JP5278545B2 - 永久磁石、モータ用ロータ又はステータ、回転電機 - Google Patents

永久磁石、モータ用ロータ又はステータ、回転電機 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の直方体の分割永久磁石を備える永久磁石に関する。
HV用の高出力の集中巻モータなどロータの内部の磁気変動の大きな用途では、渦電流損の低減を狙って希土類磁石の分割が行われている。
従来この種の技術として、下記の特許文献1に記載される永久磁石がある。図17に示すように、特許文献1の永久磁石は、機械加工により永久磁石塊101を分割永久磁石102に分割する切断工程と、分割した分割永久磁石102に対して絶縁処理を施す被膜工程と、絶縁処理をした分割永久磁石102を接着剤等で接着し一つの永久磁石103とする接着工程とを有する。
しかし、特許文献1の永久磁石の製造方法の切断工程で行われる機械加工においては、永久磁石塊101を分割するためのダイアモンドチップを付着させた高価な切断刃具を用いる必要がある。切断刃具は消耗品であるため定期的な交換が必要となる。そのため、ダイアモンドチップを付着させた高価な切断刃具を消耗の都度交換するためコストが増加する問題があった。また、絶縁処理を施す被膜工程が必要となるためコストが増加する問題があった。
そこで、永久磁石を分割するコストの低減、及び絶縁処理のコストの低減を図る目的で、本出願人が行った下記の特許文献2に係る永久磁石を割断する製造方法に係る発明がある。図18に示すように、永久磁石塊201を分割する際に割断切り口202を成形し、割断装置300を用いて割断する。永久磁石塊201を割断することにより、切断刃具を使用しない割断装置300により永久磁石塊201を分割し分割永久磁石を成形することができる。また、割断した永久磁石塊201は絶縁処理を行わなくても絶縁処理をした場合とほぼ同等の効果を得ることができる。その結果、分割永久磁石の製造の際のコストの低減、及び絶縁処理のコストの低減を図ることができた。
特開2003−134750号公報 特許4497198
しかしながら、従来技術には、以下の問題があった。すなわち、特許文献2により割断された分割永久磁石を有する永久磁石は、図3に示すように、切断加工された永久磁石に対して同一の分割数における磁石渦損の残存率が大きくなるため問題となる。ここで渦損(渦電流損)とは、磁束が磁性体内に分布する際に発生する渦電流により生じる損失のことをいう。例えば、分割数が8の場合においては、切断加工面を接触面とした永久磁石P8(分割数8)の磁石渦損の残存率が約30パーセントであるのに対して、割断加工面を接触面とした永久磁石(分割数8)の磁石渦損の残存率であるQ8が約60パーセントであり、磁石渦損の残存率が2倍異なる。その理由は図19に示すように、割断された場合の永久磁石400は、そのまま割断面L2を合わせるが、割断面L2は破断面となっている。破断面である割断面L2同士が接触すると接触面が増加する。そのため磁石渦損の残存率が大きくなる。
また、切断加工された永久磁石の切断加工面の表面酸化膜が30nmであるのに対して、割断された永久磁石の割断面の表面酸化膜は7nmであった。割断された場合の永久磁石によると表面酸化膜が薄いため磁石渦損の残存率が大きくなることが分かった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は永久磁石を割断しながら磁石渦損の残存率を小さくすることのできる永久磁石、永久磁石を用いたモータ用ロータ又はステータ、及び、永久磁石を用いたモータ用ロータを用いた回転電機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の一態様における永久磁石は、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の直方体の分割永久磁石を備える永久磁石において、前記分割永久磁石は、第1分割永久磁石及び第2分割永久磁石を有すること、前記第1分割永久磁石と前記第2分割永久磁石は前記永久磁石塊が割断された際に隣り合い前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面は隣り合う部分であること、前記永久磁石のうち前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面は当接しない位置に配置されていること、を特徴とする。
(2)上記目的を達成するために、上記(1)に記載する永久磁石において、前記第1分割永久磁石と前記第2分割永久磁石が当接しない位置に配置すること、が好ましい。
(3)上記目的を達成するために、上記(1)に記載する永久磁石において、前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面が当接しない位置に配置すること、が好ましい。
(4)上記目的を達成するために、上記(1)乃至(3)に記載するいずれか一つの永久磁石において、前記第1分割永久磁石の第1割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、が好ましい。
(5)上記目的を達成するために、上記(1)乃至(3)に記載するいずれか一つの永久磁石において、前記2以上の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、が好ましい。
(6)上記目的を達成するために、上記(5)に記載する永久磁石において、前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されていること、が好ましい。
(7)上記目的を達成するために、本発明の他の態様におけるモータ用ロータ又はステータは、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の分割永久磁石を備える直方体の永久磁石をスロット内に挿入したモータ用ロータ又はステータにおいて、前記分割永久磁石のうちの1つの分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、を特徴とする。
(8)上記目的を達成するために、上記(7)に記載するモータ用ロータ又はステータにおいて、前記2以上の分割永久磁石の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、が好ましい。
(9)上記目的を達成するために、上記(7)又は(8)に記載するモータ用ロータ又はステータにおいて、前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されていること、が好ましい。
(10)上記目的を達成するために、本発明の他の態様における回転電機は、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の分割永久磁石を備える直方体の永久磁石をスロット内に挿入したモータ用ロータを用いる回転電機において、前記分割永久磁石のうちの1つの分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、を特徴とする。
(11)上記目的を達成するために、上記(10)に記載する回転電機において、前記2以上の分割永久磁石の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、が好ましい。
(12)上記目的を達成するために、上記(10)又は(11)に記載する回転電機において、前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されていること、が好ましい。
上記(1)に記載の永久磁石によれば、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の直方体の分割永久磁石を備える永久磁石において、前記分割永久磁石は、第1分割永久磁石及び第2分割永久磁石を有すること、前記第1分割永久磁石と前記第2分割永久磁石は前記永久磁石塊が割断された際に隣り合い前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面は隣り合う部分であること、前記永久磁石のうち前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面は当接しない位置に配置されている永久磁石となる。それにより、割断された対向する割断面である第1割断面と第2割断面が当接することがなくなる。第1割断面と第2割断面が当接しないことにより、分割永久磁石同士の接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(2)に記載の永久磁石によれば、前記第1分割永久磁石と前記第2分割永久磁石が当接しない位置に配置されている永久磁石となる。それにより、割断された対向する割断面である第1割断面と第2割断面が当接することがなくなる。すなわち、第1分割永久磁石又は第2分割永久磁石が隣り合わないように分割永久磁石の並んだ順番を変更することにより、対向する割断面である第1割断面と第2割断面が当接することがなくなるためである。
上記(3)に記載の永久磁石によれば、前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面が当接しない位置に配置されている永久磁石となる。それにより、割断された対向する割断面である第1割断面と第2割断面が当接することがなくなる。すなわち、第1分割永久磁石又は第2分割永久磁石の向きを変更することにより割断された対向する割断面である第1割断面と第2割断面が当接しない位置に配置することができる。
上記(4)に記載の永久磁石によれば、前記第1分割永久磁石の第1割断面が前記永久磁石の外周面に配置されている永久磁石となる。分割永久磁石のうち少なくとも1つの分割永久磁石の割断面が外周面に配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面のうち少なくとも1つの接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。少なくとも1つの分割永久磁石の切断加工面が接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(5)に記載の永久磁石によれば、前記2以上の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されている永久磁石となる。永久磁石のうち割断面が外周面に配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。切断加工面が接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。また、接触面が切断加工された切断加工面とすることができるため表面酸化膜が30nmとなる。その結果、割断面が接触面である場合の表面酸化膜7nmと比較して表面酸化膜を厚くすることができるため磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(6)に記載の永久磁石によれば、前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されている永久磁石となる。それにより、スロット内に永久磁石を挿入したときの永久磁石の位置精度が良くなる。すなわち、仮に凹凸を有する割断面が全周面にわたって配置されている場合には、永久磁石の割断面がスロット内で引掛りスムーズに挿入することができず永久磁石の位置にばらつきが生じる。他方、割断面を対向する一対の面に配置することにより、もう一対の面は凹凸を有さない切断加工面となる。そのため、スロット内に永久磁石を挿入する際には、切断加工面を基準として挿入することができるため永久磁石の位置のばらつきを減少することができる。その結果、スロット内に永久磁石を挿入したときの永久磁石の位置精度が良くすることができる。
上記(7)に記載のモータ用ロータ又はステータによれば、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の分割永久磁石を備える直方体の永久磁石をスロット内に挿入したモータ用ロータ又はステータにおいて、前記分割永久磁石のうちの1つの分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されているモータ用ロータ又はステータとなる。モータ用ロータ又はステータの分割永久磁石のうち少なくとも1つの分割永久磁石の割断面が外周面に配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面のうち少なくとも1つの接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。少なくとも1つの分割永久磁石の切断加工面が割断面と接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(8)に記載のモータ用ロータ又はステータによれば、前記2以上の分割永久磁石の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されたモータ用ロータ又はステータとなる。モータ用ロータ又はステータ内の永久磁石のうち割断面が外周面に配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。切断加工面が接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。また、接触面が切断加工された切断加工面とすることができるため表面酸化膜が30nmとなる。その結果、割断面が接触面である場合の表面酸化膜7nmと比較して表面酸化膜を厚くすることができるため磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(9)に記載のモータ用ロータ又はステータによれば、前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されたモータ用ロータ又はステータとなる。それにより、モータ用ロータ又はステータのスロット内に永久磁石を挿入したときの永久磁石の位置精度が良くなる。すなわち、仮に凹凸を有する割断面が全周面にわたって配置されている場合には、永久磁石の割断面がスロット内で引掛りスムーズに挿入することができず永久磁石の位置にばらつきが生じる。他方、割断面を対向する一対の面に配置することにより、もう一対の面は凹凸を有さない切断加工面となる。そのため、スロット内に永久磁石を挿入する際には、切断加工面を基準として挿入することができるため永久磁石の位置のばらつきを減少することができる。その結果、スロット内に永久磁石を挿入したときの永久磁石の位置精度が良くすることができる。
上記(10)に記載の回転電機によれば、永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の分割永久磁石を備える直方体の永久磁石をスロット内に挿入したモータ用ロータを用いる回転電機において、前記分割永久磁石のうちの1つの分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置された回転電機となる。回転電機内のモータ用ロータ又はステータ内に挿入される分割永久磁石のうち少なくとも1つの分割永久磁石の割断面が外周面に配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面のうち少なくとも1つの接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。少なくとも1つの分割永久磁石の切断加工面が割断面と接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(11)に記載の回転電機によれば、前記2以上の分割永久磁石の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置された回転電機となる。回転電機内のモータ用ロータ又はステータ内の永久磁石のうち割断面が外周面に配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。切断加工面が接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。また、接触面が切断加工された切断加工面とすることができるため表面酸化膜が30nmとなる。その結果、割断面が接触面である場合の表面酸化膜7nmと比較して表面酸化膜を厚くすることができるため磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
上記(12)に記載の回転電機によれば、前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置された回転電機となる。それにより、モータ用ロータ又はステータのスロット内に永久磁石を挿入したときの永久磁石の位置精度が良くなる。すなわち、仮に凹凸を有する割断面が全周面にわたって配置されている場合には、永久磁石の割断面がスロット内で引掛りスムーズに挿入することができず永久磁石の位置にばらつきが生じる。他方、割断面を対向する一対の面に配置することにより、もう一対の面は凹凸を有さない切断加工面となる。そのため、スロット内に永久磁石を挿入する際には、切断加工面を基準として挿入することができるため永久磁石の位置のばらつきを減少することができる。その結果、スロット内に永久磁石を挿入したときの永久磁石の位置精度が良くすることができる。
第1実施形態に係る永久磁石の外観斜視図である。 第1実施形態に係る永久磁石塊の外観斜視図である。 第1実施形態に係る永久磁石の分割数と磁石渦損の残存率の関係を表した図である。 第1実施形態に係る永久磁石塊の分割工程(2)の概念図である。 第1実施形態に係る永久磁石塊の分割工程(1)の概念図である。 第1実施形態に係るロータを示す平面図である。 第1実施形態に係るロータを示す図6の2−2線断面図である。 第1実施形態に係るロータにつき、図6の鎖線楕円で囲んだ分割永久磁石の部分を拡大して示す平面図である。 第1実施形態に係る分割永久磁石を組み付ける前のロータコアを示す平面図である。 第1実施形態に係るロータコアにつき、図9の鎖線楕円で囲んだスロットの部分を拡大して示す平面図である。 第1実施形態に係るロータの製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る成形された1枚の電磁鋼板を示す平面図である。 第1実施形態に係る「分割永久磁石作製工程」の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る永久磁石(1)の外観斜視図である。 第2実施形態に係る永久磁石(2)の外観斜視図である。 本実施形態に係る回転電機の断面図である。 従来技術に係る永久磁石の製造工程の概念図(1)である。 従来技術に係る永久磁石の製造工程の概念図(2)である。 永久磁石塊の割断面の拡大断面図である。
以下、本発明における永久磁石の製造方法の一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。始めに構成として、永久磁石を使用するロータの全体構成について説明し、ロータに挿入する永久磁石を説明する。次いで永久磁石を含めたロータの製造方法について説明する。最後に、永久磁石の作用効果について説明する。
[第1実施形態]
<ロータの全体構成>
図6に、この実施形態のモータ用ロータ11を平面図により示す。図7に、モータ用ロータ11を図6の2−2線断面図により示す。図6,7に示すように、このモータ用ロータ11は、略円柱形状をなすロータコア12と、ロータコア12の中心に成形された一つのシャフト締付孔13と、シャフト締付孔13に組み付けられたロータシャフト14とを備える。
この実施形態で、図7に示すように、ロータコア12は、複数の電磁鋼板22を積層することにより構成される。図6に示すように、ロータコア12の外周部には、等角度間隔に配置され、ロータコア12の軸方向に貫通する複数のスロット15が成形される。複数のスロット15は、ロータコア12の外周縁に沿って配列され、隣り合う2つのスロット15が「ハの字状」又は「逆ハの字状」をなすように配置される。各スロット15には、それぞれ界磁用の永久磁石16が組み付けられて固定される。ロータコア12には、シャフト締付孔13と複数のスロット15との間にて、シャフト締付孔13の周囲に、複数の肉抜き孔17が成形される。これらの肉抜き孔17は、平面視で略台形状をなし、ロータコア12を軸方向に貫通する。
図6,7に示すように、ロータシャフト14は、筒形をなし、その外周には、ロータコア12に係合するフランジ14aが成形される。この実施形態で、ロータシャフト14は、金属材料を鍛造することにより成形される。ロータシャフト14は、ロータコア12のシャフト締付孔13に中間ばめ又は圧入により組み付けられる。
図8に、モータ用ロータ11につき、図6の鎖線楕円S1で囲んだ永久磁石16の部分を拡大して平面図により示す。「逆ハの字状」をなす隣り合う二つのスロット15の間には、両スロット15を区画する肉部分としての第1のブリッジ部18が成形される。また、各スロット15からロータコア12の外周縁までの間には、肉部分としての第2のブリッジ部19が成形される。図16に示す回転電機40を構成するために、このモータ用ロータ11がステータ41に組み付けられた状態で、各スロット15の中の永久磁石16を、モータ用ロータ11の周囲に位置するステータに近付けるためには、第2のブリッジ部19の幅を極力小さくする必要がある。永久磁石16は、各スロット15の中に挿入され、接着剤等により固定される。
図9に、ロータシャフト14と永久磁石16を組み付ける前のロータコア12を平面図により示す。図10に、ロータコア12につき、図9の鎖線楕円S2で囲んだスロット15の部分を拡大して平面図により示す。
<回転電機の全体構成>
図16に回転電機40の断面図を示す。図16に示す回転電機40は、ステータ41内に図7に示すモータ用ロータ11が組みつけられ、その外周にカバー(図示なし)が形成されている。モータ用ロータ11を用いた回転電機40については、モータ用ロータ11以外は、従来技術と変わるところがないため、詳細な説明は割愛する。モータ用ロータ11を用いた回転電機40は、モータ用ロータ11が有するのと同様の作用効果を得ることができる。
<永久磁石の構成>
図1に、永久磁石16の外観斜視図を示す。本実施形態においては、図1に示すように、永久磁石16は、分割永久磁石161〜165を有する。永久磁石16は、A面16A、B面16B、C面16C、D面16D、E面16E、F面16Fの6面を有する直方体形状である。図8中、ロータコア12の表面上に表れる面がA面16Aであり、図示されない下面に表れる面がB面16Bである。その他C面16C、D面16D、E面16E、F面16Fは、スロット15の側周壁面に面している。
図1に示す、本実施形態における永久磁石16のE面16E及びF面16Fは割断面となる。なお、図1に示すE面16Eは、割断面であることが理解し易いように、模様を付してある。その他のA面16A、B面16B、C面16C、D面16Cの4面は切断加工面となる。
図1に示すように、分割永久磁石161と分割永久磁石162が接触する接触面161Bと接触面162Aはともに切断加工面となるように配置されている。また、分割永久磁石162と分割永久磁石163が接触する接触面162Bと接触面163Aはともに切断加工面となるように配置されている。その他、分割永久磁石163、164、165が互いに接触する接触面は上記と同様に切断加工面となるように配置されている。
なお、本実施形態においては、分割永久磁石161等の割断面が永久磁石16の外周面に配置されるように記載したが、分割永久磁石161等のうち少なくとも1つの分割永久磁石の割断面が永久磁石16の外周面に配置することができる。分割永久磁石161等のうち少なくとも1つの分割永久磁石の割断面が永久磁石16の外周面に配置されることにより、分割永久磁石同士の接触面のうち少なくとも1つの接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。少なくとも1つの分割永久磁石の切断加工面が割断面と接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少するため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
<ロータの製造方法>
次に、モータ用ロータ11及びモータ用ロータ11に挿入される永久磁石16の製造方法について説明する。図11にモータ用ロータ11の製造方法をフローチャートにより示す。
図11(1)に示す「電磁鋼板成形工程」では、複数の電磁鋼板22を互いに同一形状に成形する。図12に、成形された1枚の電磁鋼板22を平面図により示す。この電磁鋼板22は、「0.3(mm)」程度の薄板材をプレスすることにより成形される。図12に示すように、この電磁鋼板22は、円形の外形をなし、複数のスロット15を構成する複数のスロット用孔25が外周部に等角度間隔に成形される。電磁鋼板22の中心には、シャフト締付孔13に対応する一つの中心孔23が成形される。また、電磁鋼板22において、中心孔23と複数のスロット用孔25との間には、複数の肉抜き孔17に対応する複数の中間孔27が成形される。
次に、図11(2)に示す「ロータコア作製工程」では、上記工程で成形された複数の電磁鋼板22を積層することによりロータコア12を作製する。このとき、複数の電磁鋼板22を、隣接する上下の電磁鋼板22の間で、中心孔23、スロット用孔25及び中間孔27が整合するように積層する。
また、図11(3)に示す「分割永久磁石作製工程」では、複数の永久磁石16を作製する。この工程の内容を図13のフローチャートを参照して説明する。
<永久磁石の製造方法>
最初に、図13(1)に示す「成形過程」では、周知の方法により、磁石材料を直方体形状に成形する。この場合、一度に複数の成形体を作ることもできる。次に、図13(2)に示す「焼成過程」では、複数の成形体を焼成することにより、複数の永久磁石塊31を作製する。
次に、図13(3)に示す「割断過程」では、図2に斜視図で示すように、一つの永久磁石塊31を割断により複数の分割永久磁石161、162、163、164、165に分割する。具体的には、図5に示すように、永久磁石塊31のうち分割永久磁石161と162を分割する部分にレーザを照射することで割断切り口35を成形する。割断切り口35を成形することにより、割断する部分を特定できるため、均等に分割永久磁石161、162を成形することができる。なお、分割永久磁石161と162に係る部分の分割方法のみを例として挙げたが、その他の分割永久磁石も同様の方法により割断する。
ただし、図5に示すように、レーザを照射して割断切り口35を成形する際には、割断切り口35の両端にある分割永久磁石161の凸部成形面161C及び分割永久磁石162の凸部成形面162Cに所定量だけ盛り上がった、加工痕凸部351が成形される。この加工痕凸部351は、レーザの高熱により永久磁石塊31が溶けて酸化状となって盛り上がったものである。この盛り上がった部分の高さは「10(μm)」程度が想定される。なお、図4及び図5は、加工痕凸部351が理解し易いように加工痕凸部351を拡大して記載したものである。
割断切り口35の両端にある分割永久磁石161、162を下方向へ加圧することで、図2に示すように、一つの永久磁石塊31を割断により複数の分割永久磁石161、162に分割することができる。永久磁石塊31を割断により分割することで、永久磁石塊31を切断する際に必要とされた切断刃具を使用しない。その結果、永久磁石塊31の分割する際に必要とされたダイアモンドチップを付着させた高価な切断刃具が不要となるためコストの低減を図ることができる。なお、その他の分割永久磁石163、164、165も同様に割断することができる。
その後、図13(4)に示す「突き合わせ過程」では、図2に示す、隣り合う分割永久磁石161、162、163、164、165の割断面が永久磁石16の外周面であるE面16E、F面16Fを向くように配置する。本実施形態においては、図1に示すように、永久磁石16のE面16E、F面16Fに割断面が位置するように分割永久磁石161、162、163、164、165の向きを配置する。具体的には、図1では、分割永久磁石161の割断面161E、分割永久磁石162の割断面162E、分割永久磁石163の割断面163E、分割永久磁石164の割断面164E、分割永久磁石165の割断面165Eが、永久磁石16のE面16Eに位置するように配置した。また、分割永久磁石162の割断面162F、分割永久磁石163の割断面163F、分割永久磁石164の割断面164Fが永久磁石16のF面16Fに位置するように配置した。1本の永久磁石塊31を割断した場合、端部である分割永久磁石161、165には割断面は一方のみとなる。本実施形態においては、分割永久磁石161、165のうち割断面161E、165Eは永久磁石16のE面16Eに配置した。そのため、F面16Fの面については、切断加工面161F、165Fとなる。
また、分割永久磁石161、162、163、164、165の切断加工面が互いの接触面に位置するように配置する。図1に示すように、本実施形態においては、分割永久磁石161と分割永久磁石162の接触面である、分割永久磁石161の切断加工面である接触面161Bと分割永久磁石162の切断加工面である接触面162Aを接触する位置に配置する。その他、分割永久磁石162と分割永久磁石163、分割永久磁石163と分割永久磁石164、及び分割永久磁石164と分割永久磁石165が接触する接触面も上記と同様に切断加工面が位置するように配置する。
また、図1に示すように、分割永久磁石161、162、163、164、165のうち、加工痕凸部351を成形した凸部成形面161C、162C、163C、164C、165Cが図1中の永久磁石16のC面16Cに位置するように配置する。図1中、加工痕凸部は記載されないが、凸部成形面161C、162C、163C、164C、165Cに成形される。
また、図1に示す永久磁石16の寸法は、磁石幅X1×磁石厚Y1×(分割幅W1×分割数5)である。一方、永久磁石塊31の寸法は、(磁石幅X1×分割数5)×磁石厚Y1×分割幅W1の寸法である。したがって、本実施形態においては、永久磁石16を成形するためには、永久磁石16の磁石幅X1と分割幅W1を入れ替えた寸法の永久磁石塊31を成形する必要がある。なお、本実施形態においては、磁石幅X1と分割幅W1を入れ替えた寸法の永久磁石塊31により製造することとしたが、磁石厚Y1と分割幅W1を入れ替えた寸法の永久磁石塊31によっても、図1に示すのと同様の寸法の永久磁石16を製造することができる。
図11(3)に係る「分割永久磁石作製工程」は、図11に示すロータ製造に係る上記した各工程と並行して行うことができる。
永久磁石の製造後、図11(4)に示す「分割永久磁石組付工程」では、上記工程で作製された図10に示すロータコア12の各スロット15の中に、図1に示す永久磁石16を組み付けて固定する。すなわち、図8に示すように、ロータコア12の各スロット15に永久磁石16を挿入して固定する。
永久磁石16のB面16Bを先頭にスロット15に対して、図10中の垂直方向に挿入する。図10に示すように、スロット15は、内周壁面15A、外周壁面15B、側周壁面15Cを有する。永久磁石16の挿入位置は具体的には、図8に示すように、永久磁石16のうち内周壁面15Aと向き合う面にC面16Cを位置させ、外周壁面15Bと向き合う面にD面16Dを位置させ、側周壁面15Cと向き合う面にE面16E及びF面16Fを位置させる。このとき、永久磁石16とスロット15の内壁との間に接着剤等を介在させることができる。
側周壁面15Cと向き合う面であるE面16E及びF面16Fは割断面が位置する。永久磁石16の割断面がスロット15の側周壁面15Cと接する面に配置されていることにより、スロット15内に永久磁石16を挿入したときの永久磁石16の位置精度が良くなる。すなわち、仮に凹凸を有する割断面が全周面にわたって配置されている場合には、スロット15内に永久磁石16をスムーズに挿入することができず永久磁石16の位置にばらつきが生じる。他方、割断面を対向する一対の面に配置することにより、もう一対の面は凹凸を有さない切断加工面となる。そのため、スロット15内に永久磁石16を挿入する際には、切断加工面を基準として挿入することができるため永久磁石16の位置のばらつきを減少させることができる。その結果、スロット15内に永久磁石16を挿入したときの永久磁石16の位置精度が良くすることができる。
また、永久磁石16のC面16Cに成形された加工痕凸部351が、モータ用ロータ11の径方向において、スロット15の内周側にある内周壁面15Aに対向して位置する。
また、図11(5)に示す「ロータシャフト作製工程」では、周知の方法によりロータシャフト14を作製する。この工程は、ロータ製造に係る上記した各工程と並行して行うことができる。
そして、図11(6)に示す「ロータシャフト組付工程」では、ロータコア12のシャフト締付孔13に、ロータシャフト14を中間ばめ又は圧入して組み付ける。このようにして、図11に示すモータ用ロータ11を製造することができる。
<永久磁石の作用効果>
図1に示すように、永久磁石16は、隣り合う分割永久磁石161、162、163、164、165の割断面が、永久磁石16の外周面であるE面16E、F面16Fに配置されていることにより、分割永久磁石同士の接触面は切断加工により行われた切断加工面となる。切断加工面が接触することにより、分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少する。そのため、割断による磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
また、分割永久磁石161、162、163、164、165の接触面が切断加工された切断加工面とすることができるため表面酸化膜が30nmとなる。その結果、割断面が接触面である場合の表面酸化膜7nmと比較して表面酸化膜を厚くすることができるため磁石渦損の残存率を小さくすることができる。すなわち、約4倍表面酸化膜を厚くすることができる。本出願人は表面酸化膜が厚くなることにより磁石渦損の残存率が小さくなる関係があることを実験により確認している。
分割永久磁石同士が接触する接触面積が減少すること、及び、表面酸化膜を厚くすることができることにより、具体的には、図3に示す効果を得ることができた。図3には、分割数と磁石渦損の残存率との関係を示したグラフである。横軸が分割数であり、縦軸が磁石渦損の残存率(パーセント)を示す。実線Pは、切断加工面を接触面とした永久磁石の磁石渦損の残存率を示し、点線Qは、割断加工面を接触面とした永久磁石の磁石渦損の残存率を示したものでる。
永久磁石16は、絶縁被覆膜を被覆した分割永久磁石161、162、163、164、165の切断加工面が接触面に位置するように配置している。したがって、図3に示す、実線Pの効果を得ることができる。すなわち、本実施形態における分割数が5個の場合のP5に示すように、磁石渦損の残存率を約50パーセントに押さえることができる。割断された永久磁石の場合のQ5では、磁石渦損の残存率が約70パーセントとなるため、約20パーセント磁石渦損の残存率を低下させることができる。本実施形態は分割数が5個の場合であるが、分割数が増えた場合にも図3と同様の効果を得ることができることを本出願人は実験により確認している。
また、側周壁面15Cと向き合う面であるE面16E及びF面16Fは割断面が位置する。永久磁石16の割断面がスロット15の側周壁面15Cと接する面に配置されていることにより、永久磁石16のスロット15内の位置精度が良くなる。すなわち、割断面は切断加工された切断加工面とは異なり凹凸が成形されている。割断面の凹凸はスロット15の内壁に支持点を多く持つことができる。支持点を多く持つことができることにより永久磁石16のスロット15内における位置精度を良くすることができる。また、永久磁石のE面及びF面とスロット15側周壁面の精度が高い場合には、全面において支持点を有することができるが、面の精度を高めるためにはコストが高くなるため問題となる。本実施形態のように割断面の凹凸を支持点とすることによりコストを安くすることができる。また、コストが安い中で永久磁石16のスロット15内の位置精度を高くすることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る永久磁石は、第1実施形態に係る永久磁石16と比較して、分割永久磁石161乃至分割永久磁石165の配置が異なるのみである。第2実施形態においては、第1実施形態における永久磁石の内分割永久磁石の配置以外異なるところがない。そのため、第2実施形態においては永久磁石を説明することにより、その他の部分の説明を割愛する。
なお、第2実施形態ではその他の部分の説明を割愛するが、第1実施形態と同様の作用、及び効果を有する。
(永久磁石の変形例)
図14に示すように、永久磁石50は、図2に示す永久磁石塊31の分割永久磁石162及び分割永久磁石164の並びの順番の変更をすることにより成形される。具体的には、永久磁石50は、図2に示す永久磁石塊31のうち分割永久磁石162と分割永久磁石164の向きをそのままに、並びの順番を変更したものとなる。
分割永久磁石162と分割永久磁石164の並びの順番の変更をすることにより、図18に示すように、割断された際に隣り合い、かつ、対向する割断面同士が接触することがない。すなわち、分割永久磁石162と分割永久磁石164の並びの順番の変更をすると、分割永久磁石162の割断面162Fは割断面165Eと当接し、割断面162Eは割断面163Fと当接する。また、分割永久磁石164の割断面164Fは割断面163Eと当接し、割断面164Eは割断面161Fと当接する。そのため、割断面同士が当接するが、割断された際に隣り合い、かつ、対向する割断面同士が当接することがない。割断された際に隣り合い、かつ、対向する割断面同士が当接しなければ、接触面は少なくなるため、磁石渦損の残存率が小さくなる。
また、図14では分割永久磁石162と分割永久磁石164の並びの順番を変更することしたが、図2に示す永久磁石塊31のうち分割永久磁石162、及び分割永久磁石164の向きを反対に変更することもできる。例えば、図15に示す永久磁石51のような形態とすることができる。すなわち、分割永久磁石162の向きを反対に変更することにより、割断面162Fは割断面161Fと当接し、割断面162Eは割断面163Eと当接する。さらに、分割永久磁石164の向きを反対に変更することにより、割断面164Fは割断面16Fと当接し、割断面164Eは割断面165Eと当接する。そのため、割断面同士が当接するが、割断された際に隣り合い、かつ、対向する割断面同士が当接することがない。割断された際に隣り合い、かつ、対向する割断面同士が当接しなければ、接触面は少なくなるため、磁石渦損の残存率が小さくなる。
また、本実施例の図14に示す永久磁石50及び図15に示す永久磁石51においては、分割永久磁石162と分割永久磁石164の並びの順番の変更、又は、向きの変更をすることしたが、その他の分割永久磁石161、163、165の並びの順番の変更、又は向きの変更をすることによっても割断された際に隣り合い、かつ、対向する割断面同士が当接しないようにすることができるため、接触面を少なくし、磁石渦損の残存率を小さくすることができる。
以上説明したこの実施形態のモータ用ロータ11によれば、ロータコア12の各スロット15に、複数の分割片からなる永久磁石16が組み付けられる。従って、このモータ用ロータ11を、集中巻モータのロータとして使用した場合に、永久磁石16での渦損の発生が低減される。この結果、モータの効率を向上させることができる。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で色々な応用が可能である。
例えば、加工痕凸部351は、割断工程において成形されるものであるが、故意に加工痕凸部と同様の凸部を成形することもできる。故意に凸部を成形するのは永久磁石にかかる遠心力を分散する際に必要となるためである。
例えば、本実施形態においては、永久磁石をモータ用ロータのスロット内に埋め込んで使用したが、図15に示すステータ41内に挿入することができる。ステータ41内に永久磁石を挿入した場合においても、本実施形態と同様の作用効果を有する。
11・・・モータ用ロータ
15・・・スロット
16・・・永久磁石
161、162、163、164、165・・・分割永久磁石
161F、162E、162F、163E、163F、164E、164F、165E・・・割断面
31・・・永久磁石塊
35・・・割断切り口
351・・・加工痕凸部
40・・・回転電機
41・・・ステータ

Claims (12)

  1. 永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の直方体の分割永久磁石を備える永久磁石において、
    前記分割永久磁石は、第1分割永久磁石及び第2分割永久磁石を有すること、
    前記第1分割永久磁石と前記第2分割永久磁石は前記永久磁石塊が割断された際に隣り合い前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面は隣り合う部分であること、
    前記永久磁石のうち前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面は当接しない位置に配置されていること、
    を特徴とする永久磁石。
  2. 請求項1に記載する永久磁石において、
    前記第1分割永久磁石と前記第2分割永久磁石が当接しない位置に配置すること、
    を特徴とする永久磁石。
  3. 請求項1に記載する永久磁石において、
    前記第1分割永久磁石の第1割断面と前記第2分割永久磁石の第2割断面が当接しない位置に配置すること、
    を特徴とする永久磁石。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載するいずれか一つの永久磁石において、
    前記第1分割永久磁石の第1割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、
    を特徴とする永久磁石。
  5. 請求項1乃至請求項3に記載するいずれか一つの永久磁石において、
    前記2以上の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、
    を特徴とする永久磁石。
  6. 請求項5に記載する永久磁石において、
    前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されていること、
    を特徴とする永久磁石。
  7. 永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の分割永久磁石を備える直方体の永久磁石をスロット内に挿入したモータ用ロータ又はステータにおいて、
    前記分割永久磁石のうちの1つの分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、
    を特徴とするモータ用ロータ又はステータ。
  8. 請求項7に記載するモータ用ロータ又はステータにおいて、
    前記2以上の分割永久磁石の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、
    を特徴とするモータ用ロータ又はステータ。
  9. 請求項7又は請求項8に記載するモータ用ロータ又はステータにおいて、
    前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されていること、
    を特徴とするモータ用ロータ又はステータ。
  10. 永久磁石塊を割断することにより割断面が成形された2以上の分割永久磁石を備える直方体の永久磁石をスロット内に挿入したモータ用ロータを用いる回転電機において、
    前記分割永久磁石のうちの1つの分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、
    を特徴とする回転電機。
  11. 請求項10に記載する回転電機において、
    前記2以上の分割永久磁石の分割永久磁石の割断面が前記永久磁石の外周面に配置されていること、
    を特徴とする回転電機。
  12. 請求項10又は請求項11に記載する回転電機において、
    前記割断面は前記直方体のうち、対向する一対の面に配置されていること、
    を特徴とする回転電機。
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