JP5280740B2 - 複合管 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記複合管100の場合、傷つきや破れ、継手を接続する際の問題を解決できているが、ポリオレフィン系の発泡体に比べ、断熱性能が若干劣っていた。
しかし、この複合管200は、間隔保持リブ230及び脚部リブ280を設けることによって、空気層260,270を形成できるので、傷つきや破れの問題が解消できるだけでなく、ポリオレフィン系の発泡体と略同じような断熱性能が確保できるようになるのであるが、施工性の点で少し問題があることがわかった。
ゴム成分としては、特に限定されないが、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリイソブチレン、シス1,4ポリブタジエン、ブチルゴム、スチレンブチレンゴム、水素添加スチレンブチレンゴム、スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、スチレンブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、スチレン系熱可塑性エラストマーが好適に用いられる。
オイルとしては、特に限定されないが、鉱油等が挙げられる。
発泡体の発泡倍率は、特に限定されないが、1.5〜3.0倍が好ましい。すなわち、発泡倍率が1.5倍未満では発泡体とすることによる断熱性能の向上が期待できず、3.0倍を超えると強度的に問題が生じるあるいは外観不良を招くおそれがある。
因みに、ベース樹脂がポリプロピレンの場合、ポリプロピレンの配合量は、弾性樹脂材料全体の30〜60重量%とすることが好ましい。すなわち、ポリプロピレンの配合量が30重量%未満では、耐熱性能に問題があり、60重量%を超えると、柔軟性が乏しくなるおそれがある。
溶融張力調整用の加工助剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂が好ましい。
すなわち、ポリテトラフルオロエチレンの添加割合が、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、1重量部未満では、樹脂が押出機から押し出され、引き取られる際に張力不足で破断する恐れがあり、5重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの特徴である柔軟性が失われる恐れがある。
目やに防止用の加工助剤として、エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いた場合、その添加量は、特に限定されないが、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、エチレン・酢酸ビニル共重合体を5〜15重量部とすることが好ましい。
すなわち、エチレン・酢酸ビニル共重合体の添加割合が、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、5.0重量部未満では、目やにが多量に発生し、生産性が低下する恐れがあり、15重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの特徴である耐熱性が失われる恐れがある。
被覆層を構成する樹脂としては、発泡体を構成する樹脂と相溶性があれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性樹脂エラストマー等が挙げられる。
すなわち、発泡体と被覆層は、熱接着していることが施工性、外観の点から好ましい。
本発明の複合管は、管状部の層数が、特に限定されないが、生産性や取り扱い性を考慮すれば、2〜3層とすることが好ましい。
薄肉部の厚さは、特に限定されないが、外層管が熱可塑性エラストマーで形成されている場合は、0.05mm〜0.1mm程度でよい。
すなわち、間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍を超えると、施工時に複合管を曲げた際に、曲げの内側になる部分において、被覆層のリブがねじれ現象(横座屈)を起こして外層管表面にシワが入り、施工後の見栄えが悪くなるおそれがある。
すなわち、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲していれば、間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍を超えても間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍を超えない限り、施工時に複合管を曲げた際に、曲げの内側になる部分において、被覆層のリブがねじれ現象(横座屈)を起こして外層管表面にシワが入り、施工後の見栄えが悪くなるおそれがない。
すなわち、継手への接続作業が容易に行えるようになる。勿論、空気層を備えているので、断熱性能に優れているとともに、外層管を備えているので、管本体となる内層管が傷つきにくくなる。
すなわち、継手への接続作業が容易に行えるようになる。勿論、空気層を備えているので、断熱性能に優れているとともに、外層管を備えているので、管本体となる内層管が傷つきにくくなる。
さらに、請求項7の複合管のように、外層管を、熱可塑性エラストマーを含む弾性樹脂材料で形成するようにすれば、複合管の傷付きや破れ、継手を接続する際の施工性の問題を解決するのに有効であるとともに、給水給湯用として好適に用いることができる。
図1は、本発明にかかる複合管の第1の実施の形態をあらわしている。
外層管3aは、外層管本体部4aと、被覆層5とを備えている。
2つの管状部41、42は、内層管2の中心軸を中心に略同心円状に設けられ、内側の管状部42は、軸方向に連続する薄肉部42aが周方向に等ピッチに12条設けられている。
薄肉部42aは、管状部42の外周面に略U字形をした凹溝42bを設けることによって、その最小厚さが0.05mm〜0.1mmに形成され、手で容易に切り裂くことができるようになっている。
また、間隔保持リブ43は、その高さがリブ幅の4.0倍以下であり、両管状部41,42と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲している。
さらに、この複合管1aは、外層管3aの樹脂部分の断面積が、空気層45a及び空気層45bを含む、内層管2の外周面と、外層管3aの外周面との間の部分の断面積の25〜45%となっている。
図2に示すように、この複合管1bは、外層管3bの外層管本体部4bが、脚部リブ44を間隔保持リブ43からずれた位置に備えている以外は、上記複合管1aと同様になっている。
すなわち、この複合管1bは、上記複合管1aと同じ効果を備えているとともに、脚部リブ45を間隔保持リブ44からずれた位置に備えているので、外層管3bを介しての内層管2と複合管1b外への熱伝導経路が長くなり、より断熱性能が向上する。
図3に示すように、この複合管1cは、外層管3cの外層管本体部4cが、薄肉部42cを管状部42の外周面に略V字形をした凹溝42dを設けることによって形成した以外は、上記複合管1aと同様になっている。
図4に示すように、この複合管1dは、外層管3dの外層管本体部4dが、薄肉部42eを管状部42の内周面に略U字形をした凹溝42fを設けることによって形成した以外は、上記複合管1aと同様になっている。
図5に示すように、この複合管1eは、外層管3eの外層管本体部4eが、以下のようになっている以外は、上記複合管1aと同様になっている。
図6に示すように、この複合管1fは、外層管3fの外層管本体部4fが、以下のようになっている以外は、上記複合管1aと同様になっている。
図7に示すように、この複合管1gは、外層管3gの外層管本体部4gが、以下のようになっている以外は、上記複合管1fと同様になっている。
図8に示すように、この複合管1hは、外層管3hの外層管本体部4hの折曲部49aが、断面波形になっている以外は、上記複合管1gと同様になっている。図8中、49は内側の管状部である。
2 内層管
3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h 外層管
4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h 外層管本体部
41 管状部(外側)
42,46,47,48,49 管状部(内側)
42a,42c,42e 薄肉部
43 間隔保持リブ
44 脚部リブ
45a,45b 空気層
46a,47a 湾曲部
48a,49a 折曲部
5 被覆層
Claims (7)
- 内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された2層の管状部を有するとともに、内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、
手で切り裂き可能な部分が、内側の管状層のみに管軸方向に連続して設けられていることを特徴とする複合管。
- 手で切り裂き可能部分が管状層の薄肉部である請求項1に記載の複合管。
- 内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された複数層の管状部を有するとともに、最も内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、
最も外側の管状部が、断面略円形をしており、最も外側の管状部以外の管状部が、断面略歯車形をしているとともに、内側の管状部の周長さが、外側の管状部の周長さより長く形成されていることを特徴とする複合管。 - 間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍以下である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の複合管。
- 最も内側の管状部と、その1つ外側の管状部との間の間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍以下であり、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲している請求項1〜請求項4のいずれかに記載の複合管。
- 外層管の樹脂部分の断面積が、外層管の外周面と、内層管の外周面との間の断面積の25〜45%である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の複合管。
- 外層管が熱可塑性エラストマーを含む弾性樹脂材料から成る請求項1〜請求項6のいずれかに記載の複合管。
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