JP5277790B2 - 慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置 - Google Patents

慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、柔軟で可動範囲の限定された負荷を連結したモータの慣性モーメントを同定し、その同定結果に基づいて動作制御するモータ制御装置に関する。
モータ制御装置には、柔軟な負荷の連結したモータである制御対象を高精度または高応答に駆動する場合、如何にして明確でない制御対象の慣性モーメント値を高精度かつ微少動作並びに短時間で同定し、その同定値に基づいて制御対象を駆動するか、が必要とされている。
第1従来技術の慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置は、同じ周波数で2つの異なる振幅を持つ位置指令である第1位置指令および第2位置指令のそれぞれに対する積分トルク指令基本周波数成分を設定した時間において評価した値である積分トルク指令評価値を用いて負荷を連結したモータである制御対象の慣性モーメントを同定している(例えば、特許文献1参照)。
また、第2従来技術の慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置は、2つの異なる周波数の速度指令に対するモータ位置振幅と、トルク指令のフーリエ係数を用いて前記慣性モーメントを同定している(例えば、特許文献2参照)。
図3は、第1従来技術の慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置のブロック図である。図において、301は第1基本周波数成分検出器、302は位置評価器、303は周波数検出器、304は第1演算器、305は積分器、306は第2基本周波数成分検出器、307は積分トルク指令評価器であり、308は第2演算器である。
第1基本周波数成分検出器301は、位置指令と位置を入力し、前記位置の周波数成分の中で前記位置指令の基本周波数における周波数成分を位置基本周波数成分として検出し出力する。位置評価器302は、前記位置基本周波数成分の設定した時間における値を位置評価値として検出し出力する。周波数検出器303は、前記位置基本周波数成分の周波数を位置周波数として検出し出力する。第1演算器304は、前記位置評価値と前記位置周波数を入力し修正位置評価値を出力する。積分器305は、トルク指令を入力し前記トルク指令をN階時間積分した積分トルク指令を出力する。(ただしNは自然数とする。)第2基本周波数成分検出器306は、前記位置指令と前記積分トルク指令を入力し、前記積分トルク指令の周波数成分の中で前記位置指令の基本周波数における周波数成分を積分トルク指令基本周波数成分として検出し出力する。積分トルク指令評価器307は、前記積分トルク指令基本周波数成分を入力し、その入力信号を設定した時間において評価した値を積分トルク指令評価値として出力する。第2演算器308は、前記修正位置評価値と前記積分トルク指令評価値を入力し、慣性モーメント同定値を出力する。
図4は、第2従来技術の慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置のブロック図である。図において、401は速度指令発生器、402は速度制御器、403はトルク制御器、404はモータ、405は位置検出器、406は微分器、407は慣性モーメント同定器、408はトルク指令フーリエ変換器、409はモータ位置振幅演算器、410は慣性モーメント演算器である。
速度指令発生器401は、速度指令を出力する。速度制御器402は、前記速度指令と速度を入力しトルク指令を出力する。トルク制御器403は、前記トルク指令を入力しモータ駆動信号を出力する。モータ404は、前記モータ駆動信号により駆動されその位置であるモータ位置は位置検出器405が検出し出力する。微分器406は、前記モータ位置を入力し前記速度を出力する。慣性モーメント同定器407は、前記トルク指令と前記モータ位置を入力し負荷が連結したモータ404の負荷慣性モーメントである慣性モーメント同定値を算出し出力する。慣性モーメント同定器407内部において、トルク指令フーリエ変換器408は、前記トルク指令を入力しその入力信号のフーリエ係数であるトルク指令フーリエ係数を出力する。モータ位置振幅演算器409は、前記モータ位置を入力しその入力信号振幅であるモータ位置振幅を出力する。慣性モーメント演算器410は、前記トルク指令フーリエ係数と前記モータ位置振幅を入力し前記慣性モーメント同定値を算出し出力する。
特開2006−280080号公報(第10−13頁、第1図) 特開2007−189856号公報(第3−6頁、第1図)
第1従来技術のモータ制御装置は、同じ周波数で2つの異なる振幅を持つ位置指令である第1位置指令および第2位置指令のそれぞれに対する積分トルク指令基本周波数成分を設定した時間において評価した値である積分トルク指令評価値を用いるので、前記第1位置指令と前記第2位置指令の振幅は十分離れている必要があり、前記第1位置指令または前記第2位置指令の周波数の小さいほうに対する動作範囲が十分に小さくすることが出来ず(たとえば1/150回転以下)、そのような微小動作が要求される柔軟な小ストロークメカに対しては改善の必要があった。また、第1従来技術のモータ制御装置の慣性モーメント同定式は、その数式表現が比較的複雑なため、廉価で性能の劣るドライバを用いて駆動した産業用機械に適用する場合、数式を簡単にする改善の必要があった。
第2従来技術のモータ制御装置は、2つの異なる周波数の速度指令に対するモータ位置振幅と、トルク指令のフーリエ係数を用いて同定したモータ側および負荷側の慣性モーメントを用いて柔軟な負荷の連結した制御対象を動作制御する構成となっていて、その同定式が比較的複雑であるので、廉価で性能の劣るドライバを用いて駆動した産業用機械に適用する場合、数式を簡単にする改善の必要があった。また、同定式においてモータ位置振幅の計測精度が同定誤差に影響を及ぼす同定式のため、モータ位置振幅の計測精度が十分に高くないとその計測誤差が同定誤差に影響し同定精度が劣化しやすく改善の必要があった。
本発明はこのような改善点に鑑みてなされたものであり、柔軟な負荷の連結した制御対象に対し産業用機械の慣性モーメント同定を、小ストロークで精度良く短時間に実施するとともに、簡単な数式により廉価で性能のやや劣るドライバを用いた産業用機械のモータ側および負荷側の慣性モーメント同定と、その同定結果を用いた動作制御をすることができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したのである。
本発明の一の観点によるモータ制御装置は、機械負荷の連結したモータである制御対象を駆動するモータ制御装置であって、複数の周波数成分を含む周期信号である入力指令と、検出器による検出値であるモータ位置とに基づいて前記モータ位置が前記入力指令に追従するように制御するフィードバック制御器と、前記フィードバック制御器の出力であるトルク指令と前記モータ位置とに基づいて前記制御対象の慣性モーメント同定値を算出する慣性モーメント同定器と、を備え、前記特定の周波数は、前記制御対象の反共振周波数より十分に低い周波数である第1指令周波数と、前記制御対象の共振周波数より十分に高い周波数である第2指令周波数であり、前記第1指令周波数における前記モータ位置をフーリエ変換した余弦項の係数を第1モータ位置余弦項フーリエ係数とし、前記第1指令周波数における前記トルク指令をフーリエ変換した余弦項の係数を第1トルク指令余弦項フーリエ係数とした場合、前記慣性モーメント同定器、前記第1トルク指令余弦項フーリエ係数を、前記第1指令周波数の2乗と前記第1モータ位置余弦項フーリエ係数との乗算値で除算して負号を付した、前記制御対象の総慣性モーメント同定値を算出するモータ制御装置が適用される。
請求項1乃至4に記載の発明によると、柔軟で可動範囲の限定された負荷を連結したモータのモータ側および負荷側慣性モーメントを正確に同定することができ、その同定結果に基づいて高精度な動作制御を実施することができる。
また、請求項5に記載の発明によると、柔軟な負荷の連結した制御対象に対し産業用機械の慣性モーメント同定を、小ストロークで精度良く短時間に実施するとともに、簡単な数式により廉価で性能のやや劣るドライバを用いた産業用機械のモータ側および負荷側の慣性モーメント同定と、その同定結果を用いた動作制御をすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。実際のモータ制御装置には、様々な機能や手段が内蔵されているが、図には本発明に関係する機能や手段のみを記載し説明することとする。また、以下、同一名称には同一符号を付け重複説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施例を示す慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置のブロック図である。図において、101は指令発生器、102はフィードバック制御器、103はフィードフォワード制御器、104は電流制御器、105は制御対象、106はモータ位置検出器、107は慣性モーメント同定器、108は指令周波数演算器、109はトルク指令フーリエ係数演算器、110はモータ位置フーリエ係数演算器、111は慣性モーメント演算器である。
指令発生器101は、慣性モーメント同定に必要な複数の周波数成分を含む指令を出力する。フィードバック制御器102は、前記指令とモータ位置を入力しフィードバック制御信号を出力する。フィードフォワード制御器103は、前記指令を入力しフィードフォワード制御信号を出力する。電流制御器104は、前記フィードバック制御信号と前記フィードフォワード制御信号の加算値であるトルク指令を入力しモータ電流を出力する。制御対象105は、柔軟な負荷の連結したモータであり、前記モータ電流によって駆動されその前記モータ位置はモータ位置検出器106が検出し出力する。慣性モーメント同定器107は、前記指令と前記トルク指令と前記モータ位置を入力し、制御対象105のモータ側慣性モーメントと負荷側慣性モーメントである慣性モーメント同定値を出力する。
慣性モーメント同定器107において、指令周波数演算器108は、前記指令を入力し前記指令の含む周波数のうち慣性モーメント同定に用いる複数の周波数である指令周波数を出力する。トルク指令フーリエ係数演算器109は、前記トルク指令を入力しトルク指令フーリエ係数を算出し出力する。モータ位置フーリエ係数演算器110は、前記モータ位置を入力しモータ位置フーリエ係数を算出し出力する。慣性モーメント演算器111は、前記指令周波数と前記トルク指令フーリエ係数と前記モータ位置フーリエ係数と、を入力し前記慣性モーメント同定値を算出し出力する。
本発明が従来技術と異なる部分は、指令を入力し指令周波数を出力する指令周波数演算器108と、トルク指令を入力しトルク指令フーリエ係数を出力するトルク指令フーリエ係数演算器109と、モータ位置を入力しモータ位置フーリエ係数を出力するモータ位置フーリエ係数演算器110と、前記指令周波数と前記トルク指令フーリエ係数と前記モータ位置フーリエ係数と、を入力し慣性モーメント同定値を出力する慣性モーメント演算器111と、を備える部分である。
以下、本発明における慣性モーメント同定器107が、制御対象105のモータ側慣性モーメントと負荷側慣性モーメントである慣性モーメント同定値を算出する仕組みの詳細を示す。制御対象105を2慣性メカとすると、トルク指令からモータ位置までの伝達関数は式(1)と表される。
ただし、Θはモータ位置のラプラス変換、Tref *はトルク指令のラプラス変換、Wは一定トルク外乱、Jは制御対象105の総慣性モーメント(モータ側慣性モーメントと負荷側慣性モーメント)、ωは共振周波数、ωは反共振周波数、ζは共振の減衰係数、ζは反共振の減衰係数である。時間領域で式(1)を書き直すと、式(2)となる。
ただし、θはモータ位置、Trefはトルク指令、wは一定トルク外乱であり、括弧内の数字は時間微分の階数を示す。一定トルク外乱wを除くため、式(2)を1階時間微分すると式(3)となる。
指令が周波数ωである正弦波(周期信号)とすると、前記モータ位置と前記トルク指令の1次フーリエ展開は式(4)、(5)で表される。

ただし、a、bは前記モータ位置のフーリエ係数、c、dは前記トルク指令のフーリエ係数である。式(4)と(5)を式(3)に代入すると、式(6)を得る。
cos項とsin項の係数比較により、式(7)と(8)を得る。

前記指令の周波数ωが、前記反共振周波数より十分低い場合、すなわちω=ω<<ω、式(7)と(8)は、式(9)と(10)と書き直すことができる。

ただし、a、bは指令周波数が第1指令周波数ω=ωである場合の前記モータ位置のフーリエ係数(以下、「第1モータ位置余弦項フーリエ係数」、「第1モータ位置正弦項フーリエ係数」と呼ぶ。)、c、dは前記トルク指令のフーリエ係数(以下、「第1トルク指令余弦項フーリエ係数」、「第1トルク指令正弦項フーリエ係数」と呼ぶ。)である。
一方、前記指令周波数が共振周波数より十分大きい場合、すなわちω=ω>>ωにおいて、共振および反共振周波数とモータ側および負荷側慣性モーメントとの周知の関係式である式(11)を用いて、式(7)は式(12)、さらに式(13)と書き直すことができる。


ただし、Jはモータ側慣性モーメント、Jは負荷側慣性モーメント、bは指令周波数がω=ωである場合の前記モータ位置のsin項フーリエ係数(以下、「第2モータ位置正弦項フーリエ係数」と呼ぶ。)、dは前記トルク指令のsin項フーリエ係数(以下、「第2トルク指令正弦項フーリエ係数」と呼ぶ。)である。
同様に、式(8)は、式(14)と書き直すことができる。
ただし、aは指令周波数が第2指令周波数ω=ωである場合の前記モータ位置のcos項フーリエ係数(以下、「第2モータ位置余弦項フーリエ係数」と呼ぶ。)、cは前記トルク指令のcos項フーリエ係数(以下、「第2トルク指令余弦項フーリエ係数」と呼ぶ。)である。
慣性モーメント演算器111は、式(9)、(10)、(13)、(14)を用いて負荷側慣性モーメントJ=J−Jを算出し、前記モータ側慣性モーメントと前記負荷側慣性モーメントである慣性モーメント同定値を出力する。
式(1)から式(14)の説明において、第1指令周波数ωと第2指令周波数ωの2つの指令を用いたが、第1指令周波数ωと第2指令周波数ωの2つの周波数成分を含む任意の指令を用いても、同様に慣性モーメント同定が実施できる。
ここで、本発明における慣性モーメント同定器107内の各構成が、各入力に対しどのような演算に基づいて各出力を得るのかを整理する。
指令周波数演算器108は、制御対象105の反共振周波数より十分に低い(例えば1/5程度)周波数である第1指令周波数ωと、共振周波数より十分に高い(例えば5倍程度)周波数である第2指令周波数ωを含む周期的な指令を入力し、前記指令の含む周波数のうち慣性モーメント同定に用いる複数の周波数である前記第1指令周波数と第2指令周波数をFFTにより抽出し出力する。
トルク指令フーリエ係数演算器109は、前記トルク指令を入力し、式(5)に基づいて前記指令周波数演算器の複数(例えば2つ)の前記指令周波数から、指令トルク指令フーリエ係数cおよびdを算出し出力する。
モータ位置フーリエ係数演算器110は、前記モータ位置を入力し、式(4)に基づいて前記指令周波数演算器の複数(例えば2つ)の前記指令周波数から、モータ位置フーリエ係数aおよびbを算出し出力する。
慣性モーメント演算器111は、前記指令周波数および前記トルク指令フーリエ係数並びに前記モータ位置フーリエ係数と、を入力し、式(13)あるいは(14)に基づいてモータ側慣性モーメントJを、式(9)あるいは(10)に基づいて総慣性モーメントJを算出し、更に負荷側慣性モーメントJ=J−Jを算出し、モータ側慣性モーメントJと負荷側慣性モーメントJである前記慣性モーメント同定値を算出し出力する。
本発明は、フィードバック制御器102が位置P速度P制御、位置P速度PI制御、位置P速度I−P制御、速度P制御、速度PI制御、速度I−P制御、位置PID制御など任意の制御則である場合に適用可能であり、前記フィードフォワード制御信号が速度フィードフォワード制御信号、トルクフィードフォワード制御信号のいずれかまたは両方を含む場合、さらにフィードフォワード制御器103が無い場合にも適用可能である。
また、式(9)と式(10)によって算出した同定値は必ず同じとなり、式(13)と式(14)によって算出した同定値も必ず同じになるので、モータ側慣性モーメントは、式(13)あるいは(14)のいずれを用いても同定でき、総慣性モーメントは、式(9)あるいは(10)のいずれを用いても同定できる。
また、式(9)、(10)、(13)、(14)を見ても、非常に簡単な数式であることが分かり、廉価で性能のやや劣るドライバを用いた産業用機械のモータ側および負荷側の慣性モーメント同定値を容易に同定することができる。
また、本発明は、前記モータ位置と前記トルク指令のフーリエ係数を用いるので、同定に使用する周波数以外の周波数成分である過渡応答、非線形ダイナミクスなどが同定精度に与える影響を抑制でき、定常状態を待つことなく短時間にクーロン摩擦などの非線形ダイナミクスによらず高精度に前記慣性モーメント同定値を算出できる。
以下、本発明のシミュレーション結果を示す。シミュレーションに用いた数値は以下のとおりである。
J=2.44×10−4[kg・m]、T=2.1*10−3[N・m]、ω=138・2・π[rad/s]、ζ=0.002、ω=100・2・π[rad/s]、ζ=0.002、K=120[s−1]、K=120・2・π[s−1]、J=1.28×10−3[kg・m]、T=0.0053[s]、T=125×10−6[s]、Trat=0.637[N・m]、b=17[bit]、ω=10・2・π[rad/s]、ω=200・2・π[rad/s]、r01=0.005[rad]、r02=0.1[rad]
ただし、Jは制御対象105の総慣性モーメント(モータ側慣性モーメントと負荷側慣性モーメント)、Tはクーロン摩擦、ωは共振周波数、ζは共振の減衰係数、ωは反共振周波数、ζは反共振の減衰係数、Kは位置比例制御ゲイン、Kは速度比例制御ゲイン、Jは公称慣性モーメント、Tは速度制御積分時定数、Tは制御周期、Tratは定格トルク、bはモータ位置検出器106の分解能、ωは第1指令周波数、ωは第2指令周波数、r01は第1指令振幅、r02は第2指令振幅である。
一般に、モータ位置振幅はその動作周波数が低い場合に大きく、高い場合に小さくなる傾向があるので、本シミュレーションでは第1指令周波数ωを第2指令周波数ωより小さく、第1指令振幅r01を第2指令振幅r02より小さく設定することで、微小動作のみで慣性モーメント同定できるようにしている。また、本シミュレーションでは、前記指令は前記第1指令周波数と前記第1指令振幅を持つ第1指令と前記第2指令周波数と前記第2指令振幅を持つ第2指令を加算した信号とし、フィードバック制御器102は位置P速度PI制御とし、フィードフォワード制御器103は前記指令を1階微分した速度フィードフォワード制御信号と、前記指令を2階微分し前記公称慣性モーメントを乗算したトルクフィードフォワード制御信号を出力する。また、本シミュレーションに用いたシミュレーションモデルは、制御対象105のみ連続時間表現とし、それ以外は制御周期Tの離散時間表現とした。なお、制御対象105は、式(1)で表される伝達関数に上記のクーロン摩擦Tを加えたものを用い、トルク指令Trefは、上記の定格トルクTratで飽和するようにした。
図2は、本発明の第1実施例を示すシミュレーションにおける一定トルク外乱を変化させた場合の慣性モーメント同定誤差である。図において、実線は、式(13)により算出したモータ側慣性モーメントの同定誤差であり、破線は、式(9)、(13)よりJ=J−Jとして求めた負荷側慣性モーメントの同定誤差である。
図を見れば、一定トルク外乱を定格トルクの0%から50%まで変化させてもモータ側慣性モーメントは1%以下の誤差で同定でき、負荷側慣性モーメントは3%以下の誤差で同定できることが分かる。また、本シミュレーションにおいて前記モータ位置の振幅は1/157回転以下であり、本発明は可動範囲の限定された一般産業用機械などの慣性モーメント同定に適用可能であることが分かる。また、動作開始から10周期分の前記モータ位置と前記トルク指令を用いたので、前記モータ位置と前記トルク指令を拾得するのに要した時間は0.1sであった。
このように、本発明によると柔軟な負荷の連結した制御対象に対し産業用機械の慣性モーメント同定を、小ストロークで精度良く短時間に実施するとともに、簡単な数式により廉価で性能のやや劣るドライバを用いた産業用機械のモータ側および負荷側の慣性モーメント同定メカの姿勢によらず、クーロン摩擦などの非線形ダイナミクスの影響を抑制し、短時間に高精度に実施できる。
2つの周波数を持つ指令を用いて動作させた時のモータ位置とトルク指令のフーリエ係数を用いて柔軟な小ストロークメカの慣性モーメント同定し、その同定結果に基づいて動作制御することができるので、半導体製造装置など可動範囲の限定された一般産業用機械の動作制御に広く適用できる。
本発明の第1実施例を示す慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置のブロック図 本発明の第1実施例を示すシミュレーションにおける一定トルク外乱を変化させた場合の慣性モーメント同定誤差を示す図 第1従来技術の慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置のブロック図 第2従来技術の慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置のブロック図
符号の説明
101 指令発生器
102 フィードバック制御器
103 フィードフォワード制御器
104 電流制御器
105 制御対象
106 モータ位置検出器
107 慣性モーメント同定器
108 指令周波数演算器
109 トルク指令フーリエ係数演算器
110 モータ位置フーリエ係数演算器
111 慣性モーメント演算器
301 第1基本周波数成分検出器
302 位置評価器
303 周波数検出器
304 第1演算器
305 微分器
306 第2基本周波数成分検出器
307 積分トルク指令評価器
308 第2演算器
401 速度指令発生器
402 速度制御器
403 トルク制御器
404 モータ
405 位置検出器
406 微分器
407 慣性モーメント同定器
408 トルク指令フーリエ変換器
409 モータ位置振幅演算器
410 慣性モーメント演算器

Claims (4)

  1. 機械負荷の連結したモータである制御対象を駆動するモータ制御装置であって、
    複数の周波数成分を含む周期信号である入力指令と、検出器による検出値であるモータ位置とに基づいて前記モータ位置が前記入力指令に追従するように制御するフィードバック制御器と、
    前記フィードバック制御器の出力であるトルク指令と前記モータ位置とに基づいて前記制御対象の慣性モーメント同定値を算出する慣性モーメント同定器と、を備え、
    前記特定の周波数は、前記制御対象の反共振周波数より十分に低い周波数である第1指令周波数と、前記制御対象の共振周波数より十分に高い周波数である第2指令周波数であり、
    前記第1指令周波数における前記モータ位置をフーリエ変換した余弦項の係数を第1モータ位置余弦項フーリエ係数とし、前記第1指令周波数における前記トルク指令をフーリエ変換した余弦項の係数を第1トルク指令余弦項フーリエ係数とした場合、
    前記慣性モーメント同定器
    前記第1トルク指令余弦項フーリエ係数を、前記第1指令周波数の2乗と前記第1モータ位置余弦項フーリエ係数との乗算値で除算して負号を付した、前記制御対象の総慣性モーメント同定値を算出することを特徴とするモータ制御装置。
  2. さらに、前記第2指令周波数における前記モータ位置をフーリエ変換した余弦項の係数を第2モータ位置余弦項フーリエ係数とし、前記第2指令周波数における前記トルク指令をフーリエ変換した余弦項の係数を第2トルク指令余弦項フーリエ係数とした場合、
    前記慣性モーメント同定器は
    前記第2トルク指令余弦項フーリエ係数を、前記第2指令周波数の2乗と前記第2モータ位置余弦項フーリエ係数との乗算値で除算し負号を付した、前記制御対象のモータ側慣性モーメント同定値を算出し、
    前記総慣性モーメント同定値から前記モータ側慣性モーメント同定値を減算して負荷側慣性モーメント同定値を算出し、
    前記モータ側慣性モーメント同定値と前記負荷側慣性モーメント同定値とを前記慣性モーメント同定値として出力することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記慣性モーメント同定器は、
    前記入力指令の前記特定の周波数である指令周波数を算出する指令周波数演算器と、
    前記トルク指令のフーリエ係数であるトルク指令フーリエ係数を算出するトルク指令フーリエ係数演算器と、
    前記モータ位置のフーリエ係数であるモータ位置フーリエ係数を算出するモータ位置フーリエ係数演算器と、
    前記指令周波数および前記トルク指令フーリエ係数並びに前記モータ位置フーリエ係数に基づいて、前記慣性モーメント同定値を算出する慣性モーメント演算器と
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記トルク指令フーリエ係数演算器は、FFT(高速フーリエ変換)を用いて前記トルク指令フーリエ係数を算出し、
    前記モータ位置フーリエ係数演算器は、FFT(高速フーリエ変換)を用いて前記モータ位置フーリエ係数を算出することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
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