JP5280796B2 - オゾン氷製造方法及びオゾン氷製造装置 - Google Patents

オゾン氷製造方法及びオゾン氷製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、氷中にオゾンガスを気泡として含むオゾン氷の製造方法及びオゾン氷製造装置に関する。
近年、鮮魚、野菜などの生鮮食料品を始めとする生ものを冷蔵すると共に、殺菌、消毒、消臭するために、氷中にオゾンガスを気泡として含むオゾン氷が使用されている。ここでオゾンガスは、自己分解して酸素となり2次汚染の心配がないことから、塩素系殺菌剤など他の殺菌剤の代替として注目を集めている。
これまでに考案されたオゾン氷の製造方法は、大きく2つに分類される。1つはオゾンガスを気泡として含む水を冷却凍結する方法であり、もう1つは氷粉体にオゾンガスを供給しながら圧縮する方法である。
オゾン水は、酸素雰囲気中で無声放電することにより生成したオゾンガスを水と混ぜ合わせることにより、または特許文献1で示されているように、水を電気分解することにより生成できる。しかし、氷が含有できる気体の含有量は水への気体の溶解度によって限定されてしまうため、高い気体含有率を有するオゾン氷を製造することが困難であった。一方、特許文献2の方法では、高い気体含有率を有するオゾン氷を製造することが可能であるが、氷粉体を焼結させるために時間を要し、大量生産には不向きであった。そこで、これら問題を解決するために、例えば特許文献3において、オゾンを溶解させたオゾン水を、加圧状態で冷却してオゾン氷を製作する方法が提案された。このように、従来のオゾン氷製造では、氷中のオゾン濃度を高める技術の開発に主に取り組んできた。
特開2006−145141 特開平3−186174号公報 特開平2005−77040号公報(特許第4052465号公報)
しかしながら、従来の方法で作製されたオゾン氷は、いずれも、あらかじめオゾン濃度が決まったオゾンガスを含む氷である。そのため、従来の方法では、オゾン濃度を調整したオゾン氷を顧客の要求に応じて提供することが検討されてこなかった。
そこで、本発明の目的は、氷中のオゾン濃度を簡単に制御できるオゾン氷製造方法及びオゾン氷製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために創案された本発明は、酸素ガスに、酸素濃度調整ガスを混合して酸素混合ガスとし、その酸素混合ガスを含む氷を作製し、作製した酸素含有ガスを含む氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン濃度を制御したオゾン氷を製造するオゾン氷製造方法である。
上記酸素濃度調整ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスであるとよい。
上記酸素混合ガスを含む氷に、波長が130〜242nmの紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化するとよい。
上記酸素混合ガスのマイクロバブルを水と混合し、酸素混合ガスを気泡として含む水にし、その水を冷却凍結して酸素混合ガスを気泡として含む氷を作製し、作製した氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷を製造するとよい。
水の電気分解により陽極で発生した酸素ガスを気泡として含む水にし、その水に上記酸素濃度調整ガスを混合し、これを冷却凍結して酸素混合ガスを含む氷を作製し、作製した氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷を製造してもよい。
氷粉体に上記酸素混合ガスを供給し、これを加圧焼結して酸素混合ガスを含む氷を作製し、作製した氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷を製造してもよい。
また本発明は、酸素ガスに、酸素濃度調整ガスを混合した酸素混合ガスのマイクロバブルを生成すると共に、水と混合して酸素混合ガスを気泡として含む水にするためのマイクロバブル発生器と、マイクロバブル発生器からの、酸素混合ガスを気泡として含む水を収容し、これを冷却凍結して酸素混合ガスを含む氷を作製する冷却容器と、その冷却容器で作製した酸素混合ガスを含む氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン濃度を制御したオゾン氷にするための紫外線照射器とを備えたオゾン氷製造装置である。
本発明によれば、氷中のオゾン濃度を制御したオゾン氷を提供できる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。図1は、本発明の好適な実施形態を示すオゾン氷製造方法を説明する概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係るオゾン氷製造方法は、酸素ガスに、酸素濃度調整ガスを混合して酸素混合ガスgmとし、その酸素混合ガスgmを含む氷(酸素混合ガス含有氷)11を作製し、作製した氷11に紫外線を照射し、氷11中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷(オゾン気泡含有氷)1を製造する方法である。
酸素混合ガスgmは、氷11中に気泡bとして含まれる。ここで酸素濃度調整ガスは、氷11中に含まれる酸素混合ガスgmの酸素ガス成分濃度、すなわち酸素分圧を調整するためのガスである。
酸素濃度調整ガスには、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスを用いる。本実施形態では、酸素濃度調整ガスとして窒素を用いた。図2(出典:内田浩二、日橋賢治、松岡幹彦、“ダイヤモンド薄膜紫外線モニタ”、岩崎電気株式会社、IWASAKIテクニカルレポート、2003)に示すように、150nm以上の波長を有する紫外線は、窒素による吸収がほとんど生じない。なお、窒素ガスの解離エネルギーは928J/mol(9.8eV)である。従って、126nm以下の紫外線を照射することにより、窒素分子は窒素原子へと解離する。一方、酸素ガスの解離エネルギーは418J/mol(5.1eV)である。従って、242nm以下の紫外線を照射することにより、酸素分子は酸素原子へと解離する。ここで、オゾンガスを無声放電により生成する方法では、ガス成分中に微量に含まれる窒素ガスにより窒素酸化物(NOx)が生成し、発生したNOxを処理する必要があった。しかし、本発明では、130nm以上の波長を有する紫外線を照射することにより酸素分子のみを解離してオゾンガスを生成するため、NOxが発生することはない。
酸素混合ガスgmを気泡bとして含む氷11の気泡b内には、酸素ガスと酸素濃度調整ガスが閉じこめられる。ここで氷11に紫外線を照射すると、オゾン氷1中の気泡b内には、酸素ガスとオゾンガス、そして酸素濃度調整ガスとが共存して閉じこめられる。
酸素混合ガスgmを含む氷11の密度ρは、外部から孤立した気泡bが氷11中に含まれるように(氷11中に酸素ガスが気泡bとして閉じこめられるように)、550〜910kg/m3、好ましくは830〜870kg/m3にするとよい。550kg/m3以上となると氷粒子の充填と併せて空隙が閉じる(孤立した気泡が存在する)ようになるが、830kg/m3未満では空隙が残る。一方、870kg/m3を超えると気泡が少なすぎ、氷中の酸素ガスが少なくなる。ここでρ=830kg/m3の氷11は、氷11の全体積に対し、水が凍結した純粋な氷部分の体積が90%、気泡bの体積が10%である。
酸素混合ガスgmを含む氷11の密度ρは、例えば、冷却凍結する前の水に混合する酸素混合ガスの量や凍結速度、また加圧焼結により氷を作製する場合には氷粉体の結晶粒径、加圧時の温度、加圧圧力、氷粉体に供給する酸素混合ガスの供給量を調整することで制御する。
作製した氷11には、波長が130〜242nmの紫外線を照射するとよい。実用上は、酸素分子を酸素原子に解離し、窒素ガスは解離しない波長領域、そして生成したオゾンガスの分解を抑制する波長領域であり、かつ氷による紫外線の吸収が小さい波長である180〜220nmの紫外線を作製した氷11に照射することが好ましい。
オゾン氷1中のオゾンガスg3の濃度は、紫外線の照射時間にもよるが、基本的には、酸素混合ガスgmを含む氷11の密度ρと、酸素混合ガスgm中の酸素ガスと酸素濃度調整ガスのガス成分濃度と、照射する紫外線の波長、そして温度で決まる。
ここで、図3を用いて、本実施形態に係るオゾン氷製造方法をより詳細に説明する。
図3に示すように、図1で説明した酸素混合ガスgmを含む氷11を製造する方法としては、3つの方法、すなわち
方法1)マイクロバブル発生器(マイクロバブル発生装置)を利用して製造する方法
方法2)電解セルを利用して製造する方法
方法3)加圧焼結容器を利用して製造する方法
がある。
方法1)(図3中の点線枠M1で囲まれたフローチャート)
まず、マイクロバブル発生器32と、製造したいオゾン氷1のオゾン濃度に合わせて酸素ガスと酸素濃度調整ガスのガス成分濃度の混合比を調整した酸素混合ガスボンベを用意する。用意したマイクロバブル発生器32に、酸素混合ガスボンベから原料の1つである酸素ガスと酸素濃度調整ガスを供給し、酸素ガスと酸素濃度調整ガスを気泡の径が100μm以下のマイクロバブルにする。同時に、マイクロバブル発生器32は、マイクロバブルにした酸素混合ガスgmと、他の原料である水wとを混合し、酸素混合ガスgmを気泡として含む水(酸素混合ガス含有水)mbw1にする。この酸素混合ガス含有水mbw1は、酸素混合ガスを気泡として閉じこめた水である。酸素混合ガス含有水mbw1を冷却容器33に収容し、その冷却容器33で酸素混合ガス含有水mbw1を冷却凍結し、図1の酸素混合ガスgmを含む氷11を作製する。そして、作製した氷11に、紫外線照射器(紫外線照射装置)34から紫外線を照射し、氷11中の酸素ガスをオゾン化すると、オゾン氷1が得られる。
方法2)
まず、水を電気分解するための電解セル41を用意する。電解セル41は、図4に示すように、固体電解質膜(陽イオン交換膜)42を陽極43と陰極44とで両側から挟み、これら陽極43と陰極44に直流電源45を接続し、陽極側に水供給口46と水排出口47を設けて構成される。電解セル41では、水供給口46に水wを供給して両極43,44に直流電圧を印加した場合、陽極43において酸素ガスが発生し、発生した酸素ガスが水排出口47から電気分解されなかった水wと共に排出される。一方、陰極44においては、水素ガスが発生する。
図3に戻り、用意した電解セル41に原料の1つである水wを供給し、その水wを電解セル41で電気分解し、酸素ガスを気泡として含む水(水+酸素ガス(気泡の径が数10μmのマイクロバブル)(酸素気泡含有水))bw2と水素ガスghとを生成する。本実施形態では、水素ガスghは廃棄する。酸素気泡含有水bw2に、もう1つの原料である酸素濃度調整ガスgaを、製造したいオゾン氷1のオゾン濃度に合わせて供給し、これらを混合して酸素混合ガスを含む水(酸素混合ガス含有水)mbw2にする。この酸素混合ガス含有水mbw2は、酸素ガスと酸素濃度調整ガスgaを気泡として閉じこめた水である。酸素混合ガス含有水mbw2を冷却容器33に収容し、その冷却容器33で酸素混合ガス含有水mbw2を冷却凍結し、図1の酸素混合ガスgmを含む氷11を作製する。そして、作製した氷11に、紫外線照射器34から紫外線を照射し、氷11中の酸素ガスをオゾン化すると、オゾン氷1が得られる。
方法3)
まず、密閉容器内に収容した氷粉体を0℃以下で加圧して焼結するための容器(加圧焼結容器)35と、製造したいオゾン氷1のオゾン濃度に合わせて酸素ガスと酸素濃度調整ガスのガス成分濃度の混合比を調整した酸素混合ガスボンベを用意する。用意した容器35に、原料の1つである氷粉体ipを収容して密閉する。氷粉体ipは、ブロック状の氷を破砕して氷粉体にできる氷粉体製造器(かき氷製造器などでもよい)で作製する。次に、密閉した容器35を減圧し、容器内部の空気を除去する。そして、酸素混合ガスボンベから原料の1つである酸素ガスと酸素濃度調整ガスを供給し、この状態で氷粉体ipを加圧焼結し、図1の酸素混合ガスgmを含む氷11を作製する。そして、作製した氷11に、紫外線照射器34から紫外線を照射することにより、オゾン氷1が得られる。
方法1や方法3で用いる酸素混合ガスボンベに代えて、酸素ガスボンベと酸素濃度調整ガスボンベを用い、これらガスボンベの各バルブの開閉量を、製造したいオゾン氷1のオゾン濃度に合わせて調整してもよい。
方法1や方法2で用いる冷却容器33や、方法3で用いる容器35には、酸素混合ガス含有水mbw1,mbw2、または氷粉体ipを冷却するために、冷媒を用いる。この冷媒を冷却するための冷熱には、例えば、LNG(液化天然ガス)プラントから排出される低温廃熱を利用する。これにより、LNGタンク、およびその付帯設備の付加価値も向上できる。
本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るオゾン氷製造方法は、酸素濃度調整ガスと共に酸素ガスを気泡bとして含む氷11に紫外線を照射することで、オゾン氷1を製造している。製造されたオゾン氷1のオゾン濃度は、酸素混合ガスgmのガス成分濃度に応じて決まる。
このため、本実施形態に係るオゾン氷製造方法では、氷11の気体含有率や気泡の内圧を変えることなく、氷中のオゾン濃度を所望の濃度に簡単に調整して制御できる。
さらに、本実施形態に係るオゾン氷製造方法によれば、顧客の使用目的に合わせて、オゾン濃度を適切に調整して制御したオゾン氷1を提供できる。本実施形態では、窒素ガスを酸素濃度調整ガスとして用いることにより、オゾン氷1中のオゾンガスg3の濃度を1〜8ppmに制御した。
また、本実施形態に係るオゾン氷製造方法は、従来のようにオゾン水を冷却凍結してオゾン氷を製造する方法や、氷粉体にオゾンガスを供給しながら圧縮してオゾン氷を製造する方法とは異なり、あらかじめオゾンガスを含むオゾン氷を製造する方法ではない。
本実施形態に係るオゾン氷製造方法では、まず、酸素混合ガスgmを含む氷11を作製している。本実施形態に係るオゾン氷製造方法では、例えば、オゾン氷1の使用に際して、作製した氷11に紫外線を照射することで、氷11中の酸素ガスをオゾン化して簡単に所望のオゾン濃度を有するオゾン氷1が得られる。
これにより、本実施形態に係るオゾン氷製造方法によれば、従来のオゾン氷製造方法の問題であったオゾン氷の貯蔵安定性を改善することができ、オゾン氷1の適用範囲を拡大することができる。具体的な効果としては、以下の3点を挙げることができる。
(1)オゾン氷1だけでなく、オゾン氷1の前段階である氷(酸素混合ガス含有氷)11も商品として利用でき、氷の融点近傍で氷11を商品として保管することが可能となる。従来のようにオゾン氷をその融点近傍の温度において保管した場合、オゾンガスが酸素ガスへと分解しやすくなる。そこで、従来はオゾンガスの分解を抑制するために、オゾン氷を製造した後はその融点よりも十分に低い温度で保管する必要があった。
(2)使用に際して氷11に紫外線を照射することにより、オゾン氷1が得られるため、氷11を商品として長距離輸送することが可能となる。
(3)オゾン氷1を商品として長距離輸送した場合には、気泡b中のオゾンガスg3が分解するが、オゾン氷1の使用に際して、長距離輸送後のオゾン氷1に再び紫外線を照射すれば、酸素ガスへと分解したオゾンガスを再生することが可能となる。
次に、図5を用いて、本実施形態に係るオゾン氷製造方法に用いるオゾン氷製造装置の一例を説明する。
図5に示すように、本実施形態に係るオゾン氷製造装置50は、上述した方法1に用いるオゾン氷製造装置である。このオゾン氷製造装置50は、酸素ガスに、酸素濃度調整ガスを混合した酸素混合ガスgmのマイクロバブルを生成すると共に、水wと混合して酸素混合ガスgmを気泡として含む水(酸素混合ガス含有水)mbw1にするためのマイクロバブル発生器32と、酸素混合ガス含有水mbw1を収容し、これを冷却凍結して酸素混合ガスgmを含む氷(酸素混合ガス含有氷)11を作製する冷却容器33と、その冷却容器33に収容した酸素混合ガス含有氷11に紫外線を照射し、酸素混合ガス含有氷11中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷(オゾン気泡含有氷)1にするための紫外線照射器34とを備えて主に構成される。
マイクロバブル発生器32の一方の供給口には、原料の1つである酸素混合ガスgmをマイクロバブル発生器32に供給するための酸素混合ガス供給管57が接続される。酸素混合ガス供給管57には、酸素混合ガスが貯蔵された酸素混合ガスボンベが接続される。マイクロバブル発生器32の他方の供給口には、他の原料である水wをマイクロバブル発生器32に供給するための水供給管58が接続される。マイクロバブル発生器32の排出口には、冷媒室52の一側面の上部を貫通し、冷却室51に酸素混合ガス含有水mbw1を供給するための酸素混合ガス含有水供給管59が接続される。
冷却容器33は、その中心部に、上方と下方が貫通された角筒あるいは円筒状の冷却室51が形成されると共に、その冷却室51の周囲に、不凍液などの冷媒cを循環させて冷却室51内を0℃未満に保つための冷媒室52が形成されてなる。
冷却室51の内周壁には、冷却室51からオゾン氷1を氷の圧力融解を利用して取り出す方法、すなわち上方から押して下方に取り出すための凹凸加工を施した凹凸部53が形成されている。また、冷却室51の下部には、紫外線を透過する石英ガラスなどの透過部材からなる下蓋54が設けられている。
冷媒室52の一側面の下部には、冷媒室52内に冷媒cを供給する冷媒供給管55が接続され、冷媒室52の他側面の上部には、冷媒室52内の冷媒cを冷媒室52外に排出する冷媒排出管56が接続される。冷媒供給管55と冷媒排出管56とは、冷熱源の近傍で接続されて冷媒循環ラインを構成しており、冷媒cを冷熱源からの冷熱で熱交換しながら循環させる。冷熱源としては、上述したように、例えば、LNGプラントから排出される低温廃熱を利用する。
また、冷媒室52の側面には、冷媒cの温度を測定するために熱電対などの温度センサTが設けられ、この温度センサTからのセンサ信号に基づき、図示しないコントローラなどの制御手段により、冷却容器33内に供給された酸素混合ガス含有水mbw1の冷却容器33の冷却凍結時間と冷媒cの循環量が制御される。
冷却室51の下方には、製氷時に冷却室51の下蓋54に対向するように進出し、氷取り出し時に後退する水銀ランプなどの紫外線照射器34が進退自在に設けられる。
冷却室51の上方には、氷取り出し用の与圧ピストンp1が油圧式の駆動機構d1により昇降自在に設けられる。この与圧ピストンp1は、冷却室51の上部蓋としての役目と、酸素混合ガス含有氷11に上方から圧力を加える役目とを果たす。
冷却室51の紫外線照射器34よりも下方には、氷受け用のピストンp2が油圧式あるいは空気圧式の駆動機構d2により昇降自在に設けられる。氷受け用のピストンp2には、下蓋54に張り付いたオゾン氷1の底面を溶かすためのヒーターが備えられる。氷受け用のピストンp2の一側方には、氷押出し用のピストンp3が油圧式あるいは空気圧式の駆動機構d3により進退自在に設けられる。氷受け用のピストンp2の他側方には、オゾン氷1を外部に搬出するためのベルトコンベアなどの搬出手段60が設けられる。
水wの供給量、マイクロバブル発生器32のON/OFF、紫外線照射器64、各ピストンp1〜p3、p2に備えられたヒーター、搬送手段60の動作は、上述した制御手段で一括して制御される。
オゾン氷製造装置1では、オゾン氷1の製造に先立ち、冷却室51の下部に下蓋54を取り付け、冷却室51の上部付近まで与圧ピストンp1を降下させ、紫外線照射器34、ピストンp2,p3を後退した状態にしておく。
この状態で図5および図6に示すように、冷媒室52に冷媒cを循環させ、マイクロバブル発生器32に、原料の1つである酸素混合ガスgmを供給する(F1)と共に、他の原料である水wを供給し(F2)、酸素混合ガスgmのマイクロバブルと水wを混合して酸素混合ガス含有水mbw1にする(F3)。酸素混合ガス含有水mbw1を冷却容器33内に供給して収容し、その冷却容器33内で酸素混合ガス含有水mbw1を冷却凍結し、酸素混合ガス含有氷11を作製する(F4)。そして、冷却室51の下蓋54に対向するように紫外線照射器34を進出させ、酸素混合ガス含有氷11に、その下方から下蓋54を介して紫外線を照射し(F5)、酸素混合ガス含有氷11中の酸素ガスをオゾン化すると、オゾン氷1が得られる(F6)。
その後、紫外線照射器34を後退させ、ピストンp2を上昇させる。ピストンp2上に備えられたヒーターを用いて下蓋54を加熱し、下蓋54に張り付いたオゾン氷1の底面を溶かした上で下蓋54を外し、与圧ピストンp1をさらに降下させてオゾン氷1の上面に圧力を加え、オゾン氷1を下方に押し出して冷却容器33から取り出す(F7)。
取り出したオゾン氷1をピストンp2で受けたらピストンp2を降下させ、ピストンp2上のオゾン氷1をピストンp3で側方から押し出して搬出手段60に送り、搬出手段60でオゾン氷1を外部に搬出する。
このように、オゾン氷製造装置1によれば、冷却容器33内で酸素混合ガス含有水mbw1を冷却凍結する点がバッチ式であることを除けば、原料である水wと酸素混合ガスgmから所望のオゾン濃度を有するオゾン氷1をほぼ連続して製造できる。また、オゾン氷製造装置1では、上述した方法1を簡単に実施して実現できる。
本発明の好適な実施形態を示すオゾン氷製造方法を説明する概略図である。 空気および窒素ガスの紫外線透過率を示す図である。 本実施形態に係るオゾン氷製造方法の様々な例を示すフローチャートである。 電解セルの概念図である。 本実施形態に係るオゾン氷製造方法に用いるオゾン氷製造装置の一例を示す概略図である。 図5に示したオゾン氷製造装置を用いた場合のオゾン氷製造方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 オゾン氷
b 気泡
gm 酸素混合ガス
11 酸素混合ガスを含む氷

Claims (7)

  1. 酸素ガスに、酸素濃度調整ガスを混合して酸素混合ガスとし、その酸素混合ガスを含む氷を作製し、作製した酸素含有ガスを含む氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン濃度を制御したオゾン氷を製造することを特徴とするオゾン氷製造方法。
  2. 上記酸素濃度調整ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスである請求項1記載のオゾン氷製造方法。
  3. 上記酸素混合ガスを含む氷に、波長が130〜242nmの紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化する請求項1または2記載のオゾン氷製造方法。
  4. 上記酸素混合ガスのマイクロバブルを水と混合し、酸素混合ガスを気泡として含む水にし、その水を冷却凍結して酸素混合ガスを気泡として含む氷を作製し、作製した氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷を製造する請求項1〜3いずれかに記載のオゾン氷製造方法。
  5. 水の電気分解により陽極で発生した酸素ガスを気泡として含む水にし、その水に上記酸素濃度調整ガスを混合し、これを冷却凍結して酸素混合ガスを含む氷を作製し、作製した氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷を製造する請求項1〜3いずれかに記載のオゾン氷製造方法。
  6. 氷粉体に上記酸素混合ガスを供給し、これを加圧焼結して酸素混合ガスを含む氷を作製し、作製した氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン氷を製造する請求項1〜3いずれかに記載のオゾン氷製造方法。
  7. 酸素ガスに、酸素濃度調整ガスを混合した酸素混合ガスのマイクロバブルを生成すると共に、水と混合して酸素混合ガスを気泡として含む水にするためのマイクロバブル発生器と、マイクロバブル発生器からの、酸素混合ガスを気泡として含む水を収容し、これを冷却凍結して酸素混合ガスを含む氷を作製する冷却容器と、その冷却容器で作製した酸素混合ガスを含む氷に紫外線を照射し、氷中の酸素ガスをオゾン化してオゾン濃度を制御したオゾン氷にするための紫外線照射器とを備えたことを特徴とするオゾン氷製造装置。
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