JP5279563B2 - ゴム試験機 - Google Patents
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Description
本発明は、擬似路面構成体とゴム試験体との間の摩擦力を正確に検出できるようにすることを目的とする。
ゴム試験体を形成する円板体の径が、擬似路面構成体を形成する円板体の径よりも小さいので、接地状態を実走行に近づけるという効果が得られる。
センサの検出面における擬似路面構成体の周方向に沿った長さは、接地長より小さいので、接地面の力分布を測定できるという効果が得られる。
センサの検出面は、凹部の底点より凸部の頂点側に一定距離以上離れた位置に設置され、一定距離は凹部の底点と凸部の頂点との間の距離の1/2であるので、センサの検出面を凸部の頂点により近づけることができ、摩擦力を検出しやすくなる。
センサの検出面が、曲面により形成されたので、センサの検出面の形状を擬似路面構成体の周面の形状に近づけることができ、精度よく摩擦力を検出できる。
センサの検出面が、凹凸面により形成されたので、センサの検出面の形状を擬似路面構成体の周面の凹凸面の形状に近づけることができ、精度よく摩擦力を検出できる。
ゴム試験体及び擬似路面構成体のうちの一方、又は、両方の動速度が1km/hより速いので、実走行に近い力を得られるという効果が得られる。
ゴム試験体と擬似路面構成体との接触面のスリップ率が0.5%以上であるので、実走行に近い力を得られるという効果が得られる。
図1に示すように、本形態に係るゴム試験機1としての摩耗試験機は、擬似路面構成体2と、ゴム試験体3と、摩耗測定装置4と、検出手段としてのセンサ5とを備える。擬似路面構成体2は、例えば、砥石により構成され、直径300mm、板厚40mmの円板体に形成される。ゴム試験体3は、例えば、直径50mm、板厚10mm程度の円板体に形成される。即ち、ゴム試験体3を形成する円板体の径が、擬似路面構成体2を形成する円板体の径よりも小さい。擬似路面構成体2及びゴム試験体3は、各々円の中心に設けられた回転軸2a;3aを回転中心として回転する。センサ5としては、例えば、互いに直交する三方向の力を検出可能な三分力検出センサを用いる。
スリップ率=(Vs−Vd)÷Vd×100(%)
但し、Vs:ゴム試験体の円周面の速度(周速) (cm/min)
Vd:擬似路面構成体の外側円周面の速度(周速)(cm/min)
摩耗エネルギーEw=F×V×S×Δt
但し、F:力
V:速度
S:スリップ率
Δt:時間
形態1によれば、センサ5の検出面10が、凸部11の頂点12よりも外側に突出しないように位置されたので、ゴム試験体3の円周面9に検出面10のみが接触してしまうことがなくなって、擬似路面構成体2の周面6とゴム試験体3の円周面9とを完全に接触させることができ、擬似路面構成体2の周面6とゴム試験体3の円周面9とが完全に接触した状態での摩擦力を検出できるので、摩擦力を正確に検出できる。
擬似路面構成体2の周面6に臨むように位置されるセンサ5の検出面10を、外側円周面20と内側円周面21との間の中間に位置される中間円周面の位置よりも外側円周面20側に位置させた。即ち、図3に示すように、センサ5の検出面10が、凹部15の底点16より凸部11の頂点12側に一定距離d以上離れた位置に設置され、一定距離dを凹部15の底点16と凸部11の頂点12との間の距離Raの1/2とした。形態2によれば、センサ5の検出面10を凸部11の頂点12に近づけたので、摩擦力を検出しやすくなる。
図4に示すようにセンサ5の検出面10を曲面30により形成した。この曲面の曲率は、擬似路面構成体2の周面6を形成する、外側円周面20や内側円周面21や上述した図外の中間円周面の曲率にあわせればよい。形態3によれば、センサ5の検出面10の形状を擬似路面構成体2の周面6の形状に近づけたので、精度よく検出できるようになる。
図5に示すように、センサ5の検出面10を凹凸面31により形成した。形態4によれば、センサ5の検出面10の形状を擬似路面構成体2の周面6の凹凸面7の形状に近づけたので、精度よく検出できるようになる。
上記擬似路面構成体2と、上記ゴム試験体3と、センサ5の出力を入力して擬似路面構成体2の周面6とゴム試験体3の円周面9との間に加わる力の分布を出力する力分布出力装置とを備えたゴム試験機としてもよい。
このようなゴム試験機とすれば、図6に示すように、擬似路面構成体2をX方向、ゴム試験体3をY方向にそれぞれ反対方向に回転させた場合に、センサ5の検出面10とゴム試験体3の円周面9とが接触し始める点F1から接触し終わる点F2までの検出面10に加わる力Fの入力分布FXがわかるので、ゴム試験体3の円周面9にどれくらいの力が加わった場合にゴム試験体3の円周面9が摩耗するのか等の解析を行うことが可能となる。従来のように、回転軸に取付けられたセンサで力を検出する構成では、擬似路面構成体2の周面6とゴム試験体3の円周面9との間に加わる力を検出するセンサの出力は一定となり、本形態5のように、センサ5の検出面10とゴム試験体3の円周面9とが接触し始める点F1から接触し終わる点F2までの検出面10に加わる力Fの入力分布FXはわからないので、上述したような解析を行うことができない。
図3に示すように、センサ5の検出面10における擬似路面構成体2の周方向に沿った長さaを、接地長より短くしたので、接地面内の力分布を測定できるという効果が得られる。
ゴム試験体3の回転速度を1km/h以上の範囲とし、擬似路面構成体2の回転速度を1km/h以上の範囲としたので、実走行時と同程度の力を発現するという効果が得られる。
スリップ率の設定値の範囲を0.5%以上としたので、実走行と同程度の力を発現するという効果が得られる。
ゴム試験体3及び擬似路面構成体2のうちの少なくとも一方は、円板状でなくともよい。例えば、擬似路面構成体2が、ベルトコンベヤ方式で循環移動する面を備えた構成のものでもよい。
5 センサ(検出手段)、6 周面、7 凹凸面、10 検出面。
Claims (8)
- 互いに接触するゴム試験体及び擬似路面構成体を備えたゴム試験機において、
ゴム試験体及び擬似路面構成体が円板体により形成され、
擬似路面構成体の周面が、周方向に沿って一定ピッチで繰り返し連続する凹凸面に形成され、擬似路面構成体の周面にはセンサを設置するための設置孔が形成され、この設置孔にセンサが設置され、擬似路面構成体の周面に臨むように位置されるセンサの検出面が、擬似路面構成体の凸部の頂点同士を結んだ外側円周面と擬似路面構成体の凹部の底点同士を結んだ内側円周面との間に位置され、
ゴム試験体及び擬似路面構成体を回転させて、擬似路面構成体の周面とゴム試験体の円周面とを接触させ、擬似路面構成体の周面に臨むセンサの検出面とゴム試験体の円周面とを接触させることにより、擬似路面構成体の周面とゴム試験体の円周面との間の摩擦力をゴム試験体と接触するセンサの検出面により直接検出するように構成されたことを特徴とするゴム試験機。 - ゴム試験体を形成する円板体の径が、擬似路面構成体を形成する円板体の径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のゴム試験機。
- センサの検出面における擬似路面構成体の周方向に沿った長さは、接地長より小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴム試験機。
- センサの検出面は、凹部の底点より凸部の頂点側に一定距離以上離れた位置に設置され、一定距離は凹部の底点と凸部の頂点との間の距離の1/2であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のゴム試験機。
- センサの検出面が、曲面により形成された請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のゴム試験機。
- センサの検出面が、凹凸面により形成された請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のゴム試験機。
- ゴム試験体及び擬似路面構成体のうちの一方、又は、両方の動速度が1km/h以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のゴム試験機。
- ゴム試験体と擬似路面構成体との接触面のスリップ率が0.5%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のゴム試験機。
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