JP5278092B2 - 薄膜コンデンサ、及び薄膜コンデンサの製造方法 - Google Patents

薄膜コンデンサ、及び薄膜コンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜コンデンサ、及び薄膜コンデンサの製造方法に関する。
従来、温度補償用コンデンサとして、CaZrO又はCaTiOを主成分とする誘電体セラミック材料(以下、「Ca(Zr,Ti)O」と記す。)からなる焼結体を用いた積層コンデンサが知られている(下記特許文献1参照)。近年の電子機器の小型化に伴い、温度補償用コンデンサの薄型化が求められている。
特開2001−167970号公報 特開2002−075054号公報 特開昭62−131415号公報 特公平07−070432号公報
上記のCa(Zr,Ti)Oを焼結させるには1300〜1600℃程度の高温での焼成が必要とされる。しかし、内部電極としてNi等の融点の低い卑金属を使用する場合、Ca(Zr,Ti)Oと内部電極を同時に高温で焼成すると、内部電極が溶融し、場合によってはリーク電流が増加したり、短絡が発生したりすることが問題であった。また、コンデンサの薄型化に伴ってリーク電流が発生し易くなることも問題であった。
内部電極の溶融を防止する方法として、上記特許文献2には、ガラス成分等の焼結助剤をCa(Zr,Ti)Oに添加することにより、Ca(Zr,Ti)Oをより低温で焼結させる積層コンデンサの製造方法が提案されている。また、上記特許文献3には、積層コンデンサの製造に用いるCa(Zr,Ti)O100重量部に対して0.2〜10重量部の焼結助剤を添加することが提案されている。さらに、上記特許文献3には、焼結助剤の添加量が少ない場合、焼成温度が1300℃であっても、緻密で、所望の電気特性を有するCa(Zr,Ti)Oの焼結体を得ることができないことが記載されている。
しかし、上記特許文献2、3に記載の製造方法を採用した場合であっても、Ca(Zr,Ti)O及びバインダーを含むグリーンシートの焼成時の収縮量が内部電極の収縮量に比べて大きいため、誘電体層と内部電極との間に大きな歪みが生じる。そして、積層コンデンサの薄型化のために誘電体層及び内部電極を共に薄くするほど、誘電体層と内部電極との間の歪みが顕著に現れる。そのため、場合によっては誘電体層の電極からの剥離(デラミネーション)、及び剥離に伴うリーク電流が生じ易くなり、歩留を大きく低下させるという問題点があった。
以上のように、上記特許文献2、3に記載の積層コンデンサの製造方法では、積層コンデンサの薄型化に伴うリーク電流の発生を抑制することは困難であった。
上記特許文献2、3に記載の製造方法とは異なる製造方法として、上記特許文献4には、コンデンサの薄型化のために、誘電体薄膜を化学蒸着法により電極上に形成することを特徴とする薄膜コンデンサの製造方法が提案されている。この製造方法では、温度補償用コンデンサの誘電体材料として有用な(Mg,Ca)TiOの薄膜を600℃以下の低温で形成する。しかし、(Mg,Ca)TiOの薄膜を低温で形成するためには、プラズマCVD法、電子サイクロトロン(ECR)プラズマCVD法又はプラズマスパッタ法を用いる必要がある。これらの成膜方法を実施するための装置は非常に高価であるため、コスト高になるという問題点があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、Ca及びZrの複合酸化物を含む誘電体薄膜を備え、従来に比べてリーク電流を抑制できる薄膜コンデンサ、及び当該薄膜コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の薄膜コンデンサは、下記化学式(1)で表される誘電体組成物を含み、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜と、誘電体薄膜を間に挟む一対の電極と、を備える。
CaZr1−xTi (1)
[化学式(1)中、0.9≦m≦1.1であり、0≦x<1である。]
上記本発明によれば、Ca(Zr,Ti)Oを含む誘電体薄膜を備える従来の薄膜コンデンサに比べてリーク電流を抑制できる。
上記本発明では、誘電体薄膜が、電極と略平行である少なくとも2つの誘電体層を備え、2つの誘電体層の間に平面状の界面が形成されている。これにより、リーク電流を抑制し易くなる。
本発明の薄膜コンデンサの第一の製造方法は、Ca及びZrの溶液から形成した塗膜の仮焼成を電極上で1回以上行うことにより、1つ以上の前駆体層を電極上に積層する積層工程と、電極上に積層された1つ以上の前駆体層を850〜1000℃で本焼成して、誘電体層を電極上に形成する本焼成工程と、積層工程及び本焼成工程を交互にそれぞれ2回以上行うことにより、積層された2つ以上の誘電体層を有し、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜を電極上に形成する薄膜形成工程と、を備え、溶液におけるTiの含有量を0モル以上とし、Zrのモル数MZr及びTiのモル数MTiの合計に対するCaのモル数MCaの比MCa/(MZr+MTi)を0.9〜1.1とする。
上記第一の製造方法によれば、上記本発明の薄膜コンデンサを製造することができる。
上記第一の製造方法では、溶液における焼結助剤の含有量を溶液中の金属元素含有量に対して1000ppm以下とすることが好ましい。これにより、薄膜コンデンサのリーク電流を抑制し易くなる。
本発明によれば、Ca及びZrの複合酸化物を含む誘電体薄膜を備え、従来に比べてリーク電流を抑制できる薄膜コンデンサ、及び当該薄膜コンデンサの製造方法を提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る薄膜コンデンサの概略断面図である。 本発明の第一実施形態に係る薄膜コンデンサの製造方法の一部を示す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る薄膜コンデンサの製造方法の一部を示す模式図である。 本発明の第三実施形態に係る薄膜コンデンサの製造方法の一部を示す模式図である。 本発明の実施例に係る薄膜コンデンサが備える誘電体薄膜の断面のSEM画像である。 図6(A)は、本発明の実施例に係る薄膜コンデンサが備える誘電体薄膜の断面の一部を示す概略図であり、図6(B)は、本発明の比較例に係る薄膜コンデンサが備える誘電体薄膜の断面の一部を示す概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付す。また、上下左右の位置関係は図面に示す通りであるが、寸法の比率は図面に示すものに限定されない。また、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
[第一実施形態]
(薄膜コンデンサ)
第一実施形態の薄膜コンデンサ2は、図1に示すように、誘電体薄膜4と、誘電体薄膜4を間に挟み、平行に対向する一対の電極(下地電極6及び上部電極8)と、を備える。なお、図1は、下地電極6、誘電体薄膜4及び上部電極8の積層方向における薄膜コンデンサ2の断面図である。
誘電体薄膜4は下記化学式(1)で表される誘電体組成物を含む。
CaZr1−xTi (1)
化学式(1)中、0.9≦m≦1.1であり、0≦x<1である。
mが上記の数値範囲外である場合、mが上記の数値範囲内である場合に比べて、リーク電流が増加してしまう。
上記化学式(1)において、0≦x≦0.2であることが好ましい。これにより、静電容量の温度特性を向上させることができる。具体的には、0≦x≦0.2である誘電体薄膜4の静電容量の温度係数τは−250〜23ppm/℃であり、EIA規格のCKを満たす。
誘電体薄膜4の厚さは、200〜1000nmである。誘電体薄膜4の厚さが200nm未満である場合、厚さが200〜1000nmである場合に比べて、リーク電流が増加し、場合によっては薄膜コンデンサでショートが起きる。誘電体薄膜4の厚さが1000nmより大きい場合も、厚さが200〜1000nmである場合に比べて、リーク電流が増加する。なお、誘電体薄膜4の面積は、例えば、0.9×0.5mm程度である。
誘電体薄膜4は、下部電極6及び上部電極8と平行である第一誘電体層10及び第二誘電体層12を備える。第一誘電体層10及び第二誘電体層12の間には、平面状の界面14が形成されている。
界面14の微細な構造は、必ずしも明らかではないが、本発明者らは、界面14では、誘電体薄膜4中の微量の不純物等が析出しており、また多数の微細なポア(空隙)が形成されている、と考える。そして、この界面がリーク電流に対して障壁として機能することが、リーク電流の抑制に寄与している、と本発明者らは考える。
下地電極6は、卑金属又は貴金属であればよいが、主成分としてNiを含有することが好ましい。NiはCMP(Chemical Mechanical Polishing)等によって加工し易く、また貴金属より安価である点において好適である。下地電極6を構成するNiの純度は高いほど好ましく、99.99重量%以上であることが好ましい。なお、本発明の効果を損なわない程度であれば、下地電極6に微量の不純物が含まれていても良い。
下地電極6は、金属箔であってもよく、Si、ガラス又はセラミック等の基板上に形成された金属薄膜であってもよい。下地電極6が金属箔である場合、下地電極6の厚さは、5〜100μmであることが好ましく、20〜70μmであることがより好ましい。下地電極6の厚さが薄過ぎる場合、薄膜コンデンサ2の製造時に下地電極6をハンドリンクし難くなる傾向がある。下地電極6が基板上に形成された金属薄膜である場合、下地電極6の厚さは、50nm以上であることが好ましい。なお、金属薄膜を基板上に形成する前に、基板と金属薄膜との密着性を向上させるために、基板上に密着層を形成してもよい。また、下地電極6の面積は、例えば、1×0.5mm程度である。
上部電極8は、卑金属又は貴金属であればよいが、特にCuまたはCu合金からなることが好ましい。Cu合金としては、たとえばNiやSiを添加したコルソン系Cu合金、CrやSnを添加したCu合金、Ni−Fe系を添加したCu合金などが挙げられる。なお、本発明の効果を損なわない程度であれば、上部電極8に微量の不純物が含まれていても良い。
第一実施形態の薄膜コンデンサ2では、誘電体薄膜4がCaZr1−xTiを含み、誘電体薄膜4の厚さが200〜1000nmであるため、Ca(Zr,Ti)Oを含む誘電体薄膜を備える従来の薄膜コンデンサに比べてリーク電流を抑制することができる。第一実施形態の薄膜コンデンサ2は、LC共振回路又は水晶発振器の温度補償用コンデンサとして好適に用いられる。
(薄膜コンデンサ2の製造方法)
第一実施形態では、上述した第一の製造方法を用いて薄膜コンデンサ2を製造する場合について説明する。
第一実施形態に係る薄膜コンデンサの製造方法は、Ca及びZrの溶液から形成した塗膜の仮焼成を下地電極上で2回行うことにより、2つの前駆体層を下地電極上で積層する積層工程と、下地電極上に積層された2つの前駆体層を850〜1000℃で本焼成して、1つの誘電体層を下地電極上で形成する本焼成工程と、を備える。すなわち、第一実施形態では、溶液法を用いて誘電体層を下地電極上で形成する。そして、第一実施形態では、積層工程及び本焼成工程を交互にそれぞれ2回行う薄膜形成工程において、積層された第一誘電体層10と第二誘電体層12とを有し、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜4を下地電極6上に形成する。次に、誘電体薄膜4上に上部電極8を形成することにより、薄膜コンデンサ2を得る。以下では、図2、図3を用いて各工程を説明する。なお、図2、3は、塗膜、前駆体層、誘電体層又は誘電体薄膜の積層方向における概略断面図である。
第一実施形態の薄膜形成工程では、以下の第一積層工程、第一本焼成工程、第二積層工程及び第二本焼成工程を行う。
<第一積層工程>
第一積層工程では、まず、下地電極6を準備する。必要に応じて下地電極6の表面をCMP、電解研磨、バフ研磨等の方法により研磨してもよい。
図2(A)に示すように、下地電極6の表面全体に、Ca及びZrの溶液を塗布し、第一塗膜20aを形成する。Ca及びZrの溶液の塗布は、スピンコートにより行えばよい。スピンコートの回転数や塗布時間等により第一塗膜20aの厚さを調整することができる。
第一実施形態では、Ca及びZrの溶液におけるTiの含有量を0モル以上に調整し、溶液におけるZrのモル数MZr及びTiのモル数MTiの合計に対するCaのモル数MCaの比MCa/(MZr+MTi)を0.9〜1.1に調整する。これにより、誘電体薄膜4が含む誘電体組成物の組成を、下記化学式(1)で表される組成とすることが可能となる。以下では、これらの条件を満たす溶液を「金属溶液」と記す。なお、MCa/(MZr+MTi)は、CaZr1−xTiにおけるmに一致する。
CaZr1−xTi (1)
化学式(1)中、0.9≦m≦1.1であり、0≦x<1である。
Ca/(MZr+MTi)が上記の数値範囲外である場合、MCa/(MZr+MTi)が上記の数値範囲内である場合に比べて、薄膜コンデンサ2のリーク電流が増加する。このリーク電流の増加は、MCa/(MZr+MTi)が上記の数値範囲外である場合、化学量論比を満たす組成(MCa/(MZr+MTi)=m=1の場合の組成)からのMCa/(MZr+MTi)の偏差が大きくなり、後述する本焼成工程において、Caの酸化物、Zrの酸化物又はTiの酸化物が誘電体薄膜4中に生成することに起因する、と本発明者らは考える。
第一実施形態では、金属溶液における比MTi/(MZr+MTi)を0.0〜0.2に調整することが好ましい。これにより、誘電体薄膜4の静電容量の温度特性が向上する。なお、MTi/(MZr+MTi)は、CaZr1−xTiにおけるxに一致する。
金属溶液としては、例えば、Ca、Zrそれぞれの有機酸塩を有機溶媒等に溶解させて得た液体を用いればよい。有機酸塩としては、オクチル酸塩、ネオデカン酸塩、ステアリン酸塩、又はナフテン酸塩等が挙げられる。なお、必要に応じてTiの有機酸塩を金属溶液に添加してもよい。また、金属溶液におけるCa、Zr及びTiの各含有率を調整することにより、第一塗膜20aの厚さを調整することができる。
第一実施形態では、金属溶液における焼結助剤の含有量を金属溶液中の金属元素含有量に対して1000ppm以下とすることが好ましい。これにより、薄膜コンデンサ2のリーク電流を抑制し易くなる。なお、第一実施形態では、金属溶液における焼結助剤の含有量が1000ppm以下であっても、1000℃以下の低温での本焼成によって、充分に焼結した誘電体薄膜4を得ることが可能である。なお、本発明の効果を損なわない程度の量であれば、金属溶液に焼結助剤を添加してもよい。
なお、焼結助剤とは、例えば、Ca、Zr、Ti及び有機酸塩以外の不純物として金属溶液に含まれる元素の総量を意味する。焼結助剤の具体例としては、Na,K等のアルカリ金属、Sr,Ba等のアルカリ土類金属、Fe,Cr等の遷移金属、La,Ce等の希土類元素、Al,Ga等の13族元素又はSi,Ge等の14族元素等が挙げられる。不純物として金属溶液に含まれる各元素の含有量は、ICP発光分光分析や蛍光X線分析で分析できる。なお、金属溶液には誘電体薄膜4の原料としてZrが含まれるため、Zrの同族元素であるHfが金属溶液に不可避的に含まれる場合がある。したがって、第一実施形態では、Hfは焼結助剤に含まれないものとする。
下地電極6上に形成した第一塗膜20aを仮焼成することにより、第一塗膜20a中の有機成分が熱分解すると共に、第一塗膜20a中のCa、Zr及びTiが酸化される。その結果、図2(B)に示すように、第一前駆体層20bが下地電極6上に形成される。
第一実施形態では、第一塗膜20aを大気等の酸化雰囲気中で仮焼成することが好ましい。これにより、本焼成工程において、CaZr1−xTiの結晶を確実に生成させることができる。また、第一塗膜20aを400〜600℃で仮焼成することが好ましく、400〜450℃で仮焼成することがより好ましい。仮焼成の温度が低過ぎる場合、第一塗膜20a中の有機成分の一部が熱分解せずに第一前駆体層20a中に残存する傾向がある。有機成分が残存した第一前駆体層20aに対して本焼成工程を実施した場合、得られる誘電体層がポーラスとなり、誘電体層の密度が低くなる。その結果、薄膜コンデンサ2のリーク電流を低下させるという本発明の効果が小さくなる。仮焼成の温度が高過ぎる場合、下地電極6が酸化し易い傾向がある。仮焼成の時間は、第一塗膜20aの厚さ、面積等に応じて、適宜調整すればよいが、5〜30分間程度とすればよい。
図2(C)に示すように、第一前駆体層20bの表面全体に、金属溶液を塗布し、第二塗膜22aを形成する。次に、第一塗膜20aと同様の方法で、第一前駆体層20b上に形成した第二塗膜22aを仮焼成することにより、図2(D)に示すように、第二前駆体層22bを第一前駆体層20b上に形成する。
以上のように、第一積層工程では、金属溶液から形成した塗膜の仮焼成を下地電極上で2回行うことにより、第一前駆体層20b及び第二前駆体層22bを下地電極6上に積層する。
<第一本焼成工程>
第一本焼成工程では、下地電極6上に積層された第一前駆体層20b及び第二前駆体層22bを850〜1000℃で本焼成する。本焼成により、第一前駆体層20b及び第二前駆体層22b中でCaZr1−xTiの結晶を成長させ、図2(E)に示す第一誘電体層10を下地電極6上に形成する。
本焼成の温度が850℃未満である場合、CaZr1−xTiの結晶成長、焼結が不十分となり、リーク電流を抑制するという本発明の効果が小さくなる傾向がある。一方、本焼成の温度が1000℃より高い場合、Ni等の下地電極6の一部が蒸発して、リーク電流を抑制するという本発明の効果が小さくなる傾向がある。
第一実施形態では、第一前駆体層20a及び第二前駆体層22bを真空雰囲気中で本焼成することが好ましい。これにより、下地電極6の酸化を抑制しつつ、CaZr1−xTiの結晶を成長させ易くなる。なお、第一実施形態において、真空雰囲気とは、例えば全圧が1.0×10−3〜1.0×10Pa程度であり、酸素分圧が2.0×10−4〜2.0Pa程度である雰囲気である。本焼成の時間は5分〜2時間程度とすればよい。また、焼成時の雰囲気が、酸化性雰囲気、還元性雰囲気又は中性雰囲気であっても、薄膜コンデンサ2を得ることは可能である。
<第二積層工程>
第二積層工程では、図3(A)に示すように、第一積層工程と同様の方法で、第一誘電体層10の表面全体に金属溶液を塗布し、第三塗膜30aを形成する。次に、第一積層工程と同様の方法で、第一誘電体層10上に形成した第三塗膜30aを仮焼成する。これにより、図3(B)に示すように、第三前駆体層30bを第一誘電体層10上に形成する。そして、図3(C)に示すように、第一積層工程と同様の方法で、第三前駆体層30bの表面全体に、金属溶液を塗布し、第四塗膜32aを形成する。次に、第一積層工程と同様の方法で、第三前駆体層30b上に形成した第四塗膜32aを仮焼成する。これにより、図3(D)に示すように、第四前駆体層32bを第三前駆体層30b上に形成する。
<第二本焼成工程>
第二本焼成工程では、第一本焼成工程と同様の方法で、第一誘電体層10上に積層された第三前駆体層30a及び第二前駆体層32bを本焼成する。これにより、第三前駆体層30b及び第二前駆体層22b中でCaZr1−xTiの結晶を成長させる。これにより、図3(E)に示すように、積層された第一誘電体層10と第二誘電体層12とを有し、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜4を下地電極6上に形成する。そして、誘電体薄膜4上に上部電極8を形成することにより、図1に薄膜コンデンサ2が完成する。また、第二本焼成工程では、第一誘電体層10と第二誘電体層12との間に平面状の界面14が形成される。
なお、誘電体薄膜4の厚さは、各誘電体層の厚さを調整することによって、200〜1000nmとすればよい。各誘電体層の厚さは各前駆体層の厚さによって調整すればよい。各前駆体層の厚さは各塗膜の厚さによって調整すればよい。
第一実施形態では、溶液法を用いて塗膜を形成し、且つ積層工程及び本焼成工程を交互にそれぞれ2回行うことにより、誘電体薄膜を形成する。そのため、第一の製造方法では、従来の製造方法のように、プラズマCVD法、電子サイクロトロン(ECR)プラズマCVD法又はプラズマスパッタ法等の成膜方法を実施するために要する高価な装置が不要であるため、低コストで薄膜コンデンサ2を製造することができる。
従来、Ca(Zr,Ti)Oは他の誘電体組成物に比べて本焼成時に急激に結晶成長するため、Ca(Zr,Ti)Oを含み、リーク電流の小さい誘電体薄膜を低温での本焼成によって形成することは困難であった。しかし、第一実施形態では、溶液法を用いて塗膜を形成し、且つ積層工程と850〜1000℃での本焼成工程とを交互にそれぞれ2回行うため、従来の製造方法に比べて、CaZr1−xTiの急激な結晶成長を抑制できる。そのため、第一実施形態では、CaZr1−xTiを含み、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜4を形成することが可能となる。
[第三実施形態]
以下では、第一実施形態と第三実施形態との共通事項については説明を省略し、それらの相違点についてのみ説明する。
上記第一実施形態では、積層した2つの前駆体層を一度に本焼成して1つの誘電体層を形成したが、第三実施形態では、1つの前駆体層を本焼成して1つの誘電体層を形成する。
すなわち、第三実施形態に係る薄膜コンデンサの製造方法は、金属溶液から形成した塗膜の仮焼成を下地電極上で1回行うことにより、1つの前駆体層を下地電極上に積層する積層工程と、下地電極上に積層された1つの前駆体層を850〜1000℃で本焼成して、1つの誘電体層を下地電極上で形成する本焼成工程と、積層工程及び本焼成工程を交互にそれぞれ2回行うことにより、積層された第一誘電体層と第二誘電体層とを有し、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜を下地電極上に形成する薄膜形成工程と、を備える。そして、誘電体薄膜上に上部電極を形成することにより、薄膜コンデンサを得る。以下、図4を用いて各工程について説明する。
第三実施形態の薄膜形成工程では、以下の第一積層工程、第一本焼成工程、第二積層工程及び第二本焼成工程を行う。
<第一積層工程>
第一積層工程では、図4(A)に示すように、下地電極6の表面全体に金属溶液を塗布し、第一塗膜10aを形成する。そして、下地電極6上に形成した第一塗膜10aを仮焼成することにより、図4(B)に示すように、第一前駆体層10bを下地電極6上に形成する。
<第一本焼成工程>
第一本焼成工程では、下地電極6上に積層した第一前駆体層10bを本焼成する。これにより、図4(C)に示す第一誘電体層10cを下地電極6上に形成する。
<第二積層工程>
図4(D)に示すように、第一誘電体層10cの表面全体に金属溶液を塗布し、第二塗膜12aを形成する。次に、第一塗膜10aと同様の方法で、第一誘電体層10c上に形成した第二塗膜12aを仮焼成することにより、図4(E)に示すように、第二前駆体層12bを第一誘電体層10c上に形成する。
<第二本焼成工程>
第二本焼成工程では、第一本焼成工程と同様の方法で、第一誘電体層10c上に積層した第二前駆体層12bを本焼成することにより、積層された第一誘電体層10cと第二誘電体層12cとを有し、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜4cを下地電極6上に形成する。そして、誘電体薄膜4c上に上部電極8を形成することにより、図4(G)に薄膜コンデンサ2cが完成する。また、第二本焼成工程では、第一誘電体層10cと第二誘電体層12cとの間に平面状の界面14cが形成される。
第三実施形態に係る薄膜コンデンサ2cにおいても、第一実施形態及び第二実施形態の場合と同様に、従来の薄膜コンデンサに比べてリーク電流を抑制できる。
以上、本発明に係る薄膜コンデンサ及び薄膜コンデンサの製造方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、積層工程において3つ以上の前駆体層を下地電極上に積層してもよく、積層工程及び本焼成工程を交互にそれぞれ3回以上行い、積層された3つ以上の誘電体層を有する誘電体薄膜を形成してよい。いずれの場合においても、各誘電体層の厚さ又は誘電体層の積層数を適宜設定することによって、誘電体薄膜4の厚さを200〜1000nmの範囲内に制御できる。各誘電体層の厚さは各前駆体層の厚さ又は前駆体層の積層数によって制御できる。各前駆体層の厚さは、各塗膜の厚さ又は金属溶液中のCa、Zr、Tiの各有機酸塩の濃度によって制御できる。
薄膜コンデンサは、複数の誘電体薄膜を介して積層された複数の内部電極を備えていても良い。このような薄膜コンデンサを製造する場合は、下地電極上に誘電体薄膜を形成した後、誘電体薄膜上へ内部電極を形成する工程と内部電極上での薄膜形成工程とを交互に複数回繰り返せばよい。この繰り返しにより、内部電極と誘電体薄膜とを交互に積層した後、積層方向において下地電極と反対側に位置する誘電体薄膜上に上部電極を形成すれば、複数の誘電体薄膜と複数の内部電極を備える薄膜コンデンサが得られる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<積層工程>
実施例1では、下地電極として、厚さが30μmであるNi箔を用いた。CMPで処理したNi箔の表面全体に、金属溶液をスピンコートにより塗布し、第一塗膜を形成した。なお、スピンコートは、3000rpmの条件下で20秒間行った。金属溶液としては、Ca、Zrそれぞれのオクチル酸塩をブタノールに溶解させたものを用いた。MCa/(MZr+MTi)を0.9となるように、金属溶液中のCa、Zrそれぞれのオクチル酸塩の含有量を調整した。また、金属溶液におけるTiの含有量を0モルとした。すなわち、MTi/(MZr+MTi)を0とした。なお、実施例1では、焼結助剤として機能する不純物を金属溶液に添加しなかった。したがって、ICP発光分光分析の金属溶液に含まれる不純物の含有量は金属溶液中の金属元素含有量に対して900ppm程度であった。
第一塗膜を管状炉で10分間仮焼成して、厚さが50nm程度である第一前駆体層をNi箔上に形成した。なお、塗膜の仮焼成は400℃の大気中で行った。
第一塗膜の場合と同様に、第一前駆体層上に金属溶液をスピンコートにより塗布し、第二塗膜を形成した後、第二塗膜を仮焼成することにより、厚さが50nm程度である第二前駆体層を形成した。これにより、Ni箔上に積層した第一前駆体層及び第二前駆体層の厚さを100nmとした。なお、以下では。一回の積層工程で積層した前駆体層の厚さの合計を「T」と記す。
以上のように、実施例1の積層工程では、Ni箔上で2つの前駆体層を積層した。
<本焼成工程>
Ni箔上で積層した第一前駆体層及び第二前駆体層を赤外線加熱炉内に入れ、真空ポンプを用いて炉内を減圧し、室温において電離真空計で測定される炉内の圧力を0.01Paに調整した。そして、真空ポンプによる減圧を継続しながら炉内の温度を900℃まで昇温した。炉内の温度を900℃に維持した状態で、Ni箔上に積層した第一前駆体層及び第二前駆体層を30分間本焼成した。これにより、厚さが100nm程度である誘電体層をNi箔上に形成した。なお、以下では、本焼成時における炉内の温度を「本焼成温度」と記す。
以上のように、実施例1の本焼成工程では、積層された2つの前駆体層を本焼成することにより、1つの誘電体層をNi上で形成した。
<薄膜形成工程>
実施例1の薄膜形成工程では、上述した積層工程と本焼成工程とを交互にそれぞれ3回行うことにより、Ni箔上に3つの誘電体層を積層した。これにより、積層された3つの誘電体層を有し、厚さが300nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。そして、上部電極としてCuの電極を誘電体薄膜上に形成し、実施例1の薄膜コンデンサを得た。上部電極の形成は、スパッタリング法により行った。なお、以下では、誘電体薄膜の厚さを「T」と記す。
<誘電体薄膜の組成>
XRFによる分析の結果、実施例1の誘電体薄膜は、下記化学式(1a)で表されることが確認された。
Ca0.9ZrO (1a)
<静電容量及びリーク電流の測定>
実施例1の薄膜コンデンサの静電容量及びリーク電流をそれぞれ測定した。また、実施例1の静電容量から比誘電率εを算出した。実施例1のε及びリーク電流を表1に示す。
静電容量の測定には、LCRメータ(アジレントテクノロジー製、商品名:YHP−4284A)を用いた。また、静電容量の測定では、誘電体薄膜の温度を25℃に維持した状態で、周波数が1MHzであり、実効値が1Vである交流電圧を、下地電極と上部電極との間に印加した。以下では、このようにして求めた静電容量をC25と記す。
リーク電流の測定には、半導体パラメータアナライザー(アジレントテクノロジー製、商品名:4156C)を用いた。また、リーク電流の測定では、誘電体薄膜の温度を25℃に維持した状態で、4Vの電圧を下地電極と上部電極との間に印加した。
<温度係数の測定>
誘電体薄膜の温度を125℃に維持した状態での静電容量C125を、上記のC25と同様の方法で測定した。そして、下記式(A)で定義される静電容量の温度係数τを算出した。実施例1のτを表1に示す。
τ=10×(C125−C25)/{C25×(125℃−25℃)} (A)
(実施例2〜5、比較例1、2)
表1に示す組成を有する誘電体薄膜を形成したこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例2〜5、比較例1、2の各薄膜コンデンサを作製した。そして、実施例2〜5、比較例1、2の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表1に示す。なお、表1に示すmは、金属溶液におけるMCa/(MZr+MTi)と等しく、表1にxは、金属溶液におけるMTi/(MZr+MTi)に等しい。
表1に示すように、mが0.9〜1.1である実施例1〜5では、比較例1、2に比べてリーク電流が小さいことが確認された。
比較例1、2では実施例に比べてリーク電流が大きくなったことの原因は、比較例1、2では、化学量論比を満たす組成(m=1の場合の組成)からのmの偏差が大きく、Caの酸化物、Zrの酸化物又はTiの酸化物が誘電体薄膜中に生成したことに起因する、と本発明者らは考える。
実施例3の誘電体薄膜の積層方向における断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した。得られたSEM画像を図5に示す。図5に示すように、誘電体薄膜4dは、Ni箔6d上に積層された第一誘電体層10d、第二誘電体層12d及び第三誘電体層16dを備えることが確認された。なお、第一誘電体層10dは、1回目の本焼成工程で形成した層である。第二誘電体層12dは2回目の本焼成工程で形成した層である。第三誘電体層16dは3回目の本焼成工程で形成した層である。また、断面において、第二誘電体層12dと第三誘電体層16dの間には、筋状の境界線(界面の一部)14dが観察された。すなわち、第二誘電体層12dと第三誘電体層16dの間には、平面状の界面14dが形成されていることが確認された。また、実施例1、2、4、5においても、誘電体層間に平面状の界面が形成されていることが確認された。
(比較例3)
本焼成温度を1200℃に維持したこと以外は、実施例3と同様の方法で、比較例3の薄膜コンデンサを作製した。実施例3の同様の方法で、比較例3の誘電体薄膜の積層方向における断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した。
実施例3の誘電体薄膜が備える第二誘電体層12d及び第三誘電体層16dの断面の概略図を上述のSEM画像に基づいて作製した。実施例3の概略図を図6(A)に示す。また、比較例3の誘電体薄膜が備える第二誘電体層及び第三誘電体層の断面の概略図を上述のSEM画像に基づいて作製した。比較例3の概略図を図6(B)に示す。
図6(A)に示すように、実施例3では、2回目の本焼成工程において第二誘電体層12d中で粒成長した誘電体粒子と、3回目の本焼成工程において第三誘電体層16d中で粒成長した膜の誘電体粒子が、界面14dにおいて密着していることが確認された。また、実施例3の誘電体粒子は、図6(B)に示す比較例3の誘電体粒子に比べて、膜厚方向に粒成長していないことが確認された。また、実施例3の各誘電体層は、比較例3の各誘電体層に比べて緻密であることが確認された。
図6(B)に示すように、本焼成温度が1200℃である比較例3では、第二誘電体層12eと第三誘電体層16eとの境界14eに実施例3のような界面が形成されていないこと、実施例3に比べて膜厚方向における誘電体粒子の粒成長が進行していること、及び境界14eを横断するように誘電体粒子が膜厚方向に粒成長していることが確認された。そのため、比較例3では、粒界において間隙が膜厚方向に沿って形成され易い傾向があることが確認された。本焼成工程においてこの間隙にNi箔の一部が蒸着することが電極間の短絡やリーク特性の悪化の原因となった。
(実施例6〜15)
表2に示す組成を有する誘電体薄膜を形成したこと以外は実施例3と同様の方法で、実施例6〜15の各薄膜コンデンサを作製した。そして、実施例6〜15の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表2に示す。なお、表2に示すmは、金属溶液におけるMCa/(MZr+MTi)と等しく、表2に示すxは、金属溶液におけるMTi/(MZr+MTi)に等しい。
表2に示すように、0≦x≦0.2である実施例6〜15のτは−250〜23ppm/℃であり、EIA規格のCKを満たすことが確認された。
(実施例16〜19、比較例4、5)
本焼成温度を表3に示す温度としたこと以外は、実施例3と同様の方法で、実施例16〜19、比較例4、5の各薄膜コンデンサを作製した。そして、実施例16〜19、比較例4、5の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表3に示す。
(実施例20〜23、比較例6、7)
実施例20〜23、比較例6,7では、本焼成温度を表3に示す温度とした。また、実施例20〜23、比較例6,7では、1回の積層工程で厚さが50nmである1つの前駆体層を形成し、積層工程と本焼成工程とを交互に6回行うことにより、積層された6つの誘電体層を備え、厚さが300nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例20〜23、比較例6,7の各薄膜コンデンサを作製した。そして、実施例20〜23、比較例6,7の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表3に示す。
表3に示すように、本焼成温度が850〜1000℃である実施例16〜23のリーク電流は、比較例4〜7に比べて小さいことが確認された。
本焼成温度が850℃未満である比較例4、6では、誘電体薄膜の結晶化が不十分であったため、実施例に比べてリーク電流が大きくなった。本焼成温度が1000℃より高い比較例5、7では、本焼成時にNi箔が蒸発したことが原因で、実施例に比べてリーク電流が大きくなった。
(実施例24)
実施例24では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とを2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に2回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を2層積層して、厚さが200nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例24の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例25)
実施例25では、1回の積層工程で厚さが50nmである1層の前駆体層を形成し、積層工程と本焼成工程とを交互に4回行うことにより、厚さが50nmである誘電体層を4層積層して、厚さが200nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例25の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例26)
実施例26では、1回の積層工程で厚さが20nmである1つの前駆体層を形成し、積層工程と本焼成工程とを交互に10回行うことにより、厚さが20nmである誘電体層を10層積層して、厚さが200nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例26の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例8)
比較例8では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ4回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で4層積層し、厚さが200nmである1つの前駆体層を形成した。また、比較例8では、積層工程と本焼成工程とをそれぞれ1回行うことにより、厚さが200nmである誘電体薄膜を形成した。すなわち、比較例8の誘電体薄膜は、Ni箔上に積層された1層の誘電体層に相当する。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、比較例8の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例27)
実施例27では、1回の積層工程で、塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ3回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で3層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に2回行うことにより、厚さが150nmである誘電体層を2層積層して、厚さが300nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例27の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例28)
実施例28では、1回の積層工程で、塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に3回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を3層積層して、厚さが300nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例28の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例29)
実施例29では、1回の積層工程で厚さが50nmである1つの前駆体層を形成し、積層工程と本焼成工程とを交互に6回行うことにより、厚さが50nmである誘電体層を6層積層して、厚さが300nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例29の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例9)
比較例9では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ6回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で6層積層し、厚さが300nmである1つの前駆体層を形成した。また、比較例9では、積層工程と本焼成工程とをそれぞれ1回行うことにより、厚さが300nmである誘電体薄膜を形成した。すなわち、比較例9の誘電体薄膜は、Ni箔上に積層された1層の誘電体層に相当する。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、比較例9の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例30)
実施例30では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ6回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で6層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に2回行うことにより、厚さが300nmである誘電体層を2層積層して、厚さが600nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例30の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例31)
実施例31では、1回の積層工程で、塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ4回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で4層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に3回行うことにより、厚さが200nmである誘電体層を3層積層して、厚さが600nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例31の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例32)
実施例32では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に6回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を6層積層して、厚さが600nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例32の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例10)
比較例10では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ12回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で12層積層し、厚さが600nmである1つの前駆体層を形成した。また、比較例10では、積層工程と本焼成工程とをそれぞれ1回行うことにより、厚さが600nmである誘電体薄膜を形成した。すなわち、比較例10の誘電体薄膜は、Ni箔上に積層された1層の誘電体層に相当する。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、比較例10の薄膜コンデンサを作製した。
実施例24〜32、比較例8〜10の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表4に示す。
表4に示すように、本焼成工程を2回以上行うことにより、2つ以上の誘電体層を備える誘電体薄膜を形成した実施例24〜32のリーク電流は、1回のみの本焼成工程で、1つの誘電体層からなる誘電体薄膜を形成した比較例8〜10に比べて小さいことが確認された。
実施例24〜32の薄膜コンデンサの積層方向における断面をSEMで観察したところ、断面に筋状の境界線が存在した。すなわち、実施例24〜32では、誘電体層の間に平面状の界面が形成されていることが確認された。
一方、比較例8〜10の薄膜コンデンサの積層方向における断面をSEMで観察したところ、断面に筋状の境界線が存在しかなった。すなわち、比較例8〜10の誘電体薄膜には界面が存在しないことが確認された。比較例8〜10の誘電体薄膜では、誘電体粒子が膜厚方向に成長し、誘電体粒子間の界面が膜厚方向に長くなるため、リーク電流が実施例より大きくなると、本発明者らは考えられる。
(実施例33)
実施例33では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に2回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を2層積層して、厚さが200nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例33の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例34)
実施例34では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に3回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を3層積層して、厚さが300nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例34の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例35)
実施例35では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に4回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を4層積層して、厚さが400nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例35の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例36)
実施例36では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に5回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を5層積層して、厚さが500nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例36の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例37)
実施例37では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に6回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を6層積層して、厚さが600nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例37の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例38)
実施例38では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に7回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を7層積層して、厚さが700nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例38の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例39)
実施例39では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に8回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を8層積層して、厚さが800nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例39の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例40)
実施例40では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に9回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を9層積層して、厚さが900nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例40の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例41)
実施例41では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に10回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を10層積層して、厚さが1000nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、実施例41の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例11)
比較例11では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に1回行うことにより、1層の誘電体層から構成され、厚さが100nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、比較例11の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例12)
比較例12では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に11回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を11層積層して、厚さが1100nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、比較例12の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例13)
比較例13では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ2回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で2層積層し、積層工程と本焼成工程とを交互に20回行うことにより、厚さが100nmである誘電体層を20層積層して、厚さが2000nmである誘電体薄膜を形成した。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、比較例13の薄膜コンデンサを作製した。
実施例33〜41、比較例12、13の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表5に示す。
表5に示すように、誘電体薄膜の厚さが200〜1000nmである実施例33〜41のリーク電流は、比較例12、13に比べて小さいことが確認された。
誘電体薄膜の厚さが200nm未満である比較例11ではショート不良が発生した。比較例11の薄膜コンデンサの積層方向における断面をSEMで観察したところ、直径が100nmである誘電体粒子が誘電体薄膜中に形成されていることが確認された。このように、比較例11では、誘電体粒子の直径と誘電体薄膜の厚さが同じであるため、誘電体薄膜の膜厚方向において、複数の誘電体粒子が重ならず、各粒子が単独で配置されていることが確認された。また、比較例11では、誘電体粒子の直径が大きいため、誘電体粒子間に隙間が存在していた。この隙間によってショート不良が発生したと、本発明者らは考える。
比較例12、13の各薄膜コンデンサの積層方向における断面をSEMで観察したところ、誘電体薄膜に多数のクラックが形成されており、このクラックに起因して、比較例12、13のリーク電流が実施例に比べて大きくなったと、本発明者らは考える。
(実施例42)
金属溶液に含まれる焼結助剤(不純物)の含有量を金属溶液中の金属元素含有量に対して1100ppmに調整したこと以外は、実施例3と同様の方法で、実施例42の薄膜コンデンサを作製した。
参考例43)
参考例43では、1回の積層工程で塗膜の形成と仮焼成とをそれぞれ6回行うことにより、厚さが50nmである前駆体層をNi箔上で6層積層し、積層工程と本焼成工程とをそれぞれ1回行った。これにより、参考例43では、厚さが300nmである誘電体薄膜をNi箔上に形成した。すなわち、参考例43の誘電体薄膜は1層の誘電体層に相当する。
以上の事項以外は、実施例3と同様の方法で、参考例43の薄膜コンデンサを作製した。
(実施例44)
実施例3と同様の方法で、実施例44の薄膜コンデンサを作製した。
(比較例14)
金属溶液に含まれる焼結助剤(不純物)の含有量を金属溶液中の金属元素含有量に対して1100ppmに調整したこと以外は、参考例43と同様の方法で、比較例14の薄膜コンデンサを作製した。
実施例42、参考例43、実施例44、比較例14の各薄膜コンデンサのε、リーク電流及びτを実施例1と同様の方法で求めた。結果を表6に示す。
表6に示すように、金属溶液に1100ppmの焼結助剤を含有させ、且つ積層工程と本焼成工程とをそれぞれ1回行うことにより誘電体薄膜を形成した比較例14のリーク電流は、実施例42、参考例43、実施例44に比べて大きいことが確認された。
2、2c・・・薄膜コンデンサ、4、4c、4d・・・誘電体薄膜、6、6d・・・下地電極、8・・・上部電極、10、10c、10d、12、12c、12d、16d・・・誘電体層、14、14c・・・界面、10a、12a、20a、22a、30a、32a・・・塗膜、10b、12b、20b、22b、30b、32b・・・前駆体層。

Claims (3)

  1. 下記化学式(1)で表される誘電体組成物を含み、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜と、
    前記誘電体薄膜を間に挟む一対の電極と、
    を備え
    前記誘電体薄膜が、前記電極と略平行である少なくとも2つの誘電体層を有し、
    前記2つの誘電体層の間に平面状の界面が形成されている、
    薄膜コンデンサ。
    CaZr1−xTi (1)
    [化学式(1)中、0.9≦m≦1.1であり、0≦x<1である。]
  2. Ca及びZrの溶液から形成した塗膜の仮焼成を電極上で1回以上行うことにより、1つ以上の前駆体層を前記電極上に積層する積層工程と、
    前記電極上に積層された1つ以上の前記前駆体層を850〜1000℃で本焼成して、誘電体層を前記電極上に形成する本焼成工程と、
    前記積層工程及び前記本焼成工程を交互にそれぞれ2回以上行うことにより、積層された2つ以上の前記誘電体層を有し、厚さが200〜1000nmである誘電体薄膜を前記電極上に形成する薄膜形成工程と、を備え、
    前記溶液におけるTiの含有量を0モル以上とし、
    前記Zrのモル数MZr及び前記Tiのモル数MTiの合計に対する前記Caのモル数MCaの比MCa/(MZr+MTi)を0.9〜1.1とする、
    薄膜コンデンサの製造方法。
  3. 前記溶液における焼結助剤の含有量を前記溶液中の金属元素含有量に対して1000ppm以下とする、
    請求項に記載の薄膜コンデンサの製造方法。
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