JP5277569B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置に関するものであり、特に圧縮成形により半導体素子を封止するのに適した顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置に関するものである。
圧縮成形により半導体素子を封止した半導体装置に関する技術としては、金型内を減圧下にしつつ圧縮成形をして樹脂封止する方法(例えば、特許文献1参照。)や封止用の成形材料を厚さ3.0mm以下のペレット状又はシート状としたものを用いる方法(例えば、特許文献2参照。)等が開示されている。
特開2000−021908 特開2006−216899
本発明は、圧縮成形により半導体素子を封止して半導体装置を得る場合において、圧縮成形時の歩留まりや半導体装置における品質を高めることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
このような目的は、下記[1]〜[]に記載の本発明により達成される。
[1] 顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を振動フィーダーを有する搬送装置により搬送し、秤量して圧縮成形金型のキャビティへ投入して圧縮成形により半導体素子を封止してなる半導体装置に用いる半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、
2mm以上の粗粒の割合が3重量%以下であり、106μm未満の微粉の割合が7重量%以下であり、内径50.46mm、深さ50mm、容積100cmの測定容器を用いて測定した固めかさ密度が0.8g/cm以上、1.0g/cm以下であることを特徴とする顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
] 顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を振動フィーダーを有する搬送装置により搬送し、秤量して圧縮成形金型のキャビティへ投入して圧縮成形により半導体素子を封止してなる半導体装置の成形方法であって、
前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物が2mm以上の粗粒の割合が3重量%以下であり、106μm未満の微粉の割合が7重量%以下であり、内径50.46mm、深さ50mm、容積100cmの測定容器を用いて測定した固めかさ密度が0.8g/cm以上、1.0g/cm以下であることを特徴とする半導体装置の成形方法。
本発明に従うと、圧縮成形により半導体素子を封止して半導体装置を得る場合において、圧縮成形時の歩留まりや半導体装置における品質を高めることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得ることができる。
本発明は、圧縮成形により半導体素子を封止してなる半導体装置に用いる半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、2mm以上の粗粒の割合が3重量%以下であり、106μm未満の微粉の割合が7重量%以下である顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。
粉末状のエポキシ樹脂組成物を用いて、圧縮成形により半導体素子を封止して半導体装置を得る場合において、圧縮成形時の歩留まりや半導体装置における品質を向上させるためには、粉末状のエポキシ樹脂組成物を圧縮成形金型のキャビティへの均質な投入と、圧縮成形金型のキャビティに投入される粉末状のエポキシ樹脂組成物の秤量精度が重要である。また、エポキシ樹脂組成物の投入準備と秤量とを、振動フィーダー等の搬送装置により行う場合においては、振動によりエポキシ樹脂組成物の粉末が均質に送り出されること(以下、「搬送性」という。)が重要である。
本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いると、圧縮成形により半導体素子を封止して半導体装置を得る場合において、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を圧縮成形金型のキャビティへ投入する際の秤量精度と搬送性が良好となり、圧縮成形時の歩留まりや半導体装置における品質を向上させることができるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
従来用いられてきた圧縮成形用の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、各原料成分をミキサーで予備混合後、ロール、ニーダー又は押出機等の混練機により加熱混練後、冷却、粉砕工程を経て粉砕物としたものであり、2mm以上の粗粒量は4〜6重量%程度、106μm未満の微粉量は10重量%を越えるものであった。
本発明によって得られる半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物であるが、圧縮成形における安定した搬送性と良好な秤量精度を得るため、2mm以上の粗粒の割合が3重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがより好ましい。これは、粒子サイズが大きくなるほどその粒子の重量も大きくなることから、2mm以上の粗粒の割合が多いほど、秤量時の秤量精度が低下し、成形後の半導体装置における品質低下の一因となるためである。
また、本発明の顆粒状のエポキシ樹脂組成物は、安定した秤量精度を得るため、106μm未満の微粉の割合が7重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。これは、106μm未満の微粉が、微粉の搬送経路上での固結や搬送装置への付着を生じ、搬送不良の原因となるためである。
2mm以上の粗粒と106μm未満の微粉の割合が少ない顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物とするには、下記に詳細に説明する製造方法により得ることができる。
また、本発明によって得られる顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、内径50.46mm、深さ50mm、容積100cm測定容器を用いて測定した、固めかさ密度が0.8g/cm以上、1.1g/cm以下であることが好ましく、0.8g/cm以上、1.0g/cm以下であることがより好ましい。固めかさ密度は、容量のわかっている測定容器の上部に円筒を取り付けたものにエポキシ樹脂組成物の試料をゆるやかに入れた後、180回のタッピングを行い、その後、上部円筒を取り除き、測定容器上部に堆積した試料をブレードですりきり、測定容器に充填された試料の重量を測定することにより求めることができる。固めかさ密度は、振動フィーダー等の搬送装置における搬送経路中での粉体の圧密状態を表す指標であり、この値が大きいほど粉体層の空隙率が低いことを示し、固結やブリッジによる閉塞状態になりやすく、搬送不良の原因となる。逆に、この値が小さ過ぎる場合は、比較的粒径の大きな粗粒が大半を占めることで空隙率が高くなっている状態であり、秤量精度が低下することとなる。
固めかさ密度が上記範囲内となる顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物とするには、以下に詳細に説明する製造方法により得ることができる。
本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填剤、及び硬化促進剤、並びに必要に応じて、着色剤、離型剤、低応力成分、酸化防止剤等の添加剤を含むものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格含有ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂及びアルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂;ジシクロベンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂等の変性フェノール型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂等の複素環含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜20の直鎖脂肪族ジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジアミド等のアミノ類;アニリン変性レゾール樹脂やジメチルエーテルレゾール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;フェノールアラルキル樹脂等のフェノール樹脂や酸無水物等が例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの内、半導体封止材料に用いる硬化剤としては、耐湿性、信頼性等の点から、1分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;レゾール型フェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;フェノールアラルキル樹脂等が例示される。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる無機充填剤としては、一般に半導体封止材料に用いられているものであれば、特に制限はなく、溶融破砕シリカ粉末、溶融球状シリカ粉末、結晶シリカ粉末、2次凝集シリカ粉末等のシリカ粉末;アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、マイカ、ガラス繊維等が挙げられる。これらの中でも、特に溶融球状シリカ粉末が好ましい。また、形状は限りなく真球状であることが好ましく、また、粒子の大きさの異なるものを混合することにより充填量を多くすることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用するものを用いることができる。例えば、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体;トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物;2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラ安息香酸ボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイルオキシボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフチルオキシボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート;ベンゾキノンをアダクトしたトリフェニルホスフィン等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、上記の成分以外に、必要に応じて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤;カーボンブラック等の着色剤;天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪もしくはその金属塩類、パラフィン等の離型剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力成分;酸化防止剤等の各種添加剤を配合することができる。
本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得る方法は特に限定するものではないが、例えば、複数の小孔を有する円筒状外周部と円盤状の底面から構成される回転子の内側に、溶融混練されたエポキシ樹脂組成物を供給し、そのエポキシ樹脂組成物を、前記回転子を回転させて得られる遠心力によって前記小孔を通過させて得る方法(以下、「遠心製粉法」と称す。)で、得ることができる。遠心製粉法において、溶融混練されたエポキシ樹脂組成物を回転子の内側に供給する手段として、冷媒を用いて冷却された2重管式円筒体を通して回転子の内側に供給されることが好ましい。これにより、溶融混練されたエポキシ樹脂組成物が通過する円筒体の内壁へ付着するのを防止することができる。また、遠心製粉法において、複数の小孔を有する円筒状外周部は、直接又は間接的加熱手段により温度調節されることができるようにしたものが好ましい。これにより、小孔を通過するエポキシ樹脂組成物の溶融粘度を調整することができ、円筒状外周部への樹脂付着や小孔の目詰まりを防ぐことができる。
また、本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得る方法は、上記の遠心製粉法のほか、例えば、各原料成分をミキサーで予備混合後、ロール、ニーダー又は押出機等の混練機により加熱混練後、冷却、粉砕工程を経て粉砕物としたものを、篩を用いて粗粒と微紛の除去を行って得る方法(以下、「粉砕物篩分法」と称す。)や、各原料成分をミキサーで予備混合後、スクリュー先端部に小径を複数配置したダイを設置した押出機を用いて、加熱混練を行うとともに、ダイに配置された小孔からストランド状に押し出されてくる溶融樹脂をダイ面に略平行に摺動回転するカッターで切断して得る方法(以下、「ホットカット法」と称す。)等によっても得ることもできる。これらの製法の中でも、特に遠心製粉法により得られる顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いると、圧縮成形における秤量精度と搬送性が最も良好となり、圧縮成形時の歩留まりや半導体装置における品質を最も向上させることができるのでより好ましい。
次に本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得るための製法の一例である遠心製粉法について、図面を用いてより詳細に説明する。図1に半導体封止用エポキシ樹脂組成物の顆粒を得るための樹脂組成物の溶融混練から顆粒捕集までの一実施例の概略図、図2に回転子及び回転子の円筒状外周部を加熱するための励磁コイルの一実施例の断面図、図3に溶融混練された樹脂組成物を回転子に供給する2重管式円筒体の一実施例の断面図を示す。
二軸押出機9で溶融混練されたエポキシ樹脂組成物は、内壁と外壁の間に冷媒を通し冷却された2重管式円筒体5を通して回転子1の内側に供給される。この時、2重管式円筒体5は、溶融混練されたエポキシ樹脂組成物が2重管式円筒体5の壁に付着しないよう、冷媒を用いて冷却されていることが好ましい。2重管式円筒体5を通して、エポキシ樹脂組成物を回転子1に供給することにより、エポキシ樹脂組成物が連続した糸状で供給された場合でもあっても、回転子1が高速回転している影響によりエポキシ樹脂組成物が回転子1から飛び出すことなく安定した供給が可能となる。
回転子1はモーター10と接続されており、任意の回転数で回転させることができる。回転子1の外周上に設置した複数の小孔を有する磁性材料3で形成された円筒状外周部2は、その近傍に備えられた励磁コイル4に交流電源発生装置6により発生させた交流電源を通電させることによって発生する交番磁束の通過に伴う、うず電流損やヒステリシス損により加熱される。なお、この磁性材料3としては、例えば鉄材や珪素鋼等が挙げられ、1種類又は2種類以上の磁性材料3を複合して使用することができる。複数の小孔を有する円筒状外周部2は、磁性材料3に限定されるものではなく、たとえば熱伝導率の高い非磁性材料をもって形成され、その上下に磁性材料3を備えることにより、加熱された磁性材料3を熱源として熱伝導により円筒状外周部2を加熱することもできる。非磁性材料としては銅やアルミ等が挙げられ、1種類又は2種類以上の非磁性材料を複合して使用することができる。エポキシ樹脂組成物は回転子1の内側に供給された後、モーター10により回転子1を回転させて得られる遠心力によって、加熱された円筒状外周部2に飛行移動する。
加熱された複数の小孔を有する円筒状外周部2に接触したエポキシ樹脂組成物は、溶融粘度が上昇することなく、容易に円筒状外周部2の小孔を通過し吐出される。加熱する温度は、適用するエポキシ樹脂組成物の特性により任意に設定することができる。一般的には、加熱温度を上げすぎるとエポキシ樹脂組成物の硬化が進み、特性の劣化や円筒状外周部2の小孔に詰まることがあるが、適切な温度条件の場合においては、樹脂組成物と円筒状外周部2の接触時間が極めて短いために特性への影響は極めて少ない。また、複数の小孔を有する円筒状外周部2は均一に加熱されているため、局所的な特性の変化は極めて少ない。また、円筒状外周部2の複数の小孔は、使用する樹脂組成物の性状や顆粒の粒度分布に合わせ、孔径を任意に調整できる。
円筒状外周部2の小孔を通過し吐出された顆粒状の樹脂組成物は、例えば、回転子1の周囲に設置した外槽8で捕集される。外槽8は顆粒状のエポキシ樹脂組成物が内壁へ付着したり、顆粒状のエポキシ樹脂組成物同士の融着を防止するために、円筒状外周部2の小孔を通過して飛行してくる顆粒状のエポキシ樹脂組成物が衝突する衝突面が、顆粒状のエポキシ樹脂組成物の飛行方向に対して10〜80度、好ましくは25〜65度の傾斜をもって設置されていることが好ましい。エポキシ樹脂組成物の飛行方向に対する衝突面の傾斜が上記上限値以下であると、顆粒状のエポキシ樹脂組成物の衝突エネルギーを充分分散させることができ、壁面への付着を生じる恐れが少ない。また、エポキシ樹脂組成物の飛行方向に対する衝突面の傾斜が上記下限値以上であると、顆粒状のエポキシ樹脂組成物の飛行速度を充分に減少させることができるため、外槽壁面に2次衝突した場合でもその外装壁面に付着する恐れが少ない。
また、顆粒状のエポキシ樹脂組成物が衝突する衝突面の温度が高くなると、顆粒状のエポキシ樹脂組成物が付着しやすくなるため、衝突面外周には冷却ジャケット7を設けて、衝突面を冷却することが好ましい。外槽8の内径は、顆粒状のエポキシ樹脂組成物が充分に冷却され、顆粒状のエポキシ樹脂組成物の内壁への付着や、顆粒状のエポキシ樹脂組成物同士の融着が生じない程度の大きさとすることが望ましい。一般には、回転子1の回転により空気の流れが生じ、冷却効果が得られるが、必要に応じて冷風を導入しても良い。外槽8の大きさは処理する樹脂量にもよるが、例えば回転子1の直径が20cmの場合、外槽8の内径は100cm程度あれば付着や融着を防ぐことができる。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
<半導体封止用エポキシ樹脂組成物の配合(重量部)>
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 8.0重量部
・臭素化エポキシ樹脂 2.0重量部
・フェノールノボラック樹脂 4.0重量部
・硬化剤(2−メチルイミダゾール) 0.3重量部
・無機充填剤(シリカ) 84.0重量部
・カルナバワックス 0.1重量部
・低分子量ポリエチレン 0.1重量部
・カーボンブラック 0.3重量部
・カップリング剤 0.2重量部
・三酸化アンチモン 1.0重量部
<溶融混練されたエポキシ樹脂組成物の準備>
上記配合の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の原材料をスーパーミキサーにより5分間粉砕混合したのち、この混合原料を図1に示す直径65mmのシリンダー内径を持つ同方向回転二軸押出機9にてスクリュー回転数30RPM、110℃の樹脂温度で溶融混練することで溶融混練されたエポキシ樹脂組成物を準備した。
<半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造>
実施例1
図1に示す円筒状外周部2の素材として孔径2.5mmの小孔を有している鉄製の打ち抜き金網を使用した。直径20cmの回転子1の外周上に円筒状に加工した高さ25mm、厚さ1.5mmの上記打ち抜き金網を取り付け、円筒状外周部2を形成した。上記回転子1を3000RPMで回転させ、円筒状外周部2を励磁コイルで115℃に加熱した。上記回転子1の回転数と、上記円筒状外周部2の温度が定常状態になった後、回転子1の上方より溶融混練されたエポキシ樹脂組成物を2kg/hrの割合で供給して、前記回転子1を回転させて得られる遠心力によって前記円筒状外周部2の複数の小孔を通過させることで、顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。
比較例1
溶融混練されたエポキシ樹脂組成物をクーリングベルトで冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕を行い平均粒径800μm、粒度分布40μm〜10mmの粗粉砕物を得た。これを更にパルペライザーにて4000回転で粉砕して、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。
実施例並びに比較例における半導体封止用エポキシ樹脂脂組成物を下記の方法で評価し、その評価結果を表1、表2に示した。
評価方法
106μm未満の微粉量及び2mm以上の粗粒量
ロータップ振動機に備え付けた目開き2.00mm及び0.106mmのJIS標準篩を用いて決定した。これらの篩を20分間に亘って振動させながら40gの試料を篩に通して分級して各篩に残る粒状体や粒体の重量を計測した。このように計測した重量を分級前の試料の重量を基準にして粒径が106μm未満の微粉量及び2mm以上の粗粒量の重量比を算出した。
固めかさ密度
パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を用い、内径50.46mm、深さ50mm、容積100cmの測定容器の上部に円筒を取り付けたものにエポキシ樹脂組成物の試料をゆるやかに入れた後、180回のタッピングを行い、その後、上部円筒を取り除き、測定容器上部に堆積した試料をブレードですりきり、測定容器に充填された試料の重量を測定することにより求めた。
搬送経路上で固結・付着
エポキシ樹脂組成物の試料100gを振動フィーダー(450mm長×55mm幅)のホッパーに供給した後、搬送量が18g/分となるように振動の強さを調整し、10g搬送した後、3分停止を繰返し100g全量搬送した。搬送後に、試料同士の固結や振動フィーダーへの付着状況を観察しその有無を求めた。
秤量精度
エポキシ樹脂組成物の試料100gを振動フィーダー(450mm長×55mm幅)のホッパーに供給した後、搬送量が18g/分となるように振動の強さを調整し、10g搬送した後、3分停止を繰返し100g全量搬送した時の、各10gを搬送するに要した時間を計測し、その平均値および標準偏差を求めた。
Figure 0005277569
Figure 0005277569
上の表からも明らかなように、本発明の実施例では、2mm以上の粗粒および106μm未満の微粉の含有量が極めて少ないため、所定量を搬送したときの所要時間のバラツキが小さく、搬送経路上での固結や付着を生じない良好な搬送性を示すことが判明した。すなわち、固結や付着の原因である微粉量が少ないために、搬送経路上でも固結や付着を生じることなく搬送することが可能である。また重量の大きな粗粒が少ないために搬送量のバラツキが小さく、なおかつ、固めかさ密度も適正な範囲であるため搬送中に固結やブリッジによる閉塞状態になりにくく、安定した搬送が可能であることが確認された。
本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、圧縮成形時の歩留まりや半導体装置における品質を高めることができるため、圧縮成形により半導体素子を封止してなる半導体装置に好適に用いることができる。
本発明の顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得るための、樹脂組成物の溶融混練から顆粒捕集までの一実施例の概略図を示す。 本発明に使用する回転子及び回転子の円筒状外周部を加熱するための励磁コイルの一実施例の断面図を示す。 溶融混練された樹脂組成物を回転子に供給する2重管式円筒体の一実施例の断面図を示す。
符号の説明
1 回転子
2 円筒状外周部
3 磁性材料
4 励磁コイル
5 2重管式円筒体
6 交流電源発生装置
7 冷却ジャケット
8 外槽
9 二軸押出機
10 モーター

Claims (2)

  1. 顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を振動フィーダーを有する搬送装置により搬送秤量とを行い、圧縮成形金型のキャビティへ投入して圧縮成形により半導体素子を封止してなる半導体装置に用いる半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、
    前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物が、複数の小孔を有する円筒状外周部と円盤状の底面から構成される回転子の内側に、溶融混練されたエポキシ樹脂組成物を供給し、そのエポキシ樹脂組成物を、前記回転子を回転させて得られる遠心力によって前記小孔を通過させて得る方法によって得られたものであり、2mm以上の粗粒の割合が3重量%以下であり、106μm未満の微粉の割合が7重量%以下であり、内径50.46mm、深さ50mm、容積100cmの測定容器を用いて測定した固めかさ密度が0.8g/cm以上、1.0g/cm以下であることを特徴とする顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を振動フィーダーを有する搬送装置により搬送秤量とを行い、圧縮成形金型のキャビティへ投入して圧縮成形により半導体素子を封止してなる半導体装置の成形方法であって、
    前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物が、複数の小孔を有する円筒状外周部と円盤状の底面から構成される回転子の内側に、溶融混練されたエポキシ樹脂組成物を供給し、そのエポキシ樹脂組成物を、前記回転子を回転させて得られる遠心力によって前記小孔を通過させて得る方法によって得られたものであり、2mm以上の粗粒の割合が3重量%以下であり、106μm未満の微粉の割合が7重量%以下であり、内径50.46mm、深さ50mm、容積100cmの測定容器を用いて測定した固めかさ密度が0.8g/cm以上、1.0g/cm以下であることを特徴とする半導体装置の成形方法。
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