JP5287053B2 - 静電荷現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷現像用現像剤、静電荷現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷現像用現像剤、静電荷現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷現像用現像剤、静電荷現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真法など静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。
近年、この静電潜像を可視化するための静電荷現像用トナーは、例えば、乳化重合凝集法による、粒度分布の狭いトナーが提案されてきている。特に、乳化重合凝集法はこの如く狭い粒度分布のトナーを製造するのに適していることが知られている。
具体的には、例えば、体積平均粒度分布指標(GSDv)が、大きくとも1.3であり、かつ、該体積平均粒度分布指標(GSDv)と数平均粒度分布指標(GSDp)との比(GSDv/GSDp)が、小さくとも0.95である静電荷像現像用トナーにより、帯電性、現像性、転写性、定着性、クリーニング性等の諸特性に優れ、しかも環境条件に影響を受けない信頼性の高い静電荷像現像用トナー及びそれを含んだ静電荷像現像剤の如く狭粒度分布のトナーが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するカラートナーにおいて、カラートナーは、重量平均粒子径3μm〜7μmを有し、粒子径4.00μm以下のカラートナー粒子を10〜70個数%含有し、粒子径5.04μm以下のカラートナー粒子を40個数%以上含有し、粒子径8.00μm以上のカラートナー粒子を2〜20体積%含有し、粒子径10.08μm以上のカラートナー粒子を6体積%未満含有しており、転写材上の未定着カラートナー量(M/S)が0.50mg/cmであるときの、定着後の画像濃度(D0.5)が、1.0〜1.8である着色力を有することを特徴とするカラートナーも提案されている(特許文献2)。
また、非磁性一成分トナーの表面がフッ素原子及び/又は珪素原子を含む物質を有し、体積平均粒度分布指標(GSDv)が「1.30<GSDv<1.45」であるトナーを用いた現像装置も提案されている(特許文献3)
一方で、二成分トナー及びキャリアのロングライフ化が年々強く求められており、キャリアの被覆樹脂層を規定することによりロングライフ化を狙っている(例えば、特許文献4)。
特開平10−301323号公報 特開平7−146589号公報 特開2007−71963公報 特開2007−178467公報
ところで、トナーは、トナー同士やキャリアとの接触により、キャリアとの接触によるトナーの変形や割れが生じ、これに起因するトナーの流動性の低下、現像剤の流動性の低下が生じ場合がある。これは、トナーのロングライフ化、即ちトナーの長寿命化を実現に寄与するものであり、コスト面や環境面から、その必要性が高まっており、改善が求められている。
そこで、本発明の課題は、トナーの割れや変形を抑制され、これに起因する流動化の低下を抑制する静電荷現像用トナーを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
トナーの体積平均粒子径(D50v)が、5μm以上7μm以下であり、
トナーの体積平均粒度分布指数(GSDv)が、1.31以上1.41未満であり、
個数粒子径2.52μm以下のトナーの粒子含有率が、5個数%未満であり、
トナーの個数粒度分布が少なくとも2つのピークを有すると共に、当該2つのピークのうち、小粒子径側のピークが個数粒度分布における粒子径2.52μm以上4.0μm以下の範囲に有し、大粒子径側のピークが個数粒度分布における粒子径5.04μm以上6.35μm以下の範囲に有し、小粒子径側のピークが大粒子径側のピークよりも大きいことを特徴とする静電荷現像用トナー。
請求項2に係る発明は、
体積粒子径8μm以上のトナーの粒子含有率が、2体積%未満であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
請求項に係る発明は、
トナーの形状係数(SF1)が、110以上140以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷現像用トナー。
請求項に係る発明は、
請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーと、キャリアと、を含むことを特徴とする静電荷現像用現像剤。
請求項に係る発明は、
画像形成装置に脱着され、請求項に記載の静電荷現像用現像剤を収納したことを特徴とする静電荷現像用現像剤カートリッジ。
請求項に係る発明は、
静電潜像保持体、前記静電潜像保持体表面を帯電させるための帯電手段、及び前記静電潜像保持体表面に残存したトナーを除去するためのクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一種と、
請求項に記載の静電荷現像用現像剤が収納されると共に、前記静電荷現像用現像剤により前記静電潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナー像を形成する現像手段と、
を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
請求項に係る発明は、
静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、
前記静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
請求項に記載の静電荷現像用現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、トナーの割れや変形が抑制され、これに起因するトナーの流動化の低下が抑制される。
請求項2に係る発明によれば、割れや変形が生じるトナー数が少なくなり、これに起因するトナーの流動性の低下が抑制される。
求項に係る発明によれば、トナーの割れや変形が抑制される。
請求項に係る発明によれば、トナーの割れや変形が抑制され、これに起因する現像剤の流動化の低下及びキャリア汚染が抑制される。
請求項に係る発明によれば、トナーの割れや変形に起因する画像欠陥が抑制された画像が得られる。
請求項に係る発明によれば、トナーの割れや変形に起因する画像欠陥が抑制された画像が得られる。
請求項に係る発明によれば、トナーの割れや変形に起因する画像欠陥が抑制された画像が得られる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[静電荷現像用トナー]
本実施形態に係る静電荷現像用トナー(以下、単にトナーと称することがある)は、トナーの体積平均粒子径(D50v)が、5μm以上7μm以下であり、トナーの体積平均粒度分布指数(GSDv)が、1.31以上1.41未満であり、個数粒子径2.52μm以下のトナーの粒子含有率が、5個数%未満であることを特徴としている。
但し、本実施形態に係るトナーは、トナーの個数粒度分布が少なくとも2つのピークを有すると共に、当該2つのピークのうち、小粒子径側のピークが個数粒度分布における粒子径2.52μm以上4.0μm以下の範囲に有し、大粒子径側のピークが個数粒度分布における粒子径5.04μm以上6.35μm以下の範囲に有し、小粒子径側のピークが大粒子径側のピークよりも大きいトナーが適用される
ここで、トナーの割れや変形が生じると、トナーの内包物(着色剤、離型剤等)が表出したり、外添剤の埋没が生じるため、流動性が悪化し、例えば細線再現性等が悪化する。
そこで、本実施形態に係るトナーでは、上記特性を満たすように調整することで、トナーの割れや変形が抑制し、これに起因する流動化の低下による例えば細線再現性等の悪化を抑制することができる。これは、次の理由によるものと考えられる。
まず、全トナーのうち小粒子径側のトナーは、トナー同士や、トナーとキャリアとの間に介在しやすく、緩衝材の役割を担ってトナーの割れや変形を抑制する効果を有する。一方で、小粒子径側のトナーはトナーの流動性を低下させ、そのため細線再現性等を悪化させる傾向がある。このため、上記如く、全トナーに対して小粒子径側のトナーの存在割合を少なくすることで、小粒子径側のトナーによる流動性低下が抑制される程度にトナーの粒度分布を拡大し、トナーの割れや変形に伴う問題を抑制する。加えて、トナーの体積平均粒子径(D50v)及び体積平均粒度分布指数(GSDv)を上記範囲にすることは、トナーの流動性を低下させない程度に粒度がそろうため流動性低下に伴う細線再現性等の悪化を抑制することを意味する。
ここで、トナーの体積平均粒子径(D50v)は5μm以上7μm以下であるが、望ましくは5.3μm以上6.7μm以下であり、より望ましくは5.6μm以上6.5μm以下である。
また、トナーの体積平均粒度分布指数(GSDv)は1.31以上1.41未満であるが、望ましくは1.33以上1.39以下であり、より望ましくは1.35以上1.37以下である。
また、トナーの個数粒子径2.52μm以下のトナーの粒子含有率は5個数%未満であるが、望ましくは4個数%未満であり、より望ましくは3個数%未満である。
本実施形態に係るトナーは、上記特性に加えて、体積粒子径8μm以上のトナーの粒子含有率が、2体積%未満であることが望ましく、より望ましくは1.0体積%未満であり、さらに望ましくは0.5体積%未満である。全トナーのうち大粒子径側のトナーは、トナー同士や、キャリアとの物理的な衝突により割れや変形が生じやすい。このため、上記如く、全トナーに対する大粒子径側のトナーの存在割合を少なくすることで、割れや変形が生じるトナー数が少なくなり、トナーの流動性の低下に伴う、細線再現性等の悪化を制御される。
なお、上記特定の個数粒子径及び特定の体積粒子径のトナーの含有率は、個数粒度分布及び体積粒度分布において全体のトナーに対して、それぞれ当該特定の個数粒子径及び特定の体積粒子径のトナーの占める割合により求める。
本実施形態に係るトナーは、トナーの個数粒度分布が少なくとも2つのピークを有すると共に、当該2つのピークのうち小粒子径側のピークが大粒子径側のピークよりも大きいことが望ましい。これにより、トナー同士や、トナーとキャリアとの間に介在しやすく、緩衝材の役割を担う小粒子径側のトナーの存在割合が、全トナー中で多くなることから、よりトナーの割れや変形が抑制される。
この小粒子径側のピークは個数粒度分布における粒子径2.52μm以上5.02μm以下の範囲(望ましくは3.17μm以上4.00μm以下)に当該ピークを有することがよい。一方、大粒子径側のピークは個数粒度分布における粒子径5.04μm以上8.00μm以下の範囲(望ましくは5.04μm以上 6.35μm以下)に当該ピークを有することがよい。
本実施形態に係るトナーは、上記特性に加えて、形状係数SF1が110以上140以下であることが望ましく、より望ましくは118以上138以下であり、さらに望ましくは125以上134以下である。これにより、トナー同士やキャリアとの接触による衝撃に対して、トナーの割れや変形が生じ難く、結果として細線再現性等の悪化が生じにくい形状となる。
ここで、粒度分布(体積粒度分布、個数粒度分布)の測定は、以下の通り行う。まず、粒度分布の測定装置として、コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を用いる。測定方法としては、電解水溶液100ml以上150ml以下中に分散剤として、界面活性剤(望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.1ml以上5ml以下加え、さらに測定試料を2mg以上20mg以下加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で1分間以上3分間以下分散処理を行ない、測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー(トナー粒子)の体積又は個数を各チヤンネルごとに測定して、トナーの体積粒度分布又は個数粒度分布を算出する。また、蒸気測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
そして、測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒子径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒子径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒子径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2として算出される。
なお、チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm以下;2.52μm以上3.17μm以下;3.17μm以上4.00μm以下;4.00μm以上5.04μm以下;5.04μm以上6.35μm以下;6.35μm以上8.00μm以下;8.00μm以上10.08μm以下;10.08μm以上12.70μm以下;12.70μm以上16.00μm以下;16.00μm以上20.20μm以下;20.20μm以上25.40μm以下;25.40μm以上32.00μm以下;32.00μm以上40.30μm以下の13チャンネルを用いる。
該13チャンネルは個数換算、体積換算についてそれぞれ測定し、個数粒子径2.52μm以下のトナーの粒子含有率、体積粒子径8μm以上のトナーの粒子含有率をそれぞれ測定することができる。具体的には、個数粒子径2.52μm以下のトナーの粒子含有率は2.00μm以上2.52μm以下のチャンネルに測定された粒子の個数に対する13チャンネル全体の粒子個数の割合で示し、体積粒子径8μm以上のトナーの粒子含有率は8.00μm以上10.08μm以下;10.08μm以上12.70μm以下;12.70μm以上16.00μm以下;16.00μm以上20.20μm以下;20.20μm以上25.40μm以下;25.40μm以上32.00μm以下;32.00μm以上40.30μm以下の計7チャンネルの粒子を体積換算した粒子体積に対する13チャンネル全体の粒子体積の割合で示すことができる。
また、トナーの形状係数(SF1)の測定方法は、次の通りである。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーの最大長の2乗/投影面積(ML/A)×(π/4)×100を計算し、平均値を求める。
以下、本実施形態に係るトナーの各成分について詳細に説明する。
本実施形態に係るトナーは、結着樹脂と、着色剤と、を含み、必要に応じて、離型剤とその他成分を含んで構成される。
−結着樹脂−
本実施形態に係るトナーに含まれる結着樹脂は、一般的なトナー粒子に用い得る公知のものが選択される。具体的には、例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。
これらの中でも特に代表的な結着樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が挙げられる。
結着樹脂の重量平均分子量Mwは、8万以上20万以下の範囲が望ましく、14万以上19万以下の範囲がより望ましく、15万以上18万以下の範囲が更に望ましい。
また、本実施形態においては、結着樹脂中に結晶性樹脂を含むことも望ましい。ここで、「結晶性樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。
用い得る結晶性樹脂としては、結晶性を持つ樹脂であれば特に制限はなく、具体的には、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への接着性や帯電性、及び望ましい範囲での溶融温度調整の観点から結晶性ポリエステル樹脂が望ましい。また、適度な溶融温度をもつ脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより望ましい。
結晶性ビニル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の長鎖アルキル、アルケニルの(メタ)アクリル酸エステルを用いたビニル系樹脂が挙げられる。尚、本明細書において、“(メタ)アクリル”なる記述は、“アクリル”及び“メタクリル”のいずれをも含むことを意味するものである。
一方、結晶性ポリエステル樹脂は、酸(ジカルボン酸)成分とアルコール(ジオール)成分とから合成されるものであり、以下において、「酸由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前には酸成分であった構成部位を指し、「アルコール由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前にはアルコール成分であった構成部位を指す。
なお、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、上記示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指すが、結晶性ポリエステル主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合、この共重合体も結晶性ポリエステルと呼ぶ。
・酸由来構成成分
酸由来構成成分は、脂肪族ジカルボン酸が望ましく特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。直鎖型のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。中でも、炭素数6から10のものが結晶溶融温度や帯電性の観点から望ましい。結晶性を高めるためには、これら直鎖型のジカルボン酸を、酸構成成分の95mol%以上用いることが望ましく、98mol%以上用いることがより望ましい。
その他のモノマーとしては、特に限定は無く、例えば、高分子データハンドブック:基礎編」(高分子学会編:培風館)に記載されているモノマー成分である、従来公知の2価のカルボン酸と、2価のアルコールが挙げられる。これらのモノマー成分の具体例としては、2価のカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の二塩基酸、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸由来構成成分としては、前述の脂肪族ジカルボン酸由来構成成分のほか、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分等の構成成分が含まれているのが望ましい。
スルホン酸基を持つジカルボン酸は、顔料等の色材の分散を良好にする点で有効である。また樹脂全体を水に乳化或いは懸濁してトナー母粒子を作製する際に、スルホン酸基があれば、後述するように、界面活性剤を使用しないで乳化或いは懸濁が可能である。このスルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が望ましい。スルホン酸基を持つジカルボン酸の含有量は0.1mol%以上2.0mol%以下であることが望ましく、0.2mol%以上1.0mol%以下であることが望ましい。含有量が2mol%よりも多いと、帯電性が悪化する。尚、上記「構成mol%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(酸由来構成成分、アルコール由来構成成分)をそれぞれ1単位(mol)したときの百分率を指す。
・アルコール由来構成成分
アルコール由来構成成分としては脂肪族ジアルコールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられ、中でも炭素数6から10のものが結晶溶融温度や帯電性の観点から望ましい。結晶性を高めるためには、これら直鎖型のジアルコールを、アルコール構成成分の95mol%以上用いることが望ましく、98mol%以上用いることがより望ましい。
その他の2価のジアルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド又は(及び)プロピレンオキシド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコールや、ベンゼントリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど3価のアルコールも使用してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂は、のモノマー成分の中からの組合せで、例えば、重縮合(化学同人)、高分子実験学(重縮合と重付加:共立出版)やポリエステル樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社編)等に記載の従来公知の方法を用いて合成してもよく、エステル交換法や直接重縮合法等を単独で、又は組み合せて用いてもよい。酸成分とアルコール成分とを反応させる際のmol比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、直接重縮合の場合は通常1/1程度、エステル交換法の場合は、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなど真空下で脱留され得るモノマー過剰で用いる場合が多い。ポリエステル樹脂の製造は、通常、重合温度180℃以上250℃以下の間で行われ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーとそのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結晶性ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物、亜リン酸化合物、リン酸化合物、及び、アミン化合物等が挙げられ、具体的には、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。この中で、帯電性の観点からスズ系触媒、チタン系触媒が望ましく、中でも、ジブチルスズオキシドが望ましく用いられる。
結晶性ポリエステル樹脂の溶融温度は、50℃以上120℃以下であることが望ましく、より好適には望ましく60℃以上110℃以下である。溶融温度が50℃より低いとトナーの保存性や、定着後のトナー画像の保存性が問題となる場合がある。また、120℃より高いと、他のトナーに比べて低温定着が得られない場合がある。
結晶性ポリエステル樹脂の溶融温度の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温(例えば25℃)から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求める。尚、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、最大のピークをもって溶融温度とみなす。
本実施形態において、トナー中における結晶性樹脂の含有量は、3質量%以上20質量%以下であることが望ましく5質量%以上15質量%以下がより望ましい。この範囲とすることにより、定着温度を効果的に低減され、帯電後の電荷を良好に保持させる。
−着色剤−
本実施形態に係るトナーに用いられる着色剤としては、特に制限はなく、公知の着色剤が挙げられ、目的に応じて選択される。他の着色剤を1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。また異系統の着色剤を2種以上混合して用いてもよい。さらに、これらの着色剤を表面処理して用いてもよい。
着色剤としては、各色の顔料及び染料が用いられ、具体例としては以下に示すものが挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等が挙げられる。
橙色顔料としては、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウォッチングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、ピラゾロンレッド、ローダミンレーキB、レーキレッドC、ローズベンガル、エオシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどが挙げられる。紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG等が挙げられる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等が挙げられる。体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。
また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー等があげられる。
これらの着色剤は、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等を用いて着色剤粒子の分散液を調製する。また、これらの着色剤は極性を有する界面活性剤を用いて、ホモジナイザーによって水系に分散してもよい。
着色剤の中心径(メジアン径)は100nm以上330nm以下の範囲内が望ましく、100nm以上200nm以下の範囲内であることがより望ましい。中心径をこの範囲内とすることによりOHPに画像を形成した場合の透明性及び発色性が確保される。なお、着色剤の中心径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定される。
着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、耐光性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。着色剤は、定着時の発色性を確保するために、トナーの固体分総質量に対して、4質量%以上15質量%以下の範囲で添加することが望ましく、4質量%以上10質量%以下の範囲で添加することがより望ましい。但し、黒色着色剤として磁性体を用いる場合は、12質量%以上48質量%以下の範囲内で添加することが望ましく、15質量%以上40質量%以下の範囲で添加することがより望ましい。
−離型剤−
本実施形態に係るトナーに用いられる離型剤は、一般に離型性を向上させる目的で使用される。離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。本実施形態において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの離型剤の添加量としては、トナーの全量に対して、1質量%以上20質量%以下であることが望ましく、より望ましくは5質量%15質量%以下である。
−その他成分−
本実施形態に係るトナーに用いられ得るその他成分としては、特に制限はなく、目的に応じて選択され、例えば、無機粒子、有機粒子、帯電制御剤等の公知の各種添加剤等が挙げられる。
無機粒子は、一般にトナーの流動性を向上させる目的で使用される。該無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の粒子が挙げられる。これらの中でも、シリカ粒子が望ましく、疎水化処理されたシリカ粒子が特に望ましい。
無機粒子の平均1次粒子径(数平均粒子径)としては、1nm以上1000nm以下の範囲が望ましく、その添加量(外添)としては、トナー100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下の範囲が望ましい。
有機粒子は、一般にクリーニング性や転写性、時には帯電性を向上させる目的で使用される。有機粒子としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン−アクリル共重合体等の粒子が挙げられる。
帯電制御剤は、一般に帯電性を向上させる目的で使用される。帯電制御剤としては、例えば、サリチル酸金属塩、含金属アゾ化合物、ニグロシンや4級アンモニウム塩等が挙げられる。
−外添剤−
本実施形態に係るトナーは、トナー(トナー粒子)の外部に、例えば、無機研磨剤及び平均一次粒子径が50nm以上100nm以下の無機添加剤が外添されてていてもよい。
無機研磨剤としては、平均一次粒子径が100nm以上1000nm以下であることが望ましく、具体的には、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr、Ceなどの酸化物や複合酸化物が挙げられ、特にシリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリウムなどが用いられる。更に、これらの酸化物はトナー粒子同士あるいはトナー粒子と感光体表面、帯電部材、クリーニング部材などの間に存在して接点での圧力を低下させる役割を果たすことから、潤滑材料を含んでいることが望ましい。潤滑材料として代表的なのがフッ素処理であり、フッ素含有無機微粒子としては酸化セリウムのように原料鉱石(バネストサイト)を粉砕、湿式で処理、ろ過、焼成、解砕、分級し得られる。
無機研磨剤は、フッ素含有表面処理剤で処理してもよい。処理剤としてはトリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリクロロシラン、トリデカフルオロデシルトリクロロシランなどのフッ素含有シラン化合物で処理してもよい。処理量としては1質量部以上40質量部以下が望ましく、更には5質量部以上25質量部以下が望ましい。処理量が範囲より下回る場合、トナー粒子同士、あるいはトナー粒子と感光体表面、帯電部材、クリーニング部材などの間の潤滑性が低下する場合がある。
本実施形態のトナーにおける無機研磨剤の望ましい外添量は、トナー母粒子100質量部に対して、望ましくは0.5質量部以上1.5質量部以下であり、0.65質量部以上1.35質量部以下であることがより望ましい。
また、一次粒子径が50nm以上100nm以下の無機添加剤(以下、「特定無機添加剤」という場合がある。)としては、平均一次粒子径が60nm以上90nm以下であることが望ましく、具体的には、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr、Ceなどの酸化物や複合酸化物が挙げられ、特にシリカ、チタニア、アルミナなどが用いられ、形状、粒子径が揃っている観点で、ゾルゲル法で作製されたシリカ、アルミナ、チタニアが特に望ましい。尚、無機研磨剤及び特定無機添加剤の平均一次粒子径はマイクロトラックなど公知の測定機により求められる。
本実施形態のトナーにおける特定無機添加剤の望ましい外添量は、トナー母粒子100質量部に対して、望ましくは0.5質量部以上2.5質量部以下であり、0.7質量部以上2.0質量部以下であることがより望ましい。
−トナーのその他特性−
本実施形態に係るトナーは、単層構造でも、それぞれの構成成分が異なる複数の層からなる多層構造でも特に制限されない。より望ましい態様としては、結着樹脂、及び着色剤を含有する芯部(コア部)と、該芯部を結着樹脂により被覆する被覆部(シェル部)と、からなるコアシェル構造を有するトナーである。
より望ましい態様である、このコアシェル構造の表面層(結着樹脂により被覆された層)は、トナー全体の力学特性、溶融粘弾性特性に大きな影響を与えないことが望ましい。また、結晶性物質がトナー表面に出ていると、外添剤が結晶部に埋没することがあり、品質の維持が難しい場合がある。一方、表面層がトナーを厚く覆っていると、結晶性樹脂を用いたことによる低温定着性を発揮し得なくなる場合がある。従って、表面層の膜厚は薄いことが望ましく、具体的には、0.05μm以上0.5μm以下の範囲内であることが望ましく、より望ましくは、0.15μm以上0.4μm以下であり、更に望ましくは、0.2μm以上0.4μm以下である。
被覆部を形成するためには、結着樹脂、その粒子、着色剤の他、必要に応じて添加される無機粒子、その他の材料を含むトナー粒子の表面に、ラテックスを付着また、吸着させ、粒子を平滑化して被覆部を形成する。また、被覆部を形成するためには、例えば、樹脂の原料モノマーを吸着させてグラフト重合しながら樹脂被覆する、あるいは界面重合するあるいは、化学的に処理する方法でもよいが、トナーを作製する工程を簡略化する方法が望ましい。
−トナーの製造方法−
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを製造する方法としては、特に制限はないが、湿式造粒法によること特に望ましい。
湿式造粒法としては、公知の溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の方法が好適に挙げられるが、本実施形態は乳化凝集法を用いる際に有用であるので、乳化凝集法を例に説明する。
乳化凝集法は、結着樹脂等を乳化し、乳化粒子(液滴)を形成する乳化工程と、該乳化粒子(液滴)の凝集体を形成する凝集工程と、該凝集体を融合させ熱融合させる融合工程と、を有する。
−乳化工程−
乳化工程において、結着樹脂等の乳化粒子(液滴)は、水系媒体と、樹脂及び必要に応じて着色剤を含む混合液(ポリマー液)と、を混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成される。
その際、加熱するか、或いは有機溶剤に樹脂を溶解させることにより、ポリマー液の粘性を下げて乳化粒子を形成するが、有機溶剤は環境汚染の観点から使わない方がよい。また、乳化粒子の安定化や水系媒体の増粘のため、分散剤を使用してもよい。以下、かかる乳化粒子の分散液のことを、「樹脂粒子分散液」という場合がある。
分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機化合物等が挙げられる。
分散剤として無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、粒子を得る目的で、分散剤中にて無機化合物の粒子を生成する方法を採用してもよい。
分散剤の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下の範囲が望ましい。
有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエンが挙げられ、ポリエステル樹脂に応じて選択して用いる。
有機溶剤の使用量としては、結晶性樹脂あるいは非晶性樹脂及び必要に応じて用いられる他のモノマー(以下、併せて単に「ポリマー」という場合がある。)の総量100質量部に対して、50質量部以上5000質量部以下の範囲が望ましく、120質量部以上1000質量部以下の範囲がより望ましい。
なお、この乳化粒子を形成する前に、着色剤を混入させてもよい。用いられる着色剤としては、本実施形態における「着色剤」の項で既に述べた通りである。
乳化粒子を形成する際に用いる乳化機としては、例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、キャビトロン、クレアミックス、加圧ニーダー、エクストルーダー、メディア分散機等が挙げられる。ポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)の大きさとしては、その平均粒子径(体積平均粒子径)で0.01μm以上1μm以下の範囲が望ましく、0.03μm以上0.5μm以下の範囲がより望ましく、0.03μm以上0.4μm以下の範囲がさらに望ましい。
着色剤の分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法が使用され、なんら制限されるものではない。
必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製してもよい。以下、かかる着色剤の分散液のことを、「着色分散液」という場合がある。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、ポリエステル樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いる。
着色剤の添加量としては、ポリマーの総量に対して1質量%以上20質量%以下の範囲とすることが望ましく、1質量%以上10質量%以下の範囲とすることがより望ましく、2質量%以上10質量%以下の範囲とすることがさらに望ましく、2質量%以上7質量%以下の範囲とすることが特に望ましい。
乳化工程で着色剤を混入させておく場合、ポリマーと着色剤との混合は、ポリマーの有機溶剤溶解液に、着色剤又は着色剤の有機溶剤分散液を混合することで行う。
−凝集工程−
凝集工程においては、まず得られた結着樹脂の乳化粒子(樹脂分散液)、着色剤の分散液、及び必要に応じて離型剤の分散液を混合した後、これを後結着樹脂としての非晶性樹脂のガラス転移温度以下の温度で、かつ結着樹脂としての結晶性樹脂(さらには離型剤)の溶融温度以下の温度にて加熱して凝集させ凝集粒子を形成する。
乳化粒子等の凝集体の形成は、攪拌下、乳化液のpHを酸性にすることによってなされる。当該pHとしては、2以上6以下の範囲が望ましく、2.5以上5以下の範囲がより望ましく、2.5以上4以下の範囲がさらに望ましい。この際、凝集剤を使用するのも有効である。
凝集剤は、分散剤に用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩の他、2価以上の金属錯体が好適に用いられる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上するため特に望ましい。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及びポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方が、より適している。
なお、凝集粒子をコア粒子としてその表面に樹脂被覆する場合には、凝集粒子が所望の粒子径になったところで、被覆樹脂の乳化粒子を添加する。この場合、さらに凝集剤を添加したり、pH調整を行ったりしてもよい。添加した被覆樹脂の乳化粒子は凝集コア粒子表面を覆うように付着する。この際、凝集コア粒子が被覆されるよう、被膜樹脂の乳化粒子径や添加量を調整する。こうして被覆樹脂の乳化粒子で被覆された凝集粒子を作製する。
−融合工程−
融合工程においては、凝集工程と同様の攪拌下で、凝集粒子の懸濁液のpHを3以上10以下の範囲に上昇させることにより、凝集の進行を止め、凝集工程を経て得られた凝集粒子を、溶液中にて、この凝集粒子中に含まれる結着樹脂としての結晶性樹脂の溶融温度、及び結着樹脂としての非晶性樹脂(さらにはシェル層構成樹脂を含む)のガラス転移温度(樹脂の種類が2種類以上の場合は最も低いガラス点移温度を有する樹脂のガラス転移温度)のうち最も低い温度以上に加熱し、融合・合一することによりトナー粒子を得る。
なお、結晶性樹脂(結着樹脂)として結晶性ポリエステル樹脂を用いた場合、結晶性ポリエステル樹脂の共重合成分として、二重結合を有するジカルボン酸等を用いた場合、乳化工程、凝集工程、融合工程において、ポリエステル樹脂が溶融温度以上に加熱されている時に、あるいはそれぞれの工程終了後、別途加熱をして、架橋反応を行わせてもよい。架橋反応を行わせる場合には、例えば、結着樹脂として二重結合成分を共重合させた、不飽和結晶性ポリエステル樹脂を用い、この樹脂にラジカル反応を起こさせ、架橋構造を導入する。この際、以下に示す重合開始剤を用いるとよい。
重合開始剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシ−α−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジンジハイドロクロライド)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、4,4’−アゾビス(4−シアノワレリックアシド)等が挙げられる。
これら重合開始剤は、単独で使用することも、又は2種以上を併用してもよい。重合開始剤の量や種類は、ポリマー中の不飽和部位量、共存する着色剤の種類や量によって選択される。
重合開始剤は、乳化工程前にあらかじめポリマーに混合しておいてもよいし、凝集工程で凝集塊に取り込ませてもよい。さらには、融合工程、或いは融合工程の後に導入してもよい。凝集工程、融合工程、あるいは融合工程の後に導入する場合は、重合開始剤を溶解、又は乳化した液を、粒子分散液(樹脂粒子分散液等)に加える。これらの重合開始剤には、重合度を制御する目的で、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を添加してもよい。
ここで、融合工程の終了後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナーが得られる。洗浄工程は、帯電性を発現・維持するため、イオン交換水による置換洗浄を施すことが望ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過、遠心濾過、デカンター等が望ましく用いられる。さらに乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から通気乾燥装置、噴霧乾燥装置、回転乾燥装置、気流乾燥装置、流動層乾燥装置、伝熱加熱型乾燥装置、凍結乾燥装置などが望ましく用いられる。
さらに、流動性付与やクリーニング性向上の目的で、通常トナーの製造におけると同様に、外添剤(例えば炭酸カルシウムなどの金属塩、シリカ、アルミナ、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、などの金属酸化物化合物、セラミック、カーボンブラック等、などの無機粒子や、ビニル樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子)を乾燥状態で剪断力をかけてトナー表面に添加してもよい(外添工程)。
これらの無機粒子は導電性、帯電性等を制御するためにカップリング材等で表面処理することが望ましく、カップリング材としては具体的にはメチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザン、N,N−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、βー(3.4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプリピルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプリピルメチルジエトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン、等のシランカップリング剤やチタンカップリング剤等が挙げられる。
外添剤の添加方法としては、トナーの乾燥後、Vブレンダー、ヘンシエルミキサー等の混合機を用いて乾式でトナー表面に付着させてもよいし、外添剤を水又は水/アルコールのごとき水系の液体に分散させた後、スラリー状態のトナーに添加し乾燥させトナー表面に外添剤を付着させてもよい。また、乾燥粉体にスラリーをスプレーしながら乾燥してもよい。
ここで、本実施形態に係るトナーとして、上記特性を持つトナーを製造する手法としては、最も好適には、例えば、上記凝集工程において、凝集粒子の形成(成長)の途中で混合液の一部を抜き出し、残された混合液中で凝集粒子の成長を進行させた後、再び、抜き出した一部の混合液を残された混合液(凝集粒子をさらに成長させた混合液)へ戻して、凝集粒子を得る手法が挙げられる。
具体的には、図3に示すように、例えば、加熱冷却可能なジャケットを有した第1攪拌槽50内へ、樹脂分散液(結着樹脂の乳化粒子)、着色剤の分散液、及び必要に応じて離型剤の分散液を投入すると共に、凝集剤を添加してた後、当該第1攪拌槽50内に配設された分散機52(駆動モータ52Bにより回転駆動される攪拌羽根52A)により攪拌・混合する。
次に、攪拌・混合が完了した混合液(スラリー)を、攪拌しながら加熱して凝集粒子を成長させ、予め定められた温度に達した時点で、混合液の一部を第2攪拌槽54(ジャケットを有する第2攪拌槽54)へ移送して、第1攪拌槽50内の混合液を抜取る。この抜取る混合液は、例えば、移送配管58からなる第1攪拌槽50と第2攪拌槽54とを連結する移送配管経路58A(矢印58A)を通じて、第1攪拌槽50内の混合液の自重で第2攪拌槽54へ移送することで抜取られる。
そして、抜取った混合液は、第2攪拌槽54内で当該第2攪拌槽54内に配設された分散機56(駆動モータ56Bにより回転駆動される攪拌羽根56A)により攪拌しつつ、抜取る際の混合液の温度(±5℃)で保温する。これにより、抜取った混合液では、第2攪拌槽54内で凝集粒子の成長が停止する、又は成長が遅くなる。
一方、第1攪拌槽50内で残された混合液は、引きつつき加熱を続けて凝集粒子を成長させ、所望の粒子径になるまで待って、当該所凝集粒子が所望の粒子径になるのと同時(厳密に同時である必要はない)に、第2攪拌槽54内で保温していた混合液(抜取った混合液)を第1攪拌槽50内へ移送して戻す。この第2攪拌槽54内の混合液(抜取った混合液)は、例えば、移送配管58からなる第1攪拌槽50と第2攪拌槽54とを連結する移送配管経路58B(矢印58B)を通じて、ポンプ60により第1攪拌槽50内へ移送することで戻す。
ここで、移送配管内の混合液溜まり(スラリー溜まり)は、配管内閉塞の原因になるため、1)移送配管を冷却する手法、又は2)移送完了後に、第2攪拌槽54に配設された水供給部62(シャワーライン)から水を当該第2攪拌槽54内に投入し、ポンプ60により水を移送配管58(移送配管経路58B)内に移送して。配管内部の混合液(スラリー)を押し出す手法を利用して、混合液溜まり(スラリー溜まり)を除去することがよい。
そして、他の攪拌槽内から混合液(抜取った混合液)を第1攪拌槽50に戻したら、必要に応じて、表面被覆用の樹脂粒子液を第1攪拌槽50に添加して保持した後、凝集粒子の成長を停止させる。その後、第1攪拌槽50内で、加熱して混合液の温度を上昇させて、所望の形状係数となるまで融合・合一する。つまり、上記融合工程を実施してトナーを得る。そして、移送配管経路58Cを通じて第1攪拌槽50からトナー分散液(混合液)を排出し、洗浄工程・乾燥工程などの後工程を経て、トナー(トナー粒子)を得る。
なお、移送配管経路58A、58B、58Cは、移送配管に設けられた不図示の弁などを切り替えて所望の移送配管を通じさせ、各移送を行う。
上記手法においては、例えば、第1攪拌槽50から第2攪拌槽54へ混合液の一部を抜きるタイミングや戻すタイミング、また、融合・合一する時間を調整することで、粗大粒子や小径粒子の発生を最小限に抑えつつ、得られるトナーの上記特性(粒子径、粒度分布特性、形状係数)が制御される。
また、上記手法に限られず、別々に作製したトナーを混合することでも同様に、粗大粒子や小径粒子の発生を最小限に抑えつつ、上記特性(粒子径、粒度分布特性、形状係数)が制御されたトナーが得られる。この場合、別々に作製したトナーを混合するタイミングは、特に限定されないが、例えば、小径側のトナーを乳化重合凝集法により作製し、洗浄・乾燥・外添工程を経て保管する。一方、大径側のトナーを同様に作製して、洗浄・乾燥・外添工程を経て当該外添工程終盤に小径側のトナーを添加して混合することがよい。これにより、小径側のトナーと大径側のトナーの洗浄、乾燥、外添状態を独立して制御される。
また、本実施形態に係るトナーの製造方法において、洗浄工程を実施する場合、小粒子径側のトナー(例えば体積平均粒子径4μm以下のトナー)を含むと、トナーと水との接触面積が大きくなる傾向があり、洗浄工程でろ過した際に含水率が低下し難いといった現象が生じることがある。
そこで、洗浄工程は、特に限定されるものではないが、例えば、洗浄、ろ過、及び脱水を同一装置内で実施可能であり、且つろ過面積を多くできるという点からフィルタープレスにより実施することがよい。そして、フィルタープレスで脱水する場合は、フィルタープレスのろ枠側からフィルターを通してトナー側へ圧縮空気を吹き込み、圧縮空気の風速で水分を吹き飛ばす方法を採用することがよい。
一方で、フィルタープレスでの脱水では、ろ過面積が非常に大きく、小粒子径側のトナー(例えば個数粒子径4μm以下のトナー)を含むと、圧縮空気を吹き込んでも、所望の風速を維持することができないことがある。また、フィルタープレスでの脱水では、一旦エアレシーバータンクに圧縮空気を溜めて圧縮空気を吹き込む操作を繰り返す方式が用いられるが、停止時に空気の通路が湿潤ケーキ(湿ったトナーの塊)により塞がれ、次に圧縮空気を吹き込んでも空気が流れない場所が存在し、トナーの含水率(水分率)にムラを生じてしまうといった現象が生じることがある。
そこで、フィルタープレスでの脱水において、エアレシーバータンクを複数個配置し、それぞれのレシーバータンクから圧縮空気の溜めと吹き込みを切換え、空気(エア)の流れを止めずに瞬時風速を有する圧縮空気を繰り返し吹き付ける方式が好適に採用することがよい。
具体的には、例えば、図4に示すように、圧縮空気供給装置としてコンプレッサー72にそれぞれ連結された2つのエアレシーバータンク70A、70Bを利用し、コンプレッサー72によりエアーバータンク70A、70Bにそれぞれ圧縮空気を充填する。次に、所望の圧力になった時点で、まずエアレシーバータンク70Aからフィルタープレス74へ圧縮空気の吹き込みを開始する。
次に、エアレシーバータンク70Aからの圧縮空気の吹き込みを停止する前に、時間をずらしてエアレシーバータンク70Bからフィルタープレス74へ圧縮空気の吹き込みを開始する。そして、エアレシーバータンク70Bからの圧縮空気の吹き込みを開始するのと同時(厳密に同時である必要はない)に、エアレシーバータンク70Aの吹き込みを停止し、コンプレッサー72によりエアレシーバータンク70Aに圧縮空気を充填する。
続けて、エアレシーバータンク70Bからの圧縮空気の吹き込みを停止する前に、時間をずらしてエアレシーバータンク70Aからフィルタープレス74へ圧縮空気の吹き込みを開始する。そして、エアレシーバータンク70Aからの圧縮空気の吹き込みを開始するのと同時(厳密に同時である必要はない)に、エアレシーバータンク70Bの吹き込みを停止し、コンプレッサー72によりエアレシーバータンク70Bに圧縮空気を充填する。
これら2つのエアレシーバータンク70A、70Bの操作を交互に切り替えることで、フィルタープレス74へ圧縮空気の供給が停止することなく、トナーに対し所望の圧力の圧縮空気が繰り返し吹き付けられる。このため、この方式を採用することで少量の圧縮空気により、トナーに対する高い脱水性能が得られる。
なお、エアレシーバータンク70A、70Bとコンプレッサー72、また、エアレシーバータンク70A、70Bとフィルタープレス74は、それぞれ配管76で連結されており、不図示の弁の開閉により、所望の各部材間を通じさせ、空気の充填・吹き込み等を行う。
ここで、エアレシーバータンク70A、70Bに充填する空気の圧力は、0.4MPa以上0.8MPa以下程度が望ましい。この圧力が0.4MPaを下回るとトナーケーキ(トナーの塊)中の水を吹き飛ばすために必要な風速を確保することができないことある。また、この圧力が0.8MPaを超えるとトナーケーキが圧密されトナー同士の凝集物が発生することがある。
[現像剤]
以下、本実施形態に係るトナーを含む現像剤について説明する。
本実施形態に係る現像剤は、上記本実施形態に係るトナーを含有する以外は特に制限はなく、目的に応じて成分組成とする。本実施形態に係る現像剤は、既述の本実施形態に係るトナーを、単独で用いると一成分系の現像剤となり、また、トナーとキャリアとを組み合わせて用いると二成分系の現像剤となる。本実施形態に係る現像剤は、二成分系の現像剤が好適である。
本実施形態に係る現像剤は、現像剤の流動性の悪化が抑制されているだけでなく、小粒径のトナーが制御されているため、キャリアへの汚染も少ないため、現像剤の長寿命化、具体的にはかぶりが少ない現像剤である。
キャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアが挙げられる。
キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その体積平均粒子径は、30μm以上200μm以下程度の範囲である。
樹脂被覆キャリアの被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロぺニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン等のオレフィン類;弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー;などの単独重合体、又は2種類以上のモノマーからなる共重合体、さらに、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等を含むシリコーン樹脂類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。被覆樹脂の被覆量としては、核体粒子100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下の範囲が望ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲がより望ましい。
キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどが使用され、被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用してもよい。
また、本実施形態に係る現像剤においては、トナーとキャリアとの混合比としては特に制限はなく、目的に応じて選択する。
本実施形態に係る現像剤は、予め現像手段(現像剤収容容器)内に収容される現像剤としてはもちろんのこと、例えばトリクル現像方式などに利用される供給用現像剤としても適用してもよい。
[静電荷現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置、プロセスカートリッジ]
次に、本実施形態に係る静電荷現像用現像剤カートリッジ(以下、カートリッジと略す場合がある)について説明する。本実施形態に係るカートリッジは、画像形成装置に脱着可能であり、少なくとも、静電潜像保持体表面上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段に供給するための現像剤を収納し、現像剤が既述した本実施形態に係る現像剤であることを特徴とする。
従って、カートリッジの脱着が可能な構成を有する画像形成装置において、本実施形態に係る現像剤を収納した本実施形態に係るカートリッジを利用することにより、折り曲げたときの画像の強度が高く、耐摩擦性、耐傷性、及び、パンチや裁断などの加工に優れた画像の形成を行う。
ここで本実施形態に係るカートリッジは、特にトリクル現像方式の画像形成装置に用いる場合、本実施形態に係る現像剤を収納するカートリッジであってもよいし、本実施形態に係るトナーを単独で収納するカートリッジとキャリアを単独で収納するカートリッジとを別体としたものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、静電潜像保持体と、静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体にトナー像を定着する定着手段とを少なくとも備え、現像剤が既述した本実施形態に係る静電荷現像用現像剤であることを特徴とする。
従って、本実施形態に係る現像剤を用いた本実施形態に係る画像形成装置を利用することにより、折り曲げたときの画像の強度が高く、耐摩擦性、耐傷性、及び、パンチや裁断などの加工に優れた画像の形成を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置は、上記静電潜像保持体と、帯電手段と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、を少なくとも含むものであれば特に限定はされないが、その他必要に応じてクリーニング手段や除電手段等を含んでいていてもよい。
また現像手段は、本実施形態に係る現像剤を収容するための現像剤収容容器と、現像剤を現像剤収容容器に供給するための現像剤供給手段と、現像剤収容容器内に収容されている現像剤の少なくとも一部を、排出するための現像剤排出手段とを備える構成、すなわち、トリクル現像方式を採用してもよい。
ここで、現像剤収容容器に供給するための現像剤(供給用現像剤)は、トナー・キャリア混合重量比が、トナー重量/キャリア重量≧2であることが望ましく、より望ましくは重量比がトナー重量/キャリア重量≧3であり、さらに望ましくはトナー重量/キャリア重量≧5以上である。
このトリクル現像方式を用いる場合、被覆樹脂層が剥離しやすい樹脂被覆キャリアを用いると、もともと現像剤収容容器にある現像剤における被覆樹脂層の剥離が起こるだけでなく、現像剤供給手段から現像剤収容容器に随時供給される現像剤における被覆樹脂層の剥離も起こることとなり、トリクル現像方式を用いない場合に比べて、キャリア樹脂剥がれ粉による影響が大きくなる。
しかし、本実施形態に係る現像剤を用いた本実施形態に係る画像形成装置を利用すれば、本実施形態に係る現像剤における樹脂被覆層が剥離しにくく、トリクル現像方式を用いても上記問題が生じにくいため、帯電特性を維持しつつ、かつ、長期にわたり安定的に画像形成を行う。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る現像剤を収納すると共に、画像形成装置に脱着可能であり、現像手段を備え、かつ、静電潜像保持体、帯電手段、及びクリーニング手段から選択される少なくとも一種を備えることを特徴とする。また、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、その他必要に応じて、除電手段等のその他の部材を含んでいてもよい。
したがって、プロセスカートリッジの脱着が可能な構成を有する画像形成装置において、本実施形態に係るプロセスカートリッジを利用することにより、帯電特性を維持しつつ、被覆樹脂層が剥離しにくく、長期にわたり安定的に画像形成を行う。
以下、本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジの具体例について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一例(4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置)を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに所定距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に所定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
上述した第1乃至第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、潜像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電ローラ2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V以上−800V以下程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロー着色剤と結晶性樹脂及び非結晶性樹脂とを含む体積平均粒子径が7μmのイエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き所定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに所定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に所定のタイミングで給紙され、所定の2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
図2は、本発明の静電荷現像用現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体(潜像保持体)107とともに、帯電ローラ(帯電手段)108、現像装置(現像手段)111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置(転写手段)112と、定着装置(定着手段)115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。なお、300は記録紙である。
図2で示すプロセスカートリッジでは、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせることが可能である。本発明のプロセスカートリッジでは、感光体107のほかには、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備える。
以下、実施例を用いて、実施の形態を詳細に説明するが、実施の形態は以下に示す実施例のみに限定されるものではない。但し、実施例2及び3は参考例に該当する。
(実施例1)
<樹脂粒子分散液1の作製>
スチレン 280質量部、n−ブチルアクリレート 120質量部、アクリル酸 8質量部、及びドデカンチオール 6質量部を、予め上記成分を混合溶解して樹脂溶液を調製する。他方、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6質量部、及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)9質量部をイオン交換水500質量部に溶解し、次いで、上記樹脂溶液を分散させて乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水100質量部を投入し、窒素置換を行った。
その後、撹拌しながら上記樹脂溶液を70℃になるまで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続し、体積平均粒子径が155nm、ガラス転移温度Tgが52℃、重量平均分子量Mwが33000のアニオン性の樹脂粒子分散液1を得た。
ここで、樹脂粒子の粒子径測定には、マイクロトラック(日機装(株)製、マイクロトラックUPA9340)を用いた。樹脂の分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−8120、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して分子量を算出したものである。樹脂のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計DSC−50(島津製作所製)を用いた示差走査熱量測定(DSC)により求めた。
<顔料分散液1の作製>
カーボンブラック(キャボット社製、モーガルL) 50質量部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) 6質量部、及びイオン交換水 200質量部を、常温(25℃)にて十分混合した後、分散機で(大平洋機工株式会社製、キャビトロン)60分間分散し、体積平均粒子径(D50v)が200nmの顔料分散液1を得た。
<顔料分散液2の作製>
青色顔料(銅フタロシアニンB15:3 大日精化製) 50質量部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) 5質量部、及びイオン交換水 195質量部を、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分間分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機:杉野マシン製)を用い圧力245Mpaで15分間分散処理を行い、顔料粒子の中心粒子径が462nmで固形分量が20.0%の顔料分散液2を得た。
<離型剤分散液1の作製>
パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP0190、溶融温度85℃) 50質量部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) 3質量部、及びイオン交換水 150質量部を、混合し120℃に加熱した後、圧力吐出型ホモジナイザ(ゴーリン社製、高圧ホモジナイザ)に通して分散処理を行い、体積平均粒子径(D50v)が200nmの離型剤分散液1を得た。
<トナーの作製>
次の如く、トナーを作製した(図3参照)
樹脂粒子分散液1(260質量部)、顔料分散液1(30質量部)、離型剤分散液1(40質量部)、ポリ塩化アルミニウム(4質量部)、及びイオン交換水(600質量部)を、第1攪拌槽50に投入し、分散機(大平洋機工株式会社製、キャビトロン)により混合した後、攪拌羽根52Aとして4枚傾斜パドル(d/D=0.55、ここでdは羽根の軸と垂直方向の長さ、Dは槽の内径)にて気液界面の壁面に近い混合液(スラリー)滞留を起こさない回転数(120rpm)で撹拌しながら温度(ジャケット温度)57℃で加熱して、凝集粒子を成長させた。そして、混合液が40℃に到達した時点で(時間にして60分で)、150質量部の混合液を第1攪拌槽50から第2攪拌槽54へ抜き出し移送した。抜取った混合液は第2攪拌槽54内で温度(ジャケット温度)が抜き取った混合液よりも2℃高くなる条件で保温した。
一方、第1攪拌槽50で残された混合液は引き続き加熱を続けて、凝集粒子を成長させ、凝集粒子の体積平均粒子径(D50v)が5.2μmになった時点で、第2攪拌槽54で保温していた抜き取った150質量部の混合液を、第2攪拌槽54から第1攪拌槽50へ移送して戻した。その直後に、樹脂粒子分散液1を70質量部追加し、上記温度でさらに0.1時間保持した。保持後の混合液では、体積平均粒子径(D50v)6.3μmの凝集粒子が確認された。次いで、攪拌回転数を60rpmに下げながらこの混合液に、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.0に調整した後、その液温度が96℃になるまで加熱撹拌して、5時間保持して凝集粒子を融合した。
その後、40℃まで冷却した段階で、水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調整した後、固形分濃度15wt%のトナー分散液A1(トナースラリー)を得た。体積平均粒子径(D50v)を測定したところ6.3μm(D50v)であり、GSDvは1.35、個数粒子径2.52μm以下のトナーは0.2個数%であり、体積粒子径8μm以上のトナー粒子は0.5体積%であった。また、形状係数SF1は127であった。
得られたトナー分散液を42℃まで冷却し、さらにこのトナー分散液を目開き25μm網で篩分処理した後フィルタープレス(東京エンジニアリング社製)でろ過した。得られたトナー100質量部に対して200質量部のイオン交換水(導電率2μS以下)をフィルタープレス装置内のトナーに通過させ、続けて300質量部のイオン交換水に1mol/リットルの硝酸水溶液をpH3.0になるまで加えた酸洗浄水を通過させ、更に500質量部のイオン交換水を通過させ、圧搾し、圧縮空気供給装置による圧縮空気の吹き付けにより脱水した。ここで、圧縮空気供給装置による圧縮空気の吹き付けによる脱水は、上記実施形態で説明したフィルタープレスの脱水と同様に実施した(図4参照)。このトナーのケークを解砕した後、乾燥機(フラッシュジェットドライヤ セイシン企業製)で乾燥し、トナーを得た。
(実施例2)
第1攪拌槽50における混合液の凝集粒子の体積平均粒子径が5.8μmになった時点で、第2攪拌槽54で抜取った混合液を第1攪拌槽50に戻した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(実施例3)
第1攪拌槽50から混合液を抜き取る温度を34℃とし、第1攪拌槽50における混合液の凝集粒子の体積平均粒子径が4.3μmになった時点で、第2攪拌槽54で抜取った混合液を第1攪拌槽50に戻した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(実施例4)
第1攪拌槽50から混合液を抜き取る温度を34℃とし、第1攪拌槽50における混合液の凝集粒子の体積平均粒子径が5.3μmになった時点で、第2攪拌槽54で抜取った混合液を第1攪拌槽50に戻した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(実施例5)
第1攪拌槽50から混合液を抜き取る量を300質量部とし、第1攪拌槽50へ戻す量も300質量部とした以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(実施例6)
融合時間を短くした(具体的には、実施例1に対し2時間とした)以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(実施例7)
顔料分散液1の代わりに顔料分散液2を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(実施例8)
融合温度を98℃で7時間保持した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(比較例1)
第1攪拌槽50から混合液を抜き取る・戻す操作を実施しなかった以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(比較例2)
第1攪拌槽50における攪拌羽根52Aとして、d/D=0.40の4枚傾斜パドルを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(比較例3)
第1攪拌槽50における攪拌羽根52Aとして、d/D=0.75のアンカー翼を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(比較例4)
凝集粒子の体積平均粒子径(D50v)が6.5μmになった時点で第2攪拌槽54で抜取った混合液を第1攪拌槽50に戻した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
(比較例5)
凝集粒子の体積平均粒子径(D50v)が4.1μmになった時点で第2攪拌槽54で抜取った混合液を第1攪拌槽50に戻した以外は、実施例3と同様にしてトナーを得た。
(比較例6)
融合前のpHを8.0とし、攪拌回転数を200rpmに上げた以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。
(評価)
得られたトナーを用いて、外添トナーを作製し、以下の評価を行った。
−外添トナー−
得られたトナーをヘンシェルミキサーにて以下の組成で着色樹脂微粒子と外添剤を混合し、外添トナーを得た。
・トナー 150質量部
・シリカ(体積平均粒子径40nm) 2.5質量部
・チタニア(体積平均粒子径20nm) 1.8質量部
これら外添トナー8質量部とキャリア100質量部とを混合して現像剤を調整し、した。なお、キャリアは、樹脂被覆型のキャリアであり、アミノ基含有ビニルポリマーとフッ化アルキル基含有ビニルポリマーの混合体をフェライトコアに被覆したものである。
−評価方法−
富士ゼロックス社製、DocuCentre−II C3300の現像機に現像剤を入れ、トナーをトナー容器に入れ、冬環境(室温15℃、湿度30%)に入れ、10000枚出力の後、夏環境(30℃、湿度80%)の環境に移動し、12時間放置した後100枚さらに画像を出力し、夏環境の1枚目、100枚目につき細線再現性、及びかぶりを確認した。用紙富士ゼロックス社製P紙A4を用い、出力画像は日本画像学会テストチャートNo.1−R 1993を使用し、細線部分と非画像部のかぶりを目視で確認した。なお現像剤の流動性に対してはトナーの割合が多いほど不利であり、かつ夏環境ほど厳しいため、始めに冬環境、その後夏環境にすることで、夏環境での細線再現性、かぶりを評価したものである。評価は以下の基準に従って行った。なお、△までを許容範囲とした。
−細線再現性−
◎:細線部分の乱れは夏環境の100枚目でも確認されない。
○:細線部分の乱れは夏環境の1枚目では確認されないが、100枚目には僅かに確認される。
△:細線部分の乱れは夏環境の1枚目から僅かに確認される。
×:細線部分の乱れは夏環境の1枚目から確認される。
−かぶり−
◎:夏環境1枚目でも確認されない。
○:夏環境の1枚目では僅かに確認されるが、100枚目には確認されない。
△:夏環境の1枚目でも100枚目でも僅かに確認される。
×:夏環境の1枚目から確認される。
Figure 0005287053
Figure 0005287053
上記結果に示すように、本実施例では、比較例に比べ、現像機内ストレスが加わっても、トナーの割れや変形が少なく、細線再現性が向上しかぶりが減少することがわかる。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るトナーの製法の一例を説明するための模式図である。 本実施形態に係るトナーの製法における洗浄工程(脱水工程)の一例を説明するための模式図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(記録媒体)

Claims (7)

  1. トナーの体積平均粒子径(D50v)が、5μm以上7μm以下であり、
    トナーの体積平均粒度分布指数(GSDv)が、1.31以上1.41未満であり、
    個数粒子径2.52μm以下のトナーの粒子含有率が、5個数%未満であり、
    トナーの個数粒度分布が少なくとも2つのピークを有すると共に、当該2つのピークのうち、小粒子径側のピークが個数粒度分布における粒子径2.52μm以上4.0μm以下の範囲に有し、大粒子径側のピークが個数粒度分布における粒子径5.04μm以上6.35μm以下の範囲に有し、小粒子径側のピークが大粒子径側のピークよりも大きいことを特徴とする静電荷現像用トナー。
  2. 体積粒子径8μm以上のトナーの粒子含有率が、2体積%未満であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
  3. トナーの形状係数(SF1)が、110以上140以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷現像用トナー。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーと、キャリアと、を含むことを特徴とする静電荷現像用現像剤。
  5. 画像形成装置に脱着され、請求項に記載の静電荷現像用現像剤を収納したことを特徴とする静電荷現像用現像剤カートリッジ。
  6. 静電潜像保持体、前記静電潜像保持体表面を帯電させるための帯電手段、及び前記静電潜像保持体表面に残存したトナーを除去するためのクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一種と、
    請求項に記載の静電荷現像用現像剤が収納されると共に、前記静電荷現像用現像剤により前記静電潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナー像を形成する現像手段と、
    を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 静電潜像保持体と、
    前記静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、
    前記静電潜像保持体表面上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    請求項に記載の静電荷現像用現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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