JP5283420B2 - 窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規な窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法に関する。詳しくは、225W/m・K以上の優れた熱伝導性を有しながら、機械加工性、特に、切削工具の磨耗量が極めて少ないという、優れた切削加工性を有する窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法を提供するものである。
窒化アルミニウムの焼結体は、理論上高い熱伝導率を有しており、かかる特性を十分に発揮する窒化アルミニウム焼結体を得るため、種々の方法が提案されている。
例えば、窒化アルミニウム粉末に希土類金属化合物やアルカリ土類金属化合物等の焼結助剤を添加して得られた成形体を、カーボンを存在させた還元性雰囲気下で焼成することにより、焼結助剤にトラップされた酸素と焼結助剤含有相が除去され、これにより結晶粒表面が高純度化され、更に焼結体中の不純物である焼結助剤含有相が存在しないことにより、高い熱伝導性を有する窒化アルミニウム焼結体を得る方法が挙げられる(特許文献1)。
上記方法によって得られた窒化アルミニウム焼結体は、焼結助剤含有相を除去するために還元雰囲気下で焼成が行なわれるため、窒化アルミニウム結晶粒が成長し、また、該結晶粒は高純度化により極めて硬いという特性を有する。
ところで、窒化アルミニウム焼結体の用途において、該焼結体をブレードにより切削を行なう、所謂、切削加工を行なうことがあり、かかる切削加工において良好な加工性が要求される場合がある。
このような要求に対して、前記の方法で得られた高熱伝導性を有する窒化アルミニウム焼結体は、切削加工性において改良の余地がある。即ち、焼結助剤含有相を除去するために還元雰囲気下で焼成された窒化アルミニウム結晶粒は、一般に、その粒径が大きく、また、固溶酸素も低減されて高純度化されているために硬く、結晶粒同士の密着性も強いために切削加工時にブレードの磨耗量が著しく多いという問題を有する。
上記還元焼成によって得られる窒化アルミニウム結晶粒の最終粒径を小さく抑え、加工性を改良する方法として、窒化アルミニウム焼結体を得るための出発原料である窒化アルミニウム粉末の粒径を小さく制御し、更に脱脂体中の炭素量を特定の範囲に調整し、これを中性雰囲気下で焼成することで、粒成長を抑えながら焼結助剤分を焼結体の粒界に移動させ、その後、更にカーボンが存在する還元雰囲気下で焼成時間を短縮して焼結助剤の除去を行うといった方法も提案されている(特許文献2)。
しかし、上記方法においても、窒化アルミニウム焼結体は、焼結助剤の除去を行って高純度化されているために硬く、結晶粒同士の密着性も強いため得られる窒化アルミニウム焼結体の前記切削加工性については殆ど改良されない。
また、本発明者らの実験によれば、上記方法において、焼結助剤含有相の除去を十分行なわず、焼結助剤含有相をある程度残存させた状態で焼結を終了することによって、切削加工性はある程度改良される。
しかし、かかる方法によって得られる窒化アルミニウム焼結体は、熱伝導性が210W/m・K程度に留まるものであった。
このように、焼結助剤含有相を残存させた窒化アルミニウム焼結体は、切削加工性は良好であるものの、熱伝導性を犠牲にせざるを得ず、また、焼結助剤含有相が実質的に存在しない窒化アルミニウム焼結体は、熱伝導性は良好であるものの、切削加工性が劣るというように、熱伝導性と切削加工性とを、同時に改良することは困難であった。
特許第2829247号公報 特開2004−315329号公報
従って、本発明の目的は、225W/m・K以上の優れた熱伝導性を有しながら、切削工具の磨耗量が極めて少ないという、優れた切削加工性を有する窒化アルミニウム焼結体を提供することにある。
本発明者等は、上記技術課題を解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、イットリウム系の焼結助剤含有相を有する窒化アルミニウム焼結体において、Al成分が焼成の過程において、2Y・Al、(以下、YAという。)やY・Al、3Y・5Al(以下、YAGという。)などの形態に変化していると、焼結助剤含有相に酸素分をトラップする効果が低減し、窒化アルミニウム結晶粒の高純度化が充分になされず、得られる窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率は充分に上がらないという知見を得た。
かかる知見に基づき、特定の焼成条件を採用することにより、焼結助剤含有相中のAlを選択的に除去し、該焼結助剤含有相中にY成分を単体で残存せしめ、これにより、焼結助剤含有相が存在するにも拘らず、窒化アルミニウム結晶粒からの酸素分のトラップする効果を高く維持する事ができ、焼結助剤含有相を有しながら、高純度の窒化アルミニウム結晶粒より構成される窒化アルミニウム焼結体を得ることに成功した。
また、上記窒化アルミニウム焼結体において、焼結体を構成する窒化アルミニウム結晶粒の大きさが制御され、且つ、前記焼結助剤含有相が焼結体中に高度に分散した状態の窒化アルミニウム焼結体は、切削加工におけるブレードの進入を容易とし、良好な切削加工性を示すとともに、高純度化された窒化アルミニウム結晶粒により高い熱伝導性も併せ持つことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、平均粒径が4〜9μmの窒化アルミニウム結晶粒より構成された窒化アルミニウム焼結体であって、上記焼結体は、平均粒径が0.5〜2μmの焼結助剤含有相を前記窒化アルミニウム結晶粒の三重点に有し、上記焼結助剤含有相はイットリウム系化合物を含み、該イットリウム化合物は、焼結体中に、イットリウム元素換算で、1.4〜3.5質量%となる割合で含有され、且つ、前記焼結体を構成する窒化アルミニウム結晶粒の硬度が21000Pa以上であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体である。
また、本発明は、イットリア(Y)を焼結助剤として使用し、特定の焼成条件下にて焼成を行うことにより本発明の焼結体を簡便に歩留まり良く製造する方法を提供する。
即ち、前記本発明の窒化アルミニウム焼結体は、焼結助剤として酸化イットリウム及びアルカリ土類金属化合物を含み、且つ、カーボンが4000〜20000ppmの濃度で存在する窒化アルミニウム脱脂体を、それより大きい面積を有する窒化ホウ素焼結体よりなる板状体によって、上記脱脂体の厚みT(mm)に対する該脱脂体の周縁に形成される凹部の深さL(mm)が下記式を満足する状態で挟み、且つ、窒素を含む中性雰囲気下にて、温度1625〜1730℃で、70時間以上焼成を行うことによって製造することができる。
L≧2.65T+1
尚、本明細書においてppmは全て質量ppmを示す。硬度は超微小押し込み硬さ試験機により、窒化アルミニウム結晶粒一粒の硬度を測定した値である。
本発明によれば、熱伝導率225W/m・K以上の高熱伝導性を有し、且つ、切削加工性の良好な窒化アルミニウム焼結体が提供される。
また、本発明の製造方法は、前記特定の窒化アルミニウム焼結体を効率よく、且つ、確実に製造することが可能である。即ち、前記したように、特定の焼成方法を採用することにより、焼成時の条件を一貫した中性雰囲気下とすることができ、従来の方法のように、還元雰囲気、中性雰囲気等に切替える必要がなく、簡便に窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の窒化アルミニウム焼結体を構成する窒化アルミニウム結晶粒の粒径は、該窒化アルミニウム焼結体が、225W/m・K以上の熱伝導率を有し、且つ、後述する焼結助剤含有相との作用により良好な切削加工性を発揮するため、4〜9μm、好ましくは、4〜6μmであることが必要である。即ち、該結晶粒の粒径が上記範囲より小さい場合、熱伝導率が低下し、225W/m・K以上の熱伝導率を達成することができない。また、逆に、該結晶粒の粒径が上記範囲より大きい場合は切削加工性が低下する。
また、上記窒化アルミニウム結晶粒は、21000Pa以上の硬度を有することが、高い熱伝導率を達成するために重要である。かかる硬度の上限は本発明の実施例によれば24020Paである。
本発明者らは研究を進める中で、窒化アルミニウムの結晶粒の硬度はその不純物量(固溶酸素量)と比例関係にあることを見出した。即ち、窒化アルミニウム結晶粒の硬度は、不純物である固溶酸素が低減するほど高くなり、21000Pa以上の硬度においては、225W/m・K以上の熱伝導率を達成する程度にまで高純度化される。
本発明は、後述するように、焼結体中に特定の焼結助剤含有相を残しながら、上記窒化アルミニウム結晶粒の固溶酸素を著しく低減せしめ、前記硬度によって表される純度まで高純度化することによって、高い熱伝導率を発揮するものである。
上記焼結助剤含有相は、窒化アルミニウム結晶粒の三重点に存在し、平均粒径が0.5〜2μm、好ましくは、0.5〜1.5μmであることが必要である。即ち、窒化アルミニウム焼結体中の焼結助剤含有相の平均粒径が2μmより大きい場合、二粒界に析出した状態の焼結助剤含有相が増大し、高い熱伝導率を有する窒化アルミニウム焼結体を得ることが困難となる。
また、本発明において、切断時に、ブレードの進入を容易にするためには、焼結助剤含有相粒と窒化アルミニウム結晶粒の粒径比が0.10〜0.35の範囲にあることが好ましい。これより粒径比が大きい場合は、焼結助剤がブレードの進入を容易にする効果が充分に発揮されず良好な切断性が達成できない。
本発明の窒化アルミニウム焼結体は、後述する製造方法において説明するように、得られる焼結体に焼結助剤含有相を残しながら、窒化アルミニウム結晶粒より溶存酸素をトラップし、高純度の窒化アルミニウム結晶粒とする方法により得ることができる。
かかる操作を効率よく行なうためには、焼結助剤として、イットリウム系の焼結助剤を使用することが好ましい。
また、本発明の窒化アルミニウム焼結体において、得られる焼結助剤含有相は、焼結体中における金属元素(例えば、前記焼結助剤含有相を構成する焼結助剤がイットリウム系の場合はイットリウム(Y)である。)の割合が1.4〜3.5質量%となる量で含有されることが好ましい。上記金属元素の割合が1.4質量%より少ない場合は、高純度化され、高い硬度を有する窒化アルミニウム結晶粒同士の密着性も強いため切削加工性が低減する傾向にある。逆に、前記金属元素の割合が3.5質量%より多い場合は、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が低下する傾向にある。
また、前記焼結において、固溶酸素を窒化アルミニウム結晶粒から該焼結助剤含有相に効率よくトラップされ、結晶粒が高純度化された窒化アルミニウム焼結体は、焼結助剤としてイットリウム系の焼結助剤を使用した場合で、且つ、その焼結助剤含有相中に、イットリウムがYの単一化合物の状態で存在している。特に、Yの単一化合物の割合がYAよりも高いものは、結晶粒の高純度化がより一層進んでいるものといえる。具体的には、X線回折パターンのピーク強度比の範囲がIYA(−122)面/IY(222)面=0〜0.20未満であることが好ましい。
また、本発明の窒化アルミニウム焼結体の密度は、3.28g/cm以上が好適であり、更には3.28〜3.30g/cmの範囲が好適である。かかる密度が前記範囲の窒化アルミニウム焼結体は、適度なYの含有量を有し、また、窒化アルミニウム結晶粒の高純度化が達成されていることを示している。
本発明の窒化アルミニウム焼結体の形状は、特に制限されるものではないが、板状が一般的であり、特に、電子部品を搭載するための基板用としては、厚みが0.1〜50mm、一般には0.2〜10mm、特に0.5〜2mmが代表的である。
(窒化アルミニウムの製造方法)
本発明の窒化アルミニウムの製造方法は特に制限されないが、代表的な製造方法として、以下の方法が挙げられる。
即ち、焼結助剤として酸化イットリウム及びアルカリ土類金属化合物を含み、且つ、カーボンを4000〜20000ppmの濃度で含む窒化アルミニウム脱脂体を、該窒化アルミニウム脱脂体に対し、面積比が1.2以上となる窒化ホウ素焼結体により構成された板状体を該窒化アルミニウム脱脂体の上下に積層した状態で、窒素を含む中性雰囲気下にて、温度1625〜1730℃で、70時間以上焼成を行う方法が挙げられる。
上記方法において、窒化アルミニウム脱脂体は、窒化アルミニウム粉末、酸化イットリウム及びアルカリ土類金属化合物を含む焼結助剤及び有機バインダーを含む組成物を成形して得られるグリーン体を、脱脂することによって得ることができる。
上記グリーン体において、窒化アルミニウム粉末としては、その平均粒子径が0.3〜3μmであることが望ましく、特に、0.3〜2.5μmであることが好ましい。
該窒化アルミニウム粉末の粒子径が3μmより大きい場合は、脱脂体を経て得られる窒化アルミニウム焼結体の窒化アルミニウム結晶粒径が大きくなる傾向があり、その切削加工性が低下するおそれがある。また、窒化アルミニウム粉末の粒子径が0.3μmより小さいものは、製造が困難である。
尚、前記窒化アルミニウム粉末中の酸素原子の含有量は、得られる焼結体の熱伝導率を勘案すると、1質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることが更に好ましい。
本発明において、焼結助剤として、酸化イットリウム及びアルカリ土類金属化合物を含むものが使用される。
ここで、上記アルカリ土類金属化合物は、焼結の初期において、酸化イットリウムの融点を低下させる機能を有するものと推定され、該アルカリ土類金属化合物の添加量は、酸化イットリウムに対して0.01〜1.0 質量%の割合で添加することが望ましい。添加されたアルカリ土類金属化合物は、焼結体を得るための焼成中に揮散する。
ここで、前記アルカリ土類金属化合物を例示するとマグネシウム[Mg]、カルシウム[Ca]、ストロンチウム[Sr]、バリウム[Ba]等の金属の酸化物、リン酸塩等が挙げられ、熱伝導率の向上を勘案すると、酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のカルシウムの酸化物、アルミン酸塩、リン酸塩が好適である。
上記した焼結助剤の中でも、アルカリ土類金属化合物、特にカルシウム[Ca]化合物が好適であり、その中でもリン酸三カルシウム等のリン酸カルシウム類が最も好適である。
前記焼結助剤の粒径は、特に制限されないが、一般に小さい程、活性が高くなる為、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることが更に好ましい。
前記グリーン体の製造及びこれを脱脂して得られる脱脂体において、前記焼結助剤粉末の含有量は、得られる窒化アルミニウム焼結体におけるYの含有量が1.4〜3.5質量%となる範囲で適宜決定される。
一般には、グリーン体の製造時、窒化アルミニウム粉末100重量部に対して酸化イットリウムを3.0〜7.0重量部、好ましくは、4〜6重量部となるように配合することが好ましい。
窒化アルミニウム粉末と焼結助剤とは、公知の方法で混合することができる。例えば、ボールミル等の混合機によって、乾式または湿式により混合する方法が好適で採用できる。上記方法の中で、湿式で混合する場合は、水、アルコール類、炭化水素類等の分散媒を使用するが、分散性の点でアルコール類、炭化水素類を用いることが好ましい。
また、グリーン体を製造するために使用される有機バインダーとしては、ポリビニルブチラール等のブチラール樹脂、ポリメタクリルブチル等のアクリル樹脂等、公知のものが挙げられる。
上記有機バインダーは、窒化アルミニウム粉末100重量部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは、1〜15重量部の割合で配合することが好ましい。
また、グリーン体を製造するための組成物中には、必要に応じて、グリセリン化合物類などの分散剤及びフタル酸エステル類などの可塑剤も添加してよい。
上記した窒化アルミニウム粉末、焼結助剤粉末、及び有機バインダーよりなる組成物は、例えば、ドクターブレード法等によりシート状のグリーン体に成形される。
得られたグリーン体は、空気中、窒素中、水素中等の任意の雰囲気で加熱し、脱脂する。特に、本発明においては、後記のように、脱脂後の残留炭素量を特定の範囲とすることを必要とするため、残留炭素量の調整がし易い、窒素中での脱脂が好ましい。
また、脱脂における温度は、有機バインダーの種類によっても異なるが、300〜900℃が好ましく、300〜600℃が特に好ましい。
本発明において、上述した脱脂を行って得られる脱脂体中の残存炭素量は好ましくは4000〜20000ppm、更に好ましくは、4500〜13000ppmであることが、得られる窒化アルミニウム焼結体の高熱伝導性と優れた切削加工性とを、共に高度な状態でバランスさせるために必要である。
即ち、上記残存炭素量が4000ppmより少ない場合、窒化アルミニウム結晶粒径が大きくなる傾向があり、得られる窒化アルミニウム焼結体の切削加工性が低下する。また、焼結助剤含有相の粒径も大きくなり、熱伝導性を低下させる傾向にある。
一方、上記残存炭素量が20000ppmより多い場合、得られる窒化アルミニウム焼結体は焼結体の緻密化を阻害し、かつカーボンが不純物として該窒化アルミニウム焼結体内に残存するため、熱伝導率が低下する傾向にある。
上記脱脂体中の残存炭素量の調整方法は特に制限されないが、例えば、グリーン体の脱脂時間や脱脂温度を調整する方法、グリーン体の製造に使用する有機バインダーの使用量を調整する方法、該有機バインダーの種類を選択する方法等を単独で、或いは組み合わせて採用することができる。
本発明において、上記方法により得られた脱脂体を、温度1625〜1730℃の窒素を含む中性雰囲気下で70時間以上焼成する。
上記焼成において、焼成温度が1625℃より低い場合、焼結が進行し難く、長時間焼成しても熱伝導性の高い窒化アルミニウム焼結体を得ることが困難である。また、該焼成温度が1730℃ よりも高い場合、粒界に存在する焼結助剤成分の系外への排出が急激に起こり、窒化アルミニウム結晶粒の粒成長が著しくなるため、切削加工性の高い焼結体を得ることができない。上記焼成温度は、1680〜1710℃が特に好ましい。
また、上記中性雰囲気下とは、雰囲気中に酸素[O]及び炭素が実質的に存在しない状態をいう。
かかる状態は、具体的には、前記脱脂体の焼成に使用する密閉容器内を窒素、アルゴン等の不活性ガスに置換し、且つ、該密閉容器として、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等のセラミックスや、タングステン[W]、モリブデン[Mo]等の非炭素製の材料よりなる容器を使用し、該密閉容器内に脱脂体中の残存炭素以外に炭素源を存在させない状態で焼成することによって達成される。その中でも、耐久性の点から窒化アルミニウム、窒化ホウ素等のセラミックス製の容器が好ましい。また、材質の全てを上記材料で構成する必要はなく、たとえば、カーボン質の容器内面を、上記した非カーボン質でガスを透過しない材料で被覆したものも使用することができる。
また、上記条件下における焼成時間が70時間より短い場合は、窒化アルミニウム結晶粒の高純度化が十分行われず、高い熱伝導性を有する窒化アルミニウム焼結体を得ることが困難となる。一方、上記焼成時間が100時間を超えた場合、その熱伝導率は殆どかわらず、窒化アルミニウム結晶粒の粒成長ならびに焼結助剤の二粒界への析出が徐々に進行し、切削加工性を低下させるため、効率の点から見ても70〜100時間程度にとどめることが望ましい。
上記脱脂体の焼成において、焼結初期のカーボン濃度の減少速度が著しく遅い場合、カーボンによって焼結初期に必要不可欠な焼結助剤まで還元してしまうため、焼結が進みにくく、また、焼結助剤の分布が偏りやすくなってしまうため、昇温速度は7℃〜15℃/分、更には10℃/分であることが望ましい。
本発明の窒化アルミニウム焼結体を得るために、脱脂体の焼成を行う際、重要な要件は、脱脂体から排出されたカーボンが、脱脂体に留まり、徐々に放散される状態で焼成することである。そして、本発明においては、そのための手段として、図1、2に示すように、窒化アルミニウム脱脂体1をそれより大きい面積を有する窒化ホウ素焼結体よりなる板状体2によって挟み、且つ、上記脱脂体1の厚みTに対する該脱脂体1の周縁に形成される凹部の深さLを、脱脂体の厚みに対して特定の深さで確保することが有効であることを見出した。
即ち、上記脱脂体1の厚みT(mm)に対する該脱脂体1の周縁に形成される凹部の深さL(mm)は、下記式の関係を満足することが必要である。
L≧2.65T+1
上記Lの値が、上記範囲を満足しない場合、窒化アルミニウム脱脂体1の周縁面と板状体2によって形成される凹部3の深さLが十分でないことにより、カーボンの放散が激しくなり、窒化アルミニウム結晶粒を充分に高純度化することが困難となる。
尚、前記凹部は、脱脂体1の周縁に均等な深さで形成されることがより好ましい。また、効率の点から言えば、上記脱脂体1の厚みTに対する該脱脂体1の周縁に形成される凹部の深さLは、4T以下に設定することが好ましい。
上記操作によって、窒化アルミニウム脱脂体からのカーボンの放散を制限することによる作用として、本発明者らは次のように推定している。即ち、得られる窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を225W/m・K以上とするためには、窒化アルミニウム結晶粒が高純度化することが必要であり、そのためには上記脱脂体が含有するカーボン(以下、内部カーボンともいう。)を有効に利用することが必要となる。Yを焼結助剤として用いた窒化アルミニウム焼結体中において、焼結助剤含有相が存在する場合、一般にはYA、YAである場合が多いが、内部カーボンが残存していれば、一旦、YAを経由した後、該カーボンの作用により、Yに変化し、これが、窒化アルミニウム結晶粒をより高純度化するように作用する。
このように、内部カーボンを残存させた状態で窒化アルミニウムの焼成を進行せしめ、焼結助剤含有相中にYを存在せしめることにより、熱伝導率低下に大きな影響を及ぼす窒化アルミニウム結晶粒中の固溶酸素を効率よくトラップすることが出来、窒化アルミニウム結晶粒が高純度化される。
尚、従来の還元焼成によっても窒化アルミニウム結晶粒中の固溶酸素をトラップすることは可能であるが、この場合、強い還元雰囲気により還元されることにより、焼結助剤もYNなどの揮散物質として焼結体から除去され、焼結助剤含有相を焼結体中に残すことができないばかりでなく、窒化アルミニウム結晶粒の巨大化も招く。
一方、前記内部カーボンの調整と凹部形成しての焼成を行なわずに、従来の中性雰囲気で焼成を実施した場合、焼結助剤含有相は、Y−Al−O化合物になってしまうとそれ以上の酸素トラップはあまり見込めず、窒化アルミニウム結晶粒内の溶存酸素を十分にトラップすることができず、高純度化が達成できない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<測定方法>
・窒化アルミニウム脱脂体中の炭素濃度の測定:
炭素濃度は、窒化アルミニウム焼結体を粉末状にした後、堀場製作所製「EMIA−110」を使用して、粉末を酸素気流中で燃焼させ、発生したCO、COガス量から定量した。
・窒化アルミニウム焼結体および焼結助剤の粒子径:
窒化アルミニウム焼結体の破断面を、走査電子顕微鏡写真(倍率1000〜3000倍)を用いて撮影し、コード法により測定した。
・窒化アルミニウム焼結体中に含まれる焼結助剤含有相とピーク強度比:
リガク製XRDにより定性分析を行い、同定した。ピーク強度比はYは(222)面、YAでは(−122)面のピークを使用した。
・窒化アルミニウム焼結体中のY濃度の測定:
金属不純物濃度(金属元素濃度)は、窒化アルミニウム焼結体を粉砕し粉末状にした後、アルカリ溶融後、酸で中和し、島津製作所製「ICP−1000」を使用して溶液のICP発光分析により定量した。
・窒化アルミニウム焼結体を構成する粒子の硬度:
焼結体を構成する粒子の硬度は、エリオニクス製「超微小押し込み硬さ試験機ENT−1100A」を用いて、荷重1nNで10回測定し、その平均値から定量した。
・窒化アルミニウム焼結体の密度:
焼結体の密度はアルキメデス法を用いて測定した。
・窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率:
理学電気(株)製「LF/TCM−FA8510B」を使用して、レーザーフラッシュ法により、2次元法で測定した。
・切削加工性の評価(ブレードの磨耗量):
50.8mm角、厚み0.24mmの焼結体を以下の条件で切断たときの、ブレード磨耗量を測定した。
ブレード:株式会社ノリタケ製SD700TIBZH
ブレード形状:外径54mm、内径40mm、厚み(t)0.1mm
回転数:23000rpm
切断スピード:3mm/sec
切断本数:83本
この磨耗量が小さいほど、切削加工性が良好といえる。
<実施例1>
平均粒子径1.5μmの窒化アルミニウム粉末100重量部に対して、焼結助剤として酸化イットリウム粉末を5重量部、リン酸三カルシウム粉末を0.5重量部、分散剤としてソルビタントリオレエート、結合剤としてポリビニルブチラールを8重量部、可塑剤としてジブチルフタレート、及び溶媒を加えた混合物をボールミルで混合し、脱溶媒した後、ドクタ−ブレード法によりシート成形を行った。
得られたシートより69mm角、厚さ0.75mmの成形体を作製した。この成形体を窒素雰囲気中、400℃で3時間脱脂した。得られた脱脂体の寸法は殆ど変化なく、また、炭素濃度は6260ppmであった。
次いで該脱脂体に対して、該脱脂体1の厚みTに対する該脱脂体1の周縁に形成される凹部の深さLが3.0mmとなる窒化ホウ素焼結体で、該脱脂体上下を積層し、窒化ホウ素製の容器内に1枚入れ、窒素雰囲気中、1690℃で100時間焼成した。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<実施例2>
実施例1と同様にして作製した成形体を550℃で3時間脱脂して炭素濃度4020ppmの脱脂体を得、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<実施例3>
実施例1と同様にして作製した成形体を300℃で2時間脱脂して炭素濃度19920ppmの脱脂体を得、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<実施例4>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6260ppmの脱脂体を得、脱脂体に対して、該脱脂体1の厚みTに対する該脱脂体1の周縁に形成される凹部の深さLが5.0mmとなる窒化ホウ素焼結体で、該脱脂体上下を積層し、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<実施例5>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6450ppmの脱脂体を得、焼成温度を1625℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<実施例6>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6450ppmの脱脂体を得、焼成温度を1725℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<実施例7>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6360ppmの脱脂体を得、焼成時間を70時間とした以外は、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<比較例1>
実施例1で作製した成形体を用いて、窒素雰囲気中、550℃で3時間脱脂した後、空気中、300℃で1時間脱脂を行った。得られた脱脂体の炭素濃度は3150ppmであった。この脱脂体を実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<比較例2>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6260ppmの脱脂体を得、脱脂体に対して、該脱脂体1の厚みTに対する該脱脂体1の周縁に形成される凹部の深さLが1.0mmとなる窒化ホウ素焼結体で、該脱脂体上下を積層し、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<比較例3>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6450ppmの脱脂体を得、焼成温度を1740℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<比較例4>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6360ppmの脱脂体を得、焼成温度を1610℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
<比較例5>
実施例1と同様にして作製した成形体を400℃で3時間脱脂して炭素濃度6360ppmの脱脂体を得、焼成時間を50時間とした以外は、実施例1と同様にして焼成を行った。得られた焼結体の焼成条件を表1に、また、物性を表2に示す。
Figure 0005283420
Figure 0005283420
脱脂体焼成時の状態を示す断面図 脱脂体焼成時の状態を示す平面図
符号の説明
1 窒化アルミニウム脱脂体
2 窒化ホウ素焼結体
3 凹部

Claims (3)

  1. 平均粒径が4〜9μmの窒化アルミニウム結晶粒より構成された窒化アルミニウム焼結体であって、上記焼結体は、平均粒径が0.5〜2μmの焼結助剤含有相を前記窒化アルミニウム結晶粒の三重点に有し、上記焼結助剤含有相はイットリウム系化合物を含み、該イットリウム化合物は、焼結体中に、イットリウム元素換算で、1.4〜3.5質量%となる割合で含有され、且つ、前記焼結体を構成する窒化アルミニウム結晶粒の硬度が21000Pa以上であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。
  2. 前記焼結助剤含有相がイットリウム系化合物であり、該イットリウムの少なくとも一部がYの単一化合物の状態で存在する請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結体。
  3. 熱伝導率が、225W/m・K以上である請求項1又は2のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム焼結体。
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