JPH0824702A - 原液から微粉末を製造する方法及びその装置 - Google Patents

原液から微粉末を製造する方法及びその装置

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JPH0824702A
JPH0824702A JP20004794A JP20004794A JPH0824702A JP H0824702 A JPH0824702 A JP H0824702A JP 20004794 A JP20004794 A JP 20004794A JP 20004794 A JP20004794 A JP 20004794A JP H0824702 A JPH0824702 A JP H0824702A
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heater
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JP20004794A
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Yoshihiro Maekawa
義裕 前川
Toyokazu Yokoyama
豊和 横山
Masahiro Yoshikawa
雅浩 吉川
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Hosokawa Micron Corp
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  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長管状の加熱器を使用して原液から乾燥微粉
末を効率よく製造する。 【構成】 原液を長管状の加熱器3に定量的に送り込ん
で蒸発乾燥させ、加熱器3からの粉体と蒸気との噴出流
をチャンバー5内に噴出させると共に、チャンバー5内
に噴射ノズル7を設け、加熱器3からの噴出流に対して
噴射ノズル7より高温の圧力ガスを噴射衝突させてチャ
ンバー5内で乾燥と粉砕とを同時におこなわせた後、粉
体捕集機14に送り込んで粉体を捕集することにより、
乾燥した微粉末を効率よく製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固形成分を分散または
溶解状態で含有する原液から微粉末を製造する方法及び
そのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固形成分を分散または溶解状態で
含有する原液(以下、単に原液という)から微粉末を製
造する方法としては、特許第910045号、特許第1
046699号、特許第1203099号、特許第16
25447号、特開平2−286706号公報などに記
載されている。これらの方法によれば、原液を定量的に
長管状の加熱器に送り込んで短時間に蒸発乾燥させ、粉
末状の製品を得ることができる。
【0003】また、特許第1597062号は同様の長
管状の加熱器の出口部分に衝突板を設け、この衝突板に
加熱器から高速度で噴出する固形物(以下、粉体とい
う)と蒸気(水および有機溶剤等の蒸気を総称する)と
を衝突させることで、凝集した粉体を分散させて乾燥粉
末を得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の方法
によれば、原液を定量的に長管状の加熱器に送り込んで
短時間に乾燥させることができ、種々の原液から直接乾
燥粉末を得ることができる。しかし、粉体や溶剤の種類
によっては粉体の一部が凝集した状態となり、乾燥粉末
中に凝集物が含まれることもある。こうした場合には、
回収した粉体を篩分機によって選別したり、別途粉砕機
に送り込んで粉砕させる必要があった。
【0005】つまり、前者では長管状の加熱器の出口に
減圧状態に保持した粉体捕集機を接続し、粉体捕集機内
において加熱器から噴出する粉体と蒸気とを分離し、粉
体を一旦捕集した後にこれを適当な粉砕機に送り込んで
微粉砕することになる。そのため、粉砕機のほかに捕集
した粉体を粉砕機に送り込むための供給機や粉砕機で粉
砕した粉体を捕集するのに別の粉体捕集機も必要にな
る。
【0006】また、後者は、前者と同様の長管状の加熱
器の出口部分に衝突板を設けたもので、加熱器から高速
度で噴出する粉体と蒸気とを衝突板に衝突させること
で、加熱器からの噴出エネルギーを有効に利用して凝集
した粉体を分散させようとするものである。しかし、こ
れによりある程度の分散効果は期待できるものの、衝突
板との衝突は一回のみであり、全ての凝集物を粉砕して
微粉末を得るには十分ではなかった。
【0007】本発明は、こうした点に鑑みなされたもの
で、長管状の加熱器からの噴出エネルギーを衝突粉砕に
利用して効率よい粉砕を可能にし、良質の乾燥粉末を得
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、原液を長管状
の加熱器に定量的に送り込んで蒸発乾燥させ、加熱器の
出口からの粉体と蒸気とをチャンバー内に噴出させると
共に、噴射ノズルを設けて高温の圧力ガスを噴出流に対
して噴射衝突させてチャンバー内で乾燥と粉砕とを同時
に行わせることにあり、その作用は次のとおりである。
【0009】
【作用】まず、長管状の加熱器内における乾燥状態につ
いて説明すると、図4に示すように、長管状の加熱器の
入口(A点)から定量的に供給された原液は、顕熱を受
けながら水又は溶剤(揮発成分)の沸点に達する(B
点)。この時点では加熱器の管内の圧力は大気圧以上
で、沸騰は水又は溶剤の大気圧での沸点以上の温度で起
こることになる。こうして原液の沸騰が始まると、水又
は溶剤の蒸発により管内の溶剤蒸気の体積が膨張するこ
とによって流速は急速に増え、乱流となって高い伝熱係
数下で伝熱が行われて原液中の水又は溶剤の蒸発が進行
する(C点)。
【0010】一方、加熱器の出口(D点)は減圧状態に
保たれた粉体捕集機に接続されているため、D点に近づ
くにつれて管内の圧力は低くなり、水又は溶剤の蒸発が
ほぼ完了すると共に、蒸発した水又は溶剤はさらに加熱
されて過熱蒸気となり、蒸気の体積は急激に膨張する。
この結果、管内流速は増してD点では音速に近い速度に
も達する。また、原液中に含まれる固形成分は管内にお
いて水又は溶剤の大部分の蒸発が終わるC点付近までの
短い時間でほぼ乾燥状態になる。
【0011】こうして、原液中の固形物質は加熱器の管
内において乾燥され、蒸気と共に高速度で管出口からチ
ャンバー内に噴出する。そして、チャンバー内に噴出さ
れた蒸気と粉体(少量の未蒸発溶剤を含む)は、加熱器
の細い管内から拡大されたチャンバー内に入った時の急
激な膨張作用により拡散され、かつ噴射ノズルから噴射
される高温の圧力ガスとの接触によってチャンバー内に
おいて粉体中に残存する未蒸発溶剤を完全に蒸発させ乾
燥される。
【0012】また、加熱器の出口から蒸気と共にチャン
バー内に噴出された粉体は、チャンバー内において該噴
出流に対して設けられた噴射ノズルからの高温の圧力ガ
スにより拡散され、あるいは加速されて粉体粒子同志の
衝突やチャンバー壁面との衝突と摩擦を頻繁に受ける。
このように、粉体はチャンバー内を旋回するうちに上記
の運動に伴う粉砕作用を繰り返し受けることで微粉砕さ
れる。そして、粉砕された粉体はチャンバー内を旋回す
る中で遠心分級による選別作用を受けて分離され、微粉
末は蒸気とガスとによってチャンバー内より排出され、
バッグフイルタやサイクロン等の粉体捕集機に送り込ま
れて捕集される。また、バッグフイルタを通過した溶剤
蒸気とガスはコンデンサーで凝縮され、溶剤は溶剤タン
クに回収され、ガスは排気される。
【0013】以上のように、長管状の加熱器に定量的に
送り込まれた原液は加熱器内を通過するきわめて短時間
の間にほぼ乾燥状態にされる。そして、従来は加熱器か
らの粉体と蒸気とを減圧した粉体捕集機内に噴出させて
分離乾燥し、粉体は捕集し、蒸気は排気していたが、加
熱器からの噴出流をチャンバー内に送り込むと共に、該
噴出流に対して高温の圧力ガスを噴射させることで、チ
ャンバー内で粉体の一層の乾燥と粉砕を同時に行わせる
ことができ、しかも噴出流の持つ高速度のエネルギーを
効果的に粉砕に利用することができる。
【0014】つまり、加熱器出口からの噴出流は音速に
近い相当な流速を有し、そのまま衝突板に衝突させるだ
けでも相当の粉砕効果が期待できるもので、該噴出流に
対して圧力ガスを噴射させることによって噴出流中の粉
体粒子を拡散させ、粉体粒子同志の相互衝突を起こさせ
て粉体を粉砕させることができる。また、加熱器からの
噴出流をチャンバー内壁に衝突させることによっても粉
砕させるほか、衝突後にチャンバー内を旋回する粉体粒
子が噴出流中の粉体粒子と衝突を繰り返すことでも粉砕
は継続される。
【0015】すなわち、従来のように粉体捕集機で捕集
された粉体は一旦貯留されると直に凝集し合って凝集塊
を造り易くなるが、加熱器から噴出した粉体を捕集する
ことなく噴出流のまま粉砕させるもので、噴出流中の粉
体はよく分散した状態であるため、チャンバー内におい
て噴出流に対して高温の圧力ガスを噴射させることで粉
体粒子同志の衝突による粉砕効果を良好にし、微粉砕を
効果的に行わせることができる。しかも、噴出後の粉体
をチャンバー内を旋回または循環させることで繰り返し
粉砕作用を付与することができ、微粉砕が効率よく行わ
れる。
【0016】また、チャンバー内に分級機構を具備した
ものを使用することで、微粉の排出を促進してチャンバ
ー内の粉体の滞留量を減少させる一方、粗粉に対しては
更に粉砕作用を繰り返し付与させることで微粉砕を効率
的に行わせることができる。したがって、従来のように
粉体捕集機で捕集した後にジェットミルに送り込んで微
粉砕させる場合に比べ圧力ガスの消費量を格段に少なく
することができる。
【0017】
【発明の効果】以上、本発明によれば、乾燥と粉砕を一
つの装置内で行わせることにより、原液から二次凝集の
少ない品質のよい乾燥微粉末を効率よく製造できる。従
って、従来のように長管状の加熱器からの粉体を粉体捕
集機で一旦捕集し、これを取出して粉砕機に送り込むの
に比べ、貯留容器やリボンブレンダ等の混合機、及び供
給機などの設備とそのためのスペース等が不要になる。
また、加熱器から高速度で噴出する粉体と蒸気の噴出流
の持つ速度エネルギーを粉砕に有効に利用することで、
粉砕に使用するエネルギーを大幅に少なくすることがで
きる。
【0018】
【実施例1】次に、本発明の実施例を図1乃至図3によ
り説明する。原液はタンク1からポンプ2により長管状
の加熱器3に定量的に供給させるようにしている。加熱
器3は円筒形のチャンバー5に設けられた供給管4に接
続される。供給管4はチャンバー5の側面にチャンバー
5の内周面の切線方向よりも少し内側に配置し、該供給
管4からの噴出流がチャンバー5内を旋回するようにし
ている。また、チャンバー5の内周面には供給管4とは
別に複数個の高温の圧力ガスの噴射ノズル7の開口を供
給管4と同一旋回方向に向けて等間隔に配設させるほ
か、上部中心部より排出管8をチャンバー5内に挿入さ
せて取り付け、排出管8の端部がチャンバー5の上面よ
りも幾分下方に位置するようにして排出口9を構成し、
粉体が蒸気やガスと共に排出口9より容易に流出するの
を抑え、微粉末は蒸気やガスと共に排出させ、粗粉は引
き続きチャンバー5内で粉砕させるためのもので、チャ
ンバー5内における遠心力による分級選別を行うように
している。
【0019】つまり、加熱器3に接続の供給管4と高温
の圧力ガスの噴射ノズル7とをチャンバー5内に切線方
向よりも少し内側に向けて配置してチャンバー5内に粉
砕室6を構成したもので、加熱器3からの粉体と蒸気と
の噴出流がチャンバー5内で圧力ガスに衝突した後にチ
ャンバー5内を旋回しながら乾燥されると共に、該圧力
ガスによって加速させることで粉体を拡散し、粉体粒子
相互の衝突を起こさせて粉砕するもので、粉体はチャン
バー5内を循環旋回しながら粉砕され、微粉末になった
ものは排出口9から排出される。
【0020】チャンバー5の下部には粗粒子を貯留する
ための逆円錐形の貯留部10を設け、その下方には排出
用バルブ11と搬送用のガス導入口12を設けている。
また、必要により粉砕室6と貯留部10との境にはリン
グ状の堰13を取付け、粉砕室6から貯留部10への流
出を調整できるようにしている。こうして、異物や粉砕
困難な粗大粒子は排出用バルブ11から取出し、粉砕さ
れた微粉末は蒸気と共に排出口9より排出されて粉体捕
集機14に送り込まれる。
【0021】粉体捕集機14は上部にバッグフイルタ1
5を付設し、下部に貯留容器16を設けている。粉体捕
集機14および貯留容器16内は減圧状態に保持されて
おり、チャンバー5からの粉体と蒸気およびガスは先ず
貯留容器16に流入させ、貯留容器16内での膨張によ
って速度を低下させてから粉体捕集機14に送るように
している。こうして、乾燥粉砕された微粉末はバッグフ
イルタ15でろ過捕集され、図示省略の洗浄操作により
払い落とされて貯留容器16に貯留回収される。また、
バッグフイルタ15を通過した蒸気とガスはコンデンサ
ー17に送り込まれて凝縮され、溶剤は溶剤回収タンク
18に回収され、ガスは真空ポンプ19を介して排気さ
れるようになっている。なお、溶剤蒸気はコンデンサー
17までは飽和状態又は過熱状態を維持するように保温
または必要により加熱するようにしている。
【0022】
【実験例1】長管状の加熱器3として、外形10mm、
肉厚1mm、全長10mのステンレス管を使用し、蒸気
により管内を180℃に加熱し、固形分20%のテレフ
タール酸酢酸スラリーを20Kg/Hrで定量的に供給
した。チャンバー5内の粉砕室6の寸法は径200m
m、高さ30mmで、160℃に加熱し、高圧ガスとし
て250℃、4Kg/cmの過熱酢酸蒸気を用いた。
また、粉体捕集機14下方の貯留容器16としては直径
300mm、長さ500mmの横長円筒形のものを使用
し、貯留容器16内は300Torrに保持した。その
結果、得られた乾燥粉末は平均粒径3μm、最大粒径7
μmであった。また、酢酸蒸気は非凝縮ガスが無いので
コンデンサー17で完全に回収できる。
【0023】比較例として、チャンバー5を付設しない
で加熱器3からの噴出流を300Torrに保った貯留
容器16内に直接噴射させて捕集した。こうして得られ
た乾燥粉末は平均粒径5μm、最大粒径20μmであっ
た。
【0024】
【実験例2】前記実施例1と同じ装置で加熱器3の管内
を160℃に加熱して固形分30%、平均粒径1μmの
アルミナとトルエンのスラリーを20Kg/Hrで定量
的に供給した。粉砕室6内を160℃、貯留容器16内
を300Torrにし、粉砕用の流体としては220
℃、5Kg/cmの過熱水蒸気を用いた。その結果と
して、得られた乾燥粉末は平均粒径0.8μm、最大粒
径3μmであった。また、水とトルエンの混合蒸気は非
凝縮ガスが無いのでコンデンサーで完全に回収できる。
しかも、凝縮液はデカンテーションにより水とトルエン
に簡単に分離でき、回収したわずかに水を含むトルエン
は精製して再利用でき、わずかにトルエンを含む水も粉
砕用水蒸気として再利用するでトルエンの大気中への放
出を防止できる。
【0025】比較例として、前記と同様に加熱器3から
の噴出流を300Torrに減圧した貯留容器16内に
直接噴射し、同容器内に設けた衝突板に衝突させて回収
した場合の乾燥粉末は平均粒径1μm、最大粒径8μm
であった。
【0026】
【実験例3】前記実験例2と同じ装置で同じ原液を、粉
砕用の流体として過熱水蒸気に代えて220℃、4Kg
/cmの過熱トルエン蒸気を用いて同様の結果を得る
ことができた。この場合、トルエン蒸気は単独の蒸気で
あるので、コンデンサー17は容積の大きなものが必要
になるが、回収後の分液や精製は不要となる。
【0027】
【実験例4】前記実験例1と同じ装置で加熱器3の管内
を180℃に加熱し、固形分20%の酢酸ソーダ水溶液
を12Kg/Hrで定量的に供給した。粉砕室6内を1
60℃、貯留容器15内を300Torrにし、粉砕用
の流体としては250℃、5Kg/cmの過熱水蒸気
を用いた。得られた乾燥粉末は平均粒径1.2μm、最
大粒径3μmであった。なお、非凝縮ガスが無いので水
とトルエンの混合蒸気はコンデンサー17で完全に回収
できる。
【0028】比較例として、加熱器3からの噴出流を3
00Torr、160℃にした貯留容器16内に直接噴
射し、同容器内に設けた衝突板に衝突させて回収した場
合の乾燥粉末は平均粒径2μm、最大粒径20μmであ
った。
【0029】
【実験例5】前記実験例1と同じ装置で加熱器3の管内
を220℃に加熱し、固形分30%のアニリン縮合型黒
色染料(溶剤可溶型)のアニリン溶液を18Kg/Hr
で定量的に供給した。粉砕室6内を160℃、貯留容器
16内を100Torrにし、粉砕用の流体としては2
50℃、5Kg/cmの過熱水蒸気を用いた。得られ
た乾燥粉末は平均粒径1.2μm、最大粒径3μmであ
った。なお、非凝縮ガスが無いので水とアニリンとの混
合蒸気はコンデンサー17で完全に回収できる。
【0030】比較例として、加熱器3からの噴出流を5
0Torr、160℃にした貯留容器16内に直接噴射
し、同容器内に設けた衝突板に衝突させて回収した場合
の乾燥粉末は微粒子も多いが発泡塊状の固形物も相当あ
った。
【0031】
【実験例6】前記実験例1と同じ装置で加熱器3の管内
を240℃に加熱し、固形分20%のソフトフェライト
の水スラリーにエチレングリコール3%を添加した原液
を12Kg/Hrで定量的に供給した。粉砕室6内を1
60℃、貯留容器16内を300Torrにし、粉砕用
の流体としては250℃、5Kg/cmの過熱水蒸気
を用いた。その結果、得られた乾燥粉末は平均粒径1.
2μm、最大粒径3μmであった。
【0032】比較例として、加熱器3からの噴出流を大
気圧で160℃にした貯留容器16内に直接噴射し、同
容器内に設けた衝突板に衝突させて回収した場合の乾燥
粉末は平均粒径2μm、最大粒径20μmであった。
【0033】
【別の実施例】加熱器3内で乾燥が完了し、チャンバー
5内での乾燥が不必要な場合にはチャンバー5自体の容
積を少なくしたり、粉砕効果の向上に適した構造に変更
してもよい。また、チャンバー5で異物や粗粒子を除去
する必要のない時は、チャンバー5下部の貯留部10は
除去してもよい。さらに、加熱器3の出口と接続される
供給管4の取付位置は必ずしもチャンバー5の外周面に
限定されるものではなく、例えば、図5および図6に示
すように、噴出流が旋回方向に向いていれば外周面に近
い上方部あるいは下方部に設けてもよい。また、チャン
バー5に多数の噴射ノズル7を取付ける代わりに、噴出
流と同じ旋回方向に開口した多数の噴射口21を持つリ
ング22をチャンバー5内にその内周面との間にリング
状の通路23を形成するように設け、該通路23に高温
の高圧ガスの供給口24を連通させて構成してもよい。
【0034】チャンバー5内における粉砕方式は旋回流
式に限定されるものではなく、加熱器3からの噴出流を
高圧ガスと共に衝突板に衝突させる方式や、該噴出流に
対向して高温の高圧ガスを噴射させる方式のものであっ
てもよい。例えば、図7に示すようにチャンバー5の下
部に複数の噴射ノズル7を互いに対向して配置させて粉
砕部26を構成し、上部に多数の羽根29を持った分級
羽根車28を高速回転させて分級部27を構成するもの
で、加熱器3の出口をこれら噴射ノズル7の一つに接続
したり、あるいはチャンバー5の底部に加熱器3に接続
させた供給管4を設け、その開口を噴射ノズル7の噴射
の交点に向けて粉体と過熱蒸気を噴出させ、他の噴射ノ
ズル7からは高温の圧力ガスを噴射させて粉体粒子同志
の衝突を起こさせて粉砕するもので、粉体粒子は粉砕部
26と分級部27との間を循環しながら繰り返し粉砕と
分級の作用を受けることになる。なお、この場合、供給
管4からの噴出流が直接分級部28内へ向かうことがな
いように、粉砕部26の上方中心部に供給管4に対向す
る位置に整流を兼ねた衝突部材25を設けてもよい。こ
うして、粉砕された微粉末と蒸気とガスとは分級羽根車
28を通過して上方の排出口9から排出され、粉体捕集
機14に送り込まれ捕集回収される。
【0035】本発明はチャンバー5内に公知のジェット
ミルの粉砕機構を設けるほか、チャンバー5に既存のジ
ェットミル自体を利用することも可能で、加熱器3の出
口をジェットミルの原料供給口に接続することにより、
前述の実施例と同様の効果が得られる。また、分級機構
との組合せによっては公知のあらゆる形式のジェットミ
ルが適用可能であり、旋回式や噴射ノズル7を対向配置
させて噴射して原料同志を衝突させて粉砕する形式のも
のに限らず、粉体と蒸気との噴出流を衝突部材(衝突板
や粉砕室6の内壁面など、粉体が衝突するものを総称す
る)に衝突させて粉砕する形式のものや、これらを組合
せたものであっても適用可能である。
【0036】また、粉体捕集機14で捕集され貯留容器
16に貯留された粉体を、必要により貯留容器16の下
部にリボンブレンダ等の混合機を接続し、該混合機に送
り込んで撹拌作用と乾燥とを再度繰り返し付与させた後
に取り出すようにしてもよい。
【0037】なお、特許請求の範囲の項に図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】 本実施例の概要図である。
【図2】 図1のチャンバー5の要部断面図である。
【図3】 図2のII−II断面図である。
【図4】 長管状加熱器3の作用説明図である。
【図5】 チャンバー5の別実施例を示す。
【図6】 図5のIII−III断面図である。
【図7】 チャンバー5の別実施例を示す。
【0039】
【符号の説明】
1 原液タンク 2 供給ポンプ 3 加熱器 4 供給管 5 チャンバー 6 粉砕室 7 噴射ノズル 8 排出管 9 排出口 10 貯留部 11 排出用バルブ 12 ガス導入口 13 堰 14 粉体捕集機 15 バッグフイルタ 16 貯留容器 17 コンデンサー 18 溶剤回収タンク 19 真空ポンプ 21 噴射口 22 リング 23 通路 24 ガス供給口 25 衝突部材 26 粉砕部 27 分級部 28 分級羽根車 29 羽根

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形成分を含有した原液を長管状の加熱
    器3に送り込み、加熱器3からの固形物を含む水又は溶
    剤の蒸気をチャンバー5内に噴出させると共に、噴射ノ
    ズル7を設けて高温の圧力ガスを噴出流に対して噴射衝
    突させることにより、チャンバー5内で乾燥と粉砕を同
    時に行わせることを特徴とする原液から微粉末を製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】 前記圧力ガスは水又は溶剤の飽和又は過
    熱蒸気である請求項1記載の原液から微粉末を製造する
    装置。
  3. 【請求項3】 原液の供給ポンプ2を長管状の加熱器3
    に接続し、該加熱器3の出口をチャンバー5側の供給管
    4に接続させると共に、該供給管4に対応して圧力ガス
    の噴射ノズル7をチャンバー5に一又は複数個取付け、
    かつチャンバー5の排出口9を粉体捕集機14に接続し
    て粉末と蒸気とを分離回収するよう構成したことを特徴
    とする原液から微粉末を製造する装置。
  4. 【請求項4】 チャンバー5内に供給管4に対向する位
    置に衝突部材を設けた請求項3記載の原液から微粉末を
    製造する装置。
  5. 【請求項5】 チャンバー5内に排出口9と連通させて
    分級選別機構を付設した請求項3又は4記載の原液から
    微粉末を製造する装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱器3の出口をジェットミルの原
    料供給口に接続し、他の噴射ノズルには高温の圧力ガス
    を供給する請求項3記載の原液から微粉末を製造する装
    置。
JP20004794A 1994-07-20 1994-07-20 原液から微粉末を製造する方法及びその装置 Pending JPH0824702A (ja)

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