JP5287375B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、電動車両に関する。
特許文献1には、インホイールモータの減速装置として遊星歯車機構を用いた構成が開示されている。遊星歯車機構では、各ピニオンのサンギヤおよびリングギヤに対するかみ合い位相を等間隔にずらすようにサンギヤおよびリングギヤの歯数を設定し、回転方向の振動レベルを抑制する技術が公知である。
特開2006−188153号公報
しかしながら、上記位相差を等間隔にずらす手法は、回転方向の振動抑制には効果的であるが、半径方向振動に対しては、かみ合い次数Zに対してキャリア1回転分プラスまたはマイナスした振動のZ+1成分またはZ-1次成分のレベルが大きくなる、いわゆるサイドバンド現象が発生し、振動が大きくなるという問題があった。
本発明の目的は、回転方向と半径方向の振動を共に抑制できる電動車両を提供することにある。
本発明では、減速装置として、偶数個設けた各ピニオンのかみ合い位相を等間隔にずらし、各ピニオンとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を、対向するピニオン同士では同方向に修整し、隣接するピニオン同士では逆方向に修整した遊星歯車機構を適用し、左右の遊星歯車機構の半径方向の加振力波形が逆位相となるように左右駆動輪の回転角を補正する回転角補正手段を備えた

よって、本発明にあっては、回転方向と半径方向の振動を共に抑制できる。
実施例1の電動車両100の模式図である。 実施例1の(a)遊星歯車機構10のA矢視図、(b)遊星歯車機構20のB矢視図である。 実施例1の遊星歯車機構10(20)の各ピニオンを示す図である。 実施例1の、(a)第1ピニオン10P1とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状TSP1の模式図、(b)第2ピニオン10P2とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状の模式図、(c)第3ピニオン10P3とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状の模式図、(d)第4ピニオン10P4とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状の模式図である。 各ピニオンとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を同一とした場合の、(a)一方の遊星歯車機構の次数と半径方向の加振力の振幅との関係図、(b)他方の遊星歯車機構の次数と半径方向の加振力の振幅との関係図である。 実施例1の、(a)遊星歯車機構10の次数と半径方向の加振力の振幅との関係図、(b)遊星歯車機構20の次数と半径方向の加振力の振幅との関係図である。 実施例2の、(a)第1ピニオン10P1とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状TSP1の模式図、(b)第2ピニオン10P2とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状の模式図、(c)第3ピニオン10P3とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状の模式図、(d)第4ピニオン10P4とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状の模式図である。 実施例2の、(a)遊星歯車機構10の次数と半径方向の加振力の振幅との関係図、(b)遊星歯車機構20の次数と半径方向の加振力の振幅との関係図である。 実施例3の電動車両100の駆動系を示す模式図である。 2つの遊星歯車機構10,20の半径方向の振動の加振力FE10,FE20が逆位相となった状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に示す各実施例に基づいて説明する。
図1は、実施例1の電動車両100の模式図である。実施例1の電動車両100は、2つのインホイールモータ1,2により前輪(駆動輪)FR,FLを駆動する前輪駆動方式の電動車両である。
インホイールモータ1は、減速装置として遊星歯車機構10(図2参照)を備え、インホイールモータ2は、減速装置として遊星歯車機構20(図2参照)を備える。2つの遊星歯車機構10,20は同一形状(同一歯車諸元、略同一相対歯面形状)とする。
図2(a)に示すように、遊星歯車機構10は、サンギヤ10Sとリングギヤ10Rとこれらにかみ合う4個のピニオン10Pを回転自在に支持するキャリア10Cとを有するシングルピニオン式遊星歯車機構である。リングギヤ10Rはハウジングに固定し、サンギヤ10Sは入力側(モータ側)と一体回転し、キャリア10Cは出力軸(ホイル側)と一体に回転する。
図2(b)に示すように、遊星歯車機構20は、サンギヤ20Sとリングギヤ20Rとこれらにかみ合う4個のピニオン20Pを回転自在に支持するキャリア20Cとを有するシングルピニオン遊星歯車機構である。リングギヤ20Rはハウジングに固定し、サンギヤ10Sは入力側(モータ側)と一体回転し、キャリア20Cは出力側(ホイル側)と一体回転する。
サンギヤ10S,20Sおよびリングギヤ10R,20Rは、各ピニオン10P,20Pのサンギヤ10S,20Sあるいはリングギヤ10R,20Rとのかみ合い位相が、一つのピニオン10P,20Pを基準として1/4ピッチずつ等間隔でずれるように、歯数を設定している。これにより、回転方向の加振力を抑制でき、振動の振幅を小さくできる。
実施例1では、電動車両100が前進(図1の矢印方向)するとき、右前輪FRの遊星歯車機構10は、矢視Aで時計回転方向(CW)へ回転する。一方、左前輪FLの遊星歯車機構20は、矢視Bで反時計方向(CCW)へ回転する。すなわち、車両が走行する際、2つの遊星歯車機構10,20は、それぞれの矢視に対して互いに反対方向へ回転する。
次に、実施例1の各ピニオン10P,20Pとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状について説明する。なお、遊星歯車機構10と遊星歯車機構20とは同一形状であるため、遊星歯車機構10についてのみ説明する。
図3に示すように、遊星歯車機構10の4つのピニオン10Pを、時計回りで順に、10P1,10P2,10P3,10P4とおくと、実施例1では、各ピニオン10P1,10P2,10P3,10P4とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状は、対向するピニオン同士では同方向、隣接するピニオン同士では逆方向となる同量の圧力角修整が施されている。「圧力角修整」とは、歯たけ方向の修整であって、歯先を逃がす修整および歯元を逃がす修整をいう。
図4(a)〜(d)は、圧力角修整後の各ピニオン10P1,10P2,10P3,10P4とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を示す模式図であり、その形状は等高線表示されている。図4(a)に示す第1ピニオン10P1では、歯先側を逃がす修整により、サンギヤ10Sおよびリングギヤ10Rに対し、歯元当たりとなる相対歯面形状TSP1とする。図4(b)に示す第2ピニオン10P2では、歯元側を逃がす修整により、サンギヤ10Sおよびリングギヤ10Rに対し、歯先当たりとなる歯面形状TSP2とする。図4(c)に示す第3ピニオン10P3では、歯先側を逃がす修整により、サンギヤ10Sおよびリングギヤ10Rに対し、歯元当たりとなる歯面形状TSP3とする。図4(d)に示す第4ピニオン10P4では、歯元側を逃がす修整により、サンギヤ10Sおよびリングギヤ10Rに対し、歯先当たりとなる歯面形状TSP4とする。
次に、作用を説明する。
[回転方向振動抑制作用]
従来、遊星歯車機構では、各ピニオンのサンギヤおよびリングギヤに対するかみ合い位相を等間隔にずらすようにサンギヤおよびリングギヤの歯数を設定することで、回転方向の振動を抑制している。
ところが、上記位相差を等間隔にずらした遊星歯車機構では、半径方向振動において周波数変調が生じ、かみ合い次数Zに対してキャリア1回転分プラスまたはマイナスした振動のZ+1次成分またはZ-1次成分のレベルが大きくなる、いわゆるサイドバンド現象が発生し、その方向の振動が大きくなるという問題があった。以下、サイドバンド現象により発生する振動のZ+1次成分およびZ-1次成分を、Z+1次およびZ-1次のサイドバンドという。
上記Z-1次またはZ+1次のサイドバンドのいずれが現れるかは、回転方向によって異なる。かみ合い位相がずれる方向とキャリアの回転方向とが異なる場合には、Z+1次のサイドバンドが発生し、かみ合い位相がずれる方向とキャリアの回転方向とが同じ場合には、Z-1次のサイドバンドが発生する。
これに対し、実施例1の遊星歯車機構10では、第1ピニオン10P1と第3ピニオン10P3では、サンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状が歯元当たりとなるように歯先側を逃がす修整を施し、第2ピニオン10P2と第4ピニオン10P4では、サンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状が歯先当たりとなるように歯元側を逃がす修整を施すことで、対向するピニオン同士(10P1と10P3,10P2と10P4)では修整方向を同方向、隣接するピニオン同士(10P1と10P2,10P2と10P3,10P3と10P4,10P4と10P1)では修整方向を逆方向としている。なお、遊星歯車機構20についても同様である。
これにより、半径方向振動の加振力に振幅変調が生じて、Z+1次およびZ-1次両方のサイドバンドが発生する。また、その振幅は、略1/2に低減される。
すなわち、実施例1の遊星歯車機構10,20では、回転方向にかかわらず、Z+1次のサイドバンドとZ-1次のサイドバントが同程度でかつ一方のサイドバンドが発生する場合の1/2の振幅で発生するため、Z+1次またはZ-1次のサイドバンドの一方が現れる上記位相差を等間隔にずらした遊星歯車機構と比較して、半径方向の振動のレベルを抑制できる。
[うなり音抑制作用]
実施例1に示したように、インホイールモータの減速装置として左右に同一形状の遊星歯車機構を用いた電動車両では、回転方向の振動を抑制すべく上記位相差を等間隔にずらした遊星歯車機構を用いた場合、一方の遊星歯車機構ではZ-1次のサイドバンドが発生し、他方の遊星歯車機構ではZ+1次のサイドバンドが発生する。このとき、Z+1次のサイドバンドとZ-1次のサイドバンドは音の周波数が近いため、それぞれの音が干渉し合い、それぞれの音の周波数差に相当する周波数で音が変化する、いわゆる「うなり音」が発生し、乗員に不快感を与える。
図5は、実施例1の比較例として、駆動輪の左右に位相差を等間隔にずらした遊星歯車機構を減速装置として用い、各ピニオンとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を同一とした場合の次数(order)と半径方向の加振力の振幅(amplitude of exciting force)との関係図である。図5に示すように、右前輪の遊星歯車機構では、図5(a)に示すように振幅の大きなZ+1次のサイドバンドが発生し、左前輪の遊星歯車機構では、図5(b)に示すように振幅の大きなZ-1次のサイドバンドが発生しているのがわかる。
これに対し、実施例1の電動車両100では、図6(a)に示すように、遊星歯車機構10の半径方向の加振力は、図5(a)の場合と比較してZ+1次成分が半減し、ほぼ同振幅のZ-1次成分が現れる。同様に、図6(b)に示すように、遊星歯車機構20の半径方向の加振力は、図5(b)の場合と比較してZ-1次成分が半減し、ほぼ同振幅のZ+1次成分が現れる。
よって、2つの遊星歯車機構10,20において、半径方向のZ-1次のサイドバンドとZ+1次のサイドバンドとが発生し、それぞれの次数での左右輪の振幅の和は、図5に示したZ+1次およびZ-1次のサイドバンドとほぼ等しくなるが、実際には左右輪で位相差があるため、重ね合わされたZ-1次の音とZ+1次の音のレベルは、比較例の場合よりも小さくなる。このため、実施例1の遊星歯車機構10、20では、比較例に対して、両遊星歯車機構10,20の振動音が干渉して発生するうなり音のレベルを抑制できる。
[コスト低減作用]
特開2008−37133号公報には、左右インホイールモータの左右減速装置を3軸歯車で構成し、左右3軸歯車の歯数の組み合わせを異ならせることで、うなり音の発生を抑制する技術が開示されている。ところが、この従来技術では、左右で異なる減速装置が必要であるため、部品点数増によるコストアップを招く。
一方、実施例1では、インホイールモータ1,2の減速装置として同一形状(同一歯車諸元、略同一相対歯面形状)の遊星歯車機構10,20を用いているため、上記従来技術と比較して部品点数の削減によるコストダウンを図ることできる。
次に、効果を説明する。
実施例1の遊星歯車機構10,20および電動車両100は、以下に列挙する効果を奏する。
(1) ピニオン10P,20Pを4個設け、各ピニオン10P,20Pのサンギヤ10S,20Sおよびリングギヤ10R,20Rとのかみ合い位相を等間隔にずらし、各ピニオン10P,20Pとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を、対向するピニオン同士では同方向に修整し、隣接するピニオン同士では逆方向に修整した。これにより、回転方向と半径方向の振動を共に抑制できる。
(2) 歯形修整を、圧力角修整としたため、比較的容易な歯面修整で半径方向の振動を小さくする相対歯面形状を実現できる。
(3) 前輪FR,FLにインホイールモータ1,2を備えた電動車両100において、インホイールモータ1,2の減速装置として、遊星歯車機構10,20を適用したため、遊星歯車機構10,20から発生した音の干渉によるうなり音を低減でき、乗員に与える不快感を軽減できる。
実施例2は、ピニオンの歯面形状の修整方向を実施例1と異ならせた例である。なお、実施例1と共通する部分については、同一呼称、同一符号で表し、説明を省略する。
実施例2では、遊星歯車機構10,20のサンギヤ10S,20S、リングギヤ10R,20Rおよびピニオン10P,20Pをヘリカルギヤとし、各ピニオン10P1,10P2,10P3,10P4とサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状は、対向するピニオン同士では同方向、隣接するピニオン同士では逆方向となる同量のねじれ角修整が施されている。「ねじれ角修整」とは、歯幅方向の補正であって、歯幅のかみ合い初め側を逃がす修整およびかみ合い終わり側を逃がす修整をいう。
図7(a)〜(d)は、ねじれ角修整後の各ピニオンとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を示す模式図であり、その形状は等高線表示されている。図7(a)に示す第1ピニオン10P1では、かみ合い初め側を逃がす修整により、かみ合い終わり当たりとなる相対歯面形状TSP1とする。図7(b)に示す第2ピニオン10P2では、かみ合い終わり側を逃がす修整により、かみ合い初め当たりとなる相対歯面形状TSP2とする。図7(c)に示す第3ピニオン10P3では、かみ合い初め側を逃がす修整により、かみ合い終わり当たりとなる相対歯面形状TSP3とする。図7(d)に示す第4ピニオン10P4では、かみ合い終わり側を逃がす修整により、かみ合い初め当たりとなる相対歯面形状TSP4とする。
次に、作用を説明する。
[回転方向振動抑制作用]
実施例2の遊星歯車機構10では、第1ピニオン10P1と第3ピニオン10P3にかみ合い初め修整を施し、第2ピニオン10P2と第4ピニオン10P4にかみ合い終わり修整を施すことで、対向するピニオン同士(10P1と10P3,10P2と10P4)では修整方向を同方向、隣接するピニオン同士(10P1と10P2,10P2と10P3,10P3と10P4,10P4と10P1)では修整方向を逆方向としている。なお、遊星歯車機構20についても同様である。
これにより、半径方向振動の加振力に振幅変調が生じて、Z+1次およびZ-1次両方のサイドバンドが発生する。また、その振幅は、略1/2に低減される。
このため、図8(a)に示すように、右前輪FRの遊星歯車機構10の半径方向の加振力は、図5(a)の場合と比較してZ+1次成分が半減し、ほぼ同レベルのZ-1次成分が現れる。同様に、図8(b)に示すように、左前輪FLの遊星歯車機構20の半径方向の加振力は、図5(b)の場合と比較してZ-1次成分が半減し、ほぼ同レベルのZ+1次成分が現れる。
よって、実施例2の遊星歯車機構10,20では、実施例1と同様、半径方向の振動のレベルを抑制できる。また、実施例2の電動車両100では、実施例1と同様、両遊星歯車機構10,20の振動音が干渉して発生するうなり音のレベルを抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例2の遊星歯車機構10,20および電動車両100は、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
(4) 歯面修整を、ねじれ角修整をしたため、比較的容易な歯面修整で半径方向の振動を小さくする歯面形状を実現できる。
実施例3は、インホイールモータ1,2の回転角を補正してうなり音をキャンセルする例である。なお、実施例1と共通する部分については、同一呼称、同一符号で表し、説明を省略する。
図9は、実施例3の電動車両100の駆動系を示す模式図である。
バッテリ101は、インバータ102に電力を供給し、インバータ102は、前輪FR,FLと連結されたインホイールモータ1,2の電流・電圧をコントロールし駆動トルクを発生させる。
アクセルセンサ103は、アクセル開度を検出する。シフトセンサ104は、シフトポジションを検出する。各センサの信号は、コントロールユニット105に送られる。
コントロールユニット105は、アクセルセンサ103およびシフトセンサ104からの信号に基づいて、目標モータトルクを算出し、目標モータトルクに基づいてインバータ102を制御する。
インホイールモータ1,2は、ロータ(不図示)の回転角を検出するレゾルバ106,107を備える。
コントロールユニット(回転角補正手段)105は、レゾルバ106,107により検出されたインホイールモータ1,2の回転角をモニタし、左右の遊星歯車機構10,20の振動の波形が逆位相の関係を維持するように、左右前輪FL,FRの回転角を補正する駆動力制御を行う。
次に、作用を説明する。
[うなり音キャンセル作用]
2つの遊星歯車機構10,20の位相と半径方向の加振力との関係は、旋回時に生じる内外輪差やスリップによる回転数差の発生により変化する。このとき、Z+1次のサイドバンドとZ-1次のサイドバンドとが近接するほど、うなり音が大きくなる。
そこで、実施例3では、両インホイールモータ1,2の回転角を検出するレゾルバ106,107を用いて両インホイールモータ1,2の回転数をモニタし、2つの遊星歯車機構10,20の振動の波形が常に逆位相の関係(図10参照)を維持するように、両インホイールモータ1,2の回転を調整する。
このため、常にZ-1次のサイドバンドとZ+1次のサイドバンドとが打ち消し合うことで、うなり音の抑制効果を高めることができる。
ここで、上記回転角の補正は、定常走行時にのみ行う構成としてもよい。「定常走行時」とは、車両がほぼ一定の速度で直進または旋回している状態をいう。定常走行時は、加減速時等の過渡状態と比較して、左右駆動輪FL,FRの回転速度変化が小さいため、回転角補正を行いやすいからである。さらに、過渡状態で駆動力を補正すると、車両挙動が乱れるおそれがあるからである。
また、実施例3では、インホイールモータ1,2の回転角をモニタする手段としてレゾルバ106,107を用いた。レゾルバは、電動車両においてモータの駆動制御には必須の構成であるため、新たな構成の追加によるコストアップは生じない。
次に、効果を説明する。
実施例3の遊星歯車機構10,20および電動車両100は、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
(5) コントロールユニット105は、2つの遊星歯車機構10,20の半径方向の加振力波形が逆位相となるように左前輪FLと右前輪FRの回転角を補正するため、うなり音の抑制効果を高めることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、歯面修整として圧力角修整とねじれ角修整を例に説明したが、他の歯面修整であってもZ+1次成分とZ-1次成分を同等のレベルで発生させる修整を各ピニオン位置で実施することは本発明に含まれる。
また、実施例では、ピニオンを4個としたが、ピニオンは4個以上の偶数個であればよい。
モータはインホイールモータに限られない。
本発明は、後輪駆動車にも適用できる。
FL 左前輪(駆動輪)
FR 右前輪(駆動輪)
1,2 インホイールモータ
10,20 遊星歯車機構
10P,20P ピニオン
105 コントロールユニット(回転角補正手段)

Claims (3)

  1. 各駆動輪と各モータとの間に減速装置を有する電動車両において、
    前記減速装置として、
    ピニオンを偶数個設け、
    各ピニオンのサンギヤおよびリングギヤに対するかみ合い位相を等間隔にずらし、
    各ピニオンとサンギヤあるいはリングギヤとのかみ合いの相対歯面形状を、対向するピニオン同士では同方向に修整し、隣接するピニオン同士では逆方向に修整した遊星歯車機構を適用し、
    左右の遊星歯車機構の半径方向の加振力波形が逆位相となるように左右駆動輪の回転角を補正する回転角補正手段を備えたことを特徴とする電動車両
  2. 請求項1に記載の電動車両において、
    前記修整は、圧力角修整であることを特徴とする電動車両
  3. 請求項1に記載の電動車両において、
    前記修整は、ねじれ角修整であることを特徴とする電動車両
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