JP4784826B2 - システム同定装置およびそれを備えたモータ制御装置 - Google Patents

システム同定装置およびそれを備えたモータ制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、負荷が低剛性に連結したモータの剛性を同定するシステム同定装置に関する。
従来のシステム同定装置は、ホワイトノイズ信号を機械系403に入力しその角速度のフーリエ変換より共振反共振周波数を算出し、剛体パラメータ同定部406により算出した機械系403の総慣性モーメントと前記共振反共振周波数を用いてねじり剛性を同定している(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来のシステム同定装置である。図4において、401は乗算器、402は切替スイッチ、403は機械系、404はFFT演算部、405はエラーシステム、406は剛体パラメータ同定部、407は共振パラメータ同定部である。
以下、図4を用いて、従来のシステム同定装置の構成を説明する。
先ず、剛体パラメータ同定部406の計算モードにおいて、乗算器401は、速度指令から角速度を減算した偏差を入力し、駆動トルクを出力する。切替スイッチ402は、前記駆動トルクとホワイトノイズ信号を入力し、前記駆動トルクを出力する。機械系403は、前記駆動トルクを入力し、前記角速度を出力する。エラーシステム405は、前記駆動トルクと前記角速度を入力し、同定誤差と内部信号を出力する。剛体パラメータ同定部406は、前記同定誤差と内部信号を入力し、機械系403の総慣性モーメント、粘性摩擦およびクーロン摩擦であるパラメータ同定値を出力する。次に、共振パラメータ同定部407の計算モードにおいて、切替スイッチ402は、前記駆動トルクと前記ホワイトノイズ信号を入力し、前記ホワイトノイズ信号を出力する。機械系403は、前記ホワイトノイズ信号を入力し、前記角速度を出力する。FFT演算部404は、前記角速度を入力し、共振反共振周波数を出力する。共振パラメータ同定部407は、前記パラメータ同定値と前記共振反共振周波数を入力し、前記共振反共振周波数により駆動側慣性モーメント、負荷側慣性モーメントおよびねじり剛性である共振パラメータを同定し出力する。
このように、従来のシステム同定装置は、ホワイトノイズ信号を機械系403に入力し、その角速度のフーリエ変換より共振反共振周波数を算出し、剛体パラメータ同定部406により算出した機械系403の総慣性モーメントと前記共振反共振周波数を用いてねじり剛性を同定するものであった。
特開平7−152429号公報(第2−7頁、第1図)
しかしながら、従来のシステム同定装置は、ホワイトノイズ信号を機械系に入力しなければならないので、前記機械系に機械的負担を与え騒音を発生するという問題があった。また、機械系の過渡応答、雑音などにより角速度に含まれる周波数成分によりねじり剛性の同定精度が落ちる問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、負荷が低剛性に連結したモータである制御対象の共振周波数と反共振周波数より十分に高い周波数成分を含む周期的指令を用い、同定に必要な周波数成分のみをトルク指令とモータ位置から抽出しその振幅を用いて剛性同定をすることにより、前記制御対象に機械的負担をかけず、静かに、雑音などの影響を抑制し高精度に剛性を同定できるシステム同定装置およびそれを備えたモータ制御装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
本発明の代表的な構成は、システム同定装置が、トルク指令とモータ位置に基づいて、負荷が低剛性に連結したモータである制御対象の剛性同定値を算出して出力する剛性同定器を備え、指令発生器からの指令に基づいて前記モータを駆動して前記剛性同定値を算出するシステム同定装置において、前記剛性同定器が、トルク指令振幅とモータ位置振幅に基づいて、前記剛性同定値を算出して出力する剛性演算器と、前記トルク指令を入力しその入力信号の周波数成分を分離したトルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分分離器と、前記トルク指令周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択した選択トルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分選択器と、前記選択トルク指令周波数成分を入力しその入力信号振幅である前記トルク指令振幅を出力するトルク指令振幅演算器と、を有するトルク指令振幅演算部と、前記モータ位置を入力しその入力信号の周波数成分を分離したモータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分分離器と、前記モータ位置周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択した選択モータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分選択器と、前記選択モータ位置周波数成分を入力しその入力信号振幅である前記モータ位置振幅を出力するモータ位置振幅演算器と、を有するモータ位置振幅演算部と、を備える。
本発明の他の代表的な構成は、システム同定装置が、トルク指令とモータ位置に基づいて、負荷が低剛性に連結したモータである制御対象の剛性同定値を算出して出力する剛性同定器を備え、指令発生器からの指令に基づいて前記モータを駆動して前記剛性同定値を算出するシステム同定装置において、前記剛性同定器が、トルク指令振幅とモータ位置振幅に基づいて、前記剛性同定値を算出して出力する剛性演算器と、フーリエ変換、あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いてトルク指令周波数成分を算出して出力するトルク指令周波数成分分離器と、前記トルク指令周波数成分の中の複数の周波数成分とした選択トルク指令周波数成分を算出して出力するトルク指令周波数成分選択器と、を有するトルク指令振幅演算部と、フーリエ変換、あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いてモータ位置周波数成分を算出して出力するモータ位置周波数成分分離器と、前記モータ位置周波数成分の中の複数の周波数成分とした選択モータ位置周波数成分を算出して出力するモータ位置周波数成分選択器と、を有するモータ位置振幅演算部と、備える。
本発明の代表的な構成によると、重力などによる一定トルク外乱の影響を抑制し、任意の線形制御則の速度制御または位置制御され、負荷が低剛性に連結したモータの剛性を同定することができる。また、未知の制御対象の剛性を高精度に同定できるシステム同定装置を備えるため、その剛性同定値に基づいて、高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。また、制御ゲイン調整等における発振等を極力避けることができ、制御対象への機械的負担を抑制することができる。
本発明の他の代表的な構成によると、重力などによる一定トルク外乱、過渡応答、非線形ダイナミクス、雑音などの影響を抑制し、任意の線形制御則の速度制御または位置制御され、可動範囲が限定された負荷が低剛性に連結したモータの剛性を機械的負担をかけることなく、静かに、短時間に、高精度に同定することができる。また、未知の制御対象の剛性を高精度に同定できるシステム同定装置を備えるため、その剛性同定値に基づいて、高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。また、制御ゲイン調整等における発振等を極力避けることができ、制御対象への機械的負担を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例を示す速度制御に基づいたシステム同定装置である。図1において、101は速度指令発生器、102は速度制御器、103はトルク制御器、104は制御対象、105は位置検出器、106は微分器、107は剛性同定器、108はトルク指令振幅演算部,109はトルク指令周波数成分分離器、110はトルク指令周波数成分選択器、111はトルク指令振幅演算器、112はモータ位置振幅演算部,113はモータ位置周波数成分分離器、114はモータ位置周波数成分選択器、115はモータ位置振幅演算器、116は剛性演算器である。
図1において、速度指令発生器101は速度指令を出力する。速度制御器102は前記速度指令とモータ速度を入力しトルク指令を出力する。トルク制御器103は前記トルク指令を入力しモータ駆動信号を出力する。制御対象104は負荷が低剛性に連結したモータであり、前記モータ駆動信号により駆動され、モータ位置は位置検出器105が検出し出力する。微分器106は前記モータ位置を入力し前記モータ速度を出力する。
剛性同定器107は前記トルク指令と前記モータ位置を入力し制御対象104の剛性である剛性同定値を算出し出力する。
剛性同定器107内部において、トルク指令振幅演算部108はトルク指令周波数成分分離器109,トルク指令周波数成分選択器110,トルク指令振幅演算器111より構成され,トルク指令周波数成分分離器109は前記トルク指令を入力しその入力信号の周波数成分を分離しトルク指令周波数成分として出力する。トルク指令周波数成分選択器110は前記トルク指令周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択し選択トルク指令周波数成分として出力する。トルク指令振幅演算器111は前記選択トルク指令周波数成分を入力しその入力信号振幅であるトルク指令振幅を出力する。モータ位置振幅演算部112はモータ位置周波数成分分離器113,モータ位置周波数成分選択器114,モータ位置振幅演算器115より構成され,モータ位置周波数成分分離器113は前記モータ位置を入力しその入力信号の周波数成分を分離しモータ位置周波数成分として出力する。モータ位置周波数成分選択器114は前記モータ位置周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択し選択モータ位置周波数成分として出力する。モータ位置振幅演算器115は前記選択モータ位置周波数成分を入力しその入力信号振幅であるモータ位置振幅を出力する。剛性演算器116は前記トルク指令振幅と前記モータ位置振幅を入力し前記剛性同定値を算出し出力する。
本発明が特許文献1と異なる部分は、トルク指令を入力しトルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分分離器109と、前記トルク指令周波数成分を入力し選択トルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分選択器110と、前記選択トルク指令周波数成分を入力しトルク指令振幅を出力するトルク指令振幅演算器111と、で構成されるトルク指令振幅演算部108と、モータ位置を入力しモータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分分離器113と、前記モータ位置周波数成分を入力し選択モータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分選択器114と、前記選択モータ位置周波数成分を入力しモータ位置振幅を出力するモータ位置振幅演算器115と、で構成されるモータ位置振幅演算部112と、前記トルク指令振幅と前記モータ位置振幅を入力し制御対象104の剛性である剛性同定値を算出する剛性演算器116と、を備えた部分である。
以下、剛性同定器107が剛性同定値を算出する仕組みについて説明する。
本発明の剛性同定はトルク指令周波数成分およびモータ位置周波数成分の内、同定に必要な周波数成分のみを抽出して同定計算を実施するので、以下の同定式導出において各信号は同定計算に用いる周波数成分のみを考える。
制御対象104は負荷が低剛性に連結したモータとし、モータ慣性モーメントをJm、負荷慣性モーメントをJl、モータ粘性摩擦をD、負荷粘性摩擦をcl、モータ負荷間剛性をk、モータ負荷間粘性摩擦をc、トルク指令をTref、モータ位置をθm、負荷位置をθl、一定トルク外乱をwとすると、トルク制御器103、制御対象104、位置検出器105を含む開ループ系の運動方程式は式(1)、式(2)で表される。

前記速度指令をその周波数である指令周波数ωが前記開ループ系の共振周波数と反共振周波数より十分に高い(例えば、共振周波数の3倍の周波数を持つ)正弦波とするとθl<<θmの関係が成り立ち、式(1)は式(3)と近似できる。また、モータ位置θmは式(4)と表される。


ただし、Aはモータ位置振幅である。式(4)を式(3)に代入するとトルク指令Trefは式(5)と表される。また、トルク指令振幅Sは式(5)より式(6)と算出できる。

前記速度指令を前記指令周波数がω=ω1である第1速度指令とする場合、前記モータ位置振幅がA=A1、前記トルク指令振幅がS=S1とすると、式(6)より式(7)の関係が求められる。
同様に、前記速度指令を前記指令周波数がω=ω2である第2速度指令とする場合、前記モータ位置振幅がA=A2、前記トルク指令振幅がS=S2とすると、式(8)の関係が求められる。また、式(7)と式(8)より式(9)が求められる。

剛性演算器116は式(9)により剛性同定値kを算出する。すなわち、式(9)を文言で表現すれば、指令器が発生する指令に含まれ剛性同定に用いる2つの周波数を第1指令周波数および第2指令周波数、また前記第1指令周波数における前記トルク指令振幅を第1トルク指令振幅、また前記第1指令周波数における前記モータ位置振幅を第1モータ位置振幅、また前記第2指令周波数における前記トルク指令振幅を第2トルク指令振幅、また前記第2指令周波数における前記モータ位置振幅を第2モータ位置振幅とし、前記第1トルク指令振幅、前記第1モータ位置振幅、前記第2トルク指令振幅、前記第2モータ位置振幅、モータ慣性モーメントの関数として、剛性同定値kを算出する、となる。
式(9)において、前記トルク指令振幅と前記モータ位置振幅を用いるので一定トルク外乱wは同定精度に影響しない。また、式(9)は負荷慣性モーメントJlを含まないので、負荷慣性モーメントJlが解らなくても前記剛性同定値を算出できる。
また、トルク指令周波数成分分離器109はフーリエ変換あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いて前記トルク指令周波数成分を算出し、モータ位置周波数成分分離器113はフーリエ変換あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタをを用いて前記モータ位置周波数成分を算出することにより、モータ位置に含まれる過渡応答、雑音、非線形ダイナミクスなど同定計算に関係ない周波数成分の影響を抑制し高精度に短時間に前記剛性同定値を算出できる。
また、前記速度指令の振幅を、前記モータ位置振幅が位置検出器105の分解能より十分大きく(例えば、100[pulse])制御対象104の可動範囲より十分小さくなり(例えば、可動範囲の200分の1)、前記トルク指令振幅が定格トルクに対して十分小さく(例えば、定格トルクの15[%])なるように設定することにより、位置検出器105の分解能が低い場合に、可動範囲が限定された負荷が低剛性に連結したモータの剛性を高精度に同定することができる。
速度制御器102をP制御、PI制御、I−P制御、PID制御としても剛性同定を実施できる。
また,前記速度指令を複数の周波数成分を含む周期的信号とし,トルク指令周波数成分分離器109によりフーリエ変換あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いて前記トルク指令に含まれる各周波数成分であるトルク指令周波数成分を算出し,トルク指令周波数成分選択器110により前記トルク指令周波数成分のうち周波数ω1とω2における周波数成分を選択し選択トルク指令周波数成分として出力し,トルク指令振幅演算器111により前記選択トルク指令周波数成分のそれぞれの振幅である前記トルク指令振幅S1とS2を算出し,モータ位置周波数成分分離器113によりフーリエ変換あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いて前記モータ位置に含まれる各周波数成分であるモータ位置周波数成分を算出し,モータ位置周波数成分選択器114により前記モータ位置周波数成分のうち周波数ω1とω2における周波数成分を選択し選択モータ位置周波数成分として出力し,モータ位置振幅演算器115により前記選択モータ位置周波数成分のそれぞれの振幅である前記モータ位置振幅A1とA2を算出することもできる。
図2は本発明の第2実施例を示す位置制御に基づいたシステム同定装置である。図2において、102は速度制御器、103はトルク制御器、104は制御対象、105は位置検出器、106は微分器、107は剛性同定器、108はトルク指令振幅演算部,109はトルク指令周波数成分分離器、110はトルク指令周波数成分選択器、111はトルク指令振幅演算器、112はモータ位置振幅演算部,113はモータ位置周波数成分分離器、114はモータ位置周波数成分選択器、115はモータ位置振幅演算器、116は剛性演算器、201は位置指令発生器、202は位置制御器である。
図2において、位置指令発生器201は位置指令を出力する。位置制御器202は前記位置指令とモータ位置を入力し速度指令を出力する。速度制御器102は前記速度指令とモータ速度を入力しトルク指令を出力する。トルク制御器103は前記トルク指令を入力しモータ駆動信号を出力する。制御対象104は負荷が低剛性に連結したモータであり、前記モータ駆動信号により駆動され、前記モータ位置は位置検出器105が検出し出力する。微分器106は前記モータ位置を入力し前記モータ速度を出力する。剛性同定器107は前記トルク指令と前記モータ位置を入力し制御対象104の剛性である剛性同定値を算出し出力する。
剛性同定器107内部において、トルク指令振幅演算部108はトルク指令周波数成分分離器109,トルク指令周波数成分選択器110,トルク指令振幅演算器111より構成され,トルク指令周波数成分分離器109は前記トルク指令を入力しその入力信号の周波数成分を分離しトルク指令周波数成分として出力する。トルク指令周波数成分選択器110は前記トルク指令周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択し選択トルク指令周波数成分として出力する。トルク指令振幅演算器111は前記選択トルク指令周波数成分を入力しその入力信号振幅であるトルク指令振幅を出力する。モータ位置振幅演算部112はモータ位置周波数成分分離器113,モータ位置周波数成分選択器114,モータ位置振幅演算器115より構成され,モータ位置周波数成分分離器113は前記モータ位置を入力しその入力信号の周波数成分を分離しモータ位置周波数成分として出力する。モータ位置周波数成分選択器114は前記モータ位置周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択し選択モータ位置周波数成分として出力する。モータ位置振幅演算器115は前記選択モータ位置周波数成分を入力しその入力信号振幅であるモータ位置振幅を出力する。剛性演算器116は前記トルク指令振幅と前記モータ位置振幅を入力し前記剛性同定値を算出し出力する。
剛性同定器107が剛性同定値を算出する仕組みは第1実施例と同じであるのでここではその説明を省略する。
以下、本実施例のシミュレーション結果を示す。本シミュレーションに用いた数値は次の通りである。
Jm=2.09×10^−4[kg・m^2]、Jl=1.90×10^−4[kg・m^2]、D=0.01[N・m・s/rad]、cl=0.01[N・m・s/rad]、c=0.001[N・m・s/rad]、ωn=20(2π)[rad/s]、Kp=40[s^−1]、Kv=40(2π)[s^−1]、Kvj=Kv・Jm、Ti=0.020[s]、u=0.1[rad]、ω1=70(2π)[rad/s]、ω2=80(2π)[rad/s]、Trat=1.27[N・m]
ただし、負荷の連結したモータを位置P速度PI制御する場合を仮定し、ωnは負荷の固有周波数、Kpは位置比例制御ゲイン、Kvは正規化速度比例制御ゲイン、Kvjは速度比例制御ゲイン、Tiは速度制御積分時間、uは指令振幅、Tratは定格トルクとする。また、剛性真値k*は負荷の固有周波数ωnを用いてk*=ωn^2*Jlと表される。
図3は本発明の第2実施例を示すシミュレーション結果である。図3において、剛性同定誤差ek(%)は剛性同定値kと剛性真値k*を用いて式(10)により算出した。
一定トルク外乱定格トルク比w/Tratを0%から50%まで変化させた場合、式(10)により算出した剛性同定誤差は3%以下であり、本発明によると一定トルク外乱wの影響を受けず高精度の剛性同定が実施できる。
また、モータ位置振幅A1、A2は常に0.005rad程度(分解能が17bitである位置検出器105で100pulse程度に相当)であり、トルク指令振幅S1、S2は定格トルクTratの15%程度であった。従って、可動範囲の限定された負荷の連結したモータの剛性同定にも応用でき、また負荷慣性モーメントがより大きな制御対象104にも適用できる。
また、トルク指令周波数成分分離器109はフーリエ変換あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いて前記トルク指令周波数成分を算出し、モータ位置周波数成分分離器113はフーリエ変換あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタをを用いて前記モータ位置周波数成分を算出することにより、モータ位置に含まれる過渡応答、雑音、非線形ダイナミクスなど同定計算に関係ない周波数成分の影響を抑制し高精度に短時間に前記剛性同定値を算出できる。
また、前記位置指令の振幅を、前記モータ位置振幅が位置検出器105の分解能より十分大きく(たとえば,100[pulse])制御対象104の可動範囲より十分小さくなり(たとえば,可動範囲の200分の1)、前記トルク指令振幅が定格トルクに対して十分小さく(たとえば,定格トルクの15[%])なるように設定することにより、位置検出器105の分解能が低い場合に、可動範囲が限定された負荷が低剛性に連結したモータの剛性を高精度に同定することができる。
位置制御器202、速度制御器102をP制御、PI制御、I−P制御、PID制御としても剛性同定を実施できる。
このように、トルク指令を入力しトルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分分離器109と、前記トルク指令周波数成分を入力し選択トルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分選択器110と、前記選択トルク指令周波数成分を入力しトルク指令振幅を出力するトルク指令振幅演算器111と、で構成されるトルク指令振幅演算部108と、モータ位置を入力しモータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分分離器113と、前記モータ位置周波数成分を入力し選択モータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分選択器114と、前記選択モータ位置周波数成分を入力しモータ位置振幅を出力するモータ位置振幅演算器115と、で構成されるモータ位置振幅演算部112と、前記トルク指令振幅と前記モータ位置振幅を入力し制御対象104の剛性である剛性同定値を算出する剛性演算器116と、を備える構成をしているので、可動範囲の限定された負荷が低剛性に連結したモータの剛性を機械的負担をかけず、静かに、雑音などの影響を抑制し高精度に同定することができる。
負荷が低剛性に連結したモータである制御対象の共振周波数と反共振周波数より十分に高い周波数成分を含む周期的指令を用い、同定に必要な周波数成分のみをトルク指令とモータ位置から抽出しその振幅を用いて剛性同定をすることによって、可動範囲の限定された制御対象の剛性を機械的負担をかけず、静かに、雑音などの影響を抑制し高精度に同定することができるので、半導体製造装置など一般産業用機械の剛性同定という用途にも適用できる。
また、前述の第1実施例または第2実施例に記載した、未知の制御対象の剛性を高精度に同定できるシステム同定装置を備えるモータ制御装置も構成できるため、その剛性同定値に基づいて、高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。また、制御ゲイン調整等における発振等を極力避けることができ、制御対象への機械的負担を抑制することができる。
本発明の第1実施例を示す速度制御に基づいたシステム同定装置 本発明の第2実施例を示す位置制御に基づいたシステム同定装置 本発明の第2実施例を示すシミュレーション結果 従来のシステム同定装置
符号の説明
101 速度指令発生器
102 速度制御器
103 トルク制御器
104 制御対象
105 位置検出器
106 微分器
107 剛性同定器
108 トルク指令振幅演算部
109 トルク指令周波数成分分離器
110 トルク指令周波数成分選択器
111 トルク指令振幅演算器
112 モータ位置振幅演算部
113 モータ位置周波数成分分離器
114 モータ位置周波数成分選択器
115 モータ位置振幅演算器
116 剛性演算器
201 位置指令発生器
202 位置制御器
401 乗算器
402 切替スイッチ
403 機械系
404 FFT演算部
405 エラーシステム
406 剛体パラメータ同定部
407 共振パラメータ同定部

Claims (3)

  1. トルク指令とモータ位置に基づいて、負荷が低剛性に連結したモータである制御対象の剛性同定値を算出して出力する剛性同定器を備え、指令発生器からの指令に基づいて前記モータを駆動して前記剛性同定値を算出するシステム同定装置において、
    前記剛性同定器が、トルク指令振幅とモータ位置振幅に基づいて、前記剛性同定値を算出して出力する剛性演算器と、
    前記トルク指令を入力しその入力信号の周波数成分を分離したトルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分分離器と、前記トルク指令周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択した選択トルク指令周波数成分を出力するトルク指令周波数成分選択器と、前記選択トルク指令周波数成分を入力しその入力信号振幅である前記トルク指令振幅を出力するトルク指令振幅演算器と、を有するトルク指令振幅演算部と、
    前記モータ位置を入力しその入力信号の周波数成分を分離したモータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分分離器と、前記モータ位置周波数成分を入力しその入力信号の中で剛性同定に必要な周波数成分を選択した選択モータ位置周波数成分を出力するモータ位置周波数成分選択器と、前記選択モータ位置周波数成分を入力しその入力信号振幅である前記モータ位置振幅を出力するモータ位置振幅演算器と、を有するモータ位置振幅演算部と、を備えることを特徴とするシステム同定装置。
  2. トルク指令とモータ位置に基づいて、負荷が低剛性に連結したモータである制御対象の剛性同定値を算出して出力する剛性同定器を備え、指令発生器からの指令に基づいて前記モータを駆動して前記剛性同定値を算出するシステム同定装置において、
    前記剛性同定器が、トルク指令振幅とモータ位置振幅に基づいて、前記剛性同定値を算出して出力する剛性演算器と、
    フーリエ変換、あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いてトルク指令周波数成分を算出して出力するトルク指令周波数成分分離器と、前記トルク指令周波数成分の中の複数の周波数成分とした選択トルク指令周波数成分を算出して出力するトルク指令周波数成分選択器と、を有するトルク指令振幅演算部と、
    フーリエ変換、あるいはバンド幅が同じで連続した複数のバンドパスフィルタを用いてモータ位置周波数成分を算出して出力するモータ位置周波数成分分離器と、前記モータ位置周波数成分の中の複数の周波数成分とした選択モータ位置周波数成分を算出して出力するモータ位置周波数成分選択器と、を有するモータ位置振幅演算部と、備えることを特徴とするシステム同定装置。
  3. 前記モータへの給電を制御するモータ制御装置であって、請求項1または2に記載のシステム同定装置を備えることを特徴とするモータ制御装置。
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