D、433A〜
D、435A〜D及び437A〜Dは、図23に示すよ
うに方形配列されており、各アンテナ素子にはLNA4
81A〜D、483A〜D、485A〜D及び487A
〜D、並びにミクサ497A〜D、499A〜D、50
1A〜D及び503A〜Dが順次各々接続されている。
行い、ミクサにおいては各受信信号と搬送波が乗算され
る。ここで搬送波として、局部発振器479からの搬送
波と局部発振器491からの搬送波がミクサ513A〜
D、515A〜D、517A〜D及び519A〜Dにお
いて乗算され、その乗算出力がミクサ497A〜D、4
99A〜D、501A〜D及び503A〜Dへ各々入力
される。各々の搬送波には、各アンテナ素子の配列され
た位置に応じた所定の位相が与えられており、ミクサ4
97A〜D、499A〜D、501A〜D及び503A
〜Dでの乗算により各アンテナ素子で受信された信号に
位相差が設定される。
波に設定するための構成については以下の通りである。
局部発振器479からの搬送波は分配器489により分
配され、各々の分配された搬送波信号は可変移相器50
5、507、509及び511により所定の位相量が設
定される。この位相量は、横に配列されたアンテナ素子
に共通に同相で分配される。
は、縦に配列されたアンテナ素子間に位相差を与えるも
のであり、可変移相器505、507、509及び51
1の位相量を変化させることにより、x−z平面内(図
23において、垂直方向のx軸と紙面に垂直な面内)で
のビーム走査が可能となる。
号は分配器493により分配され、各々の分配された搬
送波信号は可変移相器521、523、525、527
により所定の位相量が設定される。この位相量は縦に配
列されたアンテナ素子に共通に同相で分配される。つま
り、局部発振器491からの搬送波は、横に配列された
アンテナ素子間に位相差を与え、可変移相器521、5
23、525、527の位相量を変化させることによ
り、y−z平面内(図23において、水平方向のy軸と
紙面に垂直な面内)でのビーム走査が可能となる。
515A〜D、517A〜D及び519A〜Dで乗算さ
れ、縦横の独立に与えられた位相量が合成された搬送波
信号が生成される。受信信号と搬送波を乗算した後の出
力信号は合成器495で合成される。この合成器出力が
受信機529へ入力される。以上のような構成により、
任意の方向へ2次元的にビームを向けることが可能にな
る。
やミクサの前後に所望の周波数成分の信号を取り出すた
めのフィルタが必要になるが、これらのフィルタの配置
は前述した実施例とほぼ同様であるので、説明を簡単に
するため構成図から省略した。
第7の実施例で示した効果の他に以下のような効果が期
待できる。
構成とはなっていないので、可変移相器の通過損失によ
り受信信号が減衰することがない。従って、S/N比の
劣化を防ぐためにLNAの増幅度を上げたり、LNAを
多段構成にしたりする必要はなく、増幅器の構成を簡単
にできる。
ミクサなどは全て同一の構成、形状をしている。これら
をモジュール化することにより、大量生産に適したもの
となり、低コスト化、製造工程の簡単化に対して都合が
良い。
の寄与を同相合成するものであり、一般的な給電線路を
用いることもできるが、ラジアル導波路などの低損失な
給電回路を利用することもできる。給電回路の低損失化
など設計を最適化する上で有効である。
合について説明したが、三角形配列や円形配列にした場
合にも同様に適用することができる。
どで制御する簡単な方法で各アンテナ素子において送信
もしくは受信される電波(信号)の位相を容易に調整で
き、任意の方向へビームを向けることが可能である。こ
こで局部発振器の周波数の変化に対して搬送波の位相の
変化を大きくできるので、ビームの走査角度範囲を広く
することができ、衛星通信や衛星放送の受信を自動車な
どの移動体で行う場合に非常に都合が良い。アンテナの
構成は、周波数可変なただ1つの局部発振器と各アンテ
ナ素子に接続されたミクサだけの簡単な構成であり、ま
た、MMIC化、モジュール化による多量生産により向
いており、低コスト化が容易である。さらに、搬送波の
伝送経路にフィルタを挿入しているので、各ミクサで発
生した不要反射波、特にその高調波成分を遮断でき、他
のミクサに対して妨害となるようなことを防ぐことがで
きる効果がある。
簡単な構成によりアンテナビームを傾けることができ、
そのビーム走査範囲が広く、しかも比較的低コストで構
成できるビーム走査アンテナを提供することができる。
アンテナの構成図である。
差の説明図である。
アンテナの断面図である。
アンテナを構成する誘電体基板の上面図である。
アンテナを構成する誘電体基板の上面に形成された給電
回路パターン図である。
ンテナの他の実施例を示す構成図である。
ンテナの他の実施例を示す構成図である。
ンテナの他の実施例を示す要部構成図である。
アンテナを構成する誘電体基板の上面図である。
査アンテナの構成図である。
査アンテナの断面図である。
査アンテナを構成する誘電体基板の上面に形成された給
電回路パターン図である。
査アンテナを構成する誘電体基板の上面に形成された給
電回路パターン図である。
査アンテナの構成図である。
査アンテナの構成図である。
査アンテナの構成図である。
査アンテナの断面図である。
査アンテナを構成する誘電体基板の上面図である。
査アンテナを構成する誘電体基板の上面に形成された給
電回路パターン図である。
査アンテナを構成する誘電体基板345の上面に形成さ
れた搬送波の分配回路パターン図である。
査アンテナの構成図である。
査アンテナの構成図である。
ビーム走査アンテナのアンテナ素子の配列を示す配置図
である。
査アンテナの構成図である。
の構成図である。
成図である。
示す構成図である。
431,433,435,437 アンテナ素子 3,129,227,273,297,395,44
7,449,451,453,481,483,48
5,487 LNA 5,11,15,21,99,105,111,11
3,131,137,145,147,149,15
9,161,165,171,231,233,24
7,249,259,261,285,289,29
9,303,321,329,399,403, フィ
ルタ 7,17,103,133,151,153,155,
169,235,237,255,257,277,2
87,301,305,327,401,457,45
9,461,463,497,499,501,50
3,513,515,517,519 ミクサ 9,19,71,81,109,117,135,15
7,167,243,245,279,281,30
7,315,325 VCO 13,65,75,139,141,143,163,
251,323,405,455,471,495 合
成器 23,173,263,291,331,407,47
3,529 受信機 31,33,35,37,175,177,179,1
81,183,185,335,337,339,34
1,343,345,347 誘電体基板 41,45,187,189,191,347,35
1,355 地導体 43,349,353 トリプレート線路 47,193,359 コネクタ 51,53,361 給電点 61,63,365,371,379 入力点 67,195,369 モジュール 69,77,197,215,217,219,22
1,367,377 ミクサモジュール 73 BPF 79,373 出力点 83,85,87,89,93 DC線路 91 信号線 97,199,253,411,469,489,49
3 分配器 101,409,467,479,491 局部発振器 115 PLL回路 119 ループフィルタ 121 位相比較器 201,203,205,207,209,211,2
13 ポート 225 分波器 229 HPA 239,283,241,309,311,313,3
17,319 遅延線路 265 送信機 357 同軸線路 413,415,417,419,439,441,4
43,445,467,505,507,509,51
1,521,523,525,527 可変移相器
Claims (4)
- 【請求項1】 複数のアンテナ素子によって構成される
ビーム走査アンテナにおいて、 搬送波を発生し、この搬送波の周波数を可変することが
可能な局部発振器と、前記複数のアンテナ素子のそれぞ
れに対して設けられ、前記局部発振器から出力される搬
送波に位相差を与え前記複数のアンテナ素子毎に異なる
通過位相となる固定の位相差付与手段と、前記複数のア
ンテナ素子と給電回路との間にそれぞれ設けられ、前記
位相差が与えられた搬送波と送信信号とを乗算する乗算
手段とを具備し、 前記位相差付与手段はフィルタ若しくは遅延素子から構
成されることを特徴とするビーム走査アンテナ。 - 【請求項2】 前記複数のアンテナ素子はマトリクス状
に配列されていることを特徴とする請求項1記載のビー
ム走査アンテナ。 - 【請求項3】 複数のアンテナ素子によって構成される
ビーム走査アンテナにおいて、 搬送波を発生し、この搬送波の周波数を可変することが
可能な局部発振器と、前記複数のアンテナ素子のそれぞ
れに対して設けられ、前記局部発振器から出力される搬
送波に位相差を与え前記複数のアンテナ素子毎に異なる
通過位相となる位相差付与手段と、前記複数のアンテナ
素子のそれぞれに対して設けられた、送信信号と受信信
号とを分離する分波器と、位相差が与えられた搬送波と
送信信号とを乗算して前記分波器に入力する複数の第一
の乗算手段と、位相差が与えられた搬送波と前記分波器
において分離された受信信号とを乗算して出力する第二
の乗算手段とを具備し、前記位相差付与手段はフィルタ若しくは遅延素子から構
成される ことを特徴とするビーム走査アンテナ。 - 【請求項4】 前記複数のアンテナ素子はマトリクス状
に配列されていることを特徴とする請求項2記載のビー
ム走査アンテナ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1993
- 1993-12-29 JP JP35348493A patent/JP3212789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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