JP5279350B2 - スパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用スパークプラグ用電極チップの放電面(以下、電極チップの表面ともいう。)に溝加工を行う方法に関する。詳しくは、ワイヤー式切断装置若しくはワイヤー放電装置を用いて、スパークプラグ用電極チップのスパーク箇所を、ワイヤー式切断装置内若しくはワイヤー放電装置内でワイヤーを用いて機械的若しくは電気的に加工することで、内燃機関用スパークプラグ用電極チップの表面に溝加工を行う方法に関する。
従来、スパークプラグ用電極チップの材料として、例えばNi、Pt、Ir又はそれらの合金が使用されている。このうち、Ir製若しくはIr合金製のスパークプラグ用電極チップは、細径化が可能であり、且つ、長寿命化が達成されている。
Ni系材料は、非常に安価で、高温における耐食性と耐熱性を有することから、従来からスパークプラグ用電極チップの材料として使用されている。Pt系材料は、耐酸化特性を有することから中心電極の酸化消耗を少なくすると共に、高温で酸化消耗の大きかった外側電極にも白金チップとして溶接されることで耐久性を向上させる。また、Pt系材料は、火花消耗にも強く、Ni系材料よりも細径化でき、耐久性と高着火性を有している。また、Ir系材料は、高温強度を有しているため電極チップを極限まで細くすることができる。チップ面積が減少することによって電界集中が起こり、低電圧でも放電が可能になる。これらによってIr系材料はメンテナンスフリーと、チップ性能(飛火性能・着火性能)の向上を達成している。
また、コ・ジェネレーションで使用されるスパークプラグ用Ir合金電極チップの表面には、エンジン性能を向上させる為に、溝が設けられているものがある(例えば、特許文献1〜特許文献3を参照。)。特許文献1〜特許文献3において、電極チップの表面に設けられた溝は、砥石(SiC、ダイヤモンド等)を用い、単結晶のダイシング加工を応用して形成されたものである。電極チップが、硬くて脆い金属材料、金属酸化物や金属窒化物等のセラミックス材料又はそれらの単結晶材料で形成されている場合には有効である。
特開2002‐313523号公報 特開平11‐242980号公報 特開平4‐242090号公報
近年の環境問題から、より燃費が良くて、排出ガスの少ない自動車が必要とされ、エンジン性能向上の要求が求められている。
エンジン性能向上の手段の一つにスパークプラグ用電極チップを細径化することが挙げられるが、NiやPtを主成分とした電極チップを細径化してしまうと耐熱性及び耐摩耗性の観点から実用は困難である。
Ir合金製電極チップでは、Ni系材料又はPt系材料の電極チップでは為し得なかった細径化に成功しているが、より高性能なエンジンは常に要求されている。
エンジン性能を向上させる電極チップの放電面となる先端表面に溝を形成する方法として、ダイシング加工が用いられている。しかし、一枚の砥石で多くの電極チップの表面に溝を形成しなければならず、多くの加工時間を要する。
また、加工速度を上げて効率化を図るとしても、SiCやダイヤモンドの砥石で金属を加工すると、バリが発生してしまい、Irのような硬く脆いとされている金属でもこの現象は確認された。
そこで本発明の目的は、チップ面積を減少させることによって電界集中を起こして低電圧での放電を可能とすることを目的としてスパークプラグ用電極チップの表面に溝加工をする際に、Ni系材料、Pt系材料又はIr系材料の電極チップのいずれにおいても、短時間で溝加工を完了させることができ、かつ、バリの発生が抑制させられた溝加工方法を提供することである。そして、バリの発生を抑制することにより、エンジン内の汚染を抑制し、また、溝の側面と底面との境界を曲面状に滑らかにすることにより、外からの衝撃等による割れの発生を抑制することも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を行った結果、以下の発明を見出した。すなわち、本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法は、0.08〜0.3mmのワイヤーを使用して切断するワイヤー式切断装置を用いて、ワイヤーの側面で、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成することを特徴とする。具体的には、下記の第三形態、第四形態、第五形態及び第六形態がある。
スパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の第一形態(第一形態は本発明を説明する上での参考形態であり、本発明には含まれない。以降同じ。)として、前記スパークプラグ用電極チップを設置し、固定した整列冶具をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの放電面とを接触させて前記溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する形態がある。スパークプラグ用電極チップの放電面にワイヤーを用いて、研削加工することによって溝を形成する方法(以下、ワイヤーを用いて研削加工することによって溝を形成する方法を本明細書において便宜上「研削加工」とも略記する。)である。すなわち、前記ワイヤーとして、ワイヤーの側面にスラリー供給箇所からスラリーが供給されたワイヤーであるか、又は、予めダイヤモンド砥粒がワイヤー側面に付着しているワイヤーを用いて、研削加工を行なう。1個ずつ又は複数同時に生産が可能である。
またスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の第二形態(第二形態は本発明を説明する上での参考形態であり、本発明には含まれない。以降同じ。)として、前記スパークプラグ用電極チップを設置し、固定した整列冶具をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの放電面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって前記溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する形態がある。スパークプラグ用電極チップの放電面に放電ワイヤーを用いて、放電加工することによって溝を形成する方法(以下、放電ワイヤーを用いて、放電加工することによって溝を形成する方法を本明細書において便宜上「放電加工」とも略記する。)である。1個ずつ又は複数同時に生産が可能である。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の第三形態として、前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記円柱材料の側面とを接触させて該円柱材料を側面から切断し、前記スパークプラグ用電極チップを得る工程と、前記スパークプラグ用電極チップの放電面となる切断面の溝形成予定箇所に前記ワイヤーを配置して、主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの切断面とを接触させて該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する形態がある。線材を切断してスパークプラグ用電極チップを形成し、続いて、スパークプラグ用電極チップの切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを配置して、研削加工することによって切断面に溝を形成する方法である。複数同時に生産が可能である。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の第四形態として、前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面と前記円柱材料の側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって前記円柱材料を側面から切断し、前記スパークプラグ用電極チップを得る工程と、前記スパークプラグ用電極チップの放電面となる切断面の溝形成予定箇所に前記ワイヤーを配置して、前記スパークプラグ用電極チップの切断面と主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって前記スパークプラグ用電極チップの該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する形態がある。線材を切断してスパークプラグ用電極チップを形成し、続いて、スパークプラグ用電極チップの切断面の溝形成予定箇所に放電ワイヤーを配置して、放電加工することによって切断面に溝を形成する方法である。複数同時に生産が可能である。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の第五形態として、前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記円柱材料とを接触させて溝形成予定箇所まで切断する工程と、主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの切断面とを接触させて該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、前記円柱材料の切断面まで前記ワイヤーを戻して、再び、主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記円柱材料とを接触させて、切断途中の該円柱材料の切断を完了する工程と、を有する形態がある。線材を溝形成予定箇所まで切断し、続いて、スパークプラグ用電極チップの切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを配置して、研削加工することによって切断面に溝を形成し、続いて、ワイヤーを切断面まで戻し、切断途中の線材を研削加工で切断することによって、スパークプラグ用電極チップを形成する第2の方法である。複数同時に生産が可能である。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の第六形態として、前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記円柱材料の側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって溝形成予定箇所まで切断する工程と、前記円柱材料の切断面と主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面との間で放電を発生させ、かつ、前記円柱材料の主軸方向に沿って該切断面と前記ワイヤーの側面とを近づけて、該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、前記円柱材料の切断面まで前記ワイヤーを戻して、再び、放電エネルギーによって切断途中の前記円柱材料の切断を完了する工程と、を有する形態がある。線材を溝形成予定箇所まで切断し、続いて、スパークプラグ用電極チップの切断面の溝形成予定箇所に放電ワイヤーを配置して、放電加工することによって切断面に溝を形成し、続いて、ワイヤーを切断面まで戻し、切断途中の線材を放電加工で切断することによって、スパークプラグ用電極チップを形成する第2の方法である。複数同時に生産が可能である。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法では、前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料及び前記スパークプラグ用電極チップの線径が、0.4〜2.4mmであることが好ましい。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法では、前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料の切断面又は前記スパークプラグ用電極チップの放電面に形成される溝の幅が、0.1〜0.5mmであることが好ましい。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法では、前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料の切断面又は前記スパークプラグ用電極チップの放電面に形成される溝の深さが、0.01〜1.0mmであることが好ましい。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の形態として、前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料及び前記スパークプラグ用電極チップがIr、Ir合金、Pt、Pt合金、Ni又はNi合金のいずれか一種である形態がある。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の形態として、前記ワイヤー式切断装置が、マルチワイヤーソー装置、ワイヤーソー装置又はワイヤー放電装置のいずれかである形態がある。
本発明のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法を用いることにより、以下の効果を有するスパークプラグ用電極チップを作製することができる。まず、砥粒のついたワイヤーの運動やワイヤーとの放電によって材料を除去することで、溝の外周にバリが発生せず、溝の側面及び底面は非常に滑らかになる。また、溝底部の形状は、ワイヤーの線の半径よりもわずかに大きなRになり、溝底の角部が90°以下の鋭角である場合と比較して、衝撃が加わったときに割れが発生しにくくなる。また、ワイヤーの本数を増やすことで、一度に大量のスパークプラグ用電極チップの溝加工をすることができる。そして、得られたスパークプラグ用電極チップは、単純な円柱状スパークプラグ用電極チップよりも角(エッジ部)が増えることになるので電界集中が起こり、低電圧でも放電させることができ、プラグの着火性が向上し、点火性能が向上する。
以下、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本実施形態に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法は、0.08〜0.3mmのワイヤーを使用して切断するワイヤー式切断装置を用いて、ワイヤーの側面で、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成する方法である。
用いるワイヤー式切断装置は、少なくとも、ワイヤーと、間隔が設けられ、ワイヤーが巻かれた2本以上のローラと、ローラを駆動させる駆動装置が設けられている。
ワイヤー式切断装置の基本原理としては、駆動装置によってローラを回転し、所定時間後反転させて、ワイヤーの主軸方向に沿った往復運動を引き起こす。また、駆動装置によってローラを回転し、ワイヤーの主軸方向に沿った一方向運動を引き起こすタイプもある。ワイヤーを往復運動させる形態と一方向に運動させる形態のいずれも本実施形態に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法の形態に包含される。以下、ワイヤーの主軸方向に沿った往復運動及び一方向運動をワイヤーの「運動」という。そして、冶具や基板等に設置され、固定されたスパークプラグ用電極チップの溝を形成する面、すなわち天面である放電面を、運動しているワイヤーによって溝深さ分切り込み、溝加工を行う。なお、溝の外周のバリの発生を抑制する目的で、ワイヤーの運動は、主軸方向に沿った往復運動が好ましい。
ワイヤー式切断装置としては、例えば、マルチワイヤーソー装置、ワイヤーソー装置又はワイヤー放電装置がある。マルチワイヤーソー装置及びワイヤーソー装置は、運動するワイヤーの側面とスパークプラグ用電極チップの放電面とを接触させ、チップを形成する材料を摩擦時に削り取っていくことで、溝を形成する。ここで、切削効率を高めるために、使用するワイヤーは、ワイヤーの側面にスラリー供給箇所からスラリーが供給されたワイヤーであるか、或いは、予めダイヤモンド砥粒がワイヤー側面に付着しているワイヤーであることが好ましい。予めダイヤモンド砥粒がワイヤー側面に付着しているワイヤーとしては、例えば、ワイヤーの表面に砥粒が施されたタイプ、又は、ワイヤーの内部に砥粒が分散されたタイプがある。ワイヤーを構成する材料としては、例えば鋼線、メッキされた鋼線であり、砥粒を構成する材料としては、例えばSiC、ダイヤモンドである。一方、ワイヤー放電装置は、ワイヤーの側面とスパークプラグ用電極チップの放電面との間に放電を生じさせ、チップを形成する材料を溶融、消耗させていくことで、溝を形成する。また、ワイヤーとして放電加工に適する高導電率及び高強度をもったワイヤーを使用することが好ましい。ワイヤーを構成する材料としては、例えば黄銅(真鍮)、Mo、W等の金属線である。なお、放電加工においても、少なくとも放電中ではワイヤーを運動させる。
ワイヤー式切断装置において、等間隔の溝等が設けられたローラを用いると、ローラに巻き付けられたワイヤーを等間隔に複数往復させて、複数の切断ワイヤーを存在させることが可能になり、複数のワイヤーによって、一度に大量の溝加工を行うことができる。
ワイヤーの線径(直径)は、0.08〜0.3mm、好ましくは0.1〜0.25mmとする。ワイヤーの線径が、0.08mm未満であると、断線しやすいという問題がある。一方、ワイヤーが0.3mmを超えると、ローラの消耗が激しくなるという問題がある。
スパークプラグ用電極チップの溝形成予定箇所は、チップの頂面上であれば、どこに設けてもよいが、例えば、チップの頂面の中心を通る直径方向に沿ったラインであり、十字ラインでもよい。また、チップの頂面上の平行線に沿ったラインでもよい。なお、ワイヤーで溝加工するため、溝形成予定箇所は直線形状若しくは直線の組み合わせの形状となる。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法において、前記の第一形態、第三形態及び第五形態が研削加工に該当し、前記の第二形態、第四形態及び第六形態が放電加工に該当する。以下、研削加工、放電加工の順に説明する。
(研削加工)
第一形態は、スパークプラグ用電極チップを設置し、固定した整列冶具をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの放電面とを接触させて溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する。ワイヤーの側面に、スパークプラグ用電極チップの放電面を近づけて、溝深さ分切り込んで溝加工を行う。装置として許容されれば、ワイヤーの側面をスパークプラグ用電極チップの放電面に近づけて、溝深さ分切り込んで溝加工を行ってもよい。複数のチップについて、同一の操作を同時に行えば、複数個同時に生産が可能であり、効率が上がる。
第三形態は、スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で基板に固定する工程と、基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿ってワイヤーを運動させ、ワイヤーの側面と円柱材料の側面とを接触させて円柱材料を側面から切断し、スパークプラグ用電極チップを得る工程と、スパークプラグ用電極チップの放電面となる切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを配置して、主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面とスパークプラグ用電極チップの切断面とを接触させて切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する。すなわち、平行に並べた円柱材料をワイヤーで最初に切断してしまい、この工程で形成された切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを戻し、次に、切断面にワイヤーを接触させて、溝深さ分切り込んで溝加工を行う。切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを戻すときに、ワイヤーの運動を停止しても、継続していてもいずれでもよい。平行に並べる円柱材料の個数分、同時に溝加工を行うことができるため、複数同時に生産が可能である。なお、スパークプラグ用電極チップを動かしてワイヤーに近づけるが、その逆でもよい。
第五形態は、スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿ってワイヤーを運動させ、ワイヤーの側面と円柱材料とを接触させて溝形成予定箇所まで切断する工程と、主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面とスパークプラグ用電極チップの切断面(放電面となる)とを接触させて切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、円柱材料の切断面までワイヤーを戻して、再び、主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面と円柱材料とを接触させて、切断途中の円柱材料の切断を完了する工程と、を有する。すなわち、平行に並べた円柱材料をワイヤーで溝形成予定箇所まで切断し(切断を途中まで止める)、切断面に対してワイヤーを溝深さ分切り込み、溝加工後に切断面までワイヤーを戻し、前記切断を再開し、スパークプラグ用電極チップの切断を完了する。溝加工後に切断面までワイヤーを戻すときに、ワイヤーの運動を停止しても、継続していてもいずれでもよい。平行に並べる円柱材料の個数分、同時に溝加工を行うことができるため、複数同時に生産が可能である。なお、スパークプラグ用電極チップを動かしてワイヤーに近づけるが、その逆でもよい。
(放電加工)
第二形態は、スパークプラグ用電極チップを設置し、固定した整列冶具をワイヤー式切断装置に設置する工程と、ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、ワイヤーの側面とスパークプラグ用電極チップの放電面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによってスパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する。スパークプラグ用電極チップの放電面に、ワイヤーの側面を近づけて、溝深さ分、材料を溶融、消耗させて溝加工を行う。ワイヤーの側面をスパークプラグ用電極チップの放電面に近づけて、溝深さ分切り込んで溝加工を行うが、装置として許容されれば、スパークプラグ用電極チップの放電面をワイヤーの側面に近づけてもよい。複数のチップについて、同一の操作を同時に行えば、複数個同時に生産が可能であり、効率が上がる。
第四形態は、スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面と円柱材料の側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって円柱材料を側面から切断し、スパークプラグ用電極チップを得る工程と、スパークプラグ用電極チップの切断面(放電面となる)に前記ワイヤーを配置して、前記スパークプラグ用電極チップの切断面と主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによってスパークプラグ用電極チップの切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、を有する。すなわち、平行に並べた円柱材料にワイヤーを近づけて、放電によって最初に溶融、消耗させて切断してしまい、この工程で形成された切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを戻し、次に、切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを近づけて、溝深さ分、材料を溶融、消耗させて溝加工を行う。平行に並べる円柱材料の個数分、同時に溝加工を行うことができるため、複数同時に生産が可能である。なお、装置として許容されれば、スパークプラグ用電極チップの放電面をワイヤーの側面に近づけてもよい。
第六形態は、スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で基板に固定する工程と、基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面と円柱材料の側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって溝形成予定箇所まで切断する工程と、円柱材料の切断面と主軸方向に沿って運動しているワイヤーの側面との間で放電を発生させ、かつ、円柱材料の主軸方向に沿って切断面とワイヤーの側面とを近づけて、切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、円柱材料の切断面までワイヤーを戻して、再び、放電エネルギーによって切断途中の円柱材料の切断を完了する工程と、を有する。すなわち、平行に並べた円柱材料にワイヤーを近づけて、溝形成予定箇所まで材料を溶融、消耗させて切断し(切断を途中まで止める)、次に、切断面の溝形成予定箇所にワイヤーを近づけて溝深さ分、材料を溶融、消耗させて溝加工を行い、溝加工後に切断面までワイヤーを戻し、前記切断を再開し、スパークプラグ用電極チップの切断を完了する。平行に並べる円柱材料の個数分、同時に溝加工を行うことができるため、複数同時に生産が可能である。なお、装置として許容されれば、スパークプラグ用電極チップの放電面をワイヤーの側面に近づけてもよい。
研削加工及び放電加工のいずれにおいても、スパークプラグ用電極チップの円柱材料の線径及びスパークプラグ用電極チップの線径は、0.4〜2.4mmが好ましく、より好ましくは、0.5〜2.4mmである。0.4mmより小さいと、消耗が激しくなり、2.4mmより大きいと、重量が大きくなり、材料費が高いため、コストメリットが出ない。
このとき、スパークプラグ用電極チップの円柱材料の切断面又はスパークプラグ用電極チップの放電面に形成される溝の幅は、0.1〜0.5mmが好ましく、より好ましくは、0.1〜0.3mmである。0.1mmより小さいと、溝の効果があまり得られず、0.5mmより大きくしても、溝による大きな効果は望めないと共に、スパーク面積の減少によって、チップの消耗が激しくなる。
このとき、スパークプラグ用電極チップの円柱材料の切断面及びスパークプラグ用電極チップの表面に形成される溝の深さは、0.01〜1mmが好ましく、より好ましくは、0.3〜0.6mmである。0.01mmより小さいと、電界集中の効果が得られにくく、1mmより大きくても、溝の深さと共に電界集中の効果は高まらない。
このとき、スパークプラグ用電極チップの円柱材料及びスパークプラグ用電極チップは、Ir、Ir合金等が適用されるが、Pt、Pt合金、Ni、Ni合金等も適用することができる。なお、Ir合金としては、例えばIr‐Rh系、Ir‐Pt系、Ir‐Au系があり、Pt合金としては、例えばPt‐Ir系、Pt‐Rh系、Pt‐Au系があり、Ni合金としては、例えばインコネル等がある。
放電加工において、電源からパルス電圧を供給し、ワイヤーに印加される平均放電電圧は、例えば、40〜80V、好ましくは50〜70Vである。一般にワイヤー放電加工機で使用されて条件が適用される。
このようにして得られたスパークプラグ用電極チップの放電面の溝は、溝の外周にバリが発生せず、溝の側面・底面は非常に滑らかであり、溝底部の形状がワイヤーの半径よりわずかに大きいRで衝撃が加わっても割れが発生しにくくなる。
また、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝を形成することによって、スパークプラグ用電極チップの放電面の角の箇所に電界集中が起こり、電圧が低くても放電することができる。これによりプラグの着火性が良くなり、点火性能が向上する。
(実施例1)
φ0.55×130mmのIr合金製の円柱材料80本を、Al製基板上に並列に並べ、シアノアクリレート製樹脂で固定した。溝を有するローラに、φ0.1mmのピアノ線をワイヤーとして130巻きされ、ワイヤー同士の間隔が1.0mmであり、ワイヤーの側面にSiCが塗布されているマルチワイヤーソー装置(株式会社 タカトリ社製、型番MWS34−SN)に前記基板を設置し、前記ピアノ線を最大330m/minの速度で往復運動させた状態で、前記基板を押し付けて前記Ir合金製円柱材料を切断し、スパークプラグ用電極チップを得た。その後、切断面の溝形成予定箇所にピアノ線を配置し、切断面上面から溝形成予定箇所に深さ0.4mmの溝を形成し、溝入りスパークプラグ用電極チップを得た。なお、ワイヤーは、1秒で330m/minの速度に到達し、そのまま8秒間保持され、その後1秒で停止し、その次の1秒で反転して330m/minの速度に到達し、そのまま8秒間保持され、その後1秒で停止する。この往復を繰り返した。図1に溝の側面画像、図2に溝の平面画像、図3に溝の平面拡大画像を示した。
(実施例2)
φ2.4×0.9mmのIr合金製スパークプラグ用電極チップ512個をFe製冶具上に並列に並べて固定した後、溝を有するローラに、φ0.16mmのピアノ線をワイヤーとして130巻きされ、ワイヤー同士の間隔が2.8mmであり、ワイヤーの側面にSiCが塗布されているマルチワイヤーソー装置(株式会社 タカトリ社製、型番MWS34−SN)に前記基板を設置し、前記ピアノ線を最大330m/minの速度で往復運動させた状態で、前記基板を押し付けてスパークプラグ用電極チップの放電面上面から溝形成予定箇所に深さ0.4mmの溝を形成した後、前記冶具を前記ワイヤーから離してから90°回転させた後、再度、放電面上面から溝形成予定箇所に深さ0.4mmの溝を形成した。なお、ワイヤーは、実施例1と同様の往復運動をさせた。図4に溝の側面画像、図5に溝の平面画像、図6に溝の平面拡大画像を示した。
(実施例3)
φ2.4×0.9mmのIr合金製スパークプラグ用電極チップ512個をFe製冶具上に並列に並べて固定した後、φ0.2mmの黄銅線を有するワイヤー放電装置(三菱電機社製、型番DWC110HA)に前記基板を設置し、前記黄銅線に50Vの電圧をかけ、14m/minの速度で運動させた状態で、前記基板に押し付けて、スパークプラグ用電極チップの放電面上面から溝形成予定箇所に深さ0.5mmの溝を形成した後、前記冶具を前記ワイヤーから離してから90°回転させた後、再度、放電面上面から溝形成予定箇所に深さ0.5mmの溝を形成した。図7に溝の側面画像、図8に溝の平面画像を示した。
(比較例1)
φ0.55×0.8mmのIr合金製スパークプラグ用電極チップ100個をカーボン製冶具上に並列に並べて固定した後、ダイヤモンドブレードが設置されているダイシング加工機に前記冶具を設置し、前記ダイヤモンドブレードを回転数30000rpm、テーブル送り0.3mm/secの条件で、放電面上面から溝形成予定箇所に深さ0.4mmの切り込みを行い、溝を形成した。図9に溝の側面画像、図10に溝の平面画像、図11に溝の平面拡大画像を示した。
(比較例2)
φ2.4×0.9mmのIr合金製スパークプラグ用電極チップ100個をカーボン製冶具上に並列に並べて固定した後、ダイヤモンドブレードが設置されているダイシング加工機に前記冶具を設置し、前記ダイヤモンドブレードを回転数30000rpm、テーブル送り0.3mm/secの条件で、放電面上面から溝形成予定箇所に深さ0.5mmの切り込みを行い、溝を形成した後、前記冶具を前記ダイヤモンドブレードから離してから90°回転させた後、ダイヤモンドブレードが摩耗した分治具の高さを上げ、切断面の溝形成予定箇所に溝を形成した。図12に溝の側面画像、図13に溝の平面画像、図14に溝の平面拡大画像を示した。
実施例1〜3では、溝の底部がワイヤーの径のRを有していると共に、溝の側面及び底面が滑らかな状態で仕上がり、溝の外周部にバリ等の加工不良が見受けられなかった。
比較例1〜2では、溝の底部に角の箇所を有していると共に、溝の表面が粗く仕上がっており、溝の外周部にバリ等の加工不良が見受けられた。これは、ダイヤモンドブレードの先端が角を有していると共に、溝加工を施しているうちにダイヤモンドブレードの消耗によって表面に凹凸が発生し、表面が粗く仕上がってしまったものと考えられる。また、ダイヤモンドブレードが一方向に回転しているため、溝の外周部にバリ等の加工不良が残ってしまったものと考えられる。溝の底部にある角を有しているため、衝撃に弱い。
マルチワイヤーソー装置でIr合金製円柱材料を切断し、線溝加工を行ったときの側面画像を示す。 マルチワイヤーソー装置でIr合金製円柱材料を切断し、線溝加工を行ったときの平面画像を示す。 マルチワイヤーソー装置でIr合金製円柱材料を切断し、線溝加工を行ったときの平面拡大画像を示す。 マルチワイヤーソー装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの十字溝加工を行ったときの側面画像を示す。 マルチワイヤーソー装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの十字溝加工を行ったときの平面画像を示す。 マルチワイヤーソー装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの十字溝加工を行ったときの平面拡大画像を示す。 ワイヤー放電装置でIr合金製円柱材料を切断し、線溝加工を行ったときの側面画像を示す。 ワイヤー放電装置でIr合金製円柱材料を切断し、線溝加工を行ったときの平面画像を示す。 ダイシング装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの線溝加工を行ったときの側面画像を示す。 ダイシング装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの線溝加工を行ったときの平面画像を示す。 ダイシング装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの線溝加工を行ったときの平面拡大画像を示す。 ダイシング装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの十字溝加工を行ったときの側面画像を示す。 ダイシング装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの十字溝加工を行ったときの平面画像を示す。 ダイシング装置でIr合金製スパークプラグ用電極チップの十字溝加工を行ったときの平面拡大画像を示す。

Claims (10)

  1. 0.08〜0.3mmのワイヤーを使用して切断するワイヤー式切断装置を用いて、ワイヤーの側面で、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成するスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法において、
    前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、
    前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、
    ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記円柱材料の側面とを接触させて該円柱材料を側面から切断し、前記スパークプラグ用電極チップを得る工程と、
    前記スパークプラグ用電極チップの放電面となる切断面の溝形成予定箇所に前記ワイヤーを配置して、主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの切断面とを接触させて該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、
    を有することを特徴とするスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  2. 0.08〜0.3mmのワイヤーを使用して切断するワイヤー式切断装置を用いて、ワイヤーの側面で、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成するスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法において、
    前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、
    前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、
    ワイヤーの側面と前記円柱材料の側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって前記円柱材料を側面から切断し、前記スパークプラグ用電極チップを得る工程と、
    前記スパークプラグ用電極チップの放電面となる切断面の溝形成予定箇所に前記ワイヤーを配置して、前記スパークプラグ用電極チップの切断面と主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって前記スパークプラグ用電極チップの該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、
    を有することを特徴とするスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  3. 0.08〜0.3mmのワイヤーを使用して切断するワイヤー式切断装置を用いて、ワイヤーの側面で、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成するスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法において、
    前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、
    前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、
    ワイヤーの主軸方向に沿って該ワイヤーを運動させ、前記ワイヤーの側面と前記円柱材料とを接触させて溝形成予定箇所まで切断する工程と、
    主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記スパークプラグ用電極チップの切断面とを接触させて該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、
    前記円柱材料の切断面まで前記ワイヤーを戻して、再び、主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記円柱材料とを接触させて、切断途中の該円柱材料の切断を完了する工程と、
    を有することを特徴とするスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  4. 0.08〜0.3mmのワイヤーを使用して切断するワイヤー式切断装置を用いて、ワイヤーの側面で、スパークプラグ用電極チップの放電面の溝形成予定箇所に溝を形成するスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法において、
    前記スパークプラグ用電極チップの切り出すための素材料である円柱材料を基板上に複数本平行に並べ、樹脂で前記基板に固定する工程と、
    前記基板をワイヤー式切断装置に設置する工程と、
    主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面と前記円柱材料の側面との間で放電を発生させ、放電エネルギーによって溝形成予定箇所まで切断する工程と、
    前記円柱材料の切断面と主軸方向に沿って運動している前記ワイヤーの側面との間で放電を発生させ、かつ、前記円柱材料の主軸方向に沿って該切断面と前記ワイヤーの側面とを近づけて、該切断面の溝形成予定箇所に溝を形成する工程と、
    前記円柱材料の切断面まで前記ワイヤーを戻して、再び、放電エネルギーによって切断途中の前記円柱材料の切断を完了する工程と、
    を有することを特徴とするスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  5. 前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料及び前記スパークプラグ用電極チップの線径が、0.4〜2.4mmであることを特徴とする請求項1、2、3又は4のいずれか1項に記載のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  6. 前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料の切断面又は前記スパークプラグ用電極チップの放電面に形成される溝の幅が、0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5のいずれか1項に記載のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  7. 前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料の切断面又は前記スパークプラグ用電極チップの放電面に形成される溝の深さが、0.01〜1.0mmであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6のいずれか1項に記載のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  8. 前記スパークプラグ用電極チップの円柱材料及び前記スパークプラグ用電極チップがIr、Ir合金、Pt、Pt合金、Ni又はNi合金のいずれか一種であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7のいずれか1項に記載のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  9. 前記ワイヤーは、前記ワイヤーの側面にスラリー供給箇所からスラリーが供給されたワイヤーであるか、予めダイヤモンド砥粒がワイヤー側面に付着しているワイヤーであるか、或いは、放電加工に適する高導電率及び高強度をもったワイヤーであるか、のいずれかであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のいずれか1項に記載のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
  10. 前記ワイヤー式切断装置が、マルチワイヤーソー装置、ワイヤーソー装置又はワイヤー放電装置のいずれかであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9のいずれか1項に記載のスパークプラグ用電極チップの放電面への溝加工方法。
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