JP2017090029A - 振動乾燥機及びダマ状原料の解砕方法 - Google Patents

振動乾燥機及びダマ状原料の解砕方法 Download PDF

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昭 千賀
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寿紀 加藤
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康孝 岡田
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一裕 船津
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孝嘉 鬼頭
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Abstract

【課題】振動乾燥処理に際して生成するダマ状原料を、ボールミル(媒体)等を使用して解砕処理(後処理)をする必要がない新規な構成の振動乾燥機を提供すること。【解決手段】含液紛体(原料)を投入する筒状の処理容器と、乾燥手段24と、加振手段(振動モータ)18とを備え、さらに、ダマ状原料の解砕手段を備えて振動乾燥機12。解砕手段は、処理容器の周壁に配され、ダマ状原料に対して解砕ガスを噴射する複数個の噴射ノズル30により形成する。噴射ノズル30には解砕ガスを供給するガス圧縮機(コンプレッサ)32と接続可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、含液紛体(原料)を乾燥するのに好適な新規な振動乾燥機および含液紛体の振動乾燥処理方法に関し、特に、含液紛体を振動乾燥させるに際して生成するダマ(凝集塊)を多く含むダマ状原料の解砕に好適な発明に係る。
ここで含液紛体とは、紛体を含有するスラリー(泥漿)又はペースト状のものから湿った乃至濡れた紛体を意味する。
また、含液における液成分(分散媒)には、水ばかりでなく、水とともに有機溶剤を含む場合、更には、有機溶媒のみの場合も含む。
振動乾燥機は、通常、竪筒状又は横筒状の処理容器と、該処理容器内を加熱及び/又は減圧させる乾燥手段と、前記処理容器を振動させる加振手段とを備えるとともに、前記処理容器の蒸気排出口にフィルタが配された構成を有している。処理容器が竪筒状の振動乾燥機としては、例えば、特許文献1(図1、要約、段落0029、等)が、横筒状の振動乾燥機としては、例えば、特許文献2(図1〜6、要約、請求項1、請求項5、段落0022、等)が挙げられる。
そして、振動乾燥機を用いて含液紛体原料を振動乾燥させた場合、紛体の特性によるが、紛体のダマ(凝集塊)が生成しやすいことが分かっている。
例えば、特許文献3、段落0007には、「紛体を含むスラリー原料(固液分散系の原料)」を振動乾燥させる場合であるが、「加温及び/又は減圧状態で、分散媒(液体)を蒸発(揮発)させて乾燥させた場合、固液分離後の、「微粉体の種類により異なるが、無機酸化物系(例えばシリカ、無機顔料等)や有機化合物系(アゾ系、フタロシアニン系等)の場合、大きな二次凝集粒(例えば、10μm〜20mm)を多く含み、乾燥も不十分であることが多く、乾燥後貯蔵中に自重により凝集してしまうこともあった。」と記載され、更に、同段落008には、「この様な凝集塊(ダマ原料)は、再度、ボールミル(媒体)等を使用して、解砕処理をする必要があり、ボールミルや解砕室の内壁に微粉体が付着して、回収することが困難で、原料コストの増大につながった。」と記載されている。
このようなダマ生成の問題点は、スラリー原料に限らず、原料の種類によるが、湿った乃至濡れた含液紛体にも当然発生する。
上記のようなダマ生成の問題点を解決するために、特許文献3においては、ダマ生成を逆手にとって粒径1μm未満(nmレベル)の超微紛体を得るために、請求項1記載の如く、ペースト生成工程、凝集塊(ダマ状原料)生成工程、微粉体生成工程/エーロゾル化工程を必須構成とする、1μm未満の固液分散系の乾燥処理方法及び振動乾燥機が提案されている。
そして、特許文献2に使用する振動乾燥機は、本発明と同様、解砕ガスの噴射ノズルを備えているが、蒸発操作で得たペースト状物から加振により積極的に生成させたダマ状原料に対して、凝集塊を循環移動させながら、直上位置から束流(半径方向乃至周壁に沿う方向)を噴射して上面から順次解砕(ほぐし)により微粉体を生成させると同時に舞い上がらせてエーロゾル化し1μm未満(nm)の超微紛体として主としてサイクロン等に吸引搬送し回収するものである(請求項1〜3、図1等)。
これに対して、本発明に係る振動乾燥機は、含液紛体原料を乾燥処理するに際して生成するダマ状原料を解砕する方法であって、竪筒状又は横筒状の処理容器の周壁から、ダマ状原料に対して解砕ガスを噴射させて、1mm未満(μm)以下の微紛体(製品)として乾燥機の処理容器の底部等から回収するものであり、異質的である。
当然、特許文献3の振動乾燥機における処理容器の蒸気出口には、本発明の如く、紛体捕獲フィルタを配することはできない(同文献3の図1と本願添付図面の図1参照)。
なお、本発明の振動乾燥器の竪筒状の周壁に配した噴射ノズルの配置態様と同様に、処理容器の周壁に複数の噴射ノズルを備えたジエットミルが公知である(特許文献4・5・6)。しかし、ジェットミルは、基本的には、エアー圧でエゼクタノズルを介して処理室内に原料(砕料)を導入し、旋回方向の噴射口から高圧ガスを噴射して高速旋回流を発生させ、壁面乃至粒子相互の衝突により紛体を微細化するものである。
そして、高速旋回流(超音速乃至音速近傍)を発生させる(特許文献5、段落0049)ために、処理容器内は、加圧下(約0.6MPa(絶対圧:以下同じ。)以上)で運転される(特許文献6、表3等)。これに対して、本発明においては、処理容器の振動乾燥処理の運転は、通常、略大気圧ないし減圧で行われるとともに、ダマ原料の解砕処理に際しも、解砕ガスの噴射量は、処理容器の内圧が、大気圧(約0.1013MPa)を超えないように容器容量および噴射量が設定されて運転される。
特開平11−153384号 特開平11−248349号 特許第5277470号 特許第4922760号 特開2007−275849号 特開2014−133230号
本発明は、振動乾燥処理に際して生成するダマ状原料を、ボールミル(媒体)等を使用して解砕処理(後処理)をする必要がない新規な構成の、すなわち、上記先行技術文献に開示乃至示唆されていない振動乾燥機およびダマ状原料の解砕処理方法を提供することを目的(課題)とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、特許文献1記載の処理容器が竪筒状である振動乾燥機又は特許文献3・4のジエットミルの噴射方向に着目して、開発に努力をした結果、全く新規な下記構成の振動乾燥機(1)およびダマ状原料の解砕処理方法(2)に想到した。そして、本発明は、処理容器が竪筒状ばかりでなく、特許文献2記載の横筒状であっても、ある程度解砕処理ができると考えられる。
(1) 含液紛体(原料)が投入される竪筒状又は横筒状の処理容器と、該処理容器の内部を蒸発雰囲気とする乾燥手段と、前記処理容器を振動させる加振手段とを備えた振動乾燥機において、
該振動乾燥機は、さらに、ダマ状原料の解砕手段を備え、
該解砕手段は、前記処理容器の周壁に配され、前記ダマ状原料に対して解砕ガスを噴射する1個又は複数個の噴射ノズルにより形成され、該噴射ノズルには解砕ガスを供給するガス圧縮機と接続可能とされている、ことを特徴とする。
(2) 竪筒状又は横筒状の処理容器と、該処理容器内を加熱及び/又は減圧させる乾燥手段と、前記処理容器を振動させる加振手段とを備えた振動乾燥機を用いて、含液紛体原料を乾燥処理するに際して生成するダマ状原料を解砕処理する方法において、
振動状態又は静止状態の前記ダマ状原料に対して、複数個の噴射ノズルから解砕ガスを前記ダマ状原料に対して周面側から連続的又は間欠的に噴射する、ことを特徴とするダマ状原料の解砕処理方法。
本発明の振動乾燥機を用いた振動乾燥処理方法を示すプラントの全体流れ図(フローシート)である。 図1の2−2線矢視概略図である。 本発明の振動乾燥機の別態様を示すモデル参考図である。
以下、本発明の振動乾燥装置及び含液紛体の振動乾燥処理方法を、該方法の全体流れ図を主として例に採り説明をする。
本発明で適用すると好適な紛体は、濡れ等により凝集してダマの発生しやすい、微粉体である。そして、材質は、セラミック(窯業原料)、金属、樹脂・ゴム(ポリマー)等、特に限定されない。また、ダマ状原料とは、約1mm以上の微紛体凝集塊(いわゆるダマ)が主体のものをいう。
本実施形態の振動乾燥処理方法に使用するプラントは、基本的には、振動乾燥機12と、蒸気回収装置14とを備えている。
振動乾燥機12は、縦筒状の処理容器16と、該処理容器16の内部を蒸発雰囲気とする乾燥手段と、処理容器16を振動させる加振手段とを備えるとともに、処理容器16の蒸気排出口16aに紛体捕獲フィルタ(バッグフィルタ)20が配された構成である。
処理容器16の底部側は、必然的ではないが、底部側に隆起部(突出筒部)22を備えてドーナツ状の処理部Tとされている。そして、隆起部22は後述の加温ジャケット24の内側壁を構成する筒状とされてドーナツ状処理部Tが形成され、原料(一次原料、ダマ状原料を含む;以下同じ。)に対する伝熱効率を増大させるとともに、振動による原料の循環(旋回移動)を促すようになっている。
ドーナツ状処理部Tは、真円状基準とするが、楕円や多角筒を基準としたものでもよい。処理部Tをドーナツ状とした場合、加振したとき、原料に旋回移動を発生させ易く、乾燥効率および解砕効率の見地から望ましい。往復(揺動)運動を発生させる加振手段を使用するときは、処理容器の底部は、ドーナツ状でなく平板状乃至お椀状、さらには、樋状であってもよい。
加振手段は、通常、振動モータ18とするが、電磁石方式でもよく、さらには、加振運動の種類によっては、偏心式加振機を使用してもよい。
乾燥手段は、本実施形態では、加熱乾燥方式を基本とするものであるが、真空乾燥方式も勿論適用できる。加熱乾燥は、加温ジャケット24と、温水循環装置26と、該加温ジャケット24と温水循環装置26との間で温水を循環させる循環配管28とで構成されている。なお、加温ジャケット24には、熱媒体としてスチームや熱風等を使用することもできる。また、加熱乾燥方式としては、加温ジャケット24に限られず、抵抗加熱、誘導加熱、誘電加熱等任意である。真空方式や熱風吹き込み方式も適用可能である。
ここまでは、従来の振動乾燥機の構成と同様である。
そして、上記構成の振動乾燥機12において、解砕手段を備えている。
該解砕手段は、処理容器16の周壁に配され、ダマ状原料に対して解砕ガスを噴射する複数個(図例では4個)の噴射ノズル30により形成されている。なお、噴射ノズルは、ダマ状原料を振動によりドーナツ状処理部Tを循環移動させる場合は1個でもよいが、複数個が望ましい。
さらには、図3に示すごとく、噴射ノズルは、複数段(図例では上・下2段)であってもよい。後述の試験例で示す如く、複数段とした方が、解砕効率乃至解砕速度が増大し、さらには、処理容器内壁への紛体付着も低減する。
ここで、噴射口の方向は、図例のごとく、旋回流を発生させるものが望ましい。前述のドーナツ状処理部と相まって解砕効率を向上させることができる。そして、平面噴射角度は、図例では周壁接線に対して45°方向である。中心方向(接線周壁に対して90°)でもよいが、ドーナツ状の処理部において、旋回流を発生させるためには、45°±15°の範囲内に設定することが望ましい。立面傾斜角度は、通常0°とするが、図1の右側のごとく傾斜させてもよい。原料投入量が少ない場合に解砕処理が効果的となり望ましい。その場合の傾斜角度は、30°±15°とする。
さらには、ドーナツ状の処理部において、加振による原料流動方向と逆方向に噴射口を向けることもできる。このように原料の流動回転方向と、旋回流の方向が、逆転関係になった場合、後述の試験例4で示す如く、解砕効率乃至解砕速度が増大する。
該噴射ノズル30には、解砕ガス(高圧圧縮ガス)を供給可能にコンプレッサ(送風機)32と接続されている。ここで、コンプレッサ32は、解砕効率を向上させる見地から、ドライヤー内蔵タイプとすることが望ましい。なお、コンプレッサ32と噴射ノズルとの間には流量調節手段34が配されている。
噴射ノズル30の噴射口の方向は、固定方式であってもよいが、図示しないが、特許文献3と同様、噴射方向が上下左右に可動に前記周壁に保持されていることが望ましい。噴射口の口径は、通常、0.2〜1.5mmの範囲から適宜選定する。口径が過小でも過大でも、解砕に公的な噴流を得難い。
なお、振動乾燥機12の処理容器内には、温度検知器41及び圧力検知器42が配されている。
そして、蒸気排出口16aには、水封式の真空ポンプ(減圧手段)46と吸引配管48を介して接続されている。該吸引配管48は、途中に凝縮器(コンデンサー)50が配されている。凝縮器50の凝縮液出口50aには、凝縮液受け槽52と接続されている。当該構成は、蒸気が水である場合は、必然的ではない。
次に、上記振動乾燥処理機を用いての本発明の含液紛体の振動乾燥処理方法におけるダマ状原料の解砕方法について説明する。
予め、温水製造装置26を稼動させて、処理容器16を予備加温しておく。
加温温度は、固液分離の際の処理容器16内の減圧の有無及び減圧度(真空圧)により異なる。当然、当該条件における、含液の液体沸点以上の温度で、かつ、紛体を熱劣化させない温度以下とする。
そして、処理容器内に投入された紛体分散の含液原料又は湿り原料を、処理容器16のドーナツ状の処理部Tの隆起部22より原料面が下側になるように投入することが解砕効率のけんちから望ましいが、上側面になるように投入してもよい。
投入後、処理容器16内を密閉状態とし、加温ジャケット24で外部加温するとともに、真空ポンプ46を稼動させて、処理容器16内を減圧状態とする。
ここで、処理容器内の乾燥条件は、粉体の材質、分散媒、スラリー濃度、要求処理速度、等により異なる。例えば、粉体が無機酸化物で含液の液成分が水の場合で、真空乾燥を併用する場合、温度−20〜130℃×真空圧0.013〜53.3kPa(0.1〜400Torr)の範囲で適宜選定する。乾燥は常圧加温乾燥のみ乃至減圧乾燥のみでもよい。ただし、含液が有機溶剤等の有価物やそのまま大気放出してはならない危険物である場合、それらの回収を良好に行うためには、真空圧を低目にすることが望ましい。
ここで、処理容器16は、振動モータ18で振動させると同時に、乾燥処理を行う。そして、ダマが生成してダマ状原料Dとなったときに、噴射ノズル30の噴射口から解砕ガスを噴射させる。このときの噴射圧(ノズル内圧)は、振動乾燥処理を大気圧ないし減圧(真空)下で行うため、処理容器内が可及的に加圧状態にならないものとすることが望ましい。例えば、噴射圧:0.8MPa(望ましくは0.5MPa)以下とする。下限は、ダマを解砕できる噴射圧なら、上記処理容器内の昇圧抑制および送風機小型化の見地から、低い方が望ましい。特に限定されないが、処理容器16の内圧が、0.3MPa(望ましくは0.11MPa)を超えないような噴射圧に設定する。また、風量は、処理量ないし処理容器の大きさ、さらには、紛体材質により異なるが、ダマ状原料200〜300g、処理容器3〜10Lの場合、風量(全ノズル合計)50〜120L/minとする。なお、噴射圧は複数の噴射ノズルのすべてについて、同一設定とする必要はなく、噴射ノズルの一部を噴射停止としたり、処理容器内の解砕程度に応じて変更(風量・方向変更)したりすることもできる。
また、噴射口は、含液紛体に対して、ななめ上方から旋回流方向が望ましい。そして、旋回流方向を、ドーナツ状の処理部を加振により流動する方向と逆方向(逆回転方向)にすれば、ダマの発生を阻止しやすい。そして、たとえダマが発生しても、該ダマが解砕されやすい(試験例4参照)。
加温温度及び減圧度は、分散質を劣化させない温度以下で、分散媒の蒸発が促進される温度と真空度(減圧度)との組合せとする。
蒸発液は、吸引配管48を経てコンデンサ50で凝縮されて、凝縮液受け槽52にて回収される。
また、振動乾燥処理の場合、全振幅2〜6mm×振動数900〜1800min−1の加振条件で、運転時間:30〜5000minとする。さらに、ダマ状原料の解砕処理の場合、同加振条件で、前記容器容量、ダマ状原料の投入量により異なるが、前述の処理容器容量、ダマ状原料投入量において、運転時間:5〜20分以上が望ましい(試験例1・2参照)。
こうして、乾燥処理により生成したダマ状原料を解砕処理後、処理容器の底部に形成された製品排出口(図示せず)等から製品として排出する。こうして得た微紛体は、ほとんどが解砕されており、分級すれば、通常は、そのまま、他の製品用原料として使用可能である。さらに、超微粉砕が要求される場合でも、後工程の微粉砕処理の効率が向上する。
なお、図1〜2に示した処理容器が竪筒状である場合を、主として例に取り説明したが、本発明は、特許文献2に示したような横筒状の処理容器にも適用できる。
望ましくは、前記処理容器が横筒状で、前記処理容器の製品排出口を台形端側に有する円錐台形又は二連円錐台形とされているものに適用することが望ましい。
その場合のダマ状原料の解砕処理は、処理容器の水平軸を中心とする回転運動とともに、軸方向を往復移動する潮の満ち引きに似たうねり運動をダマ状原料に発生させながら、前記噴射ノズルから水平軸に向かって解砕ガスを噴射させることが望ましい。
本発明の効果を確認するために行った解砕処理の一実施例について以下に説明する。
振動乾燥機は、図1・2に示す態様のものにおいて、下記仕様の処理容器(小)又は処理容器(大)に、平面傾斜角度:45°、立面傾斜角度:0°と噴射ノズル(口径1mmφ)で取り付けたものを使用した。
・処理容器(高さ小)・・・内径:160mm、側面高さ:110mm、突出筒部元部外径40mm、突出筒部高さ:60mm、容量3.4L
・処理容器(高さ大)・・・内径:160mm、側面高さ:262mm、突出筒部元部外径40mm、突出筒部高さ:60mm、容量6.4L
ダマ状原料は、炭酸カルシウム粉末を原料とする大(約50〜60mm)、中(約15〜20mm)および小(約2〜4mm)のダマ状原料を用いた。炭酸カルシウム粉末を選んだのは、次のような理由による。
湿気を帯びた炭酸カルシウムを乾燥させると、その過程でダマとなりやすい特性を有し、紛体の回収作業が困難となるためである。
これらのダマ状原料(大)、(中)、(小)は、下記の如く調製した。
炭酸カルシウム(乾粉)に対して水30wt%を霧吹きで添加したものを約500〜600mmφ程度の団子(又は球状)になるように手で捏ねて恒温槽(200℃)で乾燥したものをダマ状原料(大)とした。このダマは、大人の男が片手で握りつぶせる程度の堅さを有していた。
こうして調製したダマ状原料(大)を採取し、ハンマーで破砕した。そして、該破砕物を、ダマ状原料(中)、(小)に対応するダマ径のものに分級してダマ状原料(中)・(小)とした。
<試験例1>
ダマ状原料(小)250gを、処理容器(低)又は処理容器(高)に投入し、蓋をして、噴射圧を表1に示すものに調節してエアー流量60L/min、90L/min又は120L/minとし、解砕処理の試験を、加振(全振幅3mm×振動数1500min−1)しながら、大気圧下、加振して(振動させて)行った。
そして、解砕開始後、表1に示す各解砕時間経過毎に、全量回収し篩(目開き1mm)で分級をして、残留ダマ状原料を測定して、残留率を求めた。そして、再度、全量を処理容器に投入して、解砕処理を次の経過時間まで継続した。
<同観察結果(表1・図1参照)>
試験例1において下記点が確認できた。
・エアー流量は多い方が解砕速度が大きい。
・内圧は最大105kPa程度であった。
・処理容器は高い方が解砕速度が大きい。
・エアー流量60L/min.では、細かい粉は中央突起付近に集まり、徐々に圧密を形成していった。
なお、別にテフロンシールを側面に貼って、付着が形成されないかを確認したが、効果はなかった。
<試験例2>
ダマ状原料(大)・(中)・(小)各250gを、処理容器(高さ大)又は処理容器(高さ小)に投入し、蓋をして、噴射圧を表2に示すものに調節してエアー流量120L/minに固定した。その他の条件は、試験例1と同様に、設定した(表2参照)。
そして、解砕開始後、表2に示す各解砕時間経過毎、試験例1と同様にして、残留率を求めた。
<同観察結果(表2参照)>
試験例2において下記点が確認できた。
・ダマサイズは小さい方が解砕速度が大きい。
・ダマサイズが大きく、固いものでも解砕は可能。
・処理容器は高い方が解砕速度が大きい。
なお、原料のほとんどが解砕されるが、100%は解砕されない(1〜3mm程度の粒がわずかにある)。しかし、ダマ状原料(大)を処理容器(高さ小)で処理した以外は、全条件で略99%以上が1mm以下になっていた)。
<試験例3>
図3に示す如く、処理容器(高さ大・小)において、エアー投入口を上方にも設けるとともに、排気口/製品排出口をサイクロンに接続した。
そして、ダマ状原料(中)250gを投入し、試験例2と同様の条件(上下噴射口の合計風量は、1.7倍)で、解砕処理時間20分として実験を行った。その結果、20分でのダマ残留率は、1%以下であった。
<同観察結果>
試験例3おいて下記点が確認できた。
・エアノズルを増やしたことにより、単純に総エアー投入量が増え、解砕速度が増大した。
<試験例4>
ダマ状原料(中)250gを、試験例3で用いた処理容器(高さ小)又は処理容器(高さ大)に投入し、蓋をして、表3に示すごとく、エアー流量90L/min又は120L/minとし、加振(全振幅3mm×振動数1500min−1)しながら、大気圧下、加振して10min解砕処理を行った。そして、振動による原料の流動方向に対してガス噴射方向を逆方向にした。
そして、解砕開始後、表3に示す各解砕時間経過毎、試験例1と同様にして、残留率を求めた。
<同観察結果(表3参照)>
試験例4おいて下記点が確認できた。
・原料の流動方向に対してガス噴射方向が逆方向で、上方・下方のエアーは向きをそろえた方が解砕速度が大きい。
・これまでと同様に処理容器の高さは大きい方が解砕速度が大きい。
<総合考察>
処理容器本体の高さが大きい方が解砕効率が大となる傾向がある。これは、次のような理由によると考えられる。
解砕された微粉が底部側に付着すると該部での解砕が阻害される。このため、処理容器の高さが大の場合、相対的に露出壁面比率が高くなり、解砕効率が増大する。
Figure 2017090029
Figure 2017090029
Figure 2017090029
12 振動乾燥機
14 蒸気回収装置
16 処理容器
16a 蒸気排気口
18 振動モータ(加振手段)
20 バッグフィルタ(紛体捕獲フィルタ)
22 突出筒部(隆起部)
24 加温ジャケット
26 温水製造装置
30 噴射ノズル
32 ガス圧縮器(コンプレッサ)
34 流量調節手段
41 温度検知器
42 圧力検知器
46 真空ポンプ
48 吸引配管
50 凝縮器(コンデンサ)
50a 凝縮液出口
52 凝縮液受槽
T ドーナツ状の処理部

Claims (10)

  1. 含液紛体(原料)が投入される縦筒状又は横筒状の処理容器と、該処理容器の内部を蒸発雰囲気とする乾燥手段と、前記処理容器を振動させる加振手段とを備えた振動乾燥機において、
    該振動乾燥機は、さらに、ダマ状原料の解砕手段を備え、
    該解砕手段は、前記処理容器の周壁に配され、前記ダマ状原料に対して解砕ガスを噴射する1個又は複数個の噴射ノズルにより形成され、該噴射ノズルには解砕ガスを供給するガス圧縮機と接続可能とされている、
    ことを特徴とする振動乾燥機。
  2. 前記処理容器が縦筒状で、底部側に隆起部を備えてドーナツ状の処理部が形成されているとともに、前記噴射口の旋回方向に噴射可能とされていることを特徴とする請求項1記載の振動乾燥機。
  3. 前記処理容器が横筒状で、前記処理容器の製品排出口を台形端側に有する円錐台形又は二連円錐台形とされていることを特徴とする請求項1記載の振動乾燥機。
  4. 前記噴射口が、噴射方向を上下左右調節可能に前記処理容器の周壁に保持されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の振動乾燥機。
  5. 前記処理容器が加熱手段及び/又は減圧手段を備えていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の振動乾燥機。
  6. 前記処理容器の排気口側にフィルタを備え、製品(解砕後の微紛体)である微紛体を処理容器内に落下可能とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の振動乾燥機。
  7. 竪筒状又は横筒状の処理容器と、該処理容器内を加熱及び/又は減圧させる乾燥手段と、前記処理容器を振動させる加振手段とを備えた振動乾燥機を用いて、含液紛体原料を乾燥処理するに際して生成するダマ状原料を解砕処理する方法において、
    振動状態又は静止状態の前記ダマ状原料に対して、複数個の噴射ノズルから解砕ガスを前記ダマ状原料に対して周面側から連続的又は間欠的に噴射する、
    ことを特徴とするダマ状原料の解砕処理方法。
  8. 前記処理容器が竪筒状で底部側に隆起部を備えてドーナツ状処理部が形成されているとともに、前記噴射ノズルから旋回方向に解砕ガスを噴射させることを特徴とする請求項6記載のダマ状原料の解砕処理方法。
  9. 前記処理容器が横筒状で前記処理容器の製品排出口を台形端側に有する円錐台形又は二連円錐台形とされているとともに、処理容器を加振して、水平軸を中心とする回転運動とともに、軸方向を往復移動する潮の満ち引きに似たうねり運動をダマ状原料に発生させながら、前記噴射ノズルから水平軸に向かって解砕ガスを噴射させることを特徴とする請求項6記載のダマ状原料の解砕処理方法。
  10. 前記処理容器の内圧が0.11MPa(絶対圧)を超えない解砕ガスの噴射量で解砕運転をすることを特徴とする請求項5又は6記載のダマ状原料の解砕処理方法。
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