JP5277470B2 - 固液分散系の乾燥処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微粉体を分散質とし液体を分散媒とする固液分散系原料から、平均粒径がナノオーダ(1μm未満)の微粉体(ナノ微粉体)乃至ナノオーダ近傍の平均粒径を有する微粉体(以下両者を含めて「ナノ的微粉体」という。)を製品として回収することができる新規な構成の振動乾燥処理方法及び振動乾燥装置に関する。
上記においてナノオーダ近傍とは、約1〜25μm、望ましくは、約1〜10μmの範囲をいう。
ここでは、固液分散系原料として分散媒が水の場合を例に採り説明するが、分散媒が、アルコール、炭化水素その他の有機溶剤を含む場合も、同様である。
昨今、ナノ的微粉体は、その反応性・溶解性及び製品化した場合のユニーク性(電磁気的・光学的・機械的特性)から、セラミック・樹脂・ゴム、金属の各種製品における原材料(主材料・副材料)としての需要が増大しつつある。
そして、ナノ的微粉体を製造する一手法として、ビーズミル(媒体攪拌ミル)等を使用して液体(分散媒:水や有機溶媒)中に分散させた状態で製造する方法がある(特許文献1等)。
スラリー原料をそのまま使用する場合、微粉体の拡散状態が維持されることが多く、余り問題はない。しかし、該スラリー原料を固液分離(乾燥)して微粉体として取り出そうとする場合、分散質(微粉体)が凝集して、分散状態(特に、ナノ粒子)で得ることが困難であることが分かっている。
例えば、加温及び/又は減圧状態で、分散媒(液体)を蒸発(揮発)させて乾燥させた場合、微粉体の状態で得ることは困難であった。すなわち、微粉体の種類により異なるが、無機酸化物系(例えばシリカ、無機顔料等)や有機化合物系(アゾ系、フタロシアニン系等)の場合、大きな二次凝集粒(例えば、10μm〜20mm)を多く含み、乾燥も不十分であることが多く、乾燥後貯蔵中に自重により凝集してしまうこともあった。
この様な凝集塊は、再度、ボールミル(媒体)等を使用して、解砕処理をする必要があり、ボールミルや解砕室の内壁に微粉体が付着して、回収することが困難で、原料コストの増大につながった。
尚、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、粉体の振動乾燥装置の関連先行技術文献として特許文献2・3等を挙げることができる。
また、本発明を適用する振動乾燥装置本体の原型となる構成が記載された先行技術文献として特許文献4等を挙げることができる。
特開2000−126635号公報(特許請求の範囲等) 特公平6−34916号公報(特許請求の範囲、図1〜3等) 特公昭55−37944号公報(特許請求の範囲、図1〜3等) 特開平11−153384号公報(段落0046〜0051、図3・4・8等)
本発明は、上記先行技術文献に記載されていない、微粉体を分散質とし液体を分散媒とする固液分散系原料を振動乾燥処理するに際して、ナノ的微粉体として得ることができる新規に構成の振動乾燥処理方法及び振動乾燥処理プラントを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、特許文献4の竪型振動乾燥機に着目して、鋭意開発に努力をした結果、全く新規な下記振動乾燥処理方法(1)及び振動乾燥処理プラント(2)に想到した。
(1) 微粉体を分散質とし液体を分散媒とする固液分散系の原料を、振動乾燥機を用いて乾燥処理する方法であって、
前記振動乾燥機として、固液分散系原料を投入可能で底部側がドーナツ状の処理部とされた処理室と、前記処理部の直上位置に1個又は複数個の束流を発生可能なガス噴出ノズルを備えたものを用いて、それぞれ蒸発操作(固液分離)を伴って、
1) 固液分散系原料を前記処理部に投入して加振しない静置状態又は間欠加振下で、蒸発操作によりペースト状物を生成させるペースト生成工程、
2) 前記ペースト状を、加振して凝集塊を生成させる凝集塊生成工程、
3) 前記凝集塊生成を継続し、かつ、前記凝集塊を循環移動させながら気体の束流を噴射して自生解砕(少なくとも凝集塊相互の衝突による表面摩砕)により微粉体を生成させると同時にエーロゾルとする微粉体生成工程/エーロゾル化工程、及び、
4) 前記エーロゾルを固気分離する固気分離工程、
を含むことを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の固液分散系の乾燥処理方法に使用される振動乾燥処理プラントにおいて、
振動乾燥機と、減圧手段を備えた固気分離器とを備え、
前記振動乾燥機は、固液分散系原料を投入可能な処理室と、該処理室を加振する加振手段と、前記処理室の内部を蒸発雰囲気とする蒸発手段とを備え、
前記処理室は、底部側がドーナツ状の処理部とされるとともに、該処理部の直上位置に1個又は複数個の束流を発生可能なガス噴出ノズルを備え、
前記固気分離器は、前記処理室の排気側に接続されている、ことを特徴とする。
以下、本発明の振動乾燥処理方法及び振動乾燥処理プラントを、望ましい一形態について図を引用しながら説明をする。
図1は、本発明の振動乾燥処理方法の流れ図(フローシート)であり、図2・3はそれらの作用説明図である。
本実施形態の振動乾燥プラントは、前提的には、微粉体を分散質とし液体を分散媒とする固液分散系原料を振動乾燥処理する振動乾燥処理プラントである。
ここで、微粉体とは、微粉砕機の砕成物以下の平均粒径を持つものをいい、100メッシュ(147μm)以下のものを意味する(化学工学協会編「化学工学辞典」(昭和49年5月30日)丸善、p372;「微粉砕機」の項参照)。これらの微粒体は、特に、平均粒径が25μm以下のナノ的微粉体(超微粉体とも称される。)は、一般的に表面活性が高く、凝集し易い性質を有する。なお、材質は、セラミック、金属、樹脂・ゴム(ポリマー)等、特に限定されない。
固液分散系とは、懸濁液(サスペンション)からスラリー(泥しょう)、さらには、ペースト状まで含む概念である。その固体分濃度も、1〜90%前後まで適用可能である。また、分散媒である液体は、通常、水とするが、分散質の態様により種々の有機溶剤の可能性を有する。
本実施形態の振動乾燥処理プラントは、基本的には、振動乾燥機12と固気分離器(サイクロン)14とを備えている。
振動乾燥機12は、固液分散系の原料を投入可能な処理室16、該処理室16を加振する加振手段18、処理室16の内部を蒸発雰囲気とする蒸発手段20とを備えたものである。
具体的には、処理室16は、底部側がドーナツ状部16aとされている。該ドーナツ状部16aは、処理室16の底部中央に形成された先端錐部22aとされた突出筒部22で形成されている。
該突出筒部22の先端錐部22aは、原料投入に際して、筒部上端面に原料が残存しないようにするもので必然的ではない。また、ドーナツ状部16aは、真円状基準とするが、楕円や多角筒を基準としたものでもよい。処理室底部は、ドーナツ状とした場合、加振したとき、粉体に旋回流が発生させ易くて望ましい。往復(揺動)運動を発生させる加振手段を使用するときは、処理室の底部は、ドーナツ状でなく平板状乃至お椀状、さらには、樋状であってもよい。
加振手段(発振機)18は、通常、振動モータとするが、電磁石方式でもよく、さらには、加振運動の種類によっては、偏心モータを使用してもよい。
蒸発手段18は、本実施形態では、加温ジャケット24と、温水製造装置26と、該加温ジャケット24と温水製造装置26との間で温水を循環させる循環配管28とで構成された外部加熱方式とされている。なお、加温ジャケット24には、熱媒体としてスチームや熱風等を使用することもできる。また、外部加熱方式としては、加温ジャケット24に限られず、抵抗加熱、誘導加熱、誘電加熱等任意である。さらには、外部加温方式に替えて、又は、外部加熱方式とともに、真空方式や熱風吹き込み方式も適用可能である。本実施形態では、後述の如く、結果的に、熱風吹き込み方式と真空方式とを併用する構成である。
そして、本実施形態では、上記乾燥装置において、該ドーナツ状部16aの直上位置に1個又は複数個の束流を発生可能なガス噴出ノズル30が配されている。
具体的には、図2に示すように、ドーナツ状部16aの平面に対して半径方向の束流を発生可能なガス噴出ノズル30が2個、一直線上(すなわち、直径上)に配されている。なお、ガス噴出ノズルの数は、2個に限られず、1個ないし複数個(例えば、処理室内径450φの場合20個位まで)可能である。
該ガス噴出ノズル30は、送風機32と送風配管34と接続されている。送風配管34には、送風機32側から、浄化フィルタ36、流量計37及び電熱ヒータ38が順次配されている。そして、電熱ヒータ38は、図示しないが、送風配管34の温度検知器39と接続されガス噴出ノズル30からの噴出ガスの温度を制御可能となっている。
なお、振動乾燥機12の処理室内には、温度検知器40及び圧力検知器41が配されている。
固気分離器14は、サイクロン式で粉体回収槽(粉体捕集タンク)を兼ねたものとなっている。また、固気分離器14の排気側分離室には、バッグフィルタ42が配されている。該バッグフィルタ42には、払落とし手段が装着され、間欠的に払い落とし可能となっている。
そして、固気分離器(サイクロン)14の入口14aは、振動乾燥機12の排気口12aと微粉体輸送管44で接続されている。そして、固気分離器14の出口(排気側)14bは、水封式の真空ポンプ(減圧手段)46と吸引配管48を介して接続されている。該吸引配管48は、途中に凝縮器(コンデンサー)50が配されている。凝縮器50の凝縮液出口50aには、溶剤回収槽52と接続されている。なお、固気分離器14の外周は断熱構造(例えば断熱材被覆)15乃至保温手段(例えば、電熱ヒータ)が設けられている。固気分離器14での残留溶媒分の凝縮を防ぐためである。
次に、上記振動乾燥処理プラントを使用しての本発明の固液分散系の乾燥処理方法について説明する。
ここでは、原料である固液分散系(スラリー原料)を、(1)ペースト生成、(2)凝集塊生成、及び、(3)微粉体生成、の各工程を、連続的に同一の振動乾燥装置12を用いて行う場合を例に採る。ペースト状原料は、フィルタープレスや他の固液分離手段で調製したものを使用することもできる。
(1)ペースト生成工程:
予め、温水製造装置26を稼動させて、処理室16を予備加温しておく。
加温温度は、固液分離の際の処理室16内の減圧の有無及び減圧度により異なる。当然、当該条件における、分散媒の沸点以上の温度で、かつ、分散質を熱劣化させない温度以下とする。
そして、スラリー状原料を、該スラリー状原料が蒸発(乾燥)によりペーストになったとき、該振動乾燥処理装置の処理室16の底部側ドーナツ部16aの突出筒部22の先端錐部22aより下側になるように投入する。スラリー状原料の濃度は、投入する際に、投入経路に付着しない流動性を有するものなら特に限定されず、1〜90%の範囲で適宜範囲のものを使用可能である。
そして、投入後、処理室16内を密閉状態とし、加温ジャケット24で外部加温するとともに、真空ポンプ46を稼動させて、処理室16内を減圧状態とする。
ここで、処理室内の乾燥条件は、微粉体の材質、分散媒、スラリー濃度、要求処理速度、等により異なる。例えば、分散質(微粉体)が無機酸化物で分散媒が水の場合で、減圧乾燥を併用する場合、温度50〜100℃×減圧度40〜200Torr(5320〜26600Pa)とする。乾燥は加温乾燥のみ乃至減圧乾燥のみでもよい。ただし、溶剤回収を良好に行うためには、減圧度を高目にすることが望ましい。
ここで、処理室16は、加振しない静置状態とする。加振しながら一次乾燥をペースト状になるまで行うと、微粉体相互の結合が加振エネルギーにより促進されて、後段の微粉体生成工程で自生解砕(凝集塊相互の衝突による表面摩砕)が困難な凝集塊(いわゆる「ダマ」)が発生し易いためである。したがって、分散が困難な凝集塊を発生しない限り、弱い加振又は通常の加振を、さらには、間欠的に加振を行ってもよい。
また、このペースト生成工程において、突沸が発生するおそれがある場合は、ガス噴出ノズル30の該突沸による閉塞防止の見地から、微量の気体を噴出させておく。
加温温度及び減圧度は、分散質を劣化させない温度以下で、分散媒の蒸発が促進される温度と減圧度との組合わせとする。
蒸発した分散媒は、輸送配管44からサイクロン14さらには吸引配管48を経てコンデンサ50で凝縮されて、溶剤回収槽52にて回収される。
こうして、スラリー状原料が、ペースト状になるまで蒸発操作(固液分離)を行う。ここで、ペーストとは、含液状態であるが、次の、加振により凝集塊を生成し、しかも、該凝集塊が、後述の微粉体生成工程で容易に自生解砕可能なものとなるような、容易に塑性変形可能(降伏価が0乃至0近傍の降伏価を持った流体)を意味する。当該、要件を満たすものなら、ゲル状体乃至ゼリー状体も含む概念である。
(2)凝集塊生成工程:
こうして、ドーナツ状の処理部に保持されたペースト状原料を、振動モータ18を稼動して、加振する。すると、いわゆるダマ状の凝集塊が生成する。この凝集塊の大きさは、微粉体の材質・一次粒径により異なるが、例えば、無機酸化物の場合、1〜20mm(好適には5〜20mm)の範囲のものが生成する。
このときの、乾燥条件は、通常、ペースト生成工程のそれと同じとする。また、加振条件は、全振幅2〜6mm×振動数900〜1800min-1で、運転時間:30〜1500minとする。
(3)微粉体生成工程/エーロゾル化工程:
次に、凝集塊が生成され始めたら、噴出気体の噴出圧を増大させて噴出量を増大させるとともに、減圧度を増大させる。
すると、噴出気体の噴出量の増大により凝集塊(ダマ)表面が乾燥するとともに、凝集塊相互が衝突、揺動している凝集塊がさらには噴出気体により加速されて飛翔して処理室内壁と衝突して、自生粉砕されて微粉体が生成する。該微粉体は、処理室内の排気側が高真空とされていることも相まって、エーロゾルとなって、一次流体輸送管に流入し、粉体回収槽(固気分離器)により回収される。なお、粉体回収槽の槽外周は、断熱構造乃至加温しておくことが望ましい。急激な温度低下により、乾燥戻りを発生させないためである。
なお、噴出気体は、ドーナツ状部の平面に対して半径方向の束流を発生可能なものである束流であることが望ましい。すなわち、加振により生成した凝集塊の集合体が、ドーナツ状部において環流となり、原料に対して束流を均一に噴出させることができ、微粉体化を効率よく行うことができるためである。
ここで、噴出圧は、加振により生成した凝集塊の表面を、乾燥させるとともに凝集塊を吹き上げ可能なものとすることが望ましい。加振により相互衝突する凝集塊相互の衝突力がエア力により増大されて自生解砕が促進されるとともに、上方への発生微粉体(コロイド粒子)の移動が促進される。さらには、原料が少なくなった後、ドーナツ状底部に付着している残存原料も落とし可能となる。
なお、噴出ノズル30Aは、図2に示ように、ドーナツ状部16a平面の半径方向でなくてもよく、図3に示すように、処理室16の側壁に沿わす構成としてもよい。
当該構成とした場合、処理室内の気体流れが、図例の如く、周壁側から中心側に向かう対流的流れとなり、原料の乾燥、自生解砕による微粉体化(コロイド粒子化)及び微粉体の微粉体輸送管への移動が円滑に行われることが期待できる。
以下、本発明を確認するために行った実施例について説明する。
原料は、分散媒(エタノール80%+水10%)に、分散質(シリカ微粒子10%;50%累積値粒径200nm)のスラリー原料を使用した。
そして、振動乾燥機12は、下記仕様のものを使用した。
1)処理室・・・内径:150mmφ、高さ:250mm、内容積:4L
2)加振手段・・・65W振動モータ2台、振動数:1500min-1、全振幅:3mm
3)ガス噴出ノズル・・・ノズル幅×長さ:6.4×47.5mm、ノズル孔×数:0.86mm×16個
4)排気接続口呼径・・・12mmφ
粉体回収槽(固気分離器)14は、下記仕様のサイクロン型を使用した。
1)入口14a・出口14b・・・パイプ径:12mmφ、
2)円筒部14c・・・内径:350mmφ、高さ:250mm
3)円錐部14d・・・下内径:110mmφ、高さ:210mm
4)受け部14e・・・高さ:90mm
上記振動乾燥機の処理室に、上記原料1L(850g)を投入し、気密状態として、下記条件でペースト生成工程(1)、凝集塊生成工程(2)および微粉体生成工程(3)を行った(合計運転時間:90min)。
(1)処理室・・・温度60℃×減圧度60Torr(7980Pa)
噴出気体・・・温度60℃×流量5NLmin-1
加振・・・なし
運転時間・・・20min
(2)処理室・・・同上
噴出気体・・・同上
加振・・・振動数:1500min-1、全振幅:3mm
運転時間・・・20min
(3)処理室・・・温度60℃×減圧度15Torr(1995Pa)
噴出気体・・・温度60℃×流量40NLmin-1
加振・・・同上
運転時間・・・50min
その結果、ペースト生成及び凝集塊生成の各工程の溶剤(エタノール)を、350g回収できた。また、粉体回収量は75gで約90%を回収できた。
このとき原料スラリー(超音波5分(600W)処理品)と、上記実施例で得られた微粉体を、原料スラリーと同一組成となるように調製して超音波5分(600W)した実施例スラリーについて、粒度分布測定をした結果を、図4に示す。驚くべきことに、実施例品が、原料スラリーよりも、粒度分布が小径側にシフトする結果が得られた。
なお、粒度分布測定は、マルバン社製「Zetasizer Nano Z」を用いて動的光散乱法(光子相関法)に測定したものである。
本発明の振動乾燥処理プラントの全体流れ図(フローシート)である。 本発明の振動乾燥機のドーナツ状部における噴出ノズルと原料ノズルの位置関係の一態様を示す立面図(A)及び平面図(B)である。 同じく他の態様を示す立面図(A)及び平面図(B)である。 原料スラリーと実施例スラリーとの粒度分布測定結果を示すグラフ図である。
符号の説明
12 振動乾燥機
14 粉体回収槽(サイクロン型の固気分離器)
16 処理室
16a ドーナツ状部
18 加振手段(振動モータ)
20 蒸発手段
22 突出筒部
24 加温ジャケット
26 温水製造装置
42 バッグフィルタ
44 微粉体輸送管
46 真空ポンプ
48 吸引配管
50 凝縮器(コンデンサー)
52 溶剤回収槽(凝縮液受け槽)

Claims (8)

  1. 微粉体を分散質とし液体を分散媒とする固液分散系の原料を、振動乾燥機を用いて乾燥処理する方法であって、
    前記振動乾燥機として、固液分散系原料を投入可能で底部側がドーナツ状の処理部とされた処理室と、前記処理部の直上位置に1個又は複数個の束流を発生可能なガス噴出ノズルを備えたものを用いて、それぞれ蒸発操作(固液分離)を伴って、
    1) 固液分散系原料を前記処理部に投入して加振しない静置状態又は間欠加振下で、蒸発操作によりペースト状物を生成させるペースト生成工程、
    2) 前記ペースト状を、加振して凝集塊を生成させる凝集塊生成工程、
    3) 前記凝集塊生成を継続し、かつ、前記凝集塊を循環移動させながら気体の束流を噴射して自生解砕(少なくとも凝集塊相互の衝突による表面摩砕)により微粉体を生成させると同時にエーロゾルとする微粉体生成工程/エーロゾル化工程、及び、
    4) 前記エーロゾルを固気分離する固気分離工程、
    を含む、
    ことを特徴とする固液分散系の乾燥処理方法。
  2. 前記束流が前記処理部のドーナツ状平面に対して半径方向であることを特徴とする請求項1記載の固液分散系の乾燥処理方法。
  3. 前記束流が前記処理部の側壁に沿う方向であることを特徴とする請求項1記載の固液分散系の乾燥処理方法。
  4. 前記エーロゾルの固気分離を、減圧手段を備えたサイクロンにより行うことを特徴とする請求項1、2又は3記載の固液分散系の乾燥処理方法。
  5. 前記固気分離工程で回収される微粉体が平均粒径10μm以下のナノ的微粉体であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一記載の固液分散系の乾燥処理方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の固液分散系の乾燥処理方法に使用される振動乾燥処理プラントにおいて、
    振動乾燥機と、減圧手段を備えた固気分離器とを備え、
    前記振動乾燥機は、固液分散系原料を投入可能な処理室と、該処理室を加振する加振手段と、前記処理室の内部を蒸発雰囲気とする蒸発手段とを備え、
    前記処理室は、底部側がドーナツ状の処理部とされるとともに、該処理部の直上位置に1個又は複数個の束流を発生可能なガス噴出ノズルを備え、
    前記固気分離器は、前記処理室の排気側に接続されている、
    ことを特徴とする振動乾燥処理プラント。
  7. 前記ガス噴出ノズルが、前記処理部のドーナツ状平面に対して半径方向の束流を発生可能なものであることを特徴とする請求項6記載の振動乾燥処理プラント。
  8. 前記固気分離器と前記処理室とが、吸引輸送管を介して接続されていることを特徴とする請求項6又は7記載の振動乾燥処理プラント。
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