JP5285018B2 - スロットル弁装置 - Google Patents
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Description
このため、スロットル弁装置100の取り扱い時に、作業者の手指がバリ110に触れて負傷したり、他の物体がバリ110に接触して接触した相手物が損傷したりする虞がある。
請求項1に記載のスロットル弁装置は、軸方向一端側に他部材が締結される筒部を有する樹脂製のスロットルボディと、筒部内に支持されるスロットル弁とを備える。また、筒部の外周面に、径方向外方に向けて突出する接続部が設けられ、接続部には軸方向一端側に突出するように金属製のカラーが固定されている。これにより、カラーに締結部材を挿入し、締結部材を他部材に締結することで、カラーの軸方向一端が他部材に当接し、カラーが締結部材による軸力を受けて他部材に締結される。
また、スロットルボディは、接続部の軸方向一端側でカラーの周囲を囲うガード部材を有する。
すなわち、バリは接続部から直接延出して形成される(図7(b)参照)のではなく、円筒支持部から延出して形成されている。
請求項2に記載のスロットル弁装置によれば、円筒支持部は、軸方向一端側に向かうにつれて肉薄になるように設けられている。
これによれば、円筒支持部では、軸方向一端側に向かうほど成形中のスキン層の割合が大きくなる(すなわち、成形中の溶融樹脂が少ない)。このため、射出成形中に円筒支持部の軸方向一端には成形保圧がかかりにくく、円筒支持部を形成する型から軸方向一端側へはみ出る樹脂は少なくなり、バリ発生を抑制することができる。
請求項3に記載のスロットル弁装置によれば、円筒支持部は、カラーの周方向において切り欠き部を有し、断続的にカラーの外周を囲う。
これによれば、円筒支持部が温度変化により変形しやすくなるため、バリの変形をより許容することができ、バリ内に応力を発生しにくく、バリの破損及び脱落を防止することができる。
請求項4に記載のスロットル弁装置によれば、円筒支持部は、複数の切り欠き部を有する。
これによれば、請求項3の作用効果に加えて、切り欠き部を複数にすることで、円筒支持部に使用する樹脂の量を削減することができる。
請求項5に記載のスロットル弁装置によれば、カラーは、円筒支持部の軸方向一端側の外周面に周溝を有する。
上述のように、バリは、成形中に樹脂が型の隙間に入り込み円筒支持部の軸方向一端側に進むことで形成されるが、本発明によれば、樹脂の進行(バリの成長)は周溝に達すると、周溝に樹脂が入り込むことで停止するため、バリの軸方向長さは短くなる。また、バリの軸方向一端が成形収縮により周溝内に向かうため、バリの鋭利な端部がカラーの径方向外方に向かって突出することがなく、バリへの接触による物体の破損や人の負傷を防止することができる。
請求項6に記載のスロットル弁装置によれば、ガード部材は、円筒支持部の軸方向一端側に設けられ、ガード部材と円筒支持部との間の距離は、ガード部材と円筒支持部との間の隙間に指が入らない程度の寸法に設定されている。
これによれば、ガード部材と円筒支持部との併用によって、ガード部材によりカラー全体を囲わなくても、バリへの手指の接触を防止することができる。
請求項7に記載のスロットル弁装置によれば、ガード部材は、接続部の一端側に連結してカラーを覆う円筒状に形成されている。これはガード部材の一態様である。
また、スロットルボディは、接続部の軸方向一端側でカラーの周囲を囲うガード部材を有する。
本発明を実施するための形態3のスロットル弁装置では、円筒支持部が複数の切り欠き部を有する。
本発明を実施するための形態6のスロットル弁装置では、ガード部材が、接続部の一端側に連結してカラーを覆う円筒状に形成されている。
実施例1のスロットル弁装置1の構成を、図1、図2、図3(a)、(b)を用いて説明する。
スロットル弁装置1は、例えば自動車等の車両に搭載されて、運転者のアクセル操作量に基づいて、内燃機関の各気筒の燃焼室内へ供給する吸入空気量を変更するものである。
そして、筒部5の軸方向一端側には他部材(例えば、インテークマニホールド7)がガスケット8を介して接続される(図3参照)。
接続部11は、フランジ10の他の部分よりも筒部5の径方向外方に突出して設けられている。
そして、インテークマニホールド7の他端側に筒部5を配置し、カラー14にボルト15(締結部材の一例)を挿入し、ボルト15をインテークマニホールド7に固定されたナット17に螺合することで、筒部5とインテークマニホールド7とが締結される。このとき、カラー14は、インテークマニホールド7に当接し、ボルト15による軸力を受け、筒部5の軸方向一端面がガスケット8に当接して、スロットルボディ3とインテークマニホールド7との間がシールされる。
実施例1のスロットル弁装置1は、インサート成形により接続部11にカラー14が固定されるとともに、接続部11の軸方向一端面から延出してカラー14の外周面を被覆する円筒支持部22が形成されている。円筒支持部22は、カラー14の外周全周に溶着する円筒状に形成されている(図3(a)、(b)参照)。
そして、射出成形の際に、樹脂が型の隙間に入り込むことにより、円筒支持部22の軸方向一端側に円筒状のバリ23が形成される。
円筒支持部22の軸方向長さは、円筒支持部22の軸方向一端側に形成されるバリ23がスロットルボディ3の軸方向一端に達しない程度に設定されている。
ガード部材25は、カラー14の軸方向一端部の外周を隙間を介して囲うリング状に形成されている。
すなわち、ガード部材25は円筒支持部22とともに、バリ23への外部からの接触を防止するガードとして機能している。
本実施例のスロットル弁装置1は、インサート成形により接続部11にカラー14が固定されるとともに、接続部11の軸方向一端面から延出してカラー14の外周面を被覆する円筒支持部22が形成されている。
このため、バリ23が接続部11に直接拘束されている場合(図7(b)参照)と比較して、温度変化に伴いバリ23が径を拡大および縮小するような変形をしようとするときに、円筒支持部22も変形をするためバリ23は変形しやすくなる。すなわち、円筒支持部22がバリ23の変形を許容するためバリ23内に応力が生じにくく、破損しにくくなる。この結果、バリ23の脱落を防ぐことができる。
そして、円筒支持部22とガード部材25との間の距離を、円筒支持部22とガード部材25との間の隙間28に指が入らないような寸法に設定して、スロットル弁装置1を扱う作業者の指がバリ23に接触しないようにしている。
これにより、バリ23に外部から物体や人(手指)が接触するのを防止でき、バリ23への接触による物体の破損や人の負傷を防止することができる。
実施例2のスロットル弁装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図3(c)を用いて説明する。
実施例2のスロットル弁装置1では、円筒支持部22がカラー14の周方向において1つの切り欠き部33を有し、断続的にカラー14の外周を囲う略円筒状に形成されている。
これによれば、円筒支持部22が温度変化により変形しやすくなるため、バリ23の変形をより許容することができ、バリ23内に応力を発生しにくく、バリ23の破損及び脱落を防止することができる。
実施例3のスロットル弁装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図3(d)を用いて説明する。
実施例3のスロットル弁装置1では、円筒支持部22がカラー14の周方向において複数の切り欠き部33を有し、断続的にカラー14の外周を囲う略円筒状に形成されている。なお、本実施例では、180度間隔に2つの切り欠き部33が設けられている。
これによれば、実施例2の作用効果に加えて、切り欠き部33を複数にすることで、円筒支持部22に使用する樹脂の量を削減することができる。
実施例4のスロットル弁装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図4を用いて説明する。
実施例4のスロットル弁装置1では、円筒支持部22が、軸方向一端側に向かうにつれて肉薄になるように設けられている。
このため、射出成形中に円筒支持部22の軸方向一端には成形保圧がかかりにくく、円筒支持部22を形成する型から軸方向一端側へはみ出る樹脂は少なくなり、バリ23の発生を抑制することができる。
実施例5のスロットル弁装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図5を用いて説明する。
実施例5のスロットル弁装置1は、円筒支持部22の軸方向一端側のカラー14の外周面に周溝35が形成されている。
実施例6のスロットル弁装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図6を用いて説明する。
実施例6のスロットル弁装置1は、ガード部材25が、接続部11の一端側に連結してカラー14を覆う円筒状に形成されている。
スロットル弁装置1の態様は、実施例に限定されず、様々な変形例を考えることができる。例えば、全てのカラー14の外周にガード部材25を設けるのではなく、取り扱い時に手指の触れやすい位置にあるカラー14の外周のみにガード部材25を設けてもよい。例えば、駆動室6に近接するカラー14は、駆動室6の存在により手指が触れにくい。この場合、駆動室6に近接するカラー14以外のカラー14についてのみガード部材25を設けてもよい。
2 スロットル弁
3 スロットルボディ
5 筒部
7 インテークマニホールド(他部材)
11 接続部
14 カラー
15 ボルト(締結部材)
22 円筒支持部
23 バリ
25 ガード部材
28 隙間
33 切り欠き部
35 周溝
Claims (7)
- 軸方向一端側に他部材が締結される筒部を有する樹脂製のスロットルボディと、
前記筒部内に支持されるスロットル弁とを備え、
前記筒部の外周面に、径方向外方に向けて突出する接続部が設けられ、
前記接続部には、軸方向一端側に突出するように金属製のカラーが固定され、
前記カラーに締結部材を挿入し、前記締結部材を前記他部材に締結することで、前記カラーの軸方向一端が前記他部材に当接し、前記カラーが前記締結部材による軸力を受けて前記他部材に締結されるスロットル弁装置であって、
インサート成形により前記接続部に前記カラーが固定されるとともに、前記接続部の軸方向一端面から延出して前記カラーの外周面を被覆する円筒支持部が形成され、
前記スロットルボディは、前記接続部の軸方向一端側で前記カラーの周囲を囲うガード部材を有することを特徴とするスロットル弁装置。 - 請求項1に記載のスロットル弁装置において、
前記円筒支持部は、軸方向一端側に向かうにつれて肉薄になるように設けられていることを特徴とするスロットル弁装置。 - 請求項1または2に記載のスロットル弁装置において、
前記円筒支持部は、前記カラーの周方向において切り欠き部を有し、断続的に前記カラーの外周を囲うことを特徴とするスロットル弁装置。 - 請求項3に記載のスロットル弁装置において、
前記円筒支持部は、複数の前記切り欠き部を有することを特徴とするスロットル弁装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のスロットル弁装置において、
前記カラーは、前記円筒支持部の軸方向一端側の外周面に周溝を有することを特徴とするスロットル弁装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のスロットル弁装置において、
前記ガード部材は、前記円筒支持部の軸方向一端側に設けられ、
前記ガード部材と前記円筒支持部との間の距離は、前記ガード部材と前記円筒支持部との間の隙間に指が入らない程度の寸法に設定されていることを特徴とするスロットル弁装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のスロットル弁装置において、
前記ガード部材は、前記接続部の一端側に連結して前記カラーを覆う円筒状に形成されていることを特徴とするスロットル弁装置。
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