JP5287375B2 - 電動車両 - Google Patents
電動車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5287375B2 JP5287375B2 JP2009058831A JP2009058831A JP5287375B2 JP 5287375 B2 JP5287375 B2 JP 5287375B2 JP 2009058831 A JP2009058831 A JP 2009058831A JP 2009058831 A JP2009058831 A JP 2009058831A JP 5287375 B2 JP5287375 B2 JP 5287375B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- planetary gear
- electric vehicle
- pinion
- modification
- pinions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Retarders (AREA)
- Gears, Cams (AREA)
Description
インホイールモータ1は、減速装置として遊星歯車機構10(図2参照)を備え、インホイールモータ2は、減速装置として遊星歯車機構20(図2参照)を備える。2つの遊星歯車機構10,20は同一形状(同一歯車諸元、略同一相対歯面形状)とする。
図3に示すように、遊星歯車機構10の4つのピニオン10Pを、時計回りで順に、10P1,10P2,10P3,10P4とおくと、実施例1では、各ピニオン10P1,10P2,10P3,10P4とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状は、対向するピニオン同士では同方向、隣接するピニオン同士では逆方向となる同量の圧力角修整が施されている。「圧力角修整」とは、歯たけ方向の修整であって、歯先を逃がす修整および歯元を逃がす修整をいう。
[回転方向振動抑制作用]
従来、遊星歯車機構では、各ピニオンのサンギヤおよびリングギヤに対するかみ合い位相を等間隔にずらすようにサンギヤおよびリングギヤの歯数を設定することで、回転方向の振動を抑制している。
すなわち、実施例1の遊星歯車機構10,20では、回転方向にかかわらず、Z+1次のサイドバンドとZ-1次のサイドバントが同程度でかつ一方のサイドバンドが発生する場合の1/2の振幅で発生するため、Z+1次またはZ-1次のサイドバンドの一方が現れる上記位相差を等間隔にずらした遊星歯車機構と比較して、半径方向の振動のレベルを抑制できる。
実施例1に示したように、インホイールモータの減速装置として左右に同一形状の遊星歯車機構を用いた電動車両では、回転方向の振動を抑制すべく上記位相差を等間隔にずらした遊星歯車機構を用いた場合、一方の遊星歯車機構ではZ-1次のサイドバンドが発生し、他方の遊星歯車機構ではZ+1次のサイドバンドが発生する。このとき、Z+1次のサイドバンドとZ-1次のサイドバンドは音の周波数が近いため、それぞれの音が干渉し合い、それぞれの音の周波数差に相当する周波数で音が変化する、いわゆる「うなり音」が発生し、乗員に不快感を与える。
特開2008−37133号公報には、左右インホイールモータの左右減速装置を3軸歯車で構成し、左右3軸歯車の歯数の組み合わせを異ならせることで、うなり音の発生を抑制する技術が開示されている。ところが、この従来技術では、左右で異なる減速装置が必要であるため、部品点数増によるコストアップを招く。
実施例1の遊星歯車機構10,20および電動車両100は、以下に列挙する効果を奏する。
(1) ピニオン10P,20Pを4個設け、各ピニオン10P,20Pのサンギヤ10S,20Sおよびリングギヤ10R,20Rとのかみ合い位相を等間隔にずらし、各ピニオン10P,20Pとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を、対向するピニオン同士では同方向に修整し、隣接するピニオン同士では逆方向に修整した。これにより、回転方向と半径方向の振動を共に抑制できる。
[回転方向振動抑制作用]
実施例2の遊星歯車機構10では、第1ピニオン10P1と第3ピニオン10P3にかみ合い初め修整を施し、第2ピニオン10P2と第4ピニオン10P4にかみ合い終わり修整を施すことで、対向するピニオン同士(10P1と10P3,10P2と10P4)では修整方向を同方向、隣接するピニオン同士(10P1と10P2,10P2と10P3,10P3と10P4,10P4と10P1)では修整方向を逆方向としている。なお、遊星歯車機構20についても同様である。
このため、図8(a)に示すように、右前輪FRの遊星歯車機構10の半径方向の加振力は、図5(a)の場合と比較してZ+1次成分が半減し、ほぼ同レベルのZ-1次成分が現れる。同様に、図8(b)に示すように、左前輪FLの遊星歯車機構20の半径方向の加振力は、図5(b)の場合と比較してZ-1次成分が半減し、ほぼ同レベルのZ+1次成分が現れる。
実施例2の遊星歯車機構10,20および電動車両100は、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
(4) 歯面修整を、ねじれ角修整をしたため、比較的容易な歯面修整で半径方向の振動を小さくする歯面形状を実現できる。
バッテリ101は、インバータ102に電力を供給し、インバータ102は、前輪FR,FLと連結されたインホイールモータ1,2の電流・電圧をコントロールし駆動トルクを発生させる。
コントロールユニット105は、アクセルセンサ103およびシフトセンサ104からの信号に基づいて、目標モータトルクを算出し、目標モータトルクに基づいてインバータ102を制御する。
コントロールユニット(回転角補正手段)105は、レゾルバ106,107により検出されたインホイールモータ1,2の回転角をモニタし、左右の遊星歯車機構10,20の振動の波形が逆位相の関係を維持するように、左右前輪FL,FRの回転角を補正する駆動力制御を行う。
[うなり音キャンセル作用]
2つの遊星歯車機構10,20の位相と半径方向の加振力との関係は、旋回時に生じる内外輪差やスリップによる回転数差の発生により変化する。このとき、Z+1次のサイドバンドとZ-1次のサイドバンドとが近接するほど、うなり音が大きくなる。
このため、常にZ-1次のサイドバンドとZ+1次のサイドバンドとが打ち消し合うことで、うなり音の抑制効果を高めることができる。
また、実施例3では、インホイールモータ1,2の回転角をモニタする手段としてレゾルバ106,107を用いた。レゾルバは、電動車両においてモータの駆動制御には必須の構成であるため、新たな構成の追加によるコストアップは生じない。
実施例3の遊星歯車機構10,20および電動車両100は、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
(5) コントロールユニット105は、2つの遊星歯車機構10,20の半径方向の加振力波形が逆位相となるように左前輪FLと右前輪FRの回転角を補正するため、うなり音の抑制効果を高めることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
モータはインホイールモータに限られない。
本発明は、後輪駆動車にも適用できる。
FR 右前輪(駆動輪)
1,2 インホイールモータ
10,20 遊星歯車機構
10P,20P ピニオン
105 コントロールユニット(回転角補正手段)
Claims (3)
- 各駆動輪と各モータとの間に減速装置を有する電動車両において、
前記減速装置として、
ピニオンを偶数個設け、
各ピニオンのサンギヤおよびリングギヤに対するかみ合い位相を等間隔にずらし、
各ピニオンとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を、対向するピニオン同士では同方向に修整し、隣接するピニオン同士では逆方向に修整した遊星歯車機構を適用し、
左右の遊星歯車機構の半径方向の加振力波形が逆位相となるように左右駆動輪の回転角を補正する回転角補正手段を備えたことを特徴とする電動車両。 - 請求項1に記載の電動車両において、
前記修整は、圧力角修整であることを特徴とする電動車両。 - 請求項1に記載の電動車両において、
前記修整は、ねじれ角修整であることを特徴とする電動車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009058831A JP5287375B2 (ja) | 2009-03-12 | 2009-03-12 | 電動車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009058831A JP5287375B2 (ja) | 2009-03-12 | 2009-03-12 | 電動車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010210049A JP2010210049A (ja) | 2010-09-24 |
JP5287375B2 true JP5287375B2 (ja) | 2013-09-11 |
Family
ID=42970431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009058831A Active JP5287375B2 (ja) | 2009-03-12 | 2009-03-12 | 電動車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5287375B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PL2551550T3 (pl) * | 2011-07-29 | 2014-10-31 | Agustawestland Spa | Przekładnia planetarna oraz odpowiedni sposób wytwarzania |
CN103234006A (zh) * | 2013-04-08 | 2013-08-07 | 昆明理工大学 | 一种双圆弧修正摆线齿轮差动轮系 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4433504B2 (ja) * | 1998-08-06 | 2010-03-17 | 株式会社エクォス・リサーチ | 電動車両 |
JP4010129B2 (ja) * | 2001-09-21 | 2007-11-21 | 日産自動車株式会社 | 遊星歯車装置およびその製造方法ならびに遊星歯車歯面形状設定方法 |
JP2007022386A (ja) * | 2005-07-19 | 2007-02-01 | Ntn Corp | 電動式車輪駆動装置 |
JP2008230495A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Toyota Motor Corp | インホイールモータ |
JP5130780B2 (ja) * | 2007-04-27 | 2013-01-30 | トヨタ自動車株式会社 | 車輪駆動装置 |
-
2009
- 2009-03-12 JP JP2009058831A patent/JP5287375B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010210049A (ja) | 2010-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4378391B2 (ja) | 車両用能動型騒音制御システム | |
JP6136896B2 (ja) | 電動機制御装置 | |
EP2319724B1 (en) | Vehicle operation sound control apparatus and control method | |
JP2013107586A (ja) | 車両および車両の制御方法 | |
JP4780223B2 (ja) | 車両の走行用モータ制御装置 | |
WO2011155024A1 (ja) | 車両用制御装置および車両用制御方法 | |
JP2008024287A (ja) | ハイブリッド電気自動車の制御装置 | |
WO2011125222A1 (ja) | 車両の駆動力制御装置 | |
JP5287375B2 (ja) | 電動車両 | |
JP2011133084A (ja) | フレキシブルカップリングおよび車両用動力伝達装置 | |
JP2011036078A (ja) | モータ制御装置 | |
JP5406238B2 (ja) | 車両用モータ制御装置 | |
US20230223879A1 (en) | Method for operating a drive train, and vehicle drive train with electromotive drive | |
WO2009116217A1 (ja) | 歯車装置および動力伝達装置 | |
WO2015186471A1 (ja) | モータ制御装置、モータ駆動装置、および電動車両 | |
JP2005308094A (ja) | 回転部材の支持構造および動力機構 | |
JP5678780B2 (ja) | 車両の噛合歯車装置 | |
JP7052257B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
CN116324200A (zh) | 具有花键齿的轴毂连接结构 | |
JP5391746B2 (ja) | 駆動制御装置 | |
JP6954147B2 (ja) | ハイブリッド車両 | |
JP2021151804A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP2009278748A (ja) | 回転数制御装置 | |
JP6331351B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
US20240243687A1 (en) | Drive apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130129 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130329 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130507 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130520 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5287375 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |