JP5277504B2 - 電力変換装置の検査方法、および、検査装置 - Google Patents

電力変換装置の検査方法、および、検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、モーターを駆動する電力変換装置を検査する電力変換装置の検査方法、および、検査装置に関する。
外部の電源から供給される電力を変換して、モーターに駆動電力を出力する電力変換装置が知られている。この種の電力変換装置が良品であるか否かを検査する場合、従来は、実際にモーターを接続して通電して、検査を行っていた。また、モーターを使用しないで検査を行うため、電力変換装置の出力側に、モーターと同一の電気的負荷となる負荷装置を接続するとともに、電力変換装置の入力側に、外部電源を模した模擬電源装置を接続することもあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−160282号公報
ところで、電力変換装置がモーターに出力する電流及び電圧は、モーターに求められる駆動条件(出力トルク、回転数)によって様々な値となる。このため、電力変換装置の検査では、モーターの様々な駆動条件に対応した出力が行えるかどうかを検査するため、複数の駆動条件の一つ一つに対応する出力を行わせて、良否を判定していた。このため、検査に時間がかかり、作業負担が大きいという問題があった。
そこで本発明は、外部の電源から供給される電力を変換してモーターに出力する電力変換装置の良否の検査を速やかに行うことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、外部電源から供給される電力を複数の素子により変換してモーターに出力する電力変換装置を検査する電力変換装置の検査方法において、前記電力変換装置に前記モーターが接続された状態で、前記モーターの出力トルク及び回転数を規定する駆動条件に従って前記電力変換装置の各素子の通電状態を切り替えて動作させ、この動作中の電気角一周期の間に検査対象の前記素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から該素子の動作領域を求める動作領域算出工程と、前記動作領域算出工程で求めた前記素子の動作領域全体に対応する検査用の駆動条件を設定する駆動条件設定工程と、前記電力変換装置に前記モーターに代えて検査用負荷が接続された状態で、前記駆動条件設定工程で設定された検査用の駆動条件に従って、検査対象の前記素子の通電状態を切り替える検査工程と、前記検査工程において検査対象の前記素子に流れる相電流及び前記素子の端子間電圧に基づいて、該素子のオン時間と相電流値との相関を求める出力値演算工程と、を備えることを特徴とする電力変換装置の検査方法を提供する。
この方法によれば、電力変換装置に検査用負荷が接続された状態で、検査対象の素子の動作領域全体に対応する検査用の駆動条件に従って該素子の通電状態を切り替え、検査対象の素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧を検出することにより、電力変換装置の素子を検査するので、一つの検査用の駆動条件を用いて素子の良否を速やかに検査できる。また、モーターを使用せずに、モーターに電力を出力する場合と実質的に等しい動作環境で検査を行うことができるので、コストダウンが可能になる。さらに、検査用の駆動条件を設定する場合に、検査対象の素子の動作領域を、実際にモーターを駆動する複数の駆動条件に従って電力変換装置の各素子の通電状態を切り替えて動作させた場合に検査対象の素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から求め、この動作領域を包含するように検査用の駆動条件を設定するので、検査対象の素子の動作領域全体における良否を正確に判定できる。
また、本発明は、外部電源から供給される電力を複数の素子により変換してモーターに出力する電力変換装置に接続され、前記モーターの出力トルク及び回転数を規定する駆動条件に従って前記電力変換装置の各素子の通電状態を切り替え可能に構成され、前記電力変換装置に検査用負荷が接続された状態で、検査用の駆動条件に従って前記電力変換装置が備える検査対象の前記素子の通電状態を切り替える通電制御部と、検査対象の前記素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧を検出する検出部と、前記通電制御部が検査用の駆動条件に従って制御を行う間に前記検出部により検出された電流及び電圧に基づいて、検査対象の前記素子のオン時間と相電流値との相関を求める出力値演算部と、を備え、前記検査用の駆動条件は、検査対象の前記素子の動作領域全体に対応する条件であること、を特徴とする検査装置を提供する。
この構成によれば、検査対象の素子の動作領域全体に対応する検査用の駆動条件に従って該素子の通電状態を切り替え、検査対象の素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧を検出することにより、電力変換装置の素子を検査するので、一つの検査用の駆動条件を用いて素子の良否を速やかに検査できる。
上記構成において、前記検査用の駆動条件として、前記通電制御部が前記モーターを駆動する複数の駆動条件に従って前記電力変換装置の各素子の通電状態を切り替えて動作させた場合の、電気角一周期の間に検査対象の前記素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から得られる該素子の動作領域を包含する駆動条件が設定されてもよい。
この場合、検査対象の素子の動作領域を、実際にモーターを駆動する複数の駆動条件に従って電力変換装置の各素子の通電状態を切り替えて動作させた場合に検査対象の素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から求め、この動作領域を包含するように定められた検査用の駆動条件を用いて検査を行うので、検査対象の素子の動作領域全体における良否を、一つの検査用の駆動条件によってより正確に判定できる。
ここで、検査対象の前記素子の動作領域は、複数の駆動条件を用いて前記通電制御部が前記電力変換装置を動作させた場合に、該素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から検査対象の前記素子のオン時間と相電流値との相関を求め、求めた全ての相関を包含する領域であり、前記素子のオン時間に対応する相電流値として規定されたものとすることができる。この場合には、素子に流れる相電流及び素子の端子間電圧から素子のオン時間と相電流値との相関を求めて、この相関に基づいて動作領域が規定されるため、複数の駆動条件に対応する素子の動作領域の総和として全動作領域を正確に求めることができる。このため、この動作領域を用いれば、検査用の駆動条件を適切に設定でき、より正確な検査を行うことが可能になる。
また、前記検査用負荷は、前記モーターに代えて前記モーターのステーターを備えた構成とすることができる。この場合には、モーターのステーターのみを備えた検査用負荷を用いることで、実際にモーターを動作させることなく検査を行うことができ、検査時の作業負担を軽減できるとともにコストダウンが可能になる。また、モーターを使用せずに、モーターに電力を出力する場合と実質的に等しい動作環境で電力変換装置の検査を行うことができる。
上記構成において、前記出力値演算部により求められた検査対象の前記素子のオン時間と相電流値との相関を視覚的情報として出力してもよい。この場合、検査中における検査対象の素子の動作状態をわかりやすく出力でき、直感的に検査対象の電力変換装置の状態を理解できる。また、素子のオン時間と相電流値との相関として視覚化することにより、素子に流れる電流値と電圧値を監視するだけでは発見しにくい動作不良等を容易に発見できる。
上記構成において、前記通電制御部は、前記検査用の駆動条件に従って、検査対象の前記素子に流れる相電流の電流値がゼロから連続的に増大するよう該素子の通電状態を切り替えてもよい。この場合、検査用の駆動条件に従って相電流の電流値がゼロから連続的に増大するよう検査対象の素子の通電状態を切り替えることで、検査対象の素子の動作領域の全体で漏れなく検査を行うことができる。
上記構成において、前記通電制御部は、検査対象の前記素子に流れる相電流と前記素子の相電圧との位相差がπ/2となるように該素子の通電状態を切り替えてもよい。この場合、相電流と相電圧との位相差をπ/2とすることで素子のオン時間を様々に変化させることが可能になるので、検査用の駆動条件通りに確実に検査を行うことができる。
本発明によれば、検査対象の素子の動作領域全体に対応する検査用の駆動条件に従って該素子の通電状態を切り替え、検査対象の素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧を検出することにより、電力変換装置の素子を検査するので、一つの検査用の駆動条件を用いて素子の良否を速やかに検査できる。
また、本発明によれば、検査対象の素子の動作領域全体における良否を、一つの検査用の駆動条件によってより正確に判定できる。
本発明によれば、素子のオン時間と相電流値との相関として視覚化することにより、素子に流れる電流と電圧のみからは発見しにくい動作不良等を発見しやすくなる。
本発明によれば、検査用の駆動条件に従って相電流の電流値がゼロから連続的に増大するよう検査対象の素子の通電状態を切り替えることで、検査対象の素子の動作領域の全体で漏れなく検査を行うことができる。
本発明によれば、相電流と相電圧との位相差をπ/2とすることで素子のオン時間を様々に変化させることが可能になるので、検査用の駆動条件通りに確実に検査を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインバーター回路100の構成を示す回路図である。また、図2はインバーター回路100からモーター5に出力される出力電流を示す図表であり、縦軸は電流値、横軸は時間の経過を示す。
インバーター回路100の入力側の高圧側入力端子131と低圧側入力端子132には直流電圧源である電圧源2(外部電源)が接続され、出力側には負荷としての三相交流モーター5が接続されている。インバーター回路100は、電圧源2から供給される直流電圧を、6個のスイッチング素子を用いて三相交流電圧に変換し、U相出力端子141、V相出力端子142、及びW相出力端子143から三相交流モーター5に出力する三相出力インバーター回路である。インバーター回路100は、図2に示すように、120°ずつ位相がずれたU相,V相,W相の交流電流を出力する。
図1のインバーター回路100は、スイッチング素子としての6個のIGBT101〜106を備えている。IGBT101〜106のゲート端子にはゲートドライブ(GD)基板3が接続され、GD基板3はIGBT101〜106の各々にゲート電圧を供給可能であり、IGBT101〜106へのゲート電圧をオン/オフすることで、IGBT101〜106をスイッチングさせる。
検査用ECU4は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有し、CPUがROMに記憶したプログラムを実行することにより、GD基板3を制御して、インバーター回路100の各素子のスイッチングを行わせる検査用のコンピューターである。検査用ECU4は、GD基板3によりIGBT101〜106のオン時間とオフ時間のデューティを制御して、モーター5のPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御を行う。検査用ECU4には、モーター5を動作させる駆動条件として、少なくともモーター5の回転数及び出力トルクを含む情報が入力され、或いは予め設定されている。検査用ECU4は、モーター5の回転数と出力トルクが駆動条件に一致するように、PWM制御を行う。
この検査用ECU4は、GD基板3とともに、本願の検査装置として機能する。この場合に、検査用ECU4は、通電制御部及び出力値演算部に相当する。
インバーター回路100のIGBT101は、高圧側入力端子131とU相出力端子141との間に接続され、U相出力端子141と低圧側入力端子132との間にIGBT102が接続され、これらIGBT101、102によりU相電流が出力される。また、IGBT103は、高圧側入力端子131とV相出力端子142との間に接続され、V相出力端子142と低圧側入力端子132との間にはIGBT104が接続されており、これらIGBT103、104によりV相電流が出力される。IGBT105は、高圧側入力端子131とW相出力端子143との間に接続され、W相出力端子143と低圧側入力端子132との間にはIGBT106が接続されており、IGBT105、106によりW相電流がモーター5に出力される。
IGBT101〜106の各々のコレクタ−エミッタ間には転流ダイオード(Free Wheeling Diode)(以下、FWDとする)111〜116が接続されている。FWD111〜116には、IGBTがオフの間に、IGBTのエミッタ側からコレクタ側に電流が流れる。FWD111〜116は、IGBT101〜106とともに本願の素子として機能する。
また、電圧源2に接続される高圧側入力端子131と低圧側入力端子132との間には、平滑コンデンサー121が接続されている。
検査用ECU4は、HIアームのコレクタ−エミッタ間電圧及び相電流、LOアームのコレクタ−エミッタ間電圧及び相電流、HIアームのゲート−エミッタ間電圧及び相電流、LOアームのゲート−エミッタ間電圧及び相電流の4つの組み合わせの中から、任意の値を選択して取得できる。図1には、一例として、HIアームのコレクタ−エミッタ間電圧及び相電流を取得する場合の回路構成を示す。
図1に示す構成では、IGBT105のコレクタ−エミッタ間に電圧検出部11が接続され、W相出力端子143とモーター5との間に電流検出部12が接続されている。電圧検出部11は、IGBT105及びFWD115の両端電圧値を検出し、電流検出部12は、W相出力端子143とモーター5との間に流れる相電流値を検出する。電圧検出部11及び電流検出部12は検査用ECU4に接続され、その検出値は、検査用ECU4によって取得される。電圧検出部11及び電流検出部12は、本願の検出部に相当する。
なお、図1に示した構成のほか、インバーター回路100の他の箇所に電圧検出部11及び電流検出部12を設けて、IGBT105のゲート−エミッタ間電圧・相電流を取得してもよいし、IGBT101〜104、106のコレクタ−エミッタ間電圧・相電流あるいはゲート−エミッタ間電圧・相電流を取得することも可能である。具体的には、IGBT101〜104、106に、コレクタ−エミッタ間の電圧或いはゲート−エミッタ間の電圧を検出する電圧検出部11を設けてもよく、また、U相出力端子141とモーター5との間、及び、V相出力端子142とモーター5との間に、電流検出部12を設けてもよく、これらの電圧検出部11及び電流検出部12は検査用ECU4に接続される。
本実施形態では、検査用ECU4の制御によってインバーター回路100を構成する各素子の検査を行う。
まず、検査条件を設定するまでの工程について説明する。
図3は、モーター5の駆動時におけるIGBT101〜106のスイッチング状態を示す図であり、一例として、W相電流を出力するIGBT105、106のスイッチング状態を示す。U相電流を出力するIGBT101、102、FWD111、112及びV相電流を出力するIGBT103、104、FWD113、114も同様に動作する。
図3(a)、(b)は、インバーター回路100からモーター5に相電流が流れる状態を示し、図3(c)、(d)はモーター5からインバーター回路100へ電流が流れる状態を示す。
図3(a)、(b)に示す状態では、インバーター回路100からモーター5へ流れるW相の相電流>0である。同図(a)、(b)に示すように、HIアームのIGBT105がオンの間はIGBT105からモーター5へ相電流が流れ、IGBT105がオフの間は、LOアームのIGBT106に接続されたFWD116を通ってモーター5へW相電流が流れる。これに対し、モーター5から電流が流れる間、すなわちインバーター回路100からモーター5へ流れる相電流<0の間は、図3(c)、(d)に示すように、LOアームのIGBT106がオンの間はIGBT106からモーター5へ相電流が流れ、IGBT106がオフの間はHIアームのFWD115からモーター5へ電流が流れる。
相電流の電気角一周期(0°〜360°)の間には相電流>0の期間と相電流<0の期間とがあり、相電流>0の期間には図3(a)、(b)のように電流が流れ、相電流<0の期間は図3(c)、(d)のように電流が流れる。つまり、電気角一周期分の期間にIGBT105、106及びFWD115、116が逐次切り替わって動作する。
図4は、モーター5の駆動時に各素子に流れる相電流値とパルス幅との対応をプロットした図表であり、一例として、W相電流を出力するIGBT105、106及びFWD115、116における相電流値を示す。
図4中のグラフ(a)〜(d)は、モーター5を所定の駆動条件で駆動する間に、IGBT105、106のコレクタ−エミッタ間に接続された電圧検出部11(図1)により検出された電圧値と、電流検出部12(図1)によって検出されたW相出力端子143とモーター5との間を流れる相電流値とに基づいて、パルス幅に対する電気角一周期分の相電流値の相関を求め、プロットしたものである。横軸は、キャリア周期に対するパルス幅の割合(%)である。相電流値は、W相出力端子143からモーター5へ流れる駆動電流を正の値で示し、モーター5からインバーター回路100へ流れる電流を負の値で示す。
図4中、(a)はIGBT105に流れる相電流を示し、(b)はFWD115に流れる相電流を示し、(c)はIGBT106に流れる相電流を示し、(d)はFWD116に流れる相電流を示す。
グラフ(a)〜(d)は、モーター5の所定の駆動条件に対応する、電気角一周期におけるIGBT105、106、FWD115、116の動作領域を示している。例えば、上記所定の駆動条件でモーター5を駆動する場合、IGBT105には、図4(a)のグラフで囲まれる領域のパルス幅で、少なくともグラフ(a)線上の電流値を出力する性能が要求される。IGBT106、FWD115、116についても同様である。
このように、電気角一周期における電圧検出部11及び電流検出部12の検出値に基づいて、モーター5の駆動条件毎に、インバーター回路100の各素子(IGBT101〜106、FWD111〜116)の動作領域を求めることができる。
図5は、検査用ECU4が電圧検出部11及び電流検出部12の検出値から各素子のスイッチング状態を求める動作を示すフローチャートである。また、図6は、各素子に流れる相電流値とパルス幅との対応を求める動作を示すフローチャートである。
ここでは、W相電流を出力するIGBT105、106,FWD115、116の各素子を対象とした場合を例示するが、U相電流、V相電流を出力する素子についても同様の動作が実行される。
検査用ECU4は、電圧検出部11により検出されたIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧(Vce)及び電流検出部12により検出された相電流値(Ic)を、所定のサンプリング周波数に従って周期的に取り込む(ステップS11)。
検出電圧及び相電流値を取り込んだ検査用ECU4は、検出電圧(Vce)が閾値より低い値か否かを判別し(ステップS12)、検出電圧(Vce)が閾値より低い場合(ステップS12;True)、相電流値(Ic)が正の値か負の値かを判別する(ステップS13)。相電流値(Ic)が正の値である場合(ステップS13;True)、検査用ECU4は、HIアームのIGBT105がオンであると判別し(ステップS14)、相電流値(Ic)が負の値である場合には(ステップS13;False)、LOアームのIGBT106がオンであると判別する(ステップS15)。
また、検出電圧(Vce)が閾値以上である場合(ステップS12;False)、相電流値(Ic)が正の値か負の値かを判別する(ステップS16)。相電流値(Ic)が正の値である場合(ステップS16;True)、検査用ECU4は、LOアームのFWD116がオンであると判別し(ステップS17)、相電流値(Ic)が負の値である場合には(ステップS16;False)、HIアームのFWD115がオンであると判別する(ステップS18)。
図3(a)〜(d)に示したように、IGBT105、106、FWD115、116の各素子は相補的に動作するので、図5の動作により、電圧検出部11が検出した電圧値と電流検出部12が検出した相電流値とに基づいて、その検出値を検出したタイミングでオンになっている素子を特定できる。
図6に示す動作は、図5の動作に続いて実行される。この図6の動作は一つの素子について実行され、実際には、インバーター回路100が備える6個のIGBT101〜106及び6個のFWD111〜116の各々について、図6の動作が独立して実行される。ここではIGBT105に係る動作を例に挙げて説明する。
検査用ECU4は、図5の動作でIGBT105がオンと判別されたか否かを判定し(ステップS21)、IGBT105がオンの場合はカウント値(Count)をインクリメント(+1)して(ステップS22)、図5のステップS11で取り込まれた電流値を電流積算値に加算して、ステップS21に戻る。ステップS21〜S23の動作により、図5の動作が所定のサンプリング周期で繰り返し実行される間に、連続してIGBT105がオンと判別されている期間は、カウント値がサンプリング毎にカウントアップされ、電流積算値が加算されていく。
そして、IGBT105がオンであると判別されなかった場合(ステップS21;No)、検査用ECU4は、IGBT105の動作についてカウントしていたカウント値(Count)にサンプリング周期を乗算して、IGBT105が連続してオンであった期間、すなわちパルス幅を算出する(ステップS24)。続いて検査用ECU4は、電流積算値をカウント値で除算することで電流値の平均値を求め(ステップS25)、求めたパルス幅と電流値の平均値を、表示装置(図示略)や外部接続された装置(図示略)等に出力し(ステップS26)、電流積算値とカウント値をクリアして(ステップS27)、本処理を終了する。なお、本処理を終了した後は、IGBT105に関する図6の処理がステップS21から繰り返し実行される。
検査用ECU4は、モーター5を所定の駆動条件で駆動させる間に、電圧検出部11及び電流検出部12の検出値を電気角一周期分取得して図5及び図6の動作を行うことにより、電気角一周期に各素子に流れる電流とパルス幅とのプロットを得る。この検査用ECU4の機能により得られるプロットを、図7に示す。
図7は、複数の駆動条件でモーター5を駆動した場合にIGBT105に流れる相電流値とパルス幅との対応を、駆動条件毎にプロットした図表である。横軸のパルス幅は、キャリア周期に対するパルス幅の割合(%)として示す。図7に示す図表は、インバーター回路100が備える他の各素子についても素子ごとに作成可能であり、ここでは一例としてIGBT105に関する図表を示す。後述する図8及び図9も同様である。
図7に示すように、パルス幅と電流値との相関はモーター5の駆動条件毎に様々である。IGBT105には、モーター5の各種の駆動条件で正常に動作することが求められるので、図7のプロットを全て含む領域で正常動作する必要がある。
このIGBT105の動作領域で検査を行うため、主要なモーター5の駆動条件に従ってインバーター回路100を動作させた場合のパルス幅と電流値との相関を図7に示すようにプロットし、全プロットを含む範囲を、IGBT105の動作領域として求める。
図8は、IGBT105に流れる相電流値とパルス幅との対応からIGBT105の動作領域を求める様子を示す図表である。
モーター5の主要な駆動条件に従ってインバーター回路100を動作させた場合のパルス幅と電流値との相関を、パルス幅−相電流値のグラフにプロットして、これらのプロットの全てを囲む領域を求めると、この領域がIGBT105の動作領域に相当する。図8の例では、パルス幅毎の最大電流値を結んで最大電流値ライン(図中符号A)を引くと、この最大電流値ラインAより下側の領域をIGBT105とすることができる。
図9は、IGBT105の動作領域に基づき決定された検査条件の例を示す図表である。
検査対象の素子(ここではIGBT105)を、その動作領域全体で正常に機能するかどうか検査する場合、動作領域のパルス幅の全域で最大電流値ラインAを超える電流を流し、素子の挙動を検査できればよい。図9の例では、キャリア周期に対するパルス幅の割合0[%]〜100[%]の全域で最大電流値ラインAを上回る駆動条件B、Cは、いずれもIGBT105の検査用の駆動条件として適している。
図7〜図9で説明したように検査用の駆動条件を求める工程を、IGBT106、FWD115、116についても行い、これらの各素子の検査条件の全てを満たす共通の検査用の駆動条件が求められ、検査用ECU4に設定される。例えば、IGBT105、106及びFWD115、116の各素子は互いに関連して動作するので、一つの検査条件に基づいてこれら各素子に電流を流し、同時に検査を行うことになる。このため、上記の4つの素子の動作領域をそれぞれカバーする4つの検査用の駆動条件を求めた後で、これら4つの検査用の駆動条件を満たす駆動条件が、W相の検査用の駆動条件として設定される。同様に、インバーター回路100のU相電流を出力する4つの素子、V相電流を出力する4つの素子についても、それぞれ検査条件が決定される。
この工程で設定される駆動条件は、モーター5の回転速度及び出力トルクを含む情報の形態となっている。このため、検査時には、検査用の駆動条件に基づいて、検査用ECU4がモーター5を駆動する場合と同じようにインバーター回路100を制御できる。
次に、上記の検査用の駆動条件に従って行われる検査について、説明する。
図10は、本発明を適用してインバーター回路100を検査する場合の構成を示す回路図である。
検査時には、インバーター回路100の入力側に電圧源2が接続される一方、出力側には、モーター5に代えて検査用負荷50が接続される。検査用負荷50は、モーター5のステーター51、52、53のみを備えた回路であり、これらステーター51、52、53は、インバーター回路100のU相出力端子141、V相出力端子142、及びW相出力端子143にそれぞれ接続される。
また、インバーター回路100には、IGBT105のコレクタ−エミッタ間の電圧値を検出する電圧検出部11と、W相出力端子143と検査用負荷50との間に流れる相電流値を検出する電流検出部12とが配設される。
検査用ECU4は、GD基板3を駆動してIGBT101〜106をスイッチングすることにより、設定された検査用の駆動条件に従って各素子に相電流を流し、インバーター回路100の各素子の検査を行うとともに、検査中の電圧検出部11及び電流検出部12の検出値に基づいて、各素子の良否を判定するための検査結果を出力する。
図11は、検査時の相電流の変化を示す図表である。
検査用ECU4は、設定された検査用の駆動条件に従ってGD基板3を制御し、検査対象の相(ここではW相)の相電流が流れるよう制御する。ここで、検査用ECU4は、図11に示すように、インバーター回路100に流れる検査対象の相電流の振幅(電流値)を、0から徐々に増大させる。
また、検査用ECU4は、検査用の駆動条件に従って相電流を流す間、検査用負荷50に出力される検査対象の相電流の位相と相電圧の位相とが、ほぼπ/2だけずれるように、GD基板3を制御する。検査対象の相電流が出力される検査用負荷50のステーター(ここではステーター53)のインダクタンスをL、抵抗値をR、相電流の角周波数をωとすると、ステーター通電時の位相差θは下記式(1)により求められる。ここでのステーター通電とは、インバーター回路100に接続される負荷を、ローターを除いた三相のL負荷のみ(例えば、検査用負荷50)とした状態で、電力変換を行うことを指す。
θ[rad]=tan−1(ωL/R) …(1)
上記式(1)のステーター通電時における位相差θのとり得る値は0〜π/2であり、ωすなわち相電流の角周波数が増大するにつれてπ/2に収束する。このため、検査用ECU4は、GD基板3を制御して相電流の周波数を高めることで、相電流と相電圧の位相差をほぼπ/2にする。なお、モーター5をインバーター回路100により駆動する場合、相電圧と相電流の位相差は検査用ECU4の指令により0〜2πまで操作でき、位相差がπ/2となる状態は、ローターの磁極位置に対してd軸方向に電流が流れる状態に相当する。
位相差がπ/2よりも0に近づいた場合はIGBTに電流が流れる期間が長くなり、π/2よりもπに近づいた場合にはFWDに電流が流れる期間が長くなる。このため、位相差をπ/2とすることで、IGBTとFWDの双方に様々な電流値とパルス幅で相電流を流し、検査を行うことが可能になるので、検査用の駆動条件に従って、ステーター通電でインバーター回路100を動作させる間は上記のように角周波数を高めて、位相差をπ/2に近い状態を保つことが望ましい。
図12には、検査時の相電流の変化と各素子のスイッチング状態を示す。この図12において塗りつぶされた期間が、各素子がオンになっている期間を示している。
検査用ECU4は、GD基板3を制御して、検査対象の相電流が流れる素子をスイッチングして、各素子がオンになる時間(パルス幅)を様々な長さで切り替える。図12に示す例では、相電流の電流値が正の期間ではHIアームのIGBT105のオン期間が様々な長さになるようオン/オフが切り替えられ、電流値が負の期間ではLOアームのIGBT106のオン/オフが同様に切り替えられ、これによりIGBT105、106、FWD115、116のオン期間の長さ(パルス幅)が、様々な長さに設定される。
図13は、検査結果を視覚的に出力した例を示す図である。
この図13に示す例は、検査対象の相電流(ここではW相)が各素子に流れたときの相電流値とパルス幅との対応をプロットした図表であり、図4に対応する。
図4と同様、図13中のグラフ(a)〜(d)は、電圧検出部11(図10)と電流検出部12(図10)の検出値からパルス幅に対する電気角一周期分の相電流値の相関を求め、プロットしたものである。図中、(a)はIGBT105に流れる相電流を示し、(b)はFWD115に流れる相電流を示し、(c)はIGBT106に流れる相電流を示し、(d)はFWD116に流れる相電流を示す。
電圧検出部11及び電流検出部12の検出値から、IGBT105、106及びFWD115、116の各素子のパルス幅と各素子の相電流値は、例えば、図5及び図6に示した処理と同様の処理により求めることができる。
この図13の例を図4と比較すると、グラフ(a)、(d)の高電流域において、符号Eで示す部分に正常な範囲を逸脱したプロットが確認できる。これらのプロットはパルス幅が非常に小さい微少パルスを示している。このような微少パルスは、相電流値と相電厚地とを個別に監視しても発見しにくく、例えば図2に示したように各相の相電流の変化を視覚化しても現れにくい。本実施形態のように、電圧検出部11及び電流検出部12の検出値からパルス幅に対する電気角一周期分の相電流値を求め、プロットして視覚的に出力すれば、図13に示したように明らかな異常として発見できる。
なお、図13に示す図表は、例えば、検査用ECU4に接続された表示装置(図示略)や、検査用ECU4と通信可能に構成された他の機器が備える表示状態(図示略)に表示され、或いは、紙等に印刷出力される。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態に係る検査用ECU4は、GD基板3とともに検査装置として機能し、電圧源2から供給される電力を複数の素子により変換してモーター5に出力するインバーター回路100に接続され、モーター5の出力トルク及び回転数を規定する駆動条件に従ってインバーター回路100の各素子の通電状態を切り替え可能であり、図10に示すように、インバーター回路100に検査用負荷50が接続された状態で、検査対象の素子の動作領域全体に対応する条件である検査用の駆動条件に従って該素子の通電状態を切り替え、電圧検出部11及び電流検出部12によって該素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧を検出し、検査用の駆動条件に従って制御を行う間に検出された電流及び電圧に基づいて、検査対象の素子のオン時間と相電流値との相関を求めるので、一つの検査用の駆動条件を用いてインバーター回路100の各素子の良否を速やかに検査できる。
また、検査対象の素子の動作領域を、実際にモーター5を駆動する複数の駆動条件に従ってインバーター回路100の各素子の通電状態を切り替えて動作させた場合に検査対象の素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から求め、この動作領域を包含するように定められた検査用の駆動条件を用いて検査を行うので、検査対象の素子の動作領域全体における良否を、一つの検査用の駆動条件によってより正確に判定できる。
この検査対象の素子の動作領域は、複数の駆動条件を用いて通電制御部がインバーター回路100を動作させた場合に、該素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から検査対象の素子のオン時間と相電流値との相関を図7及び図8に示すように求め、求めた全ての相関を包含する領域であり、素子のオン時間に対応する相電流値として規定されたものとすることができる。このため、複数の駆動条件に対応する素子の動作領域の総和として全動作領域を正確に求めることができるので、検査用の駆動条件を適切に設定でき、より正確な検査を行うことが可能になる。
また、検査用負荷50は、モーター5に代えてモーター5のステーター51、52、53を備えた構成であるため、モーター5の使用を省くことによりコストダウンを可能とし、モーター5に電力を出力する場合と実質的に等しい動作環境でインバーター回路100の検査を行うことができる。
さらに、検査用ECU4は、検査用の駆動条件に従って検査対象の素子の通電を制御する間に該素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から、検査対象の素子のオン時間と相電流値との相関を求め、これを図13に示したように視覚化して出力するので、素子に流れる電流と電圧を監視するだけでは発見しにくい動作不良等を発見しやすくなる。
また、検査用ECU4は、検査用の駆動条件に従って、相電流の電流値がゼロから連続的に増大するよう検査対象の素子の通電状態を切り替えるので、検査対象の素子の動作領域の全体で漏れなく検査を行うことができる。
また、検査用ECU4は、検査用の駆動条件に従ってインバーター回路100を動作させる間、相電流と相電圧との位相差がπ/2となるように検査対象のIGBTをスイッチングさせる。
本実施形態のインバーター回路100の検査方法は、インバーター回路100にモーター5が接続された状態で、モーター5の出力トルク及び回転数を規定する駆動条件に従ってインバーター回路100の各素子の通電状態を切り替えて動作させ、この動作中の電気角一周期の間に検査対象の素子(上記の例ではIGBT105、106)に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から該素子の動作領域を求める動作領域算出工程と、動作領域算出工程で求めた素子の動作領域全体に対応する検査用の駆動条件を設定する駆動条件設定工程と、インバーター回路100にモーター5に代えてモーター5のステーター51、52、53を備えた検査用負荷50が接続された状態で、駆動条件設定工程で設定された検査用の駆動条件に従って、検査対象の素子の通電状態を切り替える検査工程と、検査工程において検査対象の素子に流れる相電流及び素子の端子間電圧に基づいて、該素子のオン時間と相電流値との相関を求める出力値演算工程と、を含む。これにより、上述したように、一つの検査用の駆動条件を用いて素子の良否を速やかに検査できる。また、モーター5を使用せずに、モーター5に電力を出力する場合と実質的に等しい動作環境で検査を行うことができる。さらに、検査用の駆動条件を設定する場合に、検査対象の素子の動作領域を、実際にモーター5を駆動する複数の駆動条件に従ってインバーター回路100の各素子の通電状態を切り替えて動作させた場合の相電流及び該素子の端子間電圧から求め、この動作領域を包含するように検査用の駆動条件を設定するので、検査対象の素子の動作領域全体における良否を正確に判定できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されない。
上記実施の形態では、電圧検出部11がIGBTのコレクタ−エミッタ間に接続される構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ゲート−エミッタ間に接続しても良い。また、上記実施形態では、スイッチング素子としてIGBTを備えたインバーター回路100の検査を行う場合を例に挙げて説明したが、例えば、スイッチング素子としてFETを用いる構成としても良い。また、インバーター回路100を動作させる場合の駆動条件は、モーター5の回転数及び出力トルクによって規定されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インバーター回路100が出力する相電流の周波数、電流値、電圧値等により規定されるものであってもよい。また、上記実施形態では、ブリッジ型の三相出力インバーター回路100が備える各素子の検査を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明は、他のタイプのインバーター回路にも適用可能であり、その他の細部構成についても任意に変更可能であることは勿論である。
実施形態に係るインバーター回路の構成を示す回路図である。 インバーター回路に流れる相電流を示す図である。 モーター駆動時におけるインバーター回路の各素子のスイッチング状態を示す図である。 モーター駆動時に各素子に流れる相電流値とパルス幅との対応をプロットした図表である。 電流値と電圧値から各素子のスイッチング状態を求める動作を示すフローチャートである。 各素子に流れる相電流値とパルス幅との対応を求める動作を示すフローチャートである。 複数の駆動条件でモーターを駆動した場合に素子に流れる相電流値とパルス幅との対応をプロットした図表である。 相電流値とパルス幅との対応から動作領域を求める様子を示す図表である。 動作領域に基づき決定された検査条件の例を示す図表である。 本発明を適用してインバーター回路を検査する場合の構成を示す回路図である。 検査時の相電流の変化を示す図表である。 検査対象の各素子のスイッチング状態を示す図表である。 検査結果を視覚的に出力した例を示す図である。
2 電圧源(外部電源)
3 GD基板(検査装置、通電制御部)
4 検査用ECU(検査装置、通電制御部、出力値演算部)
5 モーター
11 電圧検出部(検出部)
12 電流検出部(検出部)
50 検査用負荷
51、52、53 ステーター
100 インバーター回路(電力変換装置)
101〜106 IGBT(素子)
111〜116 FWD(素子)

Claims (6)

  1. 外部電源から供給される電力を複数の素子により変換してモーターに出力する電力変換装置を検査する電力変換装置の検査方法において、
    前記電力変換装置に前記モーターが接続された状態で、前記モーターの出力トルク及び回転数を規定する駆動条件に従って前記電力変換装置の各素子の通電状態を切り替えて動作させ、この動作中の電気角一周期の間に検査対象の前記素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から該素子の動作領域を求める動作領域算出工程と、
    前記動作領域算出工程で求めた前記素子の動作領域全体に対応する検査用の駆動条件を設定する駆動条件設定工程と、
    前記電力変換装置に検査用負荷が接続された状態で、前記駆動条件設定工程で設定された検査用の駆動条件に従って、検査対象の前記素子の通電状態を切り替える検査工程と、
    前記検査工程において検査対象の前記素子に流れる相電流及び前記素子の端子間電圧に基づいて、該素子のオン時間と相電流値との相関を求める出力値演算工程と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置の検査方法。
  2. 外部電源から供給される電力を複数の素子により変換してモーターに出力する電力変換装置に接続され、
    前記モーターの出力トルク及び回転数を規定する駆動条件に従って前記電力変換装置の各素子の通電状態を切り替え可能に構成され、前記電力変換装置に検査用負荷が接続された状態で、検査用の駆動条件に従って前記電力変換装置が備える検査対象の前記素子の通電状態を切り替える通電制御部と、
    検査対象の前記素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧を検出する検出部と、
    前記通電制御部が検査用の駆動条件に従って制御を行う間に前記検出部により検出された電流及び電圧に基づいて、検査対象の前記素子のオン時間と相電流値との相関を求める出力値演算部と、を備え、
    前記検査用の駆動条件は、検査対象の前記素子の動作領域全体に対応する条件であること、
    を特徴とする検査装置。
  3. 前記検査用の駆動条件として、前記通電制御部が前記モーターを駆動する複数の駆動条件に従って前記電力変換装置の各素子の通電状態を切り替えて動作させた場合の、電気角一周期の間に検査対象の前記素子に流れる相電流及び該素子の端子間電圧から得られる該素子の動作領域を包含する駆動条件が設定されたこと、
    を特徴とする請求項2記載の検査装置。
  4. 前記出力値演算部により求められた検査対象の前記素子のオン時間と相電流値との相関を視覚的情報として出力すること、
    を特徴とする請求項2または3記載の検査装置。
  5. 前記通電制御部は、前記検査用の駆動条件に従って、検査対象の前記素子に流れる相電流の電流値がゼロから連続的に増大するよう該素子の通電状態を切り替えること、
    を特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の検査装置。
  6. 前記通電制御部は、検査対象の前記素子に流れる相電流と前記素子の相電圧との位相差がπ/2となるように該素子の通電状態を切り替えること、
    を特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の検査装置。
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