JPH0739977B2 - 触覚センサ - Google Patents

触覚センサ

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JPH0739977B2
JPH0739977B2 JP2164192A JP16419290A JPH0739977B2 JP H0739977 B2 JPH0739977 B2 JP H0739977B2 JP 2164192 A JP2164192 A JP 2164192A JP 16419290 A JP16419290 A JP 16419290A JP H0739977 B2 JPH0739977 B2 JP H0739977B2
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政行 油科
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、触覚センサに関し、詳しくは、複数のセンサ
セルを共同のフレキシブル配線基板にマトリックス状に
配列させた上、これらを円柱状のロボットハンド等の周
りに装着し、個々のセンサセルに加えられた力の検出を
可能とする触覚センサに関する。
[従来の技術] 近年、ロボットの知能化が進むにつれて人間の感覚に相
当する視覚や触覚を具えたセンサが開発され、様々な環
境に対応して動作可能なロボットが実用化されつつあ
る。かかる知能ロボット用の触覚センサとして開発され
たものに分布型触覚センサがあり、このようなセンサの
うちにはロボットハンド等に装着され、ロボットハンド
が物体を把持した場合、センサから得られる信号を検出
し、フィードバック制御することによって物体の把持力
を制御したり、硬さを認識することができるものが開発
されている。
第5図に、このような従来の触覚センサの一例を示す。
本例は互いに直角方向に交わる細い導電性ゴム条Aおよ
びゴム条Bを2層にして組合わせ、ゴム条の配列面に対
して垂直方向に加えられた力に対し、そのゴム条同士の
接触部分の面積が増加し、抵抗が変化するのを検出し
て、加えられた力の大きさを知るようにしたものであ
る。
すなわち、本例の場合、第6図に示すように電源端子C
に例えば5Vの電圧を1kΩの抵抗Dを介して印加してお
き、上述したように力が加えられたときに出力点Eで電
圧変化を測定することにより、加えられた力の大きさを
検出することができる。
ところが、このような従来の導電性ゴム条を用いた触覚
センサでは、加えられた力に比例して接触面積が変化す
るとは限らないために抵抗変化が力に比例せず、センサ
出力が非線形となり、また電源端子、グランド端子、出
力端子をそれぞれのゴム条に接続しなければならず、配
線数が多くなり力の分布を高密度に検出するには適して
いない欠点を有している。
そこで、上述したような欠点を解決すべく第7〜9図に
示すような触覚センサが提案されている。
第7図および第9図において、1は検出素子として構成
されたセンサセル、2はセンサセル1上の受圧部、11A
〜11Dはセンサセル1の受圧部2の周囲に配設され、セ
ンサセル1に発生するひずみを検出するためのストレン
ゲージ、3は同じくセンサセル1上に配設されたバンプ
電極、10はセンサセル1を保持し、弾性体として作用す
る弾性床である。
ここで、ストレンゲージ11A〜11Dは第8図に示すような
ホイートストンブリッジ回路に組込まれており、ストレ
ンゲージ11A〜11Dにおける抵抗変化を対角位置の端子か
ら取り出すことにより、センサセル1に加えられた力を
ひずみの値として検出するもので、ブリッジ回路への電
源供給およびストレンゲージ11A〜11Dからの出力信号を
バンプ電極3および第10図に示すようなフレキシブル配
線基板9を介して外部に取り出すことができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した形態の触覚センサは、弾性床1
0、センサセル1とフレキシブル配線基板9およびセン
サセルの受圧部2およびその上に設けられる表皮等で構
成されており、例えば把持物を把持したときに受圧部2
を介してセンサセル1に伝達される外力を精度良く検出
できるが、その外力の伝達方法に問題となることがあっ
た。
すなわち、第10図は触覚センサにより把持物を把持した
ときの状態を示し、ここで6Aは弾性体の表皮、13は把持
物、9はフレキシブル配線基板であるが、このように、
把持物13が2個の支柱となる受圧部2の中間で把持され
た場合、フレキシブル配線基板9が表皮6Aを介して押圧
され、そのためにフレキシブル配線基板9の下面に設け
られたはんだランド3Aとセンサセル1上に設けられたバ
ンプ電極3とを接合しているはんだ付けがはずれてしま
うことがあり、センサ機能が損なわれるばかりか、ロボ
ットの誤操作を招くおそれがあった。
また、第11図は上述のセンサセル1を1個取り出して示
すもので、第10図に示したような使用が繰返されるうち
に表皮6Aが受圧部2の上縁にすれて破損する虞があっ
た。
本発明の目的は、上述したような問題点の解決を図るべ
く、繰返しの把持動作に対して破損を生じるようなこと
がなく、特に円柱状のロボットハンド等に装着して触覚
情報をより多く入力させることができる信頼性の高い触
覚センサを提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するために、本発明は、ほぼ円柱状に
形成され、把持物と接触する側に複数の凹部と隣接する
該凹部同士を順次に連通する溝部とが設けられた基体を
なす骨部材と、前記把持物からの力を受ける受圧部およ
び該受圧部を介して伝達された歪の検出が可能なストレ
ンゲージを有し、個々の前記凹部に弾性接着剤を介して
固定された複数個のセンサセルと、前記溝部に沿って配
設され、前記複数個のセンサセルにそれぞれ電気的に接
続されるフレキシブル配線基板と、前記センサセルの力
検出機能を妨げないようにして前記凹部および前記溝部
に充填された充填材と、前記受圧部の前記充填材から露
出させた頂部、前記骨部材および前記充填材の表面全体
を被覆する弾性を有する表皮とを備え、該表皮を介して
前記センサセルの受圧部に前記把持物から加えられた力
を前記センサセルのストレンゲージおよび前記フレキシ
ブル配線基板を介して取出した電気信号に基づいて検出
するようにしたことを特徴とするものである。
[作用] 本発明によれば、ロボットハンドの指部のようにほぼ円
柱形状とした骨部材の凹部および溝部にそれぞれ、セン
サセルおよびフレキシブル配線基板を充填材で埋込むよ
うにして保護したことによって、受圧部の上縁によって
表皮が破れたりするのを防止できると共に、フレキシブ
ル配線基板に把持物から直接に力が加わってセンサセル
との間の電気的接続部が分離されてしまうようなことが
なくなる。よって、ロボットのなめらかな動作が可能と
なり、人間型の多本指を有するロボットハンドの作業性
を向上させることができる。
[実施例] 以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具体
的に説明する。
第1図および第2図は本発明の一実施例を示す。これら
の図において、21はロボットの場合例えばその指部に相
当する部分の基板となる骨部材であり、触覚センサとし
ての感度を高めるために、骨部材21としては比較的ヤン
グ率の低い弾性材料で形成されることが望ましい。22は
各センサセル1を配置するために指部の腹に相当する部
分に形成した複数の凹部、23はこれらの凹部22を縦方向
に繋ぐようにして形成した溝部であり、これらの凹部22
および溝部23が骨部材21に予め形成される。なお、第1
図は仕上前における表皮が未装着の状態、第2図は第1
図の状態からその上面に表皮24が被覆された仕上の状態
を示す。
各センサセル1は受圧部2を具えており、これらの図に
示すようにそれぞれ凹部22に収められていてその受圧部
2が骨部材21の表面から幾分突出気味に取付けられる。
25はセンサセル1を凹部22の底面に取付けるための弾性
接着剤である。このようにして配設されたセンサセル1
に対し、帯状に形成したフレキシブル配線基板9を前記
の第1図に示した溝部23に沿って配設し、フレキシブル
配線基板9の電極9Aをセンサセル1のバンプ電極3に第
3図に示すようにして当接させはんだ接続される。
また、第1図および第2図において、26は各溝部23に沿
って配設された帯状をなすフレキシブル配線基板9の各
端部と一体に形成されたプリント板集積部、27はプリン
ト板集積部26に接続されたICであり、このように指部の
背面側に配設したIC27によりフレキシブル配線基板9を
介して各センサセル1から送られてくる信号が順次に切
換えられ、切換えられた信号は再びプリント板集積部26
および配線28を経て外部に取出される。29は各凹部22お
よび溝部23に充填される充填材としてのモールド材であ
り、モールド材29を充填するにあたっては、先ずフレキ
シブル配線基板9や受圧部2の周辺部に第3図に示すよ
うにテフロンコーティング30を施し、これによって、モ
ールド材29が受圧部2等に固着されないようにする。
かくして、モールド材29の成形表面を第3図に示すよう
にして骨部材21の表面に合わせて滑らかに成形し、幾分
その表面から受圧部2を突出させるようにした上、例え
ばフッ素ゴム等の弾性材により全体面をコーティングし
て表皮24を形成する。第4図はこのようにして完成され
た触覚センサを示す。
このようにロボットの指部の形態に形成した触覚センサ
では、その指部を用いて把持物を把持したりして取扱う
ことができ、そのとき、その表面に分布されたセンサセ
ルにより、把持物と接触する側を介して、加えられた力
を検出することができ、しかも各センサセルが骨部材の
凹部に充填材を介して安定した状態に保持されるので、
センサセルとフレキシブル配線基板との間の電気的接続
部が外れたりすることもない。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明によれば、骨部材の凹
部にセンサセルを弾性接着剤で固定すると共に、フレキ
シブル配線基板を骨部材の溝部に沿って配設してフレキ
シブル配線基板を各センサセルに電気的に接続し、更に
凹部および溝部にセンサセルによる検出機能を妨げない
ように充填材を充填して、充填材によりこれらを保護し
た上、表皮で被覆して触覚センサを構成したので、受圧
部に把持物から力が加えられても電気的接続部が外れた
り、表皮が破損したりすることもなく、ロボットハンド
の例えば指部として効果的に機能することができ、単純
な形態で丈夫、かつ信頼性の高い埋め込み型の触覚セン
サを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を表皮部材被覆前の状態で
示す斜視図、 第2図は本発明の一実施例を示す断面図、 第3図は本発明の凹部における構成の詳細を示す断面
図、 第4図は本発明の外観を示す斜視図、 第5図は従来例の1つを示す斜視図、 第6図は第5図に示す触覚センサによる力検知動作の説
明図、 第7図はセンサセルの構成を示す平面図、 第8図はセンサセル上のストレンゲージ間に構成される
ブリッジ回路の構成図、 第9図はセンサセルの斜視図、 第10および第11図は従来の触覚センサによる不都合の状
態の二例を示すそれぞれ断面図である。 1……センサセル、2……受圧部、3……バンプ電極、
9……フレキシブル配線基板、21……骨部材、22……凹
部、23……溝部、24……表皮、25……弾性接着剤、26…
…プリント板集積部、27……IC、28……配線、29……モ
ールド材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ円柱状に形成され、把持物と接触する
    側に複数の凹部と隣接する該凹部同士を順次に連通する
    溝部とが設けられた基体をなす骨部材と、 前記把持物からの力を受ける受圧部および該受圧部を介
    して伝達された歪の検出が可能なストレンゲージを有
    し、個々の前記凹部に弾性接着剤を介して固定された複
    数個のセンサセルと、 前記溝部に沿って配設され、前記複数個のセンサセルに
    それぞれ電気的に接続されるフレキシブル配線基板と、 前記センサセルの力検出機能を妨げないようにして前記
    凹部および前記溝部に充填された充填材と、 前記受圧部の前記充填材から露出させた頂部、前記骨部
    材および前記充填材の表面全体を被覆する弾性を有する
    表皮と を備え、該表皮を介して前記センサセルの受圧部に前記
    把持物から加えられた力を、前記センサセルのストレン
    ゲージおよび前記フレキシブル配線基板を介して取出し
    た電気信号に基づいて検出するようにしたことを特徴と
    する触覚センサ。
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