JP5284519B2 - インフレータ用フィルタ - Google Patents

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Description

この発明は、自動車の衝突事故の際に乗員を保護する為の、エアバッグ装置やプリテンショナ式のシートベルト装置を構成するインフレータに組み込む、インフレータ用フィルタの改良に関する。
自動車が他の自動車等にぶつかる衝突事故の際に、運転者等の乗員の身体に大きな衝撃が加わる事を防止する為に、各種のエアバッグ装置やプリテンショナ式のシートベルト装置が知られている。何れの装置の場合でも、衝撃センサが衝突の衝撃を関知した場合に、インフレータに組み込まれた点火プラグにより、火薬の如きガス発生剤に点火して高圧のガスを発生させる。そして、エアバッグ装置の場合には、このガスによりエアバッグを膨らませ、プリテンショナ式のシートベルト装置の場合には、このガスによりシートベルトの緊急時用張力調整機構を作動させて、このシートベルトの張力を高める。
この様なエアバッグ装置やプリテンショナ式のシートベルト装置を構成するインフレータには、上記ガス発生剤の下流側に、フィルタを設けている。このフィルタは、このガス発生剤の爆発的な燃焼に基づいて発生した圧力ガス(燃焼ガス)の流れを平滑化すると共に、温度を低下させる。更に上記フィルタは、上記燃焼に基づいて発生した小片(ガス発生剤の燃え残り滓を含む)が、エアバッグ内に入り込んでこのエアバッグに衝突した乗員の身体を損傷したり、或いは、シートベルト装置のプリテンショナ用のアクチュエータの作動不良の原因となるのを防止する役目も有する。この様なフィルタを設けたインフレータとして、例えば特許文献1〜9に記載されたものが知られている。図9はこのうちの特許文献9に、図10は特許文献2に、それぞれ記載されたインフレータを示している。
このうちの図9に示したインフレータ1は、発生した圧力ガスを軸方向に流す構造で、円筒状のケース2内に、点火プラグ3と、ペレット状のガス発生剤4と、フィルタ5と、このフィルタ5を支える為の多孔板6とを、互いに直列に配置している。衝突事故の際には、上記点火プラグ3により上記ガス発生剤4に点火し、圧力ガスを発生させる。この圧力ガスは、上記フィルタ5を通過する間に流れを平滑化されると共に、このフィルタ5を構成する金属材料との間で熱交換を行って温度低下する。更に、上記ガス発生剤4の爆発的燃焼に伴って発生した小片が上記フィルタ5に捕集される。この結果、流れが平滑化されると共に温度が低下した、異物を含まない圧力ガスが、上記多孔板6を通過し、上記ケース2の端部に設けられた吐出口7から吐出される。
一方、図10に示したインフレータ1aは、発生した圧力ガスを径方向に流す構造で、それぞれが円筒状であり互いに同心に配置した1対の多孔板6a、6b同士の間にフィルタ5aを配置している。更に、これら両多孔板6a、6bの両端部に点火プラグ3a、3bを、内径側の多孔板6aの更に内径側の中央部に、着火剤8を充填したオートイグニッション9を、このオートイグニッション9の軸方向両側面と上記両点火プラグ3a、3bとの間にガス発生剤4a、4aを、それぞれ設置している。衝突事故の際には、上記両点火プラグ3a、3b及び上記オートイグニッション9により上記両ガス発生剤4a、4aに点火し、圧力ガスを発生させる。この圧力ガスは、上記フィルタ5aを通過する間に流れを平滑化されると共に温度低下し、更に、小片を捕集されてから周囲に吐出される。
この様なインフレータ1、1aに組み込むフィルタ5、5aとして従来一般的には、ステンレス鋼等の耐熱性を有する金属製のフィラメント(繊維状に細く曲げ易い線材)をメリヤス編みして成る金網を圧縮成型したものが、広く使用されている。上記フィラメントとしては、上記圧力ガスとの熱交換性の向上を目的として、表面に銅メッキを使用したものも、広く使用されている。この様な金網製のフィルタ5、5aは、密度(空隙率)を設計値通り適正に、しかもばらつきなく造る事が難しく、安定した性能を得にくい。又、フィラメントをメリヤス編みして造った金網を更に押し潰す事により造る為、加工が面倒で製造コストが嵩む事が避けられない。
これに対して特許文献10の図3〜6及びその説明文中には、多数の小孔を形成すると共にこれら各小孔の周縁部に折り立て部を設けた、所謂フック付金属板を螺旋状に巻回して成る、インフレータ用フィルタが記載されている。この様な特許文献10に記載された構造によれば、性能の安定化とコスト低減とを図れる。但し、軸方向寸法(長さ)が異なる複数種類のインフレータ用のフィルタを何れも低コストで提供する事を考慮した場合には、必ずしも十分とは言えない場合がある。この理由は、次の通りである。
第一に、帯状のフック付金属板を螺旋状に巻回する構造の場合、中心部に、圧力ガスの通過に対して殆ど抵抗とならない、空隙が存在する事が避けられない。この為、前述の図9に示す様な、軸流型のインフレータ用フィルタには適用できない。
第二に、インフレータの軸方向寸法を変更する場合には、フック付金属板の幅寸法を変更する必要がある。この事は、軸方向寸法が異なる複数種類のインフレータ用フィルタを用意する場合に、所望の幅寸法を有するフック付金属板を得る為に、幅寸法が互いに異なる複数種類の切断装置を用意し、且つ、このフック付金属板を正規に巻回する為に、複数種類の巻回装置を用意する必要に繋がり、設備の簡略化によるコスト低減を図る面からは好ましくない。
本発明は、上述の様な事情に鑑み、軸方向寸法が互いに異なる複数種類のインフレータ用のフィルタを、何れも低コストで提供できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のインフレータ用フィルタは、多数の小孔を形成すると共にこれら各小孔の周縁部に、軸方向に関して片面側に突出すると共に、円周方向複数個所ずつに不連続部が形成された折り立て部を設けた、互いに同形且つ同大である複数枚の金属板を、軸方向に、これら各金属板の軸方向に関して他面側に上記各折り立て部の先端縁を突き合わせて重ね合わせ、隣り合う金属板同士の間にこれら各折り立て部の高さ寸法分だけの隙間空間が存在する状態でホルダ筒内に保持している。そして、軸方向に隣り合う金属板同士の間に存在する上記各隙間空間を、圧力ガスの流路としている。
この様な本発明のインフレータ用フィルタを実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、各折り立て部の先端部をそれぞれの径方向外方に折り曲げて折れ曲がり部とする。そして、これら各折り立て部の高さを一定とする。
この様な本発明のインフレータ用フィルタは、軸流型のインフレータ用フィルタとしても、或いは、ラジアル流型のインフレータ用フィルタとしても実施する事ができる。
軸流型のインフレータ用フィルタとして実施する場合には、請求項3に記載した発明の様に、上記各金属板の中心部まで小孔を形成する。そして、上記ホルダ筒の軸方向一端側から送り込んだ圧力ガスを、上記各金属板に形成した多数の小孔と上記隙間空間とを交互に通過させて、上記ホルダ筒の軸方向他端側から吐出する。
この様な請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、上記各金属板として、耐熱性の面で互いに性能が異なる少なくとも2種類のものを用意する。そして、圧力ガスの流れ方向に関して上流側に、下流側よりも優れた耐熱性を有する金属板を配置する。
この様な請求項4に記載した発明を実施する場合に、上記各金属板の耐熱性を異ならせる為には、これら各金属板を構成する金属材料として耐熱性が異なる材料を使用したり、或いは、厚さ寸法が異なる金属板を使用する(材質が同じであれば、厚さ寸法が大きい程、耐熱性が良い)。
これに対して、ラジアル流型のインフレータ用フィルタとして実施する場合には、請求項5に記載した発明の様に、上記各金属板の中心部に、上記各小孔よりも大きな通孔を形成する。そして、これら各金属板の通孔を互いに整合させた(これら各金属板を互いに同心に配置した)状態で、これら各金属板を軸方向に重ね合わせる。又、上記ホルダ筒に、径方向に貫通する多数の透孔を形成する。そして、これら各金属板の内径側に上記通孔を通じて送り込まれた圧力ガスを、これら各金属板の径方向外側に送って、上記各透孔から上記ホルダ筒の外径側に吐出する。
上述の様に構成する本発明によれば、軸方向寸法が互いに異なる複数種類のインフレータ用フィルタの製造コストを低く抑えられる。
即ち、軸流型のインフレータ用フィルタにしても、ラジアル流型のインフレータ用フィルタにしても、軸方向寸法を変える場合には、軸方向に積層する金属板の数、及び、これら各金属板を納めるホルダ筒の軸方向寸法を変えれば良い。積層する金属板の数を変える事は容易である。又、このホルダ筒の形状は単純で、軸方向寸法を変えたものを用意する事は容易であり、しかも、このホルダ筒に相当する部材は従来も存在する為、複数種類のホルダ筒を用意する必要がある事は、従来構造に比べて、コストの面で不利になる事はない。この為、上述の様に、軸方向寸法が互いに異なる複数種類のインフレータ用フィルタの製造コストを低く抑えられる。
特に、請求項3に記載した発明の様に、軸流型のインフレータ用フィルタとして実施する場合で、請求項4に記載した発明の様に、上流側に優れた耐熱性を有する金属板を配置すれば、コスト低減と、圧力ガスの冷却性能の確保と、小型・軽量化とを、高次元で並立させられる。
即ち、軸流型のインフレータ用フィルタを構成すべく、軸方向に積層する複数枚の金属板のうち、上流側に配置する金属板は、ガス発生剤から発生した直後の、高温且つ高圧の圧力ガスに曝される為、優れた強度及び耐熱性が要求される。この為、上流側に配置する金属板は、この強度及び耐熱性を確保できる材料により造ったり、或いは、厚さ寸法を確保する必要がある。但し、上流側に比べて要求される強度及び耐熱性が低い下流側の金属板も同じ材料により造ると、材料費が嵩んだり、軸方向寸法及び重量が嵩んでしまう。又、金属板の厚さ寸法を大きくすると、当該金属板の容積に対する表面積の割合が小さくなり、上記圧力ガスの冷却性能確保の面から不利になる。
これに対して請求項4に記載した発明の構造を採用すれば、コスト或いは軸方向寸法が嵩む原因となる、優れた強度及び耐熱性を確保できる材料により造られた金属板、或いは、厚さ寸法の大きな金属板を、高温且つ高圧の圧力ガスに曝される上流側にのみ配置すれば良い為、上述の様に、コスト低減と、圧力ガスの冷却性能の確保と、小型・軽量化とを、高次元で並立させられる。
本発明の実施の形態の第1例を、ホルダ筒と各金属板とを組み立てた状態で示す斜視図。 同じく組立前の状態で示す斜視図。 金属板を1枚だけ取り出してフックを形成した面側から見た斜視図。 同じく、(A)はフックを形成した面側から見た、(B)は反対面側から見た、それぞれ正投影図。 本発明の実施の形態の第2例を、ホルダ筒と各金属板とを組み立てた状態で示す斜視図。 同じく組立前の状態で示す斜視図。 金属板を1枚だけ取り出してフックを形成した面側から見た斜視図。 同じく、(A)はフックを形成した面側から見た、(B)は反対面側から見た、それぞれ正投影図。 従来から知られているインフレータの第1例を示す断面図。 同第2例を示す部分断面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のフィルタ10は、金属板製で欠円筒状のホルダ筒11の内径側に多数枚(数十枚、例えば30〜50枚)の金属板12、12を、軸方向に積層した状態で保持している。これら各金属板12、12は、それぞれが互いに同形且つ同大の円板状で、多数の小孔13、13を、中心部から外周縁に至る部分迄の全体に亙り、均一に形成している。尚、上記各金属板12、12の板厚は、必要とする強度及び冷却性能等を考慮して設計的に定めるが、例えば0.25mm程度とする。上記各小孔13、13はそれぞれ、素材となる金属板に、それぞれが釘状(円柱部の先端が四角錐状)である多数の打ち抜きピンを突き通す事(バーリング加工)により形成したもので、各小孔13、13の周縁部に、軸方向に突出する折り立て部14、14を形成している。又、これら各折り立て部14、14の先端部を、それぞれの径方向外方に折り曲げて折れ曲がり部15、15とし、これら各折り立て部14、14の高さを一定としている。
この様な、上記各小孔13、13の周囲に上記各折り立て部14、14を形成し、更にこれら各折り立て部14、14の先端部にそれぞれ折れ曲がり部15、15を形成した上記各金属板12、12は、次の様にして造る。
先ず、アンコイラから引き出した長尺な帯状の金属板に多数の打ち抜きピンを突き通して、上記各小孔13、13と上記各折り立て部14、14とを形成する。この際、上記帯状の金属板を間欠的に送り(所定量の送りと、所定時間の停止とを繰り返し)、停止中に上記各打ち抜きピンを突き通す。これら各打ち抜きピンを突き通したままの状態では、未だ、上記各折り立て部14、14の先端部は尖ったままである。そこで、これら各折り立て部14、14と上記各小孔13、13とを形成した帯状金属板を、互いに平行に配置した1対の成形ローラの間に通し、上記各折り立て部14、14の先端部を折り曲げて、上記各折れ曲がり部15、15を形成する。次に、上記各小孔13、13と、上記各折り立て部14、14と、これら各折れ曲がり部15、15とを形成した帯状金属板(フック付多孔板)に、プレス加工機等による打ち抜き加工を施す事により、図2〜4に示す様な、それぞれが円形で、互いに同形且つ同大である、金属板12、12とする。上記各折り立て部14、14は、それぞれが釘状である上記各打ち抜きピンを上記金属板に突き通し、この金属板の一部を切り破る様にして形成する為、上記各折り立て部14、14は円周方向に関して不連続であり、円周方向複数個所(例えば4個所)に不連続部18、18が形成される。
この様な金属板12、12は、多数枚を軸方向に重ね合わせた状態で、前記ホルダ筒11の内径側に保持して、本例のフィルタ10とする。このホルダ筒11は、鋼板、ステンレス鋼板等、必要とする強度及び耐熱性を確保でき、或る程度の弾性を有する金属板を曲げ形成する事により、全体を欠円筒状としたもので、円周方向の一部にスリット16を、全長に亙り形成している。従って上記ホルダ筒11の内径は、このスリット16を拡げる事により、弾性的に拡げられる。又、このホルダ筒11の軸方向両端部に、上記金属板を内径側に曲げ形成して成る抑え鍔部17、17を形成して、上記ホルダ筒11の軸方向両端部の内径を、軸方向中間部の内径よりも少しだけ小さくしている。
この様なホルダ筒11と上記各金属板12、12とを組み合わせて上記フィルタ10とするには、これら各金属板12、12を軸方向に重ね合わせた状態で、これら各金属板12、12を上記ホルダ筒11内に挿入する。この挿入作業の際、このホルダ筒11の直径を拡げ、上記両抑え鍔部17、17の内径を上記各金属板12、12の外径よりも大きくする。この状態で、これら各金属板12、12を上記ホルダ筒11内に挿入した後、このホルダ筒11の直径を拡げていた力を解除し、上記両抑え鍔部17、17の内径を上記各金属板12、12の外径よりも小さくする。この結果、これら各金属板12、12が、軸方向に重ね合わされた状態で、上記ホルダ筒11内に保持される。この状態で、軸方向に隣り合う金属板12、12同士の間には、前記各折り立て部14、14の高さ寸法分だけの隙間空間が介在する状態となる。尚、上記各金属板12、12を上記ホルダ筒11内に挿入する際には、これら各金属板12、12に形成された前記各小孔13、13の位相が、隣り合う金属板12、12同士の間で一致しない様に(特に位相を規制せずに挿入)する。又、上記各隙間空間と、上記各小孔13、13とは、上記各折り立て部14、14の不連続部18、18により互いに連通する。この結果、上記フィルタ10の内部には、屈曲した微小流路が形成される。
上述の様に構成するフィルタ10は、例えば前述の図9に示したインフレータ1に組み込んだフィルタ5と同様に、ガス発生剤の爆発的燃焼により発生した圧力ガスを、軸方向に流通させる。即ち、この圧力ガスを、上記ホルダ筒11の軸方向一端開口から送り込み、同他端開口からエアバッグ等の内部に向けて送り出す。この一端開口から送り込まれた圧力ガスは、上記各金属板12、12に形成した上記多数の小孔13、13と、上記不連続部18、18と、上記各隙間空間とを交互に通過しつつ上記ホルダ筒11内を上記他端開口側に流れる。この間に上記圧力ガスは、流れを平滑化されると同時に、上記ガス発生剤の燃焼に基づいて発生して混入した小片を捕集される。又、上記圧力ガスと上記各金属板12、12との熱交換に伴って、この圧力ガスの温度が低下する。尚、図9に示した構造中のケース2を、ホルダ筒11とする(ケース2内に直接、上記各金属板12、12を挿入する)事もできる。
上記フィルタ10が発揮する、これらの機能を十分に果たさせる為に、本例の構造を実施する場合に、次の(A) 〜(E) に示した構成の1乃至複数(最も好ましくは全部)を採用する事が好ましい。
(A) 上記各金属板12、12の表面に、銅若しくは銅系合金等の、熱伝達率の良好な金属をメッキする。
この様な構成を採用すれば、上記各金属板12、12と上記圧力ガスとの熱交換を効率良く行って、この圧力ガスの温度を効果的に低下させられる。
(B) 上記各金属板12、12の片面から突出する状態で形成した上記各折り立て部14、14を、上記圧力ガスの流れ方向に関して上流側(ガス発生剤の設置側)に向ける。
この様な構成を採用すれば、上記圧力ガス中に混入した小片が上記各折り立て部14、14に引っ掛かり易く、この小片を捕集する効率が向上する。
(C) 上記金属板12、12として、厚さ寸法が異なる複数種類のものを使用し、厚さ寸法の大きなものを上流側に、同じく小さなものを下流側に、それぞれ配置する。
この様な構成を採用すれば、高温の圧力ガスに曝される上流側の金属板12、12に、過度の温度上昇により変形等の損傷が発生するのを防止し、且つ、下流側に(厚さ寸法が小さい分)多数枚の金属板12、12を配置して、上記圧力ガスの温度を十分に低下させられる。
(D) 上記金属板12、12として、材質が異なる複数種類のものを使用し、優れた耐熱性を有する代わりにコストが嵩む金属板12、12を上流側に、コストを抑えられる代わりに耐熱性が劣る金属板12、12を下流側に、それぞれ配置する。
この様な構成を採用すれば、コストを抑えつつ、高温の圧力ガスに曝される上流側の金属板12、12に損傷が発生するのを防止できる。
(E) 前記各小孔13、13の配列状態を異ならせた複数種類の金属板12、12を使用し、軸方向に隣り合う金属板12、12として、異種配列のものを使用する。
この様な構成を採用すれば、軸方向に隣り合う金属板12、12同士の間で、上記各小孔13、13が偶然に整合し、上記圧力ガスの流通に対する抵抗が設計値に比べて低くなり過ぎる事を防止できる。
前記フィルタ10を組み込んだインフレータが圧力ガスを供給すべきエアバッグの形状や大きさが変わる等により、上記フィルタ10の性能を変える必要が生じた場合には、軸方向に積層する上記各金属板12、12の枚数を変える。この場合に、前記ホルダ筒11としては、軸方向寸法が異なる、別種のものを使用する必要があるが、上記各金属板12、12は、同種のものを使用できる。上記ホルダ筒11の構成は簡単であり、軸方向寸法が異なる別種のものを用意する為に要するコストは限られたものとなる。従って、本例のフィルタ10によれば、軸方向寸法が互いに異なる複数種類のインフレータ用フィルタの製造コストを低く抑えられる。
[実施の形態の第2例]
図5〜8は、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のフィルタ10aは、前述の図10に示したインフレータ1aに組み込んだフィルタ5aと同様に、ガス発生剤の爆発的燃焼により発生した圧力ガスを、径方向に流通させる。この為に本例の場合には、各金属板12a、12aの中心部に、各小孔13、13よりも大きな通孔19、19を形成している。又、これら各金属板12a、12aを保持する為のホルダ筒11aに、径方向に貫通する多数の透孔20、20を形成している。そして、これら各金属板12a、12aの内径側に上記通孔19、19を通じて送り込まれた圧力ガスを、軸方向に隣り合う金属板12a、12a同士の間に設けられた隙間空間を通じて、これら各金属板12a、12aの径方向外側に送り、上記各透孔20、20から上記ホルダ筒11aの外径側に吐出する。
この様な本例の構造に於いて、上記各金属板12a、12aの構成は、中心部に形成した上記各通孔19、19を除き、上述した実施の形態の第1例の金属板12、12(図1〜4参照)と同様である。
この様な本例の構造の場合も、軸方向寸法が互いに異なる複数種類のインフレータ用フィルタの製造コストを低く抑えられる。
又、本例の構造を実施する場合に好ましくは、前述の(A) 〜(E) に示した構成のうちの(A) を採用する。圧力ガスを径方向に流す、本例の構造の場合には、残りの(B) 〜(E) の構成を採用する意味は殆どない。
1、1a インフレータ
2 ケース
3、3a、3b 点火プラグ
4、4a ガス発生剤
5、5a フィルタ
6、6a、6b 多孔板
7 吐出口
8 着火剤
9 オートイグニッション
10、10a フィルタ
11、11a ホルダ筒
12、12a 金属板
13 小孔
14 折り立て部
15 折れ曲がり部
16 スリット
17 抑え鍔部
18 不連続部
19 通孔
20 透孔
特開平9−142248号公報 特開2000−25555号公報 特開2002−370606号公報 特開2004−34843号公報 特開2004−58984号公報 特表2000−510792号公報 特表2001−514991号公報 特表2005−518295号公報 特表2005−518299号公報 特開2002−249017号公報

Claims (5)

  1. 多数の小孔を形成すると共にこれら各小孔の周縁部に、軸方向に関して片面側に突出すると共に、円周方向複数個所ずつに不連続部が形成された折り立て部を設けた、互いに同形且つ同大である複数枚の金属板を軸方向に、これら各金属板の軸方向に関して他面側に上記各折り立て部の先端縁を突き合わせて重ね合わせ、隣り合う金属板同士の間にこれら各折り立て部の高さ寸法分だけの隙間空間が存在する状態でホルダ筒内に保持し、軸方向に隣り合う金属板同士の間に存在するこれら各隙間空間を圧力ガスの流路として成るインフレータ用フィルタ。
  2. 各折り立て部の先端部をそれぞれの径方向外方に折り曲げて折れ曲がり部とし、これら各折り立て部の高さを一定としている、請求項1に記載したインフレータ用フィルタ。
  3. 各金属板の中心部まで小孔が形成されており、ホルダ筒の軸方向一端側から送り込んだ圧力ガスを、上記各金属板に形成した多数の小孔と隙間空間とを交互に通過させて、上記ホルダ筒の軸方向他端側から吐出する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したインフレータ用フィルタ。
  4. 各金属板として、耐熱性の面で互いに性能が異なる少なくとも2種類のものを用意し、圧力ガスの流れ方向に関して上流側に、下流側よりも優れた耐熱性を有する金属板を配置する、請求項3に記載したインフレータ用フィルタ。
  5. 各金属板の中心部に形成された、各小孔よりも大きな通孔を互いに整合させた状態で、これら各金属板を軸方向に重ね合わせており、ホルダ筒に径方向に貫通する多数の透孔が形成されており、これら各金属板の内径側に上記通孔を通じて送り込まれた圧力ガスを、これら各金属板の径方向外側に送って上記各透孔から上記ホルダ筒の外径側に吐出する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したインフレータ用フィルタ。
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