JP4795505B2 - 窒化アルミニウム基板の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム基板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高熱伝導性を要求されるDVD受信部のヒートシンクまたはサーマルプリンターヘッドなどに適用され、所要の寸法に切断可能な窒化アルミニウム基板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス基板は、半導体製造におけるスパッタ用ステージに始まり、主な適用領域の進歩と連動して産業、情報、民生および自動車などの広範囲の分野において注目されている。従来、このようなセラミックス基板として、主にアルミナ(Al)が用いられてきた。
【0003】
近年、セラミックス基板は、DVD受信部のヒートシンク、サーマルプリンターヘッドおよびサーマルヒートプレートなどに適用され、さらに目覚しい発展を遂げつつある。サーマルプリンターヘッドなどに適用されるセラミックス基板は高熱伝導性が要求されるため、窒化アルミニウム(AlN)や窒化珪素(Si)などが適用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したDVD受信部のヒートシンク、サーマルプリンターヘッドおよびサーマルヒートプレートなどは、実際に用いる基板寸法は、例えば、DVDのヒートシンクでは1辺5mm以下、例えば1mm×2mm角と基板サイズが小型であり、また、サーマルプリンターヘッドでは1辺が10mm以下、もう1辺が100mm以上、例えば5mm×300mmと薄型形状の細長い基板サイズであり、セラミックス基板寸法の大きさが種々異なり、取扱いが不便であるという問題を有していた。
【0005】
また、大型のセラミックス基板からサイズが1mm×1mm角程度である小型基板を多数個取りする場合には、切断時、セラミックス基板に割れ、カケ、亀裂などの損傷やずれが生じ易かった。このようにセラミックス基板の損傷またはずれなどが発生すると、切り出された小型基板を最終製品として適用することができず、その結果、セラミックス基板を大量に作製して、セラミックス基板を低価格とすることが困難であるという問題を有していた。このため、セラミックス基板を切断し易くする材料設計とし、大型基板から小型形状または薄型形状などの基板を多数個取りできるセラミックス基板が要求されていた。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、高熱伝導率を有するとともに、セラミックス基板の切断を容易とした窒化アルミニウム基板を提供することを目的とする。
【0007】
また、セラミックス基板の加工性を向上させて、量産化およびコスト低減を図った窒化アルミニウム基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明者らは、上述した問題を解決するため種々試験を重ねた結果、窒化アルミニウム基板のビッカース硬度および破壊靭性値を所定範囲の値とすることで、切断工程にて窒化アルミニウム基板を割れ易くして加工性を向上できることを見い出した。また、窒化アルミニウム基板のビッカース硬度および破壊靭性値を規定することで、切断工程のみならず、切断工程以外の工程においても基板の欠けやピッチングなどが起き難い窒化アルミニウム基板を得られることが判明した。
【0009】
本発明の窒化アルミニウム基板は、平均結晶粒径が1〜3μmの窒化アルミニウム結晶を含み、ビッカース硬度Hvが1000以上1300以下、破壊靭性値Kcが2MPa・m1/2以上4MPa・m1/2以下、熱伝導率が70W/m・K以上200W/m・K以下、厚さが2mm以下の窒化アルミニウムからなる大型基板を、切断加工により多数個取りして得られた小型の窒化アルミニウム基板であり、この小型の窒化アルミニウム基板は1辺の長さが5mm以下であることが好ましい
【0010】
常、セラミックス基板のビッカース硬度Hvは1500〜2000の範囲の値であるが、本発明において、ビッカース硬度を1000以上1300以下の範囲に規定した。これはビッカース硬度を1000未満とすると、セラミックス基板の製造工程において基板の欠けまたはチッピングが起こり易く不良が続出し、またビッカース硬度が1300を超えると、切断工程において基板を割る段階での欠けやチッピングの発生が多くなるためである。なお、窒化アルミニウム基板の製造工程において、アルミナなどの焼結助剤の添加によりビッカース硬度を低くすることができるが、焼結助剤などの添加により窒化アルミニウム基板の熱伝導率が低下してしまう傾向がある。このため、ビッカース硬度および熱伝導率が本発明の範囲の値となるように焼結助剤等を添加する必要がある。
【0011】
また、本発明において、破壊靭性値Kcを2MPa・m1/2以上4MPa・m1/2以下と規定したが、破壊靭性値が2MPa・m1/2未満であると切断工程以外の工程において基板のハンドリング段階で基板割れが生じてしまい、破壊靭性値が4MPa・m1/2を超えると切断工程で基板が切断し難いため必要以上に基板に応力を加えなければならず、かえって基板を損傷させてしまうことになる。
【0012】
このように、本発明において、基板のビッカース硬度と亀裂進展性をある一定範囲に保った窒化アルミニウム(AlN)基板を用いることで、切断工程において切断し易く、また切断工程以外の工程においても基板の欠けまたはチッピングなどを防止できる。
【0013】
明の窒化アルミニウム基板伝導率が70W/m・K以上200W/m・K以下であることが好ましい
【0014】
本発明において、熱伝導率を70W/m・K以上200W/m・K以下と規定したが、これは、高熱伝導率が要求されるDVD受信部のヒートシンクまたはサーマルプリンター用基板などには、70W/m・K以上の熱伝導率が要求されるためである。
【0015】
また、窒化アルミニウム基板の熱伝導率を向上させるためには、窒化アルミニウム基板の製造時、原料にアルミナAlなどの焼結助剤を極力添加していないが、焼結助剤などを添加しない場合にはビッカース硬度が高い値となり、加工性の良い窒化アルミニウム基板を得ることができないためである。
【0016】
一方、熱伝導率が200W/m・Kを超える場合には、ビッカース硬度のバラツキが大きくなってしまうことから、本発明のように熱伝導率を規定した。
【0017】
明の窒化アルミニウム基板、基板の厚さが2mm以下であることが好ましい
【0018】
本発明において、窒化アルミニウム基板の厚さを2mm以下と規定したが、厚さが2mmを超えると、基板を切断し難くなり加工性が低下すると共に、基板を切断する際に必要以上に応力を加えねばならないため基板の損傷の原因になる。
【0019】
明の窒化アルミニウム基板は、小型形状または薄型形状の基板を多数個取りできる大型基板であることが好ましい
【0020】
明の窒化アルミニウム基板、小型形状の基板として1辺の長さが5mm以下であることが好ましい
【0021】
明の窒化アルミニウム基板、薄型形状の基板として1辺の長さが10mm以下、もう1辺の長さが100mm以上であることが好ましい
【0022】
本発明の窒化アルミニウム基板は所定のビッカース硬度および破壊靭性を有しているため、このような小型形状ならびに薄型形状に切断加工したとしても基板に損傷が発生し難いのである。
【0023】
また、明の窒化アルミニウム基板、DVD受信部もしくはサーマルヘッドに適用するためのものであることが好ましい
【0024】
特に、DVD受信部またはサーマルヘッドなどの分野では、小型もしくは薄型形状の窒化アルミニウム基板が求められることから本発明の基板は有効である。
【0025】
明の窒化アルミニウム基板、窒化アルミニウムの平均結晶粒径が1〜3μmであることが好ましい
【0026】
本発明のような平均結晶粒径に規定することによってもビッカース硬度および破壊靭性を制御し易くなることが可能となる。
【0027】
本発明の窒化アルミニウム基板は、ビッカース硬度を通常よりも低い値とし、切断し易くして加工性を向上させたため、切断工程での基板の損傷および破損を低減でき、大型基板とした窒化アルミニウム基板から、小型形状または薄型形状の基板を多数個取りすることができる。
【0028】
請求項記載の窒化アルミニウム基板の製造方法は、焼結助剤を含有し残部が実質的に窒化アルミニウムから成る混合粉体をシート形状に成形した後、非酸化性雰囲気中、1600℃から1850℃までの温度で焼結して、大型の窒化アルミニウム基板を得、この大型の窒化アルミニウム基板をダイヤモンドペンで直線的にけがいて分割する切断加工により多数個取りして1辺の長さが5mm以下の小型の窒化アルミニウム基板を得る窒化アルミニウム基板の製造方法であって、前記混合粉体は、前記焼結助剤として少なくとも酸化アルミニウムを3重量%以下含有し、前記大型の窒化アルミニウム基板は、平均結晶粒径が1〜3μmの窒化アルミニウム結晶を含み、ビッカース硬度Hvが1000以上1300以下、破壊靭性値Kcが2MPa・m 1/2 以上4MPa・m 1/2 以下、熱伝導率が70W/m・K以上200W/m・K以下、厚さが2mm以下であることを特徴とする。
【0029】
本発明において、焼結温度を1600℃から1850℃までの範囲とすることで、原料である窒化アルミニウムの粒成長を制御することができ、ビッカース硬度が1000以上1300以下で、かつ、破壊靭性値Kcが2MPa・m1/2以上4MPa・m1/2以下である窒化アルミニウム基板を得ることができる。
【0030】
また、本発明において焼結助剤である酸化アルミニウムを3重量%以下含有させたが、3重量%を超えると、高い熱伝導率を得られないためである。また、酸化アルミニウムをごく微量添加すると熱伝導率が高い窒化アルミニウムを得られるが、一方において、窒化アルミニウムのビッカース硬度が高くなる。このため窒化アルミニウム基板のビッカース硬度Hvが1000以上1300以下になる程度であって、かつ、高熱伝導率を得られるように焼結助剤を添加すると良い。
【0031】
また、破壊靭性値等の各種特性値を制御するためには焼結後の窒化アルミニウム基板における窒化アルミニウム結晶粒子の平均粒径を1〜3μmに制御することも効果的である。
【0032】
従って、本発明では、酸化アルミニウムの含有量もしくは窒化アルミニウムの平均結晶粒径を制御することによりビッカース硬度、熱伝導率、破壊靭性値を所定の値に制御したものであり、このような窒化アルミニウム基板は、特に切断加工を施して製造する基板に有効であることを見いだしたものである。
【0033】
なお、窒化アルミニウムに添加する成分として酸化アルミニウムについてのみ説明したが、必要に応じその他の成分を添加して良いことは言うまでもない。例えば、焼結助剤として有効な酸化イットリウムなどの希土類化合物や酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属化合物を適宜選択可能である。焼結助剤の添加量は10重量%以下が好ましく、窒化アルミニウムの割合が85重量%以上、さらには90重量%以上となる範囲が好ましい。
【0034】
本発明の窒化アルミニウム基板の製造方法において、混合粉体をシート形状に成形し、焼結後、厚さが2mm以下、小型形状または薄型形状の基板を多数個取りできる大型の窒化アルミニウム基板を得ることが好ましい
【0035】
本発明において、大型の窒化アルミニウム基板とし、大型基板から小型基板を多数個取りすることにより、小型基板を量産できるとともに、基板一つ当たりの基板生産コストの低減を図ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の窒化アルミニウム基板およびその製造方法について、表1を用いて説明する。
【0037】
実施例1(試料No.1〜試料No.4)
本実施例においては、窒化アルミニウム(AlN)に添加するアルミナ(Al)の添加量および焼結温度を変化させて、ビッカース硬度Hvおよび破壊靭性値Kcを変化させた試料No.1ないし試料No.4の4種類の窒化アルミニウム(AlN)基板を作製した。
【0038】
まず、AlNの原料粉末に、焼結助剤および不純物として、表1に示すように、Alを0.1〜3wt%の範囲で添加して原料混合粉体を得た。なお、試料No.1〜4には焼結助剤としてYを5wt%添加した。
【0039】
【表1】
Figure 0004795505
【0040】
次に、この原料混合粉体にバインダおよび溶剤を添加した後、ドクターブレード法により厚さ1.0mmのシート形状に形成した。その後、縦60mm×横400mm×厚さ1mmのシートを切り出しシート成形体を作製した。次に、シート成形体をセッター上に配置し、500℃の温度で脱脂を行った後、非酸化性雰囲気中で表1に示した条件により焼結してAlN基板を得た。
【0041】
このAlN基板に表面粗さRaが1μm以下になるように表面研磨を行うことにより試料No.1ないしNo.4を得た。
【0042】
各試料のAlN基板についてビッカース硬さ試験および破壊靭性試験を行った。なお、ビッカース硬さ試験は、対面角136°のダイヤモンド圧子を試験面に一定の98Nの荷重で押し付けたときに生じた永久くぼみの大きさから試料の硬さを測定したものであり、その試験結果を表1にビッカース硬さHvとして示した。また、破壊靭性試験は、JIS規格で定められたIF法により破壊靭性値Kcを測定したものである。
【0043】
その結果、表1に示すように、試料No.1ないし試料No.4は、ビッカース硬度Hvが1000以上1300以下の範囲であり、破壊靭性値Kcは2MPa・m1/2以上4MPa・m1/2以下の範囲内であった。なお、表中には示さないが、試料No.1ないしNo.4の熱伝導率は順に、180W/m・K、150W/m・K、120W/m・K、70W/m・Kであり、AlN結晶の平均粒径についてもいずれも1〜3μmの範囲内であった。
【0044】
比較例(試料No.5〜試料No.6)
本比較例では、上述した実施例と同様の方法を用いて、試料No.5または試料No.6のAlN基板を作製した。AlN基板の作製工程において、Alの添加量および焼結温度を変えて、ビッカース硬度Hvおよび破壊靭性値Kcを変化させたAlN基板を作製した。なお、試料No.4およびNo.5共に焼結助剤としてYを5wt%添加したものである。また、熱伝導率は試料No.4が60W/m・K、試料No.5が145W/m・Kであり、AlN結晶の平均粒径は試料No.4が1〜3μm、試料No.5は8μmであった。
【0045】
得られた各試料のAlN基板についてビッカース硬さ試験および破壊靭性試験を行ったところ、表1に示すように、ビッカース硬度Hvおよび破壊靭性値Kcがいずれも本発明の範囲外であった。
【0046】
上記実施例および比較例について、基板の欠け、ピッチングの不良および基板割れ試験を行った。なお、基板欠け試験として試料No.1および試料No.2は1辺2mm四方の四角形に切り出したときの基板の欠けの有無、試料No.3およびNo.4は縦5mm×横400mmに切り出したときの基板の欠けの有無を確認した。また、基板割れ試験は、ダイヤモンドペンを用いて直線的にけがいたものに対するずれ幅を測定することにより行ったものである。
【0047】
基板の欠けおよびピッチングの不良を調べたところ、試料No.6のAlN基板において、不良が発生した。
【0048】
また、比較例である試料No.5およびNo.6のAlN基板では、ダイヤモンドペンを用いて直線的にけがいたものに対し、0.5〜1.0mmの幅のずれが発生した。一方、試料No.1のAlN基板は、ダイヤモンドペンを用いて直線的にけがいたものに対し、0.1〜0.3mmのずれ幅となっており、切断工程での切断を容易とすることができた。
【0049】
実施例2、参考例
本実施例においては、アルミナ(Al)を2wt%、酸化イットリウム(Y)を4wt%、残部窒化アルミニウム(AlN)からなる縦40mm×横300mm×厚さ0.9mmの窒化アルミニウム基板を作製するにあたり、焼結温度を調整することによりAlN結晶の平均粒径が1μm(試料No.7:実施例2)、3μm(試料No.8:実施例2)、7μm(試料No.9:参考例)を用意した。
【0050】
この試料No.7〜9に対して、実施例1同様にビッカース硬度、破壊靭性値Kcを測定した結果を表2に示す。なお、熱伝導率については順に、130W/m・K(試料No.7)、134W/m・K(試料No.8)、145W/m・K(試料No.9)である。
【0051】
【表2】
Figure 0004795505
【0052】
表2から分かる通り、組成が同じであってもAlN結晶の平均粒径が本発明の好ましい範囲である1〜3μmを外れるとビッカース硬度Hvが1000〜1300の範囲にならないことが分かる。従って、試料No.9のように本発明の範囲外の特性を示すものでは切断加工を施した際に基板の欠けやずれ幅が大きくなってしまうことから多数個取り基板に適さないと言える。
【0053】
本実施形態によれば、窒化アルミニウム基板のビッカース硬度Hvが1000以上1300以下で、かつ、破壊靭性値Kcが2MPa・m1/2以上4MPa・m1/2以下の範囲内にある窒化アルミニウム基板は切断工程において切断し易いだけでなく、切断工程以外の工程においても基板欠けまたはチッピングなどの発生を防ぎ、製品の加工性を向上させることができる。
【0054】
従って、切断工程時などの加工性が大幅に向上したため、大型基板から形状の異なる細長形状または小型形状の基板を多数個取りすることができ、小型セラミックス基板を大量生産し、かつ、基板一つ当たりの基板生産コスト低減を図ることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の窒化アルミニウム基板の製造方法によれば、切断工程時などの製品加工性の向上により、大型基板から基板を多数個取りできるとともに、歩留まりの良好な窒化アルミニウム基板を得られ、その結果、高熱伝導性が要求される窒化アルミニウム基板の量産化および低コスト化を実現できる。

Claims (4)

  1. 焼結助剤を含有し残部が実質的に窒化アルミニウムから成る混合粉体をシート形状に成形した後、非酸化性雰囲気中、1600℃から1850℃までの温度で焼結して、大型の窒化アルミニウム基板を得、この大型の窒化アルミニウム基板をダイヤモンドペンで直線的にけがいて分割する切断加工により多数個取りして1辺の長さが5mm以下の小型の窒化アルミニウム基板を得る窒化アルミニウム基板の製造方法であって、
    前記混合粉体は、前記焼結助剤として少なくとも酸化アルミニウムを3重量%以下含有し、
    前記大型の窒化アルミニウム基板は、平均結晶粒径が1〜3μmの窒化アルミニウム結晶を含み、ビッカース硬度Hvが1000以上1300以下、破壊靭性値Kcが2MPa・m1/2以上4MPa・m1/2以下、熱伝導率が70W/m・K以上200W/m・K以下、厚さが2mm以下であることを特徴とする窒化アルミニウム基板の製造方法。
  2. 請求項に記載の窒化アルミニウム基板の製造方法において、
    前記混合粉体は、前記酸化アルミニウムを含む全ての焼結助剤を合計で10重量%以下含有することを特徴とする窒化アルミニウム基板の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の窒化アルミニウム基板の製造方法において、
    前記混合粉体は、前記焼結助剤として酸化アルミニウムを0.1〜3重量%含有することを特徴とする窒化アルミニウム基板の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の窒化アルミニウム基板の製造方法において、
    前記窒化アルミニウム基板は、DVD受信部もしくはサーマルヘッドに適用するための窒化アルミニウム基板であることを特徴とする窒化アルミニウム基板の製造方法。
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