JP5280740B2 - 複合管 - Google Patents

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Description

本発明は、高い断熱性と施工性、および外面への傷付き防止に優れた複合管に関する。
給水給湯などに用いられる架橋ポリエチレンやポリブテンなどの可撓性樹脂管において、断熱性が必要とされる場合には、樹脂管の外側にポリオレフィン系の発泡体を被覆して使用されている。しかしながら、施工前に樹脂管と発泡体が一体となっている複合管においては、施工時の引き摺りなどによる発泡体外面への傷付き、破れが生じやすく、また、継手を接続する際には発泡体のみを継手挿入分だけ切断する必要があり、施工に手間がかかると言うだけではなく、切断時に内側の樹脂管まで傷を付けるという問題がある。
一方、図9に示すような熱可塑性エラストマーで形成された管状をした外層管(さや管)110によって、内層管120の周囲が被覆されている複合管100が既に提案されている(特許文献1参照)。すなわち、この複合管100は、外層管110をゴム弾性および柔軟性を有する熱可塑性エラストマーによって形成することによって、耐傷付き性能、破れ防止能、継手との接続容易性を確保するとともに、管状をした外層管本体部111の内面にリブ112を周方向に等ピッチで放射状に設け、内層管120と外層管本体部111との間に断熱空気層300を形成して断熱性を確保しようとしている。
しかしながら、上記複合管100の場合、傷つきや破れ、継手を接続する際の問題を解決できているが、ポリオレフィン系の発泡体に比べ、断熱性能が若干劣っていた。
そこで、本発明の発明者は、図10に示すように、内層管210と、この内層管210を外側から囲繞するように押出成形された熱可塑性エラストマーからなる外層管220とからなり、外層管220が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブ230によって隣り合う管状部240,250との間に空気層260を形成するように支持された複数層(この例では2層)の管状部240,250を有するとともに、最も内側の管状部250に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管210の外壁に受けられて、最も内側の管状部250と内層管210との間に空気層270を形成する複数条の脚部リブ280を備える複合管200であれば、上記問題が解決できるのではないかと考えた。
しかし、この複合管200は、間隔保持リブ230及び脚部リブ280を設けることによって、空気層260,270を形成できるので、傷つきや破れの問題が解消できるだけでなく、ポリオレフィン系の発泡体と略同じような断熱性能が確保できるようになるのであるが、施工性の点で少し問題があることがわかった。
すなわち、上記複合管200は、外層管220の端部を外側に折り返して、内層管210の端部を露出させ、この露出部を継手に嵌合接続させる場合、折り返す際に内側の管状部250を外側の管状部240よりも拡径させなければならず、折り返しにくく、施工性が悪いことがわかった。
特許3822693号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、外層管の傷つきや破れが少なく、断熱性能に優れるとともに、より施工性に優れた複合管を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の複合管(以下、「請求項1の複合管」と記す)は、内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された2層の管状部を有するとともに、内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、手で切り裂き可能な部分が、内側の管状層のみに管軸方向に連続して設けられていることを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の複合管(以下、「請求項2の複合管」と記す)は、請求項1の複合管において、手で切り裂き可能部分が管状層の薄肉部であることを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の複合管(以下、「請求項3の複合管」と記す)は、内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された複数層の管状部を有するとともに、最も内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、最も外側の管状部が、断面略円形をしており、最も外側の管状部以外の管状部が、断面略歯車形をしているとともに、内側の管状部の周長さが、外側の管状部の周長さより長く形成されていることを特徴としている。
本発明の請求項4に記載の複合管(以下、「請求項4の複合管」と記す)は、請求項1〜請求項3のいずれか複合管において、間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍以下であることを特徴としている。
本発明の請求項5に記載の複合管(以下、「請求項5の複合管」と記す)は、請求項1〜請求項4のいずれか複合管において、最も内側の管状部と、その1つ外側の管状部との間の間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍以下であり、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲していることを特徴としている。
本発明の請求項6に記載の複合管(以下、「請求項6の複合管」と記す)は、請求項1〜請求項5のいずれか複合管において、外層管の樹脂部分の断面積が、外層管の外周面と、内層管の外周面との間の断面積の25〜45%であることを特徴としている。
本発明の請求項7に記載の複合管(以下、「請求項7の複合管」と記す)は、請求項1〜請求項6のいずれか複合管において、外層管が熱可塑性エラストマーを含む弾性樹脂材料から成ることを特徴としている。
本発明において、内層管の材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリブテン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、金属等で補強されているものでも良い。
外層管の材質としては、特に限定されないが、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリブテン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性エラストマーなどのベース樹脂成分を含む弾性樹脂材料が挙げられ、給水給湯用として用いられる場合は、請求項7の複合管のように、熱可塑性エラストマーを含むものが好ましく、中でも、ポリプロピレン系の熱可塑性エラストマーを含むものが好適である。
上記弾性樹脂材料中には、特に限定されないが、上記ベース樹脂成分以外に、ゴム成分、オイル等を含むことが好ましい。
ゴム成分としては、特に限定されないが、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリイソブチレン、シス1,4ポリブタジエン、ブチルゴム、スチレンブチレンゴム、水素添加スチレンブチレンゴム、スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、スチレンブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、スチレン系熱可塑性エラストマーが好適に用いられる。
オイルとしては、特に限定されないが、鉱油等が挙げられる。
また、本発明の複合管においては、外層管全体を発泡体で構成するあるいは外層管の大部分を発泡体で構成し、外層管の最外層に非発泡樹脂からなる被覆層を設けるようにしても構わない。
発泡体の発泡倍率は、特に限定されないが、1.5〜3.0倍が好ましい。すなわち、発泡倍率が1.5倍未満では発泡体とすることによる断熱性能の向上が期待できず、3.0倍を超えると強度的に問題が生じるあるいは外観不良を招くおそれがある。
また、上記熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されないが、180℃溶融状態での高温張力が40mN以上かつ破断時伸びが100%以上のものを用いることが好ましい。すなわち、180℃溶融状態での高温張力が40mN未満の熱可塑性エラストマーを用いた場合、十分な発泡倍率が得られないという問題が出る恐れがあり、破断時伸びが100%未満の熱可塑性エラストマーを用いた場合、十分な発泡倍率が得られず、破泡するという問題が出る恐れがある。
因みに、ベース樹脂がポリプロピレンの場合、ポリプロピレンの配合量は、弾性樹脂材料全体の30〜60重量%とすることが好ましい。すなわち、ポリプロピレンの配合量が30重量%未満では、耐熱性能に問題があり、60重量%を超えると、柔軟性が乏しくなるおそれがある。
弾性樹脂材料中には、上記熱可塑性エラストマー以外に、必要に応じて溶融張力調整や目やに防止のための加工助剤を添加してもよい。
溶融張力調整用の加工助剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂が好ましい。
溶融張力調整用の加工助剤として、ポリテトラフルオロエチレンを用いた場合、その添加量は、特に限定されないが、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレンを1〜5重量部とするが好ましい。
すなわち、ポリテトラフルオロエチレンの添加割合が、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、1重量部未満では、樹脂が押出機から押し出され、引き取られる際に張力不足で破断する恐れがあり、5重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの特徴である柔軟性が失われる恐れがある。
また、目やに防止用の加工助剤としては、特に限定されないが、エチレン・酢酸ビニル共重合体が好ましい。
目やに防止用の加工助剤として、エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いた場合、その添加量は、特に限定されないが、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、エチレン・酢酸ビニル共重合体を5〜15重量部とすることが好ましい。
すなわち、エチレン・酢酸ビニル共重合体の添加割合が、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、5.0重量部未満では、目やにが多量に発生し、生産性が低下する恐れがあり、15重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの特徴である耐熱性が失われる恐れがある。
さらに、上記弾性樹脂材料には、本発明の目的を阻害しない範囲で、顔料、無機充填材等の添加物を必要に応じて添加するようにしても構わない。
上記被覆層は、発泡体の保護および表面平滑性を得るために設けられ、この目的を達成できれば、できるだけ厚さを薄くする方が好ましく、配管径や樹脂の種類によっても異なるが、コスト的なものを考慮すると0.2mm程度の厚さとすることが好ましい。
被覆層を構成する樹脂としては、発泡体を構成する樹脂と相溶性があれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性樹脂エラストマー等が挙げられる。
なお、発泡体を形成するために添加される発泡剤の添加量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対して発泡剤を1.0〜10重量部が好ましい。すなわち、発泡剤が1.0重量部未満であれば、1.5倍以上の発泡倍率のものが得られず、10重量部を超えると、発泡倍率が3倍を超えてしまい、外観不良あるいは表面の強度不足により破れが生じやすくなるおそれがある。
本発明の複合管を製造する際に使用される発泡剤としては、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、ヒドラゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ニトロソグアニジン、p,p, −オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、N,N, −ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸水素ナトリウム等の熱分解型、熱膨張型発泡粒子等が挙げられ、これらの発泡剤が併用されても構わないが、少なくとも熱膨張型発泡粒子を使用することが好ましく、炭酸水素ナトリウムと熱膨張型発泡粒子との組み合わせがより好ましい。
なお、熱膨張型発泡粒子とは、特開2006−45532号公報に記載されているような、ラジカル重合性モノマーをエタン、エチレン、プパン、プロペン、n−ブタン、iso−ブタン、ブテン、iso−ブテン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−へキサン、ヘプタン、石油エーテル、n−オクタン、iso−オクタンなどの低分子量炭化水素;CCl3F、CCl22、CClF3、CClF2−CCl2F等のクロロフルオロカーボン;テトラメチルシラン、トリメチルエチルシラン、トリメチルイソプロピルシラン、トリメチル−n−プロピルシランなどのテトラアルキルシランなどの揮発性膨張剤の存在下懸濁重合させて得られる粒子であって、例えば、松本油脂社製商品名マイクロスフェアーF等の市販品等が使用できる。
また、上記のように発泡体の上に被覆層を設ける場合、発泡体を構成する樹脂組成物が固化する前に被覆層を形成する樹脂組成物を発泡体を構成する樹脂組成物上に押出成形することが好ましい。
すなわち、発泡体と被覆層は、熱接着していることが施工性、外観の点から好ましい。
本発明の複合管は、管状部の層数が、特に限定されないが、生産性や取り扱い性を考慮すれば、2〜3層とすることが好ましい。
請求項1の複合管において、手で切り裂き可能部分を設ける方法としては、特に限定されず、例えば、樹脂成形時に発生するウェルドラインなどの低強度部分を設ける方法や、薄肉部分を設けることが挙げられるが、請求項2の複合管のように、薄肉部を設けることが好ましい。
薄肉部の厚さは、特に限定されないが、外層管が熱可塑性エラストマーで形成されている場合は、0.05mm〜0.1mm程度でよい。
請求項3の複合管において、内側の管状部の周長さは、外側の管状部の周長さに比べ長ければ長い方が好ましいが、例えば、管状部が2層の場合、内側の管状部の周長さを外側の管状部の外周長さよりも4×π×t(2π(r+t)−2πrの式で求まる。ここで、πは円周率、tは管状部間の空気層厚さ、rは内側の管状部の管中心からの半径である)以上長くすることが好ましい。
間隔保持リブは、管状部と管状部との間に所定の空気層を確保できれば、その数および形状は特に限定されないが、請求項4の複合管のように、間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍以下であることが好ましい。
すなわち、間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍を超えると、施工時に複合管を曲げた際に、曲げの内側になる部分において、被覆層のリブがねじれ現象(横座屈)を起こして外層管表面にシワが入り、施工後の見栄えが悪くなるおそれがある。
また、間隔保持リブは、請求項5の複合管のように、間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍以下であり、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲している構成としてもよい。
すなわち、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲していれば、間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍を超えても間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍を超えない限り、施工時に複合管を曲げた際に、曲げの内側になる部分において、被覆層のリブがねじれ現象(横座屈)を起こして外層管表面にシワが入り、施工後の見栄えが悪くなるおそれがない。
また、外層管の樹脂部分の断面積は、特に限定されないが、請求項6の複合管のように、外層管の外周面と、内層管の外周面との間の断面積の25〜45%であることが好ましい。すなわち、外層管の樹脂部分の断面積が小さすぎると、外層管の強度に問題がでるおそれがあり、外層管の樹脂部分の断面積が大きすぎると、十分な断熱効果が得られなくなるおそれがある。
上記のように、請求項1の複合管は、内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された2層の管状部を有するとともに、内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、手で切り裂き可能な部分が、内側の管状層のみに管軸方向に連続して設けられているので、外側の管状部を除き、内側の管状部を手で切り裂き可能な部分で軸方向に容易に切り裂くことができる。
したがって、外層管が弾性変形しにくい樹脂で形成されていても、管状部の反転部の切り裂き可能な部分を切り裂くようにすれば、外層管の端部を容易に外側に折り返すことができる。
すなわち、継手への接続作業が容易に行えるようになる。勿論、空気層を備えているので、断熱性能に優れているとともに、外層管を備えているので、管本体となる内層管が傷つきにくくなる。
また、請求項1の複合管は、請求項2の複合管のように、手で切り裂き可能部分を管状層の薄肉部であるようにすれば、手で切り裂き可能部分を押し出し成形によって正確に形成することができる。
請求項3の複合管は、内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された複数層の管状部を有するとともに、最も内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、最も外側の管状部が、断面略円形をしており、最も外側の管状部以外の管状部が、断面略歯車形をしているとともに、内側の管状部の周長さが、外側の管状部の周長さより長く形成されている。すなわち、内側の管状部が間隔保持リブ間において、湾曲しているので、外層管の端部を反転させようとすると、この湾曲部分が直線状に延びるため、容易に反転させることができる。
したがって、外層管が弾性変形しにくい樹脂で形成されていても、外層管の端部を容易に外側に折り返すことができる。
すなわち、継手への接続作業が容易に行えるようになる。勿論、空気層を備えているので、断熱性能に優れているとともに、外層管を備えているので、管本体となる内層管が傷つきにくくなる。
また、請求項4の複合管のように、間隔保持リブの高さをリブ幅の2.5倍以下にする、あるいは、請求項5の複合管のように、最も内側の管状部と、その1つ外側の管状部との間の間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍以下であり、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲している構成とすれば、施工時に複合管を曲げた際に、曲げの内側になる部分において、被覆層のリブがねじれ現象(横座屈)を起こして外層管表面にシワが入って、施工後の見栄えが悪くなるおそれがない。
そして、請求項6の複合管のように、外層管の樹脂部分の断面積が、外層管の外周面と、内層管の外周面との間の断面積の25〜45%であると、より確実に外層管を十分な強度と断熱性能を備えたものとすることができる。
さらに、請求項7の複合管のように、外層管を、熱可塑性エラストマーを含む弾性樹脂材料で形成するようにすれば、複合管の傷付きや破れ、継手を接続する際の施工性の問題を解決するのに有効であるとともに、給水給湯用として好適に用いることができる。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる複合管の第1の実施の形態をあらわしている。
図1に示すように、この複合管1aは、架橋ポリエチレン製の内層管2と、内層管2を囲繞するように設けられた管状をした熱可塑性エラストマー(例えば、オレフィン系樹脂(PP, PE)のマトリックスにオレフィン系ゴム(EPR, EPDM)を微分散させた三菱化学社製サーモラン)製の外層管3aとを備えている。
外層管3aは、外層管本体部4aと、被覆層5とを備えている。
外層管本体部4aは、熱可塑性エラストマーの2〜5倍発泡体からなり、2つの管状部41、42と、12条の間隔保持リブ43と、12条の脚部リブ44とを備えている。
2つの管状部41、42は、内層管2の中心軸を中心に略同心円状に設けられ、内側の管状部42は、軸方向に連続する薄肉部42aが周方向に等ピッチに12条設けられている。
薄肉部42aは、管状部42の外周面に略U字形をした凹溝42bを設けることによって、その最小厚さが0.05mm〜0.1mmに形成され、手で容易に切り裂くことができるようになっている。
間隔保持リブ43は、薄肉部42aと薄肉部42aとの中間位置に周方向に等間隔に放射状に設けられ、管状部41と管状部42との間隔を保持して両管状部41,42間に管軸方向に連続する外側空気層45aを形成している。
また、間隔保持リブ43は、その高さがリブ幅の4.0倍以下であり、両管状部41,42と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲している。
脚部リブ44は、内側の管状部42の間隔保持リブ43に対応する位置から断面逆三角形の先細り状に内層管2方向に延出し、頂点部分で内層管2の外周面に当接し、管状部42と内層管2との間に管軸方向に連続する内側空気層45bを形成している。
被覆層5は、非発泡であり、外層管本体部4aと同じ熱可塑性エラストマーで形成され、外層管本体部4aの外周面全体を被覆している。
さらに、この複合管1aは、外層管3aの樹脂部分の断面積が、空気層45a及び空気層45bを含む、内層管2の外周面と、外層管3aの外周面との間の部分の断面積の25〜45%となっている。
この複合管1aの製造方法は、特に限定されないが、例えば、内層管2となる架橋ポリエチレン管を押出成形するとともに、この押し出された架橋ポリエチレン管の周囲に外層管3aを外層管本体部4aと、被覆層5とを共押出成形する方法で得ることができる。
この複合管1aは、以上のように、外層管3aが熱可塑性エラストマーで形成されているので、傷つきにくく強度的にも優れているとともに、空気層45a,45bを備えているので断熱性能にも優れている。しかも、内側の管状部42に手で切り裂き可能な薄肉部42aを備えているので、図示していないが、管端部を継手に接続する際にこの薄肉部42aを切り裂くようにすれば、外層管3aの管端部を反転させて、内層管2の管端部を容易に露出させることができる。したがって、継手への接続作業等の配管施工性がよくなる。
図2は、本発明にかかる複合管の第2の実施の形態をあらわしている。
図2に示すように、この複合管1bは、外層管3bの外層管本体部4bが、脚部リブ44を間隔保持リブ43からずれた位置に備えている以外は、上記複合管1aと同様になっている。
すなわち、この複合管1bは、上記複合管1aと同じ効果を備えているとともに、脚部リブ45を間隔保持リブ44からずれた位置に備えているので、外層管3bを介しての内層管2と複合管1b外への熱伝導経路が長くなり、より断熱性能が向上する。
図3は、本発明にかかる複合管の第3の実施の形態をあらわしている。
図3に示すように、この複合管1cは、外層管3cの外層管本体部4cが、薄肉部42cを管状部42の外周面に略V字形をした凹溝42dを設けることによって形成した以外は、上記複合管1aと同様になっている。
図4は、本発明にかかる複合管の第4の実施の形態をあらわしている。
図4に示すように、この複合管1dは、外層管3dの外層管本体部4dが、薄肉部42eを管状部42の内周面に略U字形をした凹溝42fを設けることによって形成した以外は、上記複合管1aと同様になっている。
図5は、本発明にかかる複合管の第5の実施の形態をあらわしている。
図5に示すように、この複合管1eは、外層管3eの外層管本体部4eが、以下のようになっている以外は、上記複合管1aと同様になっている。
すなわち、外層管本体部4eは、内側の管状部46に薄肉部が設けられる変わりに、管状部46の脚部リブ44と脚部リブ44との間において、内層管2側に向かって略U字形に湾曲する湾曲部46aが形成されるとともに、内側の管状部46の周長さが管状層41の外周長さより、式(4×π×t(tは空気層45aの厚さ))で求まる長さ分以上長くなっている。
この複合管1eは、上記のように、内側の管状部46の周長さが管状層41の外周長さより長くなっているので、外層管3eの管端部を反転させる際に、湾曲部46aが直線状に変形するように伸張するため、反転させやすく、内層管2の管端部を容易に露出させることができる。
図6は、本発明にかかる複合管の第6の実施の形態をあらわしている。
図6に示すように、この複合管1fは、外層管3fの外層管本体部4fが、以下のようになっている以外は、上記複合管1aと同様になっている。
すなわち、外層管本体部4fは、内側の管状部47に薄肉部が設けられる変わりに、管状部47の脚部リブ44と脚部リブ44との間において、外側に向かって略U字形に湾曲する湾曲部47aが形成されるとともに、内側の管状部47の周長さが管状層41の外周長さより、式(4×π×t(tは空気層45aの厚さ))で求まる長さ分以上長くなっている。
図7は、本発明にかかる複合管の第7の実施の形態をあらわしている。
図7に示すように、この複合管1gは、外層管3gの外層管本体部4gが、以下のようになっている以外は、上記複合管1fと同様になっている。
すなわち、外層管本体部4gは、内側の管状部48に、略U字形に湾曲する湾曲部47aに代えて、略V字形の折曲部48aを設けるとともに、この折曲部48aの先端を内層管2の外周面に当接させてこの折曲部48aを脚部リブとして用い、間隔保持リブ43に連続する脚部リブをなくすようにした。
図8は、本発明にかかる複合管の第8の実施の形態をあらわしている。
図8に示すように、この複合管1hは、外層管3hの外層管本体部4hの折曲部49aが、断面波形になっている以外は、上記複合管1gと同様になっている。図8中、49は内側の管状部である。
本発明にかかる複合管の第1の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第2の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第3の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第4の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第5の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第6の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第7の実施の形態をあらわす断面図である。 本発明にかかる複合管の第8の実施の形態をあらわす断面図である。 従来の複合管の断面図である。 本発明の発明者が先に提案した複合管の断面図である。
符号の説明
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h 複合管
2 内層管
3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h 外層管
4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h 外層管本体部
41 管状部(外側)
42,46,47,48,49 管状部(内側)
42a,42c,42e 薄肉部
43 間隔保持リブ
44 脚部リブ
45a,45b 空気層
46a,47a 湾曲部
48a,49a 折曲部
5 被覆層

Claims (7)

  1. 内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された2層の管状部を有するとともに、内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、
    手で切り裂き可能な部分が、内側の管状層のみに管軸方向に連続して設けられていることを特徴とする複合管。

  2. 手で切り裂き可能部分が管状層の薄肉部である請求項1に記載の複合管。
  3. 内層管と、この内層管を外側から囲繞する弾性樹脂材料からなる外層管とからなり、前記外層管が、周方向に間隔を隔てて放射状に設けられた複数条の間隔保持リブによって隣り合う管状層との間に空気層を形成するように支持された複数層の管状部を有するとともに、最も内側の管状部に内壁面から周方向に間隔を隔てて放射状に延出し、内層管の外壁に受けられて、最も内側の管状部と内層管との間に空気層を形成する複数条の脚部リブを備える複合管であって、
    最も外側の管状部が、断面略円形をしており、最も外側の管状部以外の管状部が、断面略歯車形をしているとともに、内側の管状部の周長さが、外側の管状部の周長さより長く形成されていることを特徴とする複合管。
  4. 間隔保持リブの高さがリブ幅の2.5倍以下である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の複合管。
  5. 最も内側の管状部と、その1つ外側の管状部との間の間隔保持リブの高さがリブ幅の4.0倍以下であり、最も外側の管状部と間隔保持リブとのコーナー部が曲率半径0.5mm以上のR形状に湾曲している請求項1〜請求項4のいずれかに記載の複合管。
  6. 外層管の樹脂部分の断面積が、外層管の外周面と、内層管の外周面との間の断面積の25〜45%である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の複合管。
  7. 外層管が熱可塑性エラストマーを含む弾性樹脂材料から成る請求項1〜請求項6のいずれかに記載の複合管。
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