JP5281270B2 - イリジウム錯体化合物、それを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子およびその用途 - Google Patents

イリジウム錯体化合物、それを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子およびその用途 Download PDF

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Description

イリジウム錯体化合物、より詳細には燐光発光性を有するイリジウム錯体化合物、それを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子およびその用途に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(本明細書において、有機EL素子ともいう)の用途を拡大するために、高い発光効率を有する燐光発光性化合物を用いた材料開発が活発に行われている。
有機EL素子を特にディスプレイ用途へ展開させるためには、高い発光効率とともに素子の安定した駆動を持続する材料の開発が必須である。
特表2003−526876号公報(特許文献1)には、燐光発光性化合物として有機イリジウム錯体化合物を用いることで、有機EL素子の発光効率を大きく向上させ得ることが開示されている。イリジウム錯体化合物としてはトリス(2−(2−ピリジル)フェニル)イリジウムおよびその誘導体が例示されており、芳香族構造の配位子の置換基をアルキル基またはアリール基に変更することによって、イリジウム錯体化合物の発光色が変わることが記載されている。
また、特開2001−247859号公報(特許文献2)にはトリス(2−(2−ピリジル)フェニル)イリジウムの置換基として様々な基が例示されている。
一方、有機EL素子の発光層を形成する方法としては、低分子量有機化合物の真空蒸着法、および高分子量化合物溶液の塗布法が一般的であるが、塗布法は素子の製造コストが低いことや素子の大面積が容易であることなどの点で有利であり、今後、塗布法による素子作製技術が改良されることが望まれている。しかしながら、従来のイリジウム錯体化合物は、一般に溶解性が悪く、塗布によって膜を形成する際に凝集や会合による結晶の析出が起こる場合があった。また、凝集や会合が起きた膜を有機EL素子の発光層として用いると、発光が不均一になるだけでなく、素子寿命が短くなるという問題点が存在した。
さらに、Polyhedron 25,1167(2006)(非特許文献1)には、2種の2座配位子が配位したイリジウム錯体化合物の合成法が記載されている。このようなイリジウム錯体化合物は溶解性には優れるが、一般的にこのように2つのフェニルピリジン配位子と1つのフェニルピリジン以外の2座配位子を有するイリジウム錯体化合物は有機EL素子に使用した場合に素子寿命が短いという問題点が存在した。
特表2003−526876号公報 特開2001−247859号公報 Polyhedron 25,1167(2006)
特許文献1、2に記載のイリジウム錯体化合物を用いた有機EL素子において、高分子化合物およびイリジウム錯体化合物を含む溶液の塗布によって作製した素子の寿命(素子に一定の電流を通電した場合の輝度低下)や発光効率は充分ではなかった。
これは、特許文献1、2ではイリジウム錯体化合物の溶解性については一切検討されておらず、従来から知られているイリジウム錯体化合物は溶解性に乏しく、高分子化合物およびイリジウム錯体化合物を含む溶液として、塗布する際にイリジウム錯体化合物が凝集
し、成膜性に優れないことが原因であると考えられる。
また非特許文献1に記載のイリジウム錯体化合物は溶解性に優れるが、該イリジウム錯体化合物を用いて有機EL素子を作成した場合であっても、イリジウム錯体化合物は安定性に劣るため、素子の寿命が充分ではなかった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、発光効率が高く、しかも寿命の長い有機EL素子を提供することと、該素子に用いる溶解性に優れるイリジウム錯体化合物を提供することとを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、溶解性に優れる特定の構造を有するイリジウム錯体化合物を発光層に含む有機EL素子は、電極からの電荷注入障壁が低く、寿命が長いことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、たとえば以下の[1]〜[13]に関する。
[1]
式(1)で表されるイリジウム錯体化合物。
Figure 0005281270
〔式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
かつR1〜R4のうちの少なくとも1つは炭素数2以上の基であり、
5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、または下記特定の電子吸引性の基であり、
かつR5〜R8のうちの少なくとも1つは該特定の電子吸引性の基である。(ただし、R1〜R8は互いに結合して環を形成しない)
特定の電子吸引性の基:ハロゲン原子、フッ素置換された炭素数1〜10のアルキル基、フッ素置換された炭素数1〜10のアルコキシ基、シアノ基、アルデヒド基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、下記式(I)で表される基、チオシアネート基および下記式(II)で表される基から選ばれる電子吸引性の基である。〕
Figure 0005281270
〔式(I)において、R12およびR13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜9の炭化水素基であり、かつR12およびR13が炭化水素基である場合にはその炭素数の合計が9以下である。〕
Figure 0005281270
〔式(II)において、R14は炭素数1〜10の炭化水素基である。〕
[2]
前記式(1)において、R1〜R4のうちの1つが炭素数2以上の基であり、該炭素数2以上の基が分岐構造を有する炭化水素基である[1]に記載のイリジウム錯体化合物。
[3]
前記式(1)において、R1〜R4のうちの2つ以上が炭素数2以上の基である[1]に記載のイリジウム錯体化合物。
[4]
前記式(1)において、R1〜R4のうちの1つが炭素数2以上の基であり、該炭素数2以上の基が下記式(2)で表される基である[1]に記載のイリジウム錯体化合物。
Figure 0005281270
〔式(2)においてR9〜R11のうち少なくとも2つは炭素数1以上の炭化水素基であり

9〜R11のうち、前記炭素数1以上の炭化水素基以外は、水素原子である。〕
[5]
前記式(1)において、R3が式(2)で表される基である[4]に記載のイリジウム
錯体化合物。
[6]
前記炭素数2以上の基がターシャリーブチル基である[1]〜[5]のいずれかに記載のイリジウム錯体化合物。
[7]
下記式(3)で表されるイリジウム錯体化合物。
Figure 0005281270
〔式(3)において、R5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、または下記特定の電子吸引性の基であり、
かつR5〜R8のうちの少なくとも1つは該特定の電子吸引性の基である。(ただし、R5〜R8は互いに結合して環を形成しない)
特定の電子吸引性の基:ハロゲン原子、フッ素置換された炭素数1〜10のアルキル基、フッ素置換された炭素数1〜10のアルコキシ基、シアノ基、アルデヒド基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、下記式(I)で表される基、チオシアネート基および下記式(II)で表される基から選ばれる電子吸引性の基である。〕
Figure 0005281270
〔式(I)において、R12およびR13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜9の炭化水素基であり、かつR12およびR13が炭化水素基である場合にはその炭素数の合計が9以下である。〕
Figure 0005281270
〔式(II)において、R14は炭素数1〜10の炭化水素基である。〕
[8]
下記式(4)で表されるイリジウム錯体化合物。
Figure 0005281270
〔式(4)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
かつR1〜R4のうちの少なくとも1つは炭素数2以上の基である。(ただし、R1〜R4は互いに結合して環を形成しない)〕
[9]
下記式(5)で表されるイリジウム錯体化合物。
Figure 0005281270
[10]
フェイシャル(facial)体であることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載のイリジウム錯体化合物。
[11]
基板と、前記基板上に形成された一対の電極と、前記一対の電極間に発光層を含む一層または複数層の有機層とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記発光層が[1]〜[10]のいずれかに記載のイリジウム錯体化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
[12]
[11]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
[13]
[11]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする面発光光源。
本発明によれば、溶解性に優れるイリジウム錯体化合物を提供でき、該錯体化合物を用いた、発光効率が高くしかも寿命の長い有機EL素子を提供できる。
以下、本発明について具体的に説明する。
〔イリジウム錯体化合物〕
本発明のイリジウム錯体化合物は下記式(1)で表される。
Figure 0005281270
〔式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
かつR1〜R4のうちの少なくとも1つは炭素数2以上の基であり、
5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、または下記特定の電子吸引性の基であり、
かつR5〜R8のうちの少なくとも1つは該特定の電子吸引性の基である。(ただし、R1〜R8は互いに結合して環を形成しない)
特定の電子吸引性の基:ハロゲン原子、フッ素置換された炭素数1〜10のアルキル基、フッ素置換された炭素数1〜10のアルコキシ基、シアノ基、アルデヒド基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、下記式(I)で表される基、チオシアネート基および下記式(II)で表される基から選ばれる電子吸引性の基である。〕
Figure 0005281270
〔式(I)において、R12およびR13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜9の炭化水素基であり、かつR12およびR13が炭化水素基である場合にはその炭素数の合計が9以下である。〕
Figure 0005281270
〔式(II)において、R14は炭素数1〜10の炭化水素基である。〕
上記式(1)で表されるイリジウム錯体化合物は、燐光発光性を有し、溶解性にも優れるため、塗布法を用いて、該化合物を発光層に含有する有機EL素子を好適に製造することができる。
なお、本発明において、上記イリジウム錯体化合物は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(1)で表されるイリジウム錯体化合物は、R1〜R4のうちの少なくとも1つは炭素数2以上の基であるが、前記炭素数2以上の基が分岐構造を有する炭化水素基であることが好ましい。
また、上記式(1)で表されるイリジウム錯体化合物としては、R1〜R4のうちの2つ以上が炭素数2以上の基であってもよい。
前記炭素数2以上の基が分岐構造を有する炭化水素基であるイリジウム錯体化合物や前記炭素数2以上の基が2つ以上であるイリジウム錯体化合物は、溶解性に優れる傾向にある。
炭素数2以上の基としては、嵩高い基であることが好ましい。炭素数2以上の基が嵩高いと本発明のイリジウム錯体化合物の、反応活性なイリジウム錯体化合物の励起状態を、発光層に含まれる他の分子から立体的に隔離し、有機EL素子の長寿命化に有利である。
上記式(1)で表されるイリジウム錯体化合物の、R1〜R4のうちの1つが炭素数2以上の基である場合には、前記炭素数2以上の基が分岐構造を有する炭化水素基であることが好ましく、前記炭素数2以上の基が下記式(2)で表される基であることがより好ましい。
Figure 0005281270
〔式(2)においてR9〜R11のうち少なくとも2つは炭素数1以上の炭化水素基であり

9〜R11のうち、前記炭素数1以上の炭化水素基以外は、水素原子である。〕
前記のように炭素数2以上の基が式(2)で表される基である場合にはイリジウム錯体化合物の発光波長ピークがより短波長側にシフトし青色発光材料としての価値が高まる傾向がある。
また、式(2)において、R9〜R11がそれぞれ独立にアルキル基であることがより好
ましい。
前記のようにR9〜R11がそれぞれ独立にアルキル基である場合には、式(2)で表さ
れる基は充分に嵩高くなり、本発明のイリジウム錯体化合物の、反応活性なイリジウム錯体化合物の励起状態を、発光層に含まれる他の分子から立体的に隔離し、有機EL素子の長寿命化に特に有利である。
また、前記式(1)において、R3が式(2)で表される基であることが好ましい。R3が式(2)で表される基であるとイリジウム錯体化合物の発光波長ピークが無置換である錯体と比較してほとんど変わらないか、数nmだけ短波長側にシフトするが、R2または
4が炭素数2以上の基である場合には発光波長ピークが無置換である錯体と比較して長
波長側にシフトする傾向があり、青色発光材料としての価値が若干劣る。また、R1が炭
素数2以上の基である場合には、立体構造的な要因から溶解性を向上させる効果が若干劣る。
上記炭素数2以上の基としては、分岐構造を有する炭化水素基が好ましく、例えばイソブチル基、2-メチルブチル基、2−エチルヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチ
ル基、1−エチルプロピル基、1−ブチルペンチル基、1−フェニルエチル基、ターシャリーブチル基、1,1−ジメチルエチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,1−ジプロピルブチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,1−ジエチルペンチル基、1,1−ジプロピルペンチル基、1,1−ジブチルペンチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,1−ジエチルヘキシル基、1,1−ジプロピルヘキシル基、1,1−ジブチルヘキシル基、1,1−ジペンチルヘキシル基等が挙げられ、ターシャリーブチル基、1,1−ジメチルエチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,1−ジメチルヘキシル基が好ましく、ターシャリーブチル基が最も好ましい。
上記式(1)で表される化合物が前記炭素数2以上の基を2つ以上有する場合には、少なくともR2およびR3が炭素数2以上の基であることが好ましい。R4が炭素数2以上の
基である場合には発光波長ピークが無置換である錯体と比較して長波長側にシフトする傾向があり、青色発光材料としての価値が若干劣る。また、R1が炭素数2以上の基である
場合には、立体構造的な要因から溶解性を向上させる効果が若干劣る。
本発明のイリジウム錯体化合物は、下記式(3)で表されることが好ましい。
Figure 0005281270
〔式(3)において、R5〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、または下記特定の電子吸引性の基であり、
かつR5〜R8のうちの少なくとも1つは該特定の電子吸引性の基である。(ただし、R
5〜R8は互いに結合して環を形成しない)
特定の電子吸引性の基:ハロゲン原子、フッ素置換された炭素数1〜10のアルキル基、フッ素置換された炭素数1〜10のアルコキシ基、シアノ基、アルデヒド基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、下記式(I)で表される基、チオシアネート基および下記式(II)で表される基から選ばれる電子吸引性の基である。〕
Figure 0005281270
〔式(I)において、R12およびR13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜9の炭化水素基であり、かつR12およびR13が炭化水素基である場合にはその炭素数の合計が9以下である。〕
Figure 0005281270
〔式(II)において、R14は炭素数1〜10の炭化水素基である。〕
上記式(3)で表されるイリジウム錯体化合物は、ターシャリーブチル基を有しているため溶解性に優れ、またターシャリーブチル基は嵩高い基であるため、本発明のイリジウム錯体化合物の、反応活性なイリジウム錯体化合物の励起状態を、発光層に含まれる他の分子から立体的に隔離し、有機EL素子の長寿命化に有利である。
また、本発明のイリジウム錯体化合物において、前述の電子吸引性の基としては例えば日本化学会編“改訂4版化学便覧基礎編II”II−347頁およびII−348頁の表11・9に記載されている置換基のうち標準置換基定数(σ゜p)が正である置換基など
が挙げられ、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、フッ素置換された炭素数1〜10のアルキル基、フッ素置換された炭素数1〜10のアルコキシ基、シアノ基であることが好ましい。なかでもフッ素原子であることが発光波長や発光量子収率などの発光特性の観点から好ましい。
またR5〜R8のうち電子吸引性の基は2つ以上であることが好ましい。中でも、電子吸引性の基は2つであることが発光波長や発光量子収率などの発光特性および製造の容易さの観点から好ましい。
本発明のイリジウム錯体化合物は下記式(4)で表されることが好ましい。
Figure 0005281270
〔式(4)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基によって置換されていてもよいシリル基、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
かつR1〜R4のうちの少なくとも1つは炭素数2以上の基である。(ただし、R1〜R4は互いに結合して環を形成しない)〕
上記式(4)で表されるイリジウム錯体化合物は、溶解性に優れるだけでなく青色発光性を有している。
本発明のイリジウム錯体化合物の中で、青色発光性と、溶解性とを兼ね備え、嵩高い基を有する態様としては、下記式(5)で表されるイリジウム錯体化合物が挙げられる。
Figure 0005281270
上記式(5)で表されるイリジウム錯体化合物は嵩高いターシャリーブチル基を有しているため、本発明のイリジウム錯体化合物の、反応活性なイリジウム錯体化合物の励起状態を、発光層に含まれる他の分子から立体的に隔離し、有機EL素子の長寿命化に有利である。
また、本発明のイリジウム錯体化合物はフェイシャル(facial)体であることが好ましい。
イリジウム錯体の構造異性体としては、コットン・ウィルキンソン・ガウス共著“基礎無機化学”156頁等に記載されているものが存在するが、特に、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムに代表されるトリス体においては、フェイシャル(facial)体とメリヂオナル(meridional)体が存在する。フェイシャル体とメリヂオナル体は、例えばJ.Am.Chem.Soc.125巻,24号,7377−7387頁(2003年)に記載されているような方法を用いてそれぞれを選択的に合成することが可能である。また、混合物で得られたとしてもカラムクロマトグラフィーによりそれぞれを単離することができ、その構造を1H−NMRや13C−NMRにより確認することができる。
本発明のイリジウム錯体化合物は、フェイシャル体とメリヂオナル体との混合物であっても良いが、イリジウム錯体化合物の50%以上がフェイシャル体であることが好ましく、95%以上がフェイシャル体であることがより好ましく、100%がフェイシャル体であることが特に好ましい。フェイシャル体はメリヂオナル体と比べ発光の量子収率が高いため好ましい。
なお本明細書において、メリヂオナル体をmer体とも記し、フェイシャル体をfac体とも記す。
本発明のイリジウム錯体化合物は、溶解性に優れるため、有機EL素子を塗布法によって製造する際に特に好ましく用いることができる。本発明のイリジウム錯体化合物を用い塗布法によって得られた膜には凝集や会合によるイリジウム錯体化合物の析出がないため、得られる有機EL素子は均一な発光が得られ、発光効率や耐久性にも優れる。
以下に、本発明のイリジウム錯体化合物について具体的例を挙げる。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005281270
〔イリジウム錯体化合物の製造方法〕
上述した本発明のイリジウム錯体化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば以下の方法で製造することができる。
Figure 0005281270
上記スキームを参照しながら、本発明のイリジウム錯体の製造方法の一例について説明する。
まず、塩化イリジウム(III)三水和物と、フェニルピリジン誘導体(1−1)とを2−エトキシエタノールと水との混合溶媒(2−エトキシエタノール:水=3:1(体積比))中で加熱還流して反応させることにより、イリジウム錯体の2核錯体(1−2)を得る。
なお、式(1−1)および(1−2)におけるR1〜R8は、それぞれ式(1)中のR1
〜R8と同義である。
次に、この2核錯体(1−2)とフェニルピリジン誘導体(1−1)とをトリフルオロメタンスルホン酸銀(I)等の銀塩の存在下、トルエン等の溶媒中で加熱還流して反応させることにより本発明のイリジウム錯体化合物(1)を得ることができる。このとき、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等の無機塩基化合物、あるいはトリブチルアミンやルチジン等の有機塩基を加えると、目的物である本発明のイリジウム錯体化合物(1)が高収率で得られる傾向がある。なお、トルエンを溶媒として用いた場合には、イリジウム錯体化合物はフェイシャル体とメリヂオナル体とが混合物として得られる傾向がある。また、より高い沸点を有するメシチレン等を溶媒として用い、加熱還流を行った場合には、フェイシャル体のイリジウム錯体化合物が高収率かつ高選択的に得られる傾向がある。
〔有機EL素子〕
本発明のイリジウム錯体化合物を用いた有機EL素子の構成は、基板と、上記基板上に形成された一対の電極と、上記一対の電極間に、発光層を含む一層または複数層の有機層
とを備えた有機EL素子であって、該発光層に、本発明のイリジウム錯体化合物を含有している。
発光層にはさらに電荷輸送性の非共役高分子化合物を含有していることが好ましい。
上記電荷輸送性の非共役高分子化合物は、ホール輸送性の重合性化合物および電子輸送性の重合性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の重合性化合物を含む単量体を共重合して得られる重合体であることが好ましい。なお、本明細書において、ホール輸送性の重合性化合物および電子輸送性の重合性化合物を併せて、電荷輸送性の重合性化合物ともいう。
すなわち、上記電荷輸送性の非共役高分子化合物は、1種または2種以上のホール輸送性の重合性化合物から導かれる構造単位、または1種または2種以上の電子輸送性の重合性化合物から導かれる構造単位を含む重合体であることが好ましい。このような重合体を用いると、発光層内における電荷の移動度が高く、また均質な薄膜を塗布によって形成することができるため、高い発光効率が得られる。
また、上記電荷輸送性の非共役高分子化合物は、1種または2種以上のホール輸送性の重合性化合物から導かれる構造単位と、1種または2種以上の電子輸送性の重合性化合物から導かれる構造単位とを含む重合体からなることがより好ましい。このような重合体を用いると、該重合体はホール輸送性および電子輸送性の機能を備えているため、上記イリジウム錯体化合物付近において、ホールと電子とがさらに効率よく再結合するため、より高い発光効率が得られる。
上記ホール輸送性の重合性化合物および上記電子輸送性の重合性化合物は、重合性官能基を有することのほか、特に制限されず、公知の電荷輸送性の化合物が用いられる。
上記重合性官能基は、ラジカル重合性、カチオン重合性、アニオン重合性、付加重合性、および縮合重合性の官能基のいずれであってもよい。これらのうちで、ラジカル重合性の官能基は、重合体の製造が容易であるため好ましい。
上記重合性官能基としては、例えば、アルケニル基、アクリレート基、メタクリレート基、メタクリロイルオキシエチルカルバメート基等のウレタン(メタ)アクリレート基、ビニルアミド基およびこれらの誘導体などを挙げることができる。これらのうちで、アルケニル基が好ましい。
より具体的には、上記重合性官能基がアルケニル基である場合、下記一般式(A1)〜(A12)で表される置換基を有することがより好ましい。これらのうちで、下記式(A1)、(A5)、(A8)、(A12)で表される置換基は、電荷輸送性の化合物に官能基を容易に導入できるためさらに好ましい。
Figure 0005281270
上記ホール輸送性の重合性化合物としては、具体的には、下記一般式(E1)〜(E6)で表される化合物が好ましく、非共役高分子化合物中での電荷移動度の観点から、下記式(E1)〜(E3)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0005281270
上記電子輸送性の重合性化合物としては、具体的には、下記一般式(E7)〜(E15)で表される化合物が好ましく、非共役高分子化合物中での電荷移動度の観点から、下記式(E7)および(E12)〜(E14)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0005281270
なお、上記式(E1)〜(E15)において、上記式(A1)で表される置換基を、上記一般式(A2)〜(A12)で表される置換基に代えた化合物も好適に用いられるが、重合性化合物に官能基を容易に導入できるため、上記式(A1)、(A5)で表される置換基を有する化合物が特に好ましい。
これらのうちで、上記ホール輸送性の重合性化合物として、上記式(E1)〜(E3)のいずれかで表される化合物と、上記電子輸送性の重合性化合物として、上記(E7)、(E12)〜(E14)のいずれかで表される化合物とを共重合させた化合物がより好ましい。これらの非共役高分子化合物を用いると、前述のイリジウム錯体化合物上で、ホールと電子とがより効率よく再結合し、より高い発光効率が得られる。また、前述のイリジ
ウム錯体化合物とともに、均一な分布の有機層を形成でき、耐久性に優れた有機EL素子が得られる。
本発明に係る有機EL素子に用いる、前述のイリジウム錯体化合物と上記非共役高分子化合物とを含む有機層(発光層)においては、前述のイリジウム錯体化合物が、上記非共役高分子化合物で形成されるマトリックス中に分散した状態で含まれている。このため、通常は利用が困難な発光、すなわちイリジウム錯体化合物の三重項励起状態を経由する発光が得られる。したがって、上記有機層を用いることにより、高い発光効率が得られる。
なお、上記電荷輸送性の非共役高分子化合物は、本願の目的に反しない範囲で、さらに、他の重合性化合物から導かれる構造単位を含んでいてもよい。このような重合性化合物としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレンおよびその誘導体などの電荷輸送性を有しない化合物が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
また、上記電荷輸送性の非共役高分子化合物の重量平均分子量は、1,000〜2,000,000であることが好ましく、5,000〜1,000,000であることがより好ましい。本明細書における分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法を用いて測定されるポリスチレン換算分子量をいう。上記分子量がこの範囲にあると、重合体が有機溶媒に可溶であり、均一な薄膜を得られるため好ましい。
上記電荷輸送性の非共役高分子化合物は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、および交互共重合体のいずれでもよい。
上記電荷輸送性の非共役高分子化合物の重合方法は、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、および付加重合のいずれでもよいが、ラジカル重合が好ましい。
本発明に係る有機EL素子の構成の一例を図1に示すが、本発明に係る有機EL素子の構成は、これに限定されない。図1では、透明基板(1)上に設けた陽極(2)および陰極(4)の間に、発光層(3)を設けている。上記有機EL素子では、例えば、陽極(2)と発光層(3)の間にホール注入層を設けてもよく、また、発光層(3)と陰極(4)の間に電子注入層を設けてもよい。
上記において、前述のイリジウム錯体化合物および電荷輸送性の非共役高分子化合物を含む有機層は、ホール輸送性および電子輸送性を併せ持つ発光層として利用できる。このため、他の有機材料からなる層を設けなくても、高い発光効率を有する有機EL素子を作成できる利点がある。
上記有機層の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、以下のように製造することができる。まず、前述のイリジウム錯体化合物および電荷輸送性の非共役高分子化合物を溶解した溶液を調製する。上記溶液の調製に用いる溶媒としては、特に限定されないが、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、アニソール等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒などが用いられる。次いで、このように調製した溶液を、インクジェット法、スピンコート法、ディップコート法または印刷法などを用いて基板上に成膜する。上記溶液の濃度としては、用いる化合物、溶媒および成膜条件などに依存するが、例えば、スピンコート法やディップコート法の場合には、0.1〜10wt%であることが好ましい。また溶液中のイリジウム錯体化合物の濃度としては、0.001〜5wt%であることが好ましい。
このように、上記有機層は簡便に成膜されるため、製造工程の簡略化が実現できるととも
に、素子の大面積化が図れる。
<その他の材料>
上記の各層は、バインダとして高分子材料を混合して、形成されていてもよい。上記高分子材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイドなどが挙げられる。
また、上記の各層に用いられる材料は、機能の異なる材料、例えば、発光材料、ホール輸送材料、電子輸送材料などを混合して、各層を形成していてもよい。上記イリジウム錯体化合物と上記非共役高分子化合物とを含む有機層においても、電荷輸送性を補う目的で、さらに他のホール輸送材料および/または電子輸送材料が含まれていてもよい。このような輸送材料としては、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。
上記ホール輸送層を形成するホール輸送材料、または発光層中に混合させるホール輸送材料としては、例えば、TPD(N,N’−ジメチル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’ジアミン);α−NPD(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル);m−MTDATA(4、4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)等の低分子トリフェニルアミン誘導体;ポリビニルカルバゾール;上記トリフェニルアミン誘導体に重合性置換基を導入して重合した高分子化合物;ポリパラフェニレンビニレン、ポリジアルキルフルオレン等の蛍光発光性高分子化合物などが挙げられる。上記高分子化合物としては、例えば、特開平8−157575号公報に開示されているトリフェニルアミン骨格の高分子化合物などが挙げられる。上記ホール輸送材料は、1種単独でも、2種以上を混合して用いてもよく、異なるホール輸送材料を積層して用いてもよい。ホール輸送層の厚さは、ホール輸送層の導電率などに依存するため、一概に限定できないが、好ましくは1nm〜5μm、より好ましくは5nm〜1μm、特に好ましくは10nm〜500nmであることが望ましい。
上記電子輸送層を形成する電子輸送材料、または発光層中に混合させる電子輸送材料としては、例えば、Alq3(アルミニウムトリスキノリノレート)等のキノリノール誘導体金属錯体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、トリアリールボラン誘導体等の低分子化合物;上記の低分子化合物に重合性置換基を導入して重合した高分子化合物などが挙げられる。上記高分子化合物としては、例えば、特開平10−1665号公報に開示されているポリPBDなどが挙げられる。上記電子輸送材料は、1種単独でも、2種以上を混合して用いてもよく、異なる電子輸送材料を積層して用いてもよい。電子輸送層の厚さは、電子輸送層の導電率などに依存するため、一概に限定できないが、好ましくは1nm〜5μm、より好ましくは5nm〜1μm、特に好ましくは10nm〜500nmであることが望ましい。
また、発光層の陰極側に隣接して、ホールが発光層を通過することを抑え、発光層内でホールと電子とを効率よく再結合させる目的で、ホール・ブロック層が設けられていてもよい。上記ホール・ブロック層を形成するために、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体などの公知の材料が用いられる。
陽極と発光層との間に、ホール注入において注入障壁を緩和するために、ホール注入層が設けられていてもよい。上記ホール注入層を形成するためには、銅フタロシアニン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体、フルオロカーボンなどの公知の材料が用いられる。
陰極と電子輸送層との間、または陰極と陰極に隣接して積層される有機層との間に、電
子注入効率を向上するために、厚さ0.1〜10nmの絶縁層が設けられていてもよい。上記絶縁層を形成するために、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、酸化マグネシウム、アルミナなどの公知の材料が用いられる。
上記陽極材料としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、酸化錫、酸化亜鉛、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子など、公知の透明導電材料が用いられる。この透明導電材料によって形成された電極の表面抵抗は、1〜50Ω/□(オーム/スクエアー)であることが好ましい。陽極の厚さは50〜300nmであることが好ましい。
上記陰極材料としては、例えば、Li、Na、K、Cs等のアルカリ金属;Mg、Ca、Ba等のアルカリ土類金属;Al;MgAg合金;AlLi、AlCa等のAlとアルカリ金属またはアルカリ土類金属との合金など、公知の陰極材料が用いられる。陰極の厚さは、好ましくは10nm〜1μm、より好ましくは50〜500nmであることが望ましい。アルカリ金属、アルカリ土類金属などの活性の高い金属を陰極として使用する場合には、陰極の厚さは、好ましくは0.1〜100nm、より好ましくは0.5〜50nmであることが望ましい。また、この場合には、上記陰極金属を保護する目的で、この陰極上に、大気に対して安定な金属層が積層される。上記金属層を形成する金属として、例えば、Al、Ag、Au、Pt、Cu、Ni、Crなどが挙げられる。上記金属層の厚さは、好ましくは10nm〜1μm、より好ましくは50〜500nmであることが望ましい。
本発明に係る有機EL素子の基板としては、上記発光材料の発光波長に対して透明な絶縁性基板が使用され、ガラスのほか、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート等の透明プラスチックなどが用いられる。
上記のホール輸送層、発光層および電子輸送層の成膜方法としては、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、インクジェット法、スピンコート法、印刷法、スプレー法、ディスペンサー法などが用いられる。低分子化合物の場合は、抵抗加熱蒸着または電子ビーム蒸着が好適に用いられ、高分子材料の場合は、インクジェット法、スピンコート法、または印刷法が好適に用いられる。
また、上記陽極材料の成膜方法としては、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、化学反応法、コーティング法などが用いられ、上記陰極材料の成膜方法としては、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが用いられる。
(用途)
本発明に係る有機EL素子は、公知の方法で、マトリックス方式またはセグメント方式による画素として画像表示装置に好適に用いられる。また、上記有機EL素子は、画素を形成せずに、面発光光源としても好適に用いられる。
本発明に係る有機EL素子は、具体的には、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダー等の表示装置、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信などに好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<測定装置等>
1)1H−NMR
装置:日本電子(JEOL)製 JNM EX270
270MHz 溶媒:重クロロホルム
2)元素分析装置
RECO社製 CHNS−932型
[実施例1]
(イリジウム錯体化合物(A)の合成)
Figure 0005281270
上記スキームを参照しながら説明する。
<化合物(2A’)の合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた50ml二口フラスコにPolyhedron 25,1167(2006)に記載の方法で合成した2−(2’,4’−ジフルオロフェニル)−4−ターシャリーブチルピリジン371mg、塩化イリジウム(III)三水和物212mg、2−エトキシエタノール9ml、純水3mlを加え、得られた溶液に5分間窒素をバブリングした後、窒素下において14時間攪拌しながら還流し、これらを反応させた。反応後、室温まで冷却し、純水30mlを加えて生成物を沈殿させた。沈殿物をろ取し、メタノール/水=7/3の混合溶媒50mlで洗浄した後、減圧下で乾燥して化合物(2A’)を黄色の粉末として得た。収量は367mg、収率は85%であった。同定は行なわずそのまま次の工程に用いた。
<イリジウム錯体化合物(A)の合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた50ml二口フラスコに化合物(2A’)288mgと2−(2’,4’−ジフルオロフェニル)−4−ターシャリーブチルピリジン
124mgを加え窒素置換した。これらに脱水トルエン3ml、トリフルオロメタンスルホン酸銀(I)129mgを加えた後、5時間攪拌しながら還流し、これらを反応させた
。反応後、室温まで冷却し、クロロホルムを加え、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサンからクロロホルム/ヘキサン=2/1にグラジエント)で精製しイリジウム錯体以外の不純物を除いた後、さらにもう一度シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン=1/9から2/8にグラジエント)で精製したところ、フラクション1(mer体)とフラクション2(fac体)に分離できた。それぞれのフラクションをメタノールとジクロロメタンの混合溶媒から再結晶して、mer体を黄色の結晶として、fac体を黄色の微結晶として得た。mer体の収量は127m
g、収率は34%であった。fac体の収量は125mg、収率は34%であった。同定は1H−NMRとCHN元素分析により行なった。
mer体:
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.34 (m, 1H, ArH), 8.22 (m, 2H, ArH), 7.89 (d, 1H, J = 6.2 Hz, ArH), 7.79 (d, 1H, J = 5.9 Hz, ArH), 7.30 (d, 1H, J = 6.5 Hz, ArH), 6.96 (dd, 1H, J = 5.7, 2.2 Hz, ArH), 6.83 (m, 2H, ArH), 6.46-6.35 (m, 4H, ArH), 5.95 (dd, 1H, J = 7.4, 2.3 Hz, ArH), 5.74 (dd, 1H, J = 9.3, 2.3 Hz, ArH), 1.34 (s, 9H, -C(CH3)3), 1.33 (s, 18H, -C(CH3)3).
元素分析 分析値: C 58.02, H 4.64, N 4.50. 計算値: C 58.05, H 4.55, N 4.51.
fac体:
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.30 (m, 3H, ArH), 7.32 (d, 3H, J = 5.9 Hz, ArH), 6.94 (dd, 3H, J = 6.1, 2.0 Hz, ArH), 6.39 (m, 3H, ArH), 6.28 (dd, 3H, J = 9.3, 2.3 Hz, ArH), 1.34 (s, 27H, -C(CH3)3).
元素分析 分析値: C 58.07, H 4.61, N 4.56. 計算値: C 58.05, H 4.55, N 4.51.
[実施例2]
(イリジウム錯体化合物(B)の合成)
Figure 0005281270
上記スキームを参照しながら説明する。
<4−n−アミルピリジン-N-オキシドの合成>
冷却管を備えた500mlナスフラスコに4−n−アミルピリジン(5.0g、33.5mmol)、酢酸(50ml)、30%過酸化水素水(10ml)を加え、80℃で2時間攪拌した。さらに30%過酸化水素水(5ml)を加えた後、80℃で13時間攪拌して反応させた。反応後、溶媒を減圧下で留去して濃縮し、残渣にクロロホルムを加え、1N水酸化ナトリウム水溶液と塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、溶媒を留去した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルム〜メタノール/クロロホルム=1/9でグラジエント)で精製した後、溶媒を留去し、減圧下で乾燥して4−n−アミルピリジン-N-オキシドを無色の液体として得た。収量は5.53g、収率は100%であった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.13 (d, 2H, J = 7.0 Hz, ArH), 7.08 (d, 2H, J = 6.8
Hz, ArH), 2.60 (t, 2H, J = 7.7 Hz, -CH2-), 1.62 (m, 2H, -CH2-), 1.32 (m, 4H, -CH2-), 0.90 (t, 3H, J = 6.9 Hz, -CH3).
<4−n−アミル−2−クロロピリジンの合成>
冷却管を備えた200mlナスフラスコに4−n−アミルピリジン-N-オキシド(5.53g、33.5mmol)を加え窒素置換した。クロロホルム(20ml)とオキシ塩化リン(31.2ml、335mmol)をゆっくりと注意深く加えた後、18時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、溶媒と未反応のオキシ塩化リンを減圧下で留去して濃縮した後、残渣を氷水に注いだ。水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルムでグラジエント)で精製した後、溶媒を留去し、減圧下で乾燥して4−n−アミル−2−クロロピリジンを無色のオイルとして得た。収量は2.22g、収率は36%であった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.26 (d, 1H, J = 4.9 Hz, ArH), 7.15 (s, 1H, ArH), 7.03 (d, 1H, J = 5.4 Hz, ArH), 2.59 (t, 2H, J = 7.6 Hz, -CH2-), 1.63 (m, 2H, -CH2-), 1.32 (m, 4H, -CH2-), 0.90 (t, 3H, J = 7.0 Hz, -CH3).
<2−(2’,4’−ジフルオロフェニル)−4−n−アミルピリジンの合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた100ml三口フラスコに4−n−アミル−2−クロロピリジン(2.22g、12.1mmol)、2,4−ジフルオロフェニルボロン酸(2.29g、14.5mmol)、炭酸ナトリウム(2.57g、24.2mmol)、1,2−ジメトキシエタン(36ml)、純水(12ml)を加え、窒素バブリングした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(280mg、0.24mmol)を加え、2時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、室温まで冷却し、酢酸エチルを加えた後、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン=1/1〜クロロホルムでグラジエント)で精製した後、溶媒を留去し、減圧下で乾燥して2−(2’,4’−ジフルオロフェニル)−4−n−アミルピリジンを無色のオイルとして得た。収量は2.21g、収率は70%であった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.57 (d, 1H, J = 4.9 Hz, ArH), 7.96 (m, 1H, ArH), 7.55 (s, 1H, ArH), 7.08 (d, 1H, J = 5.1 Hz, ArH), 7.02-6.86 (m, 2H, ArH), 2.66 (t, 2H, J = 7.8 Hz, -CH2-), 1.67 (m, 2H, -CH2-), 1.34 (m, 4H, -CH2-), 0.91 (t, 3H,
J = 6.8 Hz, -CH3).
<化合物(2B’)の合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた50ml二口フラスコに2−(2’,4’−ジフルオロフェニル)−4−n−アミルピリジン(627mg、2.4mmol)、塩化イリジウム三水和物(353mg、1.0mmol)、2−エトキシエタノール(15ml)、純水(5ml)を加え、窒素バブリングした後、17時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、室温まで冷却し、純水を加えて生成物を沈殿させた。沈殿物をろ取し、メタノールで洗浄した後、減圧下で乾燥して化合物(2B’)を黄色の粉末として得た。収量は696mg。収率は93%であった。
<イリジウム錯体化合物(B)の合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた50ml二口フラスコに化合物(2B’)(
299mg、0.2mmol)、炭酸カリウム(138mg、1.0mmol)、2−(
2’,4’−ジフルオロフェニル)−4−n−アミルピリジン(131mg、0.5mm
ol)を加え窒素置換した。メシチレン(4ml)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(
I)(123mg、0.48mmol)を加えた後、3時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、室温まで冷却し、クロロホルムを加え、セライトを用いてろ過し、不溶物を除いた。ろ液の溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン=1/3〜1/1でグラジエント)で精製し、さらにメタノール/ジクロロメタンから2回再結晶し、真空乾燥してイリジウム錯体化合物(B)を黄色の微結晶として得た。収量は368mg、収率は95%であった。1H−NMRにより分析
したところ、メリヂオナル(meridional)体に相当するピークは見られず、得られた化合物は、その全部がフェイシャル(facial)体であることが分かった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.09 (s, 3H, ArH), 7.29 (d, 3H, J = 5.7 Hz, ArH), 6.74 (d, 3H, J = 4.1 Hz, ArH), 6.37 (m, 3H, ArH), 6.26 (dd, 3H, J = 9.2, 2.7 Hz, ArH), 2.65 (t, 6H, J = 7.8 Hz, -CH2-), 1.65 (m, 6H, -CH2-), 1.35 (m, 12H, -CH2-), 0.90 (t, 9H, J = 6.8 Hz, -CH3).
元素分析 分析値: C 58.97, H 5.01, N 4.40. 計算値: C 59.24, H 4.97, N 4.32.
[実施例3]
(イリジウム錯体化合物(C)の合成)
4−n−アミルピリジンに変えて4−(5−ノニル)ピリジン(4.62g、22.5mmol)を用いた以外は実施例2と同様の合成スキームにしたがってイリジウム錯体化合物(C)を合成した。1H−NMRにより分析したところ、メリヂオナル(meridional
)体に相当するピークは見られず、得られた化合物は、その全部がフェイシャル(facial)体であることが分かった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.06 (s, 3H, ArH), 7.21 (d, 3H, J = 5.9 Hz, ArH), 6.68 (dd, 3H, J = 7.3, 1.6 Hz, ArH), 6.39 (m, 3H, ArH), 6.33 (dd, 3H, J = 9.0, 2.3 Hz, ArH), 2.53 (m, 3H, -CH-), 1.72-1.51 (m, 12H, -CH2-), 1.30-1.07 (m, 24H, -CH2-), 0.84 (td, 18H, J = 7.0, 2.2 Hz, -CH3).
元素分析 分析値: C 63.24, H 6.35, N 3.59. 計算値: C 63.13, H 6.36, N 3.68.
[実施例4]
(イリジウム錯体化合物(D)の合成)
Figure 0005281270
上記スキームを参照しながら説明する。
<1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソエチル]ピリジニウムブロマイドの合成>
滴下ロートと三方コックを備えた200ml二口フラスコに窒素雰囲気下において、2’,4’−ジフルオロフェニルアセトフェノン(10.0g、64mmol)と脱水クロロホルム(50ml)を加え、攪拌しながら臭素(10.24g、64mmol)の脱水クロロホルム(10ml)溶液を30分かけて滴下した。滴下後、そのまま室温で1時間攪拌して反応させた。反応後、純水と1mol/lチオ硫酸ナトリウム水溶液(100ml)を加え、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、溶媒を留去し、粗2−ブロモ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノンを得た。これに窒素雰囲気下においてピリジン(60ml)を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。反応後、ジエチルエーテル(100ml)を加え、沈殿をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。これを真空乾燥して1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソエチル]ピリジニウムブロマイドを薄茶色の固体として得た。収量は17.8g、収率は89%であった。
<2−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−エチル−4−プロピルピリジンの合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた200ml二口フラスコに1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソエチル]ピリジニウムブロマイド(4.08g、13.0mmol)と酢酸アンモニウム(10.02g、130mmol)を加え窒素置換した。脱水メタノール(10ml)と2−エチル−2−ヘキセナール(1.64g、13.0mmol)を加え、37時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、水を加え、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、溶媒を留去した。残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム)で精製した後、溶媒を留去し、減圧下で乾燥して2−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−エチル−4−プロピルピリジンを無色の液体として得た。収量は1.40g、収率は41%であった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.46 (s, 1H, ArH), 7.94 (m, 1H, ArH), 7.50 (d, 1H, J = 2.4 Hz, ArH), 6.98 (m, 1H, ArH), 6.90 (m, 1H, ArH), 2.70 (q, 2H, J = 7.6 Hz,
ArCH2), 2.65 (t, 2H, J = 7.7 Hz, ArCH2), 1.68 (m, 2H, -CH2-), 1.27 (t, 3H, J = 7.6 Hz, -CH3), 1.02 (t, 3H, J = 7.4 Hz, -CH3).
<化合物(2D’)の合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた50ml二口フラスコに2−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−エチル−4−プロピルピリジン(627mg、2.4mmol)、塩化イリジウム三水和物(353mg、1.0mmol)、2−エトキシエタノール(15ml)、純水(5ml)を加え、窒素バブリングした後、38時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、室温まで冷却し、純水を加えて生成物を沈殿させた。沈殿物をろ取し、メタノールで洗浄した後、減圧下で乾燥して化合物(2D’)を黄色の粉末として得た。収量は695mg、収率は93%であった。
<イリジウム錯体化合物(D)の合成>
ジムロート氏冷却管と三方コックを備えた50ml二口フラスコに化合物(2D’)(2
99mg、0.2mmol)、炭酸カリウム(138mg、1.0mmol)、2−(2
,4−ジフルオロフェニル)−5−エチル−4−プロピルピリジン(131mg、0.2
5mmol)を加え窒素置換した。脱水トメシチレン(4ml)、トリフルオロメタンス
ルホン酸銀(I)(123mg、0.48mmol)を加えた後、3時間攪拌しながら還流して反応させた。反応後、室温まで冷却し、クロロホルムを加えセライトを用いてろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/ヘキサン=5/95〜クロロホルムでグラジエント)で精製した後、メタノール/ジクロロメタンの混合から再結晶して、イリジウム錯体化合物(D)を黄色の微結晶として得た。収量は359mg、収率は93%であった。1H−NMRにより分析したと
ころ、メリヂオナル(meridional)体に相当するピークは見られず、得られた化合物は、その全部がフェイシャル(facial)体であることが分かった。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) ppm: 8.03 (d, 3H, J = 2.4 Hz, ArH), 7.07 (s, 3H, ArH), 6.40 (dd, 3H, J = 8.9, 2.4 Hz, ArH), 6.35 (d, 3H, J = 9.5 Hz, ArH), 2.63 (t, 6H, J = 7.6 Hz, ArCH2), 2.55-2.32 (m, 6H, ArCH2), 1.65 (m, 6H, -CH2-), 1.01 (t, 9H, J = 7.2 Hz, -CH3), 0.92 (t, 9H, J = 7.4 Hz, -CH3).
元素分析 分析値: C 59.47, H 4.86, N 4.34. 計算値: C 59.24, H 4.97, N 4.32.
[実施例5]
(溶解性試験)
実施例1で合成したイリジウム錯体化合物(A)のfacial体およびmeridional体、実施例2〜4で合成したイリジウム錯体化合物(B)〜(D)のfacial体について溶解性試験を行なった結果を表1に示す。試験はイリジウム錯体化合物を所定の濃度になるようにクロロホルムあるいはトルエンと混合し、室温で1時間攪拌したときにイリジウム錯体化合物がすべて溶解したか溶け残ったかを目視により確認することによって行なった。
[比較例1]
Ir(ppy)3(下記式(Y))とIr(Fppy)3(下記式(X))について溶解性試験を行なった結果を表1に示す。試験はイリジウム錯体化合物を所定の濃度になるようにクロロホルムあるいはトルエンと混合し、室温で1時間攪拌したときにイリジウム錯体化合物がすべて溶解したか溶け残ったかを目視により確認することによって行なった。
Figure 0005281270
Figure 0005281270
表1より、従来知られている青色発光性イリジウム錯体化合物であるIr(Fppy)3や緑色発光性イリジウム錯体であるIr(ppy)3と比較して、本発明のイリジウム錯
体化合物(A)〜(D)はいずれも有機溶剤への溶解性が高いことがわかる。
[実施例6]
(有機EL素子の作製)
25mm角のガラス基板の一方の面に、陽極としての幅4mmの2本のITO電極がストライプ状に形成されたITO(酸化インジウム錫)付き基板(ニッポ電機、Nippo Electric Co., LTD.)を用いて有機EL素子を作製した。はじめに、上記ITO付き基板のITO(陽極)上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)・ポリスチレンスルホン酸(バイエル社製、商品名「バイトロンP」)を、スピンコート法により、回転数3500rpm、塗布時間40秒の条件で塗布した後、真空乾燥器で減圧下、60℃で2時間乾燥を行い、陽極バッファ層を形成した。得られた陽極バッファ層の膜厚は約50nmであった。
次に、発光層を形成するための塗布溶液を調製した。すなわち、実施例1で合成したイリジウム錯体化合物(A)のfacial体15mg、ポリ(N−ビニルカルバゾール)135mgをクロロホルム(和光純薬工業製、特級)9850mgに溶解し、得られた溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して塗布溶液とした。次に、陽極バッファ層上に、調製した塗布溶液をスピンコート法により、回転数3000rpm、塗布時間30秒の条件で塗布し、室温(25℃)にて30分間乾燥することにより、発光層を形成した。得られた発光層の膜厚は約100nmであった。次に発光層を形成した基板を蒸着装置内に載置し、バリウムを蒸着速度0.01nm/sで5nmの厚さに蒸着し、続いて陰極としてアルミニウムを蒸着速度1nm/sで150nmの厚さに蒸着し、素子1を作製した。尚、バリウムとアルミニウムの層は、陽極の延在方向に対して直交する2本の幅3mmのストライプ状に形成し、1枚のガラス基板当たり、縦4mm×横3mmの有機EL素子を4個作製した。
(有機EL素子発光特性評価)
(株)アドバンテスト製 プログラマブル直流電圧/電流源 TR6143を用いて上記有機EL素子に電圧を印加して発光させ、その発光輝度を(株)トプコン製 輝度計 BM−8を用いて測定した。その結果得られた、発光色、発光の均一性、100cd/m2
点灯時の外部量子効率、および初期輝度100cd/m2で定電流駆動させたときの輝度
半減時間を表2に示す(外部量子効率および輝度半減時間の値は1枚の基板に形成された有機EL素子4個の平均値である。)。また、表2の輝度半減時間の測定結果は、後述する素子7の測定値を100とした時の相対値で表した。
[実施例7〜11]
化合物(A)のfacial体を表2に記載の発光材料に変更した以外は素子1と同様の方法で、素子2〜6を作製した。これらの素子についても素子1と同様にEL発光特性の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例2〜3]
化合物(A)のfacial体を表2に記載の発光材料に変更した以外は素子1と同様の方法で、素子7〜8を作製した。これらの素子についても素子1と同様にEL発光特性の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005281270
表2より、従来知られている青色発光性イリジウム錯体化合物を発光層に使用した有機EL素子では発光材料であるイリジウム錯体化合物の会合・凝集により均一な発光が得られなかったのに対し、本発明のイリジウム錯体化合物を発光層に使用した有機EL素子(素子No.1〜6)では均一な発光層が得られることがわかる。また、これと合わせて外部量子効率および輝度半減時間の特性も向上し、従来知られている緑色発光性イリジウム錯体を使用した有機EL素子と同等以上であることがわかる。
図1は、本発明に係る有機EL素子の例の断面図である。
符号の説明
1:ガラス基板
2:陽極
3:発光層
4:陰極

Claims (6)

  1. 下記式(4)で表されるイリジウム錯体化合物。
    Figure 0005281270
    〔式(4)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜30のアルキル基であり、
    かつR1〜R4のうちの少なくとも1つが分岐構造を有するアルキル基であるか、R 1 〜R 4 のうちの少なくとも1つが炭素数5以上のアルキル基であるか、またはR 1 〜R 4 のうちの少なくとも2つが炭素数2以上のアルキル基である。(ただし、R1〜R4は互いに結合して環を形成しない)〕
  2. 下記式(5)または(D)で表されるイリジウム錯体化合物。
    Figure 0005281270
  3. フェイシャル(facial)体であることを特徴とする請求項1または2に記載のイリジウム錯体化合物。
  4. 基板と、前記基板上に形成された一対の電極と、前記一対の電極間に発光層を含む一層または複数層の有機層とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記発光層が請求項1〜3のいずれか一項に記載のイリジウム錯体化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする面発光光源。
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